JP2642772B2 - パッシブソーナの広帯域信号受信方法 - Google Patents

パッシブソーナの広帯域信号受信方法

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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、3次元空間内(水中)を移動する目標が放
射する音波を用いて該目標の探索、位置計測、類別を行
うパッシブソーナ、あるいは目標に向かって音波を当
て、その反射波(エコー)を用いて該目標の探索等を行
うアクティブソーナのうち、パッシブソーナの広帯域信
号受信方法に関するものである。さらに詳しくいえば、
本発明は、船舶等の航走音等といった定常性の高い連続
広帯域信号をセンサアレイで受信し、該センサアレイ出
力に対してビームフォーマによりマルチビームを形成
し、該マルチビームの各ビーム出力の強度い以下、「パ
ワー」という)情報を用いて該広帯域信号の検出、及び
該信号の入射方向の検出等を行うパッシブソーナの広帯
域信号受信方法に関するものである。
(従来の技術) 従来、このような分野の技術としては、プロシーディ
ング オブ ザ アイ・イ・イ・イ(PROCEEDINGS OF T
HE IEEE)、69[11](1981−11)(米)W.C.KNIGHT et
al「ディジタル シグナル プロセッシング フォア
ソーナ(Digital Signal Processing for Sonar)」P.1
451−1506に記載されるものがあった。以下、その構成
を図を用いて説明する。
第2図は、前記文献に記載された従来のパッシブソー
ナの広帯域信号受信方法を用いた受信装置の一構成例を
示す機能ブロック図である。
この広帯域信号受信方法は、ビームフォーミング及び
二乗検波を用いた受信方式であり、例えば複数のセンサ
素子11〜1Lからなるセンサアレイ1、複数の増幅器21
2L、複数の帯域制限フィルタ31〜3L、複数のサンプラ41
〜4L、ビームフォーマ5、複数の二乗算出器61〜6N、複
数の積分器71〜7N、及び複数の出力端子81〜8Nを有する
受信装置で、次のように処理される。
センサアレイ1を構成する各センサ素子11〜1Lは直
線、平面または円筒状等の形状に配列され、目標からの
音波を各センサ素子11〜1Lで受信する。受信された信号
は、増幅器21〜2Lで適正なレベルまで増幅され、帯域制
限フィルタ31〜3Lへ送られる。帯域制限フィルタ31〜3L
は、増幅された信号のうち、広帯域信号を対象とする周
波数の広帯域アナログ信号S1(t),S2(t),…,S
L(t)のみを通過させ、不用な周波数成分を除去す
る。広帯域アナログ信号S1(t)〜SL(t)は、サンプ
ラ41〜4Lにより、広帯域ディジタル信号S1(tk),S1(t
k),…,SL(tk)に変換されてビームフォーマ5へ送ら
れる。
ビームフォーマ5は、各広帯域ディジタル信号S
1(tk)〜SL(tk)に対して時間遅延補償τを施し、
該遅延補償後の信号にシャーディング係数(ウェイテン
グ係数ともいう)aiを掛け、このようにして得られる時
刻tkにおける広帯域信号a1・S(tk−τ),a2・S(t
k−τ2,……,aL・S(tk−τ)によって を算出する。時間遅延量τlは、形成するビーム主軸方
向θによって決まり、一般に、時刻tkにおける主軸方
向θのビーム出力η(k:n)を のように算出する。パッシブソーナに用いられるビーム
フォーマ5は、マルチビームを形成する。このビームフ
ォーマ5の出力は、N個のマルチビームη(k:n)(但
し、n=1…,N)からなり、二乗算出器61〜6Nへ送られ
る。
二乗算出器61〜6Nは、N個のマルチビームη(k:n)
の二乗値を算出することにより、該広帯域信号のマルチ
ビームη(k:n)の時刻tkにおける強度(以下、「瞬時
パワー」という)P(k:n)を求め、積分器71〜7Nへ送
る。積分器71〜7Nは、瞬時パワーP(k:n)を積分する
ことにより、広帯域信号におけるマルチビームη(k:
n)の長時間積分パワー(以下、「パワー」という)
(k:n)を求め、出力端子81〜8Nからパワー情報として
出力する。
そして、出力端子81〜8Nから出力される、時系列デー
タからなるパワー(k:n)を用いて、例えばBTR表示と
呼ばれる横軸をビーム主軸方向(θ)、縦軸を時刻
(tk)にとった2次元表示等により、広帯域信号の検出
及び該広帯域信号の入射方向の推定等が行われる。
ここで、積分器71〜7Nは、例えば有限インパルス応答
フィルタ(Finite Inpulse Response filter、以下「FI
Rフィルタ」という)、あるいは無限インパルス応答フ
ィルタ(Infinite Inpulse Response filter、以下「II
Rフィルタ」という)で構成できる。広帯域信号を受信
する場合、FIRフィルタを用いると、信号処理が複雑に
なって処理時間も長くなる。そこで、通常はIIRフィル
タを用いて積分器71〜7Nを構成し、信号処理の簡単化
と、処理速度の高速化を図るようにしている。
(発明が解決しようとする課題) しかしながら、従来の受信方法では、次のような課題
があった。
従来の受信方法では、アクティブソーナ等から送出さ
れる探信音とも呼ばれる高いレベルのパルス信号Psが、
広帯域信号の受信対象周波数帯域内に存在するとき、積
分等71〜7NにIIRフィルタを用いた場合、広帯域信号の
パワーがパルス信号Psのパワーによって長時間に渡って
マスキングされるという問題があった。
第3図は、このような問題のより詳細な説明図であ
る。図中、P1(t)は時刻tにおける広帯域信号のみの
瞬時パワーを示し、P2(t)は時刻tにおけるパルス信
号PSのみの瞬時パワーを示し、(t)は広帯域信号と
パルス信号PSとの加算信号のパワーを示す。なお、説明
を簡単化するため、時間領域上においては全て連続系で
示している。
第3図に示すように、時刻t1からt2まで継続するパル
ス幅Tpのパルス信号psが広帯域信号の受信対象固波数帯
域内に存在するとき、パワー(t)はIIRフィルタを
用いる積分器71〜7Nの影響を受け、時刻t2後も、およそ
時刻t3に至る時間Tiの間、影響を受け続けることにな
る。
パルス信号Psのパワーに影響を受ける時間Tiは、P
1(t)とP2(t)の相対レベル、パルス幅Tp、及び積
分器71〜7Nの等価積分時間τによって決まる。積分器71
〜7Nを構成するIIRフィルタの応答関数として、例えば
指数関数を選んだ場合、 10log{P2(t)/P1(t)}=40dB、 Tp=1秒、 τ=60秒 のとき、時間Tiはおよそ60〜80秒のオーダとなる。この
ように長時間に渡って広帯域信号のパワーがマスキング
されると、該広帯域信号のパワーを連続的に検出するこ
とができず、受信精度が低下し、それを解決することが
困難であった。
本発明は前記従来技術が持っていた課題として、広帯
域信号の受信対象周波数帯域内に、相対的に高いレベル
のパルス信号が存在する場合、該パルス信号の継続時間
の終了後も長時間に渡って前記広帯域信号のパワーがマ
スキングされて受信精度が低下するという点について解
決したパッシブソーナの広帯域信号受信方法を提供する
ものである。
(課題を解決するための手段) 本発明は前記課題を解決するために、目標からの広帯
域信号をセンサアレイで受信し、前記センサアレイ出力
に基づきビームフォーマによってマルチビームを形成
し、前記マルチビームの各ビーム毎に前記広帯域信号の
時刻tkにおける強度である瞬時パワーを算出し、前記瞬
時パワーを時間領域で積分して長時間積分パワーを求め
るパッシブソーナの広帯域信号受信方法において、周波
数分析処理、瞬時パワー密度算出処理、パルス検出処
理、パルス成分除去パラメータ設定処理、及び瞬時パワ
ー算出処理により、広帯域信号の瞬時パワーP(k:n)
を求めるようにしたものである。
即ち、周波数分析処理では、前記マルチビームの各ビ
ームから出力される広帯域信号η(k:n)を狭帯域成分 (但し、m=1,…,M)に分割し、その分割結果を瞬時パ
ワー密度算出処理へ与える。瞬時パワー密度算出処理
は、分割された狭帯域成分の各周波数fm毎に短時間積分
パワーである瞬時パワー密度P(k:n:m)=l l2を算出し、その算出結果を瞬時パワー算出処理及びパ
ルス検出処理へ送る。
パルス検出処理では、瞬時パワー密度の時系列データ
…,P(k−1:n:m),P(k:n:m)を用いて前記マルチビー
ムの各ビーム毎にかつ前記分割した各周波数毎にP(k:
n:m)に含まれるパルス状信号成分のみを検出し、その
検出結果をパルス成分除去パラメータ設定処理へ与え
る。パルス成分除去パラメータ設定処理では、検出され
たパルス状信号成分のビーム及び周波数において除去開
始時刻ts,m,nと除去解除時間tp,m,n(但し、m=1,
…,Mは前記分割された周波数の番号、n=1,…,Nは前記
マルチビームのビームの番号、)を設定し、その設定値
を瞬時パワー算出処理へ送る。瞬時パワー算出処理で
は、パルス除去パラメータ設定処理の処理結果に基づ
き、時刻tkにおいてts,m,ntkp,m,nの条件を満す
第n番目ビームの第m番目周波数の瞬時パワー密度P
(k:n:m)を除外して前記瞬時パワー密度を前記マルチ
ビームの各ビーム毎に周波数領域で加算し、パーシバル
の法則に従って、従来の二乗算出器の出力である瞬時パ
ワーP(k:n)とほぼ同等な、時刻tkにおけるビーム主
軸方向θの瞬時パワー を算出する。
なお、パルス検出されなかったビーム及び周波数にお
ける除去開始時刻ts,m,n及び除去解除時刻tp,m,nは、
s,m,n=tp,m,mとおいて処理すればよい。
(作 用) 本発明によれば、以上のように広帯域信号受信方法を
構成したので、受信された広帯域信号は、ビームフォー
マの各マルチビームの出力毎に、M個の狭帯域成分に分
割して各周波数毎に瞬時パワー密度が算出される。さら
に、各ビーム及び各周波数毎に前記パルス信号が検出さ
れ、該検出パルス信号のパラメータから前記瞬時パワー
密度に含まれるパルス信号のパワー成分が除去される。
これにより、該パルス信号の影響が除去されて広帯域信
号のパワーが連続的に得られる。従って、前記課題を解
決できるのである。
(実施例) 第1図は、本発明の実施例を示すもので、パッシブソ
ーナの広帯域信号受信方法を用いた受信装置の機能ブロ
ック図であり、従来の第2図中の要素と共通の要素には
共通の符号が付されている。
この受信装置が従来の第2図のものと異なる点は、第
2図の二乗算出器61〜6Nに代えて、瞬時パワー演算処理
部10を設けたことである。
瞬時パワー演算処理部10は、高速フーリエ変換(FF
T)等のディジタルフーリエ変換によってN個のマルチ
ビームη(k:n)(但し、n=1,…,N)をM個の狭帯域
成分 (但し、m=1,…,M)に分割する周波数分析器111〜11N
と、周波数分析器出力 から各瞬時パワー密度P(k:n:m)を算出する瞬時パワ
ー密度算出器121〜12Nと、瞬時パワー密度算出器出力等
より瞬時パワーPa(k:n)を算出して積分器71〜7Nへ与
える瞬時パワー算出器131〜13Nとを、備えている。さら
に、瞬時パワー密度算出器出力よりパルス成分を検出す
るパルス検出器141〜14Nと、パルス検出器出力よりパル
ス成分を除去するためのパラメータを設定してそのパラ
メータを瞬時パワー算出器131〜13Nへ与えるパルス成分
除去パラメータ設定器151〜15Nとが、設けられている。
第4図は、第1図中の各パルス検出器141〜14Nの一構成
例を示す機能ブロック図である。各パルス検出器141〜1
4Nは、各瞬時パワー密度算出器121〜12Nの出力を入力す
る入力端子31n,1〜31n,M(但し、n=1,…,N)を有し、
それには積分器32n,1〜32n,M、スレシュホールド設定器
33n,1〜33n,M、比較器34n,1〜34n,M、及び各パルス成分
除去パラメータ設定器151〜15Nへの出力端子35n,1〜35
n,Mが接続されている。
次に、以上のような受信装置を用いた広帯域信号受信
方法について説明する。
第1図において、目標からの広帯域信号は、センサア
レイ1で受信され、そのセンサアレイ出力が増幅器21
2Lで適正なレベルまで増幅される。増幅された受信信号
のうち、不用な周波数成分が帯域制御フィルタ31〜3L
除去された後、サンプラ41〜4Lで広帯域ディジタル信号
SL(tk)〜SL(tk)に変換され、ビームフォーマ5へ送
られる。ビームフォーマ5では、広帯域ディジタル信号
SL(tk)〜SL(tk)を入力し、時間遅延補償τ等を行
ってN個のマルチビームη(k:n)を瞬時パワー演算処
理部10内の周波数分析器111〜11Nへ出力する。
周波数分析器111〜11Nでは、N個のマルチビームη
(k:n)をM個の狭帯域成分 (但し、m=1,…,M)に分割する。分割された狭帯域成
は、M個づつ各瞬時パワー密度算出器121〜12Nに入力さ
れ、各々において瞬時パワー密度 但し、m=1,…,M が算出される。瞬時パワー密度P(k:n:m)は、M個づ
つ各瞬時パワー算出器131〜13N及びパルス検出器141〜1
4Nに入力される。
各パルス検出器141〜14Nでは、瞬時パワー密度の時系
列データ …,P(k−1:n:m),P(k:n:m) (但し、m=1,…,M) を用いて、各周波数毎にP(k:n:m)に含まれるパルス
成分のみを検出する。
即ち、第4図の各パルス検出器14n(但し、n=1,…,
N)において、積分器32n,1〜32n,Mは、検出対象とする
パルス信号の最大の時間幅より充分に長い等価積分時間
を持つ積分器であり、入力端子31n,1〜31n,Mからの瞬時
パワー密度算出器出力に基づき、パルスを検出するため
のスレシュホールドを決定するためのパルス以外の信号
成分のレベルを推定し、その推定結果をスレシュホール
ド設定器33n,1〜33n,Mへ送る。
スレシュホールド設定器33n,1〜33n,Mは、各積分器32
n,1〜32n,Mから出力されるレベルに、予め定めた一定値
を加算することにより、時刻tkにおけるスレシュホール
ド値TH(tk:n:1),TH(tk:n:2),…,TH(tk:n:M)を比
較器34n,1〜34n,Mへ出力する。ここで、加算する値は、
パルス検出における誤警報確率等で決まるパルス成分除
去の対象とする最小レベルによって設定される。
比較器34n,1〜34n,Mは、スレシュホールド設定器33
n,1〜33n,Mから出力されるスレシュホールド値と、入力
端子31n,1〜31n,Mから入力される時刻tkでの瞬時パワー
密度とを、各周波数毎に比較し、 P(tk:n:m)TH(tk:n:m) 但し、m=1,…,M のとき、パルス検出信号を出力端子35n,1〜35n,Mへ出力
して第1図のパルス成分除去パラメータ設定器151〜15N
へ与える。
パルス成分除去パラメータ設定器151〜15Nは、パルス
検出器141〜14Nから出力されるパルス検出信号を用い
て、各周波数毎に除去開始時刻ts,n,m(但し、m=1,
…,M)と除去解除時刻tp,n,m(但し、m=1,…,M)を
生成し、瞬時パワー算出器131〜13Nへ出力する。なお、
パルス検出器141〜14Nにおいて、パルス検出信号の検出
されない周波数における除去開始時刻ts,n,m、及び除
去解除時刻tp,n,mは、パルス検出信号のない周波数に
対して、例えばts,n,m=tp,n,m=0とおけばよい。
瞬時パワー算出器131〜13Nは、瞬時パワー密度算出器
121〜12Nから出力される瞬時パワー密度P(k:n:m)の
うち、ts,n,mtkp,n,mの条件を満たすものを除去
し、その除去後の瞬時パワー密度の総和をとることによ
り、瞬時パワーPa(k:n) 但し、ts,n,mtkp,n,mを満たすP(k:n:m)を
除く。
を算出し、該Pa(k:n)を時刻tkのビーム主軸方位θ
の瞬時パワーとして、積分器71〜7Nへ出力する。
積分器71〜7Nでは、瞬時パワーPa(k:n)を時間領域
で積分してパワー(k:n)を算出し、出力端子81〜8N
へ出力する。そのため、出力端子71〜7Nから出力された
パワー(k:n)の時系列データを用いて、広帯域信号
及び該広帯域信号の入射方向の推定等を行える。
第5図は、第1図の動作波形図である。
P1(k:f)は時刻tkにおける広帯域信号成分のみの瞬
時パワー密度関数、P2(k:f)は時刻tkにおけるパルス
信号成分のみの瞬時パワー密度関数を示す。Pa(k:f)
は広帯域信号とパルス信号との加算信号の瞬時パワー密
度関数から、スレシュホールドを越えた成分を除去した
瞬時パワー密度関数を示す。なお、第5図では、説明を
簡単にするため、方位成分nを省略すると共に、瞬時パ
ワー密度関数は周波数領域で連続関数として示してあ
る。
時刻tkにおいてスレシュホールドを越えた周波数fm
F1とF2の間にあったと仮定した場合、F1fmF2に属す
る瞬時パワー密度成分が、瞬時パワー算出器131〜13N
加算操作から除去され、該Pa(k:f)から広帯域信号の
瞬時パワーPa(k:n)が算出されることになる。
そのため、IIRフィルタで構成される長時間積分機能
を有する積分器71〜7Nを用いた場合でも、長時間に渡っ
てパルス信号の干渉を受けることが少なくなる。さら
に、パルス信号の強い瞬時パワーの存在する周波数帯域
外は、該パルス信号に影響されることなく、連続して受
信されるので、広帯域信号のパワーの情報の欠落を少な
くすることができる。本実施例の受信方法は、広帯域信
号の受信帯域幅と比べ、パルス信号の帯域幅が相対的に
狭い場合により有効である。
なお、本発明は図示の実施例に限定されず、例えば、
第1図の各ブロックを、ディジタル・シグナル・プロセ
ッサ(DSP)やマイクロプロセッサ等で処理することに
よって広帯域信号を受信する等、種々の変形が可能であ
る。
(発明の効果) 以上詳細に説明したように、本発明によれば、ビーム
フォーマの各マルチビーム出力の従来の二乗算出処理
を、周波数分析処理と、瞬時パワー密度算出処理と、瞬
時パワー算出処理とで置き換えると共に、瞬時パワー密
度算出処理出力の時系列データを用いて各ビーム及び各
周波数毎にパルス信号の検出を行い、該パルス検出情報
に基づき、瞬時パワー算出処理の加算操作から、パルス
信号により生じる強いパワー成分を除去するようにし
た。そのため、IIRフィルタを用いた長時間積分処理を
行う場合でも、長時間にわたって該パルスの干渉を受け
ることが少なくなると共に、該パルスの強いパワーの存
在する周波数帯域以外は、該パルスに影響されることな
く連続して用いることができるので、広帯域信号のパワ
ーの情報の欠落を少なくすることができる。本発明は、
広帯域信号の受信帯域幅と比べ、パルス信号の帯域幅が
相対的に狭い場合に、より有効である。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の実施例を示すパッシブソーナの広帯域
信号受信方法を用いた受信装置の機能ブロック図、第2
図は従来のパッシブソーナの広帯域信号受信方法を用い
た受信装置の機能ブロック図、第3図は従来の受信方法
の問題点の説明図、第4図は第1図中のパルス検出器の
機能ブロック図、第5図は第1図の動作波形図である。 1……センサアレイ、4……サンプラ、5……ビームフ
ォーマ、71〜7N……積分器、10……瞬時パワー演算処理
部、111〜11N……周波数分析器、121〜12N……瞬時パワ
ー密度算出器、131〜13N……瞬時パワー算出器、141〜1
4N……パルス検出器、151〜15N……パルス成分除去パラ
メータ設定器。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】目標からの広帯域信号をセンサアレイで受
    信し、前記センサアレイ出力に基づきビームフォーマに
    よってマルチビームを形成し、前記マルチビームの各ビ
    ーム毎に前記広帯域信号の時刻tkにおける強度である瞬
    時パワーを算出し、前記瞬時パワーを時間領域で積分し
    て長時間積分パワーを求めるパッシブソーナの広帯域信
    号受信方法において、 前記マルチビームの各ビームから出力される広帯域信号
    を狭帯域成分に分割する周波数分析処理と、 前記分割された狭帯域成分の各周波数毎に短時間積分パ
    ワーである瞬時パワー密度を算出する瞬時パワー密度算
    出処理と、 前記瞬時パワー密度の時系列データを用いて前記マルチ
    ビームの各ビーム毎にかつ前記分割した各周波数毎にパ
    ルス状信号成分のみを検出するパルス検出処理と、 前記検出されたパルス状信号成分のビーム及び周波数に
    おいて除去開始時刻ts,m,nと除去解除時刻tp,m,n(但
    し、m=1,…,Mは前記分割された周波数の番号、n=1,
    …,Nは前記マルチビームのビームの番号、)を設定する
    パルス成分除去パラメータ設定処理と、 前記パルス除去パラメータ設定処理の処理結果に基づ
    き、時刻tkにおいてts,m,ntkp,m,nの条件を満す
    第n番目ビームの第m番目周波数の瞬時パワー密度を除
    外して前記瞬時パワー密度を前記マルチビームの各ビー
    ム毎に周波数領域で加算し、前記広帯域信号の瞬時パワ
    ーを算出する瞬時パワー算出処理とを、 実行することを特徴とするパッシブ・ソーナの広帯域信
    号受信方法。
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