JP2642400B2 - 車両の定速走行制御装置 - Google Patents

車両の定速走行制御装置

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JP2642400B2 JP63106457A JP10645788A JP2642400B2 JP 2642400 B2 JP2642400 B2 JP 2642400B2 JP 63106457 A JP63106457 A JP 63106457A JP 10645788 A JP10645788 A JP 10645788A JP 2642400 B2 JP2642400 B2 JP 2642400B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は車両の定速走行制御装置に関し、特に、運転
者等の操作,要求に応じて車両を自動的に加速又は減速
させる機能を併有するものの改良に関する。
(従来の技術) 従来より、この種の車両の定速走行制御装置には、例
えばセット/リジューム・スイッチ、コースト・スイッ
チ等を備え、定速走行制御時に運転者が車両の加速を要
求してセット/リジューム・スイッチを押操作した場合
には、この押操作に基いてスロットル弁開度を開側に自
動制御して加速制御を行い、その後、上記スイッチの押
操作が解除された時には、その時点での車速を目標車速
として定速走行制御を行う。また、ブレーキ操作に伴う
定速走行制御の解除状態で上記セット/リジューム・ス
イッチが押操作された場合には、スロットル弁開度の開
制御により車両の加速を行って、目標車速に復帰させ
る。同様に、コースト・スイッチが押操作された場合に
は、スロットル弁開度を閉側に自動制御して減速制御を
行って、上記スイッチの押操作が解除された時点で、こ
の時の車速を目標車速として定速走行制御を行うように
している。
ところで、上記の如く運転車等によるスイッチ操作に
基いて車両を加速又は減速制御する場合、その加速又は
減速性能を良好に発揮させるには、スロットル弁開度の
開又は閉制御と共に、変速機構を変速制御して、変速段
を一段シフト・ダウンした状態で加速又は減速すること
が望ましい。
その場合、加速又は減速要求時に、シフト・ダウンを
直ちに行う場合には、加速又は減速ショックが発生して
不快感を生じる場合もあって、加速又は減速がスムーズ
に行われない欠点が生じることがある。このため、本出
願人は、特開昭61−238515号公報及び特開昭61−238518
号公報において、車両の加速又は減速要求時には、先ず
スロットル弁の開又は閉制御を開始し、その後の所定時
間経過時に変速機構の変速制御を行うことにより、加速
又は減速ショックの発生を抑制,防止して、加速性能、
減速性能の向上を図るようにしている。
(発明が解決しようとする課題) 本発明者等は、より一層の加速又は減速性能の向上を
図るべく、加速や減速ショックの生じる状況を仔細に調
査,検討したところ、エンジン負荷によっては加速又は
減速ショックが生じることが判った。例えば、エンジン
負荷の小さい下り坂走行時には、スロットル弁開度は小
さく、このため下り坂走行時に運転者がセット/リジュ
ームスイッチを押操作した加速要求時には、スロットル
弁開度は開制御されるものの、未だ小開度の状況で直ち
にシフト・ダウンが行われて一瞬減速した後に、スロッ
トル弁開度の開制御に伴い加速するから、上記瞬時の減
速に起因する加速ショックが生じる。また、エンジン負
荷の大きい上り坂走行時には、スロットル弁開度は大き
いから、この上り坂走行時に運転者がコースト・スイッ
チを押操作した減速要求時には、スロットル弁開度は閉
制御されるが、未だ大開度の状況でシフト・ダウンが行
われて、一瞬加速した後に、スロットル弁開度の閉制御
により減速するから、瞬時の加速による減速ショックが
生じることになる。一方、車両が平坦路を走行している
場合には、要求通りにスムーズに加速又は減速してお
り、この平坦路走行時にはシフト・ダウン制御を通常通
りスロットル弁制御と同時に開始する方が良好な加速性
能又は減速性能が早期に発揮されて、好ましいことを知
悉した。
以上のことから、本発明の目的は、車両の定速走行制
御装置において、加速又は減速の要求時にスロットル弁
開度等の出力制御手段を制御すると共に変速段をシフト
・ダウンする場合、その時のエンジン負荷を考慮しつつ
加速又は減速ショックを適時に且つ効果的に制御,防止
して、運転者等の要求による車両の加速又は減速性能の
向上を図ることにある。
(課題を解決するための手段) 上記の目的を達成するため、本発明の具体的な解決手
段として、請求項(1)に係る発明では、第1図に示す
ように、エンジン1の出力を制御する出力制御手段3を
備え、車両が目標車速にて定速走行するように、上記出
力制御手段3を制御する車両の定速走行制御装置におい
て、操作者により操作され、車両の加速又は減速を指令
する操作手段17、18、19と、変速機構を変速制御する変
速制御手段24と、上記操作手段17、18、19の指令信号を
受け、上記出力制御手段3を車両の加速又は減速方向に
制御する出力制御補正手段25と、上記操作手段17、18、
19の指令信号を受け、上記変速機構5を低速段側に変速
するよう上記変速制御手段24の変速制御を補正する変速
制御補正手段26とを備えたものを前提とする。そして、
エンジン負荷を検出する負荷検出手段27と、上記出力制
御手段3によって制御されるエンジン1の出力の変化速
度を変更する出力変化速度変更手段28とを備え、上記出
力変化速度変更手段28の構成を、上記操作手段17、18、
19の操作信号及び上記負荷検出手段27の出力を受け、上
記操作手段17、18、19の操作信号が加速指令であり且つ
検出されたエンジン負荷が設定値未満のとき、及び、上
記操作手段17、18、19の操作信号が減速指令であり且つ
検出されたエンジン負荷が上記設定値以上のときの少く
とも一方のときには、これ以外のときに比べて、エンジ
ン1の出力の変化速度を大きく変更する構成とすること
を特徴としている。
また、請求項(2)に係る発明では、上記請求項
(1)に係る発明と前提構成を同じとし、更に、上記請
求項(1)に係る発明の出力変化速度変更手段28に代え
て、変速制御補正手段26による変速機構5の低速段側へ
の変速タイミングを変更する変速タイミング変更手段を
設け、この変速タイミング変更手段の構成を、上記操作
手段17、18、19の操作信号及び上記負荷検出手段27の出
力を受け、上記操作手段17、18、19の操作信号が加速指
令であり且つ検出されたエンジン負荷が設定値未満のと
き、及び、上記操作手段17、18、19の操作信号が減速指
令であり且つ検出されたエンジン負荷が上記設定値以上
のときの少くとも一方のときには、これ以外のときに比
べて、変速機構5を低速段側に変速するタイミングを遅
らせる構成とすることを特徴としている。
(作用) 以上の構成により、請求項(1)に係る発明では、運
転者等が操作手段17、18、19を操作した加速又は減速要
求時には、出力制御補正手段25及び変速制御補正手段26
が動作して、スロットル弁開度等の出力制御手段3が加
速要求時には増大側に、変速要求時には減少側に各々制
御されると共に、変速制御手段25により変速機構5が一
段シフト・ダウン制御されて、車両は性能良く加速又は
減速することになる。
その際、下り坂走行時等のエンジン負荷が設定値未満
の小さな状況で加速が要求された場合には、出力変化速
度変更手段28により、出力制御手段3としてのスロット
ル弁の開度の開方向への変化速度が大きくなって、スロ
ットル弁が直ちに大きく開くので、比較的大きな開度の
状況でシフト・ダウンが行われて、車両は瞬時の減速を
生じずにスムーズに加速することになる。
また、上記の作用に代えて又は加えて、上り坂走行時
等のエンジン負荷が設定値以上の大きな状況で減速が要
求された場合には、出力変化速度変更手段28により、出
力制御手段3としてのスロットル弁の開度の閉方向への
変化速度が大きくなって、スロットル弁が直ちに閉じる
ので、ほぼ全開近傍の開度の状況でシフト・ダウンが行
われて、車両は瞬時の加速を生じずにスムーズに減速す
ることになる。
更に、平坦路走行時(通常のエンジン負荷の状況のと
き)には、出力変化速度変更手段28により、出力制御手
段3としてのスロットル弁の開又は閉側への開度変化速
度が、上記状況の場合よりも小さくなって、通常速度と
なるので、このスロットル弁の開又は閉作動が唐突に行
われるのが制御,防止され、シフトダウンと相俟って、
車両は加速又は減速性能良くスムーズに加速又は減速す
ることになる。
また、請求項(2)に係る発明では、加速又は減速要
求時に、シフト・ダウンの変速タイミングが変速タイミ
ング変更手段によりエンジン負荷に応じて変更され、エ
ンジン負荷が設定値未満に小さい下り坂走行時での加速
要求時には、低速段側への変速タイミングが遅れるの
で、スロットル弁開度が小値から大きく開いた後にシフ
ト・ダウンが実行されることになって、瞬時の減速を招
かずに車両を加速させることができる。同様に、エンジ
ン負荷が設定値以上に大きい上り坂走行時での減速要求
時には、上記の作用に代えて又は加えて、低速段側への
変速タイミングが遅れて、スロットル弁開度が大値から
ほぼ全閉に閉じた状態でシフト・ダウンが実行されるの
で、瞬時の加速を生じずに車両を減速させることができ
る。また、平坦路走行時では、シフトダウンの変速タイ
ミングが、変速タイミング変更手段により、上記2つの
状況の場合に比して早期に設定されるので、加速や減速
要求操作に遅れを生じることなくシフトダウンが行われ
て、良好な加速又は減速性能が確保される。
(発明の効果) 以上説明したように、請求項(1)に係る発明の車両
の定速走行制御装置によれば、運転者等の要求に応じて
車両を加速又は減速させる場合、スロットル弁開度等の
出力制御手段を自動制御すると共に変速機構を変速制御
してシフト・ダウンするときには、下り坂走行時での減
速要求時、及び上り坂走行時での減速要求時のうち少く
とも一方の要求時に、請求項(1)に係る発明ではエン
ジンの出力の変化速度を大きく設定し、請求項(2)に
係る発明では変速機構の低速段側への変速タイミングを
遅く設定したので、平坦路走時等ではエンジンの出力が
唐突に変化することに起因する加速又は減速ショックを
有効に抑制,防止すると共にシフト・ダウンを早期に行
って良好な加速又は減速性能を確保しつつ、下り坂走行
時での加速要求時にも瞬時の減速を生じずに良好な加速
性能でもって加速でき、また上り坂走行時での減速要求
時にも瞬時の加速を生じずに良好な減速性能でもって減
速できる。
(実施例) 以下、本発明の実施例を第2図以下の図面に基いて説
明する。
第2図は全体構成図を示し、出力制御手段としてのス
ロットル弁3の開度をアクセルペダルの踏込量に応じて
電気的に制御すると共に自動変速機を備えたものに適用
したものである。
エンジン1の吸気通路2には吸入空気量を調整するス
ロットル弁3が介設され、該スロットル弁3はDCモータ
等のスロットルアクチュエータ4により開閉駆動され
る。また、変速機構としての自動変速機5は、複数の変
速用ソレノイド6a〜6cとロックアップ用ソレノイド7と
を有し、変速用ソレノイド6a,6b,6cのON/OFF動作の組合
せによって油圧回路が切換られて、複数の油圧締結素子
が選択的に締結されることにより、自動変速機5が複数
の変速段に切換え操作される。また、ロックアップ用ソ
レノイド7のON/OFF動作によってトルクコンバータ内の
ロックアップクラッチ(図示せず)が締結又は解放作動
するように構成されている。
そして、上記スロットルアクチュエータ4と、自動変
速機5の各ソレノイド6a〜6c,7に対して各々スロットル
弁制御信号a,変速制御信号b及びロックアップ制御信号
cを出力するコントローラ8が設けられている。該コン
トローラ8には、車速を検出する車速センサ9からの車
速信号Vnと、アクセルペダル10の踏込量(アクセル開
度)を検出するアクセルセンサ11からのアクセル開度信
号αと、ブレーキスイッチ12からのブレーキ信号BRと、
スロットル弁3の開度を検出するスロットルセンサ13か
らのスロットル弁開度信号THと、自動変速機5の変速位
置を検出するギヤポジションセンサ14からのギヤポジシ
ョン信号GPと、モードスイッチ15からの変速モード信号
Mとが各々入力される。また、定速走行制御用のメイン
スイッチ16及び、操作者により操作されて車両の加速又
は減速を指令する操作手段としてのセットスイッチ17、
リジュームスイッチ18、コーストスイッチ19からの各操
作信号(ON,OFF信号)が各々入力される。
次に、上記コントローラ8の制御をフローチャートに
基いて説明する。
第3図はメインチャートであり、ステップS1でシステ
ムイニシャライズを行い、ステップS2で上記各種センサ
からの検出信号を読込み、これから制御に必要な各種情
報を入力する。
その後、ステップS3では定速走行制御を含む自動速度
制御(ASC)の開始条件が成立しているか否かを判別す
る。ここに、自動速度制御の開始条件は、メインスイッ
チ16がオンで、シフト位置がDレンジで、かつ車速Vnが
設定値(例えば40km/h)以上の場合である。また、自動
速度制御を解除する条件は、上記開始条件を満していな
いとき、又はブレーキが作動した場合である。
そして、この自動速度制御条件が成立した場合には、
ステップS4で自動速度制御に移行して、セットスイッチ
17、リジュームスイッチ18、コーストスイッチ19の各操
作、並びにアクセル及びブレーキ操作に対応した速度制
御を行うこととし、ステップS5で目標スロットル弁開度
Toを設定する。一方、自動速度条件が成立しない場合に
は、ステップS6て通常スロットル弁制御を行うこととし
て、アクセル操作量に対応したスロットル弁開度Toを設
定する。
而して、その後は、上記の如く設定した目標スロット
ル弁開度Toに対応するスロットル弁制御信号aをステッ
プS7でスロットルアクチュエータ4に出力して、スロッ
トル弁3を目標開度Toに作動させると共に、ステップS8
で車速Vn、スロットル弁開度TH、アクセル開度α等によ
り変速段を設定して自動変速機5の各ソレノイド6a〜6
c,7に制御信号b,cを出力する変速制御を行う。このステ
ップS8での変速制御により、変速機構5を複数の変速段
に変速制御する変速制御手段24を構成している。
続いて、定速走行制御中にセットスイッチ17が操作さ
れた場合の制御を第4図に示す。同図において、ステッ
プSa1で実車速Vnを入力し、ステップSa2で加速度補正フ
ラグUF(初期設定でUF=0)がセットされているか否か
を判別し、当初はUF=0であるので、ステップSa3で現
在の目標スロットル弁開度Tvを入力し、ステップSa4,ス
テップSa5で実車速Vnに対する平地定常走行スロットル
弁開度Tconをマップから求める。その後、ステップSa6
で上記で求めた平地定常走行スロットル弁開度Tconと目
標スロットル弁開度Tvとの差(Tv−Tcon)を求めて、坂
道走行状態等に対応する負荷補償開度Tdisを算出する。
その後、ステップSa7で車速フィードバック(定速走
行制御)に移行する時のために上記で求めた実車速Vnに
対応する平地定常走行スロットル弁開度Tconを目標スロ
ットル弁開度Tvに代入し、ステップSa8で加速補正フラ
グUFをセットする。そして、ステップSa9で上記負荷補
償開度Tdisを入力し、ステップSa10,ステップSa11で平
地一定加速度加速のためのスロットル弁Tresを実車速Vn
に応じたマップから求め、ステップSa12で一定の加速度
で車両の加速を良好に行うように目標スロットル弁開度
Toを上記Tres+Tdisとして設定する。
続いて、定速走行制御において、ブレーキ操作に伴っ
て自動速度制御が解除された状態で目標車速Voを元の設
定値に再設定するためにリジュームスイッチ18がON操作
された場合の制御を第5図に示す。同図において、ステ
ップSR1でブレーキ解除中か否かを判別し、解除中(ブ
レーキ解除フラグBF=1)の場合には、ステップSR2
リジュームフラグRFをセットする。続いて、ステップS
R3で目標車速Voと実車速Vnとの偏差が所定値(例えば3k
m/h)以内の収束状態か否かを判別し、収束していない
場合には、上記第4図の加速モードフローに移行して、
車両の加速を行う。一方、収束状態にある場合には、ス
テップSR4でリジュームフラグRF及びブレーキ解除フラ
グBFをリセットして、リジューム動作及びブレーキ解除
動作を終了し、定速走行制御(車速フィードバック制
御)へ移行する。
尚、上記定速走行制御中において、減速のためにコー
ストスイッチ19がON操作された場合には、車両の減速制
御行う。この制御フローは図示しないが、コーストスイ
ッチ19の操作中はスロットル弁3を全閉制御して減速を
行いつつ、この減速に応じて目標車速Voを更新し、コー
ストスイッチ19のOFF時の実車速Vnを目標車速Voに設定
して定速走行制御に戻るものである。
よって、上記第4図及び第5図で示したセットスイッ
チ17又はリジュームスイッチ18がON操作された場合の加
速制御フロー、及びコーストスイッチ19がON操作された
場合の減速制御により、セットスイッチ17、リジューム
スイッチ18又はコーストスイッチ19の指令信号(ON操作
信号)を受けて、出力制御手段としてのスロットル弁3
を車両の加速又は減速方向に開度制御する出力制御補正
手段25を構成している。
次に、上記セットスイッチ17、リジュームスイッチ18
及びコーストスイッチ19の各操作時でのスロットル弁3
の開度制御を第6図に示す。同図において、先ずステッ
プST1で目標スロットル弁開度の演算値Xnを入力した
後、ステップST2でこの今回の演算値xnと、前回のスロ
ットルアクチュエータ4への出力制御値yn−1とに基い
て今回の出力制御値ynを下記式 yn=(1/τ)・(xn−yn−1)+yn−1 で演算する。ここで、τは目標スロットル弁開度xnに至
る開度変化の時定数であって、第7図ないし第9図の制
御フローに基いてエンジン負荷に応じて設定されるもの
である。
而して、上記の如く出力制御値ynが演算されると、ス
テップST3でこの出力制御値ynをスロットルアクチュエ
ータ4に出力して、リターンする。
続いて、第7図ないし第9図の制御フロー(時定数の
設定フロー)を説明する。
先ず、第7図の制御フローから説明するに、該フロー
はエンジン負荷の判定フローであり、特に平坦路走行
時、下り坂走行時、及び上り坂走行時の判定を行うもの
であり、この判定に際しては、第12図に示す定常走行時
(平坦路走行時)での車速に対する定常スロットル弁開
度を示す定常走行マップ(実線で示す直線)を用い、こ
の定常走行マップには、同図に破線で示す如く上下に所
定幅Hu,Hdのヒステリシスが設定されている。
つまり、第7図のエンジン負荷の判定では、ステップ
SZ1で上記第12図の定常走行マップ上の現車速に応じた
定常スロットル弁開度値THoに上側ヒステリシスHuを加
算した基準値THo+Huを読込み、ステップSZ2で現在のス
ロットル弁開度値THをこの基準値THo+Huと比較し、THo
+Hu≦THの場合には、ステップSZ3で上り坂走行時と判
定して負荷フラグZONEをZONE=2に設定する。一方、TH
o+Hu>THの場合には、更にステップSZ4で今度は定常走
行マップ上の現車速に応じた定常スロットル弁開度値TH
oに下側ヒステリシスHuを減算した基準値THo−Hdを読込
み、ステップSZ5で現在のスロットル弁開度値THをこの
基準値THo−Hdと比較し、THo−Hd≦THの場合には、ステ
ップSZ6で定常走行時と判定して負荷フラグZONEをZONE
=1に設定する一方、THo+Hd>THの場合には、ステッ
プSZ7で下り坂走行時と判定して負荷フラグZONEをZONE
=0に設定する。
また、第8図はセットスイッチ17又はリジュームスイ
ッチ18が押操作された加速要求時での時定数τの設定フ
ローであり、ステップSA1及びSA2で負荷フラグZONEの値
を判別し、ZONE=1の場合(定常走行時の場合)には、
ステップSA3で時定数τを中程度の値に設定する(中程
度に設定するのはスロットル弁開度が唐突に変化するこ
とに起因する加速ショックを抑制,防止するためであ
る)。また、ZONE=2の場合(上り坂走行時の場合)に
は、ステップSA4で時定数τを大値に設定し、ZONE=0
の場合(下り坂走行時の場合)には、ステップSA5で時
定数τを小値に設定してスロットル弁3を素早く目標ス
ロットル弁開度値xnにして、リターンする。
さらに、第9図は、コーストスイッチ19が押操作され
た減速要求時での時定数τの設定フローであり、ステッ
プSC1及びSC2で負荷フラグZONEの値を判別し、ZONE=1
の場合(定常走行時の場合)には、ステップSA3で時定
数τを中程度の値に設定する。また、ZONE=0の場合
(下り坂走行時の場合)には、ステップSC4で時定数τ
を大値に設定し、ZONE=2の場合(上り坂走行時の場
合)には、ステップSC5で時定数τを小値に設定してス
ロットル弁3を素早く目標スロットル弁開度値xnにし
て、リターンする。
加えて、第10図及び第11図は各々加速及び減速要求時
での自動変速機5の変速制御フローを示す。
第10図の変速制御フローは、セットスイッチ17又はリ
ジュームスイッチ18が押操作された加速要求時にスター
トし、ステップSB1で上記負荷フラグZONEの値を判別
し、ZONE=0の下り坂走行時の場合には、所定時間のタ
イマを設定し、所定時間の経過をステップSB2で待ち、
タイマ=0になった時点で、ステップSB3で自動変速機
5をその時の変速段よりも一段シフト・ダウンして、リ
ターンする。一方、負荷フラグZONEがZONE=1及びZONE
=2の場合(定常走行時及び上り坂走行時の場合)に
は、直ちにステップSB3で一段シフト・ダウンして、リ
ターンする。
同様に、第11図の変速制御フローはコーストスイッチ
19が押操作された減速要求時にスタートし、ステップS
D1で負荷フラグZONEの値を判別して、ZONE=2の上り坂
走行時の場合に限り、ステップSD2で所定時間のタイマ
がタイマ=0になるのを待って、ステップSD3で自動変
速機5を一段シフト・ダウンして、リターする一方、ZO
NE=0及びZONE=1の場合(定常走行時及び下り坂走行
時の場合)には、直ちにステップSD3で一段シフト・ダ
ウンして、リターンする。
よって、上記第10図の変速制御フローのステップSB3
及び第11図の変速制御フローのステップSD3により、セ
ットスイッチ17、リジュームスイッチ18又はコーストス
イッチ19の指令信号(ON操作信号)を受けて、上記変速
機構5を一段低速段側にシフトダウンするように上記変
速制御手段24の変速制御を補正するようにした変速制御
補正手段26を構成している。
更に、上記第7図の制御フローにより、各車速でのス
ロットル弁開度の大きさでもってエンジン1の負荷を検
出するようにした負荷検出手段27を構成している。
また、第8図及び第9図の時定数τの設定フローによ
り、上記負荷検出手段25の出力及び上記操作手段(セッ
トスイッチ17、リジュームスイッチ18及びコーストスイ
ッチ19)の操作信号を受け、これ等セットスイッチ17、
リジュームスイッチ18及びコーストスイッチ19の各操作
時におけるエンジン負荷に応じて、スロットル弁3の開
度変化の時定数τを大小変更して、エンジン1の出力の
変化速度を変更し、特にエンジン負荷の小さい下り坂走
行時(ZONE=0)にセットスイッチ17又はリジュームス
イッチ18が押操作された加速要求時、及びエンジン負荷
の大きい上り坂走行時(ZONE=2)にコーストスイッチ
19が押操作された減速要求時には、時定数τを小値に変
更設定して、素早く目標スロットル弁開度値Znにまで到
達させて、エンジン1の出力の変化速度を大きくする一
方、上記2つの状況以外のときには、時定数τを大値に
変更設定して、目標スロットル弁開度値Znに緩やかに変
化させて、エンジン1の出力の変化速度を小さくするよ
うにした出力変化速度変更手段28を構成している。
加えて、上記第10図の変速制御フローのステップSB1
〜SB3、並びに第11図の変速制御フローのステップSD1
SD3により、負荷検出手段25の出力及び操作手段(セッ
トスイッチ17、リジュームスイッチ18及びコーストスイ
ッチ19)の操作信号を受け、これ等操作手段の操作時に
おけるエンジン負荷に応じて、上記変速制御補正手段26
による変速機構5の一段低速側への変速タイミングを変
更して、特にエンジン負荷の小さい下り坂走行時(ZONE
=0)にセットスイッチ17又はリジュームスイッチ18が
押操作された加速要求時、及びエンジン負荷の大きい上
り坂走行時(ZONE=2)にコーストスイッチ19が押操作
された減速要求時の双方の要求時には、一段のシフト・
ダウンを所定時間のタイマの経過を待って行って、その
シフト・ダウンの変速タイミングを所定時間遅らせる一
方、上記2つの状況以外のときには、一段のシフト・ダ
ウンを直ちに行うようにした変速タイミング変更手段29
を構成している。
したがって、上記実施例においては、定速走行制御中
にセットスイッチ17が押操作された加速要求時には、出
力制御補正手段25が作動して、スロットル弁3が目標ス
ロットル弁開度値に開側に制御されてエンジン1の出力
が増大すると共に、変速制御補正手段26が作動して、自
動変速機5の変速段が一段シフト・ダウン制御されるの
で、車両は所定加速度でもって加速性能良く加速する。
その際、エンジン1の出力の増大変化速度、具体的に
はスロットル弁3が開く変化速度は、出力変化速度変更
手段28で変更されて、エンジン負荷の小さい下り坂走行
時には、時定数τが小さく変更設定されて、スロットル
弁3の開度が第13図に示す如く、定常走行時(時定数τ
が中値の時)や上り坂走行時(時定数τが大値の時)に
比べて素早く目標スロットル弁開度値に達するので、上
記自動変速機5でシフト・ダウンされる時点では、スロ
ットル弁3の開度は大きくて、瞬時の減速を生じること
が抑制,防止される。
同様に、定速走行制御中にコーストスイッチ19が押操
作された減速要求時には、スロットル弁3が全閉に制御
されると共に、自動変速機5の変速段が一段シフト・ダ
ウン制御されて、車両は減速することになるが、この場
合にも、時定数τが小さく変更設定されて、スロットル
弁3の開度は素早く目標スロットル弁開度値に達し、こ
のことによりスロットル弁3がほぼ閉じた状況で自動変
速機5でのシフト・ダウンが行われることになるので、
瞬時の加速を生じることが抑制,防止される。
しかも、上記下り坂走行時における加速要求時でのシ
フト・ダウンは変速タイミング変更手段29により所定時
間遅れて行われるので、スロットル弁3が目標スロット
ル弁開度値に開いた後にシフト・ダウンを開始させるこ
とができ、小開度でのシフト・ダウンに起因する瞬時の
減速を確実に防止できる。同様に、上り坂走行時におけ
る減速要求時にも、シフト・ダウンは変速タイミング変
更手段29により所定時間遅れて行われるので、スロット
ル弁3が全閉に閉じた後にシフト・ダウンを開始させる
ことができ、大開度でのシフト・ダウンに起因する瞬時
の加速を確実に防止できる。
一方、平坦路走行時等の定常走行時では、上記の如く
瞬時の加速や減速を生じない状況であって、時定数τは
中程度の値に設定されるので、加速又は減速要求時にス
ロットル弁3の開度が唐突に大きく開く又は全閉になる
ことに起因する加速ショック又は減速ショックを有効に
抑制,防止できる。また変速タイミングは所定時間の遅
延なく直ちに行われるので、良好な加速又は減速性能が
早期に発揮されて車両は性能良く加速又は減速すること
になる。
【図面の簡単な説明】
第1図は請求項(1)に係る発明の構成を示すブロック
図である。第2図ないし第13図は本発明の実施例を示
し、第2図は全体概略構成図、第3図〜第11図はそれぞ
れコントローラによる定速走行に関する自動制御のフロ
ーチャート図、第12図はエンジン負荷を車速に対するス
ロットル弁開度で検出する場合の説明図、第13図は作動
説明図である。 1……エンジン、3……スロットル弁(出力制御手
段)、4……スロットルアクチュエータ、5……自動変
速機(変速機構)、17……セットスイッチ(操作手
段)、18……リジュームスイッチ(操作手段)、……コ
ーストスイッチ(操作手段)、24……変速制御手段、25
……出力制御補正手段、26……変速制御補正手段、27…
…負荷検出手段、28……出力変化速度変更手段、29……
変速タイミング変更手段。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 西村 栄持 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツ ダ株式会社内 (56)参考文献 特開 昭61−238518(JP,A) 特開 昭62−137235(JP,A) 特開 昭63−49539(JP,A) 特開 昭61−238515(JP,A)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エンジンの出力を制御する出力制御手段を
    備え、車両が目標車速にて定速走行するように、上記出
    力制御手段を制御する車両の定速走行制御装置におい
    て、 操作者により操作され、車両の加速又は減速を指令する
    操作手段と、 変速機構を変速制御する変速制御手段と、 上記操作手段の指令信号を受け、上記出力制御手段を車
    両の加速又は減速方向に制御する出力制御補正手段と、 上記操作手段の指令信号を受け、上記変速機構を低速段
    側に変速するよう上記変速制御手段の変速制御を補正す
    る変速制御補正手段とを備えると共に、 エンジン負荷を検出する負荷検出手段と、 上記出力制御手段によって制御されるエンジンの出力の
    変化速度を変更する出力変化速度変更手段とを備え、 上記出力変化速度変更手段は、上記操作手段の操作信号
    及び上記負荷検出手段の出力を受け、上記操作手段の操
    作信号が加速指令であり且つ検出されたエンジン負荷が
    設定値未満のとき、及び、上記操作手段の操作信号が減
    速指令であり且つ検出されたエンジン負荷が上記設定値
    以上のときの少くとも一方のときには、これ以外のとき
    に比べて、エンジンの出力の変化速度を大きく変更する ことを特徴とする車両の定速走行制御装置。
  2. 【請求項2】エンジンの出力を制御する出力制御手段を
    備え、車両が目標車速にて定速走行するように、上記出
    力制御手段を制御する車両の定速走行制御装置におい
    て、 操作者により操作され、車両の加速又は減速を指令する
    操作手段と、 変速機構を変速制御する変速制御手段と、 上記操作手段の指令信号を受け、上記出力制御手段を車
    両の加速又は減速方向に制御する出力制御補正手段と、 上記操作手段の指令信号を受け、上記変速機構を低速段
    側に変速するよう上記変速制御手段の変速制御を補正す
    る変速制御補正手段とを備えると共に、 エンジン負荷を検出する負荷検出手段と、 上記圧力制御補正手段による変速機構の低速段側への変
    速タイミングを変更する変速タイミング変更手段とを備
    え、 上記変速タイミング変更手段は、上記操作手段の操作信
    号及び上記負荷検出手段の出力を受け、上記操作手段の
    操作信号が加速指令であり且つ検出されたエンジン負荷
    が設定値未満のとき、及び、上記操作手段の操作信号が
    減速指令であり且つ検出されたエンジン負荷が上記設定
    値以上のときの少くとも一方のときには、これ以外のと
    きに比べて、変速機構を低速段側に変速するタイミング
    を遅らせる ことを特徴とする車両の定速走行制御装置。
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