JP2642281B2 - アルキルベンゼンの製造方法 - Google Patents

アルキルベンゼンの製造方法

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JP2642281B2 JP4169637A JP16963792A JP2642281B2 JP 2642281 B2 JP2642281 B2 JP 2642281B2 JP 4169637 A JP4169637 A JP 4169637A JP 16963792 A JP16963792 A JP 16963792A JP 2642281 B2 JP2642281 B2 JP 2642281B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、洗剤範囲(deter
gent range)のアルキルベンゼンの製造方法
に関し、特にフッ化水素を触媒としたアルキル化反応か
らのアルキル化生成物を塩基性アルミナで処理し、製造
プラントの資本コスト及びアルキルベンゼンの品質の両
方の点で利点を与える改良された方法に関する。
【0002】〔従来の技術及び発明が解決しようとする
課題〕洗剤範囲(C9〜C15側鎖)の線状(linea
r)アルキルベンゼン(LAB)を、ベンゼンが線状モ
ノオレフィン(MO)によりフッ化水素酸(HF)の存
在下でアルキル化される工程を含む方法により商業的規
模で製造することは知られている。そのような方法で
は、MOを含む混合物を、過剰のベンゼンと適当なアル
キル化条件下で接触させ、LABを形成させる。HFの
殆どは分離したHFに富む液体相として沈降させ、それ
を除去して再循環し、残りの炭化水素に富む液体相を次
に一連の分留(蒸留)工程にかけ、任意に一つ以上の付
加的精製工程を伴わせ、許容出来る純度のLABを回収
し、また未転化ベンゼン及び更に或る量のHFの如き種
々の物質を回収し、再循環させる。ここで用いられる用
語「HF−LAB法」とは、上で述べた種類の方法を指
す。HF−LAB法で、対応する直鎖パラフィン(N
P)の脱水素化により製造されたMOを含む混合物を用
いることも知られている。そのような混合物は、NP含
有混合物を脱水素化条件下で、白金の如き適当な触媒と
接触させ、NPをMOへ部分的に転化させることにより
製造される。得られた混合物は、蒸留、選択的水素化、
選択的吸着等の如き一種類以上の手段により任意に濃縮
及び(又は)精製し、然る後、アルキル化工程で用い
る。ここで用いる用語「脱水素化(Dehy)−HF法」と
は、そのような脱水素化混合物をMO源として用いるH
F−LAB法を指す。通常、この種の方法では、ベンゼ
ンと接触させる混合物はMOと実質的量の未転化NPの
両方を含み、その場合蒸留工程は再循環のための未転化
NPを回収するために含まれている。
【0003】HFを触媒としたアルキル化法により最初
に製造された炭化水素混合物は、微量の有機フッ化物不
純物(RF)により通常汚染されていることは知られて
いる。RFは広い範囲の熱安定性及び沸点に亙る物質を
屡々含んでいる。従って、そのような混合物を分留する
と、RFの熱分解又は接触分解により形成されたRF及
びHFの両方が許容出来ない量で、恐らく種々の再循環
流を含めたアルキル化工程の下流の工程の全てではない
としても多くの場所に存在する傾向がある。この広がっ
たRFの移動及びHFの広く行き亙った発生を著しく減
少させる既知の方法は、処理過程の一つ以上の場所に、
ここで「アルミナ処理」と呼ぶ工程を含ませることであ
る。そのような工程では、アルキル化混合物中に最初に
存在していたHFの殆ど又は全てを分離した後、全残留
反応混合物又はその一つ以上の部分を、RF及びHFの
殆どを除去する結果を与えるのに充分な条件下でアルミ
ナと接触させる。そのような方法は例えば、米国特許第
2,347,945 号明細書に記載されている。
【0004】アルミナ処理の如きRF除去法を何等用い
ずに脱水素化−HF法によるLABの製造では、多くの
重要な欠点をもたらすのに充分な程、広く行き亙ったR
Fの移動が起きる。そのような欠点の一つは、脱水素化
触媒の、再循環NP中に含まれるRF又はHFとの接触
から生ずるフッ化物による汚染である。典型的には、脱
水素化触媒はアルミナ支持体を含み、そのような汚染が
増大するに従って、アルミナ支持体上に生ずる酸性点が
炭化水素分解及び異性化の如き副反応に許容出来ない程
の触媒作用を及ぼすような点に直ぐ到達する。この点で
は、これらの副反応を受入れるか、又はかなりの費用を
掛けて脱水素化触媒を取り替えるかの選択をしなければ
ならない。広くRFが移動することの別の欠点は、RF
の分解が広く行き亙り、HFを遊離することに伴われる
ものである。そのような欠点には、処理装置に対する腐
食侵食の増大、そのような腐食侵食を許容出来る限界内
に保つために一層高価な耐食性構造材料を使用する必要
があること、生成物及び副生成物流がHFで汚染される
こと、プラントの操作及び管理を行う人がHFに曝され
る危険の増大が含まれる。
【0005】脱水素化−HF法によるLABの製造で広
く行き亙るRF移動に伴われる問題を少なくするため
に、一つ以上のアルミナ処理工程が含まれるのが典型的
である。そのような問題を出来るだけ少なくするために
最も有利な方法は、アルキル化混合物からHFを分離し
た直後に位置する単一のアルミナ処理工程を用いること
である。例えば、もし単一の蒸留カラムを用いて溶解H
F及び未転化ベンゼンの両方を回収するならば、一つ以
上の段階を含むアルミナ処理器を、このカラムの底から
回収される流れ中に配置することができる。そのような
位置は、アルキル化混合物の分留及び精製に含まれる全
ての下流装置中でのRFによる悪影響を最小にする。そ
のような下流装置は、パラフィン回収カラムを含んでい
るので、再循環パラフィン流中のRFも著しく減少し、
これによって脱水素化触媒が過度にRFに曝されないよ
うに保護される。
【0006】しかし、従来の既知の脱水素化−HF法で
は、未転化ベンゼンより高い沸点範囲を有するアルキル
化混合物留分をアルミナ処理工程に掛けると、生成する
LABの品質に大きな悪影響を与える結果になることが
見出されている。この悪影響は、洗剤の製造中、SO3
(発煙硫酸とは区別される)を用いてそのようなLAB
がスルホン化される場合に最も顕著になる。スルホン化
生成物は、余りにも高水準の暗色物質を含むので、それ
を許容可能な外観を持つ洗剤配合物を製造するのに用い
ることは難しい。ここで用いられる用語「SO3 スルホ
ン化色」とは、LABがそのように暗い色のSO3 スル
ホン化生成物を生成する傾向度を指す。
【0007】もし再循環されたNP流だけをアルミナ処
理に掛けると、LABの品質に対するアルミナ処理の悪
影響が大きく回避できることが見出されている。アルミ
ナ処理工程を再循環パラフィン流中に位置させた脱水素
化−HF法によるLABの製造は、広く行われている
〔B.ボラ(Vora)その他、Chemistry & Industry, 19 M
arch, 1990, pp.187-191〕。そのような方法は、良好な
品質のLABを生ずることができることが知られている
が、それらはパラフィン回収カラム及び全ての下流装置
内で一層高い水準のRF及びHFを与える欠点を有す
る。そのような下流装置は、HFの高度に腐食性の効果
に耐えるように作らなければならず、一層大きな資本コ
ストを必要とする結果になり、この装置内にHFが存在
すると、プラント作業者がHFに曝される危険が一層大
きくなる結果になる。
【0008】本発明は、LAB品質、操作コスト、及び
操作安全性の有利な組合せを与える改良されたHF−L
AB法を与える。この方法では、RFは粗製アルキルベ
ンゼン含有工程流から、その流れを適当なアルミナ処理
器条件下で高選択性塩基性アルミナで処理することによ
り効果的に除去される。ここで用いられる用語「粗製ア
ルキルベンゼン」とは、対応するNPよりも高い沸点範
囲を有する上述の炭化水素に富む液体相の留分を指す。
【0009】ここで用いられる用語「高選択性塩基性ア
ルミナ」とは、効果的にRFを除去することができ、L
ABの品質を劣化させる傾向を測定する下に詳述するア
ルミナ選択性試験にも合格する塩基性アルミナを指す。
かなりの種類の塩基性アルミナを商業的に入手すること
ができる。全部ではないが、幾らかの塩基性アルミナ
が、本発明の方法で用いられる高選択性塩基性アルミナ
としての品質を有する。
【0010】粗製アルキルベンゼンの高選択性塩基性ア
ルミナによる処理は、HFをアルキル化混合物から除去
した後、粗製アルキルベンゼンを未転化ベンゼン及び
(又は)NPの如き低沸点物質から分離する前、又はし
た後の過程のどの点で行われてもよい。従来法では粗製
アルキルベンゼンをアルミナ処理にかけることはLAB
の品質に大きな悪影響を与えていたが、今度驚いたこと
に、本発明の方法でそのような処理を、粗製アルキルベ
ンゼン留分のアルミナ処理を高選択性塩基性アルミナに
よる処理に限定させることにより、仮えあったとしても
極めて僅かなそのようなLABに対する悪影響で達成す
ることができることが発見された。
【0011】
【課題を解決するための手段】従って、本発明によれ
ば、(1)対応するモノオレフィンをベンゼンとフッ化
水素酸触媒の存在下で反応させ、アルキル化混合物を形
成し、(2)フッ化水素酸を除去して炭化水素混合物を
得、(3)前記炭化水素混合物から粗製アルキルベンゼ
ンを回収し、そして(4)粗製アルキルベンゼンを精製
して線状アルキルベンゼンを得ることにより、洗剤範囲
の線状アルキルベンゼンを製造するための改良された方
法において、粗製アルキルベンゼンを含む前記炭化水素
混合物の少なくとも一部分を、アルミナ選択性試験で約
1.25以下の臭素価比を有する塩基性アルミナとRF除去
条件下で接触させることを含む改良方法が与えられる。
【0012】〔本発明の詳細な記述〕ここで用いられる
用語「中性アルミナ」とは、意図的に添加した量のアル
カリ金属及び(又は)アルカリ土類金属化合物を含ま
ず、そのような化合物の全量が比較的僅かな活性アルミ
ナを指す。ラローシェ・ケミカルズ(LaRoche Chemical
s)により製品番号A−201 及びA−202(HF)として
製造されているものの如き典型的な中性アルミナは、そ
れらを製造するのに用いた原料から誘導された一種類以
上のナトリウム化合物を含み、大略0.35重量%のNa2
に相当する全ナトリウム含有量を与えている。この少量
のアルカリ金属は、アルミナに実質的な程度の塩基性特
性を与えるのには不充分である。
【0013】ここで用いられる用語「塩基性アルミナ」
とは、意図的に添加した量の一種類以上のアルカリ金属
及び(又は)アルカリ土類金属化合物を含むか、何等か
の理由で対応する塩基性金属の酸化物として少なくとも
約0.5 重量%に相当する量のそのような化合物を含有す
る活性アルミナを指す。用語「塩基性金属」が塩基性ア
ルミナを記述するのにここで用いられた場合、それはア
ルカリ金属、アルカリ土類金属、又はそれらの組合せを
指す。
【0014】用語「活性アルミナ」とは、比較的大きな
内部表面積、典型的には約200 m2/g以上の比表面積を有
するアルミナを指す。用語「活性化」とは、活性アルミ
ナの高内部表面積を生じさせるか、又は活性アルミナか
ら水又は他の揮発性物質を除去するのに通常用いられて
いる熱処理を指す。
【0015】或る量の塩基性金属又はその酸化物を含む
ものとしてここでアルミナを記述する場合、それは、等
量の一種類以上の塩基性金属化合物を含むことだけを意
味し、そのような記載は、塩基性金属の特定の化合物が
含有されていると言う限定を加えるものではない。
【0016】塩基性アルミナ、それらの製造方法、及び
塩基性アルミナの種々の用途は、以前から当分野で知ら
れている。米国特許第2,391,149 号明細書には、炭化水
素混合物からRFを、アルカリ金属水酸化物を含浸させ
たシリカ含有アルミナと接触させることにより除去する
方法が記載されている。アルカリ金属水酸化物の記載さ
れた目的は、遊離HFと反応させて、珪素・フッ素化合
物による処理生成物の汚染を防ぐことにある。これによ
り、シリカ含有量の一層低い一層高価な等級のアルミナ
を用いる必要はなくなる。他の塩基性アルミナ、それら
の製造方法、及び炭化水素流から硫化カルボニル(CO
S)を除去するためにそれらを使用することについて
は、米国特許第3,058,800 号;米国特許第3,265,757
号;米国特許第4,491,516 号;及び米国特許第4,835,33
8 号明細書に記載されている。
【0017】本発明の方法は、高選択性塩基性アルミナ
を使用することを必要とする。種々の等級の塩基性アル
ミナが市販されており、使用できる種々の組成及び構造
を有する塩基性アルミナの数にはきりがない。下に記載
するアルミナ選択性試験は、それらのアルミナのどれが
本発明の方法で有用な高選択性塩基性アルミナとしての
品質を有するかを決定するのに用いるのに有効であるこ
とが判明している。
【0018】ここで規定した高選択性塩基性アルミナ
は、ここに記載するアルミナ選択性試験で1.25以下のB
r価比を持たなければならない。将来の或る時点でその
試験を記載した通りに正確に行うことができなくなった
場合には(例えば、指示した管理等級が得られなくなる
か、又はそれらの等級の性質が実質的に変化したことに
より)、同等の臭素価比の決定を与える試験を用いても
よいことは理解されるべきである。いずれにせよ、大き
な余裕を持って(一層低いBr価比を持って)試験に合
格する能力が好ましい。なぜなら、それは一層高いLA
B品質を与える結果になると予想されるからである。従
って、約1.00以下のBr価比を有する高選択性塩基性ア
ルミナを用いるのが好ましい。
【0019】アルカリ金属化合物とアルカリ土類金属化
合物のどのような組合せでも、それによって得られる性
質がここで特定化する条件に合う限り、高選択性塩基性
アルミナに用いることができる。塩基性金属がアルカリ
金属である塩基性アルミナは、塩基性金属がアルカリ土
類金属であるものよりも一層よい試験結果(一層小さな
Br価比)を与える傾向があることが判明している。試
験結果はアルカリ金属含有量が増大するに従って向上
し、アルカリ金属がナトリウムの場合、少なくとも約4
%のNa2Oまで向上することも見出されている。余りに
も多くの量のアルカリ金属は、破壊強度の如きアルミナ
の他の性質に悪影響を与える傾向がある。ナトリウムを
含む塩基性アルミナはコストが低く、他の添加アルカリ
金属を含有するものよりも一層広く入手することができ
る傾向がある。
【0020】これらの理由から、塩基性金属がアルカリ
金属である塩基性アルミナを用いるのが好ましく、塩基
性金属がナトリウムである塩基性アルミナを用いるのが
一層好ましい。塩基性金属がナトリウムである場合、そ
の量がNa2Oとして表して、約3重量%〜約5重量%の
範囲内にあるのが特に好ましい。特に好ましい塩基性ア
ルミナは、アルコア(Alcoa)のセレクスソルブ(Selexso
rb)COS等級のものである。なぜなら、研究によりそ
れはアルミナ選択性試験で他の等級のものよりも幾らか
良い性能を持つことが示されているからである。
【0021】ここで規定する高選択性塩基性アルミナ
は、処理するために用いられるLAB工程流から効果的
にRFを除去することもできなければならない。このこ
とは、適当なRF除去条件で、大過剰のアルミナが入っ
たよく設計された固定床アルミナ処理器内でそれを用い
ると、アルミナ床寿命の最初の部分中で、下流装置中で
のRFによる重要な問題を回避するのに充分な低い水準
の流出Fを与えることになることを意味する。この条件
は、商業的に現在得られる全てではないとしても多くの
塩基性アルミナによって満足されるものと思われ、その
条件はどの場合でも、得られる下流RF量が実質的に、
同じ条件で、同じ量の、RF除去に有用な典型的な中性
アルミナ(ラローシェA−202 HF等級の如きもの)を
用いて得られる量以下であるならば、その塩基性アルミ
ナにより満足されるものと考えられる。RF除去のため
に適切な条件は、少なくとも約200 ℃(200#C)、好ま
しくは少なくとも230 ℃のアルミナ床温度が含まれる。
塩基性アルミナの或る等級のものは、それらのRF除去
能力について中性アルミナと本質的に同じであることが
判明している。RF除去能力の中程度の差は、もし望む
ならば、床の大きさの調節により相殺することができ
る。
【0022】本発明の方法で用いるのに好ましい高選択
性塩基性アルミナは、アルミナ処理器の実際的操作に望
ましいことが当分野でよく知られている種々の他の性質
も有するであろう。そのような性質には、適当なペレッ
ト強度、適当な熱安定性、低い水準の、工程に悪影響を
与えるような不純物、及び炭化水素流からRFを除去す
るのに慣用的に用いられている範囲内の適当な粒径分布
が含まれる。全ての点で許容出来る高選択性塩基性アル
ミナを入手することができることが判明している。特定
の希望の工程条件で使用するのに最適の性質の組合せ
は、本記載を見てありきたりの実験により決定すること
ができる。
【0023】本発明の方法で用いられる高選択性塩基性
アルミナの製造方法は、それがアルミナの重要な性質に
影響を与える程度を別として、重要なものではない。製
造方法の一つの特徴は、アルミナ中へ塩基性金属を配合
するのに用いられる特定の化合物の選択である。この塩
基性金属化合物は酸化物又は酸化物に分解可能な化合物
であるのが好ましく、活性化後、アルミナ中に望ましく
ない残留物質が残らないようにするのが好ましい。その
ような化合物の例には、水酸化物、炭酸塩、硝酸塩が含
まれる。しかし、強酸の安定な塩の如き他の化合物が、
ここで特定化する性能特性をそのような化合物が阻害し
ない限り、存在していてもよい。
【0024】本発明の範囲内で、アルミナ処理される工
程流(単数又は複数)の選択にかなりの変更を与えるこ
とができる。一つの好ましい態様として、ベンゼン回収
カラムの底から出る流れである唯一つの流れを処理す
る。別法として、もしその方法が、かなりの量のベンゼ
ンを依然として含むが、溶解HFの本質的に全てが除去
されている流れが存在するように構成されているなら
ば、その流れをアルミナ処理される唯一の流れとしても
よい。脱水素化−HF法では、もしアルミナ処理器がパ
ラフィン回収カラムの前に与えられていないならば、R
FとHFの悪影響に対し高度の保護を与えるためには少
なくとも二つの流れを処理しなければならず、それらの
流れの一方はNP再循環流である。この型の好ましい態
様では、NP再循環流中に低コスト中性アルミナを用い
た処理器を与え、パラフィンカラム底流中に高選択性塩
基性アルミナを用いた処理器を与える。アルミナ処理の
ために選択される流れの数及び位置とは無関係に、高選
択性塩基性アルミナを、アルキル化混合物の粗製アルキ
ルベンゼン留分をかなりの量で含む全ての処理流に対し
用いるのが好ましい。
【0025】アルミナ処理される各流れに対し、処理工
程で単一のアルミナ床又は種々の配列の複数の床を用い
ることができる。直列にした二つの床を用い、第一の床
をフッ化物が漏洩し始める(即ち、流出流のF含有量が
かなり急速に上昇し始める)まで操作できるようにする
のが好ましい。この構成では、第二の床は、漏洩が検出
されている期間及び第一の床の使用済みアルミナが置換
される期間も、依然として保護を与える。最大の保護を
与えるためには、両方の床が使用されている操作期間中
に、補助位置に新しい床を常に用いることである。各床
中のアルミナ量は、主に置換する前の希望の床寿命に基
づいて通常選択され、広く変えることができる。
【0026】処理される流れが液体であるような条件で
固定床を用いるのが好ましいが、他の操作方法も可能で
ある。流れの方向、床の形又はL/D、操作圧力、及び
床温度の如き因子も広く変えることができる。RFの効
果的な除去を与える範囲から選択された低い方の床温度
は、一層よい選択性(一層低いBr価上昇)を与える傾
向がある。約200 ℃〜295 ℃の範囲内の床温度が好まし
く、約230 ℃〜約260℃の範囲の床温度が特に好まし
い。用いられる種々の条件は、異なった床、異なった処
理流、及び異なった供給原料での操作に対し、同じでも
異なっていてもよい。アルミナ処理器条件の最も好まし
い組合せについての選択は、本記載を見て当業者により
ありきたりの実験により決定することができる。
【0027】炭化水素流からRFを除去するのに用いら
れるアルミナ床の再生は、米国特許第2,391,149 号に記
載されている。本発明の方法にそのような方法を用いる
ことができるが、それらを再生するよりも使用済み床を
置換する方が好ましい。
【0028】本発明の範囲内で本方法の多くの変更が可
能である。例えば、アルキル化又は脱水素化条件、原料
の選択、蒸留カラムで用いられる条件、蒸留カラムの数
及び型、及び種々の任意の工程の導入についての変更
を、本発明の範囲内で行うことができる。本発明の範囲
内での別の変更は、線状モノオレフィン源である。その
ような源には、直鎖パラフィンの脱水素化から誘導され
たオレフィン、他の方法から誘導された線状モノオレフ
ィン、及びそれらの混合物が含まれるが、それらに限定
されるものではない。本発明の実施は、そのような変更
の特定の選択に限定されるものではない。
【0029】本発明の重要な利点の一つは、比較的少な
いSO3 スルホン化色を有するLABを生ずることがで
きることである。このことは最近特に重要になってきて
いる。なぜなら、LABの使用者は、LABをその対応
するスルホン酸に転化するのにSO3 スルホン化法を使
用するのが増えているからである。洗剤アルキレートの
純度及び(又は)スルホン化色を改良するために多くの
方法が報告されている。これらの方法の一つ以上の利点
が本発明のスルホン化色の利点にかなりの程度まで付加
されるものと思われる。
【0030】上述の方法には、アルキル化前の脱水素化
生成物の選択的水素化(米国特許第4,523,048 号)、高
沸点物質からLABを分離するために二つ以上の蒸留カ
ラムを用いる方法(米国特許第4,463,205 号及び米国特
許第4,691,068 号)、アルキル化混合物から炭化水素相
の回収及び次にそれを高純度HFと接触させる方法(米
国特許第3,494,971 号及び米国特許第4,072,730 号)、
洗剤アルキレートの選択的水素化(米国特許第3,454,66
6 号)、種々の酸化剤による洗剤アルキレートの処理
(米国特許第2,932,677 号及び米国特許第3,338,983
号)、濃硫酸による洗剤アルキレートの洗浄(米国特許
第3,446,867 号)、及び種々の粘土及び(又は)ゼオラ
イトによる洗剤アルキレートの処理(米国特許第4,433,
196 号及び米国特許第4,468,476 号)が含まれるが、そ
れらに限定されるものではない。本発明の実施でそのよ
うな方法の一つ以上を含ませるか否かの選択は、必要な
LABのSO3 スルホン化色、各方法のために必要にな
る余分のコスト、及びスルホン化色の利点を付加する程
度に依存する。どのような特定の場合についても、最も
有利な組合せは、日常的な実験によって決定することが
できる。
【0031】〔アルミナ選択性試験〕ここで高選択性塩
基性アルミナとして言及する種類の塩基性アルミナを決
定するのに次の方法を用いた。試験すべきアルミナを、
約177 ℃で一晩加熱し、次にデシケーター中で冷却する
ことにより乾燥した。次に乾燥アルミナの一部分を用い
て長さ6in及び内径1inの円筒状316 ステンレス鋼反応
器に充填した。その反応器は熱電対管が排出端部に取付
けてあった。反応器を直ちに閉じ、供給物の供給及び生
成物の取り出しを行う管に接続した。反応器の長軸を垂
直にし、供給物をアルミナ床を通って上方へ流した。床
温度は、主に炉内の反応器の位置により調節した。供給
管には約9フィートの長さの1/8in ステンレス鋼管が含
まれ、それは反応器の周りを回っていて供給物を予熱す
る働きをしていた。反応器の周りには加熱用テープも与
えられており、必要な場合には付加的熱を供給した。ア
ルミナを、選択性試験で用いられる温度よりわずかに高
い温度まで加熱し、供給物ポンプを始動させた。次の時
間中、定常的作動状態が得られるように最終的調節を行
い、最初の生成物試料を試料容器中に溜めた。1時間間
隔で続く試料も溜め、全実験時間は9時間か10時間であ
った。この範囲内では種々の長さの実験について結果は
大して変わらないことが見出された。定常状態で作動す
る脱水素化−HF法から洗剤範囲のLABを製造するた
めの供給物材料が得られ、その場合、出発材料の未転化
部分は再循環された。供給物材料は、HF触媒及び未転
化ベンゼンを除去した後に残っているアルキル化混合物
の部分からなっていた。供給物材料を6g/分の速度で反
応器に供給した。もし供給物が軽質供給原料法(含まれ
るC14が5重量%より少ないNPを用いた方法)から得
られたものであるならば、床温度は試験実験中約260 ℃
であった。もし供給物が重質供給原料法(含まれるC11
が5重量%より少ないNPを用いた方法)から得られた
ものである場合には、床温度は試験実験中約288 ℃であ
った。得られる供給原料が上で規定した軽質と重質との
間に入る特別な場合には、中間的温度を用いることがで
きる。ここに別に記載する方法を用いて、供給物及び試
験反応器流出試料の両方についての臭素価(Br価)を
見出すことによりBr価上昇値を決定した。定常状態に
到達した後に収集した各試料について、反応器を通るB
r価の増加を計算し、これらの値を平均して実験に用い
たアルミナの等級に特性的なBr価上昇値を得た。上記
手順を同じ種類の供給物を用いて繰り返し、試験したア
ルミナ及び対照として次の等級の市販塩基性アルミナ、
ラローシェA204 −1 5×8メッシュ、アルカン(Alc
an)AA−200 S4×8メッシュ、についてのBr価上
昇値を決定した。ここで用いられる用語「臭素価比(B
r価比)」とは、アルミナのBr価上昇値を対照アルミ
ナBr価上昇値で割ったものを意味する。もしそのBr
価比が約1.25以下であるならば、アルミナはその試験に
合格したものとする。試験を開発するのに用いた供給材
料については、対照等級についてのBr価比がラローシ
ェのA201 又はA202 HF等級の如き典型的な中性アル
ミナについての値の大略半分であることが判明してい
る。
【0032】〔臭素価の決定〕ここで論ずるBr価上昇
値を計算するのに用いた臭素価は、ASTM基準D2710
−84に基づいた電位計滴定法により決定した。Br価は
対応する臭素指数の1/1000の小さいものであることに注
意すべきである。
【0033】〔SO3 スルホン化色の決定〕ここで論ず
るSO3 スルホン化色は、次の手順により決定された。
約0.2 モルのLABを、撹拌器、供給及び排出管、及び
温度読取機を具えた緩衝板付きガラス反応器中に入れ
た。50℃又はそれよりわずかに高い温度で操作した別の
蒸発器中で空気・SO3 混合物を形成し、撹拌したスル
ホン化物体に液面下に添加した。空気の流速は3000ml/
分であり、LAB1モル当たり合計1.15モルのSO3
一定速度で蒸発器へ添加され、全添加時間は18〜24分の
範囲にあった。氷浴を用いてスルホン化物体の温度を、
添加中50〜55℃の範囲に維持した。添加に続き、撹拌を
5分間継続し、その物体の温度を40℃に低下した。反応
器中の物体の2重量%に等しい水を次に撹拌物体の渦に
滴下し、次に更に5分間撹拌した。次の5分以内で5g
のスルホン化物体を95g の水中に溶解することにより溶
液を調製した。溶液の色を、参照液体として脱イオン水
を用いたクレット・サマーソン(Klett-Summerson)比色
計により400 〜465 nmの波長で測定した。
【0034】〔フッ化物含有量の決定〕アルミナ床流出
物の残留F含有量を次の方法により決定した。アルミナ
支持体上にPtを含む脱水素化触媒約1g をペンシルバ
ニア州エリーのオートクレーブ・エンジニアーズ社(Aut
oclave Engineers, Inc.)により供給されているカルド
ウェル(Caldwell)再循環反応器中に入れ、約1000g のア
ルミナ床流出物を次の反応器条件で供給した: 圧力−1.35気圧 H2/供給物モル比−2.5 供給物速度−1.0 〜1.1g/ 分 触媒温度−415 〜420 ℃ 羽根回転速度−2500rpm 。
【0035】その結果、供給物中のFの殆どは触媒上に
蓄積し、F濃度に約1000倍の上昇を与えた。得られた触
媒試料を粉砕し、0.1g を秤量し、0.3g の五酸化バナ
ジウム及び1.5gの粒状錫の入ったニッケル燃焼ボートに
入れた。この混合物を水蒸気の存在下でリンドバーグ(L
indbergh)炉中で900 〜1000℃に加熱した。得られた燃
焼生成物を約10mlの0.04重量%NaOH水溶液中にトラ
ップした。この溶液(pH5〜6に緩衝した)の一部分
のF含有量を、オリオン(Orion)901イオン分析器装置に
接続されたオリオン9409フッ化物電極及びオリオン9001
単一接合参照電極を用いて決定した。この結果及び再循
環反応器実験で用いた触媒及び供給物の実際の重量を用
いて、アルミナ床流出物のF含有量を、Fが触媒に完全
に移行したと仮定して計算した。
【0036】実施例1 三つの市販級の活性化アルミナを比較した。用いられた
方法は、未転化NP及びベンゼンの再循環を用いた重質
供給原料について連続的に操作されたLAB製造のため
の脱水素化−HF法であった。その方法は、脱水素化生
成物の選択的水素化を含んでいなかったが、脱水素化生
成物からの低沸点物の除去、及びNPを除去した後のア
ルキル化生成物の選択的水素化を含んでいた。単一の固
定床アルミナ処理器を約290 ℃で操作し、NP回収カラ
ムに供給された液体流からRFを除去した。用いられた
アルミナの量は、処理器供給物の約0.12ポンド/ポンド
/時であった。用いたアルミナの等級以外の全ての工程
条件は、三つの試験期間の各々について本質的に同じで
あった。処理器流出物の分析は、アルミナの各々が処理
流からRFを効果的に除去したことを示していた。全L
AB生成物は、単一の蒸留留分中に回収され、そのSO
3 スルホン化色を決定した。得られた色(クレット単位
で表したもの)を、対応するアルミナ選択性試験結果と
共に、比較のため次の表に示す。
【0037】 アルミナ アルミナテープ 選択性(Br価上昇値) LABのSO3 色等級 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− アルコア 高選択性 0.016 46 セレクスソルブ 塩基性 COS ラローシェ 高選択性 0.025 60 A204 −4 塩基性 ラローシェ 中性 0.048 175 A202 −HF −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
【0038】これらの結果は、重質供給原料操作に対
し、本発明の方法で高選択性塩基性アルミナを用いて得
られたLABのSO3 スルホン化色が、塩基性アルミナ
の代わりに中性アルミナを用いた点を除き、同じ方法を
用いた場合に比較して著しく改良されることを例示して
いる。アルミナ選択性試験でのBr価上昇値が低いと、
本発明に従い、特定の塩基性アルミナがLABに改良さ
れたSO3 スルホン化色を与えることになることを示す
有効な指標になってることが分かるであろう。
【0039】実施例2 二種類の市販級高選択性塩基性アルミナを実施例1の場
合の如く試験した。但し操作は軽質供給原料を用い、ア
ルミナ処理器の温度は約252 ℃であり、用いたアルミナ
の量はアルミナ供給器供給物の約0.11ポンド/ポンド/
時であり、LAB生成物は二つの蒸留留分として回収さ
れた。アルミナ処理器流出物の分析は、各々のアルミナ
が処理流から効果的にRFを除去したことを示してい
た。スルホン化色の結果を、同じ型の方法で中性アルミ
ナを用いて前に得られた典型的な結果と比較して、次の
表に示してある。
【0040】 アルミナ等級 LABのSO3 スルホン化色 低沸点FR 高沸点FR アルコアセレクスソルブCOS 30 43 ラローシェA204 −4 32 62 中性アルミナ 82 181
【0041】これらの結果は、軽質供給原料操作に対
し、本発明の方法で高選択性塩基性アルミナを用いて得
られたLABのSO3 スルホン化色が、塩基性アルミナ
の変わりに中性アルミナを用いた点を除き、同じ方法で
得られたものと比較して著しく改良されることを例示し
ている。
【0042】実施例3 実施例1の方法を繰り返した。但しアルミナ処理器を再
循環パラフィンだけを処理するように配管し、一層多く
の量のアルミナを用いた。この方法のこの位置では、ア
ルミナの受けた温度は一層低かった。また、アルキル化
生成物の水素化は含まれていなかった。なぜなら、RF
をその工程に入れた時に操作問題が起きたからである。
得られたLABのSO3 スルホン化色は51であった。水
素化工程を行うことなく操作したLABのSO3 スルホ
ン化色に対する効果は、これらの条件では約3クレット
単位以下小さいことが別の試験で決定された。この結果
を、セレクスソルブCOSアルミナを用いて実施例1で
得られた結果と比較すると、本発明の方法を用いて得ら
れた最もよいLABのSO3 スルホン化色は、再循環パ
ラフィン流だけがアルミナ処理された時に得られたもの
とほぼ等しいことが示された。このことは、最もよい高
選択性塩基性アルミナがアルミナ選択性試験で測定され
たBr価上昇を完全には零にしない場合でも、そうであ
る。この試験中、種々の流れがFRの存在について分析
され、許容出来ない水準のHFが、アルミナ処理器を再
循環NP流へ配管することにより保護されないままにな
っていた工程領域の多くで見出された。
【0043】実施例4 種々のアルミナを、ここに記載したアルミナ選択性試験
にかけた。得られた結果を下の表に示す
【0044】 アルミナの種類 塩基性金属 供給物の種類 臭素数 上昇 比 塩基性 4%のNa2O 重質 0.016 0.64 塩基性 5%のNa2O 重質 0.020 0.80 塩基性 3〜4%のNa2O 重質 0.025 1.00 塩基性 1.5 %のNa2O 重質 0.025 1.00 塩基性 9%のCaO 重質 0.027 1.08 特別中性 −−−−− 重質 0.031 1.24 塩基性 5%のCaO 重質 0.032 1.28 中性 −−−−− 重質 0.048 1.92 塩基性 3〜4%のNa2O 軽質 0.009 0.43 塩基性 1.2 %Na2O 軽質 0.021 1.00 中性 −−−−− 軽質 0.042 2.00 中性 −−−−− 軽質 0.042 2.00
【0045】これらの結果は、塩基性アルミナが中性ア
ルミナよりも良い選択性を与える傾向があることを例示
しており、塩基性アルミナにより示される広い範囲の選
択性、塩基性金属としてのナトリウムがカルシウムより
もよい選択性を与える傾向、及び塩基性金属の量が増大
するに従って選択性が向上する傾向があることを例示し
ているが、構造上の差により例外も存在する。含まれる
「特別な中性」アルミナは、製品文献中に非常に低いブ
ロンステッド(Bronsted)酸性度を有するものとして記載
されているアルコアのCDO−200 等級のものである。
それは他の中性アルミナよりも良い選択性を持っている
が、その選択性は試験した塩基性アルミナの殆どの選択
性よりも低かった。
【0046】実施例5 高選択性塩基性アルミナ、ラローシェA204 −4を、重
質供給物を用いて、ここに記載したアルミナ選択性試験
にかけた。その手順を次に同じロットを用いて繰り返し
た。但しアルミナ床温度を260 ℃に低下した。得られた
Br価上昇値は、288 ℃で行われた標準試験に対し0.02
5 であり、一層低い温度で行われた試験に対し0.018 で
あった。このことは、適切なRF除去を与える許容出来
る範囲内で低いアルミナ床温度を用いることによる選択
性の利点を例示している。
【0047】実施例6 ここに記載したアルミナ処理器選択性試験の実験で生成
した多数のアルミナ処理器流出物試料を、それらの残留
F含有量について分析した。得られた結果を次の表に示
す。
【0048】 アルミナ 供給物の種類 残留Fppm 1.ラローシェA201 軽質 0.35 2.ラローシェA202 HF 軽質 0.37 3.ラローシェA204 −1 軽質 0.30 4.ラローシェA202 HF 重質 0.21 4.アルコアセレクスソルブCOS 重質 0.20 6.アルカンAA−200 S 重質 0.16
【0049】このことは、或る塩基性アルミナ(上の番
号3、5及び6)が、それらのRF除去についての効果
性で典型的な中性アルミナ(番号1、2及び4)に匹敵
することを例示している。アルミナ選択性試験で用いら
れた非常に短い床ではなく、よく設計されたアルミナ処
理器では、それらの差は小さくなる傾向がある。
【0050】本発明をかなり詳細に記載した特定の態様
に関して記述してきたが、この記載は単に例示のためで
あり、本発明は、それに必ずしも限定されるものではな
いことを理解すべきである。なぜなら、別の態様及び操
作技術が、この記載を見て当業者には明らかになるから
である。従って、ここに記載した本発明の範囲から離れ
ることなく行える種々の変更も含まれるものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07C 7/12 6958−4H C07C 7/12 15/02 6958−4H 15/02 // C07B 61/00 300 C07B 61/00 300 (56)参考文献 特開 平2−51590(JP,A) 特開 昭49−134633(JP,A) 特開 昭60−92226(JP,A) 特公 昭49−24462(JP,B1) 米国特許2347945(US,A) 米国特許4468476(US,A)

Claims (29)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (1)線状モノオレフィンをベンゼンと
    フッ化水素酸触媒の存在下で反応させ、(2)前記触媒
    を除去して炭化水素混合物を得、(3)前記炭化水素混
    合物から粗製アルキルベンゼンを回収し、そして(4)
    次に粗製アルキルベンゼンを精製して線状アルキルベン
    ゼンを得る、洗剤範囲の線状アルキルベンゼンの製造方
    法において、粗製アルキルベンゼンを含む前記炭化水素
    混合物の少なくとも一部分を塩基性アルミナと有機フッ
    化物不純物(RF)除去条件下で接触させることを含
    み、然も、前記アルミナが、アルミナ選択性試験で約
    1.25以下の臭素価比を有し、更に前記洗浄範囲の線
    伏アルキルベンゼンのSOスルホン化色に起因する暗
    色物質の生成を抑える改良アルキルベンゼン製造方法。
  2. 【請求項2】 モノオレフィンが、対応する直鎖パラフ
    ィンの脱水素から誘導される請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 粗製アルキルベンゼンを工程(3)の後
    でアルミナと接触させる請求項2に記載の方法。
  4. 【請求項4】 未転化直鎖パラフィンを分離し、次に塩
    基性アルミナとRF除去条件下で接触させる請求項3に
    記載の方法。
  5. 【請求項5】 未転化直鎖パラフィンを分離し、次に中
    性アルミナとRF除去条件下で接触させる請求項3に記
    載の方法。
  6. 【請求項6】 塩基性アルミナが少なくとも約0.5 重量
    %の酸化ナトリウムを含む請求項1に記載の方法。
  7. 【請求項7】 塩基性アルミナが約3〜約5重量%の酸
    化ナトリウムを含む請求項6に記載の方法。
  8. 【請求項8】 塩基性アルミナの臭素価比が約1.0 以下
    である請求項1に記載の方法。
  9. 【請求項9】 塩基性アルミナと接触する混合物が約20
    0 ℃〜約295 ℃の範囲の温度にある請求項1に記載の方
    法。
  10. 【請求項10】 塩基性アルミナと接触する混合物が約
    230 ℃〜約260 ℃の範囲の温度にある請求項9に記載の
    方法。
  11. 【請求項11】 塩基性アルミナが、アルカリ及びアル
    カリ土類金属からなる群から選択された一種類以上の金
    属を、酸化物として少なくとも約0.5 重量%含有する請
    求項1に記載の方法。
  12. 【請求項12】 金属がアルカリ金属である請求項11に
    記載の方法。
  13. 【請求項13】 (1)白金触媒上での直鎖パラフィン
    の脱水素化により誘導された線伏モノオレフィンをベン
    ゼンとフッ化水素酸触媒の存在下で反応させ、(2)前
    記触媒を除去して炭化水素混合物を得、(3)前記炭化
    水素混合物から粗製アルキルベンゼンを回収し、そして
    (4)次に粗製アルキルベンゼンを精製して線状アルキ
    ルベンゼンを得る、洗剤範囲の線状アルキルベンゼンの
    製造方法において、粗製アルキルベンゼンを含む前記炭
    化水素混合物の少なくとも一部分を塩基性アルミナと有
    機フッ化物不純物(RF)除去条件下で接触させること
    を含み、然も、前記アルミナが、アルミナ選択性試験で
    約1.25以下の臭素価比を有し、更に前記洗浄範囲の
    線状アルキルベンゼンのSOスルホン化色に起因する
    暗色物質の生成を抑える改良アルキルベンゼン製造方
    法。
  14. 【請求項14】 アルミナと接触する混合物が未反応ベ
    ンゼンを含む請求項13に記載の方法。
  15. 【請求項15】 塩基性アルミナの臭素価比が約1.0 以
    下である請求項13に記載の方法。
  16. 【請求項16】 塩基性アルミナと接触する混合物が約
    200 ℃〜約295 ℃の範囲の温度にある請求項13に記載の
    方法。
  17. 【請求項17】 塩基性アルミナと接触する混合物が約
    230 ℃〜約260 ℃の範囲の温度にある請求項16に記載の
    方法。
  18. 【請求項18】 塩基性アルミナが少なくとも約0.5 重
    量%の酸化ナトリウムを含む請求項13に記載の方法。
  19. 【請求項19】 塩基性アルミナが約3〜約5重量%の
    酸化ナトリウムを含む請求項18に記載の方法。
  20. 【請求項20】 塩基性アルミナが少なくとも約0.5 重
    量%の酸化ナトリウムを含む請求項14に記載の方法。
  21. 【請求項21】 塩基性アルミナが約3〜約5重量%の
    酸化ナトリウムを含む請求項20に記載の方法。
  22. 【請求項22】 (1)白金触媒上での直鎖パラフィン
    の脱水素化により誘導された線状モノオレフィンをベン
    ゼンとフッ化水素酸触媒の存在下で反応させ、(2)前
    記触媒を除去して炭化水素混合物を得、(3)前記炭化
    水素混合物から粗製アルキルベンゼンを回収し、そして
    (4)次に粗製アルキルベンゼンを精製して線状アルキ
    ルベンゼンを得る、洗剤範囲の線伏アルキルベンゼンの
    製造方法において、未反応ベンゼンが除去された粗製ア
    ルキルベンゼンを含む前記炭化水素混合物の少なくとも
    一部分を塩基註アルミナと有機フッ化物不純物(RF)
    除去条件下で接触させることを含み、然も、前記アルミ
    ナが、アルミナ選択性試験で約1.25以下の臭素価比
    を有し、更に前記洗浄範囲の線状アルキルベンゼンのS
    スルホン化色に起因する暗色物質の生成を仰える改
    良アルキルベンゼン製造方法。
  23. 【請求項23】 塩基性アルミナの臭素価比が約1.0 以
    下である請求項22に記載の方法。
  24. 【請求項24】 塩基性アルミナが、アルカリ及びアル
    カリ土類金属からなる群から選択された一種類以上の金
    属を、酸化物として少なくとも約0.5 重量%含有する請
    求項22に記載の方法。
  25. 【請求項25】 金属がアルカリ金属である請求項24に
    記載の方法。
  26. 【請求項26】 アルカリ金属がナトリウムである請求
    項25に記載の方法。
  27. 【請求項27】 ナトリウム含有量が約3〜約5重量%
    の範囲にある請求項26に記載の方法。
  28. 【請求項28】 塩基性アルミナと接触する混合物が約
    200 ℃〜約295 ℃の範囲の温度にある請求項22に記載の
    方法。
  29. 【請求項29】 塩基性アルミナと接触する混合物が約
    230 ℃〜約260 ℃の範囲の温度にある請求項28に記載の
    方法。
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