JP2641194B2 - 半導体デバイスの製造法 - Google Patents

半導体デバイスの製造法

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JP2641194B2 JP61163908A JP16390886A JP2641194B2 JP 2641194 B2 JP2641194 B2 JP 2641194B2 JP 61163908 A JP61163908 A JP 61163908A JP 16390886 A JP16390886 A JP 16390886A JP 2641194 B2 JP2641194 B2 JP 2641194B2
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、半導体デバイスの製造法、特にヒ化ガリウ
ム単結晶層の(001)または均等配向面上にフォトラッ
カーマスクを設け、しかる後に層を過酸化水素の塩基性
溶液中でエッチングする半導体デバイスの製造法に関す
る。「(001)または均等配向面上」なる語句は、本書
中ではヒ化ガリウムの単結晶層の結晶面(001),(01
0)および(100)の一つに平行に延びる面の意と解する
ものとする。
例えば、ジャーナル・オブ・アプリケーション・フィ
ジクス(J.Appln.Phys.)第44巻,第9号(1973年9月
号),4172〜4176頁から明かな通り、過酸化水素の(pH
>6の)塩基性溶液により、ヒ化ガリウムのエピタキシ
ャル層を、ヒ化ガリウム層に関する高度の選択性を以っ
てエッチングすることができる。このような高度のエッ
チング選択性は、例えば半導体レーザーまたはレーザー
ダイオードの製造に頗る望ましい。
ジャーナル・オブ・エレクトロケミカル・ソサイェテ
ィ(J.Electrochem.Soc.)第130巻,第12号(1983年12
月号)2427-2435頁「ソリッド−ステート・サイエンス
・アンド・テクノロジー」(“Solid-State Science an
d Technology")から、序節に述べた種類の方法は公知
であり、その方法ではpH>9の強塩基性溶液を使用して
いる。こゝではエッチング溶液の酸度を、苛性ソーダま
たは苛性カリ或いはアンモニア添加によって定める。ヒ
化ガリウムの(001)配向層をエッチングする方法は、
選択的に実施されるが、それは、〔110〕方向に平行に
延びる溝をエッチングするときには、蟻ほぞ形断面形状
の溝が得られ、〔10〕方向に平行に延びる溝をエッチ
ングするときには、V形断面形状の溝が得られることを
意味する。
エッチング溶液のかゝる選択的エッチング挙動は、序
節に述べた方法が極めて限られた数の半導体デバイスの
製造に対してのみ適することを意味する。
本発明の目的は特に、エッチング溶液の有用性を拡大
することにより、該方法の有用性を著しく拡大するにあ
る。
本発明によれば、序節に述べた種類の方法は上記目的
のために、〔110〕または均等方向に平行に延びる溝を
層中にエッチングしたとき該溝がV形横断面となるよう
に定めた酸度の溶液中で層をエッチングすることを特徴
とする。「〔110〕または均等方向」なる語句は、本書
中では、溝を(001)配向面でエッチングするときには
〔110〕方向を、それが(100)配向面の場合には〔01
1〕方向を、またそれが(010)配向面の場合には〔10
1〕方向を、すなわち、ヒ化ガリウム層の可能な配向の
各々において、『(001)配向面を有する層における〔1
10〕方向』に対応する方向を意味すると解するものとす
る。V形溝とは下方へ向かって先細りの溝を意味し、そ
れと対蹠的に蟻ほぞ形溝は下方へ向かって先拡がりの溝
を意味すると解するものとする。
本発明に従って酸度を選択することにより、V形横断
面の溝が公知の強塩基性エッチング溶液で得られる方向
と交叉する方向においてV形横断面の溝をエッチングな
し得るということが達成される。この場合には、V形溝
は〔10〕方向に延びた。〔10〕方向においては、本
発明方法により蟻ほぞ形の溝を得ることもできる。
過酸化水素溶液の酸度の適宜な選択によって、序節に
述べた方法の有用性が著しく拡大されることが確認され
たのは驚くべきことである。
本発明方法の好ましい態様は、やはり〔10〕または
均等方向、即ち、〔10〕,〔01〕または〔01〕
方向、に平行に延びる溝を層にエッチングする際に、こ
の溝もまたV形横断面となるように溶液の酸度を定める
ことを特徴とする。かくして、序節に述べた種類の方法
の有用性は更に拡大される。
V形溝を〔110〕方向にエッチングし得る事実は、半
導体レーザーの製造上頗る重要である一方、V形溝を
〔110〕および〔10〕方向双方に同時にエッチングし
得る事実は、ヒ化ガリウムの相互に絶縁された島が存在
する集積回路の製造上に極めて重要である。
こゝに添付図面と若干の具体例とを参照し、本発明を
実施例により更に詳細に説明する。
第1図および第2図は、本発明方法によって得られた
半導体レーザー製造の若干の工程の概要を示す断面図で
ある。通常の方法で、ドーピング濃度約1018atoms/cm3
のヒ化ガリウムの約2μm厚さのn型層3と、組成がGa
0.65Al0.35Asでドーピング濃度約1018atoms/cm3のヒ化
ガリウムアルミニウムの約2μm厚さの層4と、約0.1
μm厚さの所謂活性非ドープのヒ化ガリウム層5と、組
成がGa0.65Al0.35Asでドーピング濃度約5.1017atoms/cm
3のヒ化ガリウムアルミニウムの約0.4μm厚さのp型層
6と、ドーピング濃度約3.1018atoms/cm3のヒ化ガリウ
ムの約0.5μm厚さのn型層7とを、n型ヒ化ガリウム
基板2の(001)配向面1上に、すなわちヒ化ガリウム
基板2の(001)結晶面に平行に延びる面1上に、液相
エピタキシー(LPE)によって相次いで形成する。かく
して、ヒ化ガリウム層7は、また(001)結晶面に平行
に延びる面8を有し;その結果、この面8もまた(00
1)配向をなす。この態様においては、出発材料は、ヒ
化ガリウムの(001)配向層7を有する(001)配向基板
2であったが、同様の状況は(010)または(100)配向
した基板とヒ化ガリウム層とから出発することによって
可能であった。
ヒ化ガリウムの単結晶層7の(001)配向面8上にフ
ォトラッカーマスク9を設け、しかる後に層を過酸化水
素の塩基性溶液中でエッチングする。かゝる溶液によっ
て、ヒ化ガリウム層7を、ヒ化ガリウムアルミニウム層
6に関し高度の選択性を以ってエッチングすることがで
きる。このエッチング処理により、画面に直角方向の約
5μm幅の溝10がヒ化ガリウム層7中にエッチングされ
る。その際、ヒ化ガリウムアルミニウム層6は実質上侵
されない。
本発明によれば、〔110〕または均等方向に平行に延
びる溝をヒ化ガリウム層7中にエッチングするときこの
溝がV形横断面となるように定めた酸度(pH)を有する
溶液中でヒ化ガリウム層7をエッチングする。「〔11
0〕または均等方向」なる語句は、(001)配向面8に対
しては〔110〕方向を意味し、また(100)および(01
0)配向面8に対してはそれぞれ〔011〕および〔101〕
方向を意味するとの意に解さねばならない。この態様に
おいては、溝10は〔110〕方向に延び且つ溝10はV形横
断面を有する。「V形横断面」なる語句は下方へ向かっ
て先細りの横断面の意と解するものとする。
溝10をヒ化ガリウム層7中にエッチングした後に、フ
ォトラッカーマスク9を除去して、約2μm厚さでドー
ピング濃度約5.1017atoms/cm3のヒ化ガリウムアルミニ
ウムp型層11と約0.2μm厚さのp型ヒ化ガリウム接触
層12とを、金属有機性ガスのガス混合物からエピタキシ
ャル成長法(MOCVD)により通常の方法で相次いで形成
する。
〔110〕方向に直角に延びる鏡面を、例えば層3,4,5,
6,7,11,12を設けた基板2の集合体を劈開することによ
って形成した後に、層12と基板2とに最終的に電気的な
接続(図示しない)をなす。溝10は電流がレーザーを通
って流れ且つその結果レーザー光が活性層5で発生する
領域を画成する。
第3および第4図は、ヒ化ガリウムアルミニウム層20
とその上に設けたヒ化ガリウム単結晶層21とそれを覆う
フォトラッカーマスク22とを示す。ヒ化ガリウム層21は
(001)配向しており、第3図において〔110〕方向は画
面に直角に延び、一方第4図においては、〔10〕方向
がこの面に直角に延びる。本発明によるエッチング処理
によって、〔110〕方向にV形横断面の溝23がエッチン
グされ、〔10〕方向では蟻ほぞ形横断面の溝24がエッ
チングされる。すなわち、この溝の幅は下方へ向かって
それぞれ減少(23)したり増大(24)したりする。尚明
瞭に述べるならば、酸度は比較的低く(pH<8.2)しな
ければならない。酸度を比較的高く(pH>9)なるよう
に調節するならば、全く異なった溝が得られ、その場合
〔110〕方向に延びる溝は蟻ほぞ形横断面を有し、一方
〔10〕方向に延びる溝はV形横断面を有する。
強塩基性溶液(pH>9)でエッチングしたV形溝は
(1)面で構成された平面を有し、ガリウム原子で
占められており、比較的弱塩基溶液(pH<8.2)でエッ
チングしたV形溝は僅かに彎曲した壁を有し、比較的多
数のヒ素原子を含有する。これは若しも金属有機成分の
ガス混合物からの成長方法(MOCVD)によって層を設け
なければならないとすれば極めて重要である。比較的多
数のヒ素原子を含有する面上への沈着は、ガリウム原子
のみしか含有しない面上へよりも遥かに単純な方法で行
なわれる。これはガリウム酸化物がヒ素酸化物よりも格
段に安定であって、比較的低温で行なわれる蒸着工程の
間に徐々にしか破壊しないのに対し、ヒ素酸化物はその
場合蒸発するという事実による。
本発明方法の好ましい態様においては、ヒ化ガリウム
層7,21中に〔10〕方向に溝をエッチングしたときに、
この溝が、〔110〕方向の溝のように、V形横断面とな
るように溶液の酸度を定める。その場合、酸度は7.5乃
至8.25の範囲にある。この好都合な特性のために、この
方法は、ヒ化ガリウムの相互に絶縁された島が存在する
集積回路の製造に特に好適となるV形溝は、蟻ほぞ形横
断面の溝よりも絶縁材料をもって遥かに容易に満たすこ
とができる。
以下の実施例においては、ヒ化ガリウムの(001)配
向非ドープ層を、過酸化水素の30%溶液中室温でエッチ
ングした。異なった物質をこの溶液に、就中酸度を定め
るために添加した。ヒ化ガリウム層にフォトラッカーマ
スクを設けたが、それには、ヒ化ガリウム層中に〔11
0〕方向と〔10〕方向との両方において溝をエッチン
グし得るように溝形開口部を設けた。
実施例1 過酸化水素の30%溶液のpHを水酸化ナトリウムの10%
溶液の添加によって調節した。第1表は、溝をエッチン
グした両方向に対して、エッチングした溝の形状がエッ
チング溶液のpHによって如何様であったかを示す。
同表中、V形溝をVと表示し、蟻ほぞ形溝をZと表示
した。pHが8.25以下の溶液中でエッチングすると〔11
0〕方向でV形溝が得られ、またpHが7.80乃至8.25の溶
液中でエッチングすると〔110〕方向および〔10〕方
向の両方でV形溝が得られる。
実施例2 過酸化水素の30%溶液のpHをアンモニアの25%溶液の
添加によって調節した。エッチング結果は実施例1と同
等であった。
上述の具体例においてはエッチングした溝の形状はV
形から蟻ほぞ形へ突如として変化するものではないこと
に注目すべきである。表中にはV形の性質を有する混合
形態をVと表示し、蟻ほぞ形の性質を有する混合形態を
Zと表示している。
本発明は上述の態様に限定されることなく、本発明の
範囲を逸脱せずに多くの変更をなすことが、当業者にと
っては可能であることが理解されよう。例えば、エッチ
ング溶液の酸度は例えば水酸化カリウムのような他の塩
基によって定めてもよい。あらゆるこれらの場合におい
て、対応する結果が得られる。またエッチング溶液に弱
酸を加え、しかる後に酸度を塩基によって調節してもよ
い。例えば過塩素酸を酸として添加したならば、そして
酸度をアンモニアによって調節したならば、エッチング
工程は、アンモニアのみを添加した同じ酸度の溶液中よ
りも更に迅速に行なわれる。
【図面の簡単な説明】
第1図および第2図は、本発明方法によって得られた半
導体レーザー製造の若干の工程の概要を示す断面図であ
り、また 第3図および第4図は、それぞれ〔110〕方向および
〔10〕方向において、ヒ化ガリウムの(001)配向層
のエッチングを行なって得た溝の形を示す断面図であ
る。 1……(001)配向面、2……n型GaAs基板 3……n型GaAs層、4……GaAlAs層 5……GaAs活性層、6,20……p型GaAlAs層 7,21……n型GaAs単結晶層 8……面 9,22……フォトラッカーマスク 10……溝、23……V形溝 24……蟻ほぞ形溝
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ヘンドリクス・ヨハネス・フベルトウ ス・レイテル オランダ国アーヘン アーン デ ポエ ル11 (72)発明者 ルドルフ・パウルス・テイブルグ オランダ国 5621 ベーアー アインド ーフェン フルーネヴァウツウェッハ1 (56)参考文献 特開 昭52−28873(JP,A) 特開 昭58−116774(JP,A) 特開 昭49−73080(JP,A) 特開 昭60−52080(JP,A)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ヒ化ガリウムの単結晶層の(001)、(10
    0)または(010)配向面上にそれぞれ[110]、[011]
    または[101]方向に平行に延びる開口部を備えたパタ
    ーンのフォトラッカーマスクをそれぞれ設け、しかる後
    に該層を過酸化水素の塩基性溶液中でエッチングする半
    導体デバイスの製造法において、上記溶液の酸度(pH)
    を8.25以下となすことにより、[110]、[011]または
    [101]方向にそれぞれ平行に延び且つV形横断面を有
    する溝を前記層中にエッチングすることを特徴とする半
    導体デバイスの製造法。
  2. 【請求項2】ヒ化ガリウムの単結晶層の(001)、(10
    0)または(010)配向面上にそれぞれ[10]、[0
    1]または[01]方向に平行に延びる開口部を備えた
    パターンのフォトラッカーマスクをそれぞれ設け、しか
    る後に該層を過酸化水素の塩基性溶液中でエッチングす
    る半導体デバイスの製造法において、上記溶液の酸度
    (pH)を7.80〜8.25となすことにより、[10]、[0
    1]または[01]方向にそれぞれ平行に延び且つV
    形横断面を有する溝を前記層中にエッチングすることを
    特徴とする半導体デバイスの製造法。
  3. 【請求項3】[110]、[011]または[101]方向にそ
    れぞれ平行に延び且つV形横断面を有する溝をもまた前
    記層中にエッチングすることを特徴とする特許請求の範
    囲第2項に記載の半導体デバイスの製造法。
JP61163908A 1985-07-15 1986-07-14 半導体デバイスの製造法 Expired - Lifetime JP2641194B2 (ja)

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JPS6220326A JPS6220326A (ja) 1987-01-28
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EP0209194A1 (en) 1987-01-21
EP0209194B1 (en) 1991-04-17
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