JP2640774B2

JP2640774B2 - 自動解放自在スキー結合ユニット

Info

Publication number: JP2640774B2
Application number: JP63509442A
Authority: JP
Inventors: ハインツエッチビルトナー
Original assignee: INPURIMENTAAZU OOBAASHIIZU Ltd
Current assignee: INPURIMENTAAZU OOBAASHIIZU Ltd
Priority date: 1987-11-27
Filing date: 1988-11-25
Publication date: 1997-08-13
Anticipated expiration: 2012-08-13
Also published as: WO1989004701A1; EP0346414A1; EP0346414B1; JPH03502055A

Description

【発明の詳細な説明】［技術分野］この発明は、互いに結合されたつま先部およびかかと
部とからなる機械式スキー靴保持系と、電子制御系と、
スキー靴解放系とから成る自動解放自在スキー結合ユニ
ットに関する。

［背景技術］実際に使用されている公知のスキーとスキー靴の結合
装置は、力がかかった状態においてスキー靴を確実に解
放できるようになっていない。またジャンプと転倒との
区別がなされていなく、すなわち短時間の衝撃を受けた
場合にも結合装置が解放されることがある。また、公知
の電子制御スキー結合装置の場合、安定状態において電
流消費が大きいことに起因して電源故障がおこると解放
が不可能になる虞がある。

この発明はこのような点に鑑みてなされたもので、す
べての滑降状態においてスキーの保持が確実になされる
とともに、スキーヤーの転倒の場合における確実なスキ
ーの釈放と、スキーヤーの所望に合わせてスキー靴の交
換と調整が容易に行うことができる自動解放自在スキー
結合ユニットを提供することを目的とする。

［発明の開示］この発明によれば、上述した自動解放自在スキー結合
ユニットにおいて、つま先部はスキーの縦軸の横方向に
延びる軸の周りに傾くことができ、かかと部はハウジン
グと、このハウジングに対してばね荷重に抗して縦方向
に移動できると共に底部ホルダーを支持する支持部材
と、この支持部材に上記ハウジングを固定的に結合する
ロック装置とを有し、底部ホルダーは圧力がかかるとセ
ンサーを備えた信号伝達部材によって機械的に結合状態
になることができ、この信号伝達部材の移動をセンサー
により検出し、圧力が所定時間以上になることを検出し
たとき、電流源からの電流によって電磁石が付勢されて
ロック装置内に配設したキーを作動状態にし、これによ
ってハウジングに対する支持部材の縦方向の移動を瞬間
的に行なわせることによって上記目的は達成される。

つま先部が横方向に設けた軸の周りに傾くことができ
ることは、一方でスキーヤーが望む場合には何時でも本
スキー結合ユニットへのスキー靴の着脱間の機能を厳密
に区別し、他方でスキーヤーに傷害の危険があるときは
本結合ユニットの解放を確実に行なうものである。

上記第１の機能は、もっぱらつま先部が関連してい
て、このつま先部のみがスキーを装着する際スキーヤー
によって挿入位置から使用位置まで下方に傾けられる。
これには、なるべくはスキー靴のつま先部分によってつ
ま先部を簡単に押し下げることにより行なうのがよい。
さらに本結合ユニットから所望によりスキー靴を離脱す
るには、スキーヤーは通常つま先部のみを作動させる。
これにはスキーヤーが自分の身体を通常の位置に保った
まま、ストックによりつま先部を容易に操作できるので
スキーヤーはかがみ込む必要がない。

他方において、スキーヤーが転倒するとスキー靴が結
合ユニットのかかと部によって解放されるようになり、
これは圧力がある制限値を越したある作動時間たった後
におこるので、例えばジャンプのときのようにスキーヤ
ーにとって危険でない衝撃と、滑降中の危険な転倒との
間の区別を確実にすることができる。このように結合ユ
ニットのつま先部とかか部との通常の機能間を明確に区
別することは、かかと部も任意に解放できることを除外
するものではない。このことはスキーヤーが雪庇に突込
んだためにつま先部の結合がスキーヤーによって容易に
できない場合と同様に、実演や試験を行うときに好都合
なことである。

［図面の簡単な説明］第１図は本発明のスキー結合ユニットの全体斜視図、
第２図は本スキー結合ユニットの側面図、第2a図は第２
図に対応する平面図、第2b図は本スキー結合ユニットの
一部分解して示す平面図、第３図は本スキー結合ユニッ
トの前部の拡大側面図、第3a図は第３図の平面図、第４
図は本結合ユニットの装着準備完了状態の第3a図におけ
るIV−IV線縦断面図、第4a図は本結合ユニットの装着準
備完了状態を示す第４図に対応する断面図、第4b図は取
外し状態を示す第４図に対応する断面図、第５図は水平
面で部分的に破断して示した本スキー結合ユニットのか
かと部の平面図、第６図は本結合ユニットの装着準備完
了状態の第５図のVI−線縦断面図、第6a図はかかと部を
解放した状態の対応断面図、第７図はかかと部の全平面
図、第８図は第７図の矢印VIII方向のかかと部の矢視
図、第９図は後方から見たかかと部の説明図、第10図は
前方へ見たかかと部の説明図、第11図は変形例のかかと
部の縦断面図、第12図は第11図のXII−XII線縦断面図で
ある。

［発明を実施するための最良の状態］第１図は本スキー結合ユニットの全体を前方上部から
見た斜視図である。この結合ユニットの主要要素は、か
かと部１と１対の結合片２およびつま先部３である。こ
れらは全体として交換可能な結合ユニットを構成し、ね
じ22によってスキー板17に固定されたレール５に固定す
る係止手段４によって選択自在な位置に保持されてい
る。結合ユニットのかかと部１およびつま先部３は、結
合片２上で図示しないスキー靴の大きさによって締付手
段７によって固定されている。（第２図，第2a図，第2b
図参照）つま先部３は、上部に設けられたパン６にストック19
の先端部を挿入することによって傾けられる。つま先部
３の前端部に容易に手のとどくように配設された縦方向
止めねじ８によって、種々のスキー靴の大きさに適合す
るように精密に調整できる。垂直止めねじ９は、スキー
靴の靴底の厚さ変化によって所要の高さに調整すること
ができる。

１対の垂直たわみロール14は、それぞれかかと部１お
よびつま先部３において支持されている。これらは、公
知のようにスキー靴の前後の底縁部を支持していて、ス
キー靴を水平方向に解放させる。それ以外では、スキー
靴20の底部（第２図および第４図以下）はマウント13上
に載っているだけである。結合片２の間にはスキー靴の
底にくっつく雪または泥が入る空間が存在するので、圧
力が加わったりまたは摩擦が増したりすることによって
解放特性が変化することはない。マウント13は、その底
部に結合片２間の転がり移動用ローラ18をそれぞれ有し
ている。かかと部１の上辺には、スキーヤーの自重用目
盛10,スキー靴の所定長における接触圧力用目盛11なら
びにスキーヤーが自分のスキー結合ユニットが任意の時
において正しく作動していることを確かめ得る電気作動
用表示器12を含む各表示器を備えている。これらのすべ
ての表示器は、各スキーヤーの熟練度または外部環境に
スキー結合ユニットを一層良く適合させることができ
る。

第２図および2a図は、かかと部1,つま先部３およびつ
ま先部における解放自在係止手段を示す側面図および平
面図である。第2b図は、かかと部１を除きつま先部３を
部分切り欠いた対応平面図である。第2a図および2b図に
示すように、結合片２は複数のロック開口16を形成する
と共に両端部がウェブで結合されていて、これらが１つ
のユニットとしてレール５内を前後に滑動できるように
なっている。かかと部１およびつま先部３の締付部材７
は、結合片２のロック開口16内に締付けられる。

つま先部３は、基板23上にリベット21により固定され
たソケットを有する。つま先部３の締付け手段７は基板
23上に配設されている。結合片２は、第３図に示すよう
に、上方に曲っている板ばね型の前端部24を有し、かつ
係止手段４を備えている。つま先部３の範囲内にあるレ
ール５は、つま先部３下方で係止手段４によって係合さ
れるラック状切欠き構造15を有する。

第2b図に見られるように、かかと部１およびつま先部
３の締付部材７は、結合片２のロック開口16内に固定さ
れている。これによってスキー結合ユニットは、スキー
靴の底部の長さに自由に設定される。スキー結合ユニッ
ト全体は、スキー板17上の選択位置にレール５の切欠き
構造15に噛合されている係止手段４によって固定されて
いる。

第３図，第3a図および第4a図に示すように、つま先部
３は基板23に対して枢動軸40の周りに傾き得るハウジン
グ25を有し、この枢動軸40はスキー板17面に平行なレー
ル５の縦方向に対して直角に延びている。第４図，第4a
図および第4b図は、つま先部３のハウジング25をトグル
レバー26によって基板23に固定する公知の方法を示して
いて、このトグルレバー26は第4a図に示した装着準備位
置から第４図に示した装着位置まで、ペダル30をスキー
靴20の靴底のつま先で踏むことによって枢動できる。

トグルレバー26は、パン６を形成したレバー27によっ
て解放することができる。つま先部３は、例えばストッ
ク19によりパン６に下方に向いた力を加えることによっ
てレバー27を機械的に作動させるとロック状態が解け
る。これによって、第4a図に示すようにハウジング25を
枢動軸40の周りにある傾き角だけ上方に揺動させる。こ
の傾き角は25゜より大きくするのがよい。しかしこの傾
き角は、上方に移動自在なかかと部を有するスキー結合
ユニットのスキー靴締結に必要とする角度よりはるかに
小さくなっている。

第4b図に示すように、垂直止めねじ９付近でハウジン
グ25を下方に押すと、ハウジング25は第４図に示した装
着位置から枢動軸40の周りに下方に傾き、これによりレ
ール５の切欠き構造15から係止手段４を押し出す。ここ
でスキー結合ユニット全体はレール５に沿って調整さ
れ、すなわち全体が移動して調整することが可能とな
る。引続いてハウジング25が再び揺動すると、係止手段
４は第４図に示すように、切欠き構造15に係合して結合
ユニットを新しい位置にする。

第５図ないし第10図以下に示すように、かかと部１
は、ばね荷重の底部ホルダー48によってスキー靴20のか
かと後縁を締付ける支持部材50を有する。この支持部材
50はかかと部１のハウジング31上を縦方向に変位するよ
う設けられる。前部が開口し、かつばね51を有するスリ
ーブ32も同様にハウジング31内で縦方向に変位するよう
設けられる。ばね51は後部において、スリーブ32内に螺
入した止めねじ52で支持されている。ばね51の前縁はタ
ペット33を押しつけていて、タペット33の前端部でロー
ル34を支持している。ロール34は、後方から底部ホルダ
ー48の切り込部を押しつけていて、底部ホルダー48は横
軸35の周りに枢動するよう支持部材50に支持されてい
る。

上記のように、ばね51はスキー靴20の方向の前方に支
持部材50を押し進めている。ばね51のばね荷重は止めね
じ52によってスキーヤーの体重に適合するように外部か
ら変えられる。表示部材53,54はばね荷重の調整を行っ
た変位を自重用目盛10によりスキーヤーに知らせること
ができる。

ロック部材36はハウジング31の下部で縦方向に変位す
るように設けられ、このロック部材36はブリッジ37によ
ってスリーブ32にしっかりと結合されていて、その後端
部はハウジング31内に固定された閉塞スリーブ38内に若
干の距離をおいて突出している。支持部材50の前方への
移動は垂直ピン55によって制限されていて、この垂直ピ
ン55はロック部材36内の縦方向みぞ穴39を通過してい
る。ロック部材36および閉塞スリーブ38はロック装置の
部分を構成し、このロック装置にロック部材36の箱状後
端部内に収納された１対のローラ体56を有する。

スキー結合ユニットへのスキー靴20の装着が完了する
と、第６図に示すようにローラ体56,56はくさび形キー4
1により上下に押し広げられ、その結果ローラ体56,56は
閉塞スリーブ38の断部42と係合し、これによってロック
部材36が閉塞スリーブ38内にさらに入り込まないように
する。

ロック装置は、図6aに示すように電磁石57および衝撃
子58により係合が解かれる。この動作は、電磁石57を励
磁すると、キー41の後端を銃弾のように衝撃子58によっ
て行われ、キー41は戻りばね43の抵抗に逆って前方に押
され、その結果ローラ体56,56は相互に近付き、ロック
部材36がばね51の圧力を受けないようにすると共に、第
６図に示すように、閉塞スリーブ38内にさらに深く入り
込まないようにする。その結果、支持部材50はスキー靴
20のかかとに働く圧力に対し後向きに動き、その結果底
部ホルダー48はスキー靴20のかかとを自由に解放する。
また、ハウジング31は螺入された閉鎖キャップ59によっ
て電磁石57の後方で閉鎖されている。

第６図および第6a図に示すように、機械式信号伝達部
材69は、支持部材50内でばね47の抵抗に逆って後方へ変
位するよう導かれるように設けられている。この機械式
信号伝達部材69はその後端に後方にとがった先端を有す
る厚肉部44を有する。前方センサー64および後方センサ
ー65を上記厚肉部44の移動範囲内に配設し、これらセン
サーは厚肉部44が切換位置S₁またはS₂に到達するとそれ
ぞれ作動状態になる。これはスキー滑降中に底部ホルダ
ー48に圧力がかかると起り、これによって支持部材50お
よび機械式信号伝達部材69は後方へ押される。

前方センサー64は、作動状態になるとかかと部１内に
収容された電池78（第５図）を付勢する。支持部材50し
たがって機械的信号伝達部材69に働く圧力が上昇し続
け、またその結果機械的信号伝達部材69がさらに後方に
変位すると、次に後方センサー65は作動状態になる。こ
れらのセンサー64,65はタイマー回路を設けた電子回路
に接続している。この電子回路は機械的信号伝達部材69
がセンサー64,65に作動する時間がある時間値を越すま
で電磁石57に電流が供給されないようにする。このよう
に、例えばスキーヤーがジャンプを行うなどの理由で支
持部材50の短時間の後方変位をしたとき、安全のために
かかと部１が解放されないようにする。

上記所定の時間が過ぎると、電磁石57はバッテリー電
源により励磁され、それにより衝撃子58が吸引される。
公知の原理で、キー41は銃弾のように打たれ、ローラ体
56,56を解放する。これにより支持部材50は自由とな
り、かなり大きく後方へ変位し、その結果スキー靴20は
全く自由となり、スキー結合ユニットから外れる。従っ
て、スキーヤーは結合ユニットから解放され、どの方向
にも転倒することができる。

スキー靴20が結合ユニットで支持されなくなると、機
械的信号伝達部材69に後向きの圧力が働かなくなり、従
って機械的信号伝達部材69はばね47によって前方に移動
する。これによって直ちに電流が遮断され、電池78は使
用されなくなる。使用電池はリチウムSO₂電池が好まし
く、第５図に示すように、ハウジング31内に配設された
接点80および81に接続する片側電流接触片79を設けるの
がよい。かかる電池は、−50℃において１年間作動する
ことが保証されている。さらに信号伝達部材67を接続し
てかかと部１の上側の電気作動用表示器12に接続し、解
放の作動が行われる状態にあることをスキーヤーがチェ
ックできるようにしている。

万一電子回路が故障しても、スキー靴20はスキーヤー
が転倒したときに垂直たわみロール14によって前後にお
いて横方向にそれる。支持部材50が電磁的に解放されて
後退していないとき、その後底部ホルダー48がスキー靴
20のかかとを自由にするような大きさの後向きの力が底
部ホルダー48によって支持部材50に働くと、支持部材50
がばね47,51による増加にする抵抗に従って作動し、ス
キー靴20は全く自由になる。その後ばね43,47,51はかか
と部材１をその始動位置に戻す。この状態の脱面図を図
6aに示している。

第７図および第８図は、スキーブレーキ70が展開し
て、スキー靴20を解放したときのかかと部１の平面図お
よび側面図をそれぞれ示している。スキーブレーキ70の
ブラケットはかかと部１の横方向くぼみ内に支持されて
いる。スキー結合ユニットが閉じた状態では、第１図に
示すように、ブラケットはかかと部１内にロック状態で
一体に収納されている。

開口49および60はかかと部１の後端部に見られ、第９
図に示すように止めねじ52が開口49を通して手がとど
き、電池78は開口60を通して挿入される。同様に後端部
において閉鎖キャップ59内に緊急解放ボタン62を設け、
衝撃子58を第6a図によりその解放位置に前方に急に動か
すように手動で作動させるようになっている。これによ
って結合ユニットが正しく作動しているかどうかを任意
的にチェックする機会をスキーヤーに与える。

第７図は指示器である自重用目盛10,接触圧力用目盛1
1,電気的作動表示器12および垂直止めねじ９ならびに垂
直たわみロール14の位置を明示している。第８図からジ
ョー形支持部材50がどのように対応マウント13と協働す
るかがわかる。同様にスキー板17上のレール５の固定構
造およびマウント13の下方のローラ18の構造が示されて
いる。

第９図は、後方から見た、スキーブレーキ70が展開し
た状態のかかと部１の第５図ないし第８図に対応した図
で、レール５内で結合片２の位置を示す図である。同様
に止めねじ52,電池閉鎖ねじ61,閉塞キャップ59および緊
急解放ボタン62の配置が見られる。

第10図は、垂直たわみロール14,底部ホルダー48およ
び支持部材50を備えたかかと部１の第５図ないし第９図
に対応した正面図である。各締付け手段７は板ばね63に
よってかかと部１のハウジング31に取付けられると共
に、ハウジング31が調整で選択した位置に保持されるよ
うに、レール５で導かれる結合片２のロック開口16の１
つにそれぞれ係合している。

第11図および第12図は、かかと部１の別の実施例を示
す。これにおいて、底部ホルダー48は支持部材50に直接
に形成されている。電気的緊急解放ボタン66およびセン
サー64,65（第６図）の精密調整用止ねじ71が、ハウジ
ング31内に追加して設けられている。閉塞キャップ59を
ねじり戻すと、電磁石57および衝撃子58はかかと部１内
に後方から押される。

第５図ないし第10図に示した以外の第11図および第12
図による支持部材50は、１対のばね51によりかかと部１
のハウジング31で支持されている。ばね51は各止めねじ
52によりスキーヤーの体重に合わせて調整できる。

上記すべての実施例では、第７図に示す回転接点77に
よって電子解放装置が所定解放値（例えば初心者用また
は競技選手用）に調整できる。

この発明のスキー結合ユニットの無断使用はロック装
置によって防止され、このロック装置は支持部材50と緊
急解放ボタン62との間に位置していて、この位置になる
とローラ体の閉鎖を解放して、スキー結合ユニットへの
装着を防止するようにしてもよい。また、このような盗
み行為の予防に、第三者の使用を排除するように所有者
の暗号を設けてもよい。さらに電子解放装置を遠隔制御
してもよく、これにはスキー結合ユニットを離脱すると
き身体に装着された遠隔制御部材のみで操作するように
する必要がある。

Claims

(57)【特許請求の範囲】

【請求項１】互いに結合されたつま先部およびかかと部
と、タイマー回路を有する電子回路と、スキー靴を解放
させるロック装置を有する自動解放自在スキー結合ユニ
ットにおいて、上記つま先部３は、スキーの縦軸の横方向に延びる軸40
の周りに傾斜可能に構成され、上記かかと部１は、ハウジング31と、このハウジングに
配設されスキーの縦軸方向に移動する支持部材50と、こ
の支持部材の先端に枢動自在に設けられた底部ホルダー
48と、上記支持部材をスキーの縦方向に移動させるスリ
ーブ32にばね51を介して挿入されるタペット33とからな
る押圧装置と、上記スリーブ32に固定されたロック部材36と、このロッ
ク部材の中にばね43を介して設けられたキー41、このキ
ーを係止させるために上下に移動自在な一対のローラ体
56,56およびロック部材の後端に設けられ上記ロック部
材が入り込むように設けられた閉塞スリーブ38から構成
されるロック装置と、上記ロック装置を作動させる電磁石57と衝撃子58および
上記支持部材内に配設されスキーの縦軸方向に移動可能
に設けられ上記底部ホルダーに係合するように配設され
た機械式信号伝達部材69とから構成され、スキー靴20から上記底部ホルダー48への圧力を上記機械
式信号伝達部材69の変位として捕らえ、この圧力が所定
時間以上かかったときに電子回路の出力により上記電磁
石57を作動させてロック装置を解放し、上記支持部材50
を後方に移動させて底部ホルダー48をスキー靴20から外
すように構成したことを特徴とする自動解放自在スキー
結合ユニット。
【請求項２】前記軸40は、レバーを任意に解放すると、
つま先部３がその使用位置から少なくとも25゜の角度だ
け上方に傾くことができるように、つま先部３の内部に
配設したことを特徴とする請求項１記載の自動解放自在
スキー結合ユニット。
【請求項３】前記かかと部１はレール５に導かれると共
に上記つま先部の領域においてのみ係止手段４により上
記レールにロックされている１対の結合片２によって、
つま先部３に結合されていることを特徴とする請求項１
または２記載の自動解放自在スキー結合ユニット。
【請求項４】上記結合片２は、つま先部３がその使用位
置から軸40の周りに下方に働くことによってロックが解
かれることを特徴とする請求項３記載の自動解放自在ス
キー結合ユニット。
【請求項５】つま先部３およびかかと部１にそれぞれマ
ウント13を関連させ、これらのマウントは結合片２の間
のレール上で導かれると共にスキーブーツ20の床を提供
していることを特徴とする請求項３または４記載の自動
解放自在スキー結合ユニット。
【請求項６】上記底部ホルダー48は、支持部材50におい
て、枢動自在に支持されると共にばね51によりロック部
材36上に支持されていて、上記ロック部材は、通常位置
においてはロック装置のキー41,閉塞スリーブ38の段部4
2およびローラ体56によってかかと部１のハウジング31
に対して後方に動かないようになされると共に、キー4
1,閉塞スリーブ38の段部42およびローラ体56の解放によ
ってハウジング31に対して後方に移動できることを特徴
とする請求項１ないし５のいずれか１つに記載の自動解
放自在スキー結合ユニット。
【請求項７】上記ロック部材36にローラ体56を保持し、
このローラ体は通常の位置においてはキー40によって広
げられていると共にハウジング31に対して固定して設け
た段部42と衝合し、かつロック部材36が上記段部42を越
して後方まで移動できるようにキー41の作動時相互に向
き合う方向に移動できることを特徴とする請求項６記載
の自動解放自在スキー結合ユニット。
【請求項８】機械式信号伝達部材69は、ばね47の抵抗に
抗して後方に動くように支持部材50内で導かれると共
に、底部ホルダー48において前端が支持されていること
を特徴とする請求項６または７記載の自動解放自在スキ
ー結合ユニット。
【請求項９】センサーは、上記機械式信号伝達部材によ
って作動されると電源78作動状態にする前方センサ64
と、上記機械式信号伝達部材69によって作動されるとタ
イマ回路を介して電磁石57を作動状態にする後方センサ
65とを有することを特徴とする請求項１ないし８のいず
れかに記載の自動解放自在スキー結合ユニット。
【請求項１０】かかと部１は、機械式信号伝達部材69と
は無関係に任意に作動できる、少なくとも１つの緊急解
放部材である緊急開放ボタン62又は電気的緊急開放ボタ
ン66を有することを特徴とする請求項１ないし９のいず
れかに記載の自動解放自在スキー結合ユニット。