JP2639637C - - Google Patents

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JP2639637C
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【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】 本発明は良質な被膜を形成する方法に関するものである。 【0002】 【従来の技術】 従来、CVD 装置例えばPCVD装置においては、反応系の圧力が0.05〜10torrと高
い圧力のため、その排気系等はVPのみが用いられ、それ以上の真空度を発生させ
るTP等を設けることが全く不可能とされていた。 【0003】 【従来の技術の問題点】 しかし上記技術におけるPCVD装置において、排気系がVPのみであり、しかもこ
のVPが不連続の回転運動をするため、空気と接触している大気圧の排気系からの 大気(特に酸素)が逆流し、さらにこの大気の一部が油中に混入し、ここから再
気化することにより反応内に逆流してしまうことが判明した。 さらにこのため、この逆流により酸素が形成する被膜内に混入し、例えば珪素
膜を作製する場合その被膜内に酸素が3×1019〜2×1020cm-3の濃度に混入して
しまった。 このため、かかる被膜に水素または弗素が添加されて、珪素半導体であるべき
ものが低級酸化珪素といってもよいようなものになってしまった。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】 本発明は、従来の技術において良質な被膜形成を行おうとする際問題であった
、反応炉への排気系からの大気の逆流を防止することを、目的とする。 【0005】 【課題を解決するための手段】 本発明の気相反応による半導体被膜作製方法は、真空ポンプ、連続排気方式の
ターボ分子ポンプ、および圧力調整弁が設けられている相異なる反応室でプラ
ズマ気相反応法により反応性気体を反応せしめて、第1層、第2層、第3層を形
成し、前記第2層に珪素を含む半導体被膜を作製するものであり、前記第2層の
珪素を含む半導体被膜を形成するに際し、減圧状態に保持された反応室に、水、
酸化物を0.1ppm以下にした反応性気体を導入し、前記第2層の形成中の反
応室はゲート弁により他の反応室から独立させ、被膜形成中における該反応室か
らの反応性気体や反応生成物を連続排気方式のターボ分子ポンプを用いて連続的
すると共に、前記ターボ分子ポンプと反応との間に設けられ圧力調整
弁を調整することにより、反応内の圧力を0.01〜10torrとすること
を特徴とする。 【0006】 本発明は非酸素系被膜の作製において、その排気系よりの大気の逆流を防ぐた
め、油回転方式のロータリーポンプ、メカニカルブースターポンプ等の不連続回
転方式の真空ポンプ(以下単に真空ポンプまたはVPという)のみを用いるのでは
なく、連続排気方式のターボ分子ポンプ(以下単にターボ分子ポンプまたはTPと いう)を反応と真空ポンプとの間に介在させて、排気系からの大気の逆流を防
止したことを特徴とする。 【0007】 このことにより、非酸化物被膜例えば非単結晶珪素を、反応性気体であるシラ
ン(SinH2n+2n≧1)を用いて形成するに際し、その被膜中の酸素の量を5×10
18cm-3以下好ましくは1×1018cm-3以下にしようとするものである。 本発明はかかる排気系をTPを反応室とVPとの間に反応中の圧力調整用のバルブ
を経て介在させることにより、反応室内は0.05〜10torrの間の圧力範囲でプラズ
マ気相反応(PCVDという、光CVD(Photo CVD という)またはこれらを併用した
方法(以下単にCVD 法として総称する))を用いて被膜形成を行い、かつ圧力調
整バルブ下は1×10-2torr以下(一般には10-4〜10-6torr)の圧力として保持し
、TPを作用させるため、反応系はこの排気系よりも高い圧力(1×10-2torr以上
即ち0.05〜10torr)で保持して被膜形成を行うことを目的としている。 さらに本発明はかかるブラズマCVD 装置を反応室を複数ケ連結し、それぞれの
反応室にてP型非単結晶半導体、I型非単結晶半導体およびN型非単結晶半導体
を基板上に積層して、PIN 接合を構成する半導体装置の作製方法に関する。 【0008】 本発明は、図1にその装置の概要を示す。即ち、反応性気体を導入するドーピ
ング系(50)反応(51)排気系(52)を有する。反応は内側に絶縁物で内面
が形成された反応空間を有する二重反応型として半導体層を形成し、さらに加
えてP型半導体(図面では系A),I型半導体(図面では系C)およびN型半導
体と積層して接合を基板上に形成するに際し、それぞれの反応を分離部(図面
では系B)を介して連結せしめたマルチチャンバ方式のPCVD法を図1に示すごと
くに提案するにある。 【0009】 本発明は水素またはハロゲン元素が添加された非単結晶半導体層の形成により
、再結合中心密度の小さなP,IおよびN型の導電型を有する半導体層を形成し、
その積層境界にてPIN 接合を形成するとともに、それぞれの半導体層に他の隣接
する半導体層からの不純物が混入して接合特性を劣化させることを防ぎ、またそ れぞれの半導体層を形成する工程間に、大気特に酸素に触れさせて、半導体の一
部が酸化されることにより層間絶縁物が形成されることのないようにした連続生
産を行うためのプラズマ気相反応に関する。 【0010】 さらに本発明は、かかる反応をそれぞれの反応においては独立として多数連
結したマルチチャンバ方式のプラズマ反応方法において、一度に多数の基板を同
時にその被膜成長速度を大きくしたいわゆる多量生産方式に関する。 本発明は10cm×10cmまたは電極方向に10〜50cm例えば40cmを有するとともに、
巾15〜120 cm例えば60cmの基板(40cm×60cmまたは20cm×60cmを1バッチ20枚配
設)を用いた。 【0011】 図1、図2においては、反応性気体の導入手段、排気手段を有し、これらを供
給ノズル、排気ノズルを設け、この絶縁フードよりも内側に相対させて一対の電
極(61),(61')または(62),(62')および反応性気体の供給ノズル(17),(18)および
排気ノズル(17'),(18')を配設した。即ち、電極の外側をフードの絶縁物で包む
構造(39),(39')とした。さらにこのフード間の反応空間を閉じ込めるため、外側
周辺を絶縁物(38),(38')で取り囲んだ。 【0012】 また、図2に図1の断面を示す図面を示すが、反応の前(図面左側)後(図
面右側)に開閉扉を設け、この扉の内面にハロゲンランプ等による加熱手段(13)
,(13')を設けた。 以下に本発明の実施例を図面に従って説明する。 【0013】 【実施例】 〔実施例1〕 図1、図2に従って本発明のプラズマ気相反応装置の実施例を説明する。 こ
の図面は、PIN 接合、PIP 接合、NIN 接合またはPINPIN・・・PIN 接合等の基板
上の半導体に、異種導電型でありながらも、形成される半導体の主成分または化
学量論比の異なる半導体層をそれぞれの半導体層をその前工程において形成され た半導体層の影響(混入)を受けずに積層させるための多層に自動かつ連続的に
形成するための装置である。 【0014】 図面においてはPIN 接合を構成する複数の反応系の一部を示している。即ち、
P,IおよびN型の半導体層を積層して形成する3つの反応系の2つ(A、C)と
さらに第1の予備室および移設用のバッファ室(B)を有するマルチチャンバ方
式のプラズマ気相反応装置の装置例を示す。 図面における系A、B、Cは、2つの各反応(101),(103)およびバッファ室
(102)を有し、それぞれの反応間にゲート弁(44),(45),(46),(47)を有してい
る。またそれぞれ独立して、反応性気体の供給ノズル(17),(18 )と排気ノズル(1
7'),(18')とを有し、反応性気体が供給系から排気系に層流になるべく設けてい
る。 【0015】 この装置は入り口側には第1の予備室(100)が設けられ、まず扉(42)より
基板ホルダ(2)の2つの面に2つの被形成面を有する2枚の基板(1)を挿着
した。さらにこのホルダ(3)を外枠冶具(外周辺のみ(38),(38')として示す)
により互いに所定の等距離を離間して配設した。即ちこの被形成面を有する基板
は被膜形成を行わない裏面を基板ホルダ(2)に接し、基板2枚および基板ホル
ダとを一つのホルダ(3)として6cm±0.5cm の間隙を有して絶縁物の外枠冶具
内に林立させた。その結果、40cm×60cmの基板を20枚同時に被膜形成させること
ができた。かくして高さ55cm、奥行80cm、巾80cmの反応空間(6),(8)は上方、
下方を絶縁物(39),(39')で囲まれ、また側周辺は絶縁外枠冶具(38),(38')で取り
囲んだ。 【0016】 第1の予備室(100)を圧力調整バルブ(71)を全開とし、TP(86)を経て真
空ポンプ(35)により真空引きをした。この後、圧力調整バルブ(72)を全開と
し、TPにより3×10-8torr以下にまで予め真空引きがされている反応(101)
との分離用のゲート弁(44)を開けて、外枠冶具(38)に保持された基板を移し
た。例えば、予備室(100)より第1の反応(101)に移し、さらにゲート弁 (44)を閉じることにより基板を第1の反応(101)に移動させたものである
。この時、第1の反応(101)に保持されていた基板(1)等は、予めまたは
同時にバッファ室(102)に、またバッファ室(102)に保持されていた冶具およ
び基板(2)は第2の反応(103)に、また第2の反応(103)に保持されて
いた基板は第2のバッファ室(104)に、さらに図示が省略されているが、第3
の反応室の基板および冶具は出口側の第2の予備室にゲート弁(45),(46),(47)を
開けて移動させることが可能である。この後ゲート弁(44),(45),(46),(47)を閉
めた。 【0017】 即ちゲート弁の動きは、扉(42)が大気圧で開けられた時は分離部のゲート弁
(44),(45),(46),(47)は閉じられ、各チャンバにおいてはプラズマ気相反応が行
われている。また逆に、扉(42)が閉じられていて予備室(100)が十分真空引
きされた時は、ゲート弁(44),(45),(46),(47)が開けられ、各チャンバの基板、
冶具は隣のチャンバに移動する機構を有し、外気が反応室(101),(102)に混入し
ないようにしている。 【0018】 以下系Aにおける第1の反応(101)でP型半導体層をPCVD法により形成す
る場合を以下に示す。 反応系A(反応(101)を含む)は0.01〜10torr好ましくは0.01〜1torr 例
えば0.08torrとした。 即ち、圧力調整バルブ(72)を閉として、反応(101)内の圧力は0.05〜1
torr であり、またこのバルブ下は1×10-2torr以下一般には1×10-4〜1×10-
7torrとなり、この真空度をTP(87)を回転させて成就させている。またこの連
続排気方式のTPを動作させているため、PCVD反応により発生する粉末状生成
物を反応(101)から排できると共に、VP(36)のポリマ化した油の逆拡散
、また油中に含浸した排気用の大気特に酸素を逆流させることを初めて防ぐこと
ができた。 【0019】 反応性気体は系Aのドーピング系(50)より供給した。即ち珪化物気体(24) としては精製されてさらにステンレスボンベに充填されたシラン(SinH 2n+2
>1)特にSiH4またはSi2H6、フッ化珪素(SiF2またはSiF4)を用いた。ここで
は、取扱いが容易な超高純度シラン(純度99.99 %、但し水、酸素化物は0.1PPM
以下)を用いた。 本実施例のSixC1-x(0<x<1)を形成するため、炭化物気体(25)としてD
MS(ジメチルシラン(SiH2(CH3)2純度99.99 %)を用いた。 炭化珪素(SixC1-x0<x<1)に対しては、P型の不純物としてボロンを前
記したモノシラン中に同時に0.5 %の濃度に混入させ(24)よりシランとともに
供給した。 【0020】 必要に応じ、水素(純度7N以上)または窒素 (純度7N以上)を反応室を大気
圧とする時(23)より供給した。これらの反応性気体はそれぞれの流量計(33)
およびバルブ(32)を経、反応性気体の供給ノズル(17)より高周波電源(14)
の負電極(61)を経て反応空間(6)に供給された。 反応性気体はホルダ(38)に囲まれた筒状空間(6)内に供給され、この空間
を構成する基板(1)に被膜形成を行った。さらに負電極(61)と正電極(51)
間に電気エネルギ例えば13.56MHzの高周波エネルギ(14)を加えてプラズマ反応
せしめ、基板上に反応生成物を被膜形成せしめた。 基板は100〜400 ℃例えば200 ℃に図2に示す反応(103)の容器の前後に配
設された赤外線ヒータと同じ手段により加熱した。 【0021】 この赤外線ヒータは、近赤外用ハロゲンランプ(発光波長1〜3μ)ヒータま
たは遠赤外用セラミックヒータ(発光波長8〜25μ)を用い、この反応内にお
けるホルダにより取り囲まれた筒状空間を200 ±10'C好ましくは±5℃以内に設
置した。 この後、前記したが、この容器に前記した反応性気体を導入し、さらに10〜50
0W例えば100Wに高周波エネルギ(14)を供給してプラズマ反応を起こさせた。 かくしてP型半導体層はB2H6/SiH4=0.5 %,DMS/(SiH4+DMS)=10%の条
件にて、この反応系Aで平均膜厚30〜300 Å例えば約100 Åの厚さを有する薄膜 として形成させた。Eg=2.05eV、σ=1×10-6〜3×10-5(Ωcm)-1であった。 【0022】 基板は導体基板(ステンレス、チタン、アルミニューム、その他の金属),半導
体(珪素、ゲルマニューム),絶縁体(ガラス、有機薄膜)または複合基板(ガラ
スまたは透光性有機樹脂上に透光性導電膜である弗素が添加された酸化スズ、IT
O 等の導電膜が単層またはITO 上にSnO2が形成された2層膜が形成されたもの)
を用いた。本実施例のみならず本発明のすべてにおいてこれらを総称して基板と
いう。勿論この基板は可曲性であってもまた固い板であってもよい。 【0023】 かくして1〜5分間プラズマ気相反応をさせて、P型不純物としてホウ素が添
加された炭化珪素膜を約100 Åの厚さに作製した。さらにこの第1の半導体層が
形成された基板をゲート(45)を開け前記した操作順序に従ってバッファ室(10
2)に移動し、ゲート(45)を閉じた。このバッファ室(102)は予め10-8torr以
下にクライオポンプ(88)にて真空引きがされている。 バッファ室(102)は、CVD反応を行わないから、ターボ分子ポンプでなく、
クライオポンプを使用できる。 【0024】 またこの基板は系Cに同様にTP(89)により、1×10-7torr以下に保持された
反応にゲート(46)の開閉を経て移設された。 即ち図1における反応系Cにおいて、半導体の反応性気体として超高純度モノ
シランまたはジシランを(水または酸化珪素、酸化物気体の濃度は0.1PPM以下)(2
8)より、また、1017cm-3以下のホウ素を添加するため、水素、シラン等によって
0.5 〜30PPM に希釈したB2H6を(27)より、またキャリアガスを必要に応じて(
26)より供給した。 反応性気体は基板(1)の被形成面にそって上方より下方に流れ、TP(89)に
至る。系Cにおいて出口側よりみた縦断面図を図2に示す。 【0025】 図2を概説する。 図2は図1の反応系Cの縦断面図を示したものである。 図面において、ランプヒータ(13),(13')は棒状のハロゲンランプを用いた。反
応空間はヒータにより100〜400 ℃例えば250 ℃とした。 基板(1)が基板ホルダ(2)に保持され、外枠冶具(38),(38')で閉じ込め空
間(8)を構成している。 図2に示す反応室(103)においてI層を5000Åの厚さに以下の条件、SiH4
60cc/分、被膜形成速度2.5 Å/秒、基板(20cm×60cmを20枚、延べ面積2400
0 cm2)、圧力0.1 torrで形成した。 反応ガスとしてSi2H6を用いた場合、被膜形成速度28Å/秒であった。 【0026】 かくして第1の反応室にてプラズマ気相法によりP型半導体層を形成した上に
PCVD法によりI型半導体層を形成させてPI接合を構成させた。 つぎに系Cにて約5000Åの厚さに形成させた後基板を前記した操作に従って、
隣のバッファ室(104)に移し、さらにその隣の反応室に移設して同様のPCVD工
程によりN型半導体層を形成させた。 このN型半導体層は、PCVD法によりフォスヒンをPH3/SiH4=1.0 %としたシ
ランとキャリアガスの水素をSiH4/H2=20%として供給して、系Aと同様にして
約200 Åの厚さにN型の微結晶性または繊維構造を有する多結晶の半導体層を形
成させて、さらにその上面に、炭化珪素をDMS/(SiH4+DMS)=0.1 としてSixC1
-x(0<x<1)で示されるN型半導体層を10〜200 Åの厚さ例えば50Åの厚さ
に積層して形成させたものである。その他反応装置については系Aと同様である
。 【0027】 かかる工程の後、第2の予備室より外にPIN 接合を構成して出された基板上に
100 〜1500Åの厚さのITO をさらにその上に反射性または昇華性金属電極例えば
アルミニューム電極を真空蒸着法により約1μの厚さに作り、ガラス基板上に(
ITO+SnO2)表面電極―(PIN 半導体)―(裏面電極)を構成させた。 その光電変換装置としての特性は7〜9%平均8%を10cm×10cmの基板でAM1
(100mW/cm2)の条件下にて真性効率特性として有し、集積化してハイブリッ
ド型にした40cm×60cmのガラス基板においても、5.5 %を実効効率で得ること ができた。 その結果、1つの素子で開放電圧は0.85〜0.9V(0.87±0.02V)であったが、
短絡電流は18±2 mA/cm2と大きく、またFFも0.60〜0.70と大きく、かつその
ばらつきもパネル内、バッチ内で小さく、工業的に本発明方法はきわめて有効で
あることが判明した。 【0028】 図3は本発明および従来方法により作られたPIN 型光電変換装置における半導
体内の酸素および炭素の不純物の濃度分布を示す。 図面はアルミニューム裏面電極(94),N型半導体(93),I型半導体(92),P型半
導体(91),基板上の酸化スズ透光性導電膜(90)をそれぞれ示す。 従来方法の排気系を回転ポンプまたはメカニカルブースターポンプのみによる
排気方法においては、連続排気方式のTPを用いないため、炭素は曲線(95),酸素
は曲線(96)に示される高い濃度の不純物を含有していた。 特に酸素は、5×1019〜2×1020cm-3をI型半導体(92)において有していた
。図面は5×1019cm-3の酸素を含んだ場合である。加えて油回転ポンプからの油
成分の逆流により炭素が5×1020〜4×1020cm-3を有していた。図面は1×1020
cm-3を有する場合である。 【0029】 他方、本発明に示すごとき排気系においては炭素濃度は曲線(98)で示され
る如く1×1017〜5×1018cm-3を有し、一般には1×1018cm-3以下しか含まれな
い。加えて酸素濃度も曲線(97)で示されるごとく5×1018cm-3以下好ましく
は1×1018cm-3以下であり、図3では2×1018cm-3の場合を示している。 図3において、裏面電極(94)のアルミニュームには3〜6×1020cm-3の酸素
を有している。このため、この酸素がSIMS(二次イオン分析法)(カメカ社3F型
を使用)の測定において、バックグラウンドの酸素となり、N型半導体(93)中
の酸素は1018〜1020cm-3となってしまったものと考えられる。 【0030】 さらにP型半導体中の酸素、DMS 中に含まれる水の成分があるため不純物があ
り、この出発材料をシランを精製して0.1PPM以下の酸素または酸化物とすること によりさらに酸素濃度を下げることの可能性が推定できる。 形成させる半導体の種類に関しては、Siのみならず他は4族のGe,SixC1-x
0<x<1,SixGe1-x(0<x<1)SixSn1-x(0<x<1)単層または多層で
あっても、またこれら以外にGaAs,GaAlAs,BP,CdS等の化合物半導体等の非酸素化
物であってもよいことはいうまでもない。 【0031】 本発明は3つの反応を用いてマルチチャンバ方式でのPCVD法を示した。しか
しこれを1つの反応とし、そこでPCVD法により窒化珪素をシラン(SiH4または
Si2H6)とアンモニア(NH3)とのPCVD反応により形成させることは有効である。 本発明で形成された非単結晶半導体被膜は、絶縁ゲイト型電界効果半導体装置
におけるN(ソース)I(チャネル形成領域)N(トルイン)接合またはPIP 接
合に対しても有効である。さらに、PIN ダイオードであってエネルギバンド巾が
W―N―W(WIDE-NALLOW-WIDE)またはSixC-x―Si―SixC1-x(0<x<1)構
造のPIN 接合型の可視光レーザ、発光素子または光電変換装置を作ってもよい。
特に光入射光側のエネルギバンド巾を大きくしたヘテロ接合構造を有するいわゆ
るW(PまたはN型)―N(I型)(WIDE TO NALLOW)と各反応室にて導電型のみで
はなく生成物を異ならせてそれぞれに独立して作製して積層させることが可能に
なり、工業的にきわめて重要なものであると信ずる。 【0032】 本発明において、分離部は単にゲイト弁のみではなく、2つのゲート弁と1つ
のバッファ室とを系Bとして設けてP型半導体の不純物のI型半導体層中への混
入をさらに防ぎ、特性を向上せしめることは有効であった。 この本発明のプラズマCVD 装置を他の構造のシングルチャンバまたはマルチチ
ャンバ方式に応用できることはいうまでもない。 また本発明の実施例は図1に示すマルチチャンバ方式であり、そのすべての反
にてPCVD法を供給した。しかし必要に応じ、この一部または全部をプラズマ
を用いない光CVD 法、LT CVD法(HOMO CVD法ともいう)、減圧CVD 法を採用して
複合被膜を形成してもよい。 【0033】 【発明の効果】 本発明によれば、真空ポンプ、連続排気方式のターボ分子ポンプ、および圧力
調整弁が設けられている相異なる反応室でプラズマ気相反応法により反応性気
体を反応せしめて、第1層、第2層、第3層を形成し、前記第2層に珪素を含む
半導体被膜を作製する気相反応による半導体被膜作製方法において、前記
の珪素を含む半導体被膜を形成するに際し、減圧状態に保持された反応室に、水
、酸化物を0.1ppm以下にした反応性気体を導入し、前記第2層の形成中の
反応室はゲート弁により他の反応室から独立させ、被膜形成中における該反応室
からの反応性気体や反応生成物を連続排気方式のターボ分子ポンプを用いて連続
的にすると共に、前記ターボ分子ポンプと反応との間に設けられ圧力調
整弁を調整することにより、反応内の圧力を0.01〜10torrとして
従来の技術において良質な被膜形成を行おうとする際問題であった、反応炉への
排気系からの大気の逆流を防止して、良質な被膜の作製が可能となる。
【図面の簡単な説明】 【図1】 本発明を実施するためのプラズマ気相反応用被膜製造装置の概略を示す。 【図2】 本発明を実施するためのプラズマ気相反応用被膜製造装置の概略を示す。 【図3】 本発明および従来方法によって作られた半導体装置中の不純物の分布を示す。 【符号の説明】 (50) 反応性気体を導入するドーピング系 (51) 反応 (52) 排気系 (61)(61’)(62)(62”) 電極 (17)(18) 反応性気体の供給ノズル (17’)(18’) 反応性気体の排気ノズル(14)(15) 高周波エネ
ルギー源 (38)(38')(39)(39') 絶縁物(13)(13’) ハロゲンラ
ンプ等の加熱手段 (101)(103) 反応 (102)(104) バッファ室容器 (44)(45)(46)(47) ゲート弁 (100) 予備室 (42) 予備室扉 (5) 予備室空間 (2) 基板ホルダー (1) 基板 (6) 第1の反応室の反応空間 (8) 第2の反応室の反応空間 (7)(9) バッファ室空間 (71)(72)(73)(74) 圧力調整バルブ (86)(87)(88)(89) ターボ分子ポンプ (34)(35)(36)(37) 真空ポンプ

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】 真空ポンプ、連続排気方式のターボ分子ポンプ、および圧力調
    整弁が設けられている相異なる反応室でプラズマ気相反応法により反応性気体
    を反応せしめて、第1層、第2層、第3層を形成し、前記第2層に珪素を含む半
    導体被膜を作製する気相反応による半導体被膜作製方法において、 前記第2層の珪素を含む半導体被膜を形成するに際し、減圧状態に保持された
    反応室に、水、酸化物を0.1ppm以下にした反応性気体を導入し、 前記第2層の形成中の反応室はゲート弁により他の反応室から独立させ、 被膜形成中における該反応室からの反応性気体や反応生成物を連続排気方式の
    ターボ分子ポンプを用いて連続的にすると共に、 前記ターボ分子ポンプと反応との間に設けられ圧力調整弁を調整すること
    により、 反応内の圧力を0.01〜10torrとすること を特徴とする気相反応による半導体被膜作製方法。

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