JP2639480B2 - 熱電発電装置 - Google Patents

熱電発電装置

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JP2639480B2 JP1078139A JP7813989A JP2639480B2 JP 2639480 B2 JP2639480 B2 JP 2639480B2 JP 1078139 A JP1078139 A JP 1078139A JP 7813989 A JP7813989 A JP 7813989A JP 2639480 B2 JP2639480 B2 JP 2639480B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、熱電発電装置に関するもので、詳しくは、
タービンや発電機を介さないで、熱エネルギーを直接電
気エネルギーに変換する装置に関するものである。
〔従来の技術〕
熱エネルギーを電気エネルギーに変換する従来の火力
発電設備は、たとえば、第10図に示すような構成からな
つている。
第10図において、61はボイラ、62は火炉、62aは燃料
供給ライン、63は蒸発水管、64は空気予熱器、64aは燃
焼用空気供給ライン、65は給水ライン、66は給水ポン
プ、67は蒸気ライン、68は蒸気タービン、69は交流発電
機、70は電力送電ライン、71は復水器、72は冷却水供給
ライン、73は冷却水排出ラインである。
すなわち、ボイラ61の火炉62で燃焼して発生した高温
ガスは蒸発水管63の水を加熱して蒸気を発生させる。こ
の蒸気は蒸気タービン68に供給され、該タービン68は回
転して交流発電機69を回転駆動し、該発電機69で交流電
力が発生されて電力送電ライン70から需要先に供給され
る。
〔発明が解決しようとする課題〕
前述のように、熱エネルギーを電気エネルギーに変換
する従来の技術においては、ポイラ61、蒸気タービン6
8、復水器71、発電機69などを必要とするので、設備と
しては、多数の機器およびそれに伴なう多くの配管など
を必要とし、かつ、それらの保守や点検などに多くの費
用がかかるという問題点がある。またそのほか、信頼
性、可動部分による機械的損失および騒音などにも問題
点がある。
本発明は、このような問題点を解決しようとするもの
である。すなわち、本発明は、熱を直接電気に変換する
ことによって、蒸発水管、蒸気タービン、復水器、発電
機などが不要となり、保守や点検が容易となるととも
に、安全性および信頼性を大幅に向上させることができ
て、静的化ならびに単純化が可能となる熱電発電装置を
提供することを目的とするものである。また、本発明
の、別の目的は、熱利用効率が高く、十分大きな電圧と
電力が得られ、熱伝達が良好であり熱抵抗が小さく、構
造的にも小型化が可能である熱電発電装置を提供するこ
とにある。
〔課題を解決するための手段〕
上記目的を達成するために、本発明の熱電発電装置
は、外殻の内部に設けられた熱電発電器および前記外殻
の内部で燃焼して該熱電発電器の高温側に熱を与える燃
料と燃焼用空気の混合気体の吹出しヘツダを備え、か
つ、前記外殻には、該熱電発電器の低温側から熱を奪う
冷却媒体の入口と、その冷却媒体の出口と、該熱電発電
器の高温側に熱を与えた後の燃焼排ガスの出口とを有
し、しかも、該熱電発電器には、電気的にも熱的にも良
導体である第1薄膜層と、この第1薄膜層に密着されて
電気的にも熱的にも不良導体である絶縁物を介してP型
アモルフアス半導体熱電素材とN型アモルフアス半導体
熱電素材が対をなしている熱電素子の多数からなる第2
薄膜層と、この第2薄膜層に密着されて電気的にも熱的
にも良導体である第3薄膜層とからなる薄膜型の熱電素
子集合体を有し、さらに、前記第2薄膜層の各P型アモ
ルフアス半導体熱電素材と各N型アモルフアス半導体熱
電素材が該第1薄膜層と第3薄膜層によつて高温側と低
温側と交互に順に電気的に接合されて全体として直列に
接続されているものとした。
〔作 用〕
本発明によれば、外殻(2)の内部に設けられた熱電
発電器(4)および前記外殻(2)の内部で燃焼して該
熱電発電器(4)の高温側に熱を与える燃料と燃焼用空
気の混合気体の吹出しヘッダ(8)を備え、かつ、前記
外殻(2)には、該熱電発電器(4)の低温側から熱を
奪う冷却媒体の入口(11)と、その冷却媒体の出口(1
2)と、該熱電発電器(4)の高温側に熱を与えた後の
燃焼排ガスの出口(9)とを有するので、外殻(2)内
での燃焼によって熱電発電器(4)の各熱電素子の高温
側に連続的に熱が与えられ、同時に、冷却媒体を流すこ
とによって各熱電素子の低温側から熱が連続的に奪われ
る。これによって、各熱電素子には起電力が発生する。
特に、外殻(2)内での燃焼であるため、熱伝導や対流
のみではなく、輻射熱を高温側に有効に与えることがで
き、熱電発電の熱利用効率が向上する。
また、各熱電素子は、P型アモルファス半導体熱電素
材(39)と各N型アモルファス半導体熱電素材(40)が
第1薄膜層(35)と第3薄膜層(37)によって高温側と
低温側と交互に順に電気的に接続されて全体として直列
に接続されているので、高電圧が得られ、比較的大きな
直流電力を得ることができる。
更に、熱電素子集合体(34)は、順に密着された第1
薄膜層(35)、第2薄膜層(36)、第3薄膜層(37)か
らなる薄膜型であるため、PVD法、CVD法、溶射法等によ
り強固に結合することができるばかりでなく、薄膜であ
るため各層間の熱抵抗が著しく小さく、熱通過量を増大
することができる。従って、絶縁物(38)を介してP型
アモルファス半導体熱電素材(39)とN型アモルファス
半導体熱電素材(40)が対をなしている熱電素子の多数
からなる第2薄膜層(36)の高温側と低温側の温度差が
燃焼ガスの流路壁面と冷却媒体の流路壁面の温度差にほ
ぼ等しくなり、熱電発電における熱利用効率を大幅に向
上させることができる。
また、熱電素子集合体(34)は、互いに強固に密着し
た第1薄膜層(35)、第2薄膜層(36)、第3薄膜層
(37)からなる薄膜型であるため、構造的にも小型化が
可能であり、材料費、製作費を低減できるばかりでな
く、設備費を低減し、保守,点検を容易にし、安全性,
信頼性を大幅に向上させることができる。
〔実施例〕
第1図は本発明の第1実施例を示している。
第1図において、1は熱電発電装置、2は外殻、3は
管板、4は後述する熱電発電器、5は該管板3に取付け
られた碍子、6は該熱電発電器4からの電力取出し用の
電極、7は該電極6に接続された導線、8は該外殻2の
内部に設けられて熱電発電器4の高温側に熱を与える燃
料と燃焼用空気の混合気体の吹出しヘツダ、9は該熱電
発電器4の高温側に熱を与えた後の燃焼排ガスの出口、
10は該熱電発電器4の低温側から熱を奪う冷却水の供給
ライン、11はその冷却水の入口、12はその冷却水の出
口、13はその冷却水の排出ライン、14は煙道、15は燃焼
用空気供給ライン、16はガス燃料供給ライン、17は空気
予熱器、18は燃料予熱器、19は空気流量制御弁、20は燃
料流量制御弁、21は混合気体供給ラインである。
すなわち、燃焼用空気は空気予熱器17で予熱され、ガ
ス燃料は燃料予熱器18で予熱され、それぞれ、空気流量
制御弁19および燃料流量制御弁20で制御されたのち、混
合気体となって吹出しヘツダ8に供給される。そして、
吹出しヘツダ8から吹き出した混合気体は、後述するよ
うに、外殻2の内部で燃焼して役1300℃となり、熱電発
電器4の高温側に熱を与え、そののち、約300℃の燃焼
排ガスとなつて出口9から煙道14に至り、前記両予熱器
17,18を加熱して約100℃の排ガスとなり、出口22から排
出される。
一方、冷却媒体である約25℃の冷却水は、外殻2に設
けられた入口11から流入し、熱電発電器4の低温側から
熱を奪い、約32℃となつて出口12から排出される。
これによつて、熱電発電器4の後述する熱電素子に起
電力が発生し、その直流電力は導線7を介して外部へ取
り出せる。
第2図は前記熱電発電装置1の半導体による熱電発電
の原理の説明図で、23はP型アモルフアス半導体熱電素
材、24はN型アモルフアス半導体熱電素材、25は絶縁
物、26は正孔(+)、27は電子(−)、28は導線、29は
高温側導体、30,31は低温側導体、32は電球である。
この熱電発電の原理は、公知の温度測定用の熱電対と
同様に、前記両熱電素材23,24の高温側と低温側の温度
差によつて、前記両熱電素材23,24の間に起電力が発生
し、これに電球32を接続すれば点灯する。
この熱電発電効率は、性能指数Zが大きいほど、理想
効率(カルノー効率)に近づき、また温度差が大きいほ
ど、効率が上昇する。
ここで、性能指数Zは次の式で表わされる。
ただし、 したがつて、上記(1)式から、熱電素子は、ゼーベ
ツク係数が大きく、電気を良く通し、熱は通さない物質
が望ましい。
第1表は主な物質の性能指数を表わしている。
第3図は熱電発電の熱効率ηと性能指数Zとの関係を
示している。
前記第1表と第3図から、アモルフアスFeSi2は性能
指数Zが10-2であり、高い熱効率を示し、また原料も安
価であるため、アモルフアス半導体熱電素材としては、
前記FeSi2が望ましい。
第4図は第1図の熱電発電器4を示した一部切欠拡大
正面断面図である。
第4図において、33は、電気的には不良導体で熱的に
は良導体である円管で、たとえば、窒化アルミ(AlN)
製からなり、内部に冷却水を流すようになつている。し
たがつて、この実施例では、熱電発電器4が円管型にな
つている。
また34は薄膜型の熱電素子集合体で、前記円管33の外
周面に密着されている。そして、熱電素子集合体34は、
第1薄膜層35、第2薄膜層36、第3薄膜層37からなつて
いる。
前記第1薄膜層35は、円管33の外周面に密着された銅
薄膜などの電気的にも熱的にも良導体である薄膜からな
つている。
前記第2薄膜層36は、第1薄膜層35の外周面に密着さ
れていて、電気的にも熱的にも不良導体である絶縁物38
を介してP型アモルフアスFeSi2半導体熱電素材39とN
型アモルフアスFeSi2半導体熱電素材40が対をなしてい
る薄膜の熱電素子41の多数からなつている。
前記第3薄膜層37は、第2薄膜層36の外周面に密着さ
れた銅薄膜などの電気的にも熱的にも良導体である薄膜
からなつている。
しかも、前記第2薄膜層36の各P型アモルフアスFeSi
2半導体熱電素材39と各N型アモルフアスFeSi2半導体熱
電素材40が第1薄膜層35と第3薄膜層37によつて高温側
と低温側と交互に順に電気的に接続されて全体として直
列に接続されている。
また42は燃焼を促進させるための触媒で、第3薄膜層
37の外周面に密着された白金などの薄膜層からなつてい
る。
なお前記各薄膜層35,36,37および触媒42の密着手段
は、たとえば、PVD(フイジカル・ベーパー・デポジシ
ョン)法、CVD(ケミカル・ベーパー・デポジション)
法、溶射法などによることが好ましく、また熱電素子集
合体34の厚さは2mm以下の薄膜型にすることが望まし
い。
第4図に示すように構成された熱電発電器4において
は、第1図に示す空気予熱器17で予熱されて昇温した燃
焼用空気と燃料予熱器18で予熱されて昇温したガス燃料
の混合気体の吹出しヘツダ8から吹き出した混合気体が
触媒42によつて熱電発電器4の表面で燃焼し、その燃焼
熱によつて熱電素子集合体34の外側周面から各熱電素子
41の高温側を加熱し、同時に、冷却水が円管33内を流れ
ることによつて、各熱電素子41の低温側を冷却するの
で、第2図で説明したように、各熱電素子41には起電力
が発生する。しかも、各熱電素子41は電気的に直列に接
続されているので、その起電力の総和の直流電力が得ら
れる。
とくに、この実施例においては、触媒42が熱電発電器
4の外周面を形成しているので、燃焼がその外周面で行
なわれ、熱が直接熱電発電器4に伝えられるため、触媒
のないものに比べて熱の利用効率がさらに向上する。ま
た、触媒の種類を適切に選択することにより、熱電素子
41の温度特性に見合つた燃焼温度を設定することができ
る。
なお円管33が通常の金属のように、電気的にも熱的に
も良導体である場合は、円管33の外周面と第1薄膜層35
の内周面の間に酸化ベリリウム薄膜またはダイヤモンド
薄膜などのような電気的には不良導体で熱的には良導体
である薄膜を密着する。
第5図は本発明の第2実施例を示している。この第2
実施例は、前述の第1図の場合とほぼ同様であるが、た
だ、熱電発電器4を多数設けている点で異なつている。
また各熱電発電器4の間は接続用電極6によつて電気的
に並列に接続されている。しかし、各熱電発電器4の電
気的接続を、並列に接続する以外に、直列、並列と直列
の組み合わせにしてもよい。
なお、第5図において、43は着火バーナ、44は絶縁ブ
ツシング、45は燃焼を一様に行なわせるとともに熱電発
電器4を支持するためのガス整流板である。
第6図は本発明の第3実施例に示している。この第6
図では、外殻の図示を省略して内部のみを表わしてい
る。また各熱電発電器4が、ともに、平板型のものから
ならり、後述するように、内側に冷却水の流路46を形成
した両端開口の箱状の管体47の外側に、薄膜平板型の熱
電素子集合体を密着させたものからなつている。この第
3実施例のようにすることにより、第5図に示したガス
整流板45を省略することができる。
第7図は第6図の熱電発電器4の一部を拡大して示し
ている。すなわち、内側に冷却水の流路46を形成した両
端開口の箱状の管体47の外側に、薄膜平板型の熱電素子
重合体34を密着させたものからなつている。つまり、前
述の第4図では、熱電素子集合体34が円管型であるのに
対し、この第3実施例では、熱電素子集合体34が平板型
であるという点で差異があるが、その他については、全
く同様である。
第8図は本発明の第4実施例の熱電発電器4を示して
いる。この第4実施例では、低温側(冷却側)に薄膜平
板型の熱電素子集合体34を、電気的には不良導体で熱的
には良導体である板壁48に密着させ、高温側(燃焼側)
に触媒42を密着させている。なお49は薄膜の電気絶縁物
であるが、熱の良導体である。
第9図は本発明の第5実施例の熱電素子のみを示した
もので、第9図(a)は平面図、第9図(b)は断面
図、第9図(c)は各部分の温度こう配の説明図、第9
図(d)は性能指数と温度の関係の説明図である。
これは、特性の異なるアモルフアスFeSi2半導体熱電
素材I,II,IIIを多層域化することにより、熱を有効利用
することができる熱電素子50を示している。
第9図において、51は絶縁物、52は高温側の導体、53
は低温側の導体であり、また低温側の導体53での温度は
T0、高温側の導体52での温度はT3、その中間では温度が
T1とT2であり、それぞれ、第9図(c)のように、T0
T1<T2<T3の関係にある。
すなわち、熱電素子50内の温度こう配に適合するよう
な温度依存性を有する性能指数を持つたそれぞれのアモ
ルフアスFeSi2半導体熱電素材を薄膜状の一体構造に成
型する。
このようにすると、取り出されるエネルギーは以下の
ようになる。
超電力をE、温度をT、それぞれの性能指数をZA,ZB,
ZCとすると、 このため、1つの材料を使用するより、はるかに大きな
超電力が得られる。第11図(d)のA,B,Cとしては、そ
れぞれC2H2,O2プラズマ雰囲気中で作られたアモルフア
スFeSi2半導体熱電素材等が考えられる。
また本発明のもう1つの実施例として、前述の第7図
における箱状の管体47を、底壁と両側壁と頂壁とに分割
して製作し、これらを組み立てたものがあげられる。
なお本発明では、冷却媒体として、水以外に油や空気
など、また燃料として、液化天然ガスなどの気体燃料の
ほかに重油などの液体燃料あるいは微粉炭などの固体燃
料を使用することができる。
〔発明の効果〕
以上説明したように、本発明によれば、外殻の内部に
設けられた熱電発電器および前記外殻の内部で燃焼して
該熱電発電器の高温側に熱を与える燃料と燃焼用空気の
混合気体の吹出しヘツダを備え、かつ、前記外殻には、
該熱電発電器の低温側から熱を奪う冷却媒体の入口と、
その冷却媒体の出口と、該熱電発電器の高温側に熱を与
えた後の燃焼排ガスの出口とを有するので、前記外殻内
での燃焼によつて熱電発電器の各熱電素子の高温側に連
続的に熱が与えられ、同時に、冷却媒体を流すことによ
つて前記各熱電素子の低温側から熱が連続的に奪われ
る。これによつて、前記各熱電素子には起電力が発生す
る。とくに、外殻内での燃焼であるため、単なる伝導や
対流のみでなく、輻射熱を前記高温側に有効に与えるこ
とができて、熱電発電の熱利用効率が向上する。しか
も、前記各熱電素子は電気的に直列に接続されているの
で、その起電力の総和の比較的大きな直流電力が得られ
る。また熱電素子集合体は、順に密着された第1薄膜
層、第2薄膜層、第3薄膜層からなる薄膜型であるた
め、燃焼による熱の該熱電素子への伝達および該熱電素
子からの冷却媒体への熱の伝達が良好であり、つまり、
前記各層が薄膜であることと、それらの薄膜層が密着さ
れていることとによつて、前記第1薄膜層と第3薄膜層
および第1,2,3の各層間の熱抵抗が著しく小さいため、
熱の通過量を増大することができて、アモルフアス半導
体熱電素材等で構成されている前記第2薄膜層の高温側
と低温側の温度差が、燃焼ガスの流路壁面と冷却媒体の
流路壁面の温度差にほぼ等しくなり、したがって、前記
第2薄膜層が薄膜にもかかわらず、熱電発電のための熱
利用効率が向上する。しかも、電気的にも、前記第2薄
膜層が薄膜であるため、熱電素子の内部抵抗が小さくな
り、それだけ大きな直流電力をとり出すことができる。
さらに、構造的にも、熱電発電装置の小型化が可能とな
るとともに、必要な材料費および製作費を低減すること
ができる。
このように、本発明によれば、蒸気タービン、復水
器、発電機などを介さないで、熱エネルギーを直接電気
エネルギーに変換することができるので、タービンや発
電機ならびに外部燃焼器およびそれらの付属機器や長い
配管などが不要となつて、静的化ならびに単純化が可能
となり、したがつて、設備費を著しく低減することがで
き、かつ、保守や点検などが容易となり、また安全性お
よび信頼性を大幅に向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の第1実施例を示した説明図、第2図は
熱電発電の原理の説明図、第3図は熱電発電の熱効率と
性能指数との関係の説明図、第4図は第1図の熱電発電
器を拡大して示した一部切欠正面断面図、第5図は本発
明の第2実施例を示した正面断面図、第6図は一部の図
示を省略して示した本発明の第3実施例の斜視図、第7
図は第6図の熱電発電器を拡大して示した一部切欠斜視
図、第8図は本発明の第4実施例の熱電発電器のみを示
した平面断面図、第9図(a),(b),(c),
(d)は本発明の第5実施例の熱電素子のみを示した説
明図、第10図は従来の技術の一例を示した説明図であ
る。 1……熱電発電装置、2……外殻、 4……熱電発電器、8……吹出しヘツダ、 9……燃焼排ガスの出口、11……冷却水の入口、 12……冷却水の出口、33……円管、 34……熱電素子集合体、35……第1薄膜層、 36……第2薄膜層、37……第3薄膜層、 39……P型アモルフアスFeSi2半導体熱電素材、 40……N型アモルフアスFeSi2半導体熱電素材、 41……熱電素子、42……触媒、 46……冷却水の流路、47……箱状の管体、 48……板壁、50……熱電素子。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 和智 信隆 東京都千代田区大手町1丁目6番1号 日本原子力発電株式会社内 (56)参考文献 特開 昭63−119589(JP,A) 特開 昭62−252977(JP,A) 実開 昭62−91461(JP,U)

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】外殻(2)の内部に設けられた熱電発電器
    (4)および前記外殻(2)の内部で燃焼して該熱電発
    電器(4)の高温側に熱を与える燃料と燃焼用空気の混
    合気体の吹出しヘッダ(8)を備え、かつ、前記外殻
    (2)には、該熱電発電器(4)の低温側から熱を奪う
    冷却媒体の入口(11)と、その冷却媒体の出口(12)
    と、該熱電発電器(4)の高温側に熱を与えた後の燃焼
    排ガスの出口(9)とを有し、しかも、該熱電発電器
    (4)には、電気的にも熱的にも良導体である第1薄膜
    層(35)と、この第1薄膜層(35)に密着されて電気的
    にも熱的にも不良導体である絶縁物(38)を介してP型
    アモルファス半導体熱電素材(39)とN型アモルファス
    半導体熱電素材(40)が対をなしている熱電素子の多数
    からなる第2薄膜層(36)と、この第2薄膜層(36)に
    密着されて電気的にも熱的にも良導体である第3薄膜層
    (37)とからなる薄膜型の熱電素子集合体(34)を有
    し、さらに、前記第2薄膜層(36)の各P型アモルファ
    ス半導体熱電素材(39)と各N型アモルファス半導体熱
    電素材(40)が該第1薄膜層(35)と第3薄膜層(37)
    によって高温側と低温側と交互に順に電気的に接続され
    て全体として直列に接続されていることを特徴とする、
    熱電発電装置。
  2. 【請求項2】熱電発電器の高温側に熱を与える燃焼ガス
    の燃料を促進させる触媒がその熱電発電器の高温側の表
    面に密着して設けられている請求項1記載の熱電発電装
    置。
  3. 【請求項3】P型アモルファス半導体熱電素材およびN
    型アモルファス半導体熱電素材が、ともに、FeSi2から
    なる請求項1または2記載の熱電発電装置。
  4. 【請求項4】燃料が気体燃料である請求項1,2または3
    記載の熱電発電装置。
  5. 【請求項5】冷却媒体が水である請求項1,2,3または4
    記載の熱電発電装置。
  6. 【請求項6】多数の熱電発電器を有し、それら熱電発電
    器間の電気的接続が、直列、並列、直列と並列の組み合
    わせ、のいずれかになっている請求項1,2,3,4または5
    記載の熱電発電装置。
  7. 【請求項7】熱電発電器が円管型のものからなる請求項
    1,2,3,4,5または6記載の熱電発電装置。
  8. 【請求項8】熱電発電器が平板型のものからなる請求項
    1,2,3,4,5または6記載の熱電発電装置。
  9. 【請求項9】吹出しヘッダに供給される混合気体が、燃
    焼排ガスによって予熱されている請求項1,2,3,4,5,6,7
    または8記載の熱電発電装置。
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