JP2639233B2 - 溶接ヒュームコレクタ - Google Patents

溶接ヒュームコレクタ

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JP2639233B2
JP2639233B2 JP3064458A JP6445891A JP2639233B2 JP 2639233 B2 JP2639233 B2 JP 2639233B2 JP 3064458 A JP3064458 A JP 3064458A JP 6445891 A JP6445891 A JP 6445891A JP 2639233 B2 JP2639233 B2 JP 2639233B2
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welding fume
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明夫 藤井
吉光 太田
健吾 古谷
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、溶接ヒュームコレクタ
に関し、特にフィルタの目づまりや集塵効率の低下によ
る新品との交換や、清掃の頻度を低減した溶接ヒューム
コレクタに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、溶接作業場では作業環境改善のた
め溶接ヒュームコレクタが用いられている。図3(a)
において、溶接ヒュームコレクタは、吸引ノズル1,ホ
ース2,スパッタトラップ3,フィルタ4,吸引用ファ
ンモータ5,サイレンサ6で構成される。また矢印は、
空気の流れる方向を示す。そして図3(b)において、
溶接ワーク7,溶接トーチ先端部8,アーク9,溶接ビ
ード10が配置され、溶接作業者は顔面12を溶接アー
ク光から遮るため遮光面11の取手を握るかこれを頭部
にかぶり溶接トーチを運棒する。そして溶接時に発生す
る溶接ヒューム13は、吸引用ファンモータ5の作用に
よって溶接箇所の近傍に置かれた吸引ノズル1から吸引
され、ホース2を通ってスパッタトラップ3に衝突した
後フィルタ4に捕集される。スパッタトラップ3では、
吸引時溶接ヒューム13に混入した溶接ヒューム13よ
り質量の大きいスパッタが衝突により除去される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記の従来の
構成では、フィルタ4に一定の溶接ヒューム13が捕集
されると、バグフィルタなどの機械式なフィルタにあっ
ては目づまりが発生して溶接ヒューム13を全く吸引で
きなくなる。また静電式フィルタにあっては溶接ヒュー
ム13に帯電させるイオナイザ(図示していない)と呼
ばれる細い電線(直径0.5mm以下)に溶接ヒューム1
3が付着して溶接ヒューム13に全く帯電させることが
できなくなる。その結果、吸引された溶接ヒューム13
は、イオナイザの後方にあって、帯電した溶接ヒューム
13を静電的に吸着捕集するコレクタと呼ばれる部分
(図示していない)に十分捕集されずにそのまま吸引用
ファンモータ5,サイレンサ6を通して排出されるた
め、集塵効率が低下して作業環境改善ができなくなる。
【0004】したがって、一定量の溶接ヒューム13を
捕集したフィルタ4は、新しいフィルタと交換するかま
たは清掃する必要があるが、一般に溶接作業場で使用さ
れる溶接ヒュームコレクタは、狭あいな溶接作業場が多
いことやクレーン作業との干渉を避ける必要があること
から、小形・軽量でしかも移動可能なものが多く、その
ため溶接ヒュームコレクタに組み込まれるフィルタも当
然小さい、つまり、目づまりに至るまでの溶接ヒューム
保持容量の小さいものが用いられることが多い。以上の
ことから、溶接ヒューム捕集によるフィルタの目づまり
や集塵効率の低下によるフィルタの交換あるいは清掃の
頻度が必然的に高くなり、溶接作業能率の低下と共にフ
ィルタの交換や清掃に伴うバグフィルタの破れやイオナ
イザの断線といったフィルタの破損も少なくなく、溶接
ヒュームコレクタのランニングコストが高くつくという
問題点を有していた。
【0005】本発明は、上記の従来の課題を解決するも
ので、フィルタの交換あるいは清掃の頻度を低減して、
溶接作業能率の低下を防止すると共に溶接ヒュームコレ
クタのランニングコストを低減することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明の溶接ヒュームコレクタは、通路の内壁として
相対する内面の一方の面と他方の面が凹凸関係に対応し
歯状の凹凸を有する溶接ヒューム用通路を、バグフィ
ルタなどの機械式フィルタあるいは静電式フィルタの前
方に設けたものである。
【0007】
【作用】上記した構成により本発明の溶接ヒュームコレ
クタは、吸引用ファンモータの作用によって溶接箇所の
近傍に置かれた吸引ノズルから溶接ヒュームが吸引さ
れ、溶接ヒューム用通路を通過する際に、溶接ヒューム
に含まれたスパッタが溶接ヒューム用通路内面の相対向
する歯状の凹凸と衝突を繰り返し、スパッタを効率よく
除去できる。この時、溶接ヒューム用通路の入り口では
従来のスパッタトラップの作用と同様の作用で吸引時、
溶接ヒュームに混入したスパッタが除去される。そし
て、溶接ヒューム用通路においてスパッタを含む溶接ヒ
ュームが壁面に近づく程、壁面との摩擦等により流速が
遅くなることから、相対的に重いスパッタから順に、内
面の歯状の凹凸との慣性衝突による接触で歯状の凹凸の
凹部に付着堆積して、溶接ヒュームから除去されてゆ
く。これにより従来フィルタに捕集されていた相対的に
重い溶接ヒュームが、事前に除去され、フィルタの負担
が軽減されて目づまりや集塵効率の低下に至るまでの時
間が長く、つまり、軽くて微細な溶接ヒュームを捕集す
るというフィルタ本来の機能が、長時間維持されること
となる。また、溶接ヒューム用通路の内壁に相対向する
歯状の凹凸を設けており、凹部と凸部が相対する内面で
対向しているため、流速を一定に保て、スパッタの除去
を通路全体で均一に行えるため、各凹部に溜まるスパッ
タの量を均一化できるので、通路の掃除・交換時期を長
くできると共に、かつ、溶接ヒュームの流れを妨げず、
圧力損失を少なくできる。
【0008】
【実施例】以下本発明の一実施例の溶接ヒュームコレク
タについて、図面を参照しながら説明する。
【0009】図1(a)において、14は適当な長さの
内面に図2(b)に示すような歯状の凹凸15を有する
溶接ヒューム用通路で、フィルタ4の前方に着脱自在に
挿置する。そして、溶接箇所の近傍に置かれた吸引ノズ
ル1から吸引用ファンモータ5の作用によって吸引され
た溶接ヒュームが、ホース2を通ってフィルタ4に捕集
される前に、溶接ヒューム用通路14の内面にある歯状
の凹凸15に慣性衝突しながら通過できるように構成す
る。
【0010】このように構成することによって、吸引さ
れた溶接ヒュームは、相対的に重いものから順次溶接ヒ
ューム用通路14の凹部に付着堆積していく。そして、
凹部に溶接ヒュームが十分付着堆積した状態で溶接ヒュ
ーム用通路14を溶接ヒュームコレクタから取り外して
清掃し、凹部に付着堆積した溶接ヒュームを除去するこ
とができる。
【0011】そして、清掃は、歯状の凹凸15の断面方
向から水または空気を吹き付けるか、あるいは歯状の凹
凸の断面が重力方向になるようにして衝撃を加えること
によって、非常に簡単にできるのである。
【0012】この時、図2のように溶接ヒューム用通路
14の相対する内面の一方の面の凹(または凸)部が、
他方の面の凸(または凹)部に対応するようにし、また
それらの歯状の凹凸を有する内面の平均平面間距離をD
とし、歯状の凹凸の高さをhとしてh/Dが1/30〜
1/5になるように構成することによって、溶接ヒュー
ム用通路14の長さが同じであっても多くのヒューム付
着量が得られるのである。そして、h/Dを1/30〜
1/5の範囲に限定したのは、1/30未満では歯状の
凹凸の高さが内面の平均平面間距離に対して相対的に低
すぎて、溶接ヒュームが内面の凹凸に十分慣性衝突でき
ず、ほとんど凹部に付着堆積しないためであり、また1
/5を越えるとヒューム吸引時の溶接ヒューム用通路1
4での圧力損失が増えるばかりで内面の凹部に付着堆積
する溶接ヒューム量がほとんど増加しないためである。
【0013】また、歯状の凹凸の断面形状は、図2
(b)のように台形であっても、図2(a)のように矩
形であってもその作用は同じである。
【0014】
【発明の効果】以上の実施例の説明から明らかなよう
に、本発明の溶接ヒュームコレクタによれば、内面に歯
状の凹凸を有する溶接ヒューム用通路を、バグフィルタ
などの機械式フィルタあるいは静電式フィルタの前方に
着脱自在に設けることにより、フィルタの目づまりや集
塵効率の低下によるフィルタの交換、あるいは清掃の頻
度を低減して、溶接作業能率の低下を防止すると共に溶
接ヒュームコレクタのランニングコストの低減を図るこ
とができるとともに、溶接ヒューム用通路の内壁に相対
向する歯状の凹凸を設けており、凹部と凸部が相対する
内面で対向しているため、流速を一定に保て、スパッタ
の除去を通路全体で均一に行えるため、各凹部に溜まる
スパッタの量を均一化できるので、通路の掃除・交換時
期を長くできると共に、かつ、溶接ヒュームの流れを妨
げず、圧力損失を少なくできるため、吸引用ファンモー
タの小型化や装置の軽量化を図れ、コストを安くでき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は本発明の一実施例における溶接ヒュー
ムコレクタの構造の概念を示す縦断面図 (b)は同内面に歯状の凹凸を有する溶接ヒューム用通
路の一部を拡大して示す斜視図
【図2】(a)は同内面に歯状の凹凸を有する溶接ヒュ
ーム用通路の一部を拡大して示す縦断面図 (b)は他の実施例の溶接ヒューム用通路の一部を拡大
して示す縦断面図
【図3】(a)は従来の溶接ヒュームコレクタの構造の
概念を示す縦断面図 (b)は同溶接ヒュームコレクタを用いた溶接作業例を
示す側面図
【符号の説明】
4 フィルタ 14 溶接ヒューム用通路 15 歯状の凹凸

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 通路の内壁として相対する内面の一方の
    面と他方の面が凹凸関係に対応した歯状の凹凸を有する
    溶接ヒューム用通路を、フィルタの前方に設けた溶接ヒ
    ュームコレクタ。
  2. 【請求項2】 相対する内面の平均平面間距離をDと
    し、凹凸の高さをhとしてh/Dが1/30〜1/5に
    なるように構成した請求項1記載の溶接ヒュームコレク
    タ。
JP3064458A 1991-03-28 1991-03-28 溶接ヒュームコレクタ Expired - Lifetime JP2639233B2 (ja)

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US6143048A (en) * 1997-02-06 2000-11-07 Northrop Grumman Corporation Portable air pollution capture apparatus with painting tray
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