JP2636922B2 - 電話交換装置における回線保持状態自動解除方法 - Google Patents

電話交換装置における回線保持状態自動解除方法

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【発明の詳細な説明】 〔概要〕 回線保留や回線捕捉の保持状態を他の電話機からの操
作で自動的に解除する電話交換装置における回線保持状
態自動解除方法に関し、 電話交換装置の内線に回線保持状態自動解除回路を有
する電話機を接続した場合、誤動作の心配なく、確実に
通話を他の内線電話機に転送できることを目的とし、 電話回線の端子間の電圧降下を検出して回線保持状態
を解除する回線保持状態自動解除回路を持つ複数の内線
電話機のいずれかを上記電話回線と接続する電話交換機
において、上記電話回線から供給される電源が上記複数
の内線電話機に供給され、かつ、上記電話回線と接続中
の内線電話機があるときに他の内線電話機の操作によっ
てこれら2台の内線電話機が上記電話回線に対してブラ
ンチ接続となる構成とすると共に、上記複数の内線電話
機夫々のオンフック/オフフックを検出するループ検出
回路を設け、上記電話回線に対して接続中で保持状態と
されている内線電話機の該保持状態が上記ブランチ接続
になり電話回線の端子間が電圧降下することで該内線電
話機の回線保持状態自動解除回路により自動的に解除さ
れ、該内線電話機がオフフックされたことを上記ループ
検出回路で検出し、この検出によって該保持状態を自動
解除された内線電話機の外線通話経路を断とする。
〔産業上の利用分野〕
本発明は、回線保留や回線捕捉の保持状態を他の電話
機からの操作で自動的に解除する電話交換装置における
回線保持状態自動解除方法に関する。
例えば家庭内で使用される親子電話機等では通話を他
の電話機に転送することがよくあるが、この場合、親電
話機が保持状態にあって子電話機がオフフックしたこと
を親電話機で検知して自動的にその保持状態を解除する
回線保持状態自動解除回路を有する親子電話機がある。
これによれば、転送の際に子電話機側でオフフックした
ことを確認しないで済むので好都合である。この方式
は、例えば特願昭62−284439号(発明の名称「親子電話
装置の保持状態自動解除回路」)等で提案されている。
ところで、電話回線に対して電話交換装置を介して複
数の内線電話機を接続して使用することがあるが、内線
電話機に前記回線保持状態自動解除回路を有する電話機
を適用した場合にでも誤操作なく、確実に通話を他の内
線電話機に転送することが必要である。
〔従来の技術〕
親電話機と電話機とからなる親子電話装置の中には、
留守番録音機能や保留機能を有する第3図の回路系統図
に示すものが知られている。
同図中、50は親電話機、51は子電話機で、これらは端
子52a,52bを介して電話回線(図示せず)に共通に接続
されている。親電話機50は電話回線を介して入来する着
信信号を検出する着信検出回路53,フックスイッチ54,フ
ックスイッチ54の両端にコレクタ、エミッタが接続され
たスイッチング用トランジスタ55,このトランジスタ55
をスイッチング制御する保持回路56,保留ボタン57,通話
回路58,送受話器59,音源60を有し、更に保持回路56をリ
セットして保持状態を解除するための保持解除回路60を
有する。
かかる親子電話装置において、留守番録音機能や保留
ボタン57を押すことによって保留機能がセットされる
と、保持回路56がトランジスタ55をオン状態とし、送受
話器59がオンフックであることによりフックスイッチ54
がオフ(開成)されていても、通話回路58がトランジス
タ55のコレクタ、エミッタを介して端子52aに接続され
る。
この状態において、相手方より着信信号が入来する
と、着信検出回路53により着信信号が検出されて着信検
出信号が保持回路56に供給されると共に、公知の手段に
より音源60より音声信号(すなわち留守番録音自動応答
中は応答メッセージ、保留中は保留メロディ)が取り出
され、更にこの音声信号は通話回路58,トランジスタ55
のコレクタ、エミッタを通して端子52aより電話回線へ
送出される。
このような応答メッセージ送出中の回線捕捉状態や保
留メロディ送出中の回線保留状態は、通常は保持回路56
により保持されているが、留守番録音セット中に在宅し
ていて相手方からの着信があったときに留守番録音状態
を解除して直接に子電話機51で相手方と通話するような
場合や、保留状態を解除して相手方と子電話機51で通話
を再開するような場合に、子電話機51をオフフックする
だけで上記の保持状態を自動的に解除することができる
機能を備えている親子電話装置が知られている。これ
は、子電話機51をオフフックすると保持解除回路61にて
端子52a,52b間の電圧降下の変化が検出され、保持解除
回路61からのリセット信号によって保持回路56がリセッ
トされ、保持状態を自動的に解除する構成とされてい
る。
一方、電話回線に対して電話交換装置を介して複数の
内線電話機を接続して使用する場合があり、第4図にそ
の回路系統図を示す。
同図中、70は電話交換機で、端子52a,52bを介して電
話回線に接続されている。711,722は内線電話機で、夫
々、端子72a,72bを介して電話交換機70の通話電流供給
・ループ検出回路73に、又、端子74a,74bを介して電話
交換機70の通話電流供給・ループ検出回路75に接続され
ている。通話電流供給・ループ検出回路73,75は夫ヶ誘
導結合回路81,82を介して通話路スイッチ79に接続され
ている。
ここで、内線電話機711が局線と通話する場合、送受
話器をオフフックすると通話電流供給・ループ検出回路
73でこれが検出され、制御回路76(メモリ83に格納され
ているプログラムデータに従って動作する)がこれを検
出してリレー77a,77bを保持回路78側に接続すると共
に、通話路スイッチ79によって局線と内線電話機711
を接続して通話できるようにする。
内線電話機711が局線と通話している時に内線電話機7
12に通話を転送する必要を生じた場合、内線電話機711
で保留のためにフックボタンを瞬時的に叩くいわゆるフ
ッキング操作を行なうと通話電流供給・ループ検出回路
73がこれを検出し、制御回路76の動作にて通話路スイッ
チ79を保留音送出80に接続し、局線に保留音を送出す
る。続いて、内線電話機711で内線電話機712の内線番号
をダイヤルすると通話電流供給・ループ検出回路73がこ
れを検出し、制御回路76の動作によって内線電話機712
を呼出す。内線電話機712で送受話器をオフフックする
と制御回路76の動作によって通話路スイッチ79が内線通
話のループに切換って内線通話となり、内線電話機711
が送受話器をオンフックすると制御回路76の動作によっ
て局線と内線電話機712との通話ループが形成され、転
送が完了する。
なお、着信待期状態においては、スイッチ77a,77bは
着信検出回路84側に接続されており、ここで着信を検出
して制御回路76の動作によって着信を知らせる。
〔発明が解決しようとする課題〕
ところで、第4図に示す内線電話機711が第3図に示
す親電話機50のように回線保持状態自動解除回路を有す
る電話機である場合、回線を保持状態にしても、内線電
話機712をオフフック操作しただけでは内線電話機711
端子72a,72b間に電圧降下の変化は生じない(内線電話
機712は直接内線電話機711の端子72a,72bに接続されて
いない)ため、折角設けられている保持解除回路61(第
3図)で端子間の電圧降下変化が検出されることがな
く、保持状態の自動解除を行なうことができない。即
ち、電話回線に対して電話交換装置を介して回線保持状
態自動解除機能を有する複数の内線電話機を接続した場
合、折角自動解除機能が設けられているにも拘らず自動
解除ができず、使い勝手が悪い問題点があった。
又一方、従来、電話交換装置の内線に接続した電話機
における通話の保留は前述のようにフックボタンを叩
く、いわゆるフッキング操作を行ない、転送はフッキン
グ操作に続けて被転送電話機の内線番号をダイヤルする
という操作が一般的である。この場合、フッキング操作
は一般的には1秒前後電話回線を断とするものであり、
操作に慣れていない人がやると操作を誤って1秒以上の
フッキング操作を行なって通話を切ってしまう問題点が
あった。
本発明は、電話交換装置の内線に回線保持状態自動解
除回路を有する電話機を接続した場合、誤操作の心配な
く、確実に通話を他の内線電話機に転送できる電話交換
装置における回線保持状態自動解除方法を提供すること
を目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
第1図は本発明の原理図を示す。同図中、1は電話交
換機で、電話回線10から供給される電源が複数の内線電
話機21,22,…に供給されるようにし、かつ、電話回線10
と接続中の内線電話機21があるときに他の内線電話機22
の操作によってこれら2台の内線電話機21,22が電話回
線10に対してブランチ接続となる構成とする。
21,22,…は内線電話機で、上記ブランチ接続になった
場合にこれを検出して保持状態を自動的に解除する回線
保持状態自動解除機能を設けられている。
電話回線10に対して接続中で保持状態とされている内
線電話機21の保持状態をブランチ接続になったことで内
線電話機21側で自動的に解除されたことをループ検出回
路31で検出し、この検出によって制御回路8の制御で保
持状態を自動解除された内線電話機21の外線通話経路を
断とする。
〔作用〕
内線電話機21が電話回線(外線)と接続されている場
合、内線電話機21で通常の保留ボタンによって保留に
し、内線電話機22がオフフックするとループ検出回路32
でこれが検出されて内線電話機22が電話回線(外線)側
に接続される。これにより、2台の内線電話機21,22
電話回線に対してブランチ接続状態となる。このような
状態になると、内線電話機21で電話回線の電圧降下の変
化が検出され、内線電話機21の保持状態が自動解除され
る。この自動解除によりループ検出回路31では内線電話
機21がオンフックされたと検知し、制御回路8によって
内線電話機21を外線通話経路から切離し、これにより、
内線電話機21から内線電話機22に外線通話が転送された
ことになる。
このように、電話回線10に対して電話交換機1を介し
て回線保持状態自動解除機能を設けられた複数の内線電
話機21,22,…を接続して使用する場合、フッキング操作
を行なうことなく確実に通話を他の内線電話機22に転送
することができる。
〔実施例〕
第2図は本発明の一実施例のブロック図を示し、同図
中、第4図と同一構成部分には同一番号を付す。同図
中、1は電話交換機で、端子52a,52bを介して電話回線
(図示せず)に接続されている。21〜2nは内線電話機
で、第3図に示す親電話機50で説明したような回線保持
状態自動解除機能が設けられており、夫々電話交換機1
のループ検出回路31〜3nに接続されている。内線電話機
21〜2nは全て操作者の声が十分届く狭い範囲に設置され
ているものとする。ループ検出回路31〜3nは内線電話機
21〜2nの送受話器がオフフックされているかオンフック
されているかを監視すると共に、ダイヤルを検知する。
41〜4nは内線通話電流供給回路で、夫々内線電話機21
2nに対応して設けられており、内線接続時に各内線電話
機へ通話電流を供給する。
l1a,l1b〜lna,lnbは回線切換スイッチで、夫々内線電
話機21〜2nを外線又は内線に接続切換えを行ない、電話
交換器1の電源が投入されている時には内線側に接続さ
れている。r1a,r1b〜rna,rnbはリンガ信号送出スイッチ
で、着信時のみリンガ信号発生回路5側に切換えられて
いてリンガ信号発生回路5からのリンガ信号をループ検
出回路31〜3nに供給する。6は内線通話路切換スイッチ
で、マトリクス構成とされており、制御回路8の制御に
応じて内線信号音発生回路7からの内線ダイヤル音や話
中音、及び保留音送出回路80からの保留音を所定の内線
通話電流供給回路に供給する。
8は制御回路で、ループ検出回路31〜3nでのループ検
出状態に応じてスイッチl1a,l1b〜lna,lnb,r1a,r1b〜r
na,rnbを切換制御したり、内線通話切換スイッチ6を切
換制御したりする。9はメモリで、制御回路8を制御動
作させるためのプログラムデータが格納されている。
次に、本発明の動作について説明する。
いま、着信検出回路84で外線からの着信信号が検出さ
れるとこれが制御回路8に伝達され、制御回路8によっ
てスイッチr1a,r1b〜rna,rnbがリンガ信号発生回路5側
に接続され、リンガ信号発生回路5からのリンガ信号が
各内線電話機に供給される。ここで、内線電話機21がオ
フフックするとこれがループ検出回路31で検出され、制
御回路8によってスイッチr1a,r1bが図中上側の端子に
接続されると共に、スイッチl1a,l1bが外線側に接続さ
れる。これにより、内線電話機21は端子52a,52b−スイ
ッチl1a,l1b−スイッチr1a,r1b−ループ検出回路31の経
路で外線と接続されることになる。
ここで、内線電話機21の操作者は内線電話機21を通常
の保留ボタンで保留にし、オンフックして近くの内線電
話機2nの操作者に転送したい旨を口頭で直接伝えると、
内線電話機2nの操作者は送受話器をオフフックして例え
ば「8」をダイヤルする。このオフフック及びダイヤル
操作はループ検出回路3nで検知され、制御回路8に伝達
される。制御回路8によってスイッチlna,lnbが外線側
に接続され、これにより、端子52a,52b−スイッチl1a,l
1b−スイッチr1a,r1b−ループ検出回路31−内線電話機2
1,及び、端子52a,52b−スイッチlna,lnb−スイッチrna,
rnb−ループ検出回路3n−内線電話機2nのように外線と
内線電話機21,2nがブランチ接続となる。
このとき、内線電話機21は前述の回線保持状態自動解
除機能を有しているので、内線電話機2nのオフフックに
よる端子52a,52b間の電圧降下の変化が内線電話機21
設けられている保持解除回路(第3図に示す61)にて検
出され、保持状態が自動的に解除される。これにより、
ループ検出回路31では内線電話機21がオンフックしたと
検知して制御回路8に伝達し、制御回路8によってスイ
ッチl1a,l1bが内線側に接続される。これで、内線電話
機21から内線電話機2nに外線通話が転送されたことにな
り、電話交換機1に回線保持状態自動解除機能を設けら
れた複数の内線電話機21〜2nを接続した場合でも、その
回線保持状態自動解除機能を十分に生かして通話転送で
き、しかも従来のようなフッキングを行なうことなく確
実に転送でき、誤動作の心配がない。
〔発明の効果〕
以上説明した如く、本発明によれば、電話交換機の内
線に回線保持状態自動解除機能を有する電話機を接続し
た場合、その自動解除機能を十分に生かせて他の内線電
話機に転送することができ、この場合、フッキング操作
を行なう必要がないので誤操作の心配がない。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の原理図、 第2図は本発明の一実施例のブロック図、 第3図は親子電話装置の一例の回路系統図、 第4図は従来の電話交換機の一例の回路系統図である。 図において、 1は電話交換機、 21,22,…は内線電話機、 31,32,…はループ検出回路、 41,42,…は内線通話電流供給回路、 6は内線通話路切換スイッチ、 8は制御回路、 10は電話回線、 52a,52bは端子、 l1a,l1b〜lna,lnbは回線切換スイッチ、 r1a,r1b〜rna,rnbはリンガ信号送出スイッチ を示す。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】電話回線(10)の端子(52a,52b)間の電
    圧降下を検出して回線保持状態を解除する回線保持状態
    自動解除回路を持つ複数の内線電話機(21,22,…)のい
    ずれかを上記電話回線(10)と接続する電話交換機にお
    いて、 上記電話回線(10)から供給される電源が上記複数の内
    線電話機(21,22,…)に供給され、かつ、上記電話回線
    (10)と接続中の内線電話機(21)があるときに他の内
    線電話機(22)の操作によってこれら2台の内線電話機
    (21),(22)が上記電話回線(10)に対してブランチ
    接続となる構成とすると共に、 上記複数の内線電話機(21,22,…)夫々のオンフック/
    オフフックを検出するループ検出回路(31,32,…)を設
    け、 上記電話回線(10)に対して接続中で保持状態とされて
    いる内線電話機(21)の該保持状態が上記ブランチ接続
    になり電話回線(10)の端子(52a,52b)間が電圧降下
    することで該内線電話機(21)の回線保持状態自動解除
    回路により自動的に解除され、該内線電話機(21)がオ
    フフックされたことを上記ループ検出回路(31)で検出
    し、この検出によって該保持状態を自動解除された内線
    電話機(21)の外線通話経路を断とすることを特徴とす
    る電話交換機。
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