JP2636584B2 - 高圧ゴムホース - Google Patents

高圧ゴムホース

Info

Publication number
JP2636584B2
JP2636584B2 JP3218588A JP21858891A JP2636584B2 JP 2636584 B2 JP2636584 B2 JP 2636584B2 JP 3218588 A JP3218588 A JP 3218588A JP 21858891 A JP21858891 A JP 21858891A JP 2636584 B2 JP2636584 B2 JP 2636584B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
rubber
layer
hose
layers
present
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP3218588A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0560274A (ja
Inventor
実 海老沢
徳夫 谷岡
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Cable Ltd
Original Assignee
Hitachi Cable Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Cable Ltd filed Critical Hitachi Cable Ltd
Priority to JP3218588A priority Critical patent/JP2636584B2/ja
Publication of JPH0560274A publication Critical patent/JPH0560274A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2636584B2 publication Critical patent/JP2636584B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Rigid Pipes And Flexible Pipes (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は高圧ゴムホースに関する
ものである。更に詳述すれば本発明はホース構成材料に
対して酸として作用する流体に対して抵抗性を発揮する
高圧ゴムホースに関するものである。
【0002】
【従来の技術】高圧ゴムホースは各種高圧装置の可撓性
配管材として使用されるものである。
【0003】この種の高圧ゴムホースは内層ゴムチュー
ブの上層に1層若しくは複数層の編組補強層を設け、そ
の編組補強層の上層に外層ゴムを被覆して成るものであ
る。
【0004】ここにおいて内層ゴムチューブ材料として
は当然ながら内層ゴムチューブ内を移動させる流体に耐
えられるゴムがよく、例えば流体が油のときには耐油性
ゴムがよい。耐油性ゴムとしては、例えばニトリルゴ
ム、スチレンブタジエンゴム、クロロプレンゴム、エチ
レンプロピレンジエンゴム等がある。
【0005】また、編組補強層材料はゴムホースの高圧
による変形を防止できる高強度の繊維がよく、例えば強
力レーヨン、ポリエステル繊維、ポリアミド繊維、ポリ
ビニルアルコール系繊維、ガラス繊維等が使用されてい
る。
【0006】また、編組補強層が二層以上になる場合に
はその中間に各編組層間の相互擦れ防止と補強層相互の
強度向上のために中間ゴム層を設けるのが通例である。
【0007】外層ゴムとしては外界からの機械的ストレ
ス、環境的ストレスに耐えられる材料がよく、例えばク
ロロプレンゴム、エチレンプロピレンジエンゴム等が用
いられている。
【0008】従って高圧ゴムホースはこれらの構成材料
が耐えられる環境下、即ち比較的温和な配管環境で使用
されることが通例である。
【0009】しかし近年においては苛酷な環境下でも使
用される場合が多くなってきている。例えば、苛酷なア
ルカリ性雰囲気下や酸性雰囲気下でも使用されることが
ある。そして場合によっては高圧ゴムホース内を移動す
る流体そのものが苛酷な浸蝕性物質であることもある。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】前述したように従来の
高圧ゴムホースは内層ゴムチューブの上層に1層若しく
は複数層の編組補強層を設け、その編組補強層の上層に
外層ゴムを被覆して成るものであるから、長年月使用し
たときには流体の極微量が内層ゴムチューブを徐々に拡
散浸透して編組補強層に到達したり、酷い場合には外層
ゴムにも到達する場合がある。また、この逆に外界の侵
蝕性ガス・液体、水分等の極微量が外層ゴムを徐々に拡
散浸透して編組補強層に到達したり、酷い場合には内層
ゴムチューブにも到達する場合がある。
【0011】このような拡散浸透量は極微量であるから
通常は何等問題ないが、近年では使用雰囲気の温度が高
く、受ける機械的ストレスが大きく、しかも各種高圧装
置そのものの高寿命化により長年月使用されるようにな
り、これらの浸透物質による複合作用劣化が懸念される
ようになってきている。
【0012】例えば、外界が高温多湿下であって、内層
ゴムチューブ内を移動する内部流体がホース構成材料に
対して酸として作用するものであるときには編組補強層
や外層ゴムが複合作用劣化を起こすことがある。
【0013】本発明はかかる点に立って為されたもので
あって、その目的とするところは前記した従来技術の欠
点を解消し、内層ゴムチューブ内を移動する内部流体が
ホース構成材料に対して酸として作用する流体であると
きに、その流体に対して複合劣化を効果的に抑止できる
高圧ゴムホースを提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明の要旨とするとこ
ろは、内層ゴムチューブの上層に1層若しくは複数層の
編組補強層があり、その編組補強層の上層に外層ゴムを
被覆して成る高圧ゴムホースにおいて、内層ゴムチュー
ブと編組補強層との間に、温度20℃の蒸溜水100m
l中に5gを1時間浸漬したときにおける浸漬液のpH
が9以上である高分子遮断層を設けたことを特徴とする
高圧ゴムホースにある。
【0015】本発明において温度20℃の蒸溜水100
ml中に5gを1時間浸漬したときにおける浸漬液のp
Hが9以上である高分子薄層としては、ゴムシート層若
しくはプラスチックフイルム層である。
【0016】これらのゴムシート層若しくはプラスチッ
クフイルム層は、温度20℃の蒸溜水100ml中に5
gを1時間浸漬したときにおける浸漬液のpHが9以上
となるように、アルカリ性物質微粉末高濃度ブレンドシ
ートを張り合わせする。
【0017】アルカリ性物質の張り合わせ法としては、
2枚のゴムシート層相互間若しくは2枚のプラスチック
フイルム層相互間或いはゴムシート層とプラスチックフ
イルム層相互間等にアルカリ物質微粉末高濃度ブレンド
シートを単に加硫接着するか、若しくは熱接着するか、
或いはゴム接着剤等で張り合わせする。またはアルカリ
物質をマイクロカプセル化したものでもよい。
【0018】ここにおいてアルカリ物質微粉末高濃度ブ
レンドシートを中間に張り合わせるのは、中間のアルカ
リ物質微粉末高濃度ブレンドシートがアルカリ物質微粉
末を大量に配合しているため可撓性が劣るためである。
2枚のゴムシート層相互間若しくは2枚のプラスチック
フイルム層相互間或いはゴムシート層とプラスチックフ
イルム層との張り合わせにより、アルカリ物質微粉末飛
散による他のホース材料の劣化は効果的に抑止すること
ができる。
【0019】本発明においてアルカリ物質としては水酸
化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム、水
酸化マグネシウム、アンモニューム塩等がある。勿論、
本発明においてアルカリ物質としてはこれらのブレンド
物でもよい。
【0020】なお、有機アミン等も使用することもでき
る。
【0021】本発明において高分子遮断層は、温度20
℃の蒸溜水100ml中に5gを1時間浸漬したときに
おける浸漬液のpHが9以上となるようにしたのは、p
Hが9以下では高分子遮断層まで到達したホース材料に
対して酸として作用する流体の迅速且つ円滑なる中和が
困難であるからである。
【0022】
【作用】本発明の高圧ゴムホースは、内層ゴムチューブ
の上層に1層若しくは複数層の編組補強層があり、その
編組補強層の上層に外層ゴムを被覆して成る高圧ゴムホ
ースにおいて、内層ゴムチューブと編組補強層との間
に、温度20℃の蒸溜水100ml中に5gを1時間浸
漬したときにおける浸漬液のpHが9以上である高分子
遮断層を設けたことにより、内層チューブ内から浸透拡
散してきたホース構成材料に対して酸として作用する流
体と高圧ゴムホース外界から浸透拡散して物質との複合
劣化を完全に抑止し、その結果内層ゴムチューブ、高分
子遮断層、編組補強層、中間ゴム層、外層ゴム等の劣化
を効果的に抑止して高信頼性を発揮することができる。
【0023】なお、アルカリ物質を水溶性物質でマイク
ロカプセル化した場合には水分量が多量に透過したとき
に有効に中和作用する。
【0024】
【実施例】次に、本発明の高圧ゴムホースの一実施例を
図面により説明する。
【0025】図1は本発明の高圧ゴムホースの一実施例
を示した説明図である。
【0026】図1において1は内層ゴムチューブ、2は
本発明を特徴づける温度20℃の蒸溜水100ml中に
5gを1時間浸漬したときにおける浸漬液のpHが9以
上である高分子遮断層、3は第1編組層、4は中間ゴム
層、5は第2編組層、6は外層ゴムである。
【0027】本発明の一実施例において内層ゴムチュー
ブ1としては耐油性が優れたスチレンブジエンゴムチュ
ーブを用いた。
【0028】また、本発明の一実施例において高分子遮
断層2としてはニトリルゴム100重量部に、水酸化カ
リウム微粉末15重量部と、加硫剤、老化防止剤、滑
剤、充填剤等を適宜配合して成るアルカリ物質微粉末高
濃度ブレンドシートを2枚のゴムシート層相互間に張り
合わせて成るものである。
【0029】本発明の一実施例において第1編組層3と
第2編組層5とはポリビニルアルコール系繊維の編組層
から構成したものである。
【0030】本発明の一実施例において中間ゴム層は天
然ゴムシートからなるものである。
【0031】また、本発明の一実施例において外層ゴム
6はクロロプレンゴムから成るものである。
【0032】本発明の一実施例において高分子遮断層2
の流体浸透速度は、内層ゴムチューブ1の流体浸透速度
より早くなっている。これは高分子遮断層2の流体浸透
速度が内層ゴムチューブ1の流体浸透速度より遅い場合
には、内層ゴムチューブ1より浸透拡散してきた流体が
内層ゴムチューブ1と高分子遮断層2との間に滞留し、
その結果相間の劣化とホースの膨らみを誘発するからで
ある。
【0033】本発明においては内層ゴムチューブと外層
とはゴム材料から構成したが、熱可塑性エラストマー、
ゴム材料とプラスチック材料とのアイオノマー等からも
構成してもよく、また必要に応じてはゴムとプラスチッ
ク材料との二層構造としてもよい。例えば、内層ゴムチ
ューブをスチレンブジエンゴムチューブ上にポリアミド
樹脂被覆して成る二層構造としてもよい。
【0034】次に、図1の本発明の高圧ゴムホースの一
実施例に対して、高分子遮断層2のpHを変化させた実
施例及び比較例の高圧ゴムホースを製作し、これらのゴ
ムホースを温度40℃、相対湿度90%の雰囲気で2年
間促進劣化を行い、ホースの劣化を観察した。表1はそ
の試験結果を示したものである。
【0035】なお、ホース強度は長さ50cmのホース
を長手方向に引張り、その破断強度(kg)を求めたも
のである。
【0036】
【表1】
【0037】表1からわかるように、高分子遮断層のp
Hが9以下の比較例1〜3では膨れ不良が発生すると共
にホース破断強度が低下するのに対して、本発明の実施
例1、2、3は外観異状がみられなく、ホース破断強度
も優れた結果を示した。
【0038】
【発明の効果】本発明の高圧ゴムホースは、ホース内に
酸性流体を流通させて長い年月苛酷な雰囲気下で使用し
たときに内層チューブからの拡散浸透酸性流体と外層ゴ
ムからの拡散浸透外界成分との複合劣化を完全に抑止で
き、その結果高信頼性の高圧ゴムホースとすることがで
きるものであり、工業上有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の高圧ゴムホースの一実施例を示した説
明図である。
【符号の説明】
1 内層ゴムチューブ 2 高分子遮断層 3 第1編組層 4 中間ゴム層 5 第2編組層 6 外層ゴム

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】内層ゴムチューブの上層に1層若しくは複
    数層の編組補強層があり、該編組補強層の上層に外層ゴ
    ムを被覆してなる高圧ゴムホースにおいて、前記内層ゴ
    ムチューブと前記編組補強層との間に、2枚のゴムシー
    ト層相互間若しくは2枚のプラスチックシート層相互間
    或いはゴムシート層とプラスチックシート層との間にア
    ルカリ物質微粉末高濃度ブレンドシートを張り合わせて
    成る高分子遮断層が設けてあり、且つ該高分子遮断層は
    温度20℃の蒸溜水100ml中に5gを1時間浸漬し
    たときにおける浸漬液のpHが9以上となるものである
    ことを特徴とする高圧ゴムホース。
JP3218588A 1991-08-29 1991-08-29 高圧ゴムホース Expired - Lifetime JP2636584B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3218588A JP2636584B2 (ja) 1991-08-29 1991-08-29 高圧ゴムホース

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3218588A JP2636584B2 (ja) 1991-08-29 1991-08-29 高圧ゴムホース

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0560274A JPH0560274A (ja) 1993-03-09
JP2636584B2 true JP2636584B2 (ja) 1997-07-30

Family

ID=16722311

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP3218588A Expired - Lifetime JP2636584B2 (ja) 1991-08-29 1991-08-29 高圧ゴムホース

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2636584B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102119294A (zh) * 2008-07-07 2011-07-06 澳大利西亚钢铁产品私人有限公司 护套

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS63285390A (ja) * 1987-05-18 1988-11-22 株式会社デンソー 耐酸性ホ−ス

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0560274A (ja) 1993-03-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4887647A (en) Hose
US4905734A (en) Refrigerant transporting hose
US20090123683A1 (en) Low-Permeation Flexible Fuel Hose
US6220304B1 (en) Brake hose
JP2007292303A (ja) 燃料輸送ホース
JP4636992B2 (ja) 燃料ホース及びその製造方法
JP5566573B2 (ja) 多層ホース
JP2636584B2 (ja) 高圧ゴムホース
JP4450018B2 (ja) 多層ホース
JP2009006575A (ja) 多層ホース
EP1580473A1 (en) Multilayer tube
JP2003343771A (ja) 燃料ホースおよびその製造方法
US8530013B2 (en) Fuel hose
JP4906569B2 (ja) 燃料ホース及びその製造方法
JP2007015245A (ja) 冷媒輸送用ホース
JP2766028B2 (ja) 冷媒ガス用ホース
JP2021531431A (ja) 流体ライン
WO2020214881A1 (en) All rubber low sulfur and extraction ped hose
JP3070325B2 (ja) 酸性流体高圧ゴムホース
JPS6081590A (ja) ホ−ス
JP2009154466A (ja) 多層ホース
US8757214B2 (en) Multi-layer hose
JP2004190806A (ja) シール構造体
MXPA02004949A (es) Una manguera de capas multiples, de material de plastico, para transferir fluidos de tipo combustible.
JP2008114452A (ja) 燃料用ホース