JP2636260B2 - 精製炉における銅の精製方法 - Google Patents

精製炉における銅の精製方法

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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] この発明は、銅の精錬工程のうち、精製炉における還
元工程において、精製を効率よく行えるとともに、高品
位の製品を提供することができるような精製炉における
銅の精製方法に関する。
[従来の技術] 一般に銅を鉱石から精錬する場合には、反射炉などに
おいて鉱石を溶解させ、カワの呼ばれる銅と硫化物を主
成分とする中間生成物を分離し、これを転炉などにおい
て酸化精錬し、硫黄分を除去する。ここで溶銅は酸素を
過剰に含んだ状態となり、今度は、この酸素を除去する
ために精製炉において、アンモニウム、またはブタン、
重油などの炭化水素を吹き込んで還元精錬を行う。とこ
ろで、この還元精錬を、銅中の酸素量が一定の低いレベ
ルになったときに停止することが、精錬作業の能率の上
から、また、酸素量の低い高品位の銅を製造する上から
必要とされる。従来における還元工程の終点の判定方法
としては、アンモニア還元の場合においては、炉から出
る炎の色を目視判定する方法、排ガス中のNOxの濃度を
測定して判定する方法などが採られており、これらの方
法が適用できない重油還元の場合には、炉内から溶銅の
サンプルを採取し、その凝固後の表面状態から判定する
方法が用いられている。
[発明が解決しようとする問題点] しかしながら、上記のような従来の技術においては、
それぞれ次のような問題点があった。すなわち、炎の色
による判定においては、個人の勘に頼るもので熟練を要
し、誤差も出やすい。また、NOxを測定する方法は、ア
ンモニア還元の場合に限られ、また、温度による偏差の
ため正確な値を得にくい。さらに、サンプル採取による
方法は、作業が熱間で行われる重労働であり、また、判
定に個人差があって正確な値を得にくいという問題点が
あった。
そして、上述したいずれの、還元工程の終点の判定方
法においても、誤差が生じるために、銅中の酸素濃度が
目標値より低下しているにもかかわらず、還元剤の吹き
込みを継続してしまう恐れがあり、そのコストが嵩む上
に、精製時間の無駄な延長にもつながり、生産能率が低
くなるという問題点もある。
本発明は、上記従来技術の有する問題点に鑑みてなさ
れたものであり、個人の勘や熟練に頼らずに、酸素プロ
ープにより溶銅中の酸素濃度を高精度に算出した後に、
それ以降必要な時間だけ還元製錬を継続することによ
り、得られる銅の酸素濃度を目標値としたり、不必要な
還元剤の吹き込みを防止することのできる精製炉におけ
る銅の精製方法を提供することを目的としている。
[問題点を解決するための手段] 上記目的を達成するための本発明の精製炉における銅
の製造方法は、溶銅を内部に満たす精製炉に、単位時間
あたり一定量の還元流体を吹き込むことにより溶銅の精
製を行う、精製炉における銅の還元方法において、 予め、溶銅中の酸素濃度と、該酸素濃度が目標値とな
るまでの還元時間との相関関係を求めておき、 正規の還元精製においては、あらかじめ設定した製錬
時間の経過後に、固体電解質を組み合わせて成る酸素プ
ローブを溶銅中に挿入し、該酸素プローブの指示する起
電力から溶銅中の酸素濃度を算出し、その酸素濃度と前
記相関関係に基づいて、それ以降該酸素濃度が前記目標
値となる還元時間が経ったら、前記吹き込みを停止する
ことを特徴とするものである。
[作用] このような精製炉における銅の還元方法によれば、予
め、溶銅中の酸素濃度と、該酸素濃度が目標値となる還
元時間との相関関係を求めておく。そして、還元精錬の
最終段階に相当する組成の溶銅において、酸素濃淡電池
プローブの指示する起電力と溶銅中の酸素濃度との相関
関係を調べておく。そして、正規の還元精製において、
精製の最終段階で溶銅中にプローブを挿入し、その起電
力の測定値を上記の関係により換算して酸素濃度が算出
される。そして、この算出値をもとに、それ以降必要な
還元時間を決定し、この還元時間だけ還元流体の吹き込
みを継続することにより、精錬終了時の酸素濃度を目標
値に到達せしめる。
[実施例] 以下、図面を参照してこの発明の実施例を説明する。
第1図は、この発明の方法に用いられる酸素濃度測定
装置の構成を示すもので、先端に消耗型の酸素プローブ
1の装着したプローブホルダ2と、この酸素プローブ1
からの出力を入力して、酸素濃度に換算する演算部3
と、この演算部3の出力を表示するための酸素濃度表示
器4とから成っている。上記酸素プローブ1は、スリー
ブ5の先端に固着した基板6上に、酸素測定用チップ
7、温度測定用チップ8が設けられているもので、温度
測定用チップ8は白金とロジウム・白金合金が組み合わ
せられた熱電対などが用いられている。上記酸素測定用
チップ7は、ジルコニア(ZrO2)に安定化材として酸化
カルシウム(CaO)を加えた安定化ジルコニアからなる
固定電解質を主体とするもので、この安定化ジルコニア
から形成された外皮9とこの外皮9の内部に充填された
Fe・FeOまたはCr・Cr2O3の混合物からなる参照極10とを
備えており、この参照極10に挿入されたMoを素材とする
内リード線11及び基板6から突出する外リード線12とを
出力電極とする構成になっている。上記酸素プローブ1
の先端部は、銅のキャップ13で覆われており、これを溶
銅中に挿入すると、キャップ13が溶けて、安定化ジルコ
ニアと外リード線12との間に溶銅が充満し、内外のリー
ド線11,12の間に下記のような酸素濃淡電池が生成され
る。
Fe・FeO/ZrO2(+CaO)/O(溶銅中) 以下、上記酸素プローブ1の測定値によって演算部3
において酸素濃度を推定する方法について述べる。
このような酸素濃淡電池においては、参照極10と溶銅
中の酸素ポテンシャルの差によって、次式で示されるよ
うな起電力が発生する。
E=RT/4F・ln(PO2/PO2') (1) この式において、Eは起電力、Rはガス定数、Tは溶
銅の温度(絶対温度)、Fはファラデー定数、PO2は溶
銅中の酸素分圧、PO2'は参照極10中の酸素分圧である。
これらの値のうち、Eは酸素プローブの測定値として、
Tは温度測定用チップ8の測定値として与えられ、ま
た、PO2'は次の近似式で与えられる。
△G0=−RTlnPO2'=−526800+129.6T (2) (2)式を(1)式に代入することによって、その温
度での溶銅中酸素分圧が、ln(PO2)として与えられ
る。しかし、この酸素分圧の値から直接溶銅中の酸素濃
度を求めることはできないので、得られた起電力を一定
温度(1200℃)での測定値に換算し、その換算値と炉中
から採取したサンプルを分析して得られた酸素濃度との
相関関係を調べた。換算の方法は、炉中で行われる酸化
反応(3)の自由エネルギーの式(4)を用いて1200℃
における起電力(=Emf)に標準化した。標準化の式は
(5)式のようになる。
4Cu(l)+O2(g)=4CuO0.5(l) (3) △G0=−235200+78.20T (4) Emf=0.7554×(1−1473/T)+1473/T×E (5) このように、温度を1200℃に均一化したときの換算起
電力と、その溶銅から実際にサンプリングした試料から
分析して得た酸素測定値の対数値とをプロットした結
果、第4図に示すような直線関係が得られた。このグラ
フにおいては、還元剤としてアンモニアを用いたとき
と、重油を用いたときの両方について示しているが、双
方ともに同一の相関関係があり、この関係は還元剤の種
類にはよらないことが判明した。このグラフにおいて
は、両者の関係は、Emf=0.41Vにおいて屈折する折れ線
となっている。従って、上記演算部3では、酸素プロー
ブ1から入力されたEの値を判断して Emf>0.41Vのときは log(%O)=6.944・E−3.785 Emf≦0.41Vのときは log(%O)=3.160・E−2.227 の式に従って、log(%O)を算出し、さらに%Oを算
出して酸素濃度表示器4に表示する。
以下、このような装置を用いて精製炉Sにおいて銅の
還元を重油を用いて行う方法について述べる。
先ず、予め、溶銅中の酸素濃度と、該酸素濃度が目標
値となるまでの還元時間との相関関係を求めておき、図
5の結果を得た。
そして、正規の還元精製においては、精製炉Sには、
転炉において酸化精錬を受けて脱硫された溶銅を注入
し、精製炉Sの底部のノズル(図示略)から重油と空気
の混合物を単位時間あたり一定量噴出させて溶銅Mの還
元を進行させる。この場合、単位時間あたり一定の還元
剤の吹き込み量においては、溶銅中の酸素は、時間とと
もに第5図のように低下してゆくが、あらかじめ設定し
た精錬時間の後に、炉のタップホールTなどからプロー
ブホルダ2を精製炉Sに挿入して、プローブ1を溶銅中
に浸漬させて酸素濃度の測定を行う。そして、この測定
値に基づいて、それ以後どれだけの還元精錬必要かを計
算し、それに基づく精錬が終了した時点で吹き込みを停
止する。例えば、酸素プローブ1により溶銅中の酸素濃
度が0.55%と検出された場合には(還元時間30minの時
点)、図5から明らかなように、目標値が0.15%である
とすると(還元時間110minの時点)、それ以降必要な還
元時間はあと80minである。この計算は、作業者が行っ
ても、あるいはあらかじめ設定した方式によりコンピュ
ータによって行ってもよい。この方法によれば、銅中の
最終酸素濃度が正確に制御できるので、酸素が高い低品
質の銅を製造したり、酸素が低下しているにもかかわら
ず吹き込みをして還元剤の原単位の上昇や能率の低下を
招くことが防止される。
[発明の効果] 本発明は、以上説明したとおりに構成されているの
で、操業をバッチにて行われ、最終的な銅中の成分を調
整する精製炉において、個人の勘や熟練に頼っていた還
元精練の終了の判断を、酸素の濃淡電池による正確な測
定値に基づいて即時に行うことができ、酸素の低い高品
位の銅材をコストを低減させつつ提供できる。
したがって、必要時間だけ還元精製を行って銅中の酸
素濃度を目標値に正確に制御できるので、従来のような
銅中の酸素濃度が目標値より低下しているにもかかわら
ず、還元流体の吹き込みを継続してしまうことがなくな
り、コストが低減する上に、精製時間が短くなって結果
的に、生産能率が高くなる。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の方法に使用する装置の概略を示す
図、第2図は酸素プローブの図、第3図は酸素プローブ
の先端部の拡大図、第4図は酸素プローブの起電力と酸
素濃度の関係を示すグラフ、第5図は精製炉での還元精
錬における銅中酸素濃度の変化を示すグラフである。 1……酸素プローブ、7……酸素測定用チップ、 9……外皮(固体電解質)、10……参照極、 S……精製炉。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】溶銅を内部に満たす精製炉に、単位時間あ
    たり一定量の還元流体を吹き込むことにより溶銅の精製
    を行う、精製炉における銅の還元方法において、 予め、溶銅中の酸素濃度と、該酸素濃度が目標値となる
    までの還元時間との相関関係を求めておき、 正規の還元精製においては、あらかじめ設定した精錬時
    間の経過後に、固体電解質を組み合わせて成る酸素プロ
    ープを溶銅中に挿入し、該酸素プロープの指示する起電
    力から溶銅中の酸素濃度を算出し、その酸素濃度と前記
    相関関係に基づいて、それ以降該酸素濃度が前記目標値
    となる還元時間が経ったら、前記吹き込みを停止するこ
    とを特徴とする精製炉における銅の精製方法。
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