JP2635343B2 - ヘテロ二官能性抗体および利用方法 - Google Patents

ヘテロ二官能性抗体および利用方法

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Description

【発明の詳細な説明】 [技術分野] この発明は、一つは血栓に対する特異性、他の一つは
血栓溶解剤に対する特異性からなる二重の特異性を備え
たヘテロ二官能性抗体に関するものである。またこの発
明は、免疫診断および免疫療法を行う際にこれらヘテロ
二官能性抗体の使用方法に関する。
[背景技術] 大部分の心筋梗塞は冠動脈血栓症によって起こる[デ
・ウッドら、ニュー・イングランド・ジャーナル・オブ
・メジシン、303巻、897頁(1983年)]。心筋梗塞を起
こす冠動脈血栓症は血栓溶解剤で溶解することができ
る。これらの血栓溶解剤は、プラスミノーゲンが線溶系
酵素であるプラスミンへ変換するのを活性化するプラス
ミノーゲン・アクチベータである。ついでプラスミンは
血栓中に存在するフィブリンを溶解する。このプラスミ
ノーゲン・アクチベータによる処置に副作用がないわけ
ではない。プラスミンは非選択的に作用し、したがって
血栓中のフィブリンを溶解するばかりでなくフィブリノ
ーゲンおよび凝固因子群をも攻撃し、しばしば重篤な出
血性素質に陥ることが多い。
ストレプトキナーゼ、ウロキナーゼおよび組織型プラ
スミノーゲン・アクチベータ(TPA)は、血栓溶解に使
用されるよく知られた三つのプラスミノーゲン、アクチ
ベータある。これらのアクチベータは、心筋梗塞、卒中
発作、肺塞栓症、深部静脈血栓症、末梢動脈閉塞症、そ
の他の静脈血栓症のような急性心血管系疾患の処置に適
用される。然しながらストレプトキナーゼとウロキナー
ゼには何れも厳しい限界がある。この二つのアクチベー
タは、フィブリンに対する低い親和性のため循環中およ
びフィブリン結合型のプラスミノーゲンを無差別に活性
化する。循環血液中で形成されたプラスミンは、線溶系
に利用され得る前に中和される。残りのプラスミンが幾
つかの凝固因子タンパク質、例えばフィブリノーゲン、
第V因子および第VIII因子を分解して出血素因を生じ
る。またストレプトキナーゼは強い抗原性を有し、抗体
価の高い患者は、処置に対して効果的に反応せず継続し
た処置を続けることができない。
ヒト組織型プラスミノーゲン・アクチベータはフィブ
リンと結合できるので血栓とごく近接した位置でプラス
ミノーゲンの活性化を行うのに都合よく、循環系の他の
場所のフィブリノーゲンには作用しない。然し冠動脈血
栓を速やかに溶解するのに必要な投与量では、組織型プ
ラスミノーゲン・アクチベータを使用しても出血を来す
ことが起こり得る。
血栓に対する血栓溶解剤の特異性を増大するため、ウ
ロキナーゼとフィブリン−特異抗体との共有結合が線溶
能および特異性を著しく向上させることが報告された
[ボードら、サイエンス、229巻、765〜767頁(1985
年)]。
すべての抗体分子の一官能特性は抗原決定基と特異的
に結合することである。抗体は生体内で二価で単一特異
性であり、2つの同一抗原結合部位を含んでいる。抗体
分子による抗原の特異的結合はH鎖およびL鎖双方の可
変領域(Fab)における抗体構造によって決定される。
異なった特異性を有する抗体を、2個のH鎖を互いに結
合しているジスルフィド架橋の選択的切断によって、二
重の特異性を有する抗体が作成された。ついで中性pH下
に抗体の半分子ずつを再会合させ二重の特異性を備えた
ハイブリッド抗体が作成された。
ニソノフら[ネーチャー(ロンドン)、194巻、355頁
(1962年)]は、ポリクローナル家兎抗体(抗オボアル
ブミン)および抗bgg抗体から二種特異性抗体分子のイ
ン・ビトロ生産を報告した。単一特異性抗体をペプシン
処理することにより、1個のジスルフィド結合で共有結
合されている2個の抗原結合部位(Fab)を残して抗体
のFc部分を除去した。ついで還元条件下でこの結合を切
断し、2個の抗体分子を酸化条件下で再会合させて二種
特異性抗体を作成した。
ブレナンら[サイエンス、229巻、31頁(1985年)]
は、モノクローナル抗体から二種特異性抗体断片を作成
する化学的方法を報告した。この方法では、Fab断片を
切断し、半分ずつの断片を再会合して二種特異性抗体分
子を作成するニソノフの手法の修飾法を用いている。F
ab断片を亜ヒ酸ナトリウムの存在下で還元して隣接した
ジチオール類を安定化し、分子内ジスルフィドの生成を
抑制した。もう一つの修飾は、一方のFab半分断片のチ
オールをチオニトロ安息香酸として活性化することを含
んでいる。この方法によって抗アビジンFabおよび抗ル
シフェラーゼFabから二種特異性抗体が作成された。
リウら[プロシーディングス・オブ・ザ・ナショナル
・アカデミー・オブ・サイエンシズ・オブ・USA、82
巻、8684頁(1985年)]は、抗T3抗体を別のモノクロー
ナル抗体(ヒトBリンパ種の表面免疫グロブリンのイデ
オタイプに特異的な抗IgId)と共有結合させて二種特異
性抗体を作成する化学的方法を発表した。まず抗T3抗体
および抗IgId抗体をN−スクシンイミジル−3−(2−
ピリジルジチオ)プロピオナート(SPDP)と反応させ
る。2−イミノチオランを用いて切断した抗T3抗体へチ
オール基を付ける。ついで修飾した二つの半分抗体(抗
T3および抗IgId)を混合してこの二つの抗体を共有結合
させた。その結果、T8細胞障害性Tリンパ球はヒトBリ
ンパ腫細胞を溶解するが、T4細胞障害性Tリンパ球細胞
を使用したし場合は細胞溶解が全く観察されないことが
判明した。
また二種特異性抗体はハイブリドーマからも作成され
た。抗体を産生するハイブリドーマ細胞同志の融合によ
る二種特異性モノクローナル抗体の作成がミルスタイン
およびクェロによって報告された[ネーチャー(ロンド
ン)、305巻、537頁(1983年)]。この文献では、二つ
のハイブリドーマ同志を融合し、または一つのハイブリ
ドーマと免疫したラットのひ臓細胞とを融合してハイブ
リッド・ハイブリドーマを作成したことが報告された。
これらのハイブリッド・ハイブリドーマは予期した二種
特異性モノクローナル抗体だけでなく単一特異性抗体も
分泌する。この方法によって抗ソマトスタチン/抗プル
ロキシダーゼおよび抗サブスタンスP/抗ペルオキシダー
ゼの二種特異性モノクローナル抗体が作成された。ハイ
ブリッド・ハイブリドーマによって産生された二種特異
性モノクローナル抗体はFc領域および抗原結合部位を完
全分子であった。
PCT出願W083/03679号には、2つのハイブリドーマ同
志の融合によって得られた二重の特異性を有する二種特
異性抗体の生産が開示されている。この出願はハイブリ
ッド・ハイブリドーマの生産および選別方法を報告して
いる。ここに報告された二種特異性抗体は、免疫診断か
ら薬物標的送達に至る広範囲の多くの可能性ある用途を
有することが述べられている。
一つは血栓に対する特異性、他の一つは血栓溶解剤に
対する特異性からなるのような二重の特異性を備えた二
種特異性抗体が得られるのは好ましいことであろう。こ
の二種特異性抗体で血栓が検出される。ついで、血栓溶
解剤自身が抗血栓溶解性抗体となり、あるいは抗体へ付
着した血栓溶解剤の作用によってこの血栓を溶解し得る
はずである。血栓の溶解は複雑であり、二種特異性抗体
が、血栓溶解剤による血栓溶解作用を阻止するのか、あ
るいは拮抗するのかどうかまだ判っていなかった。
[発明の態様] この発明は、一つは血栓に対する特異性、他の一つは
血栓溶解剤に対する特異性からなる二重の特異性を備え
たヘテロ二官能性抗体を提供する。この発明はヘテロ官
能性抗体は、免疫診断および免疫療法に使用できる。し
たがってこの発明はまた、ヘテロ二官能性抗体を使用す
る免疫診断および免疫的治療の方法を提供する。
[図面の簡単な説明] 第1図は、下記の化合物、(1)組織型プラスミノー
ゲン・アクチベータ(TPA)と複合させてフィブリンお
よびTPA双方に特異的なヘテロ二官能性抗体(BI−ABつ
いでTPA)、(2)最初にフィブリンーセファロースを
添加し、これを洗浄した後、TPAを添加したフィブリン
およびTPA双方に特異的なヘテロ二官能性抗体(BI−AB
+TPA)、(3)ウロキナーゼ−抗フィブリン抗体共有
結合型複合体(UK−AB)、(4)TPA単独、(5)ウロ
キナーゼ単独(UK)による。標識されたフィブリンのフ
ィブリン−セファロースからの遊離を示す。溶解は、遊
離した放射能と放射能合計との比で表した。各点は別々
に3回ずつ実施した実験の平均値(平均標準偏差値1.2
3)を表す。
第2図は、フィブリンーセファロースから(1)TPA
単独、および(2)フィブリンおよびTPA双方に特異的
なヘテロ二官能性抗体によって捕獲されたTPAによる標
識ペプチドの遊離を示す。明確を期すため、このグラフ
には0.1および0.34ng/mlにおける成績を示さず、これら
は第3図のグラフに加えた。各点は別々に3回ずつ実施
した実験の平均値(平均標準偏差値0.74)を表す。
第3図は、ヘテロ二官能性抗体が存在する場合と存在
しない場合の溶解%の最大比として計算した線溶系の促
進を示す。成績は第2図および第2図に示していない0.
1および0.3ng/mlにおける実験値を加えて計算した。縦
線で示した誤差範囲は各比の平均の標準偏差値を表わ
す。このグラフから抗体で前処理した試料においてTPA
の比活性がTPA濃度の減少に伴って増大することが判
る。
第4図は、体細胞融合によって作成されたヘテロ二官
能性抗体F32.1およびF36.23による抗原結合性の証明を
示す。
第5図は、ヘテロ二官能性抗体F32.1およびF36.23の
線溶系に対する促進作用を示す。
[発明を実施する最も好ましい態様] この発明は、一つは血栓に対する特異性、他の一つは
血栓溶解剤に対する特異性からなる二重の特異性を備え
たヘテロ二官能性抗体を目的とする。個々の特異性は、
(a)血栓に対する抗原決定基および(b)血栓溶解剤
に対する抗原決定基からなる。
この明細書を通じて、「ヘテロ二官能性抗体」の語
は、二種の特異性を有する1個の抗体分子またはそれぞ
れ異なった特異性を有し互いにつながり合っている2個
の分子を示す場合に用いる。ヘテロ二官能性抗体を表す
のに、とりわけ異種抗体、二種特異性抗体、ハイブリッ
ド抗体、ヘテロ結合抗体、二重抗体、ヘテロ二量体等を
含み、他の用語が用いられてきた。この技術に熟練した
専門家であればこれらはすべて等価的な用語であること
が理解し得よう。
この発明のヘテロ二官能性抗体を生産するのに利用し
得る抗体はポリクローナル抗体またはモノクローナル抗
体の何れでもよい。この発明は好ましい態様ではモノク
ローナル抗体をヘテロ二官能性抗体の作成に使用する。
この明細書で用いる抗血栓特異性なる語は、フィブリ
ンまたはフィブリノーゲンに対して発生した抗体を表わ
す。トロンビンがフィブリノーゲンを2対の小ペプチド
に分割してフィブリンモノマーを生成すると、血液は凝
固する[ブロムバックら、アルキブ・ケミイ、12巻、17
3頁(1958年)およびドゥリットル、R.F.、アドバンシ
ズ・イン・プロテイン・ケミストリー、27巻、1頁(19
73年)]。フィブリン・モノマーは自然に集合して、第
XIIIa因子により共有結合的に安定化した不溶性ゲルを
生成する。フィブリンは元のフィブリノーゲンの共有結
合構造の98%を残す。したがってこの発明の好ましい態
様では、ヘテロ二官能性分子の半分を形成するのに使用
される抗体はフィブリン特異性であり、フィブリノーゲ
ン交差反応性を実質上欠いている任意の抗体である。
この特異性を備えた抗体が、例えばフイらによって報
告されている[サイエンス、222巻、1129頁(1983
年)]。さらにこれと同タイプの抗体の報告が、「フィ
ブリノーゲン交差反応性を欠いたフィブリン特異性モノ
クローナル抗体」と題した、同一人に譲渡された出願中
の米国特許出願第824228号(1986年1月30日出願)に示
されている。また実質上フィブリノーゲン交差反応性を
もたないフィブリン特異性モノクローナル抗体が、一般
に同時係属出願に指定された米国特許出願第851514号
(この発明と同時出願)に報告された。血栓に対する特
異性を有する抗体のもう一つの例がキュドリックらの報
告に掲載されている[モレキュラー・イムノロジー、21
巻、89頁(1984年)]。上に挙げた参考文献はすべて本
明細書に包含させる。
血栓溶解剤に対し特異性のある抗体もポリクローナル
またはモノクローナル抗体でよく、好ましくはモノクロ
ーナル抗体である。プラスミノーゲンがアクチベータ
(プラスミンの線溶系活性酵素)によってプラスミンへ
交換されると、その基質(フィブリン)に対し著しい親
和性を発現する。現在、プラスミノーゲンをプラスミン
へ変換する三つのプラスミノーゲン・アクチベータ、即
ちストレプトキナーゼ、ウロキナーゼおよびヒト組織型
プラスミノーゲン・アクチベータ(TPA)が入手でき
る。したがってこの明細書で用いる「血栓溶解剤」の語
は、血栓溶解を誘導し、または開始するのに使用される
任意の活性物質を広く包括した意味に用いる。血栓溶解
の技術では線維素溶解等を含むその他の用語が知られて
いる。最も一般的な血栓溶解剤はストレプトキナーゼ、
ウロキナーゼおよび組織型プラスミノーゲン、アクチベ
ータであるが、その他任意の血栓溶解剤がこの発明のヘ
テロ二官能性抗体の関連部分の特異性を規定する要素と
して利用できる。
血栓溶解剤に対し特異的な抗体は、この技術における
既知手段によって生じさせることができる。特異性を高
めるには、モノクローナル抗体を血栓溶解剤に対して生
じさせるのが好ましい[コーラーおよびミルスタイン、
ネーチャー、256巻、495頁(1975年)]。
この発明のヘテロ二官能性抗体を得る方法では、一つ
は血栓に対して特異的な抗体おおびもう一つは血栓溶解
剤に対して特異的な抗体が必要である。再結合してヘテ
ロ二官能性抗体を生産し得る抗体断片を作成するため、
これら二つの抗体を化学的な方法によって修飾してもよ
い。また別法として、二個のハイブリドーマを融合する
ことによって予測したヘテロ二官能性抗体を分泌するハ
イブリッド・ハイブリドーマを作成してヘテロ二官能性
抗体を生産することができる。
抗血栓抗体および抗血栓溶解剤抗体を化学的に修飾し
てヘテロ二官能性抗体を作成する一方法が、ここにその
一部を引用して説明したリウらの報告[プロシーディン
グズ・オブ・ザ・ナショナル・アカデミー・オブ・サイ
エンシズ・オブ、USA、82巻、8648頁(1985年)]に示
された。この方法は、無水エタノールに溶解した過剰モ
ルのN−スクシンイミジル−3−(2−ピリジルチオ)
プロピオナート(SPDP)でそれぞれの抗体を別々に処理
する。ついで修飾した抗体の一つに、ホウ酸ナトリウム
に溶解した過剰モルの2−イミノチオラニンを反応させ
ることによってチオール基を加える。ついで修飾した二
つの抗体の等モル量ずつを混合し、十分に反応時間を掛
けた後、過剰のヨード酢酸アミドを添加いて反応を停止
させる。ついで反応混合物をアフィニティー・カラムへ
通し、結合しなかった抗体から二種特異性抗体を分離す
る。この方法では抗体分子のFc/Fabの1/2が無傷のまま
保たれる。
ヘテロ二官能性抗体を化学的に作成するもう一つの方
法は、抗体のFc部分をFab部分から切り離す。この方法
は、ここにその一部を引用して説明したブレナンら[サ
イエンス、229巻、31頁(1985年)]の報告に開示され
ている。この方法では、ペプシン加水分解によって抗体
のFc部分を切断してFab部分を得る。ついで亜ヒ酸ナト
リウムの存在でメルカプトエチルアミンによりFab部分
を還元してジスルフィド結合を切断する。この結合をエ
ルマン試薬[5,5′−ジチオビス−(2−ニトロ安息香
酸)]で安定化させる。ついで、安定なFab半分子の一
方をメルカプトエチルアミンで処理し、処理を加えてい
ないもう一方の安定なFab半分子の等モル量と混合する
ことによってヘテロ二官能性抗体を作成する。
この明細書で通常用いる「修飾」とは、上記二つの方
法のように化学的に変化させた単一特異性抗体を脱会合
し、ついで二重の特異性を有するヘテロ二官能性抗体を
作成するため、これらを再会合させることを表す。
別法として、ハイブリドーマ融合により、予測した二
種特異性ヘテロ二官能性抗体を分泌するハイブリッド・
ハイブリドーマを作成してヘテロ二官能性抗体を生産す
ることもできる。この方法は、ここにその一部を引用し
て説明したミルスタインおよびクェロの報告[ネーチャ
ー(ロンドン)、305巻、537頁(1983年)]に示されて
いる。また二つの異なった抗原決定基に対して二重の特
異性を備えたハイブリッドモノクローナル抗体を分泌す
るハイブリッド・ハイブリドーマの生産方法は、ここに
その一部を引用して説明したPCT出願W083/03679号にも
報告されている。このPCT出願では、ハイブリッド・ハ
イブリドーマを培養する培地中で単一特異性ハイブリド
ーマが生存し得ないような選択マーカーを含んだハイリ
ドーマを使用する方法を報告している。したがって、二
種のハイブリドーマの融合によって選択培地中で発育す
る発育能を互いに付与し合うハイブリッド・ハイブリド
ーマを容易に分離することができる。そのような選択例
として、HPRT酵素の産生不能、HAT−ウアバイン選択、H
AT感受性、抗生物質耐性等を挙げることができる。
またこの発明は、二重の特異性の一つは血栓に対する
特異性、他の一つは血栓溶解剤に対する特異性からなる
二重の特異性を備えたヘテロ二官能性抗体を使用する免
疫治療および免疫診断の方法を提供する。免疫療法およ
び免疫診断を適用する際には、化学手段もしくはハイブ
リッド・ハイブリドーマから作成した何れのヘテロ二官
能性抗体でも使用できる。
血栓に対する特異性と血栓溶解剤に対する特異性を備
えた抗体を組立てることによって、二重の特異性を有す
るヘテロ二官能性抗体を免疫療法に使用できる。この発
明の好ましい態様として、抗血栓抗体は、実質上フィブ
リノーゲンに対して交差反応性がないフィブリンに対す
るモノクローナル抗体であり、血栓溶解剤はTPAであ
る。この適用ではヘテロ二官能性抗体を患者に投与する
と、ヘテロ二官能性抗体は血栓部位へ集中してくる。こ
の間に、内在性TPAはヘテロ二官能性抗体へ付着してく
る。
意外なことにヘテロ二官能性抗体によって内在性TPA
が捕獲され、TPA濃度を減らして効果を増大させる内在
性のTPAおよび線溶能の向上を生じることが判明した
(実施例参照)。
またこの方法は、まず低用量の血栓溶解剤を患者に投
与することもできる。ついでヘテロ二官能性抗体を患者
に投与すると抗体は血栓部位へ集まる。ヘテロ二官能性
抗体は、投与した血栓溶解剤を捕獲し、直接血栓部位へ
運ぶ。イン・ビトロで得られた成績から、まずヘテロ二
官能性抗体を投与し、ついで血栓溶解剤の低用量を投与
し得ることが判明した。この技術の専門家なら理解し得
るように、血栓溶解剤の低投与量では出血のような重篤
な副作用の起こる危険が減少するはずである。
この発明のもう一つの態様は、例えばストレプトキナ
ーゼ、ウロキナーゼまたはTPAのような血栓溶解剤を患
者に投与する前に、これらをヘテロ二官能性抗体に付着
させることからなる。この薬物標的投与方式では、ヘテ
ロ二官能性抗体の抗血栓部分の特異性により、血栓溶解
剤は選択的に血栓を溶解することができる。
またヘテロ二官能性抗体は免疫診断適用に使用するこ
とも可能である。この発明のヘテロ二官能性抗体を使用
して生体内(イン・ビボ)免疫診断を実施できる。まず
血栓に対する特異性および血栓溶解剤に対する別の特異
性を有するヘテロ二官能性抗体を患者に投与する。抗体
が患者の体内の血栓へ集中し、結合しなかった抗体が患
者の健康な組織から除去され得る十分な時間を経過後、
放射性核種を付けた血栓溶解剤を投与する。放射性核種
は特定の型の装置で検出し得る崩壊型でなければならな
い。さらに生体内診断の場合、半減期が放射性核種の最
大取り込み時間においてもなお検出可能な長さを有し、
しかも診断後は好ましくない放射線が体内に残存しない
程度に短いものであるべきである。放射性核種をタンパ
ク物質と結合することはこの技術で公知であり、直接的
または中間官能基を利用して間接的に行われていること
が多い。生体内診断に使用し得る放射性同位元素を例示
すれば99Tc、123I、131I、111In、97Ru、67Cu、67Ga、
68Ga、72As、89Zr、201Tlである。
また生体内診断の目的で常磁性同位元素をこの発明の
方法により使用するとができる。磁気共鳴エネルギー手
法に使用する特に有用な元素を例示すれば157Gd、55M
n、162Dy、52Cr、56Fe等である。
また二重の特異性を備えたヘテロ二官能性抗体は、製
薬上許容し得る担体とともに医薬組成物とすることがで
きる。これらの担体はこの技術周知のものであり、食塩
水および緩衝性媒質等を含む水性または溶媒乳剤または
懸濁剤等が可能である。医薬組成物は、例えばレミント
ンズ・ファーマシューティカル・サイエンシズ(第16
版、1980年)に記載されているような製薬技術上周知の
任意の方法によって調製することができる。
ヘテロ二官能性抗体の投与量は、血栓の存在を十分に
検出し得る程度の量とする。投与量は、好ましくない交
差発疹およびアナフィラキシー性発疹等のような有害な
副作用を生じるほど大量にすべきでない。一般に投与量
は患者の年齢、状態、性差、疾患の程度により変わる。
禁忌症は免疫寛容およびその他の変化を含み、個々の医
師によって調節できる。投与量の範囲は、0.01mg/kg〜5
00mg/kg(体重)であり、好ましくは0.01mg/kg〜200mg/
kgである。ヘテロ二官能性抗体は非経口的に、注射また
は時間をかけて徐々に点滴することにより投与できる。
またこれらは静脈内、腹腔内、筋肉内または皮下へ投与
することができる。
この発明についてさらに理解を深めるため、以下に具
体的な実施例をあげてこの発明を説明する。実施例は単
に発明を説明するためのものであって、発明の範囲を限
定する目的をもつものではない。
[実施例] 実施例1 ヒト組織型プラスミノーゲン・アクチベータに対して
特異的なモノクローナル抗体(抗tPA)の生産 組換え体2本鎖ヒト組織型プラスミノーゲン・アクチ
ベータ(TPA)(ジュネンテク・インコーポレーテッ
ド)で免疫したA/Jマウスから、ヒト組織型プラスミノ
ゲン・アクチベータに対して特異的なIgGIマウス・モノ
クローナル抗体(抗TPA)を得た。好適なクローンを選
び出すために、免疫したマウスからのひ臓細胞をSP2/0
骨髄腫細胞と融合し、ついでマクロファージ支持細胞層
を加えた96ウエル型ミクロ滴定板10枚へこの混合物を分
配した。ウエルの95%以上でハイブリドーマ・コロニー
が観察された。固層免疫測定によって、12個のウエルか
ら得た上清で抗TPA結合が証明された。これらのコロニ
ーのクローニングおよびサブクローニングから、限定希
釈法によってそれぞれ抗TPA抗体を産生する安定な33個
の系を得た。ベーリンガー・キットによるイソタイプ分
類から、これらの系のうち27株はIgG1カッパで、6株は
IgG2bカッパであった。腹水中で抗体価を高めるためIgG
1系の2株を選び、ついで抗体を硫酸アンモニウム沈殿
(45%)およびDEAE−セルロースクロマトグラフィーに
よって精製した。得られた抗体標本は、SDS−PAGE電気
泳動によりホモジニアスで、ウエスタン・ブロツティン
グによりTPAのH鎖と結合していることを証明した。125
I−TPAの半最大結合濃度を測定し、ここれより2株の抗
TPA抗体の見掛けの解離定数を算定した。一つの抗体のK
dは4.5×10-10であり、他の一つは6.5×10-10であっ
た。何れの抗体とも、エステラーゼ基質(S2444)で測
定したTPA活性およびフィブリンモノマーで測定した線
維素溶解を抑制しなかった(実施例3に示す)。この抗
TPAハイブリドーマ細胞系TCL8を、HB9090のATCC番号の
もとにアメリカン・タイプ・カルチャー・コレクション
(ATCC)(ロックビル、マリーランド)へ寄託した。ハ
イブリドーマ系TCL8は、TPAの触媒活性鎖に対して特異
的なモノクローナル抗体を産生する。
実施例2 フィブリンに特異的なモノクローナル抗体および抗TP
Aモノクローナル抗体から二重の特異性を備えたヘテロ
二官能性抗体の生産フィブリンに対して特異性を備え、
フィブリノーゲンと交差反応しないIgG1にマウス・モノ
クローナル抗体(59D8)はフイらによって先に報告され
た[サイエンス、222巻、1129〜1131頁(1983年)]。
交差結合試薬N−スクシンイミジル−3−(2−ピリジ
ルチオ)プロピオナート(SPDP)[ルイら、プロシーデ
ィングズ・オブ・ザ・ナショナル・アカデミー・オブ・
サイエンシズ・オブ・USA、82巻、8648〜8652頁(1985
年)]を使用して、実施例1で記載した抗TPAモノクロ
ーナル抗体を抗フィブリンモノクローナル抗体59D8と共
有結合的に結合させた。代表的な実験例では、抗フィブ
リン抗体8.4mgを0.01Mリン酸塩、0.15M NaCl、0.02%Na
N3(pH7.4)[PBSA]溶液に濃度2.4mg/mlで溶解し、こ
れを20mM SPDPの無水エタノール溶液50μlと反応させ
た。室温で30分後0.14M NaCl、1mM KCl、3.7mMリン酸ナ
トリウム(pH7.4)[NaPi]で平衡化したセファデクス
G−25カラム(2.5×30cm)を通すゲル過により試薬
を除去した。抗フィブリン抗体1モル当り2−ピリジル
ジスルフィド基2〜4個の修飾が得られた[グラセッテ
ィら、アーカイブズ・オブ・バイオケミストリー・アン
ド、バイオフィジックス、119巻、41〜49頁(1967
年);スタチュバリーら、バイオケミカル・ジャーナ
ル、151巻、417〜432頁(1975年)]。
2つの抗TPAモノクローナル抗体のうちの何れか(8.4
mg)を2.4ng/mlの濃度でNaPiに溶解した溶液を、200倍
モル過剰の2−イミノチオランの25mMホウ酸ナトリウム
溶液(pH9.1)と反応させることにより、抗TPA抗体へチ
オール基を付けた。室温で45分後、混合物を、0.1M NaC
l、0.1Mリン酸ナトリウム(pH6.6)で平衡化したセファ
デックスG−25カラム(2.5×30cm)に掛けて分画し
た。この方法により抗体1分子当り1〜2個のチオール
基が導入される(ルイら、前掲)。
抗フィブリン抗体および抗TPA修飾抗体の等モル量ず
つを混合し、室温で3.5時間撹拌した。ついで1Mヨード
酢酸アミドの1Mリン酸ナトリウム溶液(pH8.0)0.5mlを
添加して反応を停止した。この時点で混合物はもはやエ
ルマン試薬に反応しなかった。
次にYM30メンブランを使用する10mlアミコン限外過
セルで試料を9ml容量まで濃縮し、ついでこれを0.1Mリ
ン酸塩、0.1M NaCl、1.0M尿素(pH6.6)で平衡化して補
正したセファクリルS−300カラム(2.5×85cm)に掛け
た。明瞭な2本のピークに分かれた。約300Kdで溶出し
た第1のピークは、ヘテロ二官能性抗体(ヘテロ二量
体)と一致した。約150Kdで演出した第2のピークは、
未反応の抗体モノマーを含有しているものと推定され
た。また少量の高分子量物質が認められ、これは一層高
分子のポリマーと推定された。下記の検定に使用するた
め300Kdピークを示す物質をプールし緩衝液に対して透
析した。
TPAをヘテロ二官能性抗体と結合するため、TPA3.5mg
(0.5mg/ml)をヘテロ二官能性抗体5mg(0.5mg/ml)と
室温で2時間混合した。溶液をYM30メンブランを使用す
る10mlアミコン限外過セルで9ml容量まで濃縮し、セ
ファクリルS−300カラムに掛けた。2本のピークに分
かれた。1本のピークはヘテロ二官能性抗体ピークのも
のより僅かに少い量で溶出し、約400Kdの分子量を示し
た。このカラムにおけるPTAの見掛けの分子量は70Kdで
あるから、第1のピークは抗体−TPA複合体であり、第
2のピークは未結合のTPAであると推定された。酸素活
性に基づき(実施例3に示す)、ヘテロ二官能性抗体各
1モル当り約1.5もルのTPAが結合しているものと判定し
た。
実施例3 ペプチダーゼ酵素活性検定 TPA、ヘテロ二官能性フィブリン−TPA抗体、ウロキナ
ーゼおよびウロキナーゼとフィブリン特異的抗体の共有
結合複合体(ウリキナーゼ−抗体複合体)[ボードら、
サイエンス、229巻、765〜767頁(1985年)]の等価ペ
プチダーゼ活性におけるプラスミノーゲン活性化能を比
較した。フィブリン結合に依存しないペプチダーゼ活性
を色素産生基質S−2288(ヘレナ・ラボラトリーズ)で
測定した。ウロキナーゼ(アボキナーゼ、アボット、ロ
ット#82−087−AF)を基準標品とした。ウロキナーゼ
1単位のペプチダーゼ活性はTPAngの活性と等しかっ
た。
実施例4 プラスミノーゲン・アクチベータ検定 セファロース4B−C1と共有結合した125I−フィブリン
モノマー(フィブリン−セファロース)の溶解によりプ
ラスミノーゲン・アクチベータ検定の終末点が判る(フ
イら、前掲)。この検定では試験物質を、10mMリン酸ナ
トリウム、0.1%BSA、0.01%ツイーン−80を含有した緩
衝液(pH7.4)に懸濁したフィブリン−セファロース300
μlをインキュベートした。これと同じ緩衝液でフィブ
リン−セファロースを洗浄し、ついでプラスミノーゲン
溶液(0.15mg/ml)1mlとインキュベートした。フィブリ
ン−セファロースを遠心したあとの上清アリコートを計
測することによって、時間毎に遊離した標識ペプチドを
測定し、これを最初の総放射能に対する%で表した。
測定した試験物質は (i)実施例2に記載のヘテロ二官能性抗体、 (ii)TPAで前処理したヘテロ二官能性抗体、 (iii)TPA、 (iV)ウロキナーゼ(UK),および (v)ウロキナーゼ−抗フィブリン複合体 である。またフィブリン−セファロースとインキュベー
トした後、洗浄し、TPAと混合し、もう一度洗浄したヘ
テロ二官能性抗体からなる追加的試料を、上記と同様に
プラスミノーゲンとインキュベートした。
第1図から、標識したペプチドをフィブリン−セファ
ロースから遊離するのに要するTPA濃度がウロキナーゼ
の場合の約1/10であり、TPA−ヘテロ二官能性抗体の場
合はTPA単独の場合より10倍強力であることが判る。ヘ
テロ二官能性抗体の場合、まずTPAで処理し、これをフ
ィブリン−セファロースへ加えるのと、まずヘテロ二官
能性抗体をフィブリン−セファロースと混合し、ついで
TPAで処理するのとの間には、線維素溶解効果の有意の
差がなかった。TPA−ヘテロ二官能性抗体はボードら
(前掲)が報告したウロキナーゼ−抗フィブリン複合体
の線維素溶解能と同等の活性を示した。
TPAのウロキナーゼに対応する相対的な有効性は、TPA
の選択的なフィブリン結合能に由来している[コーレン
ら、サーキュレーション、70巻、1012〜1017頁(1984
年);バーグマンら、サイエンス、220巻、1181〜1183
頁(1983年);ホイラーツら、ジャーナル・オブ・バイ
オロジカル・ケミストリー、257巻、2912〜2919頁(198
2年)]。ウロキナーゼはフィブリン結合部位を持って
いない。TPA−ヘテロ二官能性抗体およびウロキナーゼ
−抗フィブリン複合体で観察されたほぼ匹敵する強力な
線溶能は、TPAとフィブリン−特異的抗体59D8との間に
存在する相対的なフィブリン親和性の重要な相違によっ
て説明し得よう。フィブリンに対するTPAのKdは0.1mMで
あるが、抗体59D8のKdは0.1μmである。ヘテロ二官能
性抗体の場合、TPAに対する抗TPAの親和性は0.1nMであ
り、制限因子ではない。
実施例5 低濃度におけるTPA捕獲 TPAの血漿濃度は5ng/mlの範囲であることが報告され
ている[ハムスターら、ニュー・イングランド・ジャー
ナル・オブ・メジシン、313巻、1557〜63頁(1985
年)]。この濃度およびそれよりも低い濃度でTPAの線
溶効果が促進されるかどうか検討するため、ヘテロ二官
能性抗体330μg/ml(容量1.0ml)を添加し、または添加
せず、フィブリン−セファロースのアリコート1mlを20
℃で4時間インキュベートした。TPAを、0(対照)、
0.1、0.3、1..0または5.0ng/ml含有している100mMリン
酸塩、0.1%BSA、0.01%ツイーン−80の溶液2.7リット
ルを、流速180ml/時間でカラムを通した。液体がカラム
を通過後、フィブリン−セファロースを取り出し25℃で
試験管へ加えた。ついでプラスミノーゲン(0.15|mg/m
l)1mlを添加した。セファロースは試験管の底に沈んだ
まま放置した。上清液0.6mlを、20分、45分、60分、90
分、120分、150分および180分に採り、ガンマ・シンチ
レーション・カウンターで計測した後、これをフィブリ
ン−セファロースへ戻した。上清へ遊離した総カウント
数の割合として溶解%を計算した。
第2図は、フィブリン−セファロースをヘテロ二官能
性抗体で前処理しまたは処理しなかった場合のTPAによ
る線維素溶解率の比較を示したものである。各TPA濃度
において、ヘテロ二官能性抗体と一緒に加熱した試料で
線溶能が実質上促進されたことが判る。
第3図は、溶解促進を、ヘテロ二官能性抗体の添加お
よび添加しなかった場合の線溶能の最大比として示した
ものである。TPA濃度の減少とともにTPA−ヘテロ二官能
性抗体複合体の相対的な活性が明らかに増大する。この
知見は前述のフィブリンに対するTPAおよび抗体の相対
的な親和性とよく対応していると言える。抗フィブリン
抗体はTPAの場合より、フィブリンに対してより一層高
い親和性を示す。したがってヘテロ二官能性抗体は、TP
A単独の場合より一層高い親和性をもってTPAをフィブリ
ンに結合し得る。
このようにフィブリン特異性抗体およびフィブリンと
結合した抗TPA抗体からなるヘテロ二官能性抗体は、TPA
の線溶能を促進し、TPAの減少に伴って効果を増大す
る。この現象は、TPAの血漿濃度またはそれ以下でのイ
ン・ビトロ実験で容易に証明することができる。これら
の知見をイン・ビボ(生体内)に拡大して考えれば、血
栓の処置は外来性プラスミノーゲン・アクチベータの投
与がなくても可能なのかも知れない。フィブリンに対す
るフィブリン特異性抗体の親和性がTPAの場合より高い
ことから、フィブリノーゲン溶解またはその他の凝固タ
ンパク破壊の危険性は極めて少なくなり、したがって出
血の危険は解消されるものと思われる。
実施例6 以下の実施例は、二種のハイブリドーマ系の体細胞融
合による二つの異なったヘテロ二官能性抗体の生産を示
したものである。得られた細胞系は、フィブリンおよび
TPAを双方とも結合でき、化学的に生産された生成物と
線溶系促進を分担し得る不斉抗体(ヘテロ二官能性抗
体)を分泌する。二つのヘテロ二官能性抗体は、何れも
TPA結合部位および他の一結合部位を有しており、一方
の抗体はフィブリンのβ鎖のアミノ末端に特異的な抗体
結合部位を有し(F36.23)、もう一方の抗体はフィブリ
ンα鎖のアミノ末端に特異的な抗体結合部位を有してい
る(F32.1)。
抗TPA−抗β鎖−ヘテロ二官能性抗体 ハイブリドーマTCL8系は触媒的に活性なTPAのB鎖に
特異的なモノクローナル抗体を産生する。TCL8細胞を6
−チオグアニンで処理し、ヒポキサンチン、ホスホリボ
シル・トランスフェラーゼ欠損(HPRT−マイナス)変異
種を選びサブクローニングして、これらをHAT(ヒポキ
サンチン、アミノプテリン、チミジン)培地で変異性に
ついて試験した。HAT培地で生存し得ないチミジンキナ
ーゼ欠損サブクローンを選び出すため、ヒトフィブリン
β鎖に対して特異的なモノクローナル抗体を産生するハ
イブリドーマ59D8系をプロモデオキシウリジン中で発育
した。HPRT−マイナス株とチミジンキナーゼ欠損サブク
ローンとをポリエチレングリコール中で融合し、HAT培
地中で生存し得る所望のクローンを選び出した。また合
成フィブリン様ペプチドおよびTPAを抗原して使用する
固総放射免疫検定でスクリーニングすることにより、サ
ブクローンを選び出した。F36.23と呼ばれた一細胞系
は、抗ヒト・フィブリン活性よび抗ヒトTPA免疫活性を
双方とも有していた。この細胞系の生産物を連続アフィ
ニティークロマトグラフィーによって精製して非生産鎖
の組換え体を除いた。抗体を、まずβ鎖ペプチド−セフ
ァロースカラムで分画し、逐次これを吸着させ、ついで
TPA−セファロースカラムから溶出した。精製した生産
物をさらにその二官能性を証明する二つの検定により性
質を調べた。
フィブリンモノマーをプラスチック表面に吸着させ、
試験抗体溶液を添加し、125I標識をしたtPAを加える固
層免疫放射検定法を組立てた(各中間に洗浄段階を挿入
する)。第4図Aは、フィブリンおよびTPA双方に結合
している根拠を示す。第4図Bは、TPAをプレートに吸
着させ125Iを標識したD2E(β鎖およびα鎖のアミノ末
端を含んだフィブリン断片)をプローブとして組み立て
た同様の検定である。この場合も試験抗体を都合よく対
照と比較できた。これらの測定からクローンF36.23の精
製生産物がフィブリンおよびTPA双方に結合し得るヘテ
ロ二官能性抗体であることが判る。
抗TPA−抗α鎖−ヘテロ二官能性抗体 別の方法を用いてヘテロ二官能性抗体F32.1を生産し
た。TCL8細胞(HPRT−マイナス)を、フィブリンα鎖の
アミノ末端に対応するフィブリン様ペプチドで免疫した
マウスからのひ臓細胞と融合してF32.1細胞系を選び出
した。TPAおよびα鎖ペプチドを抗原として使用して融
合生産物を同様にスクリーニングし、両方の活性をとも
に生成する所望のハイブリドーマを得た。このモノクロ
ーナル抗体のイソタイプはガンマ−カッパであった。
抗体F36.23の項で記載したのと同様に、但しβ鎖ペプ
チドの代わりにアミノ末端α鎖ペプチドを使用したアフ
ィニティークロマトグラフィーを行った後、同様な免疫
放射測定を実施した。第4図Cは、フィブリンモノマー
を固体層に結合し、125I−tTPAをプローブとしたときの
F32.1の結合を示し、第4図Dは、TPAを固体層に結合
し、125I−D2Eをプローブしたときの同じ抗体の結合を
示す。またこれらの検定は、クローンF32.1の精製生産
物もフィブリンおよびTPA双方を結合し得るヘテロ官能
性抗体であることを示している。
これら二つの抗体を、前記およびボードらが報告した
検定法[サイエンス、229巻、765〜767頁(1985年)]
によって、それらの線維素溶解促進能を試験した。第5
図から明らかなように、F36.23またはF32.1の存在によ
りTPAの線維素溶解能は5倍ないし10倍促進された。
以上の説明、実施例および具体例が、この発明の説明
のみを目的とするものであり、この出願の精神に基づ
き、請求の範囲内で種々の修飾が考えられることが理解
されよう。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C12P 21/08 G01N 33/53 L G01N 33/53 33/573 A 33/573 33/577 B 33/577 9282−4B C12N 15/00 C (56)参考文献 特開 昭58−59994(JP,A) 特表 昭59−500696(JP,A) 国際公開86/1411(WO,A1) Science,Vol.229,P. 765−767(1985)

Claims (15)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一つは血栓に対する特異性、他の一つは組
    織型プラスミノーゲン・アクチベータ(TPA)、ストレ
    プトキナーゼおよびウロキナーゼからなる群から選ばれ
    た血栓溶解剤に対する特異性からなる、二重の特異性を
    備えたヘテロ二官能性抗体。
  2. 【請求項2】血栓に対する特異性が実質上フィブリノー
    ゲンとの交差反応性を欠いたフィブリン特異性である、
    請求の範囲第1項記載のヘテロ二官能性抗体。
  3. 【請求項3】血栓溶解剤がヘテロ二官能性抗体と結合し
    たものである、請求の範囲第1項記載のヘテロ二官能性
    抗体。
  4. 【請求項4】ヘテロ二官能性抗体と結合した血栓溶解剤
    が放射能標識またはイメージング(映像化)標識された
    ものである、請求の範囲第3項記載のヘテロ二官能性抗
    体。
  5. 【請求項5】血栓に対する特異性を有する修飾抗体およ
    び組織型プラスミノーゲン・アクチベータ、ストレプト
    キナーゼおよびウロキナーゼからなる群から選ばれた血
    栓溶解剤に対する特異性を有する修飾抗体からなる、請
    求の範囲第1項記載のヘテロ二官能性抗体。
  6. 【請求項6】血栓に対する特異性を有する修飾抗体が実
    質上フィブリノーゲル交差反応性を欠いたフィブリン特
    異性モノクローナル抗体である、請求の範囲第5項記載
    のヘテロ二官能性抗体。
  7. 【請求項7】血栓溶解剤に対する特異性を有する修飾抗
    体が抗TPAモノクローナル抗体である、請求の範囲第5
    項記載のヘテロ二官能性抗体。
  8. 【請求項8】血栓溶解剤に対する特異性を有する修飾抗
    体が抗ストレプトキナーゼモノクローナル抗体である、
    請求の範囲第5項記載のヘテロ二官能性抗体。
  9. 【請求項9】血栓溶解剤に対する特異性を有する修飾抗
    体が抗ウロキナーゼモノクローナル抗体である請求の範
    囲第5項記載のヘテロ二官能性抗体。
  10. 【請求項10】一つは血栓に対する特異性、他の一つは
    組織型プラスミノーゲン・アクチベータ、ストレプトキ
    ナーゼおよびウロキナーゼからなる群から選ばれた血栓
    溶解剤に対する特異性からなる二重の特異性を備えたヘ
    テロ二官能性抗体を有効成分とする、血栓溶解剤。
  11. 【請求項11】ヘテロ二官能性抗体が組織型プラスミノ
    ーゲン・アクチベータ、ストレプトキナーゼおよびウロ
    キナーゼからなる群から選ばれた血栓溶解剤に結合して
    いる、請求の範囲第10項記載の血栓溶解剤。
  12. 【請求項12】組織型プラスミノーゲン・アクチベー
    タ、ストレプトキナーゼおよびウロキナーゼからなる群
    から選ばれた血栓溶解剤の投与の前、投与と同時または
    投与の後に投与すべき、請求の範囲第10項記載の血栓溶
    解剤。
  13. 【請求項13】一つは血栓に対する特異性、他の一つは
    組織型プラスミノーゲン・アクチベータ、ストレプトキ
    ナーゼおよびウロキナーゼからなる群から選ばれた血栓
    溶解剤に対する特異性からなる二重の特異性を備えたヘ
    テロ二官能性抗体を有効成分とする、血栓検出剤。
  14. 【請求項14】それを宿主に投与した後、放射能標識ま
    たはイメージング標識を結合させた血栓溶解剤(ただし
    当該血栓溶解剤は組織型プラスミノーゲン・アクチベー
    タ、ストレプトキナーゼおよびウロキナーゼからなる群
    から選ばれたものである。)を投与することによって使
    用される、請求の範囲第13項記載の血栓検出剤。
  15. 【請求項15】ヘテロ二官能性抗体が放射能標識または
    イメージング標識を結合させた血栓溶解剤(ただし当該
    血栓溶解剤は組織型プラスミノーゲン・アクチベータ、
    ストレプトキナーおよびウロキナーゼからなる群から選
    ばれたのものである。)に結合したものである、請求の
    範囲第13項記載の血栓検出剤。
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