JP2635143B2 - 空気流量計 - Google Patents

空気流量計

Info

Publication number
JP2635143B2
JP2635143B2 JP63505106A JP50510688A JP2635143B2 JP 2635143 B2 JP2635143 B2 JP 2635143B2 JP 63505106 A JP63505106 A JP 63505106A JP 50510688 A JP50510688 A JP 50510688A JP 2635143 B2 JP2635143 B2 JP 2635143B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
flow path
main flow
sub
main
outlet opening
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP63505106A
Other languages
English (en)
Inventor
義人 関根
信勝 荒井
忠雄 大沢
博厚 徳田
俊文 臼井
光圀 筒井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Ltd filed Critical Hitachi Ltd
Priority to JP63505106A priority Critical patent/JP2635143B2/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2635143B2 publication Critical patent/JP2635143B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Measuring Volume Flow (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 技術分野 本発明は、空気流量計に係り、特に自動車エンジンの
吸気系を構成して、その吸入空気量を検出、さらには制
御するのに適する内燃機関用空気流量計に関する。
背景技術 従来の内燃機関用熱線式空気流量計は、実開昭59−17
0682号、特開昭60−79162号、実開昭61−25558号公報に
記載されているものがある。これらの装置は熱線式空気
流量計とスロットルバルブを近接して構成し、流量計入
口の下流かつスロットルバルブの上流の主流路に燃料噴
射弁の一部または全部を設置する型の熱線式空気流量計
である。これらは副流路出口部の下流かつスロットルバ
ルブの上流の主流路壁面に絞りを設けているが、これら
は、副流路出口より下流かつ絞り入口の上流区間に主流
路断面積一定となる区間が設けられていないため、この
区間で主流に垂直な面での圧力および流速分布が安定化
せず、副流路内流速がこの影響を受けて変動するという
欠点があった。
また、スロットルバルブの回転運動に起因する主流
路、副流路の流量分配比変動の低減に対して十分な配慮
がなされておらず、正確に流量を検出できないという問
題があった。
発明の開示 本発明の目的は、吸入空気の流速分布を安定させ、正
確な流量検出をすることのできる熱線式流量計を提供す
ることにある。
本発明の他の目的は、上記熱線式空気流量計を用いて
最適な空燃比の制御ができる内燃機関を提供することに
ある。
上記の目的を達成するために、本発明の空気流量計
は、内燃機関の吸入空気通路を構成する主流路と、吸入
空気量を計測する発熱素子と、内部に前記発熱素子を有
し、前記主流路内に設けられた副流路とを備えた空気流
量計において、前記副流路は、この流路への入口開口を
有する、前記主流路の軸方向の流路と、前記主流路への
出口開口を有する、前記主流路の半径方向の流路とを備
え、前記出口開口の下流側の主流路に絞りを備え、この
絞り部と前記出口開口との間の主流路を断面積一定とし
たものである。
また、本発明の空気流量計は、内燃機関の吸入空気通
路を構成する円筒構造の主流路と、吸入空気量を計測す
る発熱素子と、内部に前記発熱素子を有し、前記主流路
内に設けられた副流路とを備えた空気流量計において、
前記副流路は、この流路への入口開口を有する、前記主
流路の軸方向の流路と、前記主流路への出口開口を有す
る、前記主流路の周方向の流路とを備え、前記出口開口
の下流側の主流路に絞りを備え、この絞り部と前記出口
開口との間の主流路を断面積一定とした。
また、本発明の空気流量計は、内燃機関の吸入空気通
路を構成する主流路と、吸入空気量を計測する発熱素子
と、内部に前記発熱素子を有し、主流路への出口開口面
が前記主流路の軸方向と平行である副流路とを備えた空
気流量計において、前記出口開口の下流側の主流路に絞
りを備え、この絞り部と前記出口開口との間の主流路を
断面積一定としたものである。
上述の空気流量計において、絞りと副流路の間に設け
た断面積が一定となる主流路部分の長さを、前記副流路
出口開口の主流路軸方向の長さ以上にするとよい。
また、本発明の空気流量計は、内燃機関の吸入空気通
路を構成する主流路と、吸入空気量を計測する発熱素子
と、内部に前記発熱素子を有し、前記主流路内に設けら
れた副流路とを備えた空気流量計において、前記副流路
は、この流路への入口開口を有する、前記主流路の軸方
向の流路と、前記主流路への出口開口を有する、前記主
流路の半径方向の流路とを備え、前記出口開口の下流側
の主流路に絞りを備え、前記副流路の出口開口を形成す
る流路壁のうち、主流路上流側の流路壁を下流側の流路
壁よりも主流路中に突き出して形成したものである。
上述の空気流量計において、主流路の半径方向に形成
された副流路の長さを、主流路直径の1/2よりも長くす
ると良い。
また、本発明の空気流量計は、内燃機関の吸入空気通
路を構成する主流路と、吸入空気量を計測する発熱素子
と、内部に前記発熱素子を有し、前記主流路内に設けら
れた副流路とを備えた空気流量計において、前記副流路
は、この流路への入口開口を有する、前記主流路の軸方
向の流路と、前記主流路への出口開口を有する、前記主
流路の半径方向の流路とを備え、前記出口開口の下流側
の主流路に絞りを備え、この絞り部と前記出口開口との
間の主流路を断面積一定とし、前記軸方向の副流路を、
主流路の径方向でかつスロットルバルブのバルブ軸を横
切る方向に偏心して備えると共に、前記副流路の出口開
口を、前記バルブ軸に対して、前記軸方向の副流路と反
対側に備え、前記スロットルバルブは、前記バルブ軸よ
りも前記軸方向の副流路が備えられた側のスロットルバ
ルブ部が上流側に、前記バルブ軸に対して前記スロット
ルバルブ部と反対側のスロットルバルブ部が下流側に変
位するように回転駆動されるようにしたものである。
本発明の内燃機関は上記熱線式空気流量計と、機関の
回転速度を検出する速度センサと、空入空気に燃料を噴
射する燃料噴射装置と、前記熱線式空気流量計によって
検出された吸入空気量と前記速度センサによって検出さ
れた回転速度に基づいて対応する燃料噴射量を求め、そ
の求められた燃料噴射量を噴射する指令を前記燃料噴射
装置に出力する制御装置とを備えている。
本発明の上記熱線式空気流量計は、突き合わせ面およ
び重ね合わせ面を有する前記絞りを形成するための中型
とその中型と前記副流路を形成するための2つの分割可
能な中型とによってダイキャスト成形することによって
製造することができる。
このような構成にすることにより、副流路壁と主流と
の熱交換面積を大きくしたことで、副流路壁の温度が常
に吸入空気温度に近い温度に保たれ温度特性を良好にす
る。
熱線素子の下流の主流と直角で、出口開口面が主流と
並行な副流路を形成したことで、逆流の動圧が出口開口
に直接かかるのを防止すると共に、流路内での流速の減
衰が得られる。すなわち、バックファイアや吹き戻しに
よる逆流の副流路内への侵入力を軽減し、かつ流路内で
侵入流れを減衰し、熱線素子の損傷防止が達成される。
そして、副流路とスロットルバルブとの間に設けられ
ている絞りによって、短い区間で流速分布の安定化を図
ることができる。
さらに、主流路に設けた絞りと副流路の出口開口との
間に、断面積が一定となる主流路部分を設けることによ
り、副流路出口の流速が安定する。
また、副流路の出口開口を形成する流路壁のうち、主
流路上流側の流路壁を下流側の流路壁よりも主流路中に
突き出して形成することにより、副流路出口部の流れが
主流に直接当たるのが防止され、良好な流出条件を得る
ことができる。
図面の簡単な説明 第1図は、本発明の内燃機関用熱線式空気流量計を適
用する電子制御式燃料噴射装置の概略図、第2図は本発
明の第一実施例の軸線を通る垂直面で切った断面図、第
3図は第2図のI−I矢視図、第4図は本発明の第二の
実施例の縦断面図、第5図は第4図のI−I矢視図、第
6図は本発明の第三実施例の軸線を通る垂直面で切った
断面図、第7図は第6図のI−I断面図、第8図は本発
明の第四実施例の軸線を通る垂直面で切った断面図、第
9図は第8図のI−I断面図、第10図は本発明の第五実
施例の縦断面図、第11図は第10図のI−I矢視図、第12
図は本発明の第六実施例を示す第10図のI−I矢視図相
当図、第13図は第2図の流量計ボディを一体成形するた
めの中型組立図の軸線を通る垂直図で切った断面図、第
14図は第13図のI−I断面図、第15図は第13図のII−II
断面図、第16図は第13図のIII−III断面図、第17図は第
13図のIV−IV断面図、第18図は第2図に示す実施例の概
略図、第19図、第20図は第18図に示した実施例の副流路
内主流軸方向距離と副流路内流速の主流軸方向流速の関
係図である。
発明を実施するための最良の形態 以下、図を用いて、本発明の実施例について説明す
る。第1図は本発明の内燃機関用熱線式空気流量計を適
用した吸気制御系のシステム構成図である。白い矢印で
示される空気はエアフィルター503を通過した後、吸気
管504、流量計1、吸気マニホールド501を通ってエンジ
ンピストン内に吸入される。流量計ボディ1の主流路21
には、内部に回路ユニット2と接続した熱線素子2a、温
度補償用素子2bを設けた副流路22が突出しており、空気
流は主流路21と副流路22に分流する。このとき副流路に
分流した空気流量が検出され、分流比により全空気流量
の決定し出力する。副流路後方に設置されたスロットル
バルブ3は、アクセルペダルに連動し、吸入空気量の制
御を行う。流量計1に取りつけられたアイドルスピード
コントロール(ISC)バルブ8は、スロットルバルブ3
全閉時における空気流量の制御を行う。黒い矢印は燃料
の流れを示す。燃料タンク505より、燃料噴射ポンプ506
により吸入された燃料はインジェクタ507によりマニホ
ールド501内に噴射され、流量計1を通過してきた空気
に混合し、エンジン500内に吸入される。
コントロールユニット510は回路ユニット2の出力、
スロットルバルブの回転角を示す信号出力、排気マニホ
ールド511内に設置された酸素濃度センサ508の出力、機
関の回転速度センサ509の信号出力をもとに燃料噴射
量、ISCバルブ開度を演算する装置であり、この結果を
もとにしてインジェクタ507、ISCバルブ8が制御され
る。
次に、本発明の第一実施例を第2図、第3図を用いて
説明する。ボディ1は内燃機関の吸気管路を構成してい
る。第2図の白い矢印は吸気の流れをあらわし、この上
流側にはエアクリーナが直接または、ダクトを介して接
続され、下流側にはエンジンマニホールド管が接続され
ている。
ボディ1は、上流側の流量計ボディ1a、下流側のスロ
ットルバルブボディ1b、アイドルスピードコントロール
バルブボディの3つのボディよりなる。流量計ボディ1a
は主流路5に突出して一体成形されており、その内部に
は副流路6が形成され、副流路内通路6bと直交する向き
にボディ外部よりあけられた穴を通して、熱線素子保持
体2cが設置されている。図1に示すボディ1には熱線素
子2aと温度補償用素子2b、および、これらの保持体2cが
電子回路と接続されて成る回路ユニット2、空気流量の
制御をするスロットルバルブ3、バルブを回転駆動する
ためのバルブシャフト4、アイドリング時の空気流量を
制御するISCバルブ31が取り付けられている。
突出部1d内部には主流路5に並行で流量計1aの上流側
に入口開口部6aをもつ円形断面の副流路6bとこれに直角
で主流路に出口開口6dをもつ矩形断面の副流路6cよりな
る直角ベントを有するL字形副流路が形成されている。
この副流路6と主流路5により分岐、混合流路を構成す
る。
流量計ボディ1aの入口開口部5a、および副流路の入口
開口部6aの内壁の縁はゆるやかな絞り形状としている。
副流量6の出口6dは主流路5のほぼ最狭断面積となる部
分5bに主流に対して並行に設けられている主流に直角な
副流路6cを成す壁面のうち、主流に関して上流側の壁32
は流れに乱れを生じにくい半円状前縁の断面形状を有し
ており、先端部は主流路内壁に接続している。これによ
り副流路出口部の流れが主流に直接当るのが防止され良
好な流出条件を得る。
さらに上流側壁面を主流路内壁に接続することは、流
量計ボディをダイキャスト一体成形する最に湯流れを良
好にするという製造上の利点を有する。
次に本発明の熱線式空気流量計の作用について説明す
る。この熱線式空気流量計は、空気流中に電気的に加熱
した発熱抵抗体を置き、その抵抗体をブリッジ回路を構
成する一体抵抗体とし、その温度を一定に保つような回
路構成を与える。このとき発熱抵抗体付近の流速変動に
より発熱量に変化が生じた場合の抵抗体両端の電圧の変
化から流量を検知する。ブリッジ回路は、発熱抵抗体の
抵抗値を一定に保つように構成され、熱線素子として
は、抵抗の温度依存性の大きい白金、ニッケルなどを
線、箔膜に加工し、これを単独であるいはセラミック
ス、ガラス、ポリイミド樹脂などのボビンまたは基板に
巻線または接続したものが用いられる。内燃機関用熱線
式空気流量計では、熱線素子とは個別に温度補償用の非
加熱素子が設置され、これもブリッジ回路の一抵抗をな
している。
熱線素子を内部に有し、主流路に並行する通路と、主
流路に直角な通路よりなる副流路は、その内部流速を機
関への順方向流れ即ち、機関への吸入空気方向において
は、主流路とほぼ同等に、逆流においては副流路出口部
に直接に動圧が作用しない構成と、直角ベンド部の流体
抵抗要素により、大幅に減少させるように作用する。流
量計ボディのうち、副流路を構成する部位を主流中に突
出させ、その周囲を主流が通過するようにすれば、主流
空気の冷却作用により副流路壁温度はほぼ主流空気温度
に等しく保たれる。主流路に直角な副流路の長さを主流
路半径の半分よりも長くすることは、吸入空気管路の上
流部を左手に、かつ副流路突出部の基部を上方に見て、
スロットルバルブが全閉時より反時計方向に回転して全
開に至る場合、副流路出口部流れを相対的に擾乱の少な
い状態で下流に流出できる。また主流が逆流の場合に
は、スロットバルブ下端により生じる擾乱が流体抵抗の
作用をし、逆流の副流路内侵入を妨げる作用をする。主
流路に対し直角な副流路部分の壁のうち、下流に面した
流路壁は、副流路内への逆流の侵入を妨げる作用をし、
バックファイア等の吹き戻しから熱線素子を保護する作
用をする。
熱線式空気流量計において、副流路出口から該出口の
軸方向寸法にほぼ等しい距離後方位置より下流であっ
て、かつスロットルバルブ装置のバルブ軸よりバルブ板
半径の約1/2の寸法に相当する前方の位置よりも上流側
の区間の主流路壁面上に設けられた絞りは、縮流効果に
よりこの付近の流速、即り動圧を増大させる。動圧の主
流順方向に沿って単調増加は、ベルヌイの定理より明ら
かなように、この方向に単調減少する圧力勾配を発生さ
せ、その結果絞り下流の静圧は上流の静圧より低い状態
に置かれる。このとき、スロットルバルブの回転によ
り、絞り終端下流付近の流速の分布が変動し、静圧の分
布も変動したとすると、前記圧力勾配の存在により、圧
力変動の絞り上流側への伝播が阻止される。また、絞り
の開始位置を副流路出口より後方に設置することにより
副流路出口下流かつ絞り入口の上流の区間が断面積一定
となる。この区間では圧力勾配に段差がなく、ほぼ一定
に保たれることになり、これにより副流路出口流速は安
定化する。この結果として副流路内流速および主流路内
流速のスロットルバルブ角変化に対する変動は安定化
し、主流と副流の流量比も安定化する作用があらわれ
る。
また、第4図、第5図に本発明の第二の実施例を示
す。シングルポイントインジェクションシステムにおい
てスロットルバルブの上流側に燃料噴射弁40を設ける場
合、該副流路出口と主流路内壁を接続する部分は、燃料
噴射弁の保持体として使用でき、燃料噴射弁を設けない
場合と比較しても主流および副流路の流量比の変動が小
さいという特長がある。
これらの実施例では、副流路出口6dの下流の側でスロ
ットルバルブが全開のときにその先端の一部が存在する
領域のボディ壁面に絞り60を設けている。この絞りは、
副流路出口から、該出口の主流路方向の差し渡し幅にほ
ぼ等しい距離後方位置より下流バルブシャフト4の位置
よりバルブ板の3の半径の約1/2の寸法に相当する距離
だけ上流の区間に設置するのが有効である。即ち、第2
図において、絞り60は縮流交換により、スロットルバル
ブ3の回転角変化による副流路6内の流速変動を低減
し、流路5cは一定断面積であることによりこの付近の圧
力勾配、圧力段差を小さくして、副流路出口部の流出条
件を安定化する。これによりスロットルバルブ装置を副
流路出口付近に近接して設置することができ、内燃機関
用熱線式空気流量計の主軸方向寸法を短かくできる。
第6図、第7図に本発明の第三の実施例を示す。第6
図において白い矢印は空気流の向きを示す。吸入空気管
路を構成するボディ7はボディ7a、下流側のスロットル
バルブボディ7bよりなる。流量計ボディ7aは主流路8内
に一体成形により突出して形成された部分7cを持つ。本
実施例では第一の実施例と異なり、突出部7c内の副流路
9は主流軸方向に並行する通路9bのみから成る。
突出部7cの先端部には上流側に開口部9aを持ち、また
主流路8に並行な副流路内通路9b、その下流側に開口9c
を持ち、その断面が円形である副流路9が形成されてい
る。この副流路9は主流路8と分岐、混合流路を構成し
ており、熱線素子20a、温度補償素子20bは前記回路ユニ
ットと一体のホルダ部20cをボディ7aに設けられた穴を
貫通させた構成で副流路9bに配置されている。主流路入
口8aと副流路入口9aの内面はゆるやかな絞りを形成して
いる。副流路出口部の主流路に対して垂直な面には逆流
の動圧が副流路内に侵入するのを防止するための逆止弁
を設けてある。逆止弁50は逆止弁より短かいリテーナ51
によって支持され、リテーナ51はボルト52,53により突
出部7cに固定されている。逆止弁50は主流が順方向流れ
の場合、副流路出口から流出する流速の向きを下向きに
変えることにより、この流れに対するスロットルバルブ
下端部による抵抗を小さくする利点がある。またこの例
では、副流路の長さが短かいが、脈動流に対する低減に
ついてはさほど問題とはならない。
副流路が主流路に並行な流路のみから成る場合、副流
路出口の上方を支点とした逆止弁を取り付けることは、
前記の主流に対し並行及び直角な流路より成る副流路の
場合と同様な作用を得るのに効果がある。即ち、副流路
出口流速の向きが逆止弁により下方に向けられることに
より、主流の順、逆流時におけるスロットルバルブによ
る副流路出口付近の流体抵抗の変化を、前記と同様に利
用することができ、また吹き戻しおよび逆流に関し、前
記主流に対し下流側の副流路壁面と同様の作用を持つ。
本実施例の場合も第一の実施例と同様のスロットルボ
ディ7bの区間壁面に絞りを設けている。この場合にもス
ロットルバルブ30の回転角の変化による副流路9内の流
速変動を低減できる。
第8図、第9図に本発明の第四の実施例を示す。第8
図の白い矢印は空気流の向きを示す。本実施例の基本的
構成は第一の実施例と同様である。ボディ11は上流側の
流量計ボディ、10はスロットルバルブボディである。流
量計ボディ11は主流路に突出し、一体成形された構造13
eを持つ。突出部13e内部には前記主流路12に並行で流量
計11の上流側に入口開口部13aをもつ円形断面の副流路1
3bとこれに直角で主流路並行な出口13eをもつ矩形断面
の副流路13cよりなるL字形副流路が形成されている。
この副流路13と主流路により分岐、混合流路を構成す
る。
本実施例では、第一の実施例と同等な作用を有する絞
り62を第一の実施例に対応する同等の区間に設けてい
る。ただし本実施例では第一実施例とは異なり、上流側
内壁部に絞り62を設けたスロットルバルブボディの上流
側と、これとは別に成形された流量計ボディ11の下流側
を嵌合することにより第一実施例と同一の絞り構造を形
成している。この場合、副流路下流壁板14をねじ止めす
る際の作業が容易となる利点がある。
第10図、強11図に示したのが本発明の第五の実施例で
ある。本実施例では、副流路212を内部に設けた流量計
ボディ突出部215を主流路213の内壁の周に沿うように設
けてある。即ち、副流路のうち主流路213に直角な副流
路部分212cは主流路内周方向に向いて中心角が約90゜の
円弧状に形成され、副流路出口部212dは半径方向に向い
て開口している。この副流路の円弧状部分は、スロット
ルバルブ3のある側からエンドミル加工などにより形成
され、副流路の下流側に面した壁は板状カバー216を下
流側からボルト214a,214bにより嵌合することにより形
成される。このようにして形成された副流路212の流体
抵抗は直角ベント部と約90゜の曲率の小さい角断面エル
ボの管路形状抵抗と流路内壁の摩擦抵抗よりなり、この
流体抵抗の大きさは、円弧状流路の長さおよび断面積を
選ぶことにより第一〜第四の実施例の場合よりも大きく
でき、脈動流の減衰および耐バックファイアなどへの点
で有効である。また副流路をこのように円弧状にとるこ
とは、第12図に示す第六の実施例のようにシングルポイ
ントインジェクションシステムで、インジェクタ218を
スロットルバルブの上流側に設置するような場合、設置
が容易に行なえる。
本実施例でも第一〜第四の実施例と同様にスロットル
ボディ部への区間壁面に絞り217を設けている。これに
よりスロットルバルブ3の回転角の変化による副流路21
2内の流速変動が低減される。
第13図〜第17図のそれぞれは、第2図のスロットルバ
ルブ装置一体形内燃機関用熱線式空気流量計のボディを
ダイキャスト一定成形するための中型を示している。各
図には、第2図のスロットルボディ部分1bを形成するた
めの中型200、流量計ボディ部分1aを形成するための中
型201および中型202が示されており、これらの3つの中
型により空間300が形成され、これは第2図の突出部1d
を形成するためのものである。さらに絞り60は中型200
に対し、中型201及び中型202をつき合わせ面及び重ね合
わせ面を持つ組み合わせを行うことにより構成する。
主流路中に突出部を持ち、突出部後方で流路断面積が
減少するような流量計ボディを一体ダイキャスト成形す
る場合、成形後に中型の抜き取りを可能とするために
は、その接合面は突き合わせ面と重ね合わせ面を有する
必要があるからである。
このような成形法によれば本発明の熱線式空気流量計
を容易に製造することができる。
第18図、第19図、第20図は副流路出口下流に設けた絞
りが、スロットルバルブの回転角変化によって生じる副
流路内流速の変動を低減する効果を数値実験によって確
かめたことを示す図である。第18図は第2図に示した実
施例の概略図であり、これは第2図に示した実施例と同
等である。このモデルに対し、副流路出口から絞り入口
に至る主流軸方向の距離lを変えて数値実験を行った結
果が第19図および第20図である。数値実験は流量計ボデ
ィの上流入口境界条件として主流軸方向に2m/sの一様流
を与え、スロットルバルブ角θを変化させ、副流路内流
速を調べるという方法で行った。ここに示した数値実験
結果は、前記条件に対し、第19図のlの寸法が0mmの場
合と第20図のlが副流路出口の軸方向寸法wにほぼ等し
いときの二つの場合である。
第19図、第20図の白い円、三角形および正方形で示し
た点は、流量計の入口開口部から主流軸に平行に副流路
内円形断面の中心上に流速をスロットル角度θをパラメ
ータとしてプロットしたもので、それぞれθ=90゜θ=
60゜,θ=45゜に対応する。第19図、第20図の比較より
分るように副流路内流速のスロットル角変化による偏差
の大きさは、絞りを副流路出口の直後に設けた場合の最
大偏差0.22m/sから、主流路断面積が等しい直管部を設
けた場合の最大偏差0.08m/sへ低減し、直管部を設ける
こと、すなわち一定区間断面積を一定に保つことが、ス
ロットルバルブ角変動の影響を低減するのに効果的であ
ることが分る。また、流量計全体の主流軸方向の短縮化
を考えた場合には直管部はできるだけ短かいことが望ま
れるが、直管部長さlは、副流路出口から該出口の主流
路方向の差し渡し幅にほぼ等しくとれば十分効果がある
ことが分り、実用上の適用に十分意味がある。
本発明によれば、副流路の出口開口部の下流に設けら
れたスロットルバルブの回転、流速の減速により生ずる
はく離等の流れの不安定および主流路の流れと副流路出
口開口部の流れの合流により発生する流れの乱れの副流
路内流速に与える影響を低減し、主流軸方向のボディ寸
法を短縮化することができ、これにより流量比特性を安
定に保ったままで流量計重量の軽量化、コンパクト化が
実現できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 筒井 光圀 茨城県那珂郡那珂町後台3124―9

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】内燃機関の吸入空気通路を構成する主流路
    と、吸入空気量を計測する発熱素子と、内部に前記発熱
    素子を有し、前記主流路内に設けられた副流路とを備え
    た空気流量計において、 前記副流路は、この流路への入口開口を有する、前記主
    流路の軸方向の流路と、前記主流路への出口開口を有す
    る、前記主流路の半径方向の流路とを備え、 前記出口開口の下流側の主流路に絞りを備え、この絞り
    部と前記出口開口との間の主流路を断面積一定としたこ
    とを特徴とする空気流量計。
  2. 【請求項2】内燃機関の吸入空気通路を構成する円筒構
    造の主流路と、吸入空気量を計測する発熱素子と、内部
    に前記発熱素子を有し、前記主流路内に設けられた副流
    路とを備えた空気流量計において、 前記副流路は、この流路への入口開口を有する、前記主
    流路の軸方向の流路と、前記主流路への出口開口を有す
    る、前記主流路の周方向の流路とを備え、 前記出口開口の下流側の主流路に絞りを備え、この絞り
    部と前記出口開口との間の主流路を断面積一定としたこ
    とを特徴とする空気流量計。
  3. 【請求項3】内燃機関の吸入空気通路を構成する主流路
    と、吸入空気量を計測する発熱素子と、内部に前記発熱
    素子を有し、主流路への出口開口面が前記主流路の軸方
    向と平行である副流路とを備えた空気流量計において、 前記出口開口の下流側の主流路に絞りを備え、この絞り
    部と前記出口開口との間の主流路を断面積一定としたこ
    とを特徴とする空気流量計。
  4. 【請求項4】請求の範囲第1項ないし請求の範囲第3項
    のいずれかにおいて、絞りと副流路の間に設けた断面積
    が一定となる主流路部分の長さを、前記副流路出口開口
    の主流路軸方向の長さ以上にしたことを特徴とする空気
    流量計。
  5. 【請求項5】内燃機関の吸入空気通路を構成する主流路
    と、吸入空気量を計測する発熱素子と、内部に前記発熱
    素子を有し、前記主流路内に設けられた副流路とを備え
    た空気流量計において、 前記副流路は、この流路への入口開口を有する、前記主
    流路の軸方向の流路と、前記主流路への出口開口を有す
    る、前記主流路の半径方向の流路とを備え、 前記出口開口の下流側の主流路に絞りを備え、前記副流
    路の出口開口を形成する流路壁のうち、主流路上流側の
    流路壁を下流側の流路壁よりも主流路中に突き出して形
    成したことを特徴とする空気流量計。
  6. 【請求項6】請求の範囲第1項または第5項において、
    主流路の半径方向に形成された副流路の長さを、主流路
    直径の1/2よりも長くしたことを特徴とする空気流量
    計。
  7. 【請求項7】内燃機関の吸入空気通路を構成する主流路
    と、吸入空気量を計測する発熱素子と、内部に前記発熱
    素子を有し、前記主流路内に設けられた副流路とを備え
    た空気流量計において、 前記副流路は、この流路への入口開口を有する、前記主
    流路の軸方向の流路と、前記主流路への出口開口を有す
    る、前記主流路の半径方向の流路とを備え、 前記出口開口の下流側の主流路に絞りを備え、この絞り
    部と前記出口開口との間の主流路を断面積一定とし、 前記軸方向の副流路を、主流路の径方向でかつスロット
    ルバルブのバルブ軸を横切る方向に偏心して備えると共
    に、前記副流路の出口開口を、前記バルブ軸に対して、
    前記軸方向の副流路と反対側に備え、 前記スロットルバルブは、前記バルブ軸よりも前記軸方
    向の副流路が備えられた側のスロットルバルブ部が上流
    側に、前記バルブ軸に対して前記スロットルバルブ部と
    反対側のスロットルバルブ部が下流側に変位するように
    回転駆動されることを特徴とする空気流量計。
JP63505106A 1987-06-17 1988-06-15 空気流量計 Expired - Fee Related JP2635143B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP63505106A JP2635143B2 (ja) 1987-06-17 1988-06-15 空気流量計

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP14899387 1987-06-17
JP62-148993 1987-06-17
JP63505106A JP2635143B2 (ja) 1987-06-17 1988-06-15 空気流量計

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2635143B2 true JP2635143B2 (ja) 1997-07-30

Family

ID=26479019

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP63505106A Expired - Fee Related JP2635143B2 (ja) 1987-06-17 1988-06-15 空気流量計

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2635143B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN113464714A (zh) * 2021-08-02 2021-10-01 九通集团有限公司 一种泵出口最小流量阀

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS55145321U (ja) * 1979-04-06 1980-10-18
JPS58120121A (ja) * 1982-01-13 1983-07-16 Hitachi Ltd 内燃機関用空気流量計
JPS58137716A (ja) * 1982-02-03 1983-08-16 ロ−ベルト・ボツシユ・ゲゼルシヤフト・ミツト・ベシユレンクテル・ハフツング 空気量測定装置の温度に依存する抵抗の損傷を防止する方法
JPS6149140A (ja) * 1984-08-17 1986-03-11 Toyota Motor Corp 内燃機関の燃料噴射制御装置
JPS61122523U (ja) * 1985-01-17 1986-08-01

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS55145321U (ja) * 1979-04-06 1980-10-18
JPS58120121A (ja) * 1982-01-13 1983-07-16 Hitachi Ltd 内燃機関用空気流量計
JPS58137716A (ja) * 1982-02-03 1983-08-16 ロ−ベルト・ボツシユ・ゲゼルシヤフト・ミツト・ベシユレンクテル・ハフツング 空気量測定装置の温度に依存する抵抗の損傷を防止する方法
JPS6149140A (ja) * 1984-08-17 1986-03-11 Toyota Motor Corp 内燃機関の燃料噴射制御装置
JPS61122523U (ja) * 1985-01-17 1986-08-01

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN113464714A (zh) * 2021-08-02 2021-10-01 九通集团有限公司 一种泵出口最小流量阀
CN113464714B (zh) * 2021-08-02 2023-02-24 九通集团有限公司 一种泵出口最小流量阀

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR940011013B1 (ko) 열식 공기유량계 및 그 제조방법
KR940000022B1 (ko) 열선식 공기유량계
KR890007061A (ko) 열선식 공기유량계와 그것을 사용한 내연기관
US6018994A (en) Temperature sensitive flow sensor having plate-like straightening members on the metering pipe
EP0054887B1 (en) Air flow meter assembly
US6422070B2 (en) Device for measuring the mass of a flowing medium
JP2857787B2 (ja) 熱式空気流量計及び該流量計を備えた内燃機関
JP2635143B2 (ja) 空気流量計
JPH0258571B2 (ja)
US4986116A (en) Air flow meter for internal combustion engine
JP2993912B2 (ja) 空気流量計とそれを用いた内燃機関
JPH0953482A (ja) スロットルボディ一体形空気流量測定装置
US5301547A (en) Air flow rate meter
JP2845894B2 (ja) 空気流量計とそれを用いた内燃機関
JPS591347B2 (ja) 燃料供給装置
JP2804188B2 (ja) スロットルボディ
JPH089612Y2 (ja) 内燃機関の吸入空気流量計測装置
JPS6329855Y2 (ja)
JP3204328B2 (ja) 空気流量計付きスロットルボディ
JP3058704B2 (ja) スロットルボディ
JPH07116961B2 (ja) 燃料噴射器を備えた内燃機関の吸気機構
JPH0138495Y2 (ja)
JPH109921A (ja) 空気流量測定装置
JPH0440323A (ja) 熱線式空気流量計
JPH06258114A (ja) 内燃機関用空気流量計

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees