JP2634362B2 - 入出力保護回路 - Google Patents

入出力保護回路

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JP2634362B2 JP34732192A JP34732192A JP2634362B2 JP 2634362 B2 JP2634362 B2 JP 2634362B2 JP 34732192 A JP34732192 A JP 34732192A JP 34732192 A JP34732192 A JP 34732192A JP 2634362 B2 JP2634362 B2 JP 2634362B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は半導体装置の入出力保護
回路に関する。すなわち、入力パッドもしくは出力パッ
ドから半導体集積回路内に侵入する静電パルスを排除し
得る入出力保護回路に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体集積回路装置は、近年微細化が進
み、そのため入力又は出力パッドから侵入する静電パル
スによって素子が破壊される可能性が大きくなってい
る。そのため、近年の半導体集積回路装置においては各
入力又は出力パッドに付随して、内部回路を保護するた
めの保護回路が備えられていることが多い。
【0003】このような外部から侵入する静電パルスか
ら内部の回路を保護する入出力保護回路の回路図が図5
及び図6に示されている。
【0004】図5には、入力パッド5から侵入する静電
パルス(ESD:ElectroStatic Des
charge、静電放電とも呼ばれる)を吸収する入力
保護回路が示されている。この入力保護回路は、入力パ
ッド5と入力バッファ4との間に設けられており、PM
OS型トランジスタ1と、NMOS型トランジスタ2
と、及び保護抵抗3とを含んでいる。PMOS型トラン
ジスタのソース端子とゲート端子とは電源端子に接続さ
れ、ドレイン端子は入力パッド5に接続されている。そ
して、NMOS型トランジスタ2はそのソース端子とゲ
ート端子とは共に接地され、ドレイン端子は入力パッド
5に接続されている。更に、保護抵抗3の一方端も入力
パッド5に接続されている。保護抵抗3の他方端は入力
バッファ4の入力端子に接続されている。
【0005】このような構成により、入力パッド5から
侵入する過大な電流は保護抵抗3によって制限される。
また、電源端子と入力パッド5との間に加わる静電パル
スは、PMOS型トランジスタ1がブレークダウンする
ことにより吸収し、接地端子と入力パッド5との間に加
わる静電パルスはNMOS型トランジスタ2により吸収
される。以上のような構成により、入力バッファ4の出
力端子に接続されている内部の回路は、外部からの静電
パルスから保護されている。
【0006】図6には、出力パッド15に設けられた出
力保護回路の回路図が示されている。内部回路からの出
力信号はプリドライバ14によって増幅された後オープ
ンドレイン出力のNMOS型トランジスタのゲートに印
加される。このオープンドレイン出力のNMOS型トラ
ンジスタのソース端子は接地され、ドレイン端子は出力
パッド15に接続されている。これによって、内部回路
からの出力信号はオープンドレイン出力として出力パッ
ド15から出力される。図6においても、上述した図5
と同様にPMOS型トランジスタ11と、NMOS型ト
ランジスタ12とが出力保護回路に含まれている。図5
と同様に、このPMOS型トランジスタのソース端子と
ゲート端子とは共に電源端子に接続され、そのドレイン
端子は出力パッド15に接続されている。そして、NM
OS型トランジスタ12のソース端子とゲート端子とは
共に接地され、そのドレイン端子は同様に出力パッド1
5に接続されている。
【0007】このような構成により、図6においても上
述した図5と同様に、電源端子と出力パッド15との間
に加わった静電パルスはPMOS型トランジスタ11吸
収され、接地端子と出力パッド15との間に加わった静
電パルスはNMOS型トランジスタ12に吸収される。
これによって、外部から侵入する静電パルスから内部の
回路を保護している。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】従来の半導体集積回路
装置の入出力保護回路は、このように構成されていたの
で、外部から侵入する静電パルスから内部の回路を効果
的に保護することが可能である。
【0009】しかしながら、近年半導体集積回路装置の
低電圧化が進められている。すなわち、従来においては
半導体集積回路装置の電源電圧は5ボルトが一般的であ
ったが、半導体集積回路の高密度化が進められた結果電
源電圧の低電圧化が進められている。このように電源電
圧を下げるのは、集積回路構造の微細化に伴い、デバイ
スの信頼性を維持するためである。そして、もう一つの
理由は1つのパッケージに封止できる半導体集積回路の
消費電力に制限があるため、高密度化に伴い消費電力を
抑える必要が生じたからである。
【0010】このような背景により例えば3ボルトや
3.3ボルトで動作する半導体集積回路装置が提案され
ている。このような3ボルト動作の半導体集積回路装置
と、従来の5ボルト動作の半導体集積回路装置とを接続
した場合、3ボルト動作の入出力パッドに、他の5ボル
ト動作の半導体集積回路装置等から、5ボルトが印加さ
れると、入出力パッドに接続されているPMOS型トラ
ンジスタ1,11の寄生ダイオードを通じて5ボルト動
作の装置から3ボルト動作の装置内部に、その電位差に
よる電流が流れてしまう。このような電流は、半導体集
積回路装置の誤動作やラッチアップの原因となり得る。
従って、このような電流の経路をなくすために、PMO
S型トランジスタ1,11を除去すれば、ESD耐圧は
当然低下してしまう。
【0011】本発明は上記課題に鑑みなされたものであ
り、その目的は動作電圧が異なる半導体集積回路装置と
接続されても、誤動作やラッチアップ等を起こさず、し
かもESD耐圧を維持することのできる半導体集積回路
装置を得る。
【0012】
【課題を解決するための手段】第一の本発明は上記課題
を解決するために、カソード端子が電源端子に接続され
たダイオードと、ベース端子及びエミッタ端子が入力も
しくは出力端子に接続され、コレクタ端子が前記ダイオ
ードのアノード端子に接続されているPNP型トランジ
スタであって、他の回路とは接続されていない独立のウ
ェル上に形成されているPNP型トランジスタと、を含
み、前記入力もしくは出力端子から侵入した静電パルス
を吸収する入出力保護回路である。
【0013】第二の本発明は上記課題を解決するため
に、カソード端子が電源端子に接続されたダイオード
と、ゲート端子及びソース端子が入力もしくは出力端子
に接続され、ドレイン端子が前記ダイオードのアノード
端子に接続されているPチャネルFETであって、他の
回路とは接続されていない独立のウェル上に形成されて
いるPチャネルFETと、を含み、前記入力もしくは出
力端子から侵入した静電パルスを吸収する入出力保護回
路である。
【0014】
【作用】第1の本発明におけるPNP型トランジスタ
は、入力もしくは出力端子に静電パルスが侵入した場
合、そのエミッタ端子とコレクタ端子との間がブレーク
ダウンし、この静電パルスを吸収する。一方、ダイオー
ドのカソード端子が接続されている電源電圧よりやや高
い電圧が入力もしくは出力端子に印加された場合、PN
P型トランジスタのエミッタ端子とコレクタ端子との間
が導通状態とはならないため、通常動作には影響を与え
ることはない。
【0015】第2の本発明におけるPチャネルFET
も、第1の本発明におけるPNP型トランジスタと同様
の作用を行う。
【0016】
【実施例】以下、本発明の好適な実施例を図面に基づい
て説明する。
【0017】図1には、本発明の好適な実施例である入
力保護回路の回路図が示されている。本実施例による入
力保護回路はゲート端子とドレイン端子とが入力パッド
25に接続されているPMOS型トランジスタ21と、
カソード端子が電源端子に接続されアノード端子が上述
したPMOS型トランジスタ21のソース端子に接続さ
れているダイオード26と、を含んでいる。本実施例に
よる入力保護回路は、従来と同様に入力パッド25と入
力バッファ24との間に接続されている保護抵抗23
と、同じく入力パッド25に接続されているNMOS型
トランジスタ22とを含んでいる。これらの保護抵抗2
3と、NMOS型トランジスタ22とは従来通りの構成
であり、その作用も従来と同様である。
【0018】本実施例において特徴的な構成は上述した
PMOS型トランジスタ21とダイオード26との直列
回路である。この構成により、ダイオード26のカソー
ド端子に印加されている電源電圧より高い動作電圧の半
導体集積回路装置が入力パッド25に電源電圧より高い
信号を印加しても、PMOS型トランジスタ21は導通
状態とはならず、不測の電流が流れるおそれがない。
【0019】図2に、図1に示されているPMOS型ト
ランジスタ21の半導体基板上の構造断面図が示されて
いる。図2に示されているように、本実施例におけるP
MOS型トランジスタ21は、他の回路から独立してい
るNウェル上に形成されている。Nウェル上には2つの
P+拡散領域が設けられている。それらは、ソース領域
29と、ドレイン領域27である。更に、これら2つの
領域の間に絶縁膜を介してゲート電極28が設けられて
いる。図1及び図2に示されているように、ソース領域
29とゲート電極28とは共に入力パッド25に接続さ
れている。また、ドレイン領域27は図1及び図2に示
されているようにダイオード26のアノードに接続され
ている。
【0020】本実施例において特徴的なことは、PMO
S型トランジスタ21が他の回路から独立のNウェル上
に形成されていることである。このような構成により、
図2に示されているようにソース領域29とNウェルと
の間に1個の寄生ダイオードが形成される。また、同様
にドレイン領域27と、Nウェルとの間にも寄生ダイオ
ードが形成されている。従って、入力パッド25から、
電源端子VDDに至る回路の中にはダイオード26も含め
て3個のダイオードが備えられていることになる。
【0021】図3には、この3個のダイオードが入力パ
ッド25と電源端子VDDとの間に形成されている様子が
示されている。図3に示されているように、入力パッド
25と電源端子との間には、3個のダイオードが直列に
接続されていることになる。このうち、PMOS型トラ
ンジスタ21に由来するダイオードは、そのアノード端
子を対向させて接続されており、この2つのダイオード
と電源端子との間にはダイオード26がそのカソード端
子を電源端子に向けて接続されている。
【0022】このように、3個のダイオードが直列に接
続されているため、例えば入力パッド25に高電圧の静
電パルスが印加されると、上述したようにPMOS型ト
ランジスタ21に由来する2個の寄生ダイオードのうち
ドレイン領域側のダイオードがブレークダウンし、この
静電パルスを吸収するので入力パッド25に接続する内
部回路を静電パルスから保護することが可能である。
【0023】そして、この半導体集積回路装置が他の電
子部品等と組み合わされることにより電子機器を構成し
た場合には、この入力パッド25には電源電圧VDD未満
の電圧の信号が印加される場合がある。例えば、電源電
圧が3ボルトである場合には、入力パッド25には約0
ボルトから上限は3ボルトに近い電圧までの電圧値を有
する信号が入力される。このような場合には、ダイオー
ド26が逆バイアスされているため、不測の電流が流れ
ることはない。
【0024】更に、本実施例に係る半導体集積回路装置
の動作電圧が例えば3ボルトであった場合において、入
力パッド25に他の5ボルト動作の半導体集積回路装置
からの出力信号が印加された場合には、この入力パッド
25にはほぼ0ボルトから最大5ボルト程度の電圧の信
号が印加されるが、この場合にはPMOS型トランジス
タ21に由来する寄生ダイオードのうち一方のダイオー
ドが逆バイアスされるため、同様に不測の電流が流れる
ことがない。本実施例において特徴的なことは、従来か
らあった構成であるダイオード26とは逆向きのダイオ
ードが入力パッド25と電源端子との間に直列に接続さ
れていることである。このような構成により、本実施例
に係る半導体集積回路装置の動作電圧より高い動作電圧
を有する半導体集積回路装置等が接続され、入力パッド
25に電源電圧VDDより高い電圧が入力されても、入力
パッド25から電源端子に大きな電流が流れてしまうこ
とはない。
【0025】このように、本実施例によれば、電源電圧
の異なる他の半導体集積回路装置等と混在することが可
能であり、かつ入力パッド等を介して入力する静電パル
スから内部回路を保護することの可能な半導体集積回路
装置が得られる。なお、本発明の保護回路を出力回路に
適用することも好適である。
【0026】図4には、このような出力保護回路の回路
図が示されている。図4に示されているように、この出
力保護回路は図1に示されている入力保護回路と同様
に、出力パッド35にそのゲート端子とドレイン端子と
が接続されているPMOS型トランジスタ31と、この
PMOS型トランジスタ31のソース端子にアノード端
子が接続されているダイオード36とを含んでいる。そ
して、このダイオード36はそのカソード端子が電源端
子に接続されている。すなわち、図4に示されているP
MOS型トランジスタ31は、図1に示されているPM
OS型トランジスタ21に相当し、ダイオード36は、
図1のダイオード26に相当する。従って、電源端子と
出力パッド35との間には、図3に示されているような
3個のダイオードによる直列回路が形成され、前述した
ように、出力パッド35から侵入する静電パルスを効果
的に吸収できると共に、出力パッド35に他の動作電圧
を有する半導体集積回路装置等が接続されることにより
この出力パッド35に電源電圧VDDより高い電圧が印加
されても不測の電流が流れてしまうことがない。
【0027】図4に示されている回路は、従来の図6に
示されている回路と同様に内部回路からの出力信号を増
幅するプリドライバ34と、プリドライバ34の出力信
号をオープンドレイン出力に変換するオープンドレイン
出力のNMOS型トランジスタ33とを含んでいる。更
に、従来の図6と同様に出力パッド35と接地との間に
保護回路の一部であるNMOS型トランジスタ32が設
けられている。このように、図4に示されている回路は
オープンドレイン出力による出力回路であるので、出力
パッド35に電源電圧VDDより高い電圧が印加されるこ
とも多い。
【0028】以上述べたように、本実施例によれば半導
体集積回路装置のESD(静電放電)破壊に対する耐圧
の低下をさせることなく、異なる電源電圧の他の半導体
集積回路装置と混在させ1つの電子機器を構成すること
が可能な半導体集積回路装置が得られる。
【0029】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の入出力保
護回路によれば、外部からの静電パルスを吸収しESD
(静電放電)による破壊から内部回路を保護することが
できる半導体集積回路装置であって、動作電圧の異なる
他の半導体集積回路装置等と組み合わせることが可能な
半導体集積回路装置を構成することができる。
【0030】従って、本発明による入出力保護回路を適
用した半導体集積回路装置を使用することにより電子機
器の低消費電力化・高密度化を図りながら、ESD(静
電放電)に対する耐圧の低下を防止することが可能であ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施例に係る入力保護回路の回路図である。
【図2】図1のPMOS型トランジスタ21の断面構造
図である。
【図3】図1の入力パッド25から電源端子に至るまで
の模式的な回路図である。
【図4】本実施例の出力保護回路の回路図である。
【図5】従来の入力保護回路の回路図である。
【図6】従来の出力保護回路の回路図である。
【符号の説明】
21 PMOS型トランジスタ 22 NMOS型トランジスタ 23 保護抵抗 24 入力バッファ 25 入力パッド 26 ダイオード

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 カソード端子が電源端子に接続されたダ
    イオードと、 ベース端子及びエミッタ端子が入力もしくは出力端子に
    接続され、コレクタ端子が前記ダイオードのアノード端
    子に接続されているPNP型トランジスタであって、他
    の回路とは接続されていない独立のウェル上に形成され
    ているPNP型トランジスタと、 を含み、前記入力もしくは出力端子から侵入した静電パ
    ルスを吸収する入出力保護回路。
  2. 【請求項2】 カソード端子が電源端子に接続されたダ
    イオードと、 ゲート端子及びソース端子が入力もしくは出力端子に接
    続され、ドレイン端子が前記ダイオードのアノード端子
    に接続されているPチャネルFETであって、他の回路
    とは接続されていない独立のウェル上に形成されている
    PチャネルFETと、 を含み、前記入力もしくは出力端子から侵入した静電パ
    ルスを吸収する入出力保護回路。
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