JP2632985B2 - チタン族元素含有タンタル粉及びその製造方法 - Google Patents
チタン族元素含有タンタル粉及びその製造方法Info
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Description
料として有用なタンタル粉末とその製造方法に関するも
のである。
有用な材料であり、多用されている。
化し、電解コンデンサーにおいては、単位体積当りの電
気容量を上げる必要があり、その方法が数多く報告され
ている。
面積を増大する方法が検討されている。
値には相関関係があり、焼結体の比表面積を保つには、
焼結温度の制御も考えられるが、根本的には還元で得ら
れる粉の比表面積を制御することが重要である。
料として、これを金属Na、K等で還元して金属タンタル
粉末を得る方法が一般的であるが、この還元法によるタ
ンタル粉の製造に際し、比表面積を上げるなど、キャパ
シター特性を向上させる方法として、微量の添加物を加
える方法が多く報告されている。例えば、B、Pなどを
添加する方法(特開昭60−149706号)、Sを添加する方
法(特開昭52−109409号)、Siを添加する方法(特開昭
55−113807号)、B、N、Siなどを添加する方法(米国
特許第3825802号)などが知られている。
粉の比表面積が増加するので、高容量用のタンタルコン
デンサーの材料として望ましい方向ではあるが、その反
面、以下に述べるように、焼結時などに好ましくない影
響が生じるという問題がある。
問題がないが、多量に添加すると真空熱処理時にBが蒸
発蒸着し、タンタル表面がBでコーティングされる。こ
のタンタル粉をコンデンサー用焼結体として陽極酸化す
ると、生成した酸化被膜が変質する場合がある。
腐食し、タンタル中の不純物が増加する場合がある。ま
た熱処理時にSが蒸発し、やはり腐食性の強いガスが発
生する。
問題がある。
るLC(洩れ電流)が増大する。
表面積を増大すると共に、特にコンデンサー用焼結体に
する際に焼結時などに悪影響の少ないタンタル粉を提供
し、またかゝるタンタル粉を製造する方法を提供するこ
とを目的とするものである。
面積を増大させる効果があり、なお且つ他に悪影響を与
えない添加物を見い出すべく鋭意研究を重ねた結果、チ
タン族元素(Ti、Zr、Hf)の適量添加が効果的であるこ
とを見い出し、ここに本発明をなしたものである。
ば、タンタル化合物(K2TaF7)を原料として、これを適
当な溶剤(NaCl、KClなどのアルカリハライド)の存在
の下で加熱溶融し、金属Na、K等で還元して金属Ta粉末
を得る方法が一般的である。
行うと、添加物はタンタルと同時に還元される。そして
還元されたチタン族元素の微粒子がタンタル粉の粒子成
長の際の核となる。
などを添加した浴の場合と同様、タンタル粉を微細化す
る効果もある。
タンタル粉の核となる作用、タンタル粉の微細化作用な
どがあり、比表面積の増大に極めて有利となる。
がなく、浴内はタンタル原子の過飽和状態となり、核は
偶然に生成したタンタル微粒子などしかなく、このよう
な核が一旦生成すると、過飽和のタンタル原子が急に析
出、成長し、結果的に粒が大きくなるものの、比表面積
が増大しない。
素とは異なり、真空熱処理で蒸発することがなく、ま
た、融点も高く化学的に安定で少なからず弁作用を持つ
元素であるから、熱拡散によってタンタル中に分散して
も、その後の悪影響はない。したがって、タンタル焼結
体の種々の処理時に蒸発、ガス発生等々の問題がない。
素の少なくとも1種を、純分換算でTaに対して20〜5000
ppmの範囲で添加する。添加量が20ppmより少ない場合は
上記効果が得られず、また5000ppmより多量に添加する
と、不純物が多くなりすぎ、悪影響が生ずるので好まし
くない。
製造に適用するが、還元法としては特に制限がなく、通
常、タンタル化合物(K2TaF7)を原料として、これを適
当な溶剤の存在の下で金属Na、K等で還元して金属Ta粉
末を得る方法に適用する。
溶けていることが必要である。
ZrF6などで表わされる分子形又は酸化物などの化合物で
あり、還元時にタンタル化合物(K2TaF7)と同時に還元
される形であることが必要である。
物、フルオロ金属酸塩等々を挙げることができる。具体
的に一例を列挙するならば、次のとおりである。Ti化合
物の場合は、TiF4、TiBr4、TiI4、TiO2などがある。Zr
化合物の場合は、ZrF4、ZrCl4、ZrBr4、ZrI4、ZrO2、Zr
S2、K2ZrF6などがある。またHf化合物の場合は、HfF4、
HfCl4、HfBr4、HfI4、HfO2、HfS2、HfCl2O・8H2Oなどが
ある。
浴内に溶けていることが必要であり、例えば、タンタル
原料(K2TaF7)中に混合する態様、溶剤(NaCl、KClな
ど)中に混合する態様、或いは更に還元中の浴に添加す
ることも可能である。
Taに対し(Ti族/Ta)、チタン族元素の少なくとも1種
を20〜5000ppmの範囲となるような量で添加する。
ば、Pなどによる既知の添加物を加えても、得られる製
品の電気的性質を悪化させることはない。したがって、
チタン族元素に併せて添加し、既知の添加物の有利な効
果を同時に得ることも可能である。
塩化ナトリウム2kgにフッ化チタン酸カリウムをそれぞ
れ0.8g、8.0g添加した混合塩を溶融させ、これを金属ナ
トリウムで還元し、タンタル粉を得た。
ずに同様の条件で還元を行い、タンタル粉を得た。
を調べた。その結果は、第1表に示すように、チタンを
添加したタンタル粉は、無添加粉に比べて比表面積が約
10〜20%増加していることがわかる。
られたタンタル粉について、真空中で1500℃×30分の熱
処理を施し、更に脱酸素処理を行った後、焼結防止剤
(リン化合物)を20ppm添加した。この粉1gを成型密度
4.5g/cm3、直径6mmのペレットに成型し、これを焼結
(焼結温度1500℃、1600℃)し、0.01%リン酸を用いて
60℃、1次化成電圧70Vで陽極酸化処理して酸化皮膜を
形成し、コンデンサー用陽極体とした。
ついても同様の条件で処理し、コンデンサー用陽極体と
した。
す。
無添加のものに比べて、LC(洩れ電流)の悪化が見られ
ず、またCV(単位質量当たりの電気容量)、SV(絶縁破
壊電圧)が増加している。
塩化ナトリウム2kgにチタン族元素の酸化物(TiO2、ZrO
2、HfO2)を各々Taに対しチタン族元素が50ppmになるよ
うに添加し、実施例1と同様の条件で還元し、タンタル
粉を得た。
を調べた。その結果は第3表に示すように、チタン族元
素を添加したタンタル粉は、無添加粉に比べて比表面積
が約10〜20%増加した。
適量のチタン族元素を添加したので、比表面積が増加で
き、優れた性状のタンタル粉を得ることができる。この
タンタル粉を電解コンデンサー材料として用いた場合、
キャパシター特性においてもCV、SV、LCとも悪化させる
悪影響はなく、むしろ特性を向上させる効果がある。ま
た、電解コンデンサー材料の製造過程においても悪影響
がない。
Claims (2)
- 【請求項1】タンタル化合物の還元により得られるタン
タル粉において、Ti、Zr及びHfのうちの少なくとも1種
を、純分換算でTaに対して20〜5000ppm含有しているこ
とを特徴とするチタン族元素含有タンタル粉。 - 【請求項2】タンタル化合物の還元によりタンタル粉を
製造するに当たり、Ti、Zr及びHfのうちの少なくとも1
種を、タンタルの還元と同時に還元される形で添加し、
還元することを特徴とするチタン族元素含有タンタル粉
の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP30302488A JP2632985B2 (ja) | 1988-11-30 | 1988-11-30 | チタン族元素含有タンタル粉及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP30302488A JP2632985B2 (ja) | 1988-11-30 | 1988-11-30 | チタン族元素含有タンタル粉及びその製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH02149601A JPH02149601A (ja) | 1990-06-08 |
JP2632985B2 true JP2632985B2 (ja) | 1997-07-23 |
Family
ID=17916016
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP30302488A Expired - Lifetime JP2632985B2 (ja) | 1988-11-30 | 1988-11-30 | チタン族元素含有タンタル粉及びその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2632985B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2005099935A1 (ja) | 2004-04-15 | 2005-10-27 | Jfe Mineral Company, Ltd. | タンタル粉末およびそれを用いた固体電解コンデンサ |
-
1988
- 1988-11-30 JP JP30302488A patent/JP2632985B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2005099935A1 (ja) | 2004-04-15 | 2005-10-27 | Jfe Mineral Company, Ltd. | タンタル粉末およびそれを用いた固体電解コンデンサ |
US7729104B2 (en) | 2004-04-15 | 2010-06-01 | Jfe Mineral Company, Ltd. | Tantalum powder and solid electrolyte capacitor including the same |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH02149601A (ja) | 1990-06-08 |
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