JP2632180B2 - 黒真珠及びその着色法 - Google Patents

黒真珠及びその着色法

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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、黄色系真珠その他市場性の低い実態色の強
い真珠の幾重にも重積した真珠層の薄層間に高純度プラ
チナ属金属コロイドブラックを薄膜状に挿入して真珠層
の黒色化と共に真珠の同心球状多重層固体コロイド薄膜
構造との相乗効果による光干渉色の著しい増大とコロイ
ドの輝点による光沢の増加により真珠に光学的美と耐光
堅牢度を付加して、より高い真珠の市場価値を造り出す
事を目的とする。
(従来の技術) 従来、真珠の着色法としては、 (1)染料による着色法。
(2)放射線(コバルト60)照射による着色 (3)硝酸銀或ひは感光性銀塩化合物溶液に真珠を浸漬
した後、日光(紫外線)照射又は還元剤を作用して着色
する方法。
以上の3方法が知られ、実用化されている。
従来法の(1)は染料の溶解度、真珠の染色性及び真
珠層構造の点から黒色(濃色)化は困難な上、耐光堅牢
度が低い。現在では主にピンク・ブルー着色が成されて
いる。
(2)放射線照射法は海産真珠層の着色度合が至って低
く、養殖海産真珠の核即ち淡水貝殻核が暗青灰色に着色
する事から海産真珠の外観は淡青灰色を呈するしかし放
射線照射時間が長くなるに伴い真珠層構成成分である蛋
白質が破壊され真珠層は脆劣化し光沢を著しく阻害減少
する。又、着色度合が低く、経時的に褪色をなす上に、
真珠層内部組成構造の部分的差異から着色斑を多く生ず
る欠点が有る。
(3)硝酸銀又は感光性銀化合物水溶液に真珠を浸漬し
た後、紫外線(日光)照射又は還元剤を作用する事によ
り(1)・(2)の方法と比較して遥かに濃く着色する
事が出来るが、宝飾評価の低いブラウン系色調が多く出
現し、又真珠内部に浸透した銀塩は真珠層内部の蛋白質
を酸化破壊し、真珠層が脆劣化する一方銀塩自体も除々
に還元されてブラウン系色調をより強める欠点が有る。
(発明が解決しようとする課題) 従来法は単に真珠の着色を目的とし、真珠の生命とも
言える真珠層の硬度、明彩度及び経時堅牢度の低下を招
くのに対し、本発明は、真珠を痛める事なく、黒及び濃
色着色が可能であると共に、光干渉色と光沢を著しく増
大し、黒真珠で最も貴重がられる強い光沢と魅力ある美
しい黒「即ち強い日光を浴びた烏の濡れ羽色様な色、俗
称ピーコックカラー又は、レインボーブラック」真珠を
効率よく創作し、宝玉に相応しい高い経時堅牢性を真珠
に具備させる事を目標とするものである。即ち、真珠層
内部に高純度プラチナ属金属コロイドブラックの薄膜多
重層を生成する事により、本発明が目標とする魅力ある
美しい色合いと光沢、更に高い経時堅牢性を具備した黒
及び着色真珠の創作に成功した。
(作用) プラチナ属金属即ちルテニウム.ロジウム.パラジウ
ム.オスミウム.イリジウム.プラチナ.の各金属が微
粒子状の黒(ルテニウムブラック.ロジウムブラック.
プラチナブラック等)を作る事は周知の事実であるが、
真珠層層間に化学安定性の高いプラチナ属金属コロイド
ブラックを生成させる事により可視光線波長域の厚みか
ら成るアラゴナイトの微粒子結晶薄膜・プラチナ属金属
コロイド薄膜・コンキオリン薄膜・空間薄層と屈折率差
が大きい薄膜が相互に真珠特有の同心球状に規則正しい
多重層構造組織を形成して、強い光沢と光干渉色効果に
よる美しい色調を真珠に付加すると共に真珠の経時的色
彩堅牢度を著しく高める事が出来た。
本発明による真珠着色法の実施例に際してはプラチナ
属金属の中で良く活性水素を吸蔵し水素に対し大きな透
過性を有するパラジウム及びルテニウムがその種々なる
科学.経済的特性から効率よくその目的を満し、実用的
である事から、パラジウムアンミン錯塩、ルテニウムア
ンミン錯塩による、真珠の着色法の実施例を記述しま
す。
(実施例1) (A液)濃度2%、PH8.5の2塩化テトラアンミンパラ
ジウム錯塩の水溶液に0.02%のノイオン界面活性剤を加
えた溶液。
(B液)0.02%のノイオン界面活性剤を添加した5%ヒ
ドラジン水溶液。
上記A・Bの溶液を調製し用意する。
先ず、浜揚げ真珠或ひは穿孔加工真珠をA液に浸漬し
30℃に3日間保ち、真珠に2塩化テトラアンミンパラジ
ウム錯塩を充分に浸透させた後、水洗して真珠表面に付
着したパラジウム錯塩を除去し、B液のヒドラジン水溶
液に浸漬して、室温中に3日間保つと真珠内層にパラジ
ウムブラックが生成し、真珠は光沢の有る暗青色に着色
すると共に干渉光沢を著しく増加する。又真珠内層に生
成したパラジウムブラックは多量の活性水素を吸蔵して
居るから真珠をB液より出し、水洗脱水後、再度A液に
浸漬して2日間保温すると真珠は1段と多量のパラジウ
ムブラックが生成され濃く着色する。再度B液に浸漬す
ると真珠は更に黒化し、1段と干渉光沢を増す。以後A
・B液に浸漬を繰り返す毎に真珠は着色度合いを高め、
同時に干渉光沢の増加を強め3回目で大部分(90%以
上)の真珠が目的とする色目に着色した。
実施例2 (A液)濃度2%、PH8.5、のニトロシルアンミンルテ
ニウム錯塩水溶液に0.03%のノイオン界面活性剤を加え
た溶液。(B液)0.03%のノイオン界面活性剤を添加し
た3%ヒドラジン水溶液。
上記2種の溶液を調製し用意する。
穿孔加工真珠を45℃にて充分に乾燥させた後、真珠を
A液に浸漬して減圧状態に置き真珠内の空気を除去した
後、常圧常温下に3日保ち、真珠内層に充分にA液を浸
透含有せしめた後真珠を水洗し、B液に浸漬して常温に
3日間保つと真珠内層にルテニウムブラックが生成され
ると共に多量の活性水素が吸蔵され、真珠は暗青色に着
色する。真珠をB液より出し、水洗脱水後、再度A液に
浸漬し3日間30℃に保つと、真珠は一段と着色度合いを
増す、更にB・A液に浸漬を繰り返し、目的の着色度合
に達した着色真珠を逐次取りだし、色目の揃った着色真
珠をえた。
(発明の効果) 本発明は従来の真珠着色法即ち前記の1.染色法。2.放
射線照射法。3.感光性銀化合物法(硝酸銀法)。とは全
く異なり科学的に安定な高純度プラチナ属金属コロイド
による真珠の着色法で有り、真珠を痛める事なく、又着
色度合いが非常に良い上非常に高い耐光堅牢度と強い光
沢を有すると共に高屈折率をもつプラチナ属金属薄膜を
真珠特有の同心球状多重層薄膜構造の層内に挿入する事
により、光干渉色光沢は一段と美しさを増し、着色真珠
で最も希少価値が高く貴重な最上級の色合い(レインボ
ーブラック)の演色技法及びその着色真珠の発明で、各
種養殖浜揚げ真珠に多く含まれる低市場評価の濃い実態
色真珠の新しい高付加価値着色法として、当発明は真珠
加工業界に画期的生産価値効果をもたらすものと大きな
期待が持たれる。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】真珠層の層間及び結晶粒間にプラチナ属金
    属コロイドブラックを有する黒及び着色真珠。
  2. 【請求項2】プラチナ属金属のアンミン錯塩水溶液と塩
    基性の還元剤水溶液とを個別に真珠内部に浸透させて真
    珠層層間での化学反応にて、薄膜状にプラチナ属金属コ
    ロイドブラックを生成させる事を特徴とする真珠の着色
    法。
JP63073976A 1988-03-28 1988-03-28 黒真珠及びその着色法 Expired - Lifetime JP2632180B2 (ja)

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JPS4931798A (ja) * 1972-07-24 1974-03-22
JPS5161441A (ja) * 1974-11-27 1976-05-28 Kyoshi Okabayashi Kagakumetsukyokatsuseikashorizai

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JPH01244704A (ja) 1989-09-29

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