JP2632022B2 - 圧電発振器 - Google Patents

圧電発振器

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JP2632022B2
JP2632022B2 JP26678288A JP26678288A JP2632022B2 JP 2632022 B2 JP2632022 B2 JP 2632022B2 JP 26678288 A JP26678288 A JP 26678288A JP 26678288 A JP26678288 A JP 26678288A JP 2632022 B2 JP2632022 B2 JP 2632022B2
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健司 岡村
潔 山下
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Nihon Dempa Kogyo Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は電圧制御型の圧電発振器を利用分野とし、特
に発振器容器を密閉容器として構成した水晶発振器に関
する。
(発明の背景) 水晶発振器は発振特性が良好なことから基準周波数源
として通信機器等に多用される。その中でも、例えば水
晶振動子に起因した周波数温度特性を補償して周波数安
定度を高めるものとして温度補償発振器がある。近年で
は、高度情報化を抑えての通信周波数の狭帯化により周
波数安定度への要求は一段と厳しく、環境例えば湿気に
よる影響が無視できなくなってきた。
(従来例) 第2図は従来例を説明する温度補償発振器の概略回路
図である。
温度補償発振器は発振回路1と温度補償回路2とから
なる。発振回路1は水晶振動子3を発振子とし、図示し
ない発振用トランジスタ及び抵抗・コンデンサ等の回路
素子から例えばコルピッツ型の発振回路網を構成する。
水晶振動子3は例えばATカットの厚みすべり振動子と
し、発振回路1の温度特性を第3図の曲線(イ)に示し
たように常温約25℃に変曲点をもつ三次曲線とする。
温度補償回路2は補償電圧発生回路4と電圧可変容量
ダイオード5(以下、可変ダイオードとする)とからな
る。補償電圧発生回路4は図示しないサーミスタ・抵抗
等の直・並列回路網とし、周囲温度に感応した補償電圧
を発生する。可変ダイオード5は水晶振動子3の一端に
接続し、補償電圧により容量値を変化して発振回路1の
発振周波数を平坦にする「第3図の曲線(ロ)」。
このようなものでは、第4図に示したように発振回路
1及び温度補償回路2の水晶振動子3や各回路素子6を
図示しない導電路の形成された例えばガラスエポキシ材
からなる回路基板7に配設する。そして、回路基板7を
金属基台8の気密端子9のガラス部10により保持固定
し、金属カバー11を図示しない半田により封止する。な
お、可変ダイオード5のアノード電圧を制御する可変抵
抗器12を密閉容器外に設け(第1図参照)、温度補償と
は別にエージング等による周波数調整を行う。
(従来技術の問題点) しかしながら、上記構成の温度補償発振器では、半田
により金属基台8とカバー11とを封止する際、次の問題
が生ずる。すなわち、半田封止における熱が容器内の雰
囲気を膨張させ、作業中に外部に流出して温度の低下に
伴って容器内を減圧する。そして、このとき第5図に示
したように、充分に個化しない溶融状の半田12が圧力差
により容器内に吸引される。したがって、このような場
合には、内部に侵入した半田が回路基板に付着したり、
また後日に衝撃等により半田屑となって端子間を短絡さ
せ、発振不良を生ずる。
このため、例えば、金属基台8に図示しない貫通孔を
設け、容器内外の圧力を一定にして金属基台とカバーと
を半田封止した後、貫通孔を封止することが行われてき
た。しかし、この場合においても貫通孔部分に熱を加え
た時、同様に容器内が減圧するので半田が内部に吸引さ
れて半田屑を生成する問題があった。
(発明の目的) 本発明は、密閉容器内に半田が侵入することなく確実
に封止できて、湿気による周波数変化を防止する圧電発
振器を提供することを目的とする。
(発明の解決手段) 本発明は、密閉容器の一部に貫通孔を形成し、該貫通
孔に仮止具を設けるとともにその表面上から半田を施し
て封止したことを解決手段とする。以下、本発明の一実
施例を説明する。
(実施例) 第1図は本発明の一実施例を示す水晶発振器の図で、
同図(a)は密閉容器の分解断面図、同図(b)は水晶
発振器の断面図である。なお、前従来例図と同一部分に
は同番号を付与してその説明は簡略する。
温度補償発振器は、前述同様にATカットの水晶振動子
3を発振子とした発振回路1と、補償電圧発生回路4か
らの補償電圧を可変容量ダイオード5に印加して温度特
性を平坦にする温度補償回路2とからなる(前第2図参
照)。
そして、水晶振動子3や各回路素子6を回路基板7に
配設し、密閉容器内に封入する。密閉容器は気密端子9
の形成された金属基台8とカバー11とからなる。金属基
台8はその底面に台形状の窪み部14を設けて貫通孔15が
形成される。そして、回路基板7を気密端子9のガラス
部10状に保持固定し、金属基台8とカバー11との側壁同
志を半田封止する。次に、画鋲状とした仮止具16の針部
17を貫通孔15に挿通し、頭部18を窪み部14内に埋没させ
る「第1図(a)」。次に、仮止具16の頭部18上に半田
13を施して窪み部14を封止する「第1図(b)」。な
お、密閉容器外には周波数調整用の前述した可変抵抗器
12を設ける。
このようなものでは、金属基台8とカバー11との接合
時にその熱により容器内が一時的に減圧しても、貫通孔
15により外圧に復帰する。また、その後に貫通孔15に仮
止具16を設けてその表面から半田封止を行うので、半田
13が貫通孔15から容器内に流入することを防止する。し
たがって、半田屑等が容器内に発生することなく電気的
短絡を防止して信頼性を高める。そして、湿気等の侵入
を排除して周波数安定度を確実に補償できる。(他の事
項) なお、上記実施例では温度補償発振器を例として説明
したが、これに限らず種々の発振器に利用できることは
いうまでもない。また、密閉容器は側壁を有する本実施
例の金属基台とカバーとからなるものでなくてもよく適
宜変更可能であることは実施例から明らかである。そし
て、封止には半田13を利用したが、例えばインジウム等
高熱を必要としない蝋材であっても貫通孔15からの侵入
を防止する意味で本発明はこれら蝋材を用いたものでも
適用できる。
また、窪み部14は金属基台8の底面に設けたが密閉容
器のいずれに設けたとしても同様な効果を奏する。そし
て、窪み部14は台形状、仮止具15は画鋲状としたが、い
ずれもこれに限らず他の形状であってもよい。そして、
極端には窪み部14はなくともよく、要は仮止具16を設け
て容器内を仮遮断した状態で蝋材により封止たものは本
発明の技術的範囲に属する。
(発明の効果) 本発明は、密閉容器の一部に貫通孔を形成し、該貫通
孔に仮止具を設けるとともにその表面上から半田を施し
て封止したので、密閉容器内に半田が侵入することなく
確実に封止でき、湿気による周波数変化を防止する圧電
発振器を提供できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例を説明する水晶発振器の図
で、同図(a)は密閉容器の分解断面図、同図(b)は
水晶発振器の断面図である。 第2図は温度補償発振器の概略回路図、第3図は同発振
器の温度特性図、第4図は従来の温度補償発振器の断面
図、第5図は第4の一部断面図である。 1……発振回路、2……温度補償回路、3……水晶振動
子、4……補償電圧発生回路、5……可変ダイオード、
6……回路素子、7……回路基板、8……金属基台、9
……気密端子、10……ガラス部、11……カバー、12……
可変抵抗器、13……半田、14……窪み部、15……貫通
孔、16……仮止具、17……針部、18……頭部。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】発振回路を構成する水晶振動子を含む回路
    素子を基板上に配設して金属基台とカバーとからなる密
    閉容器内に封入した圧電発振器において、前記密閉容器
    の一部に貫通孔を形成し、該貫通孔に仮止具を設けると
    ともにその表面上から蝋材を施して封止したことを特徴
    とする圧電発振器。
JP26678288A 1988-10-22 1988-10-22 圧電発振器 Expired - Lifetime JP2632022B2 (ja)

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JPH02113607A JPH02113607A (ja) 1990-04-25
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