JP2631534B2 - ビスフエノール合成の副生物を異性化する方法 - Google Patents
ビスフエノール合成の副生物を異性化する方法Info
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、ビスフエノールの製造から得られる副生物
の異性化に関する。
の異性化に関する。
ビスフエノールAを製造する多くの方法が知られてい
る。これら方法の幾つかにおいては、フエノールをアセ
トンと反応させてビスフエノールAを生成させる。次い
でビスフエノールAを結晶化、蒸留またはアダクト結晶
化により単離するのが慣例である。濃縮残留物はたとえ
ばo,p′−ビスフエノールA並びにビスフエノールAか
らの他の副生物のような多くの異性化しうる成分を含有
する。残留物のこれら成分は一般に酸性媒体中で所望の
ビスフエノールAまで異性化される。酸性媒体はたとえ
ば塩酸のような無機酸および酸性陽イオン交換樹脂を包
含する。
る。これら方法の幾つかにおいては、フエノールをアセ
トンと反応させてビスフエノールAを生成させる。次い
でビスフエノールAを結晶化、蒸留またはアダクト結晶
化により単離するのが慣例である。濃縮残留物はたとえ
ばo,p′−ビスフエノールA並びにビスフエノールAか
らの他の副生物のような多くの異性化しうる成分を含有
する。残留物のこれら成分は一般に酸性媒体中で所望の
ビスフエノールAまで異性化される。酸性媒体はたとえ
ば塩酸のような無機酸および酸性陽イオン交換樹脂を包
含する。
米国特許第3,221,061号公報は、ビスフエノールAの
製造およびその後のフエノール飽和された(メルカプト
アルコール改質された)陽イオン交換樹脂の存在下で行
なわれる「転位」反応を開示している。
製造およびその後のフエノール飽和された(メルカプト
アルコール改質された)陽イオン交換樹脂の存在下で行
なわれる「転位」反応を開示している。
米国特許第4,400,555号公報は、アセトンを少しづつ
注入しかつその後に異性化を行なう多工程合成を開示し
ているが、この米国特許は異性化帯域における触媒の種
類を示していない。
注入しかつその後に異性化を行なう多工程合成を開示し
ているが、この米国特許は異性化帯域における触媒の種
類を示していない。
米国特許第4,590,303号公報も同様な方法を開示して
いるが、ここでは「転位」反応における触媒はメルカプ
ト改質された巨孔質イオン交換樹脂であり、かつアセト
ンを「転位」反応器中へ注入する。アセトンの全変換率
は増大するが、望ましくない副生物の比率も増大する。
しかしながら、この米国特許公報の実験におけるデータ
から見られるように、アセトンの1部をこの「転位」反
応器へ転用すると、異性化に悪影響がある。何故なら、
所望のビスフエノールAに対する選択性が次第に悪化す
るからである。したがつて、所望の異性化は示されなか
つた。
いるが、ここでは「転位」反応における触媒はメルカプ
ト改質された巨孔質イオン交換樹脂であり、かつアセト
ンを「転位」反応器中へ注入する。アセトンの全変換率
は増大するが、望ましくない副生物の比率も増大する。
しかしながら、この米国特許公報の実験におけるデータ
から見られるように、アセトンの1部をこの「転位」反
応器へ転用すると、異性化に悪影響がある。何故なら、
所望のビスフエノールAに対する選択性が次第に悪化す
るからである。したがつて、所望の異性化は示されなか
つた。
米国特許第4,375,567号公報は、未改質型におけるミ
クロ網状およびマクロ網状の両者のイオン交換樹脂を異
性化に使用することを開示している。この場合、ミクロ
網状樹脂はマクロ網状樹脂よりも異性化に対し効果が低
い。
クロ網状およびマクロ網状の両者のイオン交換樹脂を異
性化に使用することを開示している。この場合、ミクロ
網状樹脂はマクロ網状樹脂よりも異性化に対し効果が低
い。
フエノールとアセトンとからビスフエノール類(たと
えばビスフエノールA)を製造する際得られる望ましく
ない副生物の量を減少させまたはこれを利用する必要性
がまだ存在する。さらに、これらの望ましくない異性体
を所望のビスフエノールまで一層効果的に変換する必要
性が存在する。
えばビスフエノールA)を製造する際得られる望ましく
ない副生物の量を減少させまたはこれを利用する必要性
がまだ存在する。さらに、これらの望ましくない異性体
を所望のビスフエノールまで一層効果的に変換する必要
性が存在する。
本発明は、この問題を解決すると共に望ましくない副
生物を所望のビスフエノールまで異性化する新規な方法
を提供することにある。
生物を所望のビスフエノールまで異性化する新規な方法
を提供することにある。
本発明はフエノールとケトンとから所望の4,4′−ジ
ヒドロキシ型としてビスフエノールを製造する際得られ
る副生物を異性化する方法に向けられ、この方法は前記
副生物を遊離メルカプタン助触媒の存在下に触媒量の酸
で処理するか、またはアルキルメルカプトアミンにイオ
ン結合した複数のスルホン酸部位を有する触媒量の酸性
スルホン化陽イオン交換樹脂で処理し、かつ4,4′−ジ
ヒドロキシ型を有するより高濃度の所望ビスフエノール
を含んだ生成物を回収することを特徴とする。
ヒドロキシ型としてビスフエノールを製造する際得られ
る副生物を異性化する方法に向けられ、この方法は前記
副生物を遊離メルカプタン助触媒の存在下に触媒量の酸
で処理するか、またはアルキルメルカプトアミンにイオ
ン結合した複数のスルホン酸部位を有する触媒量の酸性
スルホン化陽イオン交換樹脂で処理し、かつ4,4′−ジ
ヒドロキシ型を有するより高濃度の所望ビスフエノール
を含んだ生成物を回収することを特徴とする。
本発明は、たとえば2,4′−ジヒドロキシ−2,2−ジフ
エニルプロパン(一般にo,p′−BPAと呼ばれる)のよう
な望ましくないビスフエノールおよび関連する副生物
を、たとえば1,3,3−トリメチル−p−ヒドロキシフエ
ニル−6−ヒドロキシインダンおよび4−メチル−2,4
−ビス−(4′−ヒドロキシフエニル)ペンテン−2の
ような或る種の他の望ましくない不純物の生成を少なく
しながら、所望のビスフエノールAまで異性化すること
により一層多量の所望のビスフエノール(たとえばビス
フエノールA)を回収するのに有用である。
エニルプロパン(一般にo,p′−BPAと呼ばれる)のよう
な望ましくないビスフエノールおよび関連する副生物
を、たとえば1,3,3−トリメチル−p−ヒドロキシフエ
ニル−6−ヒドロキシインダンおよび4−メチル−2,4
−ビス−(4′−ヒドロキシフエニル)ペンテン−2の
ような或る種の他の望ましくない不純物の生成を少なく
しながら、所望のビスフエノールAまで異性化すること
により一層多量の所望のビスフエノール(たとえばビス
フエノールA)を回収するのに有用である。
本発明は、ケトンとフエノールとからのビスフエノー
ルの製造で得られる或る種の望ましくない副生物を異性
化をするのに有用である。ビスフエノール類は、たとえ
ばアセトン、エチルメチルケトン、イソブチルメチルケ
トン、アセトンフエノン、シクロヘキサノンおよび1,3
−ジクロルアセトンのようなケトンと、たとえばフエノ
ール、o−クレゾール、m−クレゾール、o−クロルフ
エノール、m−クロルフエノール、o−t−ブチルフエ
ノール、2,5−キシレノール、2,5−ジ−t−ブチルフエ
ノールおよびo−フエニルフエノールのようなフエノー
ルとの反応により製造されるものを包含する。これらは
本発明を限定することを意味せず、単に所望のビスフエ
ノールを作成するために当業界で知られたケトンおよび
フエノールの代表例を示すだけであり、当業者はこれら
の代りに他の慣用のビスフエノール反応体を用いること
ができる。
ルの製造で得られる或る種の望ましくない副生物を異性
化をするのに有用である。ビスフエノール類は、たとえ
ばアセトン、エチルメチルケトン、イソブチルメチルケ
トン、アセトンフエノン、シクロヘキサノンおよび1,3
−ジクロルアセトンのようなケトンと、たとえばフエノ
ール、o−クレゾール、m−クレゾール、o−クロルフ
エノール、m−クロルフエノール、o−t−ブチルフエ
ノール、2,5−キシレノール、2,5−ジ−t−ブチルフエ
ノールおよびo−フエニルフエノールのようなフエノー
ルとの反応により製造されるものを包含する。これらは
本発明を限定することを意味せず、単に所望のビスフエ
ノールを作成するために当業界で知られたケトンおよび
フエノールの代表例を示すだけであり、当業者はこれら
の代りに他の慣用のビスフエノール反応体を用いること
ができる。
異性化用に適用する触媒はアルキルメルカプトアミン
改質された酸性のスルホン化陽イオン交換樹脂であつ
て、アルキルメルカプトアミンは4〜30個の炭素原子を
有する。触媒として使用しうるこの種の樹脂は当業者で
従来から知られており、かつ当業者で知られた慣用の方
法により本発明のアルキルメルカプトアミン改質剤で異
性化工程に使用する前に改質されたかまたは或る場合に
はまだ改質されてない酸性陽イオン交換樹脂と一緒に使
用するため異性化工程にメルカプト改質剤を添加するこ
とにより改質されたような酸性陽イオン交換樹脂を包含
する。アルキルメルカプトアミンはプロピルアミノプロ
ピルメルカプタン、システアミンまたは好ましくはたと
えば式I: 〔式中、aおよびbのそれぞれは0〜5の整数であり、
かつ各Rは個々にH,OH,SHまたは好ましくは1〜4個の
炭素原子を有するアルキル基を示す〕 の物質のような少なくとも2個のアルキルメルカプタン
分枝鎖を有するアルキルメルカプトアミンを包含する。
上記式から見られるように、この触媒は、一官能性メル
カプタンアルコール促進剤で改質された陽イオン交換樹
脂触媒と対比して、所定のメルカプタン濃度当り高い酸
性密度を有しまたは所定の残留酸性密度当り一層高いメ
ルカプタン濃度を有する。この触媒は中庸の反応温度に
おける高い活性および選択性と、低い着色不純物の生成
と、良好な安定性とを示す。
改質された酸性のスルホン化陽イオン交換樹脂であつ
て、アルキルメルカプトアミンは4〜30個の炭素原子を
有する。触媒として使用しうるこの種の樹脂は当業者で
従来から知られており、かつ当業者で知られた慣用の方
法により本発明のアルキルメルカプトアミン改質剤で異
性化工程に使用する前に改質されたかまたは或る場合に
はまだ改質されてない酸性陽イオン交換樹脂と一緒に使
用するため異性化工程にメルカプト改質剤を添加するこ
とにより改質されたような酸性陽イオン交換樹脂を包含
する。アルキルメルカプトアミンはプロピルアミノプロ
ピルメルカプタン、システアミンまたは好ましくはたと
えば式I: 〔式中、aおよびbのそれぞれは0〜5の整数であり、
かつ各Rは個々にH,OH,SHまたは好ましくは1〜4個の
炭素原子を有するアルキル基を示す〕 の物質のような少なくとも2個のアルキルメルカプタン
分枝鎖を有するアルキルメルカプトアミンを包含する。
上記式から見られるように、この触媒は、一官能性メル
カプタンアルコール促進剤で改質された陽イオン交換樹
脂触媒と対比して、所定のメルカプタン濃度当り高い酸
性密度を有しまたは所定の残留酸性密度当り一層高いメ
ルカプタン濃度を有する。この触媒は中庸の反応温度に
おける高い活性および選択性と、低い着色不純物の生成
と、良好な安定性とを示す。
式Iのアミノメルカプタン改質剤の製造は、本出願人
による米国特許4,820,740号明細書に記載されている。
による米国特許4,820,740号明細書に記載されている。
本発明におけ現在好適な改質陽イオン交換樹脂触媒は
式IIおよびIII: 〔式中、IERはイオン交換樹脂骨格を示す〕 により示すことができる。
式IIおよびIII: 〔式中、IERはイオン交換樹脂骨格を示す〕 により示すことができる。
一般に、改質触媒は2〜50モル%、好ましくは3〜25
モル%のメルカプト改質された酸性基を有する。
モル%のメルカプト改質された酸性基を有する。
本発明のメルカプト改質された樹脂異性化法における
樹脂の効果は或る程度その交換能によつて影響を受け、
交換能が大きい程この樹脂は異性化につきより望まし
い。好ましくは、陽イオン交換能は少なくとも約0.5meq
/g乾燥重量であり、好ましくは4.0meq/g乾燥重量より大
である。さらに、より強い交換能力の酸の結合陽イオン
交換基を有するような陽イオン交換樹脂が、本発明のメ
ルカプト改質された樹脂異性化法に使用するのに好適で
ある。異性化に使用するためメルカプト改質剤による改
質に適した酸性陽イオン交換樹脂はスルホン化スチレン
−ジビニルベンゼン共重合体、スルホン化架橋スチレン
重合体、フエノール−ホルムアルデヒド−スルホン酸樹
脂およびベンゼン−ホルムアルデヒド−スルホン酸樹脂
を包含する。これらはアンバライト(ローム・アンド・
ハース・カンパニー社)、ダウエツクス(登録商標)
(ダウ・ケミカル・カンパニー社)、パームチツトQH
(パームチツト・カンパニー社)、ケムプロ(ケミカル
・プロセス・カンパニー社)、レパチツト(バイエルA.
G.社)などの商品名における樹脂を包含する。強酸型の
スルホン化スチレン−ジビニルベンゼン共重合体樹脂が
好適である。市販されている芳香族スルホン酸樹脂は一
般にナトリウム塩として得られ、かつ使用前に酸型まで
変換される。改質されたマクロ網状樹脂およびミクロ網
状樹脂の両者が、本発明の異性化法に有用である。勿
論、樹脂の選択は異性化すべき物質、反応条件および選
択された条件下における個個の樹脂の作用に依存し、そ
の決定および選択は当業者の知識内である。マクロ網状
樹脂が好適である。
樹脂の効果は或る程度その交換能によつて影響を受け、
交換能が大きい程この樹脂は異性化につきより望まし
い。好ましくは、陽イオン交換能は少なくとも約0.5meq
/g乾燥重量であり、好ましくは4.0meq/g乾燥重量より大
である。さらに、より強い交換能力の酸の結合陽イオン
交換基を有するような陽イオン交換樹脂が、本発明のメ
ルカプト改質された樹脂異性化法に使用するのに好適で
ある。異性化に使用するためメルカプト改質剤による改
質に適した酸性陽イオン交換樹脂はスルホン化スチレン
−ジビニルベンゼン共重合体、スルホン化架橋スチレン
重合体、フエノール−ホルムアルデヒド−スルホン酸樹
脂およびベンゼン−ホルムアルデヒド−スルホン酸樹脂
を包含する。これらはアンバライト(ローム・アンド・
ハース・カンパニー社)、ダウエツクス(登録商標)
(ダウ・ケミカル・カンパニー社)、パームチツトQH
(パームチツト・カンパニー社)、ケムプロ(ケミカル
・プロセス・カンパニー社)、レパチツト(バイエルA.
G.社)などの商品名における樹脂を包含する。強酸型の
スルホン化スチレン−ジビニルベンゼン共重合体樹脂が
好適である。市販されている芳香族スルホン酸樹脂は一
般にナトリウム塩として得られ、かつ使用前に酸型まで
変換される。改質されたマクロ網状樹脂およびミクロ網
状樹脂の両者が、本発明の異性化法に有用である。勿
論、樹脂の選択は異性化すべき物質、反応条件および選
択された条件下における個個の樹脂の作用に依存し、そ
の決定および選択は当業者の知識内である。マクロ網状
樹脂が好適である。
さらに、望ましくないビスフエノール副生物を所望の
ビスフエノールまで異性化させるよう機能する任意慣用
の酸を、助触媒としての遊離メルカプタンと一緒に用い
ることができる。これらの酸は無機酸および有機酸の両
者、または酸性として作用する物質、たとえば鉱酸(た
とえば塩酸、臭化水素酸、燐酸もしくは硫酸)、たとえ
ばトルエンスルホン酸のようなスルホン酸、有機酸(た
とえば1〜10個の炭素原子を有する低級アルカン酸)、
酸性粘土、三弗化硼素錯体または各種の酸性樹脂を包含
する。この酸は、たとえば塩化アルミニウム、塩化スル
ホニルもしくはホスゲンのような化合物を水で加水分解
して生成されるものとすることができる。この酸は液体
もしくは固体としうるが、好ましくは固体自身または酸
性物質を担持しもしくは支持するために使用される固体
である。
ビスフエノールまで異性化させるよう機能する任意慣用
の酸を、助触媒としての遊離メルカプタンと一緒に用い
ることができる。これらの酸は無機酸および有機酸の両
者、または酸性として作用する物質、たとえば鉱酸(た
とえば塩酸、臭化水素酸、燐酸もしくは硫酸)、たとえ
ばトルエンスルホン酸のようなスルホン酸、有機酸(た
とえば1〜10個の炭素原子を有する低級アルカン酸)、
酸性粘土、三弗化硼素錯体または各種の酸性樹脂を包含
する。この酸は、たとえば塩化アルミニウム、塩化スル
ホニルもしくはホスゲンのような化合物を水で加水分解
して生成されるものとすることができる。この酸は液体
もしくは固体としうるが、好ましくは固体自身または酸
性物質を担持しもしくは支持するために使用される固体
である。
異性化用の触媒は、好ましくは上記したような酸性陽
イオン交換樹脂である。触媒として使用しうるこれらの
樹脂は当業界で従来知られており、かつ異性化法に使用
する前にメルカプト改質剤で改質されていないが異性化
工程に遊離メルカプタン助触媒を添加して使用されるよ
うな酸性陽イオン交換樹脂を包含する。
イオン交換樹脂である。触媒として使用しうるこれらの
樹脂は当業界で従来知られており、かつ異性化法に使用
する前にメルカプト改質剤で改質されていないが異性化
工程に遊離メルカプタン助触媒を添加して使用されるよ
うな酸性陽イオン交換樹脂を包含する。
この樹脂は、遊離メルカプタンは当業界で知られた種
類の任意の遊離メルカプタンとすることができ、異性化
条件下で酸触媒または上記の酸性陽イオン交換樹脂の酸
性基と実質的に反応しないものである。適するメルカプ
タン助触媒は式R′SH〔式中、R′は水素またはたとえ
ば脂肪族、脂環式、アリールもしくは複素環式化合物の
ような1個もしくはそれ以上の遊離メルカプタン基を有
する有機基である〕を有するものを包含する。便宜上、
メルカプタンは一般に1〜20個の炭素原子を有する非樹
脂性化合物である。単純なアルキルメルカプタン類、メ
ルカプト酸類および先駆体、たとえばメチルメルカプタ
ン、ジチオエタン、エチルメルカプタン、n−ペンチル
メルカプタン、チオグリコール酸もしくは1,2−ジメル
カプトエタンが使用される。アルキルメルカプタン類、
殊にメチルメルカプタンが好適である。存在させるメル
カプタンの量は使用する酸と共に変化しうるが、一般に
酸と対比して少ない量で存在させる。たとえば、メルカ
プタンは酸に対し1〜100モル%、好ましくは5〜50モ
ル%の量で存在させる。
類の任意の遊離メルカプタンとすることができ、異性化
条件下で酸触媒または上記の酸性陽イオン交換樹脂の酸
性基と実質的に反応しないものである。適するメルカプ
タン助触媒は式R′SH〔式中、R′は水素またはたとえ
ば脂肪族、脂環式、アリールもしくは複素環式化合物の
ような1個もしくはそれ以上の遊離メルカプタン基を有
する有機基である〕を有するものを包含する。便宜上、
メルカプタンは一般に1〜20個の炭素原子を有する非樹
脂性化合物である。単純なアルキルメルカプタン類、メ
ルカプト酸類および先駆体、たとえばメチルメルカプタ
ン、ジチオエタン、エチルメルカプタン、n−ペンチル
メルカプタン、チオグリコール酸もしくは1,2−ジメル
カプトエタンが使用される。アルキルメルカプタン類、
殊にメチルメルカプタンが好適である。存在させるメル
カプタンの量は使用する酸と共に変化しうるが、一般に
酸と対比して少ない量で存在させる。たとえば、メルカ
プタンは酸に対し1〜100モル%、好ましくは5〜50モ
ル%の量で存在させる。
使用すべき酸性陽イオン交換樹脂またはメルカプト改
質された酸性陽イオン交換樹脂の正確な触媒量は、一般
に異性化法に使用される特定樹脂、供給物および条件に
応じて或る程度変化する。例として、この触媒は供給物
1kg当り0.05〜10.0kg、好ましくは0.2〜2kgの範囲で存
在させることができる。
質された酸性陽イオン交換樹脂の正確な触媒量は、一般
に異性化法に使用される特定樹脂、供給物および条件に
応じて或る程度変化する。例として、この触媒は供給物
1kg当り0.05〜10.0kg、好ましくは0.2〜2kgの範囲で存
在させることができる。
一般に異性化は、異性化反応溶液に対し1.5重量%乃
至実質的に無水の状態における反応溶液中の少量の水の
存在下で行なわれる。それより若干多量の水も存在させ
うるが、これはより望ましくない反応速度をもたらす。
さらに若干多量の水は所望生成物における不可逆性不純
物の正味の生成を減少させることができる。好ましく
は、反応溶液の水含有量は異性化反応溶液に対し0.1〜
0.7重量%である。
至実質的に無水の状態における反応溶液中の少量の水の
存在下で行なわれる。それより若干多量の水も存在させ
うるが、これはより望ましくない反応速度をもたらす。
さらに若干多量の水は所望生成物における不可逆性不純
物の正味の生成を減少させることができる。好ましく
は、反応溶液の水含有量は異性化反応溶液に対し0.1〜
0.7重量%である。
一般に異性化反応は、若干高められた温度で行なわれ
る。適する温度は周囲圧力下で50〜110℃である。好ま
しくは、反応温度は周囲圧力下に60〜85℃である。
る。適する温度は周囲圧力下で50〜110℃である。好ま
しくは、反応温度は周囲圧力下に60〜85℃である。
たとえば異性化反応は、ビスフエノールの製造から得
られる液体副生物(たとえば2,4′−ジヒドロキシ−2,2
−ジフエニルプロパンおよび関連副生物並びに場合によ
りビスフエノールAの結晶化から生ずる(フエノール)
洗液)を含有する供給流を、若干高められた温度で触媒
と接触させることにより行なわれる。供給流は、供給速
度および樹脂床の寸法に応じて異性化を行なうのに充分
な時間にわたり樹脂触媒を通過する。次いで、たとえば
ビスフエノールAのような4,4′−ジヒドロキシ型を有
する所望のビスフエノールが増加した得られる異性化生
成物を回収する。一般に、回収生成物は、ケトン(アセ
トン)とフエノールとの縮合によりビスフエノールが製
造される帯域まで循環される。
られる液体副生物(たとえば2,4′−ジヒドロキシ−2,2
−ジフエニルプロパンおよび関連副生物並びに場合によ
りビスフエノールAの結晶化から生ずる(フエノール)
洗液)を含有する供給流を、若干高められた温度で触媒
と接触させることにより行なわれる。供給流は、供給速
度および樹脂床の寸法に応じて異性化を行なうのに充分
な時間にわたり樹脂触媒を通過する。次いで、たとえば
ビスフエノールAのような4,4′−ジヒドロキシ型を有
する所望のビスフエノールが増加した得られる異性化生
成物を回収する。一般に、回収生成物は、ケトン(アセ
トン)とフエノールとの縮合によりビスフエノールが製
造される帯域まで循環される。
異性化または縮合における反応時間は、この方法が連
続式またはバツチ式処理のいずれかであるかを含め、反
応温度およびその他の反応条件に依存する。
続式またはバツチ式処理のいずれかであるかを含め、反
応温度およびその他の反応条件に依存する。
本発明の他の実施態様は所望の4,4′−ジヒドロキシ
型を有するビスフエノールの一体的製造方法に向けら
れ、この方法は、(a)たとえば酸性陽イオン交換樹脂
のような酸の存在下でケトンとフエノールとを縮合さ
せ、(b)フエノールとビスフエノールとのアダクトを
結晶化させ、かつ(c)縮合工程(a)の副生物を必要
に応じ触媒の存在下で結晶化工程(b)からの洗液と共
に異性化することを特徴とする。
型を有するビスフエノールの一体的製造方法に向けら
れ、この方法は、(a)たとえば酸性陽イオン交換樹脂
のような酸の存在下でケトンとフエノールとを縮合さ
せ、(b)フエノールとビスフエノールとのアダクトを
結晶化させ、かつ(c)縮合工程(a)の副生物を必要
に応じ触媒の存在下で結晶化工程(b)からの洗液と共
に異性化することを特徴とする。
アセトンとフエノールとの縮合は、アセトンとフエノ
ールとの縮合につき当業界で従来知られた陽イオン交換
樹脂を用いて行なうことができる。一般に、これらはし
ばしば当業界で従来知られた種類のメルカプト改質され
た樹脂であり、メルカプト置換基を樹脂中へ導入するよ
う陽イオン交換樹脂の酸性基と反応する任意の化合物を
包含する。適するメルカプト改質剤は単純なアルキルメ
ルカプタン類、アルキルメルカプトアミン類、メルカプ
トアルコール類および先駆体、たとえばメチルメルカプ
タン、プロピルアミノプロピルメルカプタン、メルカプ
タン、ビス−2−(メルカプトエチル)−アミン、メル
カプトエタノール、チアゾリジンを包含するが、未改質
の樹脂も有用である。
ールとの縮合につき当業界で従来知られた陽イオン交換
樹脂を用いて行なうことができる。一般に、これらはし
ばしば当業界で従来知られた種類のメルカプト改質され
た樹脂であり、メルカプト置換基を樹脂中へ導入するよ
う陽イオン交換樹脂の酸性基と反応する任意の化合物を
包含する。適するメルカプト改質剤は単純なアルキルメ
ルカプタン類、アルキルメルカプトアミン類、メルカプ
トアルコール類および先駆体、たとえばメチルメルカプ
タン、プロピルアミノプロピルメルカプタン、メルカプ
タン、ビス−2−(メルカプトエチル)−アミン、メル
カプトエタノール、チアゾリジンを包含するが、未改質
の樹脂も有用である。
縮合反応は、周囲圧力下に50〜130℃の若干高められ
た温度で行なわれる。
た温度で行なわれる。
ビスフエノールの製造に際し過剰のフエノールが通常
望ましく、一般にケトン1モル当り5〜20モルのフエノ
ールがケトンの高変換率を得るのに望ましい。ビスフエ
ノールの製造または低温度を除き望ましくない副生物の
異性化のいずれかにおいて、溶剤もしくは希釈剤は必要
とされない。
望ましく、一般にケトン1モル当り5〜20モルのフエノ
ールがケトンの高変換率を得るのに望ましい。ビスフエ
ノールの製造または低温度を除き望ましくない副生物の
異性化のいずれかにおいて、溶剤もしくは希釈剤は必要
とされない。
ビスフエノール生成物(たとえばビスフエノールA)
を濃縮器へ移送し、ここでアセトンおよびフエノール並
びに過剰の水を塔頂フラクシヨンとして除去する。次い
で、粗製のビスフエノールA生成物を結晶化帯域に移送
し、ここで30〜95℃の温度まで急冷してフエノールとビ
スフエノールAとのアダクトを生成させ、これは結晶と
して分離する。フエノールでの洗浄、過などの後、ビ
スフエノールAはアダクトから回収される。結晶化帯域
からの母液副生物流を異性化帯域に、必要に応じ結晶化
工程からのフエノール洗液と一緒に移送し、かつ上記し
たような触媒の存在下で異性化させる。ビスフエノール
Aが濃縮されたこの異性化の生成物を回収し、或いは好
ましくは縮合帯域へ循環する。
を濃縮器へ移送し、ここでアセトンおよびフエノール並
びに過剰の水を塔頂フラクシヨンとして除去する。次い
で、粗製のビスフエノールA生成物を結晶化帯域に移送
し、ここで30〜95℃の温度まで急冷してフエノールとビ
スフエノールAとのアダクトを生成させ、これは結晶と
して分離する。フエノールでの洗浄、過などの後、ビ
スフエノールAはアダクトから回収される。結晶化帯域
からの母液副生物流を異性化帯域に、必要に応じ結晶化
工程からのフエノール洗液と一緒に移送し、かつ上記し
たような触媒の存在下で異性化させる。ビスフエノール
Aが濃縮されたこの異性化の生成物を回収し、或いは好
ましくは縮合帯域へ循環する。
ビスフエノールAの一体化法を簡単に説明すれば次の
通りである:アセトンとフエノールとを、全ての循環異
性化生成物と一緒に縮合反応器中へ注入する。ビスフエ
ノールAの生成に効果的な任意慣用の縮合触媒を使用す
ることができる。しかしながら、反応器はたとえばマク
ロ網状のスルホン化ポリスチレン−ジビニルベンゼン酸
性陽イオン交換樹脂のような未改質もしくは改質陽イオ
ン交換樹脂を50〜90℃で含有するのが有利である。反応
生成物を濃縮器中へ移送し、ここで未反応のアセトンと
フエノールおよび過剰の水を縮合反応器に対する循環用
として回収する。粗製のビスフエノールA生成物を回収
し、かつ結晶化装置へ移送して固体のビスフエノールA/
フエノールアダクトを生成させる。このスラリーを分離
器に移送し、ここでアダクトを副生物母液から分離する
と共に、溶融装置に移送する。副生母液を分離器から除
去して、異性化帯域へ移送する。この異性化帯域は60〜
90℃に維持され、かつメルカプト改質型で使用される酸
性陽イオン交換樹脂を内蔵する。これは、たとえば10%
のビス−2−(メルカプトエチル)−アミンで改質され
たスルホン化スチレン−ジビニルベンゼンのようなミク
ロ網状もしくはマクロ網状の酸性陽イオン交換樹脂とす
るのが便利である。所望のビスフエノールAの濃度が増
加した異性化生成物を縮合反応器に循環する。
通りである:アセトンとフエノールとを、全ての循環異
性化生成物と一緒に縮合反応器中へ注入する。ビスフエ
ノールAの生成に効果的な任意慣用の縮合触媒を使用す
ることができる。しかしながら、反応器はたとえばマク
ロ網状のスルホン化ポリスチレン−ジビニルベンゼン酸
性陽イオン交換樹脂のような未改質もしくは改質陽イオ
ン交換樹脂を50〜90℃で含有するのが有利である。反応
生成物を濃縮器中へ移送し、ここで未反応のアセトンと
フエノールおよび過剰の水を縮合反応器に対する循環用
として回収する。粗製のビスフエノールA生成物を回収
し、かつ結晶化装置へ移送して固体のビスフエノールA/
フエノールアダクトを生成させる。このスラリーを分離
器に移送し、ここでアダクトを副生物母液から分離する
と共に、溶融装置に移送する。副生母液を分離器から除
去して、異性化帯域へ移送する。この異性化帯域は60〜
90℃に維持され、かつメルカプト改質型で使用される酸
性陽イオン交換樹脂を内蔵する。これは、たとえば10%
のビス−2−(メルカプトエチル)−アミンで改質され
たスルホン化スチレン−ジビニルベンゼンのようなミク
ロ網状もしくはマクロ網状の酸性陽イオン交換樹脂とす
るのが便利である。所望のビスフエノールAの濃度が増
加した異性化生成物を縮合反応器に循環する。
本発明を特定の装置につき説明したが、当業者に了解
されるように、同様な装置またはその部品を用いること
ができ、かつ直列または並列で操作される装置を用いる
こともできる。連続型の方式も使用することができる。
固体触媒は、反応体とのスラリーとしてバツチ式処理
で、或いは連続法における固定床で使用することができ
る。
されるように、同様な装置またはその部品を用いること
ができ、かつ直列または並列で操作される装置を用いる
こともできる。連続型の方式も使用することができる。
固体触媒は、反応体とのスラリーとしてバツチ式処理
で、或いは連続法における固定床で使用することができ
る。
以下、限定はしないが実施例により本発明を説明す
る。
る。
実施例1〜3 次の系につき1:3の触媒対反応体の重量比を用いてバ
ツチ式で実験を80℃にて行なつた:(1)未改質の巨孔
質ダウエツクスMSC−1;(2)10%ビス−2−(メルカ
プトエチル)−アミン(BMEA)で改質された巨孔質ダウ
エツクスMSC−1;および(3)1重量%のn−ペンチル
メルカプタンと未改質の巨孔質ダウエツクスMSC−1。
各触媒を減圧オーブン内で60〜70℃にて1〜2日間にわ
たり予備乾燥し、かつ反応体原料はアセトンとフエノー
ルとの縮合により得られたビスフエノールAからの副生
物とし、これは望ましくない2,4′−ジヒドロキシ−2,2
−ジフエニルプロパンを含有した。CDB(1,3,3−トリメ
チル−p−ヒドロキシフエニル−6−ヒドロキシインダ
ン)およびLDP−1(4−メチル−2,4−ビス−(4′−
ヒドロキシフエニル)ペンテン−2)は、未改質触媒で
の異性化の望ましくない副生物であり、かつ異性化供給
物にも存在した。それらの結果を下表に示す。
ツチ式で実験を80℃にて行なつた:(1)未改質の巨孔
質ダウエツクスMSC−1;(2)10%ビス−2−(メルカ
プトエチル)−アミン(BMEA)で改質された巨孔質ダウ
エツクスMSC−1;および(3)1重量%のn−ペンチル
メルカプタンと未改質の巨孔質ダウエツクスMSC−1。
各触媒を減圧オーブン内で60〜70℃にて1〜2日間にわ
たり予備乾燥し、かつ反応体原料はアセトンとフエノー
ルとの縮合により得られたビスフエノールAからの副生
物とし、これは望ましくない2,4′−ジヒドロキシ−2,2
−ジフエニルプロパンを含有した。CDB(1,3,3−トリメ
チル−p−ヒドロキシフエニル−6−ヒドロキシインダ
ン)およびLDP−1(4−メチル−2,4−ビス−(4′−
ヒドロキシフエニル)ペンテン−2)は、未改質触媒で
の異性化の望ましくない副生物であり、かつ異性化供給
物にも存在した。それらの結果を下表に示す。
実施例4 実施例1に記載したと同様な手順にしたがい、ビスフ
エノールAの製造から得られた副生物を、反応体溶液に
おける0.35重量%の水の存在下に15%のビス−2−(メ
ルカプトエチル)−アミン改質されたミクロ網状ダウエ
ツクス50WX2樹脂で異性化させた。異性化しうるo,p′−
BPAの50%がp,p′−BPAまで変換された後にΔCDB/LDP−
1は得られなかつたが、若干の重質物および新たな不純
物が得られた。
エノールAの製造から得られた副生物を、反応体溶液に
おける0.35重量%の水の存在下に15%のビス−2−(メ
ルカプトエチル)−アミン改質されたミクロ網状ダウエ
ツクス50WX2樹脂で異性化させた。異性化しうるo,p′−
BPAの50%がp,p′−BPAまで変換された後にΔCDB/LDP−
1は得られなかつたが、若干の重質物および新たな不純
物が得られた。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // C07B 61/00 300 C07B 61/00 300 (56)参考文献 特開 昭58−79942(JP,A) 特開 昭50−14652(JP,A) 特開 昭63−146836(JP,A) 特公 昭42−6333(JP,B1) 特公 昭41−4454(JP,B1)
Claims (10)
- 【請求項1】ケトンとフェノールとの縮合により得られ
るビスフェノールの製造からの副生物を異性化する方法
において、前記副生物を遊離メルカプタン助触媒の存在
下に触媒量の酸で処理するか、または式I: (式中、a及びbのそれぞれは0〜5の整数であり、か
つ各Rは個々にH、OH、SHもしくは1〜4個の炭素原子
を有するアルキルを示す)のアルキルメルカプトアミン
にイオン結合した複数のスルホン酸部位を有する触媒量
のスルホン化陽イオン交換樹脂で処理し、かつ4,4′−
ジヒドロキシ型を有するより高濃度の所望のビスフェノ
ールを含んだ生成物を回収することを特徴とする異性化
方法。 - 【請求項2】陽イオン交換樹脂が式IIもしくはIII: (式中、IERはイオン交換樹脂骨格を示す)を有する請
求項1記載の方法。 - 【請求項3】陽イオン交換樹脂をスルホン化スチレン−
ジビニルベンゼン共重合体、スルホン化架橋スチレン重
合体、フェノール−ホルムアルデヒド−スルホン酸樹脂
及びベンゼン−ホルムアルデヒド−スルホン酸樹脂より
なる群から選択する請求項1または2に記載の方法。 - 【請求項4】酸(遊離メルカプタン助触媒の存在下にお
ける)が陽イオン交換樹脂である請求項1記載の方法。 - 【請求項5】陽イオン交換樹脂をスルホン化スチレン−
ジビニルベンゼン共重合体、スルホン化架橋スチレン重
合体、フェノール−ホルムアルデヒド−スルホン酸樹脂
及びベンゼン−ホルムアルデヒド−スルホン酸樹脂より
なる群から選択する請求項4記載の方法。 - 【請求項6】助触媒がアルキルメルカプタンである請求
項1、4または5のいずれか一項に記載の方法。 - 【請求項7】助触媒がn−ペンチルメルカプタンである
請求項7記載の方法。 - 【請求項8】副生物がビスフェノールAの製造から得ら
れ、かつ2,4′−ジヒドロキシ−2,2−ジフェニルプロパ
ンからなる請求項1記載の方法。 - 【請求項9】異性化を50〜110℃の温度で行う請求項1
〜8のいずれか一項に記載の方法。 - 【請求項10】(a)酸性陽イオン交換樹脂の存在下に
ケトンとフェノールとを縮合させ、(b)フェノールと
ビスフェノールとのアダクトを結晶化させ、かつ(c)
縮合工程(a)の副生物を必要に応じ結晶化工程(b)
からの洗液と共に請求項1記載の方法に従って異性化さ
せることを特徴とするビスフェノールの一体化製造方
法。
Applications Claiming Priority (4)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
US109,894 | 1987-10-19 | ||
US07/111,240 US4822923A (en) | 1987-10-19 | 1987-10-19 | Isomerization of by-products of bis-phenol synthesis |
US07/109,894 US4825010A (en) | 1987-10-19 | 1987-10-19 | Isomerization of by-products of bi-phenol synthesis |
US111,240 | 1987-10-19 |
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Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH01135736A JPH01135736A (ja) | 1989-05-29 |
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ID=26807481
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
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Country Status (5)
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---|---|
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DE4227520A1 (de) * | 1992-08-20 | 1994-02-24 | Bayer Ag | Verfahren zur Herstellung von Bisphenolen |
US5589517A (en) * | 1994-04-08 | 1996-12-31 | Mitsubishi Chemical Corporation | Modified ion exchange resins and use thereof |
EP0720976B2 (en) † | 1994-12-09 | 2005-05-18 | The Dow Chemical Company | Process for preparing an adduct of a bisphenol with a phenolic compound |
DE19506055A1 (de) * | 1995-02-22 | 1996-09-12 | Ruetgerswerke Ag | Verfahren zur Herstellung von Fluorenbisphenol |
DE19703934C2 (de) * | 1997-02-04 | 1999-05-20 | Degussa | Verfahren zur selektiven Herstellung von 2,2'-Bis(4-hydroxyphenyl)propanen |
JP3858384B2 (ja) * | 1997-10-21 | 2006-12-13 | 三菱化学株式会社 | イオン交換樹脂及びこれを用いるビスフェノール類の製造方法 |
KR100388807B1 (ko) * | 2001-02-07 | 2003-06-25 | 강찬홍 | 여러 종류의 폴리에테르 폴리올 혼합물 및 그 제조방법 |
US6703530B2 (en) | 2002-02-28 | 2004-03-09 | General Electric Company | Chemical reactor system and process |
AU2003290719A1 (en) * | 2002-11-25 | 2004-06-18 | Dow Global Technologies Inc. | Process for purifying bisphenol-a |
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US9290618B2 (en) | 2011-08-05 | 2016-03-22 | Sabic Global Technologies B.V. | Polycarbonate compositions having enhanced optical properties, methods of making and articles comprising the polycarbonate compositions |
WO2013116697A1 (en) | 2012-02-03 | 2013-08-08 | Sabic Innovative Plastics Ip B.V. | Light emitting diode device and method for production thereof containing conversion material chemistry |
US9287471B2 (en) | 2012-02-29 | 2016-03-15 | Sabic Global Technologies B.V. | Polycarbonate compositions containing conversion material chemistry and having enhanced optical properties, methods of making and articles comprising the same |
WO2013130606A2 (en) | 2012-02-29 | 2013-09-06 | Sabic Innovative Plastics Ip B.V. | Polycarbonate made from low sulfur bisphenol a and containing converions material chemistry, and articles made therefrom |
US9346949B2 (en) | 2013-02-12 | 2016-05-24 | Sabic Global Technologies B.V. | High reflectance polycarbonate |
EP2912107B1 (en) | 2012-10-25 | 2018-03-28 | SABIC Global Technologies B.V. | Light emitting diode devices, method of manufacture, uses thereof |
US9553244B2 (en) | 2013-05-16 | 2017-01-24 | Sabic Global Technologies B.V. | Branched polycarbonate compositions having conversion material chemistry and articles thereof |
KR102229148B1 (ko) | 2013-05-29 | 2021-03-23 | 사빅 글로벌 테크놀러지스 비.브이. | 색 안정한 열가소성 광투과 물품을 갖는 조명 장치 |
DE112020003083T5 (de) * | 2019-06-28 | 2022-03-10 | Ptt Global Chemical Public Company Limited | Verfahren zur isomerisierung eines produkts, das aus der bisphenolherstellung über eine kondensationsreaktion von keton und phenol erhalten wurde |
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US4400555A (en) * | 1981-10-06 | 1983-08-23 | General Electric Company | Ion exchange catalyzed bisphenol synethesis |
JPS5879942A (ja) * | 1981-10-22 | 1983-05-13 | シエル・インタ−ナシヨネイル・リサ−チ・マ−チヤツピイ・ベ−・ウイ | フエノ−ルの精製方法 |
US4820740A (en) * | 1986-10-30 | 1989-04-11 | Shell Oil Company | Process and catalyst for production of bisphenol-A |
-
1988
- 1988-10-04 CA CA000579204A patent/CA1318687C/en not_active Expired - Fee Related
- 1988-10-17 KR KR1019880013547A patent/KR0142677B1/ko not_active IP Right Cessation
- 1988-10-17 JP JP63259624A patent/JP2631534B2/ja not_active Expired - Fee Related
- 1988-10-18 DE DE8888202330T patent/DE3877505T2/de not_active Expired - Fee Related
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DE3877505D1 (de) | 1993-02-25 |
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