JP2631482B2 - エキシマレーザの波長制御装置 - Google Patents

エキシマレーザの波長制御装置

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JP2631482B2 JP31954787A JP31954787A JP2631482B2 JP 2631482 B2 JP2631482 B2 JP 2631482B2 JP 31954787 A JP31954787 A JP 31954787A JP 31954787 A JP31954787 A JP 31954787A JP 2631482 B2 JP2631482 B2 JP 2631482B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は狭帯域発振エキシマレーザの波長制御装置
に関し、特に縮小投影露光装置の光源として用いるエキ
シマレーザの波長制御装置に関する。
〔従来の技術〕
半導体装置製造用の縮小投影露光装置の光源としてエ
キシマレーザの利用が注目されている。これはエキシマ
レーザの波長が短い(KrFレーザの波長は約248.4nm)こ
とから光露光の限界を0.5μm以下に延ばせる可能性が
あること、同じ解像度なら従来用いていた水銀ランプの
g線やi線に比較してし焦点深度が深いこと、レンズの
開口数(NA)が小さくてすみ、露光領域を大きくできる
こと、大きなパワーが得られること等の多くの優れた利
点が期待できるからである。
しかしながら、エキシマレーザを縮小投影露光装置の
光源として用いるにあたって解決しなければならない2
つの大きな問題がある。
その1つは、エキシマレーザの波長が248.35nmと短い
ため、この波長を透過する材料が石英、CaF2およびMgF2
等しかなく、均一性および加工精度等の点でレンズ素材
として石英しか用いることができないことである。この
ため色収差補正をした縮小投影レンズの設計が不可能と
なる。したがって、この色収差が無視しうる程度まで、
エキシマレーザの狭帯域化が必要となる。
他の問題はエキシマレーザの狭帯域化に伴い発生する
スペックル・パターンをいかにして防ぎ、また狭帯域化
に伴うパワーの低減をいかにしておさえるかということ
である。
エキシマレーザの狭帯域化の技術としてはインジェン
クションロック方式と呼ばれるものがある。このインジ
ェクションロック方式は、オシレータ段のキャビティ内
に波長選択素子(エタロン・回折格子・プリズム等)を
配置し、ピンホールによって空間モードを制限して単一
モード発振させ、このレーザ光を増幅段によって注入同
期する。このため、その出力光はコヒーレンス性が高
く、これを縮小露光装置の光源に用いた場合はスペック
ル・パターンが発生する。一般にスペックル・パターン
の発生はレーザ光に含まれる空間横モードの数に依存す
ると考えられている。すなわち、レーザ光に含まれる空
間横モードの数が少ないとスペックル・パターンが発生
し易くなり、並に空間モードの数が多くなるとスペック
ル・パターンは発生しにくくなることが知られている。
上述したインジェクションロック方式は本質的には空間
横モードの数を著しく減らすことによって狭帯域化を行
う技術であり、スペックル・パターンの発生が大きな問
題となるため縮小投影露光装置には採用できない。
エキシマレーザの狭帯域化の技術として他に有望なも
のは波長選択素子であるエタロンを用いたものがある。
このエタロンを用いた従来技術としてはAT&Tベル研究
所によりエキシマレーザのフロントミラーとレーザチャ
ンバとの間にエタロンを配置し、エキシマレーザの狭帯
域化を図ろうとする技術が提案されている。しかし、こ
の方式はスペクトル線幅をあまり狭くできず、かつ、エ
タロン挿入によるパワーロスが大きいという問題があ
り、更に空間横モードの数もあまり多くすることができ
ないという欠点がある。
そこで、発明者等はエキシマレーザのレーザチャンバ
とリアミラーの間に有効径の大きな(数10mmφ程度)エ
タロンと大面積の回折格子を配置する構成を採用し、特
に回折格子については回折格子とリアミラーが斜入射方
式の位置関係になるように構成することによって狭帯域
化をおこなっている。すなわち、エキシマレーザのリア
ミラーとレーザチャンバとの間にエタロンおよび回折格
子を配置する構成を採用することにより、レーザの狭帯
域化、空間横モード数の確保、エタロンおよび回折格子
等波長選択素子の挿入によるパワーロスの減少という縮
小投影露光装置の光源として要求される必須の問題を解
決したのである。
しかし、エキシマレーザのリアミラーとレーザチャン
バとの間にエタロンおよび回折格子を配置する構成は、
狭帯域化、空間横モード数の確保、パワーロスの減少と
いう点で優れた利点を有するが、エタロンを透過するパ
ワーや回折格子に入射するパワーが非常に大きくなるた
めエタロンや回折格子に温度変動等の物理的変化が生
じ、このため発振出力レーザ光の中心波長が変動した
り、多波長発振したり、エタロンの透過中心波長と回折
格子の選択中心波長が重ならずパワーが著しく低下する
という問題があった。
〔発明が解決しようとする問題点〕
このようにリアミラーとレーザチャンバとの間に有効
径の大きいエタロンと大面積の回折格子を配置する構成
をとると、狭帯域化、空間横モードの数の確保、パワー
ロスの減少という点で、縮小投影露光装置の光源として
採用するに際し、好ましい利点を生じるが、発振中心波
長の変動、パワーの変動等の新たな問題も生じた。
この発明はリアミラーとレーザチャンバとの間にエタ
ロンおよび回折格子を配置した構成をとるエキシマレー
ザにおいて、出力レーザ光の中心波長を高精度に固定し
レーザパワーの変動を小さくし、安定した出力が得られ
るようにしたエキシマレーザの波長制御装置を提供する
ことを目的とする。
〔問題点を解決するための手段〕
この発明によれば、リアミラーとレーザチャンバとの
間に配置されたエタロンと回折格子の波長選択特性を、
出力レーザ光の中心波長および中心波長のパワーを検知
することによりフィードバック制御する。
この発明においては次の2つの制御を同時にまたは交
互に実行することにより中心波長およびパワーの安定化
を図っている。
1)中心波長制御……エタロンの透過波長をシフトさ
せ、出力中心波長を所望の波長に制御する。
2)重ね合わせ制御……回折格子の選択中心波長をシフ
トすることによりエタロンの透過中心波長と回折格子の
選択中心波長が一致するように制御し、これによって最
大パワーを得る。
ここで、エタロンの透過中心波長の制御は、エタロン
の温度、角度、エタロンギャップ内の気体の屈折率(す
なわち気体の圧力)エタロンギャップ間隔の制御によっ
て達成でき、回折格子の選択中心波長の制御は斜入射方
式に従った位置関係にあるリアミラーをシフトさせる制
御によって達成できる。
すなわち、この発明によれば、エキシマレーザのレー
ザチャンバとリアミラーとの間に1つのエタロンと1つ
の回折格子を配置し、これらエタロンおよび回折格子の
波長選択特性をそれぞれ制御することにより出力レーザ
光の波長を制御するエキシマレーザの波長制御装置にお
いて、出力レーザ光の波長を検出する波長検出手段と、
出力レーザ光の中心波長のパワーを検出するパワー検出
手段と、前記波長検出手段による検出波長が所望の特定
波長に一致すべく前記エタロンの波長選択特性を制御す
る第1の制御手段と、前記中心波長パワー検出手段によ
る検出パワーが最大となるべく前記回折格子の選択波長
特性を制御する第2の制御手段とを具えて構成される。
また、この発明によれば、エキシマレーザのレーザチ
ャンバとリアミラーとの間に1つのエタロンと1つの回
折格子を配置し、これらエタロンおよび回折格子の波長
選択特性をそれぞれ制御することにより出力レーザ光の
波長を制御するエキシマレーザの波長制御装置におい
て、レーザの出力パワーを検出する第1のパワー検出手
段と、出力レーザ光の所定の波長成分のパワーを検出す
る第2のパワー検出手段と、この第2のパワー検出手段
の出力を前記第1のパワー検出手段の出力により規格化
する規格化手段と、この規格化手段により規格化された
パワーが最大となるべく前記エタロンの波長選択特性を
制御する第1の制御手段と、前記第2のパワーが最大と
なるべく前記回折格子の波長選択特性を制御する第2の
制御手段とを具えて構成される。
〔作用〕
この発明によれば、中心波長制御を行なう第1の制御
手段により出力レーザ光の中心波長が所望の波長に固定
され、重ね合わせ制御を行なう第2の制御手段により中
心波長のパワーが最大となるように制御される。
〔実施例〕
第1図は、この発明の一実施例をブロック図で示した
ものである。制御対象であるエキシマレーザ10はリアミ
ラー1、レーザチャンバ2、フロントミラー3を有して
おり、リアミラー1とレーザチャンバ2との間にレザー
チャンバ2側にエタロン4、リアミラー1側に回折格子
5を配置し、回折格子5とリアミラー1は互いに斜入射
方式に従った位置関係にあるように構成されている。
エキシマレーザ10から出力されたレーザ光の一部はビ
ームスプリッタ11を介してサンプル光として取出され、
レンズ12、光ファイバ13を介して発振中心波長及び中心
波長パワー検知器14に入力される。
発振中心波長及び中心波長パワー検知器14はサンプル
光に含まれるエキシマレーザ10の発振中心波長λと中心
波長のパワーPλを検出する。この発振中心波長及び中
心波長パワー検知器14としては第3図に示すものを用い
ることができる。
第3図に示す発振中心波長及び中心波長パワー検知器
14は凹面鏡143,145および回折格子144からなる回折格子
型分光器140と光位置センサ146を備えて構成される。光
ファイバ13を通って入力されるサンプル光はレンズ141
で集光され、分光器140の入射スリット142から入力され
る。この入射スリット142から入力された光は凹面鏡143
で反射され、平行光となり回折格子144に照射される。
回折格子144は所定の角度に固定されており、入射した
光の波長に対応した回折角度で反射する。この回折光を
凹面鏡145に導き、凹面鏡145の反射光は光位置センサ14
6に導かれて結像される。すなわち、入射光の波長に対
応する入射スリット142の回折像が光位置センサ146の受
光面上に結像され、この入射スリット142の回折像の位
置からサンプル光の中心波長λを検出することができ
る。この入射スリット142の回折像の光強度から中心波
長パワーPλを検出することができる。
なお、光位置センサ146としてはフォトダイオードア
レイまたはPSD(ポジション センシィティブ デバイ
ス)等を用いることができる。ここで、光位置センサ14
6としてフォトダイオードアレイを用いた場合、中心波
長は最大光強度の受光チャンネルの位置により検出し、
中心波長パワーは中心波長に対応するチャンネルの光強
度または中心波長付近のチャンネルの光強度の和から検
出する。また光位置センサ146としてPSDを用いた場合
は、PSDの受光面の大きさを第4図に示すようにサイド
ピークを受光しない大きさに設定し、その出力から中心
波長を検出し、受光強度から中心波長パワーを検出す
る。
発振中心波長及び中心波長パワー検知器14で検出され
たサンプル光の中心波長λおよび中心波長パワーPλは
波長コントローラ15に入力される。
波長コントローラ15はドライバ16を介してエタロン4
および回折格子5の波長選択特性(透過中心波長および
選択中心波長)を制御し、サンプル光、すなわちエキシ
マレーザ10の出力光の中心波長が予め設定された所望の
波長に一致し、かつ中心波長パワーが最大となるように
する。ここでドライバ16によるエタロン4および回折格
子5の波長選択特性の制御はエタロン4および回折格子
5のそれぞれの温度の制御、エタロン4の角度の制御、
リアミラー1と回折格子5の位置関係の制御、例えばリ
アミラー1を回折格子5表面の中心の円周上でシフトさ
せるサインバー装置の制御、エタロン4のエアギャップ
内の圧力の制御、エタロン4のギャップ間隔の制御等に
よって行なう。たとえば、エタロン4の角度の制御と、
リアミラー1の位置の制御を採用する場合、エタロン4
には第29図に例示しているようなパレスモータによる角
度調整機構を設け、リアミラー1は第30図に例示してい
るようなサインバー装置等に設置し、ドライバ16により
パルスモータ等およびサインバー装置等を駆動するよう
構成される。
第29図において、エタロン4はエタロンホルダ41より
エタロン取付板42に取付けられ、エタロン取付板42はヒ
ンジ43により基板44の一端に取付けられる。基板44の他
端にはタップ孔45が穿設され、このタップ孔45には一端
がエタロン取付板42に当接し、他端がパルスモータ46に
直結されたネジ51が挿入され、パルスモータ46はリニア
ガイド47によってネジ51の進行方向に移動可能なように
パルスモータ取付板48に取付けられている。またエタロ
ン取付板42と基板44との間にはネジ47とエタロン取付板
42との当接を保持するためのバネ49が設けられている。
かかる構成において、ドライバ16によりパルスモータ48
を制御すれば光軸に対するエタロン4の角度を高精度で
制御することができる。なお、第29図においてロッド50
はこの角度調整機構をエキシマレーザ本体に固定するた
めのものである。
また、第30図において、支点30を中心にして回動する
サインバー25にはリアミラー1が固設され、サインバー
25の先端にはピン31が植設される。ピン31はサインバー
25とテーブル22との間に取付けられた引張バネ32によっ
てトランスレーションステージ23に植設されたロッド26
に摺接させる。トランスレーションステージ23はボール
ネジ24によってテーブル内22を矢印方向に移動可能に構
成されており、ボールネジ21はパルスモータ21によって
回動駆動される。かかる構成において、ドライバ16の出
力によりパルスモータ21を制御すれば、これによってト
ランスレーションステージ23の位置が制御され、トラン
スレーションステージ23の制御位置に対応してリアミラ
ー1の角度が可変制御される。
なおリアミラー1の駆動機構は第30図に例示したサイ
ンバー装置の他に、コセカントバー方式等を採用した装
置等、リアミラー1が回折格子5によって回折されたレ
ーザ光の回折光を受光できる範囲内を移動できる機構で
あるか、またはリアミラー1を固定し、回折格子5の角
度を変化させる機構、あるいはリアミラー1、回折格子
5ともに角度調整機構を備えた機構であってもよい。
波長コントローラ15による制御の詳細を説明する前
に、この制御の原理を第2図を用いて説明する。
第2図に示すグラフは、この実施例で用いられるエン
タロン4と回折格子5の波長選択特性をグラフに示した
もので、エタロン#E1(例えばエタロン4)の波長選択
特性を実線で示し、回折格子#G(例えば回折格子5)
の波長選択特性を点線で示す。第1図示したエキシマレ
ーザ10の場合エタロン#E1の波長選択特性と回折格子#
Gの波長選択特性が重なった波長域において発信が生
じ、この重なった部分に対応する波長の出力レーザ光が
得られる。そして第2図から明らかなようにエタロン#
E1の透過中心波長と、回折格子#Gの選択中心波長が一
致した第2図(a)の場合に最大の出力レーザ光パワー
が得られ、エタロン#E1の透過選択波長と回折格子#G
の選択中心波長が第2図(b),第2図(c)に示すよ
うにずれてくると出力レーザ光パワーは小さくなり、代
りにサイドピークが指数関数的に強くなり、多波長発振
になることが理解できる。また、エタロン#E1の透過中
心波長を固定して、回折格子#Gの選択中心波長をシフ
トした場合を考えると、この場合、エキシマレーザの発
振中心波長はほとんど変化しないことが実験により判明
している。
そこで、この実施例の波長コントローラ15において
は、まず発振中心波長及び中心波長パワー検知器14によ
って検出された発振中心波長λと予め設定した設定波長
λとの差Δλ(=λ−λ)を算出し、エタロン#E1
の透過中心波長または、エタロン#E1の透過中心波長と
回折格子#Gの選択中心波長をシフトすることにより発
振中心波長を所望の設定波長に固定し、その後回折格子
#Gの選択中心波長を出力レーザ光パワーの増大する方
向にシフトすることによりエタロン#E1の透過中心波長
と回折格子#Gの選択中心波長を重ね合わせるように制
御する。
第5図は波長コントローラ15の具体的制御例を示した
ものである。まず、ステップ151において、発振中心波
長及び中心波長パワーを読み込む。ここでは発振された
レーザパルスを所定数サンプリングし、平均化して発振
中心波長λおよび中心波長パワーPλを算出している。
このような処理を実行する理由は、エキシマレーザがパ
ルスガスレーザであるため、パルス毎に出力レーザ光パ
ワーのバラツキがあるためである。
次に、ステップ152において検出した中心波長λと予
め設定された所望の設定波長λ。との差Δλを算出する
(Δλ=λ−λ)。
続いて、ステップ153において今回サンプリングした
(読み込んだ)中心波長パワーPλと前回サンプリング
した中心波長パワーPλ−1との差ΔPλを算出する
(ΔPλ=Pλ−Pλ−1)。
その後中心波長制御サブルーチン200に移行する。
中心波長制御サブルーチン200の内容は第6図に示さ
れる。すなわち、中心波長制御サブルーチン200におい
てはエタロン#E1の透過中心波長をステップ152で算出
した値Δλだけシフトする制御を行なう(ステップ20
1)。なお、この中心波長制御サブルーチン200におい
て、エタロン#E1だけでなく、回折格子#Gに関しても
選択中心波長をシフトするように構成してもよい。この
ようにした場合の中心波長制御サブルーチン200の内容
が第7図に示される。第7図においてはエタロン#E1の
透過中心波長と回折格子#Gの選択中心波長の両者を値
Δλだけシフトする制御を行なう(ステップ202)。
中心波長制御サブルーチン200が終了すると波長選択
素子エタロン重ね合わせ制御サブルーチン300に移行す
る。この波長選択素子重ね合わせ制御サブルーチン300
の内容は第8図に示される。まず、ステップ301におい
て、ステップ153で算出した値ΔPλが正(ΔPλ>
0)であるか否かの判断がなされる。ここでΔPλ>0
であると、ステップ302に分岐し、前回の制御時(サン
プリング時)に回折格子#Gの選択中心波長を短波長側
に所定量シフトしたか否かの判断がなされる。この判断
において短波長側にシフトしたと判断されるとステップ
303に分岐し、回折格子#Gの選択中心波長を更に短波
長側に所定量シフトさせる。また、ステップ302におい
て前回回折格子#Gの選択中心波長を長波長側にシフト
したと判断されるとステップ304に移行し、回折格子#
Gの選択中心波長を長波長側に所定量シフトさせる。
また、ステップ301において、ΔPλ≦0と判断され
るとステップ305に移行する。ステップ305では前回の制
御時(サンプリング時)に回折格子#Gの選択中心波長
を短波長側にシフトしたか否かの判断がなされる。ここ
で短波長側にシフトしたと判断されるとステップ306に
分岐し、回折格子#G選択中心波長を長波長側に所定量
シフトさせる。また、ステップ305において、前回回折
格子#G選択中心波長を長波長側にシフトしたと判断さ
れると、ステップ307に移行し、回折格子#Gの選択中
心波長を短波長側に所定量シフトさせる。
このように、波長選択素子重ね合わせ制御サブルーチ
ン300においては、値ΔPλの符号と前回の選択中心波
長のシフト方向とにもとづき出力レーザ光パワーを増大
させる回折格子#Gの選択中心波長シフト方向を判断
し、この判断した方向に回折格子#Gの選択中心波長を
所定量シフトさせる。
第9図は回折格子#Gの選択中心波長スペクトルと実
際のレーザ発振スペクトルとの関係をエタロン#E1と回
折格子#Gの重ね合わせとの関係のもとに示したもので
ある。第9図において点線の波形は回折格子#Gの選択
波長のスペクトルを示し、実線の波形は実際のレーザ発
振スペクトルを示す。また、第9図において、λE1はエ
タロン#E1の透過中心波長、λE2は回折格子#Gの選択
中心波長を示す。第9図から明らかなようにエタロン#
E1の透過中心波長λE1と回折格子#Gの選択中心波長λ
E2が完全に重ね合わされた第9図の(b)の状態が最大
の出力パワーmaxPλが得られ、重ね合わせが不充分な第
9図(a)または第9図(c)の状態においては最大の
出力レーザ光パワーは得られないことが分かる。
第10図は、エタロン重ね合わせ制御サブルーチン300
の変更例を示すもので、ここでは、エキシマレーザのリ
アミラーとレーザチャンバとの間に2個以上のエタロン
と唯一個の回折格子が挿入される場合の制御すなわち波
長選択素子重ね合わせ制御の対象となる波長選択素子が
複数枚のエタロン#E2,#E3…#Enと唯一個の回折格子
#Gである場合の制御を示している。この第10図の制御
は基本的には第8図に示したものと同一である。ただ
し、第10図においては複数のエタロン#E2,#E3…#En
および回折格子#Gの制御を行なうため、第8図に示し
たフローにステップ308とステップ309が追加されてい
る。すなわち、ステップ308では現在制御しているエタ
ロン#Ekあるいは回折格子#Gの重ね合わせが終了した
か否かの判断を行なう。ここで終了したと判断されると
ステップ309に分岐し、次回の波長選択素子の重ね合わ
せ制御ではエタロン#Ekある意は回折格子#Gに代えて
エタロン#Ek+1あるいは回折格子#Gの重ね合わせ制
御を行なわせるように処理する。この制御はk=nにな
るまで続けられた回折格子#Gの重ね合わせが終了する
まで続けられる。なお、第10図に示した実施例において
はエタロン#E2〜#Enと回折格子#Gを順次制御するよ
うに構成したが、その制御の順番は任意である。エタロ
ン#E2〜#Enの全てのエタロンと回折格子#Gに対して
重ね合わせ制御を実行すれば、最大の出力レーザ光パワ
ーを得ることができる。
第11図は発振中心波長及び中心波長パワー検知器14を
モニタエタロンを用いて構成した変更例を示すものであ
る。この変更例においては第3図に示した回折格子型分
光器140の代りにモニタエタロン147を用いて構成され
る。
第11図に示すようにモニタエタロン147によって作ら
れた干渉縞を検出可能な場所に位置センサ146を設置す
る。中心波長が変化すると干渉縞が移動することを利用
して、中心波長を検知することができる。
光位置センサ146としては、フォトダイオードアレイ
またはPSDなどを使用すればよい。
また、中心波長パワーの検出はフォトダイオードアレ
イの場合は中心波長のチャンネルの光強度あるいは、中
心波長付近のチャンネルの光強度の和から検出すること
ができる。
また、PSDの場合はサイドピークの干渉縞がPSDの受光
面に入らないように設置することによってPSDの出力か
ら検出できる。
なお、フォトダイオードアレイを使用する場合は受光
面と複数の干渉縞が入れるように設置してもよい。また
モニタエタロン147の設計としてはサイドピークのピー
ク波長と中心波長との差をΕλsideとすると、モニタエ
タロンのフリースペクトラルレンジFSRmoniterとの間に Δλside≠n・FSRmoniter (n=1,2,3…) となるようにすればよい。このようにすると中心波長を
含むスペクトルによる干渉縞とサイドピークによる干渉
縞が重ならないようにすることができる。
第12図はこの発明の他の実施例を示したものである。
この実施例は発振波長を直接検出せずにエキシマレーザ
10の発振波長を所望の波長に制御するもので、第1図に
示した実施例と比較して発振中心波長及び中心波長パワ
ー検知器14がモニタパワーと所定の波長成分パワーを検
出するモニタパワー及び所定の波長成分パワー検知器17
に置き換えられ、これに伴って波長コントローラ18の構
成が第1図に示す波長コントローラ15と若干異なってい
る。
モニタパワー及び所定の波長成分パワー検知器17は光
ファイバ13を介して入力されるサンプル光の光強度をモ
ニタパワーとして検出し、サンプル光の所定の波長成分
パワーを所定の波長成分パワーとして検出するものであ
る。このモニタパワー及び所定の波長成分パワー検知器
17としては第13図に示すものを用いることができる。
第13図に示すモニタパワー及び所定の波長成分パワー
検知器17は凹面鏡173,175および回折格子174からなる回
折格子型分光器170とモニタ成分パワーを検出する第1
の光強度検出器179及び所定の波長成分パワーを検出す
る第2の光強度検出器177を備えて構成される。
光ファイバ13を通って入力されるサンプル光はレンズ
171で集光され、ビームスプリッタ178を通って分光器17
0の入射スリット172から入射される。この入射スリット
172から入射された光は凹面鏡173で反射され、回折格子
174に照射される。回折格子174は所定の角度に固定され
ており、入射された光は、その波長に応じて回折する。
この回折光を凹面鏡175に導き、凹面鏡175の反射光は出
射スリット176上に、回折像として結像し、出射スリッ
ト176を透過した光の強度を検出する第2の光強度検出
器177に導かれる。
また、レンズ171で集光された光の一部はハーフミラ
ー178で反射されて第1の光強度検出器179に導かれる。
すなわち、このモニタパワー及び所定の波長成分パワ
ー検知器17においては、回折格子174の角度によって設
定された所望の設定波長成分のみが第2の光強度検出器
177に導かれる。したがってこの第2の光強度検出器177
によって所望の設定波長成分の光強度が所定の波長成分
パワーPλとして検出される。また、第1の光強度検出
器179には光ファイバ13を通って入力されたサンプル光
がそのまま入力されるので、入力サンプル光の光強度が
モニタパワーPLとして検出される。なお、第1の光強度
検出器179、第2の光強度検出器177としてはフォトマル
チプライヤーまたはフォトダイオード等を用いることが
できる。
モニタパワー及び所定の波長成分パワー検知器17で検
出されたサンプル光のモニタパワーPLおよび所定の波長
成分パワーPλは波長コントローラ18に入力される。
波長コントローラ18は入力されたモニタパワーPLおよ
び所定の波長成分パワーPλにもとづきエタロン4およ
び回折格子5の波長選択特性(透過中心波長および選択
中心波長)をドライバ16を介して制御する。
第14図は波長コントローラ18の具体的制御例を示した
ものである。まず、ステップ181において、モニタパワ
ー及び所定の波長成分パワー検知器17から入力したモニ
タパワーPLおよび所定の波長成分パワーを読み込む。こ
こでは、第5図のステップ151と同様に発振されたレー
ザパルスを所定数サンプリングし、平均化して所定波長
成分パワーPλを算出する。
次に、ステップ182において、ステップ181で読み込
み、算出した所定の波長成分パワーPλをモニタパワー
PLで除算することにより、所定の波長成分パワーPλの
規格化を行なう(=Pλ/PL)。
続いて、ステップ183において、ステップ182で規格化
した所定の波長成分パワーおよび所定の波長成分パワ
ーPλと前回サンプリングした所定の波長成分パワーの
規格化値−1および所定の波長成分パワーPλ−1と
の差をそれぞれΔおよびΔλを算出する(Δ=
-1,ΔPλ=Pλ−Pλ-1)。
次に、ステップ184において、中心波長制御をするか
否かの判断を行なう。この判断は前回中心波長制御を行
なったか、エタロン重ね合わせ制御を行なったかにもと
づき行なわれる。すなわち、ここで前回波長選択素子重
ね合わせ制御を行なったのであれば中心波長制御をする
と判断され、前回中心波長制御を行なったのであれば中
心波長制御をしないと判断される。これは後述する説明
から明らかになるように、この実施例においては中心波
長制御と波長選択素子の重ね合わせ制御を交互に実行す
るように構成されているからである。
ステップ184で中心波長制御をすると判断されると中
心波長制御はサブルーチンに分岐する。
ステップ184で中心波長制御をしないと判断されると
ステップ185に移行し、ここでは波長選択素子の重ね合
わせ制御をするか否かの判断がなされる。ステップ185
における判断も前回中心波長制御をしたか波長選択素子
の重ね合わせ制御をしたかにもとづいて行なわれ、前回
中心波長制御をした場合は波長選択素子の重ね合わせ制
御をすると判断し、前回波長選択素子の重ね合わせ制御
をした場合は波長選択素子の重ね合わせ制御をしないと
判断される。ステップ185で波長選択素子の重ね合わせ
制御をすると判断した場合は波長選択素子の重ね合わせ
サブルーチン500に分岐する。
中心波長制御サブルーチン400の内容は第15図に示さ
れる。まず、ステップ401において、ステップ183で算出
した値Δが正(Δ>0)であるか否かの判断がなさ
れる。ここでΔ>0であるとステップ402に分岐し前
回の制御時(サンプリング時)にエタロン#E1の透過波
長を短波長側にシフトしたか否かの判断がなされる。こ
の判断において短波長側にシフトしたと判断されるとス
テップ403に分岐し、エタロン#E1の透過波長を更に短
波長側に所定量シフトさせる。また、ステップ402にお
いて前回エタロン#E1の透過波長を長波長側にシフトし
たと判断されるとステップ404に移行し、エタロン#E1
の透過波長を長波長側に所定量シフトさせる。
また、ステップ401において、Δ≦0と判断される
とステップ405に移行する。ステップ405では前回の制御
時(サンプリング時)にエタロン#E1の透過波長を短波
長側にシフトしたか否かの判断がなされる。ここで、短
波長側にシフトしたと判断されるとステップ406に分岐
し、エタロン#E1の透過波長を長波長側に所定量シフト
させる。また、ステップ405において、前回エタロン#E
1の透過波長を長波長側にシフトしたと判断されるとス
テップ404に移行し、エタロン#E1の透過波長を短波長
側に所定量シフトさせる。
このようにΔの符号と前回の透過波長のシフト方向
にもとづきレーザの出力パワーを増大させるエタロン#
E1の透過波長シフト方向を判断し、この判断した方向に
エタロン#E1の透過波長を所定量シフトさせる。なお、
ここでは、#E1の透過波長のみをシフトさせているが#
E1および#Gの透過あるいは選択中心波長を同時に同量
シフトさせてもよい。
上記制御が終了するとステップ408に移行し、中心波
長制御が終了したか否かの判断を行なう。ここで中心波
長制御が終了したと判断されるとステップ409に分岐
し、次回の制御は重ね合わせ制御を行なうようにセット
する処理を実行する。
エタロン重ね合わせサブルーチン500の内容は第16図
に示される。まず、ステップ501において、ステップ181
で読み込み、算出した所定の波長成分パワーPλと前回
サンプリングした所定の波長成分パワーPλ−1との差
ΔPλが正(ΔPλ>0)であるか否かの判断がなされ
る。ここでΔPλ>0であるとステップ502に分岐し前
回の制御時(サンプリング時)に回折格子#Gの選択中
心波長を短波長側にシフトしたか否かの判断がなされ
る。この判断において短波長側にシフトしたと判断され
るとステップ503に分岐し、回折格子#Gの選択中心波
長を更に所定量短波長側にシフトさせる。また、ステッ
プ502において前回回折格子#Gの選択中心波長を長波
長側にシフトしたと判断されるとステップ504に移行
し、回折格子#Gの選択中心波長を長波長側に所定量シ
フトさせる。
また、ステップ501において、ΔP≦0と判断される
とステップ505に移行する。ステップ505では前回の制御
時(サンプリング時)に回折格子#Gの選択中心波長を
短波長側にシフトしたか否かの判断がなされる。ここ
で、短波長側にシフトしたと判断されるとステップ506
に分岐し、回折格子#Gの選択中心波長を長波長側に所
定量シフトさせる。また、ステップ505において、前回
回折格子#Gの選択中心波長を長波長側にシフトしたと
判断されるとステップ507に移行し、回折格子#Gの選
択中心波長を短波長側に所定量シフトさせる。
このようにΔPλの符号を前回の選択中心波長のシフ
ト方向にもとづきレーザの出力パワーを増大させる回折
格子#Gの選択中心波長シフト方向を判断し、この判断
した方向に回折格子選択中心波長を所定量シフトさせ
る。
上記制御が終了するとステップ508に移行し、重ね合
わせ制御が終了したか否かの判断を行なう。ここで重ね
合わせ制御が終了したと判断されるとステップ509に分
岐し、次回の制御は中心波長制御を行なうようにセット
する処理を実行する。さらに、レーザ共振器中に2個以
上のエタロンと唯一個の回折格子が配置されている場合
は、第10図に示すように順次エタロンの重ね合せ制御を
行えばよい。
第17図はモニタパワー及び所定の波長成分パワー検知
器17をモニタエタロンを用いて構成した変更例を示すも
のである。
第17図に示すようにモニタエタロン180によって作ら
れた干渉縞を検出可能な場所に、スリット181を置き、
スリット181の直後に第2の光強度検出器177を設置す
る。
また、モニタエタロン180によって散乱されるサンプ
ル光強度を第2の光強度検出器179で測定する。
このような構成をとると、第13図に示したものと同様
にモニタパワーおよび所定の波長成分パワーを検出する
ことができる。
第18図はモニタパワー及び所定の波長成分パワー検知
器17の他の構成例を示したものである。この構成例では
気体原子、分子による光の吸収を利用している。ガス封
入セル182には所望の設定中心波長において光吸収を示
す気体が封入される。サンプル光はビームスプリッタ18
3、ウインドウ184を介してガス封入セル182内に入射
し、ウインドウ185を介して第2の光強度検出器177に導
かれる。また、サンプル光の一部はビームスプリッタ18
3により反射され、第1の光強度検出器179に導かれる。
ここで、サンプル光の波長がガス封入セル182中に封
入されている気体の特性吸収波長と一致しないときはガ
ス封入セル182の透過光はあまり減衰しないが、一致す
ると大きく減衰する。この減衰光量を第2の光強度検出
器177で測定することによって所定の波長成分パワーを
検知することができる。また、第1の光強度検出器179
によりモニタパワーが検出される。
第19図はモニタパワー及び所定の波長成分パワー検知
器17の更に他の構成例を示したものである。この構成例
では気体原子、分子による光吸収によって発生される螢
光(レーザ誘導飽和螢光、以下LIFという)を利用して
所定の波長成分パワーが検出される。第19図に示すよう
にLIFセル186には所望の設定中心波長の光の吸収により
螢光を発生する気体が封入される。LIFセル186で発生し
た螢光はウインドウ187を介して取出され、第2の光強
度検出器177によって検出される。
ビームスプリッタ183、ウインドウ184を介して入力さ
れるサンプル光の波長がLIFセル186に封入されている気
体の特性吸収波長と一致すると気体の原子、分子はレー
ザ光を吸収し、螢光を発生する(一致しなければ螢光を
発生しない)。
この螢光の強度を光強度検出素子Aによって測定する
ことにより所定の波長成分パワーを検知することができ
る。また、モニタパワーは第1の光強度検出器179によ
り検出される。
LIFセル186に封入する気体は波長が約248.35±0.2nm
でチューニング(発振波長選択)可能なKrF狭帯域発振
エキシマレーザの場合には、SO,S2,N2O,OCS,C6H6,H2CO,
CH3Br,CH3I,CF3I,CH3−C(=0)−CH3,NC−CCHなどを
用いることができる。なお、波長が351nm,337nm,308nm,
222nm,193nm,157nmなどの他のエキシマレーザを利用す
る場合はその波長に特性吸収波長を有する物質を選択す
ればよい。
第20図はモニタパワー及び所定の波長成分パワー検知
器17の更に他の構成例を示したものである。この構成例
ではホローカソードランプを利用している。第20図に示
すようにホローカソードランプ188は内部にアノード18
9、カソード190を有し、所望の設定中心波長に特性吸収
波長を有する気体が封入される。ビームスプリッタ18
3、ウインドウ184を介してホローカソードランプ内に入
射されるサンプル光の波長がこの封入された気体の特性
吸収波長と一致していないときは、ランプ188内の気体
原子、分子は光イオン化しない。このため直流電源19
1、抵抗R、アノード189、カソード190を介して流れる
放電電流は変化しない。
しかし、サンプル光の波長がホローカソードランプ18
8内に封入されている気体原子、分子の特性吸収波長と
一致すると、ランプ188内の気体原子、分子が光イオン
化され上記放電電流量が変化する。この変化量をコンデ
ンサCを介して検知することによって中心波長パワーを
検出することができる。なお、モニタパワーは第1の光
強度検出器179によって検出される(LOG法)。
なお、ホローカソードランプ188としては、波長が約2
48.35±0.2nmでチューニング(発振波長選択)可能なKr
F狭帯域発振エキシマレーザの場合、HgまたはFe系のホ
ローカソードランプを使用することができる。このよう
に、原子または分子の特性吸収線を利用して波長制御を
行うと、発振波長を高精度かつ長期間にわたって、所望
の絶対波長に固定できるため、縮小投影露光用光源とし
て最適なエキシマレーザとなる。
第21図はこの発明の更に他の実施例を示したものであ
る。この実施例では中心波長の大きな変化および中心波
長パワーを検知する回折格子型分光器を用いた発振中心
波長及び中心波長パワー検知器14aと中心波長の微細な
変化を検知するモニタエタロンを用いた発振中心波長検
知器14bを設けて構成される。一般にモニタエタロンは
分解能を、非常に高くすることができ、中心波長の微小
な変化を検知するには最適である。しかしモニタエタロ
ンの分解能を上げるためにはそのフリースペクトラルレ
ンジを小さく必要がある。すなわち、モニタエタロンの
分解能Rは (ただしnはエタロンの鏡面間媒質の屈折率、dはエタ
ロンの鏡面間隔、tはエタロンのフィネス、λは波長を
表わす。) で表わされる。またフリースペクトラルレンジFSRは で表わされる。したがってモニタエタロンの分解能Rを
フリースペクトラルレンジFSRを用いて表わすと式
(1),(2)から となる。ここでエタロンのフィネスはある程度以上上げ
ることができないので分解能を上げるためにはフリース
ペクトラルレンジFSRを小さくする必要がある。しか
し、被検知波長がこのフリースペクトラルレンジFSRと
同じ波長分だけシフトするとモニタエタロンは、シフト
前の波長の場合とほとんど同じ干渉縞をつくる。したが
って高分解能モニタエタロンでは中心波長の大きな変化
を検知することは不可能である。特にエキシマレーザの
ようなパルスレーザではパルス毎に波長が変化した場
合、波長がどの方向にシフトしたか検知できなくなる可
能性がある。そこでこの実施例では高精度に波長を制御
するために高分解能のモニタエタロンを用いた発振中心
波長検知器14bを設けるとともに中心波長の大きな変化
を検知するために回折格子型分光器を用いた発振中心波
長及び中心波長検知器14aを設ける。
回折格子型分光器を用いた発振中心波長及び中心波長
パワー検知器14aとしては第3図に示したものと同様の
ものを用いることができ、この発振中心波長及び中心波
長パワー検知器14aによって検出された中心波長λgお
よび中心波長パワーPλは波長コントローラ15aに入力
される。
またモニタエタロンを用いた発振中心波長検知器14b
としては第11図に示したものと同様のものを用いること
ができ、この発振中心波長検知器14bで検出された高精
度の中心波長λeも波長コントローラ15aに入力され
る。
波長コントローラ15aは入力された値λg、λe,Pλに
もとづきエタロン4,5の波長選択特性を制御する。
第22図は波長コントローラ15aの具体的制御例を示し
たものである。まず、ステップ154において、回折格子
型分光器を用いた発振中心波長及び中心波長パワー検知
器14aから入力した中心波長および中心波長パワーを読
み込むとともにモニタエタロンを用いた発振中心波長検
知器14bから入力した高精度の中心波長を読み込む。こ
こでは、第5図のステップ151と同様な理由から、発振
されたレーザパルスを所定数サンプリングし、平均化し
て中心波長λgおよび中心波長パワーPλおよび中心波
長λeを算出している。
次にステップ155に移行し、ステップ154で算出したλ
g,λeと設定波長λとの差Δλg,Δλe、即ちΔλg
=λg−λ0,Δλe=λe−λを算出する処理を実行
する。
続いて、ステップ156に移行し、回折格子型分光器を
用いた発振中心波長及び中心波長パワー検知器14aで検
出された中心波長の設定波長に対する変化量の絶対値|
Δλg|が発振中心波長検知器14bのモニタエタロンのフ
リースペクトラルレンジFSRの1/2より大きいか(|Δλ
g|>FSR/2)否かの判断がなされる。ここで、|Δλg|
>FSR/2であると判断されるとステップ157に分岐し、中
心波長の設定波長に対する変化量ΔλをΔλ=Δλgと
設定する処理を実行する。また、|Δλg|≦FSR/2であ
ると判断されるとステップ158に移行し、中心波長の設
定波長に対する変化量ΔλをΔλ=Δλeと設定する処
理を実行する。
後のステップは第5図に示したものと同様である。
このように、この実施例においては回折格子型分光器
を用いた発振中心波長及び中心波長パワー検知器14aと
モニタエタロンを用いた発振中心波長検知器14bを設
け、発振中心波長及び中心波長パワー検知器14aで検出
された中心波長の設定波長に対する変化量の絶対値|Δ
λg|が発振中心波長検知器14bのモニタエタロンのフリ
ースペクトラルレンジFSRの1/2より大きいか(|Δλg|
>FSR/2)否かの判断にもとづき発振中心波長及び中心
波長パワー検知器14aで検出された中心波長の設定波長
に対する変化量Δλgまたは発振中心波長検知器14bで
検出された中心波長の設定波長にする変化量Δλeは切
換え選択するように構成される。
なお、この実施例において、発振中心波長及び中心波
長パワー検知器14aとして回折格子型分光器を用いたも
のに代えて14bで用いたモニタエタロンのフリースペク
トラルレンジよりもフリースペクトラルレンジの大きい
モニタエタロンを用いたものを使用しても同様に構成す
ることができる。また中心波長パワーPλは発振中心波
長及び中心波長パワー検知器14aにより検出したがこれ
をモニタエタロンを用いた発振中心波長検知器14bを用
いて検出するようにしてもよい。
第23図はこの発明の更に他の実施例を示したもので、
この実施例においては第3図に示したような回折格子型
分光器を用いた発振中心波長及び中心波長パワー検知器
14cと第17図に示すようなモニタエタロンを用いた所定
の波長成分パワー検知器17aを用いて構成される。
第24図は、この実施例における波長コントローラ15b
の具体的制御例を示したものである。まず、ステップ15
8において、回折格子型分光器を用いた発振中心波長及
び中心波長パワー検知器14cから入力した中心波長λg
および中心波長パワーを読み込むとともにモニタエタロ
ンを用いた所定の波長成分パワー検知器17aにおいて、
中心波長パワーを読み込む。ここでは、第5図のステッ
プ151と同様な理由から、発振されたレーザパルスを所
定数サンプリングし、平均化して、中心波長パワーPお
よび所定波長成分パワーPmλを算出している。
次に、ステップ159に移行する。このステップではモ
ニタエタロンを用いた所定の波長成分パワー検知器17a
で、所定波長成分パワーPmλが検出されているか否か、
即ちPmλ=0か否かの判断がなされる。ここで、Pmλ=
0であると判断されるとステップ160に分岐し、中心波
長λをλ=λgと設定する処理を実行し、さらに設定波
長λとの差Δλを算出し(Δλ=λg−λe)その後
中心波長制御サブルーチン200に移行する。この中心波
長制御サブルーチン200は第5図に示した中心波長制御
サブルーチン200と同じものである。
また、ステップ159において、Pmλ≠0であると判断
されるとステップ162に移行し、所定の波長成分パワーP
mλを中心波長パワーPで除算することにより、所定の
波長成分パワーPmλを規格化した値Pλを算出する(P
λ=Pmλ/P)。
続いて、ステップ163に移行し、ステップ162で規格化
した値Pλと前回のサンプリング時に規格化した値Pλ
−1との差ΔPλを算出する(ΔPλ=Pλ−Pλ−
1)。
その後、中心波長制御サブルーチン400に移行する。
この中心波長制御サブルーチン400は第14図に示した中
心波長制御サブルーチン400と同一である。
中心波長制御サブルーチン200または400が終了すると
次に波長選択素子重ね合わせ制御サブルーチン300に移
行する。この波長選択素子重ね合わせ制御サブルーチン
300は第5図に示した重ね合わせ制御サブルーチン300と
同一である。
なお、この実施例においても発振中心波長及び中心波
長パワー検知器14cとして回折格子型分光器を用いたも
のに代えて微細な波長の変化を検知する所定の波長成分
パワー検知器17aに使用されているモニタエタロンのフ
リースペクトラルレンジよりもフリースペクトラルレン
ジが大きいモニタエタロンを用いたものを使用しても同
様に構成することができる。
微細な波長の変化を検知する所定の波長成分パワー検
知器17aとしてモニタエタロンに代えて第18〜20図に示
すような原子または分子の特性吸収線を利用した波長検
知器を使用してもよい。この場合の制御方法は第26図と
同じでよい。このような波長検出器を使用すると発振波
長を高精度かつ長期間にわたって所望の絶対波長に固定
できる。
第25図はこの発明の更に他の実施例を示したもので、
この実施例においては第13図に示したような回折格子型
分光器を用いたモニタパワー及び所定の波長成分パワー
検知器17bと第17図に示すような高分解能なモニタエタ
ロンを用いたモニタパワー及び所定の波長成分パワー検
知器17cを用いて構成される。
第26図は、この実施例における波長コントローラ18a
の具体的制御例を示したものである。まず、ステップ16
4において、回折格子型分光器を用いた検知器17bから入
力したモニタパワーおよび所定の波長成分パワーを読み
込むとともにモニタエタロンを用いたモニタパワー及び
所定の波長成分パワー検知器17cから入力したモニタパ
ワーおよび中心波長パワーを読み込む。ここでは、第5
図のステップ151と同様な理由から発振されたレーザパ
ルスを所定数サンプリングし、平均化してモニタパワー
PL、回折格子型分光器による所定の波長成分検知器17b
による所定の波長成分パワーPgとモニタエタロンによる
所定の波長成分検知器17cによる所定の中心波長パワーP
eを算出している。
次にステップ165に移行し、中心波長パワーPeおよびP
gの規格化処理(e=Pe/Pg,g=Pg/PL)を実行す
る。
続いて、ステップ166に移行し、規格値e,Pgと前回
の読み込み時の規格値e−1,g1との差Δe,Δg
を算出する処理(Δe=e−e−1,Δg=g
−g−1)実行する。
続いて、ステップ167に移行し、e>0であるか否
かの判断を行なう。ここで、e>0であるとステップ
168に分岐しΔλ=Δeとする処理を実行する。そ
の後中心波長制御サブルーチン400a、波長選択素子重ね
合わせサブルーチン300を実行する。ここで、中心波長
制御サブルーチン400aは第14図に示した中心波長制御サ
ブルーチン400と同一であり、波長選択素子重ね合わせ
サブルーチン300は第5図に示した波長選択素子重ね合
わせサブルーチン300と同一である。
ステップ167において、e>0でないと判断される
と、ステップ169に移行し、ΔPλ=ΔPgとする処理を
実行する。その後、ステップ184で中心波長制御すると
判断されると中心波長制御サブルーチン400に分岐し、
またステップ185で波長選択素子重ね合わせ制御をする
と判断されると波長選択素子重ね合わせサブルーチン50
0に分岐する。なお、中心波長制御サブルーチン400と波
長選択素子重ね合わせサブルーチン500は第14図に示し
たものと同一である。
第27図はこの発明の更に他の実施例を示したもので、
この実施例においては第13図に示したような回折格子型
分光器を用いたモニタパワー及び中心波長パワー検知器
17dと第11図に示すような高分解能のモニタエタロンを
用いた発振中心波長検知器14dを用いて構成される。
第28図は、この実施例における波長コントローラ18b
の具体的制御例を示したものである。まず、ステップ17
0において、回折格子型分光器を用いたモニタパワー及
び所定の波長成分パワー検知器17dから入力したモニタ
パワーおよび所定の波長成分パワーを読み込むとともに
モニタエタロンを用いた発振中心波長検知器14dから入
力した中心波長を読み込む。ここでは、第5図のステッ
プ151と同様な理由から、発振されたレーザパルスを所
定数サンプリングし、平均化して、モニタパワー及び所
定の波長成分パワー検知器17dによるモニタパワーPLお
よび所定の波長成分パワーPgと、発振中心波長検知器14
dによる中心波長λeを算出している。
次に、ステップ171に移行し、回折格子型分光器によ
る所定の波長成分パワーPgの規格化処理(g=Pg/P
L)およびモニタエタロンによる発振中心波長検出器14d
で検出された中心波長λeと設定波長λの差Δλe
(Δλe=λe−λ)および所定の波長成分パワーPg
と前回サンプリングした所定の波長成分パワーPg−1と
の差ΔPg(ΔPg=Pg−Pg−1)を算出する。
続いて、中心波長λeと設定波長λの差の絶対値|
Δλe|が発振中心波長検知器14dのモニタエタロンのフ
リースペクトラルレンジFSRの1/2より大きいか(|Δλ
e|>FSR/2)否かの判断がなされる。ここで|Δλe|>F
SR/2であると判断されると、中心波長制御サブルーチン
200、波長選択素子重ね合わせサブルーチン300を実行す
る。ここで、中心波長制御サブルーチン200、波長選択
素子重ね合わせサブルーチン300は第5図に示したもの
と同一である。
ステップ172で|Δλe|>FSR/2でないと判断される
と、ステップ173に移行し、ステップ171で規格化した値
gと前回の読み込み時に規格化した値g−1との差
Δgを算出する処理(Δg=g−g−1)を行
なう。
続いて、ステップ174においてΔPλ=ΔPgとする処
理を実行し、中心波長制御サブルーチン400に移行す
る。この中心波長制御サブルーチン400は第14図に示し
たものと同一である。
なお、第21図から第28図に示す実施例では中心波長付
近の微小な変化を検出する検知器としてモニタエタロン
を用いたものを使用し、大きな変化は回折格子型分光器
を用いたものあるいは前記モニタエタロンのフリースペ
クトラルレンジよりも大きいフリースペクトラルレンジ
のモニタエタロンを用いたものを使用する構成について
述べたが、中心波長付近の微小な変化を検出する検知器
として第18図、第19図、第20図に示したような原子ある
いは分子の吸収線を利用したものを用いても同様に構成
することができる。
〔発明の効果〕 以上説明したようにこの発明によれば、リアミラーと
レーザチャンバとの間に1つのエタロン1つの回折格子
を配置したエキシマレーザにおいて、中心波長制御と重
ね合わせ制御を組合わせて出力波長制御を行なうように
したので、安定した中心波長が得られるとともにパワー
の変動も非常に小さなものにすることができる。したが
って、この発明を適用したエキシマレーザを縮小投影露
光装置の光源として使用した場合は、安定した焦点位
置、倍率および高解像力が得られ、さらに露光時間の一
定性および露光量制御が安易となる。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明のエキシマレーザの波長制御装置の一
実施例を示すブロック図、第2図はこの発明による波長
制御の原理を示すグラフ、第3図は第1図に示した実施
例の発振中心波長及び中心波長パワー検知器の詳細を示
す図、第4図は第3図に示した検知器の光位置検出器と
してPSDを用いた場合の動作を説明するグラフ、第5図
乃至第9図は第11図に示した実施例の動作を説明するフ
ローチャート、第10図は第5図に示した波長選択素子重
ね合わせサブルーチンの変更例を示すフローチャート、
第11図は第3図に示した発振中心波長及び中心波長パワ
ー検知器の変更例を示す図、第12図はこの発明の他の実
施例を示すブロック図、第13図は第12図に示したモニタ
パワー及び所定の波長成分パワー検知器の詳細を示す
図、第14図乃至第16図は第12図に示した実施例の動作を
説明するフローチャート、第17図乃至第20図は第12図に
示したモニタパワー及び所定の波長成分パワー検知器の
変更例を示す図、第21図はこの発明の他の実施例を示す
ブロック図、第22図は第21図に示した実施例の動作を説
明するフローチャート、第23図はこの発明の他の実施例
を示すブロック図、第24図は第23図に示した実施例の動
作を示すフローチャート、第25図はこの発明の他の実施
例を示すブロック図、第26図は第25図に示した実施例の
動作を説明するフローチャート、第27図はこの発明の他
の実施例を示すブロック図、第28図は第27図に示した実
施例の動作を示すフローチャートである。第29図はエタ
ロンの角度調整機構の一例を示した図であり、第30図は
リアミラーの駆動方法の一例を示した図である。 1……リアミラー、2……レーザチャンバ、3……フロ
ントミラー、4……エタロン5……回折格子、10……エ
キシマレーザ、11……ビームスプリッタ、14……発振波
長及び中心波長パワー検知器、15,18……波長コントロ
ーラ、16……ドライバ、17……モニタパワー及び所定波
長成分パワー検知器。

Claims (28)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エキシマレーザのレーザチャンバとリアミ
    ラーとの間に少なくとも1つのエタロンと回折格子とを
    配置し、これらエタロンおよび回折格子の波長選択特性
    をそれぞれ制御することにより出力レーザ光の波長を制
    御するエキシマレーザの波長制御装置において、 出力レーザ光の波長を検出する波長検出手段と、 出力レーザ光の中心波長のパワーを検出するパワー検出
    手段と、 前記波長検出手段による検出波長が所望の特定波長に一
    致すべく前記エタロンの波長選択特性を制御する第1の
    制御手段と、 前記中心波長のパワー検出手段による検出パワーが最大
    となるべく少なくとも回折格子の波長選択特性を制御す
    る第2の制御手段と を具えたエキシマレーザの波長制御装置。
  2. 【請求項2】エタロンの波長選択特性の制御は、エタロ
    ンの温度、角度、ギャップ部の圧力、ギャップ間隔から
    選択された少なくとも1つを変化させることにより行な
    われる特許請求の範囲第(1)項記載のエキシマレーザ
    の波長制御装置。
  3. 【請求項3】レーザチャンバとリアミラーとの間に配設
    されるエタロンは単一のエタロンからなり、 第1の制御手段は、前記単一のエタロンの波長選択特性
    を制御する特許請求の範囲第(1)項記載のエキシマレ
    ーザの波長制御装置。
  4. 【請求項4】レーザチャンバとリアミラーとの間に配設
    されるエタロンは、2個以上のエタロンからなり、 第1の制御手段は、前記2個以上のエタロンのうちフリ
    ースペクトラルレンジの最小のエタロンの波長選択特性
    を制御し、 第2の制御手段は、前記フリースペクトラルレンジの最
    小のエタロンを除く他のエタロンおよび回折格子の波長
    選択特性を順次制御する特許請求の範囲第(1)項記載
    のエキシマレーザの波長制御装置。
  5. 【請求項5】第1の制御手段は、波長検出手段で検出さ
    れた波長と特定波長との差を算出する手段と、 この算出する手段で算出された値だけエタロンの透過中
    心波長をシフトさせる手段と を具える特許請求の範囲第(1)項記載のエキシマレー
    ザの波長制御装置。
  6. 【請求項6】第2の制御手段は、前回サンプリングした
    パワー検出手段の出力と今回サンプリングしたパワー検
    出手段の出力との差を算出する手段と、 この算出する手段による算出値の符号および前回のサン
    プリング時における波長シフト方向にもとづきパワーを
    増大させる波長シフト方向を判別する手段と、 この判別する手段により判別された波長シフト方向に回
    折格子の選択波長をシフトする手段 とを具える特許請求の範囲第(1)項記載のエキシマレ
    ーザの波長制御装置。
  7. 【請求項7】波長検出手段は、回折格子の回転角が所望
    の角度に固定された回折格子型分光器と、 この回折格子型分光器の入射スリットの回折像の位置を
    検出する光位置センサとを具える特許請求の範囲第
    (1)項記載のエキシマレーザの波長制御装置。
  8. 【請求項8】パワー検出手段は、回折格子の回転角が所
    望の角度に固定された回折格子型分光器と、 この回折格子型分光器の入射スリットの回折像の光強度
    を検出する光検出手段とを具える特許請求の範囲第
    (1)項記載のエキシマレーザの波長制御装置。
  9. 【請求項9】波長検出手段は、モニタエタロンと、 このモニタエタロンにより形成される干渉縞の位置を検
    出する光位置センサとを具える特許請求の範囲第(1)
    項記載のエキシマレーザの波長制御装置。
  10. 【請求項10】パワー検出手段は、モニタエタロンと、 このモニタエタロンにより形成される干渉縞の光強度を
    検出する光検出手段とを具える特許請求の範囲第(1)
    項記載のエキシマレーザの波長制御装置。
  11. 【請求項11】エキシマレーザのレーザチャンバとリア
    ミラーとの間にエタロンと回折格子とを配置し、これら
    エタロンおよび回折格子の波長選択特性をそれぞれ制御
    することにより出力レーザ光の波長を制御するエキシマ
    レーザの波長制御装置において、 レーザの出力パワーを検出する第1のパワー検出手段
    と、 出力レーザ光の所定の波長成分のパワーを検出する第2
    のパワー検出手段と、 この第2のパワー検出手段の出力を前記第1のパワー検
    出手段の出力により規格化する規格化手段と、 この規格化手段により規格化されたパワーが最大となる
    べく前記エタロンの波長選択特性を制御する第1の制御
    手段と、 前記所定の波長成分パワーを検出する第2のパワーが最
    大となるべく前記回折格子の波長選択特性を制御する第
    2の制御手段と、 を具えたエキシマレーザの波長制御装置。
  12. 【請求項12】第1の制御手段は、前回サンプリングし
    た規格化手段の出力と今回サンプリングした規格化手段
    の出力との差を算出する手段と、 この算出する手段による算出値の符号および前回のサン
    プリング時における波長シフト方向にもとづきパワーを
    増大させる波長シフト方向を判別する手段と、 この判別する手段により判別された波長シフト方向にエ
    タロンの選択波長をシフトする手段 とを具える特許請求の範囲第(11)項記載のエキシマレ
    ーザの波長制御装置。
  13. 【請求項13】第2の制御手段は、前回サンプリングし
    た第2のパワー検出手段によるパワーと今回サンプリン
    グした第2のパワー検出手段によるパワーとの差を算出
    する手段と、 この算出する手段による算出値の符号および前回のサン
    プリング時における波長シフト方向にもとづきパワーを
    増大させる波長シフト方向を判別する手段と、 この判別する手段により判別された波長シフト方向にエ
    タロンおよび回折格子の選択波長をシフトする手段 とを具える特許請求の範囲第(11)項記載のエキシマレ
    ーザの波長制御装置。
  14. 【請求項14】第1のパワー検出手段は第2のパワー検
    出手段に入力されるレーザ光の光強度を検出する光検出
    素子を具える特許請求の範囲第(11)項記載のエキシマ
    レーザの波長制御装置。
  15. 【請求項15】第2のパワー検出手段は、回折格子の回
    転角が所望の角度に固定された回折格子型分光器に出射
    スリットを設置し、このスリットを透過する光強度を検
    出する光検出素子を具える特許請求の範囲第(11)項記
    載のエキシマレーザの波長制御装置。
  16. 【請求項16】第2のパワー検出手段は、モニタエタロ
    ンと、このモニタエタロンにより形成される干渉縞の光
    強度を検出するためにスリットを設置し、このスリット
    を透過する光の光強度を検出する光検出素子とを具える
    特許請求の範囲第(11)項記載のエキシマレーザの波長
    制御装置。
  17. 【請求項17】第2のパワー検出手段は、特定の波長の
    光を吸収する気体が封入されたセルと、 このセルを透過した光の強度を検出する光検出素子とを
    具える特許請求の範囲第(11)項記載のエキシマレーザ
    の波長制御装置。
  18. 【請求項18】第2のパワー検出手段は、特定の波長の
    光の吸収により螢光を発する気体が封入されたセルと、 このセルから発生される螢光を検出する検出素子とを具
    える特許請求の範囲第(11)項記載のエキシマレーザの
    波長制御装置。
  19. 【請求項19】第2のパワー検出手段は、所望の波長の
    光を吸収する気体および所定の電圧が印加された電極が
    封入されたセルと、 前記電極を流れる電流変化を検出する電流検出手段とを
    具える特許請求の範囲第(11)項記載のエキシマレーザ
    の波長制御装置。
  20. 【請求項20】エキシマレーザのレーザチャンバとリア
    ミラーとの間にエタロンと回折格子を配置し、これらエ
    タロンおよび回折格子の波長選択特性をそれぞれ制御す
    ることにより出力レーザ光の波長を制御するエキシマレ
    ーザの波長制御装置において、 出力レーザ光の中心波長の微小変化をを検出する高分解
    能なモニタエタロンを用いた第1の波長検出手段と、 出力レーザ光の中心波長の大きな変化を検出する前記モ
    ニタエタロンよりも低分解能な第2の波長検出手段と、 前記第2の波長検出手段による検出波長と設定波長の差
    の絶対値が、前記第1の波長検出手段のモニタエタロン
    のフリースペクトラルレンジの2分の1より大きい場合
    は前記第2の波長検出手段の検出波長を選択し、小さい
    場合は前記第1の波長検出手段の検出波長を選択する選
    択手段と、 前記選択手段による選択波長が所望の特定波長に一致す
    べく前記エタロンの波長選択特性を制御する第1の制御
    手段と、 前記中心波長のパワー検出手段による検出パワーが最大
    となるべく前記回折格子の波長選択特性を制御する第2
    の制御手段と を具えたエキシマレーザの波長制御装置。
  21. 【請求項21】第2の波長検出手段は回折格子型分光器
    を用いたものからなる特許請求の範囲第(20)項記載の
    エキシマレーザの波長制御装置。
  22. 【請求項22】第2の波長検出手段は第1の波長検出手
    段のモニタエタロンのフリースペクトラルレンジより大
    きいフリースペクトラルレンジを有するモニタエタロン
    を用いたものである特許請求の範囲第(20)項記載のエ
    キシマレーザの波長制御装置。
  23. 【請求項23】エキシマレーザのレーザチャンバとリア
    ミラーとの間にエタロンと回折格子とを配置し、これら
    エタロンおよび回折格子の波長選択特性をそれぞれ制御
    することにより出力レーザ光の波長を制御するエキシマ
    レーザの波長制御装置において、 出力レーザ光の中心波長のパワーを検出する第1のパワ
    ー検出手段と、出力レーザ光の所定の波長成分のパワー
    を検出する高分解能のモニタエタロンを用いた第2のパ
    ワー検出手段と、この第2のパワー検出手段の出力を前
    記第1のパワー検出手段の出力により規格化する手段
    と、 出力レーザ光の中心波長の大きな変化を検出する前記モ
    ニタエタロンよりも低分解能な波長検出手段と、 前記第1のパワーが検出されない場合は前記波長検出手
    段の検出波長が所望の特定波長に一致すべく前記エタロ
    ンの波長選択特性を制御する第1の制御手段と、 前記第1のパワーが検出される場合は前記規格化手段に
    より規格化されたパワーが最大となるべく前記エタロン
    の波長選択特性を制御する第2の制御手段と、 出力レーザ光の中心波長のパワーを検出する第1のパワ
    ー検出手段による検出パワーが最大となるべく前記回折
    格子の波長選択特性を制御する第3の制御手段と を具えたエキシマレーザの波長制御装置。
  24. 【請求項24】第2のパワー検出手段は、特定の波長の
    光を吸収する気体が封入されたセルと、 このセルを透過した光の強度を検出する光検出素子とを
    具える特許請求の範囲第(23)項記載のエキシマレーザ
    の波長制御装置。
  25. 【請求項25】第2のパワー検出手段は、特定の波長の
    光の吸収により螢光を発する気体が封入されたセルと、 このセルから発生される螢光を検出する検出素子とを具
    える特許請求の範囲第(23)項記載のエキシマレーザの
    波長制御装置。
  26. 【請求項26】第2のパワー検出手段は、所望の波長の
    光を吸収する気体および所定の電圧が印加された電極が
    封入されたセルと、 前記電極を流れる電流変化を検出する電流検出手段とを
    具える特許請求の範囲第(23)項記載のエキシマレーザ
    の波長制御装置。
  27. 【請求項27】エキシマレーザのレーザチャンバとリア
    ミラーとの間にエタロンと回折格子とを配置し、これら
    エタロンおよび回折格子の波長選択特性をそれぞれ制御
    することにより出力レーザ光の波長を制御するエキシマ
    レーザの波長制御装置において、 レーザの出力パワーを検出する第1のパワー検出手段
    と、 出力レーザ光の所定の波長成分のパワーを検出する高分
    解能のモニタエタロンを用いた第2のパワー検出手段
    と、 出力レーザ光の所定の波長成分のパワーを検出する第3
    のパワー検出手段と、 前記第2のパワー検出手段の出力を前記第1のパワー検
    出手段の出力により規格化する第1の規格化手段と、 前記第3のパワー検出手段の出力を前記第1のパワー検
    出手段の出力により規格化する第2の規格化手段と、 前記第1の規格化手段の出力が検出される場合は、前記
    第1の規格化手段により規格化されたパワーが最大とな
    るべく前記エタロンの波長選択特性を制御するとともに
    前記第3のパワー検出手段の検出パワーが最大となるべ
    く前記回折格子の波長選択特性を制御する第1の制御手
    段と、 前記第1の規格化手段の出力が検出されない場合は、前
    記第2の規格化手段により規格化されたパワーが最大と
    なるべく前記エタロンの波長選択特性を制御する第2の
    制御手段とを具えたエキシマレーザの波長制御装置。
  28. 【請求項28】エキシマレーザのレーザチャンバとリア
    ミラーとの間にエタロンと回折格子とを配置し、これら
    エタロンおよび回折格子の波長選択特性をそれぞれ制御
    することにより出力レーザ光の波長を制御するエキシマ
    レーザの波長制御装置において、 出力レーザ光の中心波長を検出する高分解能のモニタエ
    タロンを用いた波長検出手段と、 レーザの出力パワーを検出する第1のパワー検出手段
    と、 出力レーザ光の所定の波長成分のパワーを検出する第2
    のパワー検出手段と、 この第2のパワー検出手段の出力を前記第1のパワー検
    出手段の出力により規格化する規格化手段と、 前記波長検出手段による検出波長と設定波長の差の絶対
    値が、該波長検出手段のモニタエタロンのフリースペク
    トラルレンジの2分の1と比較して小さい場合は前記規
    格化手段の検出波長が所望の設定波長に一致すべく前記
    エタロンの波長選択特性を制御するとともに、前記第2
    のパワー検出手段により検出されたパワーが最大となる
    べく前記回折格子の波長選択特性を制御する第1の制御
    手段と、 前記波長検出手段による検出波長と設定波長の差の絶対
    値が、該波長検出手段のモニタエタロンのフリースペク
    トラルレンジの2分の1と比較して大きい場合は、前記
    規格化手段により規格化されたパワーが最大となるべく
    前記エタロンの波長選択特性を制御する第2の制御手段
    と を具えたエキシマレーザの波長制御装置。
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