JP2630970B2 - 高速振動光偏向装置 - Google Patents

高速振動光偏向装置

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JP2630970B2
JP2630970B2 JP63025054A JP2505488A JP2630970B2 JP 2630970 B2 JP2630970 B2 JP 2630970B2 JP 63025054 A JP63025054 A JP 63025054A JP 2505488 A JP2505488 A JP 2505488A JP 2630970 B2 JP2630970 B2 JP 2630970B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、反射鏡を用いた光の偏向装置に係り、特
にその反射鏡を圧電振動子と交流電源とを用いて高速で
振動できるようにした光の偏向装置に関する。さらに言
えば、半導体集積回路の作製過程で用いられるような微
細加工技術を利用し、所定の機械的な固有振動モードを
有するように形状加工を施した反射鏡と圧電振動子とを
組合せ、該反射鏡に入射した光線の光軸方向を時間的に
連続偏向させる装置に係り、振動源として圧電振動子を
用いることで外部からの電気信号に応じて固有の定在波
を反射鏡に生じさせて、光の偏向を効率良く行わせるも
のであり、最大偏向角が大きく、かつ、数百kHzという
高周波における光線の繰り返し走査を可能とした高速振
動光偏向装置(igh Speed−echanical scil−lat
ed eflector)に関するものである。
〔従来の技術〕
従来の光の偏向装置としては、センサ技術(昭和62年
5月号,情報調査会発行)に開示されているようにポリ
ゴンミラー等で代表される回転反射鏡方式や音叉の共振
を利用する音叉方式(特開昭材第2−117141号)等が考
え出されている。
回転反射鏡方式は、高精度に加工された多面反射鏡を
機械的に回転させるものであり、レーザプリンタ等に応
用されている。この回転反射鏡方式によるものは構造が
非常に簡単でしかも大きな偏向角を取り得るという特徴
を有している。
しかしながら、回転機構にモータ等を用いた機械的駆
動方式であるために耐久性及び信頼性に欠け、構造も大
がかりなものとなる。また、偏向の繰り返し走査周波数
も特殊なものを除けば、概ね数10kHz以下である。
一方、音叉方式の光の偏向装置は、例えば、同一出願
人による発明「音叉を用いた振動装置(特開昭第52−11
7141号)」のように音叉の先端に反射鏡を取り付け、該
音叉を電磁石で励振することにより共振させて、前記音
叉の先端に取り付けられた反射鏡を振動させ、入射した
光線の光軸を振らせることにより偏向させるものであ
る。この音叉方式によるものは、音叉本来の物理的性質
を利用したものであるために、前記した回転反射鏡方式
によるものと比較し、耐久性及び信頼性で優れており、
また高速(数〜数10kHz)に光を偏向させることが可能
である。その上、偏向角も大きく取れることから、種々
の光応用計測装置、例えば非接触変位測定器(特開昭第
61−1683号)等の内部で光を走査する装置として応用さ
れている。
しかしながら、光応用計測の分野では、生産現場の自
動化、省力化のために現在よりもさらに高速の製品が要
求されるようになってきている。したがって、数10kHz
以上の高速度で繰り返し走査可能な高速光偏向装置が必
要である。この音叉方式を用いた光の偏向装置は、現在
よりさらに、高速な繰り返し周波数(数百kHz以上)で
光を偏向させようとすれば音叉そのものが高速振動する
ように作製しなければならない。しかし、音叉の固有振
動数を現在のものより高くするには物理上の問題及び構
造上の問題により困難な点が多い。
この他に、偏向の繰り返し走査周波数を高くすること
を主目的として開発された同一出願人による発明「定在
波を利用した光変向装置(特願昭第59−274148号)」で
は、偏向の繰り返し走査周波数を数百kHzと非常に高速
にすることが可能であるが、しかし、偏向角が0.15度と
小さいために実用上制限があった。
〔発明が解決しようとする課題〕
以上、述べたように、従来技術による光の偏向装置で
は、回転反射鏡方式の場合、構造が簡単で大きな偏向角
が得られるが機械的駆動方式であるために耐久性及び信
頼性に欠け、その上、繰り返し走査周波数も低いという
欠点がある。
また、音叉方式を用いた光の偏向装置では、現在より
もさらに高速なサンプリングを必要とする場合など、音
叉の物理上の問題及び構造上の問題により実現が困難で
あった。
さらに、定在波を利用した光の偏向装置は、容易に数
百kHzという非常に高速な繰り返し周波数を達成するこ
とができるとともに、圧電振動子の物理的厚み振動を反
射鏡の振動源として利用しているために信頼性及び耐久
性に優れる等の特徴を有しているが、しかし、反射鏡が
振動による変形を起こし難く、さらに圧電振動子の厚み
振動の振幅が本質的に小さいという理由も加わって反射
鏡上に生じる定在波の振幅が小さく、その結果、最大偏
向角が0.15度程度しか得られていなかった。
この発明の目的は、信頼性、耐久性に優れ、走査周波
数が高く、しかも最大偏向角度の大きな光の偏向装置を
実現することである。
〔課題を解決するための手段〕
上記目的を達成するために、本発明の高速振動光偏向
装置は、 圧電振動子に加えた電気信号によってたわみ振動する
反射鏡を用いた高速振動光偏向装置の前記反射鏡を、そ
の上に生ずる定在波の腹に相当する部分の単位長さ当た
りの質量が節に相当する部分の単位長さ当たりの質量よ
りも大きくなるように、例えば半導体集積回路の作製過
程で用いられるような微細加工技術で形状加工し、自由
端をもつように前記圧電振動子に固定する構成とした。
〔作用〕
この構成によれば、前記圧電振動子に共振周波数の電
気信号を加えた場合、該圧電振動子が共振を起こし、最
大振幅で厚み振動を生じる。その結果、該圧電振動子に
固定された前記反射鏡は振動のエネルギーを受けること
になる。しかしながら、前記圧電振動子に固定されてい
るのは前記反射鏡の一部だけであり、自由端を備えてい
るために該反射鏡上に定在波が生じる。この定在波は、
該反射鏡が微細加工を施されて所定の質量の分布を持っ
ているために、質量の分布が均一な反射鏡と比較して振
幅が大きなものとなる。
このようにして生じた前記反射鏡における大きな振幅
をもつ定在波の節で光を反射させることにより入射して
きた光の反射光軸方向を偏向させれば、光の偏向を効率
良く行わせることが可能である。さらに、定在波の振幅
が大きいために最大偏向角を大きく取ることが可能とな
る。
したがって、このような手段を用いると、従来技術の
光の偏向装置では、なし得なかった高い繰り返し走査周
波数で偏向が可能で、かつ、大きな最大偏向角が得られ
るようになる。
〔実施例〕
第1図は、本発明に係る高速振動光偏向装置の一実施
例を示す構造図である。
同図において、1は電極形成が可能な基板を示し、2
は該基板1上に形成された第1の電極を示す。この第1
の電極2は、該基板1を導電性のあるアルミ、銅などで
作製して電極を兼ねるか、金メッキ等の表面処理により
基板1上に作製する。3は前記基板1上に固着された共
振周波数の高い圧電振動子を示す。この圧電振動子3と
第1の電極2との固着には銀ペースト等のように導電性
があり、その上、硬化後の硬度が高い材料の接着剤を用
いる。4は該圧電振動子3の上部に形成された第2の電
極を示す。5は該第2の電極4上に中央部を固着し,そ
の両端が自由振動できるようにした反射鏡を示す。この
反射鏡5には半導体集積回路の作製過程で用いられるよ
うな微細加工技術を利用し、所定の機械的な固有振動モ
ードを有するような形状加工を施したものを用いる。6
は前記圧電振動子3に電力を供給するための交流電源を
示す。7は前記第1の電極2と該交流電源6とを接続す
るための第1のリード線を示す。8は前記第2の電極4
と該交流電源6とを接続するための第2のリード線を示
す。9は本発明に係る高速振動光偏向装置の全体を示
す。
以下、この発明の動作原理を第2図(a)、第2図
(b)、第3図及び第4図を用いて説明する。
第2図(a)及び第2図(b)は、本発明に係る高速
振動光偏向装置9の動作を示す。
圧電振動子3の上部に形成された第2の電極4と基板
1上に形成された第1の電極2との間に交流の電気信号
を加えると圧電振動子3自体が、加えた電気信号の周波
数に応じた厚み振動を繰り返す。そのために該圧電振動
子3の上部に固着された反射鏡5に振動が伝わり、該反
射鏡5は中央部固定、すなわち両端が自由振動できる片
持ち状態であるため、前記圧電振動子3の厚み振動の周
波数が該反射鏡5の固有振動数に一致する振動数で該反
射鏡5に定在波が生じる。この定在波の振動は、時間的
に第2図(a)及び第2図(b)に示すような状態を繰
り返している。そのため、ある一定方向から入射してく
る入射光に対し、該反射鏡5の反射面の角度方向が時間
とともに変化し、該反射鏡5で反射される光の光軸方向
が変化する光の偏向装置となる。
この発明に係る高速振動光偏向装置における最大偏向
角度は反射鏡の傾きに依存する。この反射鏡の傾きをΔ
とすると、次式で表わされる。
Δ=π・A/λ ……(1) ここで、Aは反射鏡5上に生じた定在波の振動の振幅
であり、λは定在波の波長を示している。したがって、
上記(1)式より定在波の振幅を大きくするか、定在波
の波長を小さくすることができれば、光の最大偏向角度
も大きくすることが可能である。
第3図は、定在波の振動の振幅を大きくする目的で半
導体集積回路の作製過程に用いられる微細加工技術を利
用して形状を加工し、所定の質量の分布を持たせた前記
反射鏡5の構造図である。
試作素子では、厚みの厚い部分が約200μmとなるよ
うに、また、薄い部分が約100μmとなるように微細加
工を行った。第3図の反射鏡5の中央部分Bに前記圧電
振動子3が取り付けられ、該圧電振動子3から与えられ
る振動のエネルギーが前記反射鏡5全体に伝わることに
なる。
この振動のエネルギーは、該反射鏡5に定在波を生じ
させるが、第3図に示したように該反射鏡5に所定の質
量の分布があるため振動の運動エネルギーの分布が場所
によって異なる。大きな振幅の振動が得られる状態は、
板厚の厚い部分が主に運動エネルギーを吸収して振動す
る状態であり、該反射鏡5の板厚の厚い部分にエネルギ
ーが集中している。そのため、板厚の厚い部分は重りと
して、また薄い部分は板ばねとして働くようになり、こ
れらは定在波が生じた場合、各々腹の部分と節の部分に
相当することになる。
以上、述べたように微細加工技術を利用し、該反射鏡
5の質量の分布を所定の分布にすることにより振動の運
動エネルギーを部分的に集中し、定在波の振幅を大きく
することができ、最大偏向角度が大きな光の偏向装置が
得られる。試作した本発明に係る高速振動光偏向装置の
最大偏向角度は、2度以上取れることが確認されてい
る。
第4図は、試作した本発明に係る高速振動光偏向装置
の実験結果を示すオシロスコープにおける波形を模式し
た図である。
図において、上部信号はHe−Neレーザ光を本発明に係
る高速振動光偏向装置に入射し、偏向させた状態で200
μmのピンホール上を走査させて光電変換器により電気
信号を得たものである。下部信号は前記圧電振動子3に
外部から加えた電気信号を示している。
以上の実験結果より、試作した本発明に係る高速振動
光偏向装置が繰り返し走査周波数400kHzで高速偏向動作
していることが分かる。
このように、光の高速走査による光信号の変調を得る
ことが可能となるために高速(数百kHz以上)なサンプ
リング等が可能となる。そのため、生産現場の自動化、
省力化に適した非接触変位測定器等の光応用計測機器に
利用できる。
〔発明の効果〕
以上、説明したように、この発明によれば、例えば半
導体集積回路の作製過程で用いられるような微細加工技
術を利用し、所定の機械的な固有振動モードを有するよ
うに形状加工を施した反射鏡と、電気信号で制御できる
共振周波数の高い圧電振動子(数百kHz以上)とを組み
合せたから、構造が非常に簡単で、信頼性、耐久性が高
く、数百kHzという高速での光線の繰り返し走査が可能
で、しかも最大偏向角が大きい高速振動光偏向装置が実
現できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に係る高速振動光偏向装置の一実施例に
よる構造図を示す。 第2図(a)及び第2図(b)は本発明に係る高速振動
光偏向装置の基本的動作状態を示す。 第3図は微細加工技術を利用し、所定の機械的な固有モ
ードを有するように形状加工を施した反射鏡の構造図を
示す。 第4図は実際に試作した本発明に係る高速振動光偏向装
置の実験結果(走査周波数)をオシロスコープで観測し
た波形を模式したものである。 図において、1は基板、2は第1の電極、3は圧電振動
子、4は第2の電極、5は反射鏡、6は交流電源、7は
第1のリード線、8は第2のリード線、9は本発明に係
る高速振動光偏向装置の全体をそれぞれ示す。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】圧電振動子(3)に加えた電気信号によっ
    てたわみ振動する反射鏡(5)を用いた高速振動光偏向
    装置において、 前記反射鏡が、自由端を備えて前記圧電振動子に固定さ
    れ、その振動により定在波を生ずるようにされており、
    かつ、該定在波の腹に相当する部分は節に相当する部分
    よりも大きい単位長さ当たりの質量をもっていることを
    特徴とする高速振動光偏向装置。
JP63025054A 1988-02-05 1988-02-05 高速振動光偏向装置 Expired - Lifetime JP2630970B2 (ja)

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