JP2628129B2 - 圧力の低下による空気圧式エレベータ - Google Patents

圧力の低下による空気圧式エレベータ

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JP2628129B2
JP2628129B2 JP4362132A JP36213292A JP2628129B2 JP 2628129 B2 JP2628129 B2 JP 2628129B2 JP 4362132 A JP4362132 A JP 4362132A JP 36213292 A JP36213292 A JP 36213292A JP 2628129 B2 JP2628129 B2 JP 2628129B2
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    • B66HOISTING; LIFTING; HAULING
    • B66BELEVATORS; ESCALATORS OR MOVING WALKWAYS
    • B66B9/00Kinds or types of lifts in, or associated with, buildings or other structures
    • B66B9/04Kinds or types of lifts in, or associated with, buildings or other structures actuated pneumatically or hydraulically

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  • Compressors, Vaccum Pumps And Other Relevant Systems (AREA)
  • Diaphragms For Electromechanical Transducers (AREA)
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野及び従来の技術】本発明の主目的
は、人、動物又は物を持ち上げるエレベータであり、そ
の主たる基本的な新規性は、真空リフト(vacuum
lift)によって空気圧的に作用するということに
ある。一層詳しくは、本発明は、特定タイプのエレベー
タを包含するものであり、垂直シャフトとこのシャフト
内に設けた可動輸送ビークル(moving tran
sport vehicle)との組み合わせからなる
タイプの範疇に関するものであり、ビークルは、上端と
下端との間を昇降させることのできる装置に連結してあ
り、ビークルと種々のフロアとの間での移送のための対
応するドアおよび任意の中間止めを包含し、装置全体と
しては、作動手段及び安全手段と、かかるビークルを開
いたドアのレベルで停止させて制動をかけ続ける手段と
を備えている。
【0002】このタイプの装置の種々の構造上、機能上
の変形は公知であり、とりわけ、キャブ(cab)又は
可動ビークルの垂直方向移動については、モータ、通常
は、電動機によって作動させられるドラム又はプーリの
まわりに巻き付けたケーブルを用いる装置と、一般には
キャブの上方又は下方に設けたモータによって作動させ
られる歯車の歯と噛み合っている垂直方向のラック(r
ack)を用いて同じ目的のために使用される装置が知
られており、ケーブルを用いる場合、ケーブルは釣合い
おもりに対してのみ用いられるのでケーブルを短くする
ことができる。
【0003】発明の新規性 前記の垂直シャフトは、チューブ、好ましくは、円筒形
のチューブからなり、このチューブはかなり滑らかな内
面を有する。輸送ビークルはキャブからなり、このキャ
ブは、シャフトと同様の形状を有し又シャフトに対して
同軸であり、更に、同軸ピストンを含むルーフ(roo
f)すなわち上方プレートを有し、この同軸ピストン
は、最低限の摩擦による小さい抵抗で垂直方向に摺動で
きる。キャブの昇降を行うことのできる前記装置は、大
気圧とピストン、シャフト側壁面及びその下端の間の空
間に生じる低圧との差を確立し、制御し、調整する手段
からなり、したがって、キャブの内部とシャフトの、ピ
ストン下方の部分も大気圧下にある。
【0004】この圧力差は、本発明の基本的な新規性を
構成する。これは、シャフトの内側からピストンを持ち
上げる傾向のある吸引効果を生じさせるからである。こ
の効果は、大気圧よりも低い圧力を発生することのでき
る吸気装置(air aspiration devi
ce)を有する本発明によって使用される。一方、かか
る圧力差は、シャフトの、ピストン上方の気密空間で吸
気システムによって制御される。かかるシステムは、吸
気モータに隣接して設けた弁によって制御される。この
弁は、電磁石の作用によって閉じた位置に保持される。
吸気モータが空気を抽気しているときに、電磁石は、こ
の弁を閉ざしてキャブを上昇させる。弁が開くと、空気
が流入し、圧力差が毎秒1メートルの速度(エレベータ
では標準である)でキャブを下降させる。
【0005】同じ吸気作用は、可変高さの囲いの前部に
吸気装置をすえ付け、はっきりはしないが、キャブの内
部及び内部をキャブが移動するシャフトの外部の両方か
ら正しく制御し、指令を与えるならば、使用される特定
の源とは無関係に、種々の異なった方法によって得るこ
とができる。明らかに、可変高さの上方囲いにおいて
は、キャブの種々の停止レベルでシャフトへの出入りを
行えるようにするドアまで少なくとも部分的に延びてい
る最低限の気密状態を確保しなければならない。
【0006】可変高さの囲い内に低圧を得るためには、
吸気装置をその上端に設けると便利である。かかる吸気
装置は、単純なタービン、真空モータ又は吸引装置、機
械的吸気器その他同様の装置(個々に公知であり得る)
であってもよい。したがって、かかる装置は、動作のた
めには絶対必要であるが、本発明の新規性には影響を与
えない。剛性又は可撓性の端を有し、その反対端を最も
便利なところに据え付けた適当な動力を持つ任意の吸気
器に連結したチューブを用いることによって同じ目的を
達成できるという事実を考慮するならば、もっと影響が
少なくなる。
【0007】種々の乗降レベルでキャブに制動をかけ続
ける手段に関しては、他の公知のエレベータにおいて用
いられている便利な解決策を用いてもよいし、又、圧力
差を用いる他のものであってもよい。これは、コマン
ド、呼び出し、停止及び速度設定の手段にも当てはま
る。上記のことから、垂直シャフト、シャフト内の可動
ビークル、上方から空気を吸い出す要素及びコマンド手
段のみからなる空気圧式エレベータ(pneumati
c elevator)は、極めて簡単であり、意義の
ある恒久的な費用のかかる保守を必要とする牽引ケーブ
ル、プーリ、釣合いおもり、歯車、ラック等を必要とせ
ず、同時に、各構造を、非常に軽量で経済的であり、購
入、輸送及び組み立てが非常に容易な材料で構成するこ
とができるという結論となり得る。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の主目的は、真空
リフトで作動する空気圧式エレベータであって、内部に
移動自在に輸送キャブを据え付けた垂直シャフト又は通
路からなり、この輸送キャブが、種々のレベルのフロア
間で人又は貨物を輸送するために昇降を生じさせること
のできる昇降手段に連結してあり、シャフトが複数の出
入り用ドアを有し、又、滑らかな内面及びまっすぐな軸
線を備えるチューブからなり、輸送キャブがチューブと
同軸であり、それらの間に狭い自由空間が残され、この
自由空間が、キャブのルーフレベルで、キャブを取り囲
む摺動気密機構によって閉ざされていて、シャフトの内
面と摩擦接触し、垂直シャフトの上端に設けた吸気器
(air aspirator)とシャフトの下端に設
けた大気吸気口(atmospheric air i
ntake)とからなる昇降を生じさせることのできる
装置の作用を受けるピストンを形成しているタイプの空
気圧式エレベータからなることは注目すべきことであ
る。
【0009】第1のオプションとして、まっすぐな軸線
のシャフト及び同軸のキャブが円筒形であり、円形の横
断面を有することが考えられる。一方、垂直シャフトは
気密閉鎖装置を備えることができ、この気密閉鎖装置
は、各ドアのフレームに沿って延び、対応する周囲フレ
ームのところで気密くさびを生じさせる。同様に、キャ
ブに、周囲ルーフレベルのトリム(trim)の下に設
けられたシャフトの内部と連通する直接空気開口を備え
ることも考えられる。
【0010】停止中にキャブを保持するために、機械的
な施錠装置を設けると便利である。これらの施錠装置
は、種々の中間停止レベルで、垂直の円筒形シャフト内
で互いに対抗して設けられた各支持空所内に挿入され、
キャブを所定位置に一時的に保持することができる。各
施錠装置は、オフセットビーム(offset bea
m)と釣合いおもりとからなり、釣合いおもりの一端
は、キャブの壁面を横切って突出し、円筒形チューブ内
に設けられた対応する支持空所に貫入することのできる
延長部を備える。かかるオフセットビームは、吸気モー
タの電気コマンドシステムに接続した電磁石によって作
動させられる。
【0011】加えて、キャブは、下降速度を制限する制
動装置を有する。かかる制動装置は、互いに対抗して設
けられたシュー(shoes)からなり、これらのシュ
ーは、キャブのルーフ内に設けられたダイヤフラムの作
用によって、垂直シャフトの内面に向かって動くことが
できる。このダイヤフラムは、キャブ内に含まれた空気
と、キャブのルーフ、シャフトの内面及びその上端の間
に設けられた上方空間のとの圧力差によって作動され
る。加えて、実験を行ったところ、作動に要したエネル
ギー消費量は、公知の他のすべてのタイプのエレベータ
で必要とするよりもかなり低いということがわかった。
【0012】
【実施例】ユーザ及び専門家が何か他に加えてもよい本
発明のエレベータについて概略説明した利点を例示する
ため、又、構造、構成、機能上の特性の理解を容易にす
るため、以下に、添付図面中に、測定された縮尺ではな
くて模式的に例示された好ましい実施例を説明するが、
正確にはこれは実施例であるので、本発明の保護範囲の
ための限定的な、独占的な、条件付けの特徴とみなすべ
きではなく、その目的は、本発明の基づく基本的着想に
ついての単なる説明又は例証にすぎないと了解された
い。
【0013】図1は、本発明による、真空リフトによっ
て作動する空気圧式エレベータの斜視図であり、1階を
3つの階に接続する構造を示す図であり、図2は、図1
に示すエレベータの管状シャフトの拡大斜視図であり、
図3は、外側シャフトの内部を垂直方向に昇降する可動
キャブ又は貨物ビークルの斜視図であり、図4は、外側
シャフトを構成するセクション間の垂直方向連結を示す
拡大断面図であり、図5は、シャフトの隣り合って重な
ったセクション間の水平方向連結を示す拡大断面図であ
り、図6は、キャブの上部の横断面図であり、キャブが
或るフロアで停止したときの施錠装置のみを示し、他の
装置は図面をより明瞭にするために省略してある図であ
り、図7は、施錠装置を解錠位置で示す、第6図と同様
の図であり、図8は、キャブの上部の別の横断面図であ
り、キャブが自由に動いているときの制動装置のみを示
す図であり、図9は、制動位置にある制動装置を示す、
図8と同様の図である。添付図面において、同じ参照符
号は、本発明の空気圧式エレベータを例示する実施例と
して選ばれたプロトタイプの同じ若しくは同等の部品又
は要素と一致する。
【0014】図1でわかるように、ここに図示した真空
リフトによって作動する空気圧式エレベータは、まず、
外側のチューブ又はシャフト1を包含し、これは、本実
施例では、丸い基部を持つ円筒形であり、内部に可動キ
ャブ2を収容している。この可動キャブ2もやや小さい
直径を持つ円筒形であり、シャフトの内部を垂直方向に
移動できるようになっている。これらの形状は、他の横
断面形状、例えば、角形、楕円形等でもよい。材料は任
意タイプのものでもよいが、都合のよい材料としては、
現代のプラスチック、例えば、ガラス繊維強化エポキシ
樹脂があり、チューブ、キャブの壁に取り付けられる鋼
板と同じものである。
【0015】このチューブ1は、必要に応じて、いくつ
かの同軸のモジュール、好ましくは、3,000ミリメ
ートル長のモジュール又はセクションで構成してある。
これら円筒形のモジュールの各々は、図2、4及び5に
詳しく示すように、ボルトによって隣接のモジュールと
連結してあり、シリコーンゴムからなるシールジョイン
ト(sealed joint)で補完されている。そ
の上、この実施例では、各円筒形のモジュール又はセク
ションは、図2でより明瞭にわかるように、4つのセク
ション、すなわち、同じ直径を有し、ボルト及びシール
ジョイントで連結された4つの円形セクションからなっ
ている。
【0016】図2は、各フロアレベル3において、後述
するように、一般に低圧においてチューブ内部へ空気が
侵入するのを防ぐように気密閉鎖を行うために、十分に
気密なドア4(好ましくは、くさび形状のフレームを備
える)が設けてあることを示しており、この気密ドアは
ゴム又は同様のトリミングで補完されていてもよい。前
記のドアは、その一方の側部をヒンジ止めしてあり、ド
アノブ5と、チューブ又はシャフトの内部からの観察を
容易にするために覗き穴6とを備えている。このシャフ
トの上端には、吸気要素7が設けてあり、この吸気要素
は、先に述べたように、導体ケーブル(図示されていな
い)によって給電される電気タービンであってもよく、
シャフトの内側であって、キャブ2のルーフ9の上方に
形成された空間の内部から空気を吸い出す出口8を備え
ている。
【0017】前記の吸気モータ組立体は、シャフトの上
方プレート10上に設置してあり、タービンによって行
われる吸引とは無関係に、前記の空間への空気の流入を
制御することのできる調整弁11が設けてある。図2で
わかるように、半円形横断面の4つの垂直方向セクショ
ン(それぞれ、12、13、14及び15で示してあ
る)は、垂直モジュール、特に他の同様のモジュールと
整合する垂直モジュールを形成する。隣接したセクショ
ン間及び隣接したモジュール間の各連結は、気密ジョイ
ントでシールすることに加えて、図4、5に概略的に1
6、17で示すようにピン又はボルトによって調節され
る。モジュール14の部分のすぐ上に設けられたモジュ
ールの部分を14′で示してある。
【0018】図2は、ドアノブ5、覗き穴6及びヒンジ
20を備えたドア4の他に、垂直方向の内部ガイド18
も示している。この内部ガイド18は、シャフトの全長
にわたって延びており、キャブの外面に設けたU字形の
スキッド(skid)19と係合してキャブの回転を阻
止するようになっている。ドア4の4つの辺がくさび状
となっているので、前記の上部空間内の内部吸引リフト
は、周囲雰囲気すなわち外気との圧力差を生じ、良好な
全動作にとって必須の気密閉鎖を行う。
【0019】図3に詳しく示すキャブ2は、本実施例で
は円形断面であり、円筒形の周壁を備えており、外径が
1226ミリメートルとなっている。チューブ1の内径
は1234ミリメートルである。キャブのこの直径差
が、高さ220ミリメートル、厚さ5ミリメートルの周
囲シール21のための余裕を残す。この周囲シールは、
キャブの上部(キャブのドア20の上方の部分、本実施
例では、摺動パネル)を囲んでいる。
【0020】上部吸気モータ7において、1−mm断面
を持つチューブの場合に30grams/cmに等し
い300ミリメートル水柱程度の真空リフトを生じさ
せ、これをピストンまたはキャブルーフの全水平面(本
実施例では、1234ミリメートル直径)に同じ値で繰
り返した場合、全上昇力は358kgに近いものとな
り、この力は、キャブを構成している材質に依存する
が、キャブ自体の重量と3人の人間の重量の合計重量又
はそれ以上の重量を上昇させるのに充分である。もっと
大きな重量を持ち上げたい場合には、この値(300m
m水柱)が標準大気圧の約1/30であるから、かなり
吸引リフトを高めることはできる。
【0021】前記周囲シール21は、フロアカーペット
と同様の合成材料のテキスタイルカーペットからなり、
これをチューブ1の内面とキャブ又はピストンの外面と
の間で部分的に圧縮し、圧力差から生じる空気圧効果の
ための気密シールを高効率でかつ極めて耐久性よく行
う。周囲シール21の下、チューブの内部の圧力はキャ
ブの内部及びキャブの下まで大気圧である。この目的の
ために、キャブは摺動パネル23内の24で示されるよ
うな開口を有する。チューブの下方モジュールは、少な
くとも1つの開口25を有し、この開口は、図1に示す
ように、キャブが上昇又は下降しているときに、キャブ
の下にある恒久的な吸気口となる。
【0022】キャブ2の、ルーフ9よりも上方の上部に
は、頂部プレートの開口した円筒形の延長部があり、こ
れは、前記の気密カーペットトリミング21によって部
分的に取り囲まれている。この延長部の周壁面には、キ
ャブを対応するフロアで停止位置に維持する装置と、キ
ャブが意図せずに下降するのを防ぐ安全装置とが設けら
れている。これらの装置は、ロック26からなり、これ
らのロックは、図6及び7に示すように、互いに対抗し
て2つ設けられていなければならず、又、図3、8及び
9に示すように、ブレーキシュー27も互いに対抗して
設けられている。
【0023】キャブを停止位置に保持するロック26
は、28で関節連結したオフセットビームからなり、こ
れらのオフセットビームは、外側チューブの壁内に互い
に対抗して設けられた各中空の支持体29に貫入しかつ
嵌合し得るようになっている短いアームとして突出して
いる。各ビームは、釣合いおもり30を備えた中実体で
あり、中央電磁石32によって作動する角レバー(sq
uared levers)31にもたれ掛かってい
る。かかる電磁石は、釣合いおもり30を持ち上げ、ロ
ック26を空所29から解放して、キャブを自由に動け
るようにすることができる。
【0024】中空支持体29の1つは、外側ドア4の開
口端の向かいに垂直方向に位置しており、ドアは、図2
に示すように、その上方フレーム側にオリフィス33を
有し、このオリフィスには、ボルト(図示されていな
い)が貫入できるようになっている。このボルトは、対
応するビーム26が昇降状態から解放された位置にある
間、このビーム26の作用の下に下降してドアを閉じた
位置に保持する。図6は、ビーム26が施錠位置にある
時に、オリフィス33がボルト(図示されていない)の
届く範囲外にあって、ドアが少し開いている状態を示し
ている。これに対し、図7は、前記のオリフィス33を
前記ボルトを受け入れている状態で示している。このと
き、ビーム26は解錠され、釣合いおもり30の作用の
下にねじれた状態に留まっている。
【0025】2つのシュー27からなる制動装置は、図
3に部分的に示され、又、図8及び9において2つの作
動位置(すなわち、それぞれ自由移動位置と制動位置)
で示すように、制御ダイヤフラム35に連結してある。
第1の位置において、ダイヤフラムは、膨張しており、
シュー27を外側チューブの側壁面から離れる方向に引
っ込めている。逆に、ダイヤフラムが収縮すると、シュ
ーは側壁面に向かって押され、制動を行う。ブレーキ・
シューの第1位置は、チューブの上部空間とキャブの内
部との圧力差が有効であるときの位置であり、第2位置
は、この空間とキャブ内との圧力が等しいときの位置で
ある。
【0026】ダイヤフラム35の膨張、収縮のために、
オリフィス36が設けられており、これらのオリフィス
の内部は、大気圧で、キャブの内部と連通している。ダ
イヤフラムの中央部は、中実であり、垂直方向可動部分
37を備えており、この可動部分は、2つの連結ロッド
38、39及び作動レバー40、41に連結しており、
連結ロッド42、43を介してシュー27を上記の作動
位置へ動かすようになっている。
【0027】ブレーキシュー27は、キャブの下降速度
を制限する圧力差により、キャブの下降中、チューブの
壁面から離れた状態に維持されている。この下降速度
は、組立体の上部気密空間への空気の流入量によって制
御され、先に説明したように、吸気モータ7に隣接して
チューブの上部プレート10に設けた弁11によって調
節される。この弁は、電磁石(図示されていない)の作
用によって閉じた状態に留まる。この電磁石は、吸気モ
ータがオリフィス8を通して空気を追出してキャブを移
動させるときに弁を作動させる。開放位置において、弁
は、空気の流入を許し、圧力差が下降しているキャブを
毎秒1メートルの速度(前述したように、通常のエレベ
ータの通常速度である)で移動させることになる。
【0028】吸気モータ7の電気制御装置は、各フロア
にある呼び出しボタン41と、キャブ内にあり、各フロ
ア停止用ボタンを備えたボタンパッド42とからなり、
それらは全て、対応する普通の接続ケーブルを有してい
る。さらに、普通の緊急停止ボタン43もキャブには設
けてある。呼び出しボタンは、直列電気回路に組み込ま
れており、ドアが閉ざされたときにのみ、出入りドア4
及びキャブ2内に設けたマイクロスイッチ並びにコネク
タが接続され、どのドアが開いたときでも吸気モータが
作動するのを阻止するようになっている。接続時、吸気
モータ7は接続状態に留まる。それがチューブのプレー
ト上で11に設置された弁を閉じ、キャブの下降のため
の空気の流入を許す電磁石と並列となっているからであ
る。
【0029】この回路は、フロアセレクタシステム(f
loor selector system)によって
完成される。このシステムは、公知であり、通常のエレ
ベータで用いられているものと同様であるから、本発明
の新規性に影響しない。このシステムにより、キャブが
呼び出しボタンで選ばれた対応するフロアに到達する
と、吸気モータが停止され、ロックが作動される。キャ
ブを停止状態に保持するロック26は、それらを作動す
る電磁石が停電により機能停止したときに自重で動き、
かくして、ドアが開いているフロアでキャブを停止させ
る。これにより、必要に応じて、キャブ内の乗客・貨物
(occupants)を出入りさせることができる。
【0030】
【作動】上記実施例について説明した真空リフトによる
空気圧式エレベータは、次のように作動する。図1に示
すキャブ2が、図2に示す位置で対応するドア4によっ
て閉ざされていると仮定すると、上部吸引要素7に対し
て作動電気接触が確立され、かくして均一な真空リフト
を生じさせる。この真空リフトは、寸法の説明のときに
指摘したように、上昇時に300kgの範囲にあること
ができ、必要に応じて、真空リフトが増大すると上昇力
は増大することができる。
【0031】キャブが上昇するとき、チューブ1の下部
は、大気圧の空気、好ましくは、下部吸気口25を通し
て、キャブのルーフによって構成されるピストンを取り
囲む気密トリミング21に侵入する大気圧の空気で満た
される。空気は、又、キャブに設けた窓24、又は、お
そらくは、図示のドア23の代わりの伸縮棒式ドアを通
っても侵入する。キャブの下降を生じさせるために、最
も直接的な方法の1つは、上部吸気口を電磁石によって
制御して開き、チューブ1に開放するか、又は、吸引要
素7を閉ざし、この要素を通して空気を流入させるか、
又は、好ましくは制動装置によって作動させられ、制御
されるべき他の手段によって行われる。真空リフトが減
少すると、上昇力が減少し、最終的には、キャブの重量
がそれを凌駕し、下降を生じさせる。その間、空気は、
下部吸気口25を通って自由に流出することになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による、真空リフトによって作動する空
気圧式エレベータの斜視図であり、1階を3つの階に接
続する構造を示す図である。
【図2】図1に示すエレベータの管状シャフトの拡大斜
視図である。
【図3】外側シャフトの内部を垂直方向に昇降する可動
キャブ又は貨物ビークルの斜視図である。
【図4】外側シャフトを構成するセクション間の垂直方
向連結を示す拡大断面図である。
【図5】シャフトの隣り合って重なったセクション間の
水平方向連結を示す拡大断面図である。
【図6】キャブの上部の横断面図であり、キャブが或る
フロアで停止したときの施錠装置のみを示し、他の装置
は図面をより明瞭にするために省略してある図である。
【図7】施錠装置を解錠位置で示す、第6図と同様の図
である。
【図8】キャブの上部の別の横断面図であり、キャブが
自由に動いているときの制動装置のみを示す図である。
【図9】制動位置にある制動装置を示す、図8と同様の
図である。
【符号の説明】 1 外側チューブ 2 可動キャブ 3 フロアレベル 4 気密ドア 5 ドアノブ 6 覗き穴 7 吸気要素 8 出口 9 ルーフ 10 上部プレート 11 調整弁 12、13、14、15 垂直方向チューブセクション 16、17 ボルト 20 ヒンジ 21 気密シール 23 摺動パネル 25 開口 26 ロック 27 ブレーキシュー 29 中空支持体 30 釣合いおもり 31 レバー 32 電磁石 33 オリフィス 35 制御ダイヤフラム 36 オリフィス 37 可動部分 38、39 連結棒 40、41 作動レバー 42、43 連結ロッド

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 垂直のチューブ又は通路からなり、この
    内部に可動輸送キャブが据え付けてあり、この輸送キャ
    ブが種々のレベルに位置するフロア間で人及び貨物を移
    送するように昇降できる装置に連結してあり、前記チュ
    ーブが出入りドアを有し又まっすぐで内面が滑らかな軸
    線チューブからなり、輸送キャブがチューブと同軸であ
    って、輸送キャブとチューブとの間に狭い自由空間を残
    して配置してあり、この自由空間が、キャブのルーフの
    レベルのところで、キャブを取り囲む摺動気密トリミン
    グを介して閉ざされており、チューブの内面と摩擦接触
    するピストンを構成しており、このピストンが前記昇降
    できる装置のための作用をなすようになっており、これ
    ら昇降できる装置が、垂直チューブの上端に設置した吸
    気器と、チューブの下部領域に設けた大気吸気口とから
    なっていることを特徴とする空気圧式真空リフトエレベ
    ータ。
  2. 【請求項2】 まっすぐな軸線のチューブ及びそれと同
    軸のキャブが円筒形であり、円形横断面を有することを
    特徴とする請求項1記載の空気圧式真空リフトエレベー
    タ。
  3. 【請求項3】 垂直チューブが気密閉鎖装置を備え、こ
    の気密閉鎖装置が、各ドアのフレームに沿って設置して
    あり、対応する周囲フレームに沿った気密くさびを形成
    していることを特徴とする請求項1記載の空気圧式真空
    リフトエレベータ。
  4. 【請求項4】 キャブがチューブの内部と連通し、ルー
    フを取り囲むトリミングの下に位置する直接吸気口を有
    することを特徴とする請求項1記載の空気圧式真空リフ
    トエレベータ。
  5. 【請求項5】 種々の中間停止レベルに、キャブが機械
    的なロック装置を備えており、これらのロック装置が、
    互いに対抗して円筒形垂直チューブ内に設置した支持空
    所のそれぞれに挿入でき、キャブを一時的に停止させ得
    るようになっていることを特徴とする請求項1記載の空
    気圧式真空リフトエレベータ。
  6. 【請求項6】 各ロック装置が、オフセットビームと釣
    合いおもりとからなり、一端がキャブの壁面から突出し
    ており、円筒形チューブ内に設置されたそれぞれの支持
    空所内へ貫入することのできる延長部となっており、前
    記オフセットビームが吸気モータの電気制御システムに
    接続した電磁石によって作動させられるようになってい
    ることを特徴とする請求項1記載の空気圧式真空リフト
    エレベータ。
  7. 【請求項7】 キャブが下降速度を制限する制動装置を
    備えていることを特徴とする請求項1記載の記載の空気
    圧式真空リフトエレベータ。
  8. 【請求項8】 制動装置が互いに対抗して設置されたシ
    ューからなり、これらのシューが、キャブのルーフ内に
    設置されたダイヤフラムの作用によって垂直チューブの
    内面に向かって移動することができ、ダイヤフラムが、
    キャブ内に含まれた空気と、キャブのルーフからチュー
    ブの内部を通りチューブ上端までの可変体積上部空間と
    の間の圧力差によって作動されることを特徴とする請求
    項5記載の空気圧式真空リフトエレベータ。
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