JP2627425B2 - バシラス・ツリンギーンシス型の微生物およびその創製方法 - Google Patents

バシラス・ツリンギーンシス型の微生物およびその創製方法

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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、昆虫病原性蛋白質及びバシラス・ツリンギ
ーンシス(Bacillus thuringiensis)型の微生物の収得
法に関する。
従来の技術 合成殺虫剤及び特定の植物から単離された殺虫剤の他
に、細菌性殺虫剤が公知であり、該殺虫剤としては、19
15年以来公知のバシラス・ツリンギーンシス(B.t.)の
野生型及び種々の突然変異体内で形成される蛋白質が該
当する。
バシラス種は好ましくない環境条件下では耐熱及び耐
乾燥性のアウトラスト段階(内生胞子)を形成する。し
かし、バシラス・ツリンギーンシスは胞子形成期中に付
加的に光学顕微鏡で明らかに観察可能なパラ胞子状の封
入体を形成し、該封入体はその結晶に類似した構造に基
づき簡単に結晶と称される。これらの蛋白質結晶は、B.
t.の毒性の原因となる(Angus 1954)。これらは経口受
入後に目標昆虫の腸のアルカリ性環境内で溶解する。こ
の場合、腸プロテアーゼ(Tojo et al.1985)又は結晶
会合プロテアーゼ(Turley et al.1985)の作用によ
り、なお正確には知られていない毒性分裂生成物(デル
ターエンドトキシン)が生成し、該生成物は最終的に腸
の上皮細胞の溶解を惹起する。デルタ−エンドトキシン
作用の分子的機構は未だ正確には知られていない。
多数の単離されたB.t.菌株の今日通常の分類は、フラ
ジエリン抗原の比較により行われる(De Barjac及びBon
nefoi 1973;De Barjac 1981)。その後、今日まで22種
類のH抗原群を区別することができる。更に、菌株はま
たその病原型(Pathotyp)における作用スペクトルに基
づいても分類される。従来発見されたB.t.単離体の95%
よりも多くは斜方形の結晶でありかつ鱗翅類幼虫に対し
て有効である(病原型A)。病原型Bには、カ類の幼虫
に対する活性及び丸形の不規則な結晶を有する変種がか
つ病原型Cには甲虫類幼虫に対する活性及び平板状結晶
を有する菌株が包括されている。若干の結晶形成B.t.亜
種〔例えばトチギエンシス(tochigiensis)、クマント
エンシス(kumantoensis)〕に関しては、殺虫性作用は
公知ではない(病原型ND)。更に、強い殺カ活性を有す
る鱗翅類病原性菌株も開示された。これらの単離体は、
鱗翅目特異的結晶(プロテインP1:分子量約130,000)の
他になお小さな卵形封入体(プロテインP2:分子量約65,
000)を形成し、該封入体は鱗翅類及びカ類に対して弱
い作用効果を有する(イイズカ及びヤマモト1983)。
血清型(Serotyp)と病原型の相互関係を持たせるこ
とはできない。従つて、例えば同一のフラジエリン抗原
(H8)を有する病原型A、B及びC菌株が単離されてい
る。
総てのB.t.菌株において、1.5と>150Mdの間の分子量
を有する2〜12個のプラスミドが検出可能である(Carl
ton及びGonzalenz 1985 a)。カーリング実験(Gonzale
z et al.1981)、クロツシング実験(Gonzalez et al.1
982)及びクローニング実験(Gonzalez et al.1982)に
より、多くの菌株における結晶形成能力は、プラスミド
によつて決定されていることが判明した。この場合に
は、関与する遺伝子は1つ以上のプラスミド(30〜150M
d)上に存在することができる。クロン化した結晶遺伝
子での雑種形成では、病原型A群内でデルタ−エンドト
キシン遺伝子の大きな類似性が生じた(Lereclus et a
l.1982;Kronstadt et al.1983)。従つて、デルタ−エ
ンドキシム遺伝子のクロン化により、同一病原型の別の
結晶遺伝子は極めて簡単に特異的試料との雑種形成によ
り見い出すことができる。このようにして、例えばB.t.
クルスタキHD−1内に少なくとも3種類のデルタ−エン
ドトキシン遺伝子を検出することができる(Kronstad及
びWhiteley 1986)。
B.t.内のたいていのプラスミドの機能は知られていな
い。結晶蛋白質遺伝子の他に、初めて2つの別のプラス
ミドコード化特性が記載されている。Tam及びFitz−Jam
es(1986)は、B.t.イスラエレンシス内のフアージ状粒
子の形成を68Mdプラスミドに配属させることができた。
これらの粒子は胞子形成期中にも形成され、かつデルタ
−エンドトキシン結晶の他に別の小さな封入体として観
察可能である。最後に、オザワ及びイワハナ(1986)に
よつてB.t.ダルムスタジエンシス内での62Md−プラスミ
ドに対する結晶形成とβ−エキソトキシン形成(Sebest
a et al.1981)の結合が確認された。
B.t.菌株は生理学的にはバシラス・セレウス(Bacill
us cerus)から区別不能である(Baumann et al.198
4)。土壌試料から単離されたB.セレウス菌株内には、
B.t.において従来特性化された総てのH−抗原を見出す
ことができた(オウバ及びアイザワ1986)。従つて、B.
t.とB.セレウスの間の若干の相違は、胞子形成期中のデ
ルタ−エンドトキシン結晶の形成である。しかし、この
特性はプラスミドカーリングによつて容易に失われるこ
とがある。従つて、B.t.はB.セレウスの変種として見な
すことができる。
種々の菌株の作用スペクトルは、同一の病原型内にお
いても著しく異なつている(Krieg及びLangenbruch 198
1)。従つて、最適な昆虫駆除のためには、種類の異な
つたB.t.菌株を使用することが重要である。種々異なつ
たB.t.変種の生長特性は著しく異なつているので、各々
の菌株に対して固有の発酵至適化が必要である。従来、
このことはこのために必要な高いコストに基づいて成功
しなかった。この状況を改良する1つの可能性は、生成
菌株を使用することと見なされ、その際にはその都度の
要求に基づき種々のデルタ−エンドトキシンを形成する
ために遺伝情報が導入される。結晶プラスミドの転移
は、従来はGonzalez et al.(1982)によつて見つけ出
された共役に類似した機構によつてのみ可能であつた。
この方法を用いると、鱗翅類活性菌株のプラスミドを高
い率(80%以下)でcry-−菌株、しかもB.セレウスに転
移させることができる。しかし、プラスミドの転移は著
しくクロスパートナーに依存する。特定の交雑において
のみ、結晶形成の転移が検出可能であるにすぎない。
デルタ−エンドトキシンの分子遺伝学的操作は、関与
する遺伝子が一般にプラスミドに局限されていることに
より簡単になる。既に多数の結晶遺伝子がE.コリ(col
i)又はB.サブチリス(subtilis)においてクロン化さ
れかつシークエンス化された(Schnepf及びWhiteley 19
81;Held et al.1982;Klier et al.1982;Shibano et al.
1985;Schnepf et al.1985;Adang et al.1985)。B.t.で
のデルタ−エンドトキシン生成にとつて特徴的であるの
は、高い発現率である(胞子化細胞の30%まで)。E.コ
リ又はB.サブチリスにおいては、発現はクロン化された
遺伝子では著しく悪くなる。このことは例えばこれらの
微生物において種々異なつた調節機構により説明可能で
ある。問題点を排除するためには、直接B.ツリンギーン
シス又はB.セレウス内のデルタ−エンドトキシンを調査
することが所望される。B.t.における適当な転移法は存
在しなかつたので、このような実験は従来は実施するこ
とができなかつた(Carlton及びGonzalez 1985 b;Arons
on et al.1986)。
発明が解決しようとする課題 本発明の課題は、同じ微生物における多数のトキシン
を生産する能力を有する新規の菌株が発生するように、
できるだけ総てのバシラス・ツリンギーンシス及びバシ
ラス・セルウス菌株を転移させることができる、有効な
転移方式を見い出すことであつた。自然の受容能力が不
足している場合にDNAの受容を誘発する1つの方法は、
プロトプラスト形質転換(Bibb et al.1978)である。
この方法を本発明による形質転換法の基礎とした。プロ
トプラスト形質転換は、プロトプラスト融合(Schaeffe
r et al.1976;Fodor及びAlfldi 1976)から開発され
た。細胞融合の際には、細胞膜の溶融により両者の親菌
株の細胞内容物の複合が達成され、その際遺伝子の再複
合及びプラスミドの新規分布が発生することができる。
課題を解決するための手段 従つて、本発明の対象は、2種類もしくは少なくとも
2種類の、異なつたトキシンを有する菌株のプロトプラ
スト融合により、遺伝的固定されてエンドトキシンを形
成する能力を有するバシラス・ツリンギーンシス型の微
生物を収得する方法であり、該方法は第1工程で細胞壁
を分解させ、第2工程で融合させかつ最後に細胞壁の再
生を再び励起することより成る。
本発明によれば、鱗翅類及び甲虫類の幼虫に対して高
い活性を有するバシラス・ツリンギーンシスの新規の菌
株が提供される。
該菌株は名称バシラス・ツリンギーンシスF8−1を有
しかつドイツ微生物寄託機関(DSM)、D−3400ゲツチ
ンゲン在にNo.4082で寄託されている。
細胞のプロトプラスト化を達成するためには、まず細
胞壁を分解させる必要がある。この目的は浸透的に安定
化した緩衝液内でリソチームを用いて細胞を培養するこ
とにより達成される。この場合、ポリエチレングリコー
ルの作用は正確には知られていない。本来の形質転換又
は融合後に、プロトプラストによつて再び完全な細胞壁
を構成させねばならない(再生)。重要な1工程は、形
質転換又は融合したクロンの選択である。このために
は、2つの可能性が存在する。間接的選択の場合には、
プロトプラストをまず適当な媒体で再生させる。引続
き、例えば選択媒体に刻印することにより行う。直接的
選択が有利である。この場合には、適当な条件を選択す
ることにより選択したコロニーだけを再生媒体上で生長
させることができる。
現在公知の昆虫毒性B.t.単離体は、そのデルタ−エン
ドオキシムの作用スペクトルに基づき多数の病原型に分
類することができる。病原型Aには、鱗翅類に対する作
用を有する菌株が属し、病原型Bには双翅類に対する作
用するものがかつ病原型Cには甲虫類(鞘翅類)に対す
る作用を有するものが属する。
第1表は、選択した例の一覧表を示す、血清型と病原
型とは相関不能である。従つて、例えば病原型A、B及
びC菌株は同じフラジエリン抗原(H8)で単離した。
従来の市販の製剤は、野菜及び果樹栽培並びに林業に
おいて有害となる鱗翅類を駆除するための若干の病原型
A−菌株にかつカ類及びブユ類の幼虫を駆除するための
病原型B菌株に係る。
特に農業栽培において使用する際には、公知の菌株も
しくはトキシンは常に完全には満足されない。利用者に
とつて公知の、特に合成有効物質に対する有用な選択性
を与えるためには、改善された特性、即ち特定の有害刺
激体に対する高い活性、例えば多数の鱗翅類に対する拡
大された活性スペクトル及び/又は例えば鱗翅類及び鞘
翅類の幼虫に対する組合わされたスペクトルを有する新
規の菌株が見い出されねばならない。
各々個々の単離体は狭い作用スペクトルを有している
にすぎないので、多数の殺虫スペクトルからの組合せに
より新規の菌株を作ることができるはずである。
複合菌株の特性は、その2種類の個々菌株の単離な混
合物の生産及び使用に関して優れているべきである。
総てのB.t.菌株においては、1.5と>150Mdの間の分子
量を有する2〜12個のプラスミドが検出可能である(Ca
rlon、Gonzales、1985“Molecular Biology of Bacill
i"Academic Press)。カーリング実験(Gonzales et a
l.1981、“Plasmid" 351 ff)及びクロツシング実験
(Gonzales et al.1982、“Proc.Notl."Acad.Sci.USA 7
9、6951 ff)及びクローニング実験(Mc Linden et al.
1985、“Appl.Environm.Microbiol."50、620 ff)によ
れば、多くの菌株において結晶形成能力はプラスミドコ
ード化されていることが判明した。この場合には、関与
せしめられる遺伝子は1つ以上のプラスミド(30〜150M
d)上に存在する。
クロン化した結晶遺伝子での交雑実験は、病原型A群
の範囲内でデルタ−エンドトキシン遺伝子の大きな類似
性を生じた(Lereclus et al.1982、“Mol.Gen.Geneti
c"186、391 ff;Kronstad et al.1983、“J.Bacterio
l"、154、419 ff)。
遺伝子のクローニングにより、特異的試料での交雑に
よつて同一病原型の別の結晶遺伝子を見い出すことがで
きる。
このようにして、例えばB.t.Var.Kurstaki(HD−1)
内に少なくとも3個のデルタ−エンドトキシン遺伝子が
検出された(Kronstad、Whiteley 1986、Gene 43、29 f
f)。
B.t.菌株は、生理学的にはB.セレウスから区別不可能
である(Baumann et al.1984)。土壌試料から単離され
たB.セレウス菌株内に、従来B.t.で特徴化されたH−抗
原を見つけ出すことができた(オオバ、アイザワ1986、
J.Basic.Microbiol.26、185 ff)。従つて、B.t.とB.c.
の間の唯一の差異は、胞子形成中のデルタ−エンドトキ
シン結晶の形成にある。
B.t.から単離されるプラスミドの転移は、種々の研究
論文に公開された。たいていの場合には、遺伝子又は遺
伝子断片が表現されるホストとしては、E.コリ(米国特
許第4448885号明細書、ヨーロツパ特許第063039号明細
書、ヨーロツパ特許出願93062号、ヨーロツパ特許出願
第186379号)が該当する。しかし又、B.メガテリウム
(megaterium)及びB.サブチリスにおいても、例えばBt
i−トキシの表現が可能である(ヨーロツパ特許第19528
5号)。
このテーマの別の研究論文としては、以下の文献を採
用することができる:Schnepp、Whitely 1981“Proc.Nat
l.Acad.Sci"USA 78、2893 ff;Kronstad et al.1983、
“J.Bacteriol.154、419 ff;Held et al.1982、“Proc.
Natl."Acad.Sci.USA 79、6065 ff;Klier et al.1982、
“EMBO Journal"1、791 ff。
しかし、E.コリ及びその他のホストにおいては、クロ
ン化された遺伝子の表現は、胞子形成された細胞の30%
までの高いデルタ−エンドトキシン生産が特徴的である
オリジナルのホストであるB.t.に比して一般に悪い。
そこで以下には、遺伝情報を両指向性的に転移させる
ことができるプロトプラスト液体系を開示する。一次融
合生成物は倍数細胞であり、該細胞内には両者の親菌株
から成る全DNAが存在する。単相の安定な細胞内での分
離後には、両親から成るプラスミドの混合物が存在す
る。高い率で、結晶形成能力が一方の親から他方の親に
転移されたクロンが見つけ出される。
融合のための前提条件は、細胞のプロトプラスト化で
ある(Schaeffer et al.1976、“Proc.Natl."Acad.Sci.
USA 79、2151 ff;Foder、Alfldi 1976、“Proc.Nat
l."Acad.Sci.USA 73 2142 ff)。細胞壁の分解は、浸透
的に安定化した緩衝液内でリソチームを用いて細胞を培
養することにより達成される。
融合はポリエチレングリコール(PEG)の高濃縮によ
り惹起する。融合が完了した後に、プロトプラストから
再び完全な細胞壁を構成させることが必要である(再
生)。
重要な1工程は、融合したクロンの選択である。その
際には2つの方法が存在する。間接的選択では、プロト
プラストをまず適当な媒体内で再生させ、引続き例えば
選択媒体にスタンピングすることにより選択を行う。直
接的選択が有利である。この場合には、適当な条件を選
択することにより選択したクロンだけを再生媒体で生長
させることができる。
選択を簡単にするために、栄養要求変異性及び非病原
的cyr-−突然変異体を構成させかつ形質転換を用いて抗
生物質マーカーを含有する表型を構成させた。
原理的には、前記技術を用いてあらゆる考えられ得る
デルタ−エンドトキシン組合せを構成することができ、
このことは生物学的に変化した幅広い、より活性の特性
をもたらすことができる。
以下の菌株を、例えば供与体として利用することがで
きる: 前記菌株は、受容体としても適当である、しかし又例
えば バシラス・サブチリス(B.subtilis) DS 11402 バシラス・セレウス ATCC 21281、 DSM 31351 E.コリ バシラス・マガテリウム(B.magaterium) を使用することもできる。
処理すべきビオトープの生態毒性学的負荷を最小に低
下させるもう1つの可能性は、このプロトプラスト融合
によつて得られた菌株の無胞子突然変異体を培養するこ
とである。無胞子性の例は、例えばヨーロツパ公開特許
第59460号明細書又はヨーロツパ特許第178151号明細書
に記載されている。
実施例 実施例 1 以下の表は、種々異なつた特性をプロトプラスト融合
により転移させた構成菌株の選択を示す。表示のもの
は、結晶形成を行う菌株に制限されている。
実施例 2 下記表は、種々の媒体STML、MML及びSMMP M/L内での
プロトプラスト化に関するB.t.菌株の感度に関する一覧
表を示す。
実施例 3 以下の表は、菌株HD 2の栄養要求変異種間の同族融合
の例を示す。
表:菌株HD 2(ツリンギーンシス変種)の栄養要求変異
種間の同族融合 親: “受容体"D6−4 met-、arg+、Smr、Tcs、crys- “供与体"D12(pBC16)met+、arg-、Sms、Tcr、crys+ 融合率:TcrSmrコロニー2.0% 原栄養株コロニー1.2% 例 4 以下には、プロトプラスト融合のための操作経過を略
記する。
1) 細胞の親を培養液5ml中で培養する(自己分解段
階又は超後培養)。
2) 細胞をプロトプラスト化緩衝液1ml中に再懸濁さ
せる。
3 28℃で2h培養する。
4) SMMP媒体中でプロトプラストを2回生長させる。
5) プロトプラストをSMMP媒体0.5ml中に再懸濁させ
る。
6) 融合バツチの製造: プロトプラスト“供与体"0.2ml+プロトプラスト”受容
体0.2ml SMM緩衝液中の50%のPEG0.3ml 7) 室温で5分間培養する。
8) SMMP媒体5mlを加えかつプロトプラストを遠心分
離する。
9) プロトプラストをSMMP媒体1.5ml中に再懸濁させ
る。
10) プロトプラストを28℃で5h培養する。
11) SMM緩衝液中の希釈剤を調製しかつアリコートを
再生寒天上に載せる。
実施例 5 以下の表は、結晶形成特性を転移させる異種菌株間の
融合の例を示す。
表:異種菌株間の融合 融合F6 “供与体":HD73−30(pBC16)met+、arg-、Sts、Tcr、c
rys+ “受容体":HD2 D6−4 met-、arg+、Str、Tcs、crys- 融合率:Str、Tcrコロニー0.5% プレート当りのStr、Tcrコロニー:10 実施例 6 以下の表は、異なつた結晶形成能力を有する2種類の
HD−2突然変異体を組合せた融合の例を示す。
“供与体":F32−19 met-、pur+、cry+ten “受容体":HD−2 D10 met+、pur-、cyr+thur. 融合率:0.7% 原栄養性コロニー:>100/プレート コロニー(76)の顕微鏡調査 病原型A結晶 26.3% 病原型C結晶 7.9% A+C結晶 65.8% 実施例 7 以下の表は、B.t.プロトプラストとB.c.プロトプラス
トの融合例を示す。
融合F12 “供与体":B.ツリンギーンシスHD 8 K4−3(pBC 16) “受容体":B.セレウスUM 7−1(pCM 194) his-、nic+、Smr、Tcs、Cmr、crys+ TcrSmrのコロニーの分析 his-、nic+、Cmr、crys+ 4 his-、nic+、Cms、crys+ 5 his-、nic+、Cms、crys- 2 his-、nic+、Cmr、crys- 2 13 適用実施例 以下の表に、種々異なつた融合した菌株の生物学的作
用効果をまとめて示す。
実験は以下のようにして実施した: a) プルテリラ・マクリペニス(Plutella maculipen
nis;アオムシ)食餌及び接触実験 キヤベツの若葉を、試験物質の水性製剤中に3秒間浸
漬しかつ水0.5mlで湿めらした円形フイルタに載せてプ
ラスチツクビーカに入れた。次いで、2〜3段階の10匹
の幼虫を葉に付着させた。
判定は食餌法で行いかつ実験開始の3日後の死亡率を
調べた。
b) スポドプテラ・リトトラリス(Spodoptera litto
ralis:Agypt−Baumwolleule) 人工的培養基での飼育実験 飼育は、100mlのプラスチツクビーカ内で、有効物質
を液状で慎重に混合した標準培養基約50mlで行なつた。
各濃度毎に、10個のビーカに長さ10〜12mmの幼虫(L3)
を入れた。観察は一般に成虫が羽化するまで行なつた。
c アエデス・エジプチ(Aedes aegypti;黄熱病媒介
カ) 接触及び食餌実験 250mlのプラスチツクビーカ250mlに23℃の水道水200m
lを充填しかつ20匹のカの幼虫(L2)を入れた。その
後、試験物質を容器に入れかつ24時間後死亡率を調べ
た。
d) レプチオタルサ・デセムリネアタ(Leptinotarsa
decemlineata:コロラド甲虫) 食餌及び接触実験 若いジヤガイモの葉の打抜き片を3秒間試験物質の水
性製剤中に浸漬しかつ次いでパレツト区画(打抜き片一
葉/区画)に配置し、次いで1区画毎に予め体重をはか
つたコロラド甲虫の幼虫(L3)を入れた。繰返し回数は
n=10であつた。評価は食餌実験の3日後に幼虫の体重
変化(mg)及び死亡率 HD−8 K4−3=B.t.ガルレリア+pBC+pc 194(病原型
A) B.c.D1=B.セレウスhis+ strr F12−1=HD 8 cry+galと融合したB.セレウス(病原型
A) F4−3=HD−2 cry+thurと融合したB.セレウス(病原型
A) B I 256−82=B.t.テネブリオニス(病原型C) F8−1=HD−2 D 10 cry+thurと融合したF32−13 cry+t
en(病原型A+C) 使用した培養溶融の表示 例 1 プロトプラスト化緩衝液の組成は、例えば以下のとお
りであつた: 1) STM:サツカロース0.5M、トリス30mM、MgCl2・6H2
O(pH8.0)5mM 2) STML:リソチウム0.5mg/mlを有するSTM 3) SMM:サツカロース0.5M、Na2−マレイン酸塩20m
M、MgCl2(pH6.50)20mM 4) MM:Na2−マレイン酸塩20mM、MgCl2(pH6.5)20mM 5) MML:リソチーム5mg/mlを有するMM 6) SMMP:同じ容量の2×SSMと4×抗生物質媒体3を
オートクレーブ処理によつて合した。
7) SMMP M/L:ミユータノリシン1000U/ml及びリソチ
ーム1mg/mlを有するSMMP 例 2 プロトプラストを再生するための媒体の組成は、例え
ば以下のとおりである: カゼインペプトン 10 g 酵母抽出物 5 g グリコース 5 g NaCl 2 g クエン酸Na 2 g MgCl2・6H2O 0.5g CaCl2・2H2O 0.4g サツカロース(pH7.0) 340 g ゼラチン 25 g でん粉 15 g 寒天 25 g RC1:クロルアンフエニコール1μg/mlを有するR RC2:クロルアンフエニコール2μg/mlを有するR RTC1:テトラサイクリン15μg/ml及びクロルアンフエニ
コール1μg/mlを有するR 例 3 脱脂した大豆粉 10.0 g/l ジヤガイモでん粉 5.0 g/l 酵母自己分解物 2.0 g/l 無水K2HPO4 1.0 g/l MgSO4・7H2O 3.0 g/l CaCl2・6H2O 0.08 g/l MnCl2・4H2O 0.05 g/l CuCl 0.005g/l ZnCl2 0.005g/l FeCl3 0.005g/l 殺虫剤として使用するには、本発明により得られた殺
虫剤として有効な製剤もしくはトキシンに自体公知方法
で通常の添加物(担持物質、助剤、湿潤剤等)を加えか
つ適当な適用形に転化する。そうして調製した殺虫剤
は、噴霧粉末、懸濁液の形で、顆粒その他として使用す
ることができる。
フロントページの続き (72)発明者 コンラート、ベルンハルト ドイツ連邦共和国、7850、レラッハ‐ハ ウインゲン、ウンタードルフシュトラー セ、44 (72)発明者 ディートマル、シャル アメリカ合衆国、ペンシルバニア州 18940、ニュータウン、アトウッド シ ーティー、551

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】異なる毒素を有する2種または少なくとも
    2種の菌株のプロトプラスト融合により遺伝的に固定さ
    れてエンドトキシンを形成する能力を有するバシラス・
    ツリンギーンシス型の微生物を創製する方法において、
    第1工程で細胞壁を分解させ、第2工程で融合させ、か
    つ最後に細胞壁の再生を活性化させることを特徴とする
    上記方法。
  2. 【請求項2】請求項1記載の方法により創製される、鱗
    翅類および/または甲虫類の昆虫に対する病原性蛋白質
    を合成するバシラス・ツリンギーンシスDSM4082および
    突然変異によっても上記殺虫活性を依然として有する上
    記微生物の突然変異体。
  3. 【請求項3】請求項1記載の方法により創製される、鱗
    翅類および/または甲虫類の昆虫に対する病原性蛋白質
    を合成するバシラス・ツリンギーンシスDSM4082。
JP63100454A 1987-04-25 1988-04-25 バシラス・ツリンギーンシス型の微生物およびその創製方法 Expired - Lifetime JP2627425B2 (ja)

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CA1340002C (en) 1998-08-18
ATE77831T1 (de) 1992-07-15
EP0288829A1 (de) 1988-11-02
DE3713946A1 (de) 1988-11-10
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EP0288829B1 (de) 1992-07-01

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