JP2625763B2 - 内燃機関の点火時期制御装置 - Google Patents

内燃機関の点火時期制御装置

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は内燃機関の点火時期制御装置に関し、特に、
機関のある運転状態に於ける運転領域毎のノック発生点
を基に遅角量下限値を新たに定め、この点を基準に全運
転領域共通の学習値を与えて点火時期の学習制御を行う
内燃機関の点火時期制御装置に関する。
〔従来の技術〕 従来、電子制御内燃機関におけるノッキング制御装置
付の点火時期制御装置では、電子進角システムにより回
転数および機関負荷に対応した点火時期を算出している
が、この時、ノッキング(以後ノックという)が発生す
るとノックセンサからの信号により、この点火時期を遅
角補正するようになっている。即ち、ノックを検出する
とノックが発生しなくなるまで一定角度ずつ点火時期を
遅角させる。遅角量は無制限ではなく、最大遅角量が機
関回転数や機関負荷により定められており、基本点火時
期から最大遅角量にて決められる点火時期の間をノック
制御装置による遅角量が動いている。そして、ノックが
発生しなくなると、点火時期制御装置は点火時期を進角
し、進角後にまたノックが発生した場合は、前記同様に
遅角補正を行う。
〔発明が解決しようとする問題点〕
ところが、この従来の点火時期制御装置では、広範囲
な燃料オクタン価、環境条件に対応する場合で、基本点
火時期を最もノックの発生し難い条件で設定した場合、
逆に最もノックの発生し易い時には、ノックの発生する
運転領域に機関の運転状態が移行した瞬間に、必ず過大
なノックが発生する。これは、従来の点火時期制御装置
では、ノックが発生しない限り点火時期の遅角が行われ
ないためで、最初に機関負荷が急変した瞬間にはノック
制御装置が作動しないので、過大なノックが発生するの
である。
これを防ぐために、特開昭55−78168号公報や特開昭5
9−103945号公報に開示されている如く、学習制御を導
入した点火時期制御装置がある。この学習制御を導入し
た点火時期制御装置は、複数に区分された運転領域毎に
学習値を備えており、その領域内においてかつてノック
が発生した点火時期を学習値として記憶しておき、以後
運転条件がその領域に入った時にはその学習値をもとに
点火時期制御を行うものである。
しかしながら、この学習値を導入した従来の点火時期
制御装置においても、学習値の更新は基本点火時期を基
準にして行われており、その運転領域に到達しないこと
には学習値が更新されず、学習の頻度が少なくなって、
ある運転状態からある運転状態に初めて移行した時には
やはり過大なノックが発生してしまうという問題点があ
る。
本発明は前記従来の問題点を解消し、機関にノックが
発生しやすい状態での点火時期を基準にし、従来の学習
領域においてただ1つの値をとる学習値を定めて学習制
御を行い、この学習値の更新は運転状態の経過にかかわ
らず機関の運転領域全般に渡って同様に行うことによ
り、機関の運転状態急変時の過遅角や過大ノックを防止
することができる優れた内燃機関の点火時期制御装置を
提供することを目的としている。
〔問題点を解決するための手段〕
前記問題点を解消する本発明の内燃機関の点火時期制
御装置の構成が第1図に示される。
本発明の点火時期制御装置は、機関に発生するノッキ
ングを検出するノッキング検出手段と、機関の運転状態
に応じて基本点火時期を演算する基本点火時期演算手段
と、機関の運転状態に応じて予め定められた遅角量下限
値を演算する遅角量下限値演算手段と、記遅角量下限値
と、これを補正するために学習領域内にただ1つの値と
して規定された学習値とにより遅角量瞬時下限値を演算
する遅角量瞬時下限値演算手段と、基本点火時期を遅角
量瞬時下限値で補正して新たに基本点火時期を設定する
基本点火時期補正手段と、ノッキングが発生した時に点
火時期を遅らせ、ノッキングが発生しない時に点火時期
を進めるように変更される新たな基本点火時期からの遅
角補正量を演算する遅角補正量演算手段と、所定の運転
領域において、遅角補正量が所定範囲内の値となるよう
に学習値を更新する学習値更新手段と、遅角補正量によ
り、新たな基本点火時期を更に補正して点火時期を制御
する点火時期補正手段とから構成されることを特徴とし
ている。
〔作 用〕
本発明の内燃機関の点火時期制御装置によれば、機関
の運転状態に基づいて演算された基本点火時期が、ある
運転状態におけるノック発生点を基に定められた遅角量
下限値を基準として全運転領域共通の学習値によって新
たに遅角量瞬時下限値が作られ、更にこの値より基本点
火時期を補正し、新たに基本点火時期を作り、機関がノ
ックの起こり難い運転状態からノックの起こり易い運転
状態に移行した時は、新たに補正された基本点火時期よ
り点火時期が制御される。
〔実施例〕
以下図面を用いて本発明の実施例を詳細に説明する。
第2図は本発明に係る内燃機関の点火時期制御装置の
一実施例の全体構成を概略的に表している。
第2図において、10は機関のシリンダブロック、12は
シリンダブロック10に取り付けられたノックセンサであ
る。ノックセンサ12は例えば圧電素子あるいは電磁素子
等から構成され、機械的振動を電気的な振幅変動に変換
する周知のものである。14はディストリビュータを示し
ており、このディストリビュータ14にはクランク角セン
サ16及び18が設けらている。クランク角センサ16は気筒
判別用であり、この機関が6気筒であるとすると、ディ
ストリビュータ軸が1回転すると毎、即ちクランク軸が
2回転する毎(752゜CA毎)に1つのパルスを発生す
る。その発生位置は例えば第1気筒の上死点のように設
定される。クランク角センサ18はディストリビュータ軸
が1回転する毎に24個のパルスを発生する、即ちクラン
ク角30゜毎にパルスを発生する。
ノックセンサ12およびクランク角センサ16、18からの
電気信号は、制御回路20に送り込まれる。制御回路20に
は機関の吸気通路22に設けられたエアフローメータ24か
らの吸入空気量を表す信号も送り込まれる。一方、制御
回路20からはイグナイタ26に点火信号が出力され、イグ
ナイタ26によって作られたスパーク電流はディストリビ
ュータ14を介して各気筒の点火プラグ28に分配される。
機関には通常、運転状態パラメータを検出するその他
の種々のセンサが設けられ、また、制御回路20は燃料噴
射弁30等の制御も行うが、これらは本発明とは直接関係
していないため、以下の説明ではこれらを全て省略す
る。
エアフローメータ24からの電気信号はバッファ30を介
してアナログマルチプレクサ(MPX)32に送り込まれ、
マイクロコンピュータからの指示に応じて選択されてA/
D変換器34に印加され、2進信号に変換された後、入出
力ポート36を介してマイクロコンピュータ内に取り込ま
れる。
クランク角センサ16からのクランク角720゜毎のパル
スは、バッファ38を介して割込要求信号発生回路40に印
加される。一方、クランク角センサ18からのクランク角
30゜毎のパルスは、バッファ42を介して割込要求信号発
生回路40及び速度信号発生回路44に印加される。割込要
求信号発生回路40は、クランク角720゜毎及び30゜毎の
各パルスから、種々の割込要求信号を発生する。これら
の割込要求信号は入出力ポート46を介してマイクロコン
ピュータ印加される。速度信号発生回路44はクランク角
30゜毎のパルスの周期から機関の回転速度Neを表す2進
信号を作る。この回転速度信号は入出力ポート46を介し
てマイクロコンピュータに送り込まれる。
ノックセンサ12の出力信号はインピーダンス変換用の
バッファ及びノック固有の周波数帯域(7〜8kHz)が通
過帯域であるバンドパスフィルタからなるバッファ・フ
ィルタ回路48を介してピークホールド回路50に送り込ま
れる。ピークホールド回路50は入出力ポート46及び線52
を介して“1"レベルの信号がマイクロコンピュータから
印加されている時のみ、ノックセンサ12からの出力信号
を取り込み、その最大振幅のホールド動作を行う。入出
力ポート46及び線70を介してリセット信号が入力され最
大振幅がリセットされる。ピークホールド回路50の出力
はA/D変換気54によって2進信号に変換され、入出力ポ
ート46を介してマイクロコンピュータに送り込まれる。
但し、A/D変換器54のA/D変換開始は、入出力ポート46及
び線56を介してマイクロコンピュータから印加されるA/
D変換起動信号によって行われる。また、A/D変換が終了
すると、A/D変換器54は線58及び入出力ポート46を介し
てマイクロコンピュータにA/D変換完了通知を行う。
一方、マイクロコンピュータから、入出力ポート46を
介して駆動回路60に点火信号が出力されると、これが駆
動信号に変換されてイグナイタ26が付勢され、その点火
信号の持続時間及び持続時期に応じた点火制御が行われ
る。
マイクロコンピュータは前述の入出力ポート36及び46
と、マイクロプロセッサ(MPU)62、ランダムアクセス
メモリ(RAM)64、リードオンリメモリ(ROM)66、電源
を切られても記憶内容を保持するバックアップ・ランダ
ムアクセルメモリ(B−RAM)69、図示しないクロック
発生回路、メモリ制御回路、及びこれらを接続するバス
68等から主として構成されており、RAM66内に格納され
ている制御プログラムに従って種々の処理を実行する。
また、前記ROM66には、機関回転数と機関負荷で表わ
される基本点火時期ABSEのマップ及び、レギュラーガソ
リンを使用した時の機関回転数と機関負荷に応じたノッ
ク限界値より僅かに(1〜3゜程度)進角させた遅角量
のマップが予め記憶されている。
次に、第2図の制御回路20の動作について説明する。
第3図は各気筒の上死点前BTDC90゜CAに実行される割込
ルーチンを示すものである。
ステップ301ではまず吸入空気量Qおよび機関回転数N
eを読み込み、読み込んだ値に基づいて機関負荷Q/Ne
(この実施例では機関負荷として機関1回転当たりの吸
入空気量を採用している)を演算する。次いでステップ
302において機関回転数Neと機関負荷Q/Neに応じた基本
点火時期ABSEを前述のマップを用いて演算する。この基
本点火時期ABSEを第6図の点火時期−トルク特性図に細
線を用いて示す。
続くステップ303において遅角量上限値AKCSmax、遅角
量瞬時上限値tAKCSmax、遅角量下限値AKCSmin、および
遅角量瞬時下限値tAKCSminを演算する。なお、AKCSmax
およびAKCSminは制御回路20のROM66に格納されており、
tAKCSmaxおよびtAKCSminはRAM64に格納されるものであ
る。第6図にはAKCSmaxを破線、AKCSminを一点鎖線、tA
KCSminを二点鎖線で示す。
遅角量上限値AKCSmaxは点火時期をこれ以上遅角して
も意味のない最大遅角量である。遅角量瞬時上限値tAKC
Smaxは、後述する学習値AGKCSにより補正(進角)され
た遅角最上限値AKCSmaxであり、機関運転後に次式によ
り演算される。
tAKCSmax=AKCSmax−AGKCS … 最初はAGKCSが0であるのでtAKCSmax=AKCSmaxである
が、以後機関が一度でも学習領域に入った後は、AGKCS
の初期値(学習領域に入って最初に用いられるAGKCS)
は前回最後に学習されたAGKCSである。
また、遅角量下限値AKCSminは本発明において新たに
設定したいものであり、レギュラーガソリンを使用した
時の機関回転数と機関負荷に応じてノック限界値より僅
かに(1〜3゜程度)進角させた遅角量である。この遅
角量瞬時下限値tAKCSminは前記遅角量瞬時上限値tAKCS
max同様に、次式、 tAKCSmin=AKCSmin−AGKCS … を用いて学習補正された遅角量下限値AKCSminであり、
最初は、tAKCSmin=AKCSminであるが、以後機関が一度
でも学習領域に入った後は、AGKCSの初期値(学習領域
に入って最初に用いられるAGKCS)は前回最後に学習さ
れたAGKCSである。
ステップ303を終了するとステップ304に進み、ここで
前記tAKCSminが正の値か負の値かを判定する。tAKCSmin
が正の値であれば(YES)ステップ306に進むが、tAKCS
minが負の値の時(NO)はステップ305に進んでtAKCSmin
値を0に戻す。これは、基本点火時期ABSEは最大トルク
点のため、この値以上進角させても無駄であるので、下
限値を0にしたものである。
ステップ306では以上のようにして求められた遅角量
瞬時下限値tAKCSminで基本点火時期ABSEを補正する。こ
の補正が式、 ABSE←ABSE−tAKCSmin で表されるものであり、この補正により本発明では基本
点火時期ABSE第6図は太線で示されるように補正され
る。
ステップ307では、ノックコントロール遅角量AKCSを
更新する。この更新の詳細を第4図に示す。この更新は
120゜CA(上死点TDC)毎に実行する。ノックの発生は、
ある気筒の行程の上死点TDCから次の上死点TDCまでの間
にノックの発生があったことをもって行い(ステップ40
1)、ノックの発生があった時(YES)のみステップ402
においてノックコントロール遅角量AKCSを角度α(CA)
だけ遅角するものである。そして、ステップ402にて遅
角処理を行った後はステップ403にてカウンタの係数値
をクリアしてリターンする。このノックコントロール遅
角量AKCSの更新はノックの発生のない所定時間毎にも行
なう。この時は、ステップ404にて前記カウンタの計数
値が所定時間、例えば0.4secを越えたか否かを判定し、
所定時間を経過した後は、ステップ405に示すようにノ
ックコントロール遅角量AKCSを角度β(CA)だけ進角す
る。そしてステップ406でカウンタの計数値を0にして
からリターンする。
以上のようにして更新されたノックコントロール遅角
量AKCSはステップ308において、ステップ303にて演算さ
れた遅角量瞬時上限値tAKCSmaxと遅角量0(新たに設定
された基本点火時期、即ち、遅角量瞬時下限値tAKCSmin
に同じ)でガードし、ノックコントロール遅角量AKCSが
この範囲の値になるようにする。前述のように、機関運
転開始後の初期段階で、学習制御がまだ行われていない
段階では、tAKCSmax=AKCSmaxかつtAKCSmin=AKCSmin
あるので、遅角補正量(以下、ノックコントロール遅角
量と記す)AKCSは最初、遅角量上限値AKCSmax及び遅角
量下限値AKCSminによって補正された基本点火時期ABSE
によりガードされる。
ステップ309は前記遅角量の上下限値を補正するため
の学習値AGKCSを更新するものであり、その詳細を第5
図に示す。なお、学習値AGKCSは制御回路20のB−RAM69
に格納される。
ステップ501,502は機関の運転状態がノックコントロ
ールの学習制御実行領域か否かを判定するものである。
機関回転数Neが所定回転数xとyの範囲内、例えば1000
rpm以上6000rpm以下の範囲内にある時、かつ遅角量上限
値AKCSmaxが所定クランク角度(例えば10゜CA)以上
の時は、ノックコントロールの学習制御実行領域である
と見做してステップ503に進むが、それ以外の時はリタ
ーンする。
ステップ503ではノックコントロール遅角量AKCSがa
(例えば2〜4゜)より小さいか否かを判定する。aよ
り小さければ(YES)ステップ504に進み、そうでない時
はステップ505に進む。ステップ504では学習値AGKCSに
p(例えば0.1〜1゜CA)だけ加算する。これにより、
ベース点火時期ABSEは進角側へpだけ移動する。ステッ
プ505ではノックコントロール遅角量AKCSがb(例えば
4〜6゜CA)より大きいか否かを判定する。その差がb
以上の時(YES)はステップ506に進んで学習値AGKCSか
らq(例えば0.1〜1゜CA)だけ減算する。これによ
り、ベース点火時期ABSEは遅角側へqだけ移動する。
ステップ504,506を終了するとステップ507に進み、学
習値AGKCSをガードして0からAGKCSmax(例えば7〜10
゜CA)の範囲にあるようにする。
以上の制御により、ノックコントロール遅角量AKCSは
常に遅角量瞬時下限値tAKCSminで補正された基本点火時
期ABSEから遅角側にa〜bの範囲内にあることになる。
ステップ309における学習値AGKCSの更新が終了すると
ステップ310に進み、点火進角の演算が式、(ABSE−AKC
S)により行われ、演算された点火時期で点火プラグ28
がスパークする。
次に、以上説明した本発明の内燃機関の点火時期制御
装置の動作を第6図を用いて説明する。
第6図は機関のある回転域における点火時期およびト
ルク特性を機関負荷別に表したものである。機関の運転
状態が学習領域外から学習領域内に突入すると、ステッ
プ306で基本点火時期ABSEと遅角量瞬時下限値tAKCSmin
から求められる新たな基本点火時期ABSEにて点火時期が
制御される。基本点火時期ABSEは前回学習領域内にて最
後に求められた遅角量AKCSよりもa〜b進角側に設定さ
れている。
その後遅角量AKCSはノックの発生に応じて更新され、
ノックが発生しない時は遅角量AKCSは減らされ、遅角量
瞬時下限値tAKCSminとの差がa以下になると、学習値AG
KCSが増加し、遅角量瞬時下限値tAKCSminが進角側に移
動する。ノックの発生する時は遅角量AKCSは増やされ、
遅角量瞬時下限値tAKCSminとの差がb以上になると、学
習値AGKCSが減少し、遅角量瞬時下限値tAKCSminが遅角
側に移動する。
このように、本発明の装置では、ノックコントロール
補正値AKCSは、まずどの運転領域でもその領域毎に設定
されている遅角量瞬時下限値tAKCSminで補正された基本
点火時期ABSEを基準に求められ、基本点火時期ABSEと一
定の関係を保つように学習値AGKCSが更新される。ま
た、本発明では基本点火時期ABSEが遅角量瞬時下限値tA
KCSminによって補正されているので、例えば第6図のA
点にあるノックコントロール補正値AKCSは、機関負荷が
急に小さくなっても遅角量瞬時下限値tAKCSminに沿って
B点に移動する。この結果、基本点火時期ABSEが第6図
の細線で示す負荷特性上に固定されており、機関負荷の
減衰によりA点の遅角量瞬時下限値tAKCSminが、一旦C
点に変化してからB点に変化せざるを得ない従来の装置
に比べて、機関負荷の急変により遅角のし過ぎが発生し
ない。そして、本発明の学習値AGKCSは機関の運転領域
に関係なく、機関回転数Ne、機関負荷Q/Neの各条件を通
じて1つの値である。
よって、第7図の三次元マップに示すように、機関回
転数Ne、機関負荷Q/Neに対応して基本点火時期ABSEが実
線で示すように定められており、これに対して遅角量上
限値AKCSmaxが破線のように、遅角量下限値AKCSminが一
点鎖線のように定められている時、例えば燃料をレギュ
ラーガソリンからハイオクガソリンに変更した為に、あ
る運転領域で遅角量瞬時下限値tAKCSminの進角側へのず
れが演算されると、学習値AGKCSが共通のため、遅角量
瞬時下限値tAKCSminは第7図に二点鎖線で示すように遅
角量下限値AKCSminに平行な面状にずれる。そして、こ
れに伴って基本点火時期ABSEも太線のように遅角量下限
値AKCSminの面で折れ曲がる。よって、ハイオクガソリ
ンに燃料を変更したこの機関がこの後どのような運転を
行なっても、各運転領域において最適の点火時期で点火
が実行されることになり、過大のノックは発生しない。
なお、この機関がハイオクガソリンの使用をやめてレ
ギュラーガソリンの使用に戻した時は、遅角量瞬時下限
値tAKCSminの遅角側へのずれがある運転領域で演算され
ると、学習値AGKCSの働きにより各運転領域全般に渡っ
て遅角量瞬時下限値tAKCSminが遅角されるので、この時
も過大ノックは発生しない。
〔発明の効果〕
以上説明したように本発明の内燃機間の点火時期制御
装置によれば、ノックの発生する運転領域に運転状態が
移行した瞬間の実行点火時期を前回学習領域内で最後に
演算された遅角量AKCSより常に一定の量だけ進角した側
に設定できるので、過大ノックが発生しないという効果
がある。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の内燃機関の点火時期制御装置の構成を
示すブロック図、第2図は本発明の内燃機関の点火時期
制御装置を搭載する機関の概略構成図、第3図から第5
図は第2図の制御回路の動作を示すフローチャート、第
6図は本発明の装置の動作を説明するための点火時期−
トルク特性図、第7図は本発明の装置の動作を説明する
ための三次元マップである。 10……機関のシリンダブロック、 12……ノックセンサ、14……ディストリビュータ、 16,17……クランク各センサ、20……制御回路、 22……吸気通路、24……エアフローメータ、 28……点火プラグ、30……燃料噴射弁。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】機関に発生するノッキングを検出するノッ
    キング検出手段と、 機関の運転状態に応じて基本点火時期を演算する基本点
    火時期演算手段と、 機関の運転状態に応じて予め定められた遅角量下限値を
    演算する遅角量下限値演算手段と、 前記遅角量下限値と、これを補正するために学習領域内
    にただ1つの値として規定された学習値とにより遅角量
    瞬時下限値を演算する遅角量瞬時下限値演算手段と、 前記基本点火時期を前記遅角量瞬時下限値で補正して新
    たに基本点火時期を設定する基本点火時期補正手段と、 ノッキングが発生した時に点火時期を遅らせ、ノッキン
    グが発生しない時に点火時期を進めるように変更される
    前記新たな基本点火時期からの遅角補正量を演算する遅
    角補正量演算手段と、 所定の運転領域において、前記遅角補正量が所定範囲内
    の値となるように前記学習値を更新する学習値更新手段
    と、 前記遅角補正量により、前記新たな基本点火時期を更に
    補正して点火時期を制御する点火時期補正手段と、 を備える内燃機関の点火時期制御装置。
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