JP2623863B2 - 超音波モータ - Google Patents

超音波モータ

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JP2623863B2 JP1270626A JP27062689A JP2623863B2 JP 2623863 B2 JP2623863 B2 JP 2623863B2 JP 1270626 A JP1270626 A JP 1270626A JP 27062689 A JP27062689 A JP 27062689A JP 2623863 B2 JP2623863 B2 JP 2623863B2
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孝弘 西倉
克 武田
正則 住原
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【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は圧電体の弾性振動を用いて駆動力を発生する
超音波モータの構成に関するものである。
従来の技術 近年、圧電セラミック等の圧電体を用いた振動体に弾
性振動を励振し、これを駆動力とした超音波モータが注
目されている。
以下、図面を参照しながら超音波モータの従来技術に
ついて詳細に説明する。
第8図は径方向1次、周方向3次以上の振動モードで
励振される円環形超音波モータの一部を切り欠いて示し
た斜視図であり、円環形の弾性体1に円環形圧電体2を
貼り合せて振動体3を構成している。振動体3上には円
周方向に等間隔で突起体8が設けられている。7は耐摩
耗性材料の摩擦材、9は弾性体であり、両者は互いに貼
り合せられて移動体5を構成している。移動体5は摩擦
材7を介して振動体3と加圧接触している。圧電体2に
電界を印加すると振動体3の周方向に曲げ振動の進行波
が励振され、移動体5を図中の矢印方向に駆動する。
第9図は第8図の超音波モータに使用した圧電体2の
電極構造の一例を示している。この電極は、圧電体2の
下面(弾性体1との接着面とは反対の面)に形成されて
いる。同図では円周方向に9波の弾性波が励振されるよ
うにしてある。AおよびBはそれぞれ2分の1波長相当
の小領域から成る電極群で、Cは4分の3波長相当、D
は4分の1波長相当の電極である。電極CおよびDは電
極群AとBに位置的に4分の1波長(=90度)の位相差
を作るために設けている。電極AとB内の隣り合う小電
極部は互いに逆極性に厚み方向に分極されている。圧電
体2の弾性体1との接着面は、第9図に示された面と反
対の面であり、電極はベタ電極である。駆動時には、電
極群AおよびBは同図に斜線で示したように、それぞれ
短絡して用いられる。
以上のように構成された超音波モータの圧電体2の電
極AおよびBに V1=V0×sin(ωt) ……(1) V2=V0×cos(ωt) ……(2) ただし、V0:電圧の瞬時値 ω:角周波数 t:時間 で表される電圧V1およびV2をそれぞれ印加すれば、振動
体3には ξ=ξ×(cos(ωt)×cos(kx) +sin(ωt)×sin(kx)) =ξ×cos(ωt−kx) ……(3) ただしξ:曲げ振動の振幅値 ξ:曲げ振動の瞬時値 k:波数(2π/λ) λ:波長 x:位置 で表せる、円周方向に進行する曲げ振動の進行波が励振
される。
第10図は振動体3の表面のA点が進行波の励起によっ
て、長軸2w、短軸2uの楕円運動をし、振動体3上に加圧
して設置された移動体が、楕円の頂点近傍で接触するこ
とにより、摩擦力により波の進行方向とは逆方向にv=
ω×uの速度で運動する様子を示している。(振動体1
の突起体8間の間隙部はこの図では省略して示してい
る) 発明が解決しようとする課題 このような構成の場合、モータの高速化を図るため
に、横方向変位uの拡大を目的とした突起体8を、振動
体3の移動体5との接触面側に設けている。しかし、振
動体3に突起体8を配設することは加工上の問題があ
る。例えば、フライスで弾性体1に溝加工をすることで
突起体8を形成する場合に、突起体8の根元部に亀裂な
どが発生しないように十分な注意を払って時間をかけて
加工を行なう必要がある。
また型成形で作る場合には、突起の先端の移動体との
接触面精度を実現する事が困難で、接触面の研磨等の2
次加工が必要であった。
さらに、振動体の厚みと突起体の高さに対する寸法及
び形状精度は、振動における共振特性、つまり弾性進行
波の励振において各定在波成分の振幅比率や共振周波数
のずれ等に直接影響し、厚み精度と共に突起体の高さに
対する加工精度の要求が非常に厳しい。
また、突起体を設置したことでモータの高速化は達成
できるが、突起の数に対応したコギングが特性に現れ、
制御特性に悪影響を及ぼす。
また、突起体を設けない平板状の振動体の場合、移動
体との接触面において、振動体の振幅は10μm以下であ
り、移動体との加圧接触を均一に、しかも安定に精度よ
く行うことが困難であるため、移動体と振動体の接触位
置が不規則で安定したモータ特性が得られないという欠
点がある。さらに、接触の不安定による可聴音の発生と
いう問題もあった。
この様に、従来の超音波モータでは、振動体上に突起
体を形成するために加工性や加工精度上、さらには製造
コスト上の問題を有していた。更に安定したモータ特性
が得られにくいと言う問題を有していた。
本発明はこの様な問題を解決するものである。
課題を解決するための手段 そして、上記課題を解決するための手段は、振動体
の、移動体との接触面に凹部を設けるとともに、移動体
に凸部を形成することである。
作用 そして、上記手段の作用は以下の通りである。例えば
振動体側の接触面に凹部を設けるとともに、移動体側の
接触面に凸部を設けることにより、前記接触面と前記接
触面に加圧接触される移動体との接触状態は、前記凹部
上面のエッヂ部が移動体面の凸部に係合した状態とな
る。その結果、移動体と振動体の安定な接触が得られ、
かつ効率的な機械出力の伝達が可能になる。この結果、
超低速でもコギングの少ない特性の安定した信頼性の高
い超音波モータが得られる。
更に、前記凹部の深さは、移動体との摩擦駆動に関与
しないため、凹部上面のエッヂ部が移動体の表面に係合
する程度の溝であればよい。すなわち、凹部の深さや深
さばらつきは振動体の厚さに比べて十分小さいものとで
き、それらは振動体の共振特性にほとんど影響を与える
ことがない。すなわち、凹部の形状寸法に、従来の様な
特段の精度を必要とせず、型成形等によってこの凹部を
形成しても全く問題はなく、さらに、この凹部が形成さ
れた移動体との接触面を研削加工する場合にも、従来の
様に、突起体の根元部の様な脆弱部を持たないため、高
速の加工を施せるので大幅な製造コストの低減が図れ
る。
実施例 以下、図面に従って本発明の実施例について詳細な説
明を行う。
第1図(a),(b)は本発明の超音波モータの振動
体の平面図と断面図である。同図において、弾性体1は
圧電体2と共に振動体3を構成し、振動体3の、移動体
との接触面には、部分的にまたは少なくとも最大振動振
幅の発生する位置近傍には存在するように凹部4が設け
られている。
移動体は図示しないが、凹部4が形成された上面に加
圧接触する。凹部4が形成された上面に移動体が加圧接
触した状態で振動体3に進行波が励振されると、凹部4
の上面エッヂ部が移動体の凸部表面に係合して移動体を
回転駆動する。このエッヂ部の係合により、移動体と振
動体の安定な接触が得られ、かつ効率的な機械出力の伝
達が可能になる。この結果、超低速でもコギングの少な
い特性の安定した信頼性の高い超音波モータが得られ
る。
第4図に振動体に突起体のない場合と、振動体3に凹
部4を設けた場合のモータ特性の比較を、数値を正規化
した状態で示す。本実施例の場合、凹部4上面のエッジ
部と移動体凸部との係合による摩擦抵抗の増加があるの
で、特に高トルク側で従来のような滑りによる出力の急
激な低下のない優れた特性の超音波モータを得ることが
できる。
前記凹部の溝の深さは、移動体との摩擦駆動に関与し
ないため、凹部上面のエッジ部が移動体の表面に係合す
る程度の溝であればよい。すなわち、凹部の深さや深さ
ばらつきは振動体の厚さに比べて十分小さいものとで
き、それらは振動体の共振特性にほとんど影響を与える
ことがない。すなわち、凹部の形状寸法に、従来の様な
特段の精度を必要とせず、型成形等によってこの凹部を
形成しても全く問題はなく、さらに、この凹部が形成さ
れた移動体との接触面を研削加工する場合にも、従来の
様に、突起体の根元部の様な脆弱部を持たないため、高
速の加工を施せるので大幅な製造コストの低減が図れ
る。
更に、従来のように突起体による振動体に対する部分
的な機械的剛性の変化や厚みの変化による共振特性への
影響が非常に小さくでき、弾性進行波駆動時に、可聴音
の発生や回転むらの原因となる不要な定在波成分の発生
が皆無となる。
凹部4は、第1図の様に円周方向に等ピッチで形成す
る形態の他に第2図に示す様に振動体3上でランダムに
設けてもよい。第2図は、振動体3の表面に、例えば半
球状の多数の凹部を形成したものである。
凹部4の溝部の断面形状は、第3図(a),(b),
(c)のように各種考えられるがこの限りではない。
上記のように振動体3を、凹部4を設けた基本的には
平板状の構成とすることにより、従来のような加工状の
課題(精度、コスト等)が解決される。また、凹部の寸
法や断面形状には精度を必要としないため、低コスト化
が可能な粉末冶金のような一体成形も可能となる。
なお、凹部4の深さは、移動体が加圧によって変形す
る量以上であれば、基本的にそれ以上の凹部4の深さは
特に必要でない。
第5図(a),(b)と第6図(a),(b)は、本
発明の他の実施例である。第5図は、振動体の凹部4の
形成の一例として径方向に1次の振動モードにおける振
幅最大点近傍にのみ凹部4を形成したときの平面図と断
面図である。第6図は、同様に径方向に2次の振動モー
ドにおける振幅最大点近傍にのみ凹部を形成したときの
平面図と断面図である。第5図、第6図のような凹部4
を設ける場合は、全面的に凹部を設ける場合より、共振
特性への影響を更に小さくでき、さらなる特性の安定化
が図れるものである。
第7図は、第5図の振動体3と、振動体3の凹部4に
対応する位置に凸部6を有する移動体5とを組み合わせ
た構成を示したものである。
以上、本発明の実施例について説明を行なったが、凹
部は移動体5の、振動体との接触面に設ける構成でもよ
いことは言うまでもない。この時、振動体3の凹部4は
必ずしも必要ではない。
発明の効果 本発明の超音波モータは、厚みの均一な平板状の振動
体において、移動体との接触面に、微小深さの凹部を設
ける簡単な構造のため、凹部の形状寸法に従来のような
高い加工精度を必要としないものである。そのため、振
動体の凹部上面と移動体の凸部との均一接触を実現する
とともに、振動体の凹部上面エッヂで移動体凸部を駆動
するため、相対滑りの発生が無く、移動体への機械出力
の伝達効率が大幅に改善される。その結果、コギングに
よる回転むら、駆動トルクのばらつきや可聴音の発生の
無い安定性に優れた信頼性の高い超低速回転の超音波モ
ータを実現できるものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の実施例の超音波モータの振動体の構成
図、第2図は本発明の他の実施例の振動体の構成図、第
3図は本発明の実施例の凹部の形状例を示す断面図、第
4図はモータ特性の比較図、第5図、第6図は本発明の
他の実施例の構成図、第7図は本発明の実施例の移動体
との関係を示す構成図、第8図は従来の円環形超音波モ
ータの斜視図、第9図は第8図の超音波モータに用いた
電極の構造図、第10図は超音波モータの動作原理の説明
図である。 1…弾性体、2…圧電体、3…振動体、4…凹部、5…
移動体、7…摩擦材。
フロントページの続き (72)発明者 川崎 修 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (56)参考文献 実開 昭63−124093(JP,U)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】圧電体と弾性体とで振動体を構成し、前記
    圧電体を交流電圧で駆動して前記振動体に弾性進行波を
    励振し、前記弾性体に加圧接触する移動体を駆動する超
    音波モータであって、前記弾性体の前記移動体との少な
    くとも接触面には、任意形状の溝部を有する凹部を形成
    し、前記移動体の前記振動体と接触する面には凸部を有
    し、前記振動体の前記凹部上面と前記移動体の前記凸部
    との接触によって駆動することを特徴とする超音波モー
    タ。
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JPH0445438Y2 (ja) * 1987-01-31 1992-10-26
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