JP2622945B2 - 地下構築物の継手 - Google Patents

地下構築物の継手

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JP2622945B2
JP2622945B2 JP6187778A JP18777894A JP2622945B2 JP 2622945 B2 JP2622945 B2 JP 2622945B2 JP 6187778 A JP6187778 A JP 6187778A JP 18777894 A JP18777894 A JP 18777894A JP 2622945 B2 JP2622945 B2 JP 2622945B2
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敏郎 藤田
一男 高野
孝正 真坂
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西武ポリマ化成株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、上下水道、地下鉄、共
同溝、洞道、地下道、地下街、各種地下トンネルなど地
下に構築される構造物の継手の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の上下水道、地下鉄、共同溝、洞道
などの暗渠の継手には、互いに対向する一対の筒状の暗
渠の対向端部に筒状の枠体をそれぞれ碇着させると共
に、ゴム・合成樹脂等の弾性体から短筒状に形成した可
撓止水部材の両端部を、前記枠体の内周面に水密的に取
り付けて地盤の不等沈下に伴なう暗渠の相対変位を吸収
させると共に、これらの暗渠間の止水を行なわせしめる
様にしたタイプのものがある。一例として、本出願人の
提案にかかる特公昭63−58982号公報記載の継手
は、図14の断面図に示されるように、1対の相対向さ
せた暗渠a、a′の端部の内周面に形成された段差部
b、b′に跨って、ゴム・合成樹脂等の弾性材からなる
短筒形に形成され、かつ中央に内周側に膨出した環状の
くびれ部cを有し、さらにこのくびれ部cの両側から延
びる碇着フランジ部d、d′を有する可撓止水部材eを
該碇着フランジ部d、d′において固着し、前記段差部
b、b′と前記可撓止水部材eとの間に形成された空間
部に該可撓止水部材eの継手断面の横軸方向への膨出変
形を防止する保護材f、f′を配設したものである。な
お、g、g′はフランジh、h′、j、j′および端面
部i、i′を備えた枠体であり、kは目地材である。
【0003】また別のタイプの暗渠用の継手として、た
とえば本出願人の提案にかかる特公昭61−37515
号公報に記載されているような耐力部材を備えた暗渠の
継手が知られている。この継手は図15に示すように、
接続すべき1対の暗渠a、a′の端面に取り付けた対の
環状の碇着函m、m′に周方向に間隔をおいて配列され
た複数本の耐力部材pの端部を一定範囲内で移動可能且
つ抜け外れ不能に挿入連結すると共に、該両碇着函間を
前記複数本の耐力部材の環状列の外側に配設され且つ両
碇着函の側壁n、n′に端部が固定された短筒状の各可
撓止水部材Qで水密的に連結し各耐力部材の外周に両碇
着函の側壁n、n′の初期間隔より若干短い筒体tを遊
嵌したものである。この継手は、耐力部材pの外周に筒
体tを遊嵌することにより外水圧による可撓止水部材Q
の耐力部材pへのたれ込みを防ぐことにより、碇着函
m、m′に支持された耐力部材pを必要最小限の強度に
形成して、耐力部材pの取扱い性を向上させるとともに
材料の節約を図ることを意図したものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】近年、地下空間の高度
利用への社会的要請の高まりを背景に大深度地下構造物
構築のための各種の新技術が開発実用化され、かって
は、オープンカット工法では不可能であった大深度掘削
が地中連続壁工法等の一般化により可能となり、又、シ
ールド工法の技術進展は大深度大口径トンネルの構築を
可能とし、全国的にも、その新技術を利用して各地で大
型プロジェクトが進められている。このように、地下構
築物の大型化と大深度化が急速に進展する中、構築物の
安全確保に不可欠な継手に対しても相応した性能が求め
られており、その性能の高度化が求められている。
【0005】しかるに、上記特公昭63−58982号
公報記載の継手(図14)は、その構造上1kg/cm
2 程度の外水圧には耐えられるが、たとえば深度20m
位の高深度で継手が受ける約3kg/cm2 の大きな土
圧には対応できない。また、この継手は、剪断変位に対
しては30cm位まで対応することができるが、伸び変
位に関しては、伸び変位が生じて開いた目地に土砂が侵
入すると、内周側に膨出した可撓止水部材のくびれ部c
の空間s内に土砂が詰まり、この土砂のために可撓止水
部材eの伸長が実質的に不可能となる。このため可撓止
水部材eの許容伸び変位は20mm程度が限度であり、
したがって継手の許容伸び変位もこの極めて小さい量に
押えられている。この量は土木建築物に対して一般的に
設けられる伸縮目地幅に相当するものであって、地震等
による大きな地盤変動により生じる伸び変位を吸収する
ことは困難である。
【0006】また、上記特公昭61−37515号公報
記載の継手(図15)は、耐力部材を備える構造である
ので、20m以上の高深度における3kg/cm2 を超
える大きな土圧にも充分対応することができ、また伸び
変位についても、地震等による地盤変動によって生じる
大きな伸び変位に対応することができるが、構造が複雑
であり、また碇着函m、m′を必要とするため継手が大
型となり、取付けに手間がかかり、製造コストも高価と
なる難点がある。また金属製の耐力部材を高湿度の暗渠
内部において使用する場合、耐力部材が腐蝕し易く耐力
部材の寿命が短くなるという問題を生じ易い。
【0007】本発明は、地下構築物の高深度化に伴う継
手の性能の高度化に対処する場合の上記従来の継手の問
題点を解決するためになされたものであって、比較的小
型で簡単な構造でありながら高深度における大きな土圧
に耐えることができ、また地震等による地盤変動によっ
て生じる大きな伸び変位に対応することができ、しかも
耐食性に優れ耐久性に富む改良された地下構築物の継手
を提供しようとするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段および作用】上記本発明の
目的を達成する地下構築物の継手は、1対の相対向させ
た地下構築物の端部の内周面に形成された段差部に跨っ
て、それぞれゴム・合成樹脂等の弾性材からなる短筒形
に形成され、内周側に膨出する環状のくびれ部とこのく
びれ部の両側から延びる碇着フランジ部とを有する外周
可撓止水部材および内周可撓止水部材を各碇着フランジ
部において固着するとともに、湾曲部と該湾曲部の両側
から延びる碇着部とを有する耐力部材を該湾曲部が内周
側に張出すようにして該外周可撓止水部材と該内周可撓
止水部材の間に配置し、該碇着部において該段差部に固
着したことを特徴とするものである。
【0009】本発明によれば、地下構築物の端部の内周
面に跨って外周可撓止水部材および内周可撓止水部材の
くびれ部をそれぞれ内周側に膨出するようにして配設す
るとともに耐力部材の湾曲部を内周側に張出すようにし
て両可撓止水部材の間に配設したので、地盤変動により
地下構築物間の目地が開いて土砂が目地内に侵入して外
周可撓止水部材に大きな土圧がかかっても、外周可撓止
水部材は内周側の耐力部材の断面抗張力によって支持さ
れることにより大きな土圧に耐えることができる。した
がって耐力部材の強度を適宜設定することにより20m
以上の高深度における3kg/cm2 以上の大きな土圧
にも充分対応することができる。
【0010】また地震等による地盤変動によって大きな
伸び変位が生じた場合でも、外周可撓止水部材は土砂に
押圧されて耐力部材に圧着された状態で湾曲した耐力部
材が伸長することができる限度まで(すなわち耐力部材
が直線状になるまで)自由に伸長することができる。変
位が進行すると、耐力リングは一直線となるが、耐力リ
ングと耐力プレート等はストッパー機能を発揮し過大な
変位で継手が破損しないようにしている。したがって、
必要な伸び変位量に応じて可撓止水部材の膨出部および
耐力部材の湾曲部の寸法を設定することにより、大きな
伸び変位にも充分対応することができる。
【0011】また本発明によれば、それぞれくびれ部が
内周側に膨出した外周可撓止水部材と内周可撓止水部材
が設けられているので、継手は外部からの土圧に対処す
ることができるうえに継手内部からの内水圧にも対処す
ることができる。また、地震時の伸縮や不等沈下等によ
り継手が伸び変位し、外部から侵入した強大な土圧を伴
う土砂のため、万一外周可撓止水部材が一部損傷するこ
とがあっても、内周可撓止水部材が2次的な止水機能を
果すことができるので、継手の安全性が向上し、耐外傷
で耐震構造の継手として高い性能を発揮することができ
る。
【0012】また本発明によれば、外周可撓止水部材に
大きな土圧がかかった場合、この土圧は内外可撓止水部
材に密封された耐力部材が支えるが、その支え方は耐力
部材の断面抗張力を利用するものであるので、断面剛性
力つまり断面抵抗モーメントを利用して圧力を支える場
合に比べて耐力部材の断面を大幅に小さくすることがで
きるので、材料費を節約することができ製造コストの低
減に寄与することができる。
【0013】また、この構成においては、通常鋼材から
なる耐力部材が両可撓止水部材の間の間隙内に密封した
状態で配置されており、高湿度の地下構築物内部に露出
することがないうえに両可撓止水部材間の間隙が極めて
狭く、酸素供給を遮断しているため、耐力部材の腐蝕が
防止され、継手の耐久性を高めることができる。
【0014】また本発明の一側面において、地下構築物
の継手は、該外周可撓止水部材のくびれ部によって形成
される空間に弾性体からなる充填材を装着したことを特
徴とする。
【0015】通常、継ぎ手外周のコンクリート躯体に
は、継ぎ手断面の中央外面に一定幅の目地を設定する
が、地盤変動をうけてそのため目地幅が開いて土砂が目
地内に侵入した場合、この充填材が無ければ目地内に侵
入した土砂の圧力や地下水圧により外周可とう止水部材
のくびれ部内に土砂が容易に侵入し充満することとな
り、充満した土砂が原因して継ぎ手の変位追従性が阻害
され継ぎ手の許容変位量を減少させる恐れがあるが、こ
の充填材の装着によりこのような問題を克服することが
できる。
【0016】本発明の1実施態様においては、耐力部材
の湾曲部は継手の周方向に適宜の間隔で配置された複数
の湾曲した棒状部材からなり、碇着部は該棒状部材がそ
の両端部において固着された板状部材からなるものであ
る。
【0017】また本発明の他の実施態様においては、耐
力部材は湾曲部が継手の周方向に連続した一体成形の部
材からなり、碇着部は該湾曲部を形成する部材がその両
端部において固着された板状部材からなるものである。
【0018】また本発明のさらに他の実施態様において
は、耐力部材は湾曲部が継手の周方向に連続した一体成
形の部材からなり、該碇着部は該湾曲部を形成する部材
と一体的に成形された板状部材からなるものである。
【0019】また、本発明の他の側面においては、耐力
部材の碇着部は外周可撓止水部材の碇着フランジ部と内
周可撓止水部材の碇着フランジ部との間に挾持されてお
り、かつ該碇着部の外端縁は前記両可撓止水部材の少く
とも一つの外端縁の内側に存在することを特徴とする。
【0020】この構成により、耐力部材の碇着部はその
外端縁が両可撓止水部材の外端部の少くとも一つによっ
て包囲されるので、腐蝕が防止され、継手の耐久性を一
層高めることができる。
【0021】
【実施例】以下添付図面を参照して本発明の実施例につ
いて説明する。図1〜図7は本発明にかかる地下構築物
の継手の1実施例を示すもので、図1は継手の断面図、
図2は本発明の継手を暗渠に適用した場合の斜視図であ
り、図1は図2のI−I線断面図である。図3は耐力部
材の図1中左側半分を示す斜視図、図4は耐力部材の変
更例を示す斜視図、図5、図6は耐力部材を構成する棒
状部材の板状部材への種々の固着方法を示す図、図7は
押板の斜視図である。
【0022】図2において、1、1′はコンクリートを
打設することにより断面を円形に形成した暗渠の例であ
る。この1対の暗渠1、1′の対向する端部どうしは、
本発明にかかる継手2により接続されている。
【0023】この暗渠の継手2は、図1に示すように、
暗渠1、1′の対向端部の内周面側の周縁に段差部3、
3′が形成されている。段差部3′の構造は段差部3と
全く同一であるので、以下段差部3等に用いた符号にダ
ッシュを付した番号を付して段差部3′等の説明を省略
する。
【0024】この段差部3、3′の外周面3a、3a′
には筒状の碇着部材4、4′が固定されており、この碇
着部材4、4′の間にはゴム・合成樹脂等の弾性材から
短筒状に形成された外周可撓止水部材6が配設されてい
る。この外周可撓止水部材6は、その中央に断面が略U
字状の内周側に膨出する環状のくびれ部6aを有してい
る。またこのくびれ部6aの両側から暗渠の軸線方向に
延び、碇着部材4の内周面と密着するとともに段差部の
端面部3bに達する碇着フランジ部6bが一体的に形成
されている。外周可撓止水部材6にはその強度を増強す
るために補強布(図示せず)を埋設してもよい。なお、
補強布は外周可撓止水部材と内周可撓止水部材の双方に
設けてもよい。また外周可撓止水部材6の碇着フランジ
部6bの外端部6cは内周側に張出している。
【0025】また碇着部材4、4′間には、前記外周可
撓止水部材6の内周側にゴム・合成樹脂等の弾性材から
短筒状に形成された内周可撓止水部材7が配設されてい
る。この内周可撓止水部材7は、その中央に断面が略U
字状の内周側に膨出する環状のくびれ部7aを有してい
る。またこのくびれ部7aの両側から軸線方向に延び、
外周可撓止水部材6の碇着フランジ部の外端部6cの内
端面に当接する碇着フランジ部7bが一体的に形成され
ている。
【0026】外周可撓止水部材6と内周可撓止水部材7
との間に形成された小間隙8内には、断面略U字状の湾
曲部9aとこの湾曲部9aの両側から軸線方向に延びる
碇着部9bを有する耐力部材9が、該湾曲部9aが内周
側に張出すようにして、かつ該碇着部9bが外周可撓止
水部材6の碇着フランジ部6bと内周可撓止水部材7の
碇着フランジ部7bとの間に挾持されており、かつ該碇
着部9bの外端縁9cは外周可撓止水部材6の外端部6
cの内側に存在するようにして配置されている。
【0027】外周可撓止水部材6の碇着フランジ部6
b、内周可撓止水部材7の碇着フランジ部7bおよび耐
力部材9の碇着部9bは、これら各部材および碇着部材
4を貫通するボルト10にナット11を螺合すると共に
このナット11と内周可撓止水部材7の碇着フランジ部
7bとの間に押板12を介装し、ナット11を締め付け
ることにより、碇着部材4の内周面に圧着され、それぞ
れ水密的に固定されている。
【0028】本実施例においては、耐力部材9の湾曲部
9aは、図3に示すように、継手2の周方向に適宜の間
隔で配置された複数の湾曲した鋼棒等の棒状部材13か
らなり、碇着部9bはこれら複数の棒状部材13がその
ネジを切られた両端部においてナット15により固着さ
れた別体の鋼板等の板状部材14からなるものである。
この板状部材14を複数個周方向に配置することによ
り、全体として環状の耐力部材9が形成される。14a
はボルト10の挿通孔である。なお棒状部材13の湾曲
部は外周可撓止水部材に作用する荷重をその抗張力で支
え易くするため、その角部の曲率をできるだけ大きくと
り、全体形状として半円形に近くなるように設定するこ
とが好ましい。
【0029】図4は図3に示す耐力部材9の変形例であ
る。図3の耐力部材9は1枚の板状部材14に複数の棒
状部材13が固着されているのに対し、図4の耐力部材
9は1枚の板状部材16に対し1本の棒状部材13がナ
ット15により固着されている点が相違する。なお15
aはボルト10の挿通孔である。
【0030】耐力部材9の湾曲部9aを形成する棒状部
材13を碇着部9bを形成する板状部材9bに固着する
方法としては、図3、図4に示すようにネジを切った棒
状部材13の端部をナットで固定する方法(図5
(a))のほか、図5(b)に示すように、棒状部材1
3を板状部材14の端部内周面上に溶接する方法、図5
(c)に示すように棒状部材13の端部を直角に曲げて
おいて板状部材14の突出した端部14aの内周面に溶
接する方法、図5(d)に示すように棒状部材13の端
部を曲げておいてその先端部を板状部材14の端縁に溶
接する方法、図6(a)に示すように棒状部材13の直
線状の端部を板状部材14の端縁に溶接する方法、図6
(b)に示すように突出した板状部材14の端部に貫通
孔14bを開設しておき、この貫通孔14bに棒状部材
13の端部を挿入し溶接する方法、図6(c)に示すよ
うに板状部材14の端部を内周側に直角に折曲げてお
き、この折曲端部と内周可撓止水部材7との間に間隙を
形成し、この間隙に棒状部材13の端部を挿入し板状部
材14の折曲端部に対し溶接する方法等種々の固着方法
が使用可能である。これらの各種固着方法の中継手の使
用目的、使用場所等を勘案して適当なものを選択して使
用すればよい。
【0031】押板12には図7に示すように、ボルト1
0の挿通孔12aが適当間隔で設けてある。また、押板
12の一面には螺着部12bが適当間隔で設けられてい
る。本実施例では螺着部12bは嵩高ボルトを溶接した
ものを示したが、これに限られるものではなく、押板1
2に直接螺子を切ったもの等後述する保護材17をボル
ト18で螺合することにより押板12に締結できるもの
であればよい。また螺着部12bは保護材17をボルト
18で締結するためのもので、あまり大きな外力は作用
しないため、通常ボルト挿通孔12aの数より少なくて
もよい。
【0032】保護材17の別の取り付け方法として、図
7に示した12b,18を用いず、ボルト10の一部に
ついて、その暗渠軸心側端部を延伸させ保護材17を貫
通しナットで保護材17を締め付け取り付けることもで
きる。
【0033】段差部3と内周可撓止水部材7との間に形
成される空間部には保護材17が設けられている。保護
材17は内周可撓止水部材7の暗渠の軸線方向への膨出
変形を防止し、ボルト10およびナット11を腐食環境
から隔絶し、外傷から守るとともに、継手の内面を平滑
に保つために設けられるものであって、ゴム・合成樹脂
等からなるものである。
【0034】保護材17には、ボルト18の挿通用のボ
ルト挿通孔(図示せず)が設けられている。
【0035】保護材17は外周端面が押板12の内周面
に当接し、外側面が段差部3の端面部3bに当接し、内
側面が内周可撓止水部材7のくびれ部7aの側面と当接
して碇着部材4に間接的に固定されている。すなわち、
保護材17はボルト18により押板12に固定され、押
板12が締結用ボルト10及びナット11により碇着部
材4に固定されることにより間接的に碇着部材4に固定
されるものである。
【0036】なお、図1において、19は平常時におい
て暗渠1、1′間の目地に土砂等が侵入することを防止
するスポンジゴム等からなる目地材である。
【0037】外周可撓止水部材6のくびれ部6aによっ
て形成される空間の略全体に弾性体からなる充填材20
が側方あるいは上下方向を圧縮されて耐圧強度を強化さ
れた状態で充填されている。目地が開いて土圧を伴った
土砂が目地内に侵入した場合、充填材20にはその土圧
を伴った土砂荷重は直接的に作用することとなる。その
ため、充填材20としては、その荷重を支えながら両可
とう止水部材6、7および耐力部材9の伸縮変位に追従
することのできる強度および弾性反発力を有する材料が
選ばれ、このような材料としては発泡ゴム、緩衝ゴム、
発泡スチロール等が特に好適である。目地材または充填
材に発泡弾性体を用いる場合は、不透水性、独立気泡性
のものを用いてもよいが、透水性があり、水圧が作用し
ても弾性発泡体が収縮変形しない連続気泡性のものを用
いるのが望ましい。独立気泡の弾性体の場合は、外圧
(外水圧と土圧)によっての圧縮量の少ない硬度の高い
材料を用いる(例えば、高質スポンヂ、発泡スチロール
等)。また、透水性の弾性体の場合は、水圧が作用して
も収縮変形がなく、土砂の侵入土圧を防ぐ硬さをもった
連泡性の材料を用いる。この実施例の場合は、目地材と
充填材を別体に示したが同体のものでよいことは勿論で
ある。
【0038】図8は本発明にかかる継手の他の実施例を
示す断面図である。図8以下に示す実施例において、図
1の実施例と同一構成要素は同一符号で示し、詳細な説
明を省略する。また図8以下に示す実施例においては、
継手の主要な部分のみを符号で示し、細部については符
号を省略する。なお図8の実施例は中心線Xについて左
右対称であり、右側の図示を省略して示してある。
【0039】図8の実施例においては段差部3には筒状
の枠体24が固定されている。枠体24は鉄あるいは樹
脂製で、段差部に固着される外周フランジ部24aと、
外周側フランジ部24aから暗渠1の軸心に向けて延長
する端面部24bと、外周フランジ部24aから外方に
突出する立上り部24cを備えている。
【0040】本実施例においては、耐力部材9の碇着部
9bは板状に形成され、その突出端部に貫通孔9fが形
成されており、この貫通孔9fにU字状に折曲した棒状
の湾曲部9aの端部がそのネジを切った先端が内周側を
向くようにして挿入されており、その先端はナット16
で固定されている。
【0041】本実施例においては、両可撓止水部材6、
7および耐力部材9を固定するために、枠体24の外周
フランジ部24aの内周面と耐力部材9の碇着部9bと
の間に外周可撓止水部材6の碇着フランジ部6bを挾ん
で、これらの部材を貫通するボルト10に第1次ナット
11−1を螺合して締付け、さらに内周可撓止水部材7
の碇着フランジ部7b、押板12を順次重ね、貫通ボル
ト10に第2次ナット11−2を締付ける2段締め固定
をすることにより強力な緊締を実現している。
【0042】また本実施例においては、外周可撓止水部
材6の外端縁6dは図1の実施例と比べて内側で終端
し、また耐力部材の外端縁9cは枠体24の端面部24
bまで延長している。可撓止水部材6の外端縁6dと枠
体24の端面部24bの間には鋼材、硬質樹脂等からな
る環状の剛体50が配置されている。
【0043】この剛体50は、土圧を受けた継ぎ手の定
着部において、耐力部材の定着部に作用する大きな力に
よって可とう止水部材の定着部が局所的に圧縮され、そ
の圧縮力により経時的に生じるクリープ現象など有害な
変形を回避し、定着部の止水性ならびに定着性が損なわ
れないようになるために設置するものであって、ボルト
10、第一次ナット11−1の取り付けと相俟ってその
効果を発揮するものである。
【0044】継ぎ手が土圧など外圧を受けた場合、その
外圧は充填材20と外周可とう止水部材6のくびれ部6
aを介して耐力部材9の湾曲部9aに伝わり、定着部9
bの突出端9fで荷重が支持される。定着部9bの突出
端9fが強い荷重を受けた場合、耐力部材9の定着部9
bの中央部付近がボルト10、ナット11−1等による
単なる支持固着状態では、その荷重により定着部9bは
ボルト10の貫通部付近を中心として回転しようとす
る。そのため、外周可とう止水部材6の定着フランジ6
bの外周部と内周可とう止水部材7の定着フランジ7b
と湾曲部7aとの付け根付近が極度に圧縮され、それが
原因して長期使用により塑性変形(クリープ現象)等の
発生を招き定着部が不安定となり、定着度の低下や漏水
の原因となる。これを防止するため剛体50を設けるも
のであり、この剛体50の在る位置とボルト10に取り
付けた第一次ナット11−1の取り付け位置を板状の定
着部9bの支点として湾曲部9aから伝達される荷重を
支えさせ、可とう止水部材のフランジ部6b並びに7b
へ作用する荷重を回避あるいは軽減させ、6bならびに
7bに生じる局所的な圧縮変位を抑制しようとするもの
である。
【0045】この方法により、更に高耐圧で止水性と定
着性を向上させた継ぎ手を提供できることとなる。
【0046】この剛体50は、枠体24または定着部9
bに一体的に溶着してもよく別体として挿入してもよ
い。
【0047】図9は本発明にかかる継手の他の実施例を
示す断面図である。この実施例においては、耐力部材2
1は、図1の実施例における棒状部材13と板状部材1
4(図3、図4)の組合せと異り、図10(a)の斜視
図に示すように、その湾曲部21aが断面U字状の帯鋼
板からなり、碇着部21bは該湾曲部を形成する部材と
一体的に成形された板状部材からなるものである。この
ように耐力部材21を一体成形により形成する場合は耐
力部材21を鋼板の曲げ加工により容易に製造すること
ができるので、加工および継手の組立が簡単である。な
お図10中21cはボルト10を挿入するための貫通孔
である。
【0048】図9の実施例の変形例として、図10
(b)、(c)に示すように、耐力部材21の湾曲部2
1aを断面U字状の帯状鋼板から形成し、碇着部21b
をこれとは別体の板状部材から形成し、これら2つの部
材をボルト止め、溶接等により相互に固着するようにし
てもよい。
【0049】上記図1および図9の各実施例において
は、耐力部材の碇着部の外端縁はいずれも両可撓止水部
材の外端縁の内側に存在しており、この構成は耐力部材
の碇着部の腐蝕を防止するために有効であり好ましいも
のであるが、このような碇着部の腐蝕が問題とならない
場合には、碇着部の外端縁は必ずしも両可撓止水部材の
外端縁の内側に存在する必要はなく、たとえば図8に示
すように、耐力部材9の外端縁9cは可撓止水部材6の
外端縁6dを超えて延長していてもよい。
【0050】また、外周可撓止水部材6、内周可撓止水
部材7および耐力部材9の各くびれ部は上記各実施例に
示すように断面U字状のものに限らず、継手が変位した
場合、可撓止水部材の変位追随性を良くし、継手碇着部
の変位抵抗を少なくするため、たとえば断面M字状とし
て内周側に膨出する部分を2つ設けてもよいし、膨出部
が3つ以上ある蛇腹状に形成する等任意の形状を選択す
ることができる。
【0051】また本発明の必須の構成要件以外の継手部
分についても上記の各実施例に記載のもののほかに種々
の変更が可能である。たとえば、枠体24についても、
図8に示すもののほか、保護材17の一部が枠体24の
内周側端面を覆うようにしてもよい。この構成により枠
体24の内周側端面が暗渠内の高湿度の雰囲気に直接露
出されることがなく、継手の耐久性を向上させることが
できる。また図8の24bならびに24cを除去した構
成も可能である。
【0052】また継手全体を現場施工で組立て構築する
かわりに、工場で暗渠1,1を一つのユニットに組立て
る等の方法をとることにより枠体4を不要とする構造も
可能である。
【0053】また上記各実施例においては、保護材17
が使用されているが、本発明は保護材を使用しない継手
にも適用しうることは勿論である。
【0054】図11は図1に示す実施例の変更例を示す
断面図である。この実施例においては断面L字形の碇着
部材35の垂直部35aが外周可撓止水部材6の外端縁
6dと段差部3の端面との間に介在するように配置され
ている。この垂直部35aの機能は図8の実施例におけ
る剛体50と同一である。
【0055】図12は図11に示す実施例の変更例を示
す断面図である。この実施例においては断面L字形の耐
力部材の碇着部9bの垂直部9dが外周可撓止水部材6
の外端縁6dと段差部3の端面との間に介在するように
配置されている。この垂直部9dの機能は図8の実施例
における剛体50と同一である。なお、図11の垂直部
35a、図12の垂直部9dを配置する場合、固定の際
図8に示すように2段締め固定すると一層効果的であ
る。
【0056】図13は、図1の実施例において、継ぎ手
が地震動を受け水平方向に連続して伸縮動を繰り返す場
合の可とう止水部材と耐力部材および関連部材の挙動を
模式的に示したものであり、継ぎ手が地震動をうけて目
地に土砂侵入があっても、可とう部材のくびれ部への有
害な土砂侵入が無く、地震動を支障なく吸収できること
を説明するためのものである。
【0057】図13(a)は、図1の状態にある継ぎ手
が伸び変位し、両暗渠1、1の間の目地が開き、土砂4
0が目地内に侵入した地震動が発生する直前の可とう止
水部材と耐力部材等の状態を示したものである。
【0058】図13(b)は、図13(a)状態で発生
した地震動により、継ぎ手が圧縮変位し充填材20が圧
縮されて収縮し、継ぎ手がその圧縮変位に追従した状態
を示したものである。
【0059】次に、図13(c)は、図13(b)に伸
び変位を伴う地震動が作用した場合の状態を示したもの
である。この場合、暗渠1、1間の目地は図13(a)
の状態よりも開き、侵入する土砂は40へと増加し、可
とう止水部材のくびれ部ならびに耐力部材の湾曲部が継
ぎ手の伸び変位のため上部が開いた状態に変形するが、
前以て適当に圧縮して装着した充填材20がその反発力
と形状復元力によってくびれ部の開いた形状に追従して
変形することとなり、くびれ部への有害な土砂侵入を阻
止している。更には、継ぎ手の伸び変位に伴って生じる
くびれ部の底部を引き上げる形状変化は、充填材20を
圧縮し、その反発力がくびれ部への土砂侵入を阻止する
ように作用する。
【0060】このように、圧縮した充填材20を可とう
止水部材のくびれ部に装着することで伸縮を繰り返す地
震動を支障なく吸収でき、安全性の高い耐震性継ぎ手と
なっている。
【0061】上記各実施例においては、地下構築物の継
手をコンクリート製の暗渠の接続に適用した例を示した
が、この地下構築物の継手はコンクリート製の暗渠に限
らず、他の材質からなる地下構築物に適用してもよい。
【0062】また地下構築物の断面形状は円形に限ら
ず、楕円形、四角形、その他の多角形のいずれかであっ
てもよい。またこの地下構築物は一体品であってもよい
し、分割部材を組立てて構成してもよい。またこの継ぎ
手は開削工法で構築される地下構築物は勿論、シールド
工法など非開削工法で構築される地下構築物にも適用で
きるものである。
【0063】
【発明の効果】以上の記述から明らかなように、本発明
によれば、地下構築物の端部の内周面に跨って外周可撓
止水部材および内周可撓止水部材のくびれ部を内周側に
膨出するようにして配設するとともに耐力部材の湾曲部
を内周側に張出すようにして両可撓止水部材の間に配設
したもので、地盤変動により地下構築物間の目地が開い
て土砂が目地内に侵入して外周可撓止水部材に大きな土
圧がかかっても、外周可撓止水部材は内周側の耐力部材
の抗張力によって支持されることにより大きな土圧に耐
えることができる。したがって耐力部材の強度を適宜設
定することにより20m以上の高深度における3kg/
cm2 以上の大きな土圧にも充分対応することができ
る。
【0064】また本発明によれば、並設した棒状または
帯板状の耐力部材の湾曲部を内周方向にしたので、継手
部の多量の段差変位および伸縮変位等全方向の変位を小
さな変位抵抗で容易に吸収することができる。
【0065】地震動により地下構築物間の目地が開いて
土砂が目地内に侵入しても、外周可とう止水部材のくび
れ部に装着した充填材のため、そのくびれ部への土砂の
侵入はなく、地震に伴う継ぎ手の伸縮動を支障なく吸収
できるとともに、地震動を受けて継ぎ手に大きな土圧が
かかっても、充填材を介して外周可とう止水部材に作用
した荷重はその内周側にある耐力部材の定着部につなが
った湾曲部の抗張力に支持されることにより大きな土圧
と水圧に耐えることができる。この支持力の大きさは耐
力部材の径、間隔等を適当に選択することにより自由に
設定できる。
【0066】また、耐荷機構となる耐力部材が、内外可
撓止水部材に完全に包囲されしかも両可撓止水部材間の
間隙が極めて狭く、酸素供給が遮断されているので、耐
力部材に鋼材を使用しても、この耐力部材が暗渠内外の
腐食環境から隔絶された状態に構成されていることから
耐食性で耐久性の極めて高い継ぎ手となっている。
【0067】また地震による地盤変動や不等沈下等によ
り継ぎ手に大きな伸び変位が生じた場合でも、外周可撓
止水部材は土砂に押圧されて耐力部材に圧着された状態
で湾曲した耐力部材が伸長することができる限度まで
(すなわち耐力部材が直線状になるまで)自由に伸長す
ることができる。変位が進行すると、耐力リングは一直
線となるが、耐力リングと耐力プレート等はストッパー
機能を発揮し過大な変位で継手が破損しないようにして
いる。したがって、必要な伸び変位量に応じて可撓止水
部材の膨出部および耐力部材の湾曲部の寸法を設定する
ことにより、大きな伸び変位にも充分対応することがで
きる。
【0068】また耐力部材は地下構築物端部の内周面ま
たは段差部の内周面に固着されており、地下構築物間の
目地の伸縮に応じて耐力部材自体が変形伸縮する構造で
あるので、耐力部材の端部を収容する碇着函を必要とす
ることがなく、従来の耐力部材を使用する継手に比べて
継手全体の構造を簡素化することができ、継手の取付の
手間を省き、製造コストを低減することができる。
【0069】更に、継ぎ手部材の定着部の中央部付近を
ボルト、ナットを用いて二段絞め支持固定部とするとと
もに、外周可とう部材の外縁端に剛体部を設け、両部を
支点として耐力部材に作用する荷重を支持させ、可とう
部材の定着フランジへの荷重を低減あるいは解除させる
ことができることから、荷重による定着フランジ部の塑
性変形(クリープ現象)を回避でき、長期使用に対して
定着部の止水性を高度に維持した状態で確実な定着が可
能となり、高耐圧でしかも高水密性の継ぎ手を提供でき
るものである。
【0070】また本発明によれば、外周可撓止水部材に
大きな土圧がかかった場合、この土圧は耐力部材が支え
るが、その支え方は耐力部材の断面抗張力を利用するも
のであるので、断面剛性力を利用する場合に比べて耐力
部材の断面を大幅に小さくすることができるので、材料
費を節約することができ製造コストの低減に寄与するこ
とができる。
【0071】また、弾性体からなる充填材を可とう部材
のくびれ部に装着することにより、目地が開いて土砂が
目地内に侵入しても装着した充填材のためくびれ部への
土砂が侵入はなく、土砂侵入が原因して変位追従性が阻
害され、継ぎ手の許容変位量が減少する問題を克服して
いる。
【0072】本発明の他の作用効果は上記「課題を解決
する手段および作用」の項の記載から明らかであろう。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる地下構築物の継手の1実施例を
示す断面図である。
【図2】発明の地下構築物の継手を適用した暗渠の斜視
図である。
【図3】耐力部材の1例を示す部分斜視図である。
【図4】耐力部材の他の例を示す部分斜視図である。
【図5】耐力部材を構成する棒状部材の板状部材への固
着方法を示す図である。
【図6】耐力部材を構成する棒状部材の板状部材への他
の固着方法を示す図である。
【図7】押板の斜視図である。
【図8】本発明にかかる地下構築物の継手の他の実施例
を示す断面図である。
【図9】本発明にかかる地下構築物の継手の他の実施例
を示す断面図である。
【図10】図9の実施例において使用される耐力部材の
斜視図である。
【図11】本発明の継手の他の実施例を示す断面図であ
る。
【図12】本発明の継手の他の実施例を示す断面図であ
る。
【図13】本発明にかかる地下構築物の継手に水平地震
動が作用した場合の継手の作動を示した模式図である。
【図14】従来の暗渠の継手の1例を示す断面図であ
る。
【図15】従来の暗渠の継手の他の例を示す断面図であ
る。
【符号の説明】
1,1′ 暗渠 2 継手 3 段差部 6 外周可撓止水部材 6a くびれ部 6b 碇着フランジ部 7 内周可撓止水部材 7a くびれ部 7b 碇着フランジ部 9 耐力部材 9a 湾曲部 9b 碇着部

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 1対の相対向させた地下構築物の端部の
    内周面に形成された段差部に跨って、それぞれゴム・合
    成樹脂等の弾性材からなる短筒形に形成され、内周側に
    膨出する環状のくびれ部とこのくびれ部の両側から延び
    る碇着フランジ部とを有する外周可撓止水部材および内
    周可撓止水部材を各碇着フランジ部において固着すると
    ともに、湾曲部と該湾曲部の両側から延びる碇着部とを
    有する耐力部材を該湾曲部が内周側に張出すようにして
    該外周可撓止水部材と該内周可撓止水部材の間に配置
    し、該碇着部において該段差部に固着したことを特徴と
    する地下構築物の継手。
  2. 【請求項2】 該外周可撓止水部材のくびれ部によって
    形成される空間に弾性体からなる充填材を充填したこと
    を特徴とする請求項1記載の地下構築物の継手。
  3. 【請求項3】 該耐力部材の該湾曲部は継手の周方向に
    適宜の間隔で配置された複数の湾曲した棒状部材からな
    り、該碇着部は該棒状部材がその両端部において固着さ
    れた板状部材からなることを特徴とする請求項1〜2の
    いずれかに記載の地下構築物の継手。
  4. 【請求項4】 該耐力部材は該湾曲部が断面U字状の帯
    状板からなり、該碇着部は該湾曲部を形成する帯状板が
    その両端部において固着された板状部材からなることを
    特徴とする請求項1〜2のいずれかに記載の地下構築物
    の継手。
  5. 【請求項5】 該耐力部材は該湾曲部が断面U字状の帯
    状板からなり、該碇着部は該湾曲部を形成する帯状板と
    一体的に成形された板状部材からなることを特徴とする
    請求項1〜2のいずれかに記載の地下構築物の継手。
  6. 【請求項6】 該耐力部材の碇着部は該外周可撓止水部
    材の碇着フランジ部と該内周可撓止水部材の碇着フラン
    ジ部との間に挾持されており、かつ該碇着部の外端縁は
    前記両可撓止水部材の少くとも一つの外端縁の内側に存
    在することを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載
    の地下構築物の継手。
  7. 【請求項7】 該外周可撓止水部材の碇着フランジ部の
    外端縁と段差部の間に枠体を介してまたは介さないで環
    状の剛体を配設したことを特徴とする請求項1〜5のい
    ずれかに記載の地下構築物の継手。
  8. 【請求項8】 該耐力部材の碇着部は該外周可撓止水部
    材の碇着フランジ部と該内周可撓止水部材の碇着フラン
    ジ部との間に配置されており、これら各部材を貫通する
    ボルトに螺合する第1のナットにより該耐力部材の碇着
    部を該外周可撓止水部材の碇着フランジ部に対し締付
    け、該ボルトに螺合する第2のナットにより該内周可撓
    止水部材の碇着フランジ部を該耐力部材の碇着部に対し
    締付けることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記
    載の地下構築物の継手。
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