JP2621336B2 - ガスタービン機関の制御装置 - Google Patents

ガスタービン機関の制御装置

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JP2621336B2 JP63118221A JP11822188A JP2621336B2 JP 2621336 B2 JP2621336 B2 JP 2621336B2 JP 63118221 A JP63118221 A JP 63118221A JP 11822188 A JP11822188 A JP 11822188A JP 2621336 B2 JP2621336 B2 JP 2621336B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はガスタービン機関の制御装置に関する。
〔従来の技術〕
自動車用のガスタービン機関において、その燃焼器へ
の燃料供給装置は、アクセルペダルの踏み込み量に応じ
て制御される。この場合、通常は、圧縮機回転速度(回
転数)に関するフィードバック制御が用いられる。例え
ば2軸式ガスタービン機関では、ガス発生機(コンプレ
ッサ又はコンプレッサタービン)の回転速度に応じた信
号とアクセルペダル踏み込み量に応じた信号との差が小
さくなるように燃料供給流量が制御されており、 このように、従来の自動車用ガスタービン機関では、
圧縮機(2軸式ではガス発生機、1軸式では出力タービ
ン)の回転速度がアクセルペダルの踏み込み量に追従す
るように制御される。
〔発明が解決すべき課題〕
ところでガスタービン機関を車両に搭載する場合には
通常、停止時の静粛性を保つためにアイドル時の圧縮機
回転数を定格の回転数の約50%位に設定しており、目標
の圧縮機回転数はアクセル踏み込み量に応じて設定し、
必要な出力を取り出すようにしていた。しかしながらこ
の場合、車両走行中にアクセルの踏み込み量をゼロ、即
ちアクセルオフした際にはその回転数が予め設定されて
いたアイドル回転数まで低下してしまい、次の追越加速
の際に必要な出力を取り出そうとアクセルを踏み込んで
も圧縮機の回転数を上昇させるのに時間を要してしまう
問題がある。即ち、アクセル踏み込み量だけで、圧縮機
の回転数を設定する従来の場合、加速に必要な出力を引
き出すまでに時間がかかることになる。
従って本発明は従来技術の上述した課題を解決するも
のであり、本発明の目的は、ガスタービン機関の出力が
車両走行時と停止時とでは異なるようにした制御装置を
提供することにある。
〔課題を解決するための手段〕
上述の目的を達成する本願発明の特徴は、アクセルペ
ダル踏み込み量に応じた出力を発生する第1センサと、
車速に応じた出力を発生する第2センサと、該第1セン
サ及び第2センサの出力に基づき車速が高くなる程圧縮
機の回転数を高くするように制御する圧縮機回転速度制
御手段とを備えたことにある。
〔作 用〕
本発明の作用を第4図を参照して説明する。第4図は
横軸に圧縮機の回転数をとり、縦軸に圧縮機の圧縮比を
とったコンプレッサマップであって、 例えば、走行中のアクセルオフ時前述した従来技術で
は定格回転数NF(これを100%とする)の50%に当るア
イドル回転数NIまで下がる(第4図A点)。仮に、加速
の際の目標圧縮機回転数を定格回転数NFである第4図、
B点とすると、例えば車速V=V1時にC点(例えばN
CTSET=0.9・NF)にいた場合、A点からB点までに圧縮
機回転数NCを上げるのに要する時間に比べ、C点から、
B点まで要する時間の方が大幅に時間が短かくてすむ。
〔実施例〕
以下図面を用いて本発明を詳細に説明する。
第1図には本発明の一実施例として2軸式ガスタービ
ン機関を用いた自動車が概略的に示されている。同図に
おいて、10は2軸式のガスタービン機関であり、この機
関10の出力は減速ギヤ12、トランスミッションギヤ14、
ディファレンシャルギヤ16を介して車輪18に伝達され
る。
2軸式ガスタービン機関10は、ガス発生機と称せられ
る圧縮機(コンプレッサ、C)10a及び圧縮機タービン
(コンプレッサタービン、CT)10bが互いに同軸に結合
されており、出力タービン(PT)10cは減速ギヤ12と接
続されている。吸入空気は、圧縮機10aによって圧縮さ
れた後、熱交換器(R)10eを介して燃焼器(B)10fに
送り込まれる。燃焼器10fから出るガスは、圧縮機ター
ビン10bに送り込まれてこれを駆動し、次いで可変ノズ
ル10gを介して出力タービン10cに送り込まれてこれを駆
動した後、熱交換機10eを介して排気される。
燃焼器10fへの燃料供給流量は、メータリングバルブ2
0によって制御される。このメータリングバルブ20は、
制御回路22から送り込まれる駆動信号によって連続的も
しくは間欠的に作動する。燃料タンク24からの燃料は燃
料ポンプ26によって加圧され、メータリングバルブ20に
送り込まれる。レギュレータ28は、メータリングバルブ
20の入口20aと出口20bとの差圧が一定となるように燃料
ポンプ26で加圧された燃料を燃料タンク24へ戻してい
る。
部分負荷特性を改善するため、即ち、圧縮機タービン
10bと出力タービン10cとの仕事量の割合を変化させて熱
効率を改善させるためにノズル取付角を可変とした可変
ノズル10gは、制御回路22から送り込まれる信号によっ
て作動するアクチュエータ30によって駆動せしめられ
る。
アクセルペダル32の踏み込み量に応じた電圧を発生す
るポテンショメータ(第1センサ)34からはその踏み込
み量電圧が制御回路22に送り込まれる。又、電磁ピック
アップ(第2センサ)36からは、トランスミッションギ
ヤ14の出力軸15の回転速度、即ち車速に応じた周波数を
有するパルスが制御回路22に印加される。
制御回路22はマイクロコンピュータで構成され、演算
と制御の機能を有する、中央処理装置(CPU)22aとプロ
グラムを記憶させたリードオンメモリ(ROM)22bとデー
タ等を記憶させるランダムアクセスメモリ(RAM)22cと
を備え、これらはバス22dによって相互に接続されると
共に、入出力インターフェース22eにも接続されてい
る。即ち前述したアクセル踏み込み量Vaccを検出するポ
テンショメータ34、車速Vに対応した出力軸15の回転速
度を検出するピックアップ36及びその他、図示しない機
関の各センサ(例えばコンプレッサタービン10bの回転
数センサ、燃焼ガス温度センサなど)の検出信号は、こ
の入出力インターフェース22eを介して入力される。
以上のように構成されるガスタービン機関において本
発明によれば、上記アクセル踏み込み量Vaccと、出力軸
15の回転速度によって演算された車速Vとに応じて目標
の圧縮機回転速度(本実施例の場合、コンプレッサター
ビン回転速度)NCTSETを演算しこの値に基づいて、メー
タリングバルブ20を介して、燃料供給流量を制御するも
のである。
第2図に車速V及びアクセル踏み込み量Vaccに対応し
て設定されるコンプレッサタービン目標回転速度NCTSET
の設定例を示す。尚、本図において実線は、Vacc=0、
即ち、アクセルオフ状態において設定される回転速度N
CTSETを示しており、NFは定格(100%)の回転速度、N1
はアイドル時に設定される回転速度(例えばNFの50%)
である。
図示するように本実施例においては高速時の加速を重
視して、車速Vが40km/h以下の場合にはアクセルオフ
時、コンプレッサタービン目標回転速度NCTSETがアイド
ル時の回転速度NIと等しくなるように設定しており、40
km/hより大きく、90km/hより小さい場合においてアクセ
ルオフ時の回転速度NCTSETがアイドル回転速度NIより大
きくなるように設定する(実線の傾斜NO部)。又、アク
セルペダルをある程度踏み込んで走行する場合に設定さ
れる目標回転速度NCTSETは、その時の速度Vに対応する
アクセルオフ時の回転速度(実線部分)と、最大限踏み
込んだ時の回転速度NFとの差をアクセル踏み込み度合に
応じて比例配分し、実線で示す回転速度にそれを加算す
ることにする。図中点線はアクセル踏み込み度合50%の
時、各車両速度Vに対応して設定されるコンプレッサタ
ービン目標回転速度である。
即ち、本発明による圧縮機目標回転速度NCTSETは、 NCTSET=f1(Vacc,V) ……(1) によって求められ、出力軸15の回転速度をNPとすると、 V=f2(NP) ……(2) で求められ従って、 NCTSET=f3(Vacc,NP) ……(3) となる。そして第2図に示す本実施例によれば、車両速
度V≦40の場合、 NCTSET=NI+f4(Vacc) ……(4) (但し、f4(Vacc)はアクセル踏み込み量に対応した回
転数増加分)となり、40<V90の場合、 NCTSET=NO+(NF−NO)×f5(Vacc) ……(5) の式で表される。
第3図は検出されたアクセルペダル踏み込み量Vacc
車両Vに応じて圧縮機の回転速度を制御するフローチャ
ート図であって、このプログラムは前出の制御回路22の
ROM22bの所定領域内に格納されている。
最初にステップS101では第1センサ34によりアクセル
踏み込み量Vaccと、第2センサ36によりトランスミッシ
ョン出力軸15の回転速度NPとを夫々読み込み、次にステ
ップS102では上述した式(2)より車速Vを演算する。
ステップS103ではこのようにして求められたたVaccとV
より、式(4)又は式(5)でもってコンプレッサター
ビン(圧縮機)目標回転速度NCTSETを演算する。そして
続くステップS104では設定された回転速度NCTSETに応じ
た燃料供給流量Gfを演算し、ステップS105で演算された
Gfを実現すべくメータリンクバルブ20を駆動して燃料供
給し、設定回転速度NCTSETを達成して、復帰することに
なる。
以上、本発明を2軸式ガスタービン機関を用いた自動
車の例をとり説明したが、当然本発明は1軸式ガスター
ビン機関にも適用可能であり、その場合には出力タービ
ン(PT)の回転速度を速度Vとアクセル踏み込み量Vacc
に応じて設定することになる。
〔発明の効果〕
本発明によれば、アクセル踏み込む量と車速に応じて
目標の圧縮機回転数を設定することにより必要な出力を
短時間に引き出すことが可能となり、加速感も良好とな
る。即ち、ガスタービン機関の動力性能を短時間に最大
に発揮することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例の概略を表わすプロック図;
第2図は車両とアクセル踏み込み量に対応するコンプレ
ッサタービン目標回転速度の設定例を示す図;第3図は
本発明の回転速度を設定するフローチャート図;第4図
は本発明の作用を概念的に示すコンプレッサマップ図。 10b……コンプレッサタービン(圧縮機)、 22……制御回路、 34……ポテンショメータ(第1センサ)、 36……電磁ピックアップ(第2センサ)。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アクセルペダル踏み込み量に応じた出力を
    発生する第1センサと、車速に応じた出力を発生する第
    2センサと、該第1センサ及び第2センサの出力に基づ
    き車速が高くなる程圧縮機の回転数を高くするように制
    御する圧縮機回転速度制御手段とを備えたことを特徴と
    するガスタービン機関の制御装置。
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