JP2620262B2 - 電磁駆動絞り装置 - Google Patents

電磁駆動絞り装置

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JP2620262B2
JP2620262B2 JP62278816A JP27881687A JP2620262B2 JP 2620262 B2 JP2620262 B2 JP 2620262B2 JP 62278816 A JP62278816 A JP 62278816A JP 27881687 A JP27881687 A JP 27881687A JP 2620262 B2 JP2620262 B2 JP 2620262B2
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均 野末
佐藤  修
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キヤノン電子 株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】 [発明の利用分野] この発明はカメラ等の光学機器に搭載するための電磁
駆動絞り装置に関し、特に超小型カメラに好適な電磁駆
動絞り装置関するものである。
[発明の背景] ビデオカメラは映画等の撮影用や一般の画像記録用に
用いられるほか、ロボット等の自動機器のための物体認
識センサーや防犯設備の監視センサーなどとして広く用
いられているが、従来のビデオカメラはかなり大型であ
るとともにかなり高価であるため、かなり普及したとは
言うものの、まだ各種の潜在需要を満すには至っていな
い。
ビデオカメラに関する市場調査によれば潜在需要は膨
大であり、低価格の超小型ビデオカメラが開発されれば
該カメラを種々の分野に適用することによってその膨大
な潜在需要を顕在化させることができると予想されてい
る。
このような現状を考慮して現在、直径5〜15mm程度の
円柱形の超小型ビデオカメラの開発が企図されている
が、このような小径のビデオカメラ乃至スティルカメラ
に関する技術開発は過去には行われたことがないので、
このビデオカメラの実用化のためには解決しなければな
らぬ技術問題がかなりあり、たとえば絞り装置に関する
問題もその一つであった。この超小型カメラはその寸法
の面から、人が手で支持しつつ撮影するという使用形態
よりも他物体に支持させつつ無人状態且つ遠隔操作で使
用するという使用形態に適しているため、該カメラのシ
ャッターや絞り装置は電動型であることが必要である
が、該カメラは非常に小型であるためたとえば、レンズ
シャッターカメラに搭載されている公知の電磁駆動絞り
装置を利用することは不可能であった。また、公知の電
磁駆動絞り装置のモータ部分はコンパクトカメラのレン
ズ径を基準として設計されているので該モータ部分を単
に小型化しただけでは出力不足となって絞り羽根を駆動
できなくなることがわかっている。従って、前記の超小
型カメラを実現するためには、コンパクトカメラに搭載
されている公知の電磁駆動絞り装置とは異なる構造の新
規な電磁駆動絞り装置の開発が必要であった。
なお、従来、コンパクトカメラ等に搭載するために提
案されている各種の電磁駆動絞り装置の中には、環状円
板形のステータと環状円板形のロータとを有したモータ
を具備するとともに該ロータに絞り羽根が枢着されてい
る構造のものがあるが、この型式の電磁駆動絞り装置を
小型化した場合、モータ出力が著るしく小さくなって絞
り羽根を駆動できなくなり、また、絞り羽根を駆動でき
るような出力を該モータから得られるように設計を行う
とモータの外径が大型化してしまう、という問題があっ
た。
一方、前記の如き超小型絞り装置を設計する場合、前
記の如きモータに関する問題とは別に絞り羽根に関する
次のような問題のあることも判明している。
一般に絞り装置では、絞り全閉時には各絞り羽根の先
端が互いに重なり合って相互接触した状態となるので各
絞り羽根はそれぞれの先端を押し曲げられてたわんだ状
態となるが、コンパクトカメラ等の絞り装置では各絞り
装置の長さが比較的長いので絞り羽根のたわみ角が小さ
く、従って、絞り羽根のたわみが絞り羽根の回動に悪影
響を及ぼすことはなかった。
これに対し、前記の如き超小型の絞り装置では各絞り
羽根の長さが短いため、各絞り羽根のたわみ角が大き
く、従って、各絞り羽根が光軸に対する直交平面内で回
動できなくなって回動中に他の絞り羽根と衝突を起す危
険性があった。
[発明の目的] この発明の目的は、超小型カメラに好適な電磁駆動絞
り装置を提供することであり、従来公知の電磁駆動絞り
装置(もしくは直接電動式シャッター)とは異なる新規
な構造の電磁駆動絞り装置を提供することにある。
[発明の概要] 本願発明による電磁駆動絞り装置は、円筒形部を有し
た本体と、該円筒形部と同心の円周に沿った形状の永久
磁石と、該円筒形部と同心の内側円筒部および外側円筒
部を有する二重円筒構造であって、該内側円筒部と該外
側円筒部の少なくともどちらか一方の円筒部に該永久磁
石が配置されることにより、該内側円筒部と該外側円筒
部との間で該永久磁石の磁束による磁気回路を形成し、
該本体に対して該円筒形部の中心軸を回動中心として回
動しうるように構成されている磁性材製のロータと、該
円筒形部の中心軸方向と直交する方向を中心として巻回
され、該内側円筒部と該外側円筒部との間に配置される
ように該本体に対して固定され、通電することで該磁気
回路内に磁束を発生させることにより該ロータを回動さ
せるコイルと、該ロータの回動に応じて開閉する絞り羽
根とを有することを特徴とするものである。
本願発明の電磁駆動絞り装置は、コイルが円筒部の中
心軸方向に直交する方向を中心にして巻回されているこ
とによって、小さなコイルであっても大きな磁力を発生
させることができ、そのうえ、コイルと永久磁石が磁路
形成部材であるロータもしくは本体の内側円筒部と外側
円筒部との間に配置されていることによって、漏れ磁束
が少なくなり駆動効率が向上するので、小型に構成され
るものでありながら、大きな駆動トルクを得ることがで
きる電磁駆動絞り装置を提供することができる。
[発明の実施例] 以下に図面を参照して本発明の実施例を説明する。
第1図は本発明による第1実施例の絞り装置を内蔵し
た超小型カメラの概略縦断面図であり、第1図では本発
明の絞り装置を除いた他の殆んどのカメラ構造部分につ
いては図示されていない。第2図は本発明の第1実施例
の絞り装置の要部分解斜視図、第3図は、第1図におけ
るIII−III矢視断面図、第4図は本発明の絞り装置を内
蔵している超小型ビデオカメラの外観を示した斜視図、
である。
第1図において、1は該カメラのカメラボディであ
り、該カメラボディ1の先端部近傍には本発明による絞
り装置2と、レンズ前玉L1と、が内蔵している。
本発明による絞り装置2は、カメラボディ1に固定さ
れる本体3と該本体3に対して回動可能なロータ4と、
該本体3に固定されたコイルユニット5と、該ロータ4
の前端面に枢着された複数の絞り羽根6〜8と、該ロー
タ4に固定された永久磁石9及び10と、該絞り羽根6〜
8の開閉動作を制御するカム溝を備えるとともに該本体
3に固定された前カバー11と、を具備している。
本体3はその中心部に円筒形のレンズ保持部3aを具備
するとともに該レンズ保持部3aと同心の外側円筒部3bを
有した二重円筒形構造であり、該レンズ保持部3aの外周
面と外側円筒部3bの内周面との間に環状空間が形成され
ている。該レンズ保持部3aの内部にはレンズ後玉L2が収
容され、該レンズ保持部3aの先端部外周面にはロータ4
を回転可能に支持するための球体12の転動路として周方
向凹部3c(第2図参照)が形成されている。また、該本
体3の外周面には前カバー11の連結固定用のビスを挿入
するためのビス挿入孔3d(バカ孔)が貫設されている。
本体3のレンズ保持部3aと外側円筒部3bとの間に形成
された環状空間には内側円筒部4aと外側円筒部4bとを具
備した二重円筒形ロータ4が挿入され、該ロータ4の内
側円筒部4aは本体3のレンズ保持部3aの外周面に該球体
12を介して回転可能に嵌装されている。該ロータ4の内
側円筒部4aの外周面の2ケ所には第3図に示すように該
ロータの中心に関して対称位置に円弧状に湾曲した一対
の永久磁石9及び10が固定されている。また、該ロータ
4の前方端板部には第2図に示すように3枚の絞り羽根
6〜8を枢着するための3個のピン孔4c〜4eが形成さ
れ、各ピン孔4c〜4eには各絞り羽根6〜8の一面に突設
されている枢着用のピン6a〜8a(6aは図示されていな
い)が動可能に挿入されている。該ロータ4の外側円筒
部と前方端板部には該絞り装置の組立の際の位置決めの
ために第2図に示したように切欠き4fが形成されてお
り、該絞り装置の組立の際には該切欠きの位置に該本体
3のビス挿入孔3dと後述の前カバー11の突片とが位置決
めされるようになっている。
本体3のレンズ保持部3aと外側円筒部3bとの間に形成
されている環状空間には第2図に示したコイルユニット
5が配置され、該コイルユニット5に設けられた複数の
コイルがロータ4の外側円筒部4bと該永久磁石9及び10
とに対して各々所定の間隙を以って対向するように該環
状空間内に配置されている。該コイルユニット5は、本
体3の後方端板部に形成された環状溝に嵌合固定される
環状円板形のプリント配線板13と、該プリント配線板13
の周縁と平行な円弧に沿って配置されるとともに該プリ
ント配線板上に直立固定された4個の永久磁石9及び10
の円周に沿って円弧状に湾曲した板状のコイル14〜17
と、によって構成されている。該プリント配線板13には
各コイルに接続される配線18が取付けられており、該配
線18は該ロータの切欠き4fの位置に配置されている。各
コイル14〜17は第2図に示されるようにプリント配線板
13の中心に対して放射方向の軸線を中心として巻かれて
おり、且つ、永久磁石9及び10の円周に沿って円弧状に
湾曲している。これらの4個のコイルのうち、プリント
配線板の軸心に関して対称位置に配置された一対のコイ
ル14及び15は該ロータ4を駆動する電磁力を発生するた
めの駆動用コイルであり、他の一対のコイル16及び17は
該ロータの回動速度と回動方向とを検出するための検出
用コイルとなっている。
プリント配線板13には第5図及び第6図に示すように
各コイルの下端部を嵌入固定するための円弧状の溝13a
が形成されており、各コイルは該溝13aの一つに嵌入さ
れている該プリント配線板13に固定される。該溝13aは
各コイルを湾曲した形状に保持する機能、ほか、各コイ
ルとロータの外側円筒部との間のギャップや各コイルと
永久磁石との間のギャップを一定に保つ機能を有してお
り、該溝13aの深さtはコイルが倒れたり変形したりし
ないようにかなり大きな値に設計されている。なお、該
溝13aの深さを所定値以上にするために該溝の配置され
ている部分のみを肉厚に構成してもよい。
各コイルは第1図及び第3図に示すように永久磁石9
及び10の外周面とロータの外側円筒部4bの内周面とに対
して所定の間隔をおいて対向配置されているが、各コイ
ルは第3図に示すように各永久磁石9及び10の周方向の
中心から片側へ寄った位置に配置されている。
第7図は永久磁石と各コイルとの位置関係を更に詳細
に示すとともにロータ休止位置における磁束分布の状況
を示した図である。
各永久磁石9及び10は第7図に示すように(第7図で
は絞りの装置の半部のみを示す)周方向に沿って一端側
から他端側へ向ってS,N,Sとなるように分極されてお
り、駆動コイル14の中心と検出コイル16の中心とはそれ
ぞれ永久磁石のS極とN極との境界位置に配置されてい
る。従って、駆動コイル14と検出コイル16は第7図の如
く光軸と直交する面内においてそれぞれの一半部が永久
磁石9のN極もしくはS極に対向し、他の一半部が永久
磁石9のS極もしくはN極に対向している。なお、ロー
タに駆動トルクを与えるコイル部分は駆動用コイルの光
軸方向部分(第7図で紙面に直交する方向の巻線部分)
であり、2つの光軸方向部分のうち、一方は永久磁石9
のN極に対向し、他方はS極に対向している。
永久磁石9から発生する磁束の分布は図示のようにな
り、この状態で駆動コイル14に図示の方向の電流が流れ
ると、フレミングの左手の法則によって駆動コイル14の
2つの光軸方向部分にはそれぞれ図示矢印T1及びT2のト
ルクが作用するが、該駆動コイル14は本体3に固定され
ているため、ロータ4が該駆動コイル14に対して矢印A
の向きに動かされることになる。ロータ4が第7図の位
置から矢印Aの向きに回動されて駆動コイル14の2つの
光軸方向部分が共に永久磁石9のN極領域に対向する位
置に相対移動すると、駆動コイルの一方の光軸方向部分
(第7図において下側の部分)に対して作用する電磁力
の向きが逆になるためロータ4は停止する。
一方、ロータ4が第7図の位置から矢印A方向に回動
されると、永久磁石9のN極領域が検出コイル16から遠
去かり代ってS領域(第7図では上方のS極領域)が検
出コイルの中心部に向って移動してくるので、検出コイ
ル16の二つの巻線部分と鎖交する磁束数が変化するた
め、その鎖交磁束変化を補償する方向の誘導電流が該検
出コイル16に生じ、該検出コイル16に接続されている不
図示の制御回路においてロータ4の回動速度(すなわち
絞り羽根の開閉速度,絞り変化率)と回動方向とが検出
される。
該制御回路は該絞り装置を通る光量を一定に制御する
機能を有し、検出コイル16及び17により検出された絞り
羽根開閉速度と他の光量検出子により検出された光量と
に応じて実際の光量を算出し、設定光量と実際の光量と
の差を零にするように駆動コイル14,15に対する供給電
流を変化させる。
なお、駆動コイルに供給する電流の方向を第7図の状
態とは逆向きにすれば、ロータ4に作用するトルクの向
きは第7図とは逆になってロータ4の矢印Aとは逆向き
に駆動される。
第8図はロータ4の縦断面における磁束分布を示した
ものであり、永久磁石9の外周面のN極領域から生じた
磁束は図示のようにロータ4の外側円筒部4bとロータの
前方端板部とを通って永久磁石9の内周面のS極領域に
戻る磁気回路を構成する。この磁気回路によって生じる
電磁力はロータ4を第8図において下向きに(絞り装置
の前方から後方へ向って)付勢する力となり、従って、
ローラ4に前向きの軸方向移動を生じさせぬようにする
効果がある。
本実施例の絞り装置ではロータ4が二重円筒形のいわ
ゆるダブルロータ構造となっているので永久磁石から生
じた磁束の殆んどが駆動コイルと鎖交した後にロータを
通って該永久磁石に戻り、従って漏れ磁束が公知のスピ
ンドルモータにくらべて少いため漏れ損も少く、その結
果効率のよい駆動源を有した絞り装置となっている。
また、軸方向断面において生じる電磁力がローラ4を
軸方向後方へ付勢する力となっているため、ロータ4が
軸方向に振動する恐れがなく、軸受としての球体12もレ
ンズ保持部3aの外周の周方向いずれの凹部3cから脱出す
る恐れがない。
なお、球体12が該周方向凹部3cから脱出しないように
該周方向凹部3cには押えリング19が嵌着されている。
絞り羽根6〜8の前方に配置される前カバー11は本体
3に締結されるように構成されており、本体3のビス挿
入孔3dに合致するねじ孔11aを具備した突片11bが軸方向
に突設されている。該絞り装置の組立の際には該突片11
bと本体3のビス挿入孔3dとをロータ4の切欠き4fの位
置に位置決めするとともに該ビス挿入孔3dと該突片11b
のねじ孔11aとを合致させた後、該ビス挿入孔3dを通っ
て該ねじ孔11aに不図示のビスをねじ込むことによって
本体3と前カバー11とを締結する。
前カバー11の前方端板部には各絞り羽根6〜8の他面
に突設されている従動ピン6b,7b,8bを摺動可能に挿入す
るための3個のカム溝11c,11d,11eが貫設されている。
このカム溝は本実施例の場合、前カバー11の軸心に関し
て放射方向に延在する直線溝となっており、各カム溝11
c〜11eは該軸心に関して互いに120゜ずつ隔った位置に
形成されている。
ロータ4の前方端板部に枢着された3枚の絞り羽根6
〜8はロータ4の回動に応じて該前方端板部の面とほぼ
平行に(光軸に対して直交する平面内で)それぞれの枢
着点を中心として揺動する。絞り羽根6〜8は本体3の
レンズ保持部3aの前端面に貫設された光路孔3e(第1図
参照)の開閉を行う。該光路孔3eが完全に絞り羽根で閉
じられた全閉状態では各絞り羽根の先端部分は光軸方向
において互いに重り合って接触するが、該光路孔3eが完
全に開かれた全開状態では各絞り羽根の先端は互いに離
れた位置に停止する。また、該光路孔3eが全開された時
には各絞り羽根の従動ピン6b〜8bは前カバー11の各カム
溝の最外端位置に移動し、該光路孔3eが全閉された時に
は各絞り羽根の従動ピン6b,7b,8bは各カム溝の最内端位
置に移動する。
該レンズ保持部3aの光路孔3eが完全に閉じられた時に
は各絞り羽根の先端部が互いに重なり合って接触した状
態となるので各絞り羽根の先端は枢着端部よりも光軸方
向にわずかではあるが押し曲げられた状態となり、従っ
て、全開位置から全閉位置に各絞り羽根が動かされる時
に各絞り羽根は光軸と直交する面に沿って回動されずに
光軸と斜交する面に沿って回動されることになるので各
絞り羽根が相互干渉する恐れがある。それ故、本発明の
絞り装置では、絞り羽根の運動中のたわみを防止し且つ
絞り羽根の運動を平面性を保つために、絞り羽根の運動
の平面性を保証する手段が設けられている。
第9図は絞り羽根の運動平面性を保証する手段の第1
実施例としてロータ4の前方端板部上にそれぞれ高さの
異る2個の羽根受け突起4g及び4hを形成した場合を示し
たものである。羽根受け突起4gは絞り羽根8の面に摺接
し、羽根受け突起4hは絞り羽根7の面に摺接するように
なっており、該突起の高さはそれぞれの絞り羽根の運動
面の高さ位置(軸方向位置)に等しくなっている。従っ
て、絞り羽根8及び7はそれぞれの羽根受け突起4g及び
4hに摺接しつつ回動するので回動運動の平面性が保証さ
れ、また、回動中に各絞り羽根が大きくたわむこともな
い。
第10図は該手段の第2実施例としてロータの前方端板
部を各絞り羽根の運動平面毎に階段状に形成した場合を
示したものである。ロータ4の前方端板部に設けられた
階段上の絞り羽根支持面4i及び4jは各々、絞り羽根8及
び7のための支持面であり、該支持面はプラスチック製
の板をロータの前方端板部上に接着することによって形
成されているが、各支持面4i及び4jがロータと一体に成
形されたものであってもよい。なお、各支持面には絞り
羽根8及び7の枢着ピンを挿入するためのピン孔4e及び
4dが形成されていることは当然である。
第10図の実施例においても絞り羽根の運動の平面性が
保証され、また、回動中に各絞り羽根がたわむことはな
い。
第11図乃至第14図は本発明の第2実施例の絞り装置の
構造を示した図である。この第2実施例の絞り装置はロ
ータにコイルが取付けられ、永久磁石が本体に固定され
ている構造の装置である。このような構造を採用する
と、駆動コイルの断面積及び永久磁石の断面積を大きく
できるので第1実施例の装置よりも大トルクの駆動源を
具備した絞り装置を構成することができる。
以下に第11図乃至第14図を参照して本発明の第2実施
例の絞り装置の構造を説明するが、第1図乃至第10図に
表示された符号と同一符号で表示された部材は第1実施
例において説明された部材であるから第1実施例の装置
と同じ部材については説明を省略する。
本実施例の絞り装置では、本体3のレンズ保持部3aの
外周面に円弧形状の一対の永久磁石9及び10が固定され
ている。また、レンズ保持部3aと外側円筒部3bとの間に
形成された環状空間の底部(すなわち、本体3の後方端
板部)には環状のプリント配線板21が固定され、該プリ
ント配線板21から立っている4本のリード線22の先端は
後述のコイルユニットに接続されている。リード線22の
先端はロータとともに回動する。リード線22の長さはロ
ータの回動角に応じて固定されている。一方、環状円板
形のロータ20がレンズ保持部3aの前端部外周面に回転可
能に嵌装され、該ロータ20の後端面には第1実施例で説
明したコイルユニット5が固定されている。ロータ20の
前端面には第10図に示された変形実施例のように絞り羽
根8〜6を支持するための絞り羽根支持面20b,20c,20d
が階段状に形成され、該支持面の各々には各絞り羽根の
枢着ピン8a,7a,6a(6aは図示せず)を回動可能に支持す
るためにピン孔20e,20f,2gが穿設されている。
第13図は本実施例における永久磁石9に対する駆動コ
イル14及び検出コイル16の配置関係を示した図である。
本実施例の場合も各コイル14及び16のそれぞれの光軸方
向の巻線部分の一方が永久磁石9のN極領域に対向する
一方、光軸方向の巻線部分の他方が永久磁石9のS極領
域に対向している。従って、駆動コイル14に図示の方向
の電流を流すと、駆動コイル14の一方の巻線部分には図
示矢印T1の駆動トルクが生じ、また、駆動コイル14の他
方の巻線部分には図示矢印T2の駆動トルクが生じてロー
タ20は第13図で反時計方向に回動されることになる。こ
のため、検出コイル16には鎖交磁束の変化が生じるた
め、この鎖交磁束変化を補償する方向の誘導電流が生
じ、該誘導電流の大きさと方向を検出した不図示の制御
回路により駆動コイル14に対する供給電流の大きさと方
向とが制御される。
第14図は本実施例の絞り装置の縦断拡大図であり、永
久磁石9と駆動コイル14とにおける磁束分布を示してい
る。本実施例の場合は第1実施例の場合とは逆にステー
タとなる本体3が二重円筒形構造であるが、駆動コイル
が該本体3の二重円筒部の間の環状空間に配置されてい
るので第1実施例と同じく、漏れ磁束が少く、従って、
損失の少いモータ部分が構成されている。
なお、第1実施例では永久磁石がロータ4の内側円筒
部に取付けられているが、永久磁石をロータの外側円筒
部の内周面に取付けた構造を採用してもよく、また、ロ
ータは必ずしも二重円筒形でなくともよい。
[発明の効果] 以上説明したように、本願の発明によれば、コイルが
円筒形部の中心軸方向と直交する方向を中心として巻回
されるので、円筒形部の中心軸方向と同じ方向を中心と
してコイルを巻回した場合に比較してコイルを小さく形
成することができるとともに、コイルの巻数を多く形成
することができ、狭い空間に配置することができる小さ
なコイルであっても大きな磁力を発生させることができ
る。また、コイルは内側円筒部と外側円筒部の間におい
て本体に対して固定状態で配置されるので、その給電線
も固定状態を維持でき、コイルを移動部材に取り付けた
場合に、その給電線が移動部材の運動の障害となるよう
な問題を生じることなく、該コイル及び永久磁石の磁力
を受けるロータは円滑に回動することができる。
さらに、内側円筒部および外側円筒部を有する二重円
筒の構造の磁性材製のロータの内側円筒部と外側円筒部
の少なくともどちらか一方の円筒部に永久磁石が配置さ
れることにより、該内側円筒部該外側円筒部の両方に永
久磁石による磁束が流れるようにし、ロータの内側円筒
部と外側円筒部との間に固定されると共に非接触状態で
配置される複数のコイルは円筒形部の中心軸方向と直交
する方向を中心として巻回されていることによって、コ
イルに通電した際に発生する磁力は永久磁石と対向する
ので、コイルと永久磁石との間に働く反発力もしくは吸
引力は高い効率で作用するとともに、コイルおよび永久
磁石は二重円筒構造の内側円筒部と外側円筒部との間に
配置されるので、永久磁石から発生する磁束に関しロー
タの内側円筒部および外側円筒部によって磁路が形成さ
れ、大なる磁束がコイルと鎖交した後に内側円筒部もし
くは外側円筒部を通って永久磁石に戻るように構成され
ているので、漏れ磁束が少なくなり磁気効率を向上させ
ることができる。
したがって、本発明の電磁駆動絞り装置は十分な駆動
トルクを得られるものでありながら、特に径方向におい
て大幅に小型化することができるものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明による電磁駆動絞り装置を内蔵した超小
型ビデオカメラの要部概略縦断面図、第2図は第1図の
カメラに内蔵されている本発明の電磁駆動絞り装置の要
部分解斜視図、第3図は第1図のIII−III矢視断面図、
第4図は第1図に示したカメラの外観を示した斜視図、
第5図は前記の電磁駆動絞り装置の一部であるコイルユ
ニットのプリント配線板の正面図、第6図は同プリント
配線板の断面図、第7図は前記電磁駆動絞り装置の要部
に関する半部拡大横断面図、第8図は該電磁駆動絞り装
置から絞り羽根を省略して表わした拡大縦断面図、第9
図及び第10図は絞り羽根の平面性を保つための手段に関
する二つの実施例を示した図、第11図は本発明の第2実
施例の電磁駆動絞り装置の分解斜視図、第12図は第11図
に示した電磁駆動絞り装置のロータ部分を裏返しにした
斜視図、第13図は第11図の絞り装置の要部拡大横断面
図、第14図は第11図の装置の縦断面図、である。。 1……カメラボディ、2……電磁駆動絞り装置 3……(電磁駆動絞り装置2の)本体 4……ロータ、5……コイルユニット 6〜8……絞り羽根、9,.10……永久磁石 11……前カバー、13……プリント配線板 14,15……駆動コイル 16,17……検出コイル 20……ロータ、21……プリント配線板 22……リード線
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭58−6064(JP,A) 特開 昭49−129529(JP,A) 実開 昭62−46435(JP,U)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】円筒形部を有した本体と、 該円筒形部と同心の円周に沿つた形状の永久磁石と、 該円筒形部と同心の内側円筒部および外側円筒部を有す
    る二重円筒構造であって、該内側円筒部と該外側円筒部
    の少なくともどちらか一方の円筒部に該永久磁石が配置
    されることにより、該内側円筒部と該外側円筒部との間
    で該永久磁石の磁束による磁気回路を形成し、該本体に
    対して該円筒形部の中心軸を回動中心として回動しうる
    ように構成されている磁性材製のロータと、 該円筒形部の中心軸方向と直交する方向を中心として巻
    回され、該内側円筒部と該外側円筒部との間に配置され
    るように該本体に対して固定され、通電することで該磁
    気回路内に磁束を発生させることにより該ロータを回動
    させるコイルと、 該ロータの回動に応じて開閉する絞り羽根とを有する電
    磁駆動絞り装置。
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