JP2619592B2 - 磁気カード及びその処理装置 - Google Patents

磁気カード及びその処理装置

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JP2619592B2
JP2619592B2 JP4311186A JP31118692A JP2619592B2 JP 2619592 B2 JP2619592 B2 JP 2619592B2 JP 4311186 A JP4311186 A JP 4311186A JP 31118692 A JP31118692 A JP 31118692A JP 2619592 B2 JP2619592 B2 JP 2619592B2
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武 川瀬
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Task Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、データの記録密度を高
くした磁気カード及びその磁気カードへのデータ書込
み、又はその磁気カードからのデータの読取りに好適な
磁気カード処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、名刺あるいは定期券タイプの磁気
カードは、磁気カード本体(以下、カードという)の一
面、例えば裏面にそのカードの挿入方向と平行にデータ
を記録するためのトラックを複数本備えている。
【0003】通常、1トラックは、72ビット構成で、
そのトラックの両端部はデータの始まりを意味するデー
タを記録するためのスタートデータ記録部と、データの
終りを意味するデータを記録するエンドデータ記録部と
をそれぞれ有している。これら両記録部はそれぞれ2ビ
ット構成であり、したがって、真のデータとしてのビッ
ト数は68ビットとなる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来のカードは、1トラックの両端部にスタートデータ記
録部とエンドデータ記録部とを各トラック毎に有してい
るため、カード全体としての真のデータの記録密度が小
さくなる欠点があった。
【0005】上述の欠点をトラック数3本のときを例に
実体的に説明する。今、1トラックが72ビット構成
で、そのトラックの両端に2ビットのスタートデータ記
録部とエンドデータ記録部とをそれぞれ有しているとす
ると、真のデータとして使用できるビット数は、(72
−4)×3=204ビットとなる。
【0006】ところで、ある一つのデータが1トラック
の68ビット目と、2トラックの3ビット目に亘るとき
は、1トラックの68ビット目はブランクとなり、その
ある一つのデータは2トラックの3ビット目及び4ビッ
ト目に書込まれることとなるので、実際に使用できるビ
ット数は、204ビットよりも少なくなる可能性があ
る。
【0007】そこで、本発明は、上記欠点を解決するた
めになされたものであり、その目的は、記録できるデー
タが多くできるカードを提供するとともに、そのカード
からデータを読取り、又はそのカードへデータを書込む
ことができるカード処理装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明に係るカードは、
上記目的を達成するために、カードの挿入方向と平行し
た、データを記録するための複数のトラックを有するカ
ードにおいて、前記複数のトラックのうちの一方の外側
のトラックの一端部に前記データの始まりを意味するデ
ータを記録するスタートデータ記録部を設けるととも
に、他方の外側のトラックで、かつそのスタートデータ
記録部と反対側の一端部にそのデータの終りを意味する
データを記録するエンドデータ記録部を設けたことを特
徴としている。また、前記複数のトラックは、カードの
表裏の両側に設けられていることを特徴としている。さ
らに、カードを処理するための装置として、前記複数の
トラックに対応した磁気ヘッドを有する磁気ヘッド部
と、その磁気ヘッドで読取られたデータのうち、前記外
側の両トラックに記録されているデータ間に、他のトラ
ックのデータを介在させて読取り処理し、又はその磁気
ヘッド部を介してその複数のトラックへ所定のデータを
書込む際に、その所定データの最初の部分は前記スター
トデータ記録部を有する一方の外側のトラックに書込む
とともに、その所定のデータの最後の部分は前記エンド
データ記録部を有する他方の外側のトラックに書込み、
その所定のデータの残部は他の残りのトラックに書込む
ように書込み処理する処理手段とを有することを特徴と
している。
【0009】
【作用】上記構成において、複数のトラックのうち、両
側のトラックを除いたトラックは全てデータ用に使用さ
れる。また、処理手段は、磁気ヘッドで読取られたデー
タのうち、外側の両トラックに記録されているデータ間
に、他のトラックのデータを介在させて読取り処理し、
又はその磁気ヘッド部を介してその複数のトラックへ所
定のデータを書込む際に、その所定データの最初の部分
はスタートデータ記録部を有する一方の外側のトラック
に書込むとともに、その所定のデータの最後の部分はエ
ンドデータ記録部を有する他方の外側のトラックに書込
み、その所定のデータの残部は他の残りのトラックに書
込むように書込み処理する。
【0010】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。図1は一実施例に係るカードCの平面図、図2は
図1の右側面図(図面を分かりやすいようにするため
に、カードCの厚さを大きくしてある。)であって、そ
のカードCの挿入方向(図1の矢印参照)に平行に、か
つ所定の間隔を保って複数本(図示の例では4本)のデ
ータを書込むためのトラックT1 〜T4 が設けられてい
る。また、このカードCの裏面には、表側のトラックT
1 〜T4 と重ならない位置に、同数のトラックt1 〜t
4 が設けられていて、合計8本のトラックが設けられて
いる。
【0011】これらトラックのうち、外側の一方に位置
するトラックT1 ,t1 の一端部(図示の例では、カー
ドCの挿入される方向の先頭部)に始まりを意味するデ
ータを記録するためのスタートデータ記録部1,1′が
設けられ、外側の他方に位置するトラックT4 ,t
4 で、そのスタートデータ記録部1,1′と反対側の一
端部(図示の例では、カードCの挿入される方向の後端
部)に終りを意味するデータを記録するためのエンドデ
ータ記録部2,2′が設けられている。
【0012】外側のトラックT1 ,T4 及びt1 ,t4
に挾まれるその他のトラックT2 ,T3 及びt2 ,t3
には、スタートデータ記録部及びエンドデータ記録部は
設けられていない。
【0013】次に、各トラック毎にスタートとエンドの
データ記録部を有し、かつトラック面は一面だけの従来
のカードと上記実施例に係るカードCの真のデータ量を
具体的に数値を用いて比較してみる。
【0014】カードCの各トラックT1 〜T4 及びt1
〜t4 は、72ビット構成とし、従来のカードの場合も
一面(例えば裏面)に4本のトラックを有しているもの
とする。また、スタートとエンドのデータ記録部のビッ
トは、それぞれ2ビットとする。従来のカードの真のデ
ータ量は、下式によって表わされる。 72(ビット)×4(本)−((2(ビット)×2)×
4(本))=272ビット
【0015】これに対し、本発明に係るカードCの真の
データ量は、下式によって表わされる。 <表側> 72(ビット)×4(本)−(2(ビット)×2)=2
84ビット <裏側> 72(ビット)×4(本)−(2(ビット)×2)=2
84ビット <全体> 284(ビット)×2=568ビット
【0016】上述の式から明らかなように、本実施例に
係るカードCは、データ量が従来例に比べて大変多くな
ることが分かる。また、一面だけを比較しても、本実施
例に係るカードCは、従来例よりも12ビット多くな
る。しかも、上記発明が解決しようとする課題の項で述
べたように、従来例では一つのデータが2つのトラック
に亘るようなときに、未使用のビットが増えるので、1
2ビットよりも大きくなる可能性がある。
【0017】図3は、カードCの処理装置を示す平面
図、図4はその右側面図であって、上,下に所定の間隔
を保って構成された一対の磁気ヘッド部H1 ,H2 を有
し、各磁気ヘッド部H1 ,H2 には、上記各トラックT
1 〜T4 ,t1 〜t4 に対応した周知の磁気ヘッドh1
〜h4 ,h1 ′〜h4 ′をそれぞれ備えている。
【0018】図中、10は制御器であって、マイクロコ
ンピュータを中心に構成されるとともに、各磁気ヘッド
1 〜h4 ,h1 ′〜h4 ′には、所定のデータを書込
み、又は読取るための周知のアンプ等の機器を含んでい
る。
【0019】次に、カードCからデータを読取る場合に
ついて説明する。今、カードCが図3の矢印で示される
ように、図示しない取込ローラによって磁気ヘッド部H
1 ,H2 側に送出されたきたものとする。このカードC
の送出が各磁気ヘッドh1 〜h4 ,h1 ′〜h4 ′上を
通過すると、制御器10内のRAM(図示せず)に各ト
ラックT1 〜T4 ,t1 〜t4 に記録されているデータ
が取込(読込)まれる。
【0020】取込まれたデータは、スタートデータ記録
部1,1′を有するトラックT1,t1 のデータを最初
にし、またエンドデータ記録部2,2′を有するトラッ
クT4 ,t4 のデータを最後にし、かつこれらデータ間
に、トラックT2 ,t2 及びT3 ,t3 を挾んで、つま
り、トラックT1 〜T4 ,t1 〜t4 を一本のトラック
としてデータを読取るように作用する。
【0021】したがって、各トラックT1 〜T4 ,t1
〜t4 の全てにスタートデータ記録部1,1′とエンド
データ記録部2,2′とを有さなくても読取ることが可
能となる。
【0022】また、カードCにデータを書込む際は、磁
気ヘッドh1 ,h1 ′で書込むデータの当初にスタート
データを記録し、磁気ヘッドh4 ,h4 ′で書込むデー
タの最後にエンドデータを記録する以外は、全て真のデ
ータを書込むように作用する。したがって、従来のよう
に、各磁気ヘッドh1 〜h4 ,h1 ′〜h4 ′で各トラ
ックT1 〜T4 ,t1 〜t4 にそれぞれ書込むデータの
当初と最後に、スタートデータとエンドデータを記録す
る必要がなく、各トラックT1 〜T4 ,t1 〜t4 を有
効に活用することができる。
【0023】図5は、カードCの表面のトラックT1
4 へのデータの書込み、又はデータの読取りは、カー
ドCの往動時に、さらにカードCの裏面のトラックt1
〜t 4 へのデータの書込み、又はデータの読取りは、カ
ードCの復動時に行うようにしている。
【0024】このため、磁気ヘッドは上部の磁気ヘッド
1 だけとし、カードCの復動時は、磁気ヘッドh1
4 が裏面の各トラックt1 〜t4 の位置に合致するよ
うに、カードCの整列ストッパSが図示しないソレノイ
ドにより二点鎖線で示される位置に移動するように構成
されている。
【0025】このように、カードCを往復動させるよう
にすると、磁気ヘッド数が少なくなり、低コストに実施
することが可能となる。
【0026】なお、上述の実施例では、カードCの表裏
に各4本のトラックを設けるようにしたが、5本以上と
してもよく、また3本とすることもできる。さらに、カ
ードCの表面と裏面のトラック位置は、互いに重ならな
いように構成されているが、カードCの表面と裏面との
間に、非磁性帯層を設けたときは、表,裏面のトラック
位置は重なってもよい。この場合は、互いに反対面のト
ラック位置に関係なくトラックを形成できるので都合が
よい。
【0027】また、上述の実施例では、カードCの表,
裏面にトラックT1 〜T4 ,t1 〜t4 からなるそれぞ
れ一群のデータとしたが、これを各面当り複数群のデー
タとしてもよい。例えば、各面に2群のデータとしたと
きを図1を用いて説明すると、カードCの表面にトラッ
クT1 〜T4 からなる一郡のデータとトラックt1 〜t
4 からなる一群のデータとすることができる。この場
合、トラックT1 〜T4のデータの書込み又は読取りは
カードCの往動時に、そしてトラックt1 〜t4のデー
タの書込み又は読取りは、カードCの復動時に、磁気ヘ
ッド部H1 をトラックT1 ,t1 の間隔分だけカードC
の挿入方向(移動方向)と直交する方向に移動させるこ
とにより行われる。
【0028】カードCの表,裏面間に非磁性帯層を設け
たときは、カードCの裏面にも磁気ヘッド部H2 用いて
表面と同様に複数のデータ群を設けることができる。こ
のデータ群は、隣のトラックと干渉しない範囲で多数の
データ群を形成でき、カードC全体のデータ量を飛躍的
に高めることができる。なお、データ群形成において
は、磁気ヘッド部H1 ,H2 をカードCの往復時に合わ
せて移動させたが、ヘッド部H1 ,H2 は固定としてカ
ードCを移動させるようにしてもよい。
【0029】
【発明の効果】本発明に係るカードは、複数のトラック
のうちの一方の外側のトラックの一端部にスタートデー
タ記録部を設けるとともに、他方の外側のトラックで、
かつそのスタートデータ記録部と反対側の一端部にエン
ドデータ記録部を設けたので、各トラック毎にスタート
とエンドのデータ記録部を有さず、多くのデータを記録
することができる。
【0030】また、複数のトラックは、カードの表裏の
両側に設けたときは、さらに多くのデータを記録するこ
とができる。
【0031】さらに、カード処理装置は、複数のトラッ
クに対応した磁気ヘッドを有する磁気ヘッド部と、その
磁気ヘッドで読取られたデータのうち、外側の両トラッ
クに記録されているデータ間に、他のトラックのデータ
を介在させて読取り処理し、又はその磁気ヘッド部を介
してその複数のトラックへ所定のデータを書込む際に、
その所定データの最初の部分はスタートデータ記録部を
有する一方の外側のトラックに書込むとともに、その所
定のデータの最後の部分は前記エンドデータ記録部を有
する他方の外側のテラックに書込み、その所定のデータ
の残部は他の残りのトラックに書込むように書込み処理
する処理手段とを有するので、効率よく、読取り処理と
書込み処理を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係るカードの正面図であ
る。
【図2】図1の右側面図である。
【図3】本発明の一実施例に係るカード処理装置の概略
構成図である。
【図4】図3の右側面図である。
【図5】他の実施例に係るカード処理装置の概略構成図
である。
【符号の説明】
1,1′ スタートデータ記録部 2,2′ エンドデータ記録部 10 制御器(処理手段) C 磁気カード本体(カード) T1 〜T4 ,t1 〜t4 トラック H1 ,H2 磁気ヘッド部 h1 〜h4 ,h1 ′〜h4 ′ 磁気ヘッド

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 磁気カード本体の挿入方向と平行した、
    データを記録するための複数のトラックを有する磁気カ
    ードにおいて、 前記複数のトラックのうちの一方の外側のトラックの一
    端部に前記データの始まりを意味するデータを記録する
    スタートデータ記録部を設けるとともに、他方の外側の
    トラックで、かつそのスタートデータ記録部と反対側の
    一端部にそのデータの終りを意味するデータを記録する
    エンドデータ記録部を設けたことを特徴とする磁気カー
    ド。
  2. 【請求項2】 複数のトラックは、磁気カード本体の表
    裏の両側に設けられていることを特徴とする請求項1記
    載の磁気カード。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2に記載の磁気カードを処
    理する磁気カード処理装置において、 前記複数のトラックに対応した磁気ヘッドを有する磁気
    ヘッド部と、 前記磁気ヘッド部で読取られたデータのうち、前記外側
    の両トラックに記録されているデータ間に、他のトラッ
    クのデータを介在させて読取り処理し、又はその磁気ヘ
    ッド部を介してその複数のトラックへ所定のデータを書
    込む際に、その所定データの最初の部分は前記スタート
    データ記録部を有する一方の外側のトラックに書込むと
    ともに、その所定のデータの最後の部分は前記エンドデ
    ータ記録部を有する他方の外側のトラックに書込み、そ
    の所定のデータの残部は他の残りのトラックに書込むよ
    うに書込み処理する処理手段と、 を有することを特徴とする磁気カード処理装置。
JP4311186A 1992-10-27 1992-10-27 磁気カード及びその処理装置 Expired - Lifetime JP2619592B2 (ja)

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