JP2619359B2 - 配線用遮断器 - Google Patents

配線用遮断器

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JP2619359B2
JP2619359B2 JP61005239A JP523986A JP2619359B2 JP 2619359 B2 JP2619359 B2 JP 2619359B2 JP 61005239 A JP61005239 A JP 61005239A JP 523986 A JP523986 A JP 523986A JP 2619359 B2 JP2619359 B2 JP 2619359B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [技術分野] 本発明は配線用遮断器に関するものである。
[背景技術] 第12図はこの種の配線用遮断器の遮断機構部を示して
おり、消弧装置80のグリッド板75を内蔵する形で固定接
点板67の両側にアーク駆動コイル69が設けられ、そのア
ーク駆動コイル69の高さ位置を可動接触子8の開離時の
上死点位置としていた。そのためコイル径が大きくなる
上に固定接点38と可動接点8との接触する位置より離れ
た位置となり、結果接点38,8間に発生するアークに効果
的に磁気駆動力が与えられず、アーク電圧の上昇が遅く
限流性が悪いという問題があった。
[発明の目的] 本発明は上述の問題点に鑑みて為されたものでその目
的とするところは短絡電流を高速且つ高限流で効率良く
遮断することができ、遮断容量の大幅向上が図れる配線
用遮断器を提供するにある。
〔発明の開示〕
本発明は、接触圧が与えられるばね手段を備え、短絡
電流の通電時に前記ばね手段に反して可動する可動接触
子と、前記可動接触子と接触開離する固定接点を備えた
固定接点板と、前記固定接点の近傍に配設されたアーク
駆動コイルとを有し、外部操作可能なハンドルにより前
記可動接触子を前記固定接点に接触開離させる配線用遮
断器において、短絡電流の通電時に電磁駆動力により前
記可動接触子を開離方向に直接押し駆動するプランジャ
ーを有した電磁駆動手段を設け、前記アーク駆動コイル
は、その高さ位置が前記可動接触子の接触時の可動接点
位置よりも内径で高く前記ハンドルによる前記可動接触
子の開離時よりも外径で未満の可動接点位置に設定され
たものであって、前記アーク駆動コイルの高さ位置を前
記電磁駆動手段のプランジャーにより押し駆動されて開
離した状態の可動接触子の可動接点の高さ位置と略同等
に設定したことを特徴とする。
(実施例) 以下の実施例においては、3極型のブレーカを示す。
第1図に示すように、基本的には短絡電流のような過大
電流や、過電流が通過すると駆動される引き外し装置10
と、引き外し装置10が駆動されるとトリップ動作を行な
うトリップ装置40と、トリップ装置40がトリップ動作を
行なうと瞬間的に開離される接点装置79と、接点装置79
の開離時に発生するアークを消弧する消弧装置80とをハ
ウジング1内に納装したものであって、ハウジング1の
上面からはトリップ装置40に連動したハンドル78が起倒
自在に突出する。引き外し装置10と接点装置79と消弧装
置80とは各極ごとに設けられており、またトリップ装置
40は3極が共有する形で設けられている。ハウジング1
はベース1aと、ベース1a上に被嵌されるカバー1bとから
構成されており、カバー1bの中央部に形成されたハンド
ル挿通孔2を通してハンドル78がハウジング1の外部に
突出する。
引き外し装置10は、第4図および第5図に示すよう
に、電磁引き外し装置10aと熱動引き外し装置10bとから
構成される。電磁引き外し装置10aは、コイル11、ヨー
ク12、プランジャー13、復帰ばね14、およびブッシュ15
から構成される。コイル11は略L字形の切欠溝16を有す
る矩形状の平板17をL字状に折曲して構成されているも
のであって、右端部に端子片18が一体に延設された半タ
ーンのコイル11が形成されるのである。ここでコイル11
は、電路に沿って端子片18に近い方が横片11aとなり、
端子片18から離れた方が縦方11bとなる。端子片18の中
央部には端子ねじ孔19が形成され、端子片18のコイル11
側の端部にはねじ孔20が形成される。また、コイル11の
縦片11bの先端部には突片21が設けられる。ヨーク12は
第5図に示すように略S字状に折曲された磁性体により
形成されており、上段の第1横片12aと中段の第2横片1
2bとの両横片12a,12bには上下方向の一直線上でそれぞ
れ矩形状の透孔22a,22bが形成される。下段の第3横片1
2cの中央部にはねじ孔23が形成される。而して第2横片
12bと第3横片12cとの間には上記コイル11が介装され、
コイル11の横片11aが第3横片12cに対面するとともに、
コイル11の縦片11bとヨーク12の第1縦片12dとがコイル
11の横片11aを介して対面する形で配置される。また、
第2横片12bに形成された透孔22bにはブッシュ15が装着
される。ブッシュ15は上面がやや窪んだ直方体状に合成
樹脂成型品等の非磁性体により形成されており、底面の
中央部に矩形状の透孔27が開口し、透孔27の開口周縁の
下面の全周に挿入用突条28が突設されている。しかる
に、挿入用突条28を第2横片12bに圧入することによ
り、ブッシュ15がヨーク12に固定されるのである。ここ
で、透孔27は第1横片12aの透孔22aと略等しい寸法に形
成されている。プランジャー13は磁性体により形成され
ており、上端部が略L字形に折曲されて引掛片24が形成
され、中央部には側方に開放されたばね収納凹所25が形
成され、更に下端には後述の可動接触子8の一端を係合
する凹欠13aが設けられている。ばね収納凹所25の上下
幅はヨーク12の第1横片12aと第2横片12bとの間の幅に
略等しく設定される。ばね収納凹所25は上下両端面から
突設したばね保持突起26間に復帰ばね14を装着するよう
になっている。プランジャー13の中央及び下端部はヨー
ク12の第1横片12aに形成された透孔22aおよびブッシュ
15の透孔27に対応して断面矩形状に形成されており、両
透孔22a,27に上下移動自在に挿通される。而してブッシ
ュ15を装着したヨーク12にプランジャー13を挿通し、ヨ
ーク12の第1横片12aと第2横片12bとの間にばね収納凹
所25を対応させた状態で復帰ばね14をばね収納凹所25に
装着すれば、復帰ばね14の上下両端部はヨーク12の第1
横片12aと第2横片12bとにそれぞれ弾接し、プランジャ
ー13が上下に移動するときに復帰ばね14が圧縮され、プ
ランジャー13に復帰力が作用するのである。又プランジ
ャー13の中央部はコイル11の縦片11bとヨーク12の第1
縦片12dとの間に配置され、コイル11への通電によりプ
ランジャー13が下方に吸引されるように構成される。
ところで、コイル11の一端部に形成された突片21には
熱動引き外し装置10bが結合される。
熱動引き外し装置10bは、ヒータ板31、バイメタル板3
2、および押圧調節ねじ33により構成される。ヒータ板3
1およびバイメタル板32はそれぞれ下端部に突片21が挿
入される挿入孔34,35を有し、バイメタル板32を電磁引
き外し装置10a側としてヒータ板31とバイメタル板32と
を積層し、挿入孔34,35に突片21を挿入して突片21をか
しめることにより、ヒータ板31とバイメタル板32とがコ
イル11に一体に固定されるようになっている。ヒータ板
31とバイメタル板32とを積層した状態において、バイメ
タル板32の上端部はヒータ板31の上端よりも上方に突出
しており、この突出部分に形成されたねじ孔36に押圧調
節ねじ33が螺合するのである。ヒータ板31の上端部に
は、第1図に示すように、通電路を構成する編組線37が
接続され、ヒータ板31が定格を越える過電流により加熱
されると、バイメタル板32の上端部が電磁引き外し装置
10a側に曲がるようになっているのである。この構成に
より、ヒータ板31とバイメタル板32とがコイル11と一体
化されるのであり、組立時の取り扱いが容易となるので
ある。
以上のようにして構成された引き外し装置10は第1図
に示すように端子片18をハウジング1の外部に露出させ
るように配置され、ベース1aの下面より螺入される固定
ねじ3,4の先端部が端子片18に形成されたねじ孔19およ
びヨーク12に形成されたねじ孔23に螺合されることによ
り、ベース1aの定位置に固定される。また、端子片18の
端子ねじ孔19には端子ねじ29が螺合する。この引き外し
装置10は、各極ごとに設けられるものであって、互いに
独立して動作するようになっている。
トリップ装置40は、第1図、第2図に示すように左右
に離間した略平行な一対の支承板41aを一体に連結した
形状に形成された保持フレーム41を備えており、各支承
板41aの下端部はそれぞれ内向きに折曲されて固定片41b
を形成している。両固定片41b上には固定板47が跨がる
形で配設され、ベース1aの下面より挿通される固定ねじ
5を固定板47に形成された一対のねじ孔41aに螺合する
ことにより、保持フレーム41がベース1aに固定されるよ
うになっている。保持フレーム41において引き外し装置
10側の端部にはラッチリンク51がリンクピン52により回
動自在に軸支される。ラッチリンク51は、軸支部分より
も引き外し装置10に近い部分に下方に突出するばね受け
突片53を有し、このばね受け突片53と保持フレーム41の
端部に上方に向かって突設されたばね受け突片42との間
に圧縮ばね54を挟持する。ラッチリンク51において引き
外し装置10に近い端部にはラッチ片55が延設されてお
り、ラッチ片55は連動バー61に形成された保持溝62内に
挿入される。
連動バー61は軸方向の3箇所から略等間隔離間して押
圧片63と引掛片64とが互いに略直交する方向に突設され
るとともに、軸方向の中央部に押圧片63とは略直交する
方向に係止片65が突設された形状に形成されており、連
動バー61の軸方向の両端部はハウジング1の内側面の定
位置に回動自在に軸支されている。押圧片63は上記熱動
引き外し装置10bの押圧調節ねじ33の先端に対応して配
置され、また引掛片64は電磁引き外し装置10aの引掛片2
4の下面側に配設される。而してプランジャー13が下方
に引き込まれるかバイメタル板32がヒータ板31から離れ
る向きに曲がると、連動バー61が第1図中左回りに回転
するのである。ここで、連動バー61の3箇所に押圧片63
と引掛片64とが設けられていることにより、各極ごとに
設けられた引き外し装置10のうちのいずれか1つが動作
すると連動バー61が回転するのである。係止片65には側
面および先端面が開口する上記保持溝62が形成されてお
り、係止片65の先端部では保持溝62の上壁は係止片65の
先端に向かって緩やかに昇り傾斜する傾斜面66を形成し
ている。ラッチリンク51において軸支部分よりも引き外
し装置10から遠い端部には押さえ片56が延設されてお
り、押さえ片56の下面には係止レバー71の上端が当接す
る。
係止レバー71は下端部がリンクピン72により保持フレ
ーム41に回動自在に軸着されており、軸着部分よりも上
片には引き外し装置10から離れる向きにばね受け突片73
が突設されている。このばね受け突片73は保持フレーム
41の上端部において引き外し装置10に近付く向きに突設
されたばね受け突片53との間で圧縮ばね74を挟持する。
また、係止レバー71には切欠孔98が形成されており、切
欠孔98の下縁からは引き外し装置10から離れる向きで昇
り傾斜する傾斜片76が延設される。係止レバー71の切欠
孔98にはクレドル81より延設された係止突片82が挿入さ
れる。
クレドル81は保持フレーム41の両支承板41aに略平行
な脚片を備えた略コ字形に折曲されており、リンクピン
83により下端部が回動自在に保持フレーム41に軸着され
る。クレドル81の上端部内周面には軸突起84が打ち出さ
れており、軸突起84は円柱状であって円柱の周面の一部
を軸方向に平行な平面85で切り取って周面を優弧状とし
た形状に形成される。この軸突起84には第1リンク86の
上端部が回動自在に軸着される。第1リンク86はクレド
ル81と同様に略コ字形に形成され、両脚片の上端部には
軸突起84と直径の略等しい優弧状に切り欠かれた軸受溝
87を有しており、この軸受溝87が軸突起84に回動自在に
結合される。軸受溝87の開口幅は、軸突起84の軸方向と
直交する面内における軸突起84の最小幅よりは大きく、
軸突起84の直径よりは小さく設定されている。従って軸
突起84の軸方向と直交する面内で軸突起84の平面85と平
行な方向から第1リンク86の軸受溝87を軸突起84に挿入
し、その後第1リンク86を軸突起84の軸の回りに回転さ
せれば、第1リンク86がクレドル81に保持されるのであ
る。ここで、軸突起84における平面85の位置はクレドル
81と第1リンク86との動作範囲においては軸受溝87の開
口縁と平面85とが直交しない位置に設けられ、クレドル
81と第1リンク86との動作範囲において両者が脱落しな
いようになっている。
第1リンク86の下端部は第2リンク89の上端部にリン
クピン88により回動自在に連結される。リンクピン88に
は引張ばね92の一端部が結合されている。引張ばね92の
他端部はハンドルリンク91の上端部の引掛孔93に連結さ
れている。ハンドルリンク91は第2図に示すように、下
方に開放された略コ字形に形成されており、上端部がハ
ンドル78に一体に結合され、ハンドル78の起倒に伴なっ
て揺動するようになっている。すなわち、ハンドルリン
ク91の下端部は保持フレーム41の支承板41aの外側面に
突設された軸突起44に係合する下方に開放された略U字
形の軸受溝94を有しており、軸突起44の回りでハンドル
78とともに回動自在となっている。支承板41aの外側面
において軸突起44とは異なる位置にはハンドルリンク91
の回動範囲を規制するストッパ突起45が突設されてい
る。また、ハンドルリンク91において保持フレーム41よ
りも上方に突出する部分にピン95が装着される。ハンド
ル78の下端部上面にはハウジング1の内周面に形成され
た円弧面6に沿った円弧面96が形成されており、両円弧
面6,96はともに上記軸突起44を中心とする円弧となって
いる。ところで、第2リンク89の下端部は接点装置79に
連結される。
接点装置79は、可動接点7を備えた可動接触子8と、
可動接触子8を保持するクロスバー9と、後述する消弧
装置80に一体に設けられた固定接点38とを備えている。
可動接触子8はヒータ板31に一端部が接続された編組線
37の他端部が接続されるとともに後端8aを上記の電磁引
外し装置10aのプランジャ13の下端の凹欠13に係合して
押し駆動されるように後方に延設している。クロスバー
9はハウジング1の内周面の定位置に軸支されているも
のであって、他極の可動接触子8を同時に駆動するよう
になっている。つまり上述した連動バー61と同様にクロ
スバー9は各極の可動接触子8を同時に保持しており、
いずれか1つの可動接触子8が動作すると、残りの可動
接触子8も同様に動作するようにしているのである。ク
ロスバー9は合成樹脂成形品等の絶縁材料により形成さ
れており、軸方向の3箇所に接触子保持部39を備えてい
る。接触子保持部39は、クロスバー9の軸方向から見た
外形が略三角形状で、可動接触子8の略中央上部を貫通
するとともに接点圧力用ねじりばね100を挿着した軸ピ
ン101を軸支して可動接触子8を回動自在に保持し、ま
た上記第2リンク89をその下端部の両側片間に可動接触
子8を挿通した状態で接触子保持部39の前下部に軸ピン
57により回動自在に軸支して連結している。
可動接点7とともに接点を構成する固定接点38は消弧
装置80を構成する固定接点板67の上面に設けられてお
り、固定接点板67の一端部にはアーク走行板68が設けら
れる。固定接点板67において固定接点38を挟んでアーク
走行板68とは反対側の端部にはアーク駆動コイル69の一
端部が接続される。アーク駆動コイル69は下方に開放さ
れた略U字形に曲成されており、両脚片間に対応する位
置に固定接点38が位置するように配設される。更に説明
するとアーク駆動コイル69は、その高さ位置が可動接触
子8の接触時の可動接点7の位置よりも内径で高くハン
ドル78による可動接触子8の開離時よりも外径で未満の
可動接点7の位置に設定されている。アーク駆動コイル
69の他端部は固定板70に接続される。固定板70は階段状
に屈曲されており、その下段側にはベース1aの下面から
挿入される固定ねじ7を螺合させることにより固定板70
をベース1aに固定してある。固定板70の上段側はハウジ
ング1の外側面に露出する端子片70aとなり、端子片70a
には端子ねじ73が螺合する。アーク走行板68の上方には
消弧器74が配設される。消弧器74は、上下方向に小間隔
離間して平行に配設された導電板である複数枚のグリッ
ド板75と、グリッド板75を保持する絶縁材料で形成され
た保持枠77とで形成される。
以上のようにして、端子片18、コイル11、ヒータ板3
1、編組線37、可動接触子8、可動接点7、固定接点3
8、固定接点板67、アーク駆動コイル69、固定板70およ
びその端子片70bを通る電路が形成されるのである。
(動作) 以下、動作を説明する。まず、第11図に示すように、
ハンドル78が引外し装置10側(第11図中右側)に倒され
ているときには、可動接点7と固定接点38とが開離す
る。この状態においては、連動バー61の保持溝62内にラ
ッチリンク51のラッチ片55がラッチされ、ラッチリンク
51は圧縮ばね54によりリンクピン52の回りで反時計方向
に付勢されている。ラッチリンク51の押さえ片56の下面
は係止レバー71の上端縁に当接しており、係止レバー71
は圧縮ばね97によりリンクピン72の回りで時計方向に付
勢されている。ここで、ラッチリンク51と係止レバー71
とが当接していることにより、両者の回転止めがなされ
る。係止レバー71の切欠孔98にはクレドル81の係止突片
82が挿入され、クレドル81の回転止めがなされている。
一方、引張ばね92の両端を結ぶ直線は軸突起84よりも右
側を通り、かつ第1リンク86と第2リンク89とを連結す
るリンクピン88に上向きのばね力が作用するから、第1
リンク86は軸突起84の回りで反時計方向に付勢される。
したがって、第2リンク89がクロスバー9を介して連結
された可動接触子8とともに右上方に引き上げられて可
動接点7と固定接点38とが開離しているのであり、クロ
スバー9が時計方向に付勢される。
次に、第1図に示すように、ハンドル78を消弧装置80
側(図中左側)に倒すと、引張ばね92の両端を結ぶ直線
が軸突起44よりも左側を通り、かつばね力が下向きに作
用するから、ハンドルリンク91は反時計方向に付勢さ
れ、ハンドル78が左側に倒された状態が維持される。こ
こで、ハンドルリンク91は、ストッパ突起45に当接する
ことにより、最大回動角が規制されている。また、この
状態において引張ばね92の両端を結ぶ直線がクレドル81
を軸支するリンクピン83よりも右側を通り、かつばね力
が上向きに作用するから、クレドル81は反時計方向に付
勢されることになる。ここでクレドル81、係止レバー7
1、ラッチリンク51、連動バー61は上述した接点の開離
状態と同じ状態に保たれる。一方、第1リンク86と第2
リンク89とを連結するリンクピン88は引張ばね92のばね
力により左側に引っ張られているから、第1リンク86と
第2リンク89とが略一直線上に並ぶことになり、第2リ
ンク89にクロスバー9を介して連結された可動接触子8
が下方に押圧されて可動接点7と固定接点38とが閉成さ
れる。この時ねじりばね100のばね力により十分な接圧
が得られるようになっている。この閉成状態では可動接
触子8の後端8aが電磁引外し装置10aのヨーク12の横片1
2cの切り欠き溝12d及びコイル11の切り欠き溝11を介し
て横片12bとコイル11の横片11aとの間に入り、プランジ
ャ13の凹欠13aに係合した状態にある。
以上のようにして接点が閉成されている状態で短絡電
流のようなきわめて大きな電流が流れると、電磁引外し
装置10aのプランジャ13が下方に駆動され、凹欠13aに係
合している可動接触子8の後端8aを下方に第6図に示す
ように押し下げ、可動接触子8を軸ピン101を中心とし
て時計方向に回動させ、可動接点7と固定接点38とを瞬
間的に開離する。ここで、可動接点7の開離に伴なって
アークが発生するが、アーク駆動コイル69の回りに発生
する磁界とアークとの間に作用するローレンツ力によ
り、アークは消弧器74のグリット板75に向かって強く付
勢され、アーク長が急速に引き延ばされる。第7図
(a)乃至(d)は可動接点7の上述の開離時のアーク
の磁気駆動を示す図面であり、同図(a)の閉成状態で
短絡電流がアーク駆動コイル69に流れ、同図(b)で示
すように開離した可動接点7と固定接点38との間にはア
ークが発生し、そのアークはアーク駆動コイル69によっ
て発生する磁界による駆動力により同図(c)に示すよ
うにグリッド板75方向に引きのばされて同図(d)のア
ーク長が急速に引き延ばされるのである。ここでアーク
のグリット板75方向への移行は可動接点7が1乃至5mm
程度開離したときが最も効率よく移行するから、アーク
駆動コイル69の高さ位置が開離した可動接点7の高さ位
置と略同等又はやや上方の位置に設定したことは最も効
率よくアークの移行を促すためである。第8図は従来例
と本実施例のアーク電圧、アーク電流と開離時間との変
化特性の比較を示しており、同図中イ曲線で示すように
本実施例のアーク電流に対する限流は短時間で行なわ
れ、アーク電圧の上昇はロ曲線で示すように速い。これ
に対して従来例はハ曲線でしめすようにアーク電流に対
する限流が遅く、その為ニ曲線で示すようにアーク電圧
の上昇も遅い。
さて上記のプランジャ13の押し駆動による可動接触子
8の回動によって行なわれた接点の開離に引き続いて、
電磁引外し装置10aによりトリップ装置40が駆動され
る。電磁引外し装置10aは短絡電流のみではなく、定格
の数倍以上程度の大電流が流れると作動する。すなわ
ち、電磁引外し装置10aのコイル11を大電流が通過する
と、プランジャー13が復帰ばね14のばね力に抗してさら
び下方に引き込まれ、プランジャー13の上端部に形成さ
れた引掛片24により連動バー61の引掛片64が下方に引か
れる。これにより、連動バー61は第9図に示すように反
時計方向に回転し、ラッチリンク51のラッチ片55が保持
溝62の傾斜面66により下方に押圧される。すなわち、ラ
ッチリンク51が圧縮ばね54のばね力で右回転し、係止レ
バー71への押圧力が解除されるから、係止レバー71が圧
縮ばね97のばね力で左回転し、クレドル81の係止突片82
が係止レバー71の切欠孔98から外れる。クレドル81は上
述したように、引張ばね92のばね力により反時計方向に
付勢されているから、係止レバー71との係合が解除され
ると反時計方向に回転し、第1リンク86を左上方に引き
上げる。また、第1リンク86が引き上げられると、引張
ばね92の収縮とともに第2リンク89が右上方に引き上げ
られ、可動接点7を固定接点38から引き離すように可動
接触子8が引き上げられる。このようにして可動接点7
が固定接点38から離れると第7図(d)に示すようにア
ーク長が引きのばされ、グリッド板75でアークが分割さ
れてアークの消弧が行なわれる。また、アーク発生にと
もなう高圧のアークガスは排気板99を通してハウジング
1外に排出される。
以上のように、定格の数倍以上程度の大電流が通過し
たときには、電磁引外し装置10aが作動してトリップ装
置40が駆動されるが、定格よりもやや大きい程度の過電
流が長時間通電されたときには、ヒータ板31がバイメタ
ル板32を加熱することにより、バイメタル板32が曲が
り、押圧ねじ33が連動バー61の押圧片63を押圧すること
により連動バー61を反時計方向に回転させ、上述したの
と同様にトリップ装置40を作動させて接点を開離させる
ことができる。
このように、トリップ装置40が作動すると、クレドル
81が係止レバー71から外れるものであるから、接点を再
度閉成するためには、リセットを行なう必要がある。リ
セットは第10図に示すように、ハンドル78を右側に最大
限に倒すことによって行なわれる。すなわち、ハンドル
78を右側に最大限に倒すと、ハンドルリンク91に設けた
ピン95によりクレドル81の押圧突片86が右方向に押圧さ
れ、クレドル81が時計方向に回転する。この操作により
クレドル81の係止突片82が係止レバー71の切欠孔98の下
縁に延設された傾斜片76に沿って切欠孔98内に挿入さ
れ、クレドル81からの押圧力で係止レバー71が反時計方
向に回転する。したがって、係止レバー71の上端がラッ
チリンク51の押さえ片56の下面に当接することになり、
ここでハンドル78を右側に倒す力を除去すれば、第11図
の状態に復帰するのである。
〔発明の効果〕
本発明は、接触圧が与えられるばね手段を備え、短絡
電流の通電時に前記ばね手段に反して可動する可動接触
子と、前記可動接触子と接触開離する固定接点を備えた
固定接点板と、前記固定接点の近傍に配設されたアーク
駆動コイルとを有し、外部操作可能なハンドルにより前
記可動接触子を前記固定接点に接触開離させる配線用遮
断器において、短絡電流の通電時に電磁駆動力により前
記可動接触子を開離方向に直接押し駆動するプランジャ
ーを有した電磁駆動手段を設け、前記アーク駆動コイル
は、その高さ位置が前記可動接触子の接触時の可動接点
位置よりも内径で高く前記ハンドルによる前記可動接触
子の開離時よりも外径で未満の可動接点位置に設定され
たものであって、前記アーク駆動コイルの高さ位置を前
記電磁駆動手段のプランジャーにより押し駆動されて開
離した状態の可動接触子の可動接点の高さ位置と略同等
に設定したので、短絡電流が流れると可動接触子を電磁
駆動力により急速に開離方向に駆動させることができ、
前記アーク駆動コイルの高さ位置を前記電磁駆動手段の
プランジャーにより押し駆動されて開離した状態の可動
接触子の可動接点の高さ位置と略同等に設定したので、
可動接触子の開離時において、可動接点と固定接点との
間で発生したアークを高速で移行させる駆動力が常に働
くことになり、短絡電流を高速且つ高限流で効率良く遮
断することと、これにより遮断容量の大幅な増大化が図
れるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の実施例の接点の閉成状態を示す断面
図、第2図は同上に使用するトリップ装置と接点装置と
の分解斜視図、第3図は同上に使用する接点装置と消弧
器の一部省略した上面図、第4図は同上に使用する引外
し装置の斜視図、第5図は同上に使用する引外し装置の
分解斜視図、第6図は同上において短絡電流が通電され
た状態を示す断面図、第7図、第8図は同上の動作説明
図、第9図は同上においてトリップ動作を行なった状態
を示す断面図、第10図は同上においてリセット状態を示
す断面図、第11図は同上においてオフ状態を示す断面
図、第12図は従来例の消弧器及び接点装置の一部省略し
た側面図である。 7は可動接点、8は可動接触子、10aは電磁引出し装
置、13はプランジャ、13は凹欠、74は消弧器、69はアー
ク駆動コイル、75はグリッド板である。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】接触圧が与えられるばね手段を備え、短絡
    電流の通電時に前記ばね手段に反して可動する可動接触
    子と、前記可動接触子と接触開離する固定接点を備えた
    固定接点板と、前記固定接点の近傍に配設されたアーク
    駆動コイルとを有し、外部操作可能なハンドルにより前
    記可動接触子を前記固定接点に接触開離させる配線用遮
    断器において、短絡電流の通電時に電磁駆動力により前
    記可動接触子を開離方向に直接押し駆動するプランジャ
    ーを有した電磁駆動手段を設け、前記アーク駆動コイル
    は、その高さ位置が前記可動接触子の接触時の可動接点
    位置よりも内径で高く前記ハンドルによる前記可動接触
    子の開離時よりも外径で未満の可動接点位置に設定され
    たものであって、前記アーク駆動コイルの高さ位置を前
    記電磁駆動手段のプランジャーにより押し駆動されて開
    離した状態の可動接触子の可動接点の高さ位置と略同等
    に設定したことを特徴とする配線用遮断器。
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