JP2618317B2 - 抄紙機用キャンバスストレッチロール - Google Patents

抄紙機用キャンバスストレッチロール

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JP2618317B2
JP2618317B2 JP4311009A JP31100992A JP2618317B2 JP 2618317 B2 JP2618317 B2 JP 2618317B2 JP 4311009 A JP4311009 A JP 4311009A JP 31100992 A JP31100992 A JP 31100992A JP 2618317 B2 JP2618317 B2 JP 2618317B2
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JP
Japan
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canvas
roll
groove
rubber material
spiral groove
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鈴木  茂
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Meiji Rubber and Chemical Co Ltd
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Meiji Rubber and Chemical Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は製紙工程中の乾燥部で
使用される抄紙機用キャンバスストレッチロールに関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、製紙工程において、紙すき機はパ
ルプを繊維化した紙原料で紙層を形成するすき網部、こ
の紙層を圧縮脱水する圧縮部、さらに、これを乾燥する
乾燥部からできている。一般に、乾燥部は上下に配設さ
れた多数のドライヤーと、紙層を前記ドライヤーに押し
付けるドライヤーキャンバスと、このドライヤーキャン
バスを移送するキャンバスロールと、ドライヤーキャン
バスのテンションを調節するキャンバスストレッチロー
ルから構成されている。
【0003】図3は乾燥部の一部を示す説明用正面図で
ある。乾燥部はまず、多数のドライヤーを上下二段に配
設してなり、上段のドライヤー1と下段のドライヤー3
とは半ピッチずらして配設してなる。上下のドライヤー
1、3にはそれぞれキャンバスロールが設けられてい
る。キャンバスロールはドライヤーの間に設けられるキ
ャンバスロール5、7と、ドライヤーの上方または下方
に設けられるキャンバスロール9、10からなる。さら
に、ドライヤーキャンバスのテンションを調節するため
にキャンバスロール9、10のそれぞれには、適宜の位
置にキャンバスストレッチロール11、13が設けられ
ている。そして、これらのロールの配置構成において、
紙層をドライヤー1、3に押圧し、織布ベルトであるド
ライヤーキャンバス15、17が巻回されている。
【0004】即ち、ドライヤーキャンバス15は、ドラ
イヤー1とキャンバスロール5との間ではドライヤー1
の上面側(外側)を押圧するように交互にジグザグに巻
回され、キャンバスロール9の部分では任意の面に接し
て巻回されている。そして、キャンバスストレッチロー
ル11の位置を変更することによってキャンバス15の
テンションが調節される。乾燥される紙層19は、ドラ
イヤー1、3の間を点線で示すように交互に巻回され、
キャンバス15、17で押圧しながら移送されて順次乾
燥される。これらのロールとキャンバスから構成される
乾燥部の雰囲気温度は約90℃にもなり、ドライヤーの
温度は約120℃にも達する。尚、前記ドライヤー、キ
ャンバスロール及びキャンバスストレッチロールはすべ
て金属製ロールである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】紙の原料には種々の木
材パルプが使用されるが、パルプには樹脂(ピッチター
ル類)が含有されている。特に、新聞紙用として使われ
る低級パルプには比較的多くの樹脂が含まれている。ま
た、ダンボール箱などを古紙として使用すると、もとも
と紙に含浸されている樹脂の他に接着テープの粘着剤な
どが含まれることになる。これらの樹脂や粘着剤は製紙
工程において、乾燥部のドライヤー1、3を通るときに
高温になるために溶融した樹脂等がドライヤーキャンバ
ス15、17に付着する。
【0006】ドライヤーキャンバス15、17に付着し
た樹脂等は、ドライヤーキャンバス15、17の移送中
に100℃前後の高温になることから、キャンバスロー
ル9、10やキャンバスストレッチロール11、13に
貼着する。特に、ドライヤーキャンバス15、17のド
ライヤー1、3への押圧面側がキャンバスストレッチロ
ール11、13に巻回されるので、ドライヤーキャンバ
スに付着した樹脂等は前記キャンバスストレッチロール
11、13に点々と固まりとなって積層される。そし
て、これらの樹脂等の固まりはついには脱落し、ドライ
ヤーキャンバスを経て紙層に付着する。樹脂等の固まり
が紙層19に付着すると、紙層切れや装置のトラブルの
原因となった。
【0007】そこで、キャンバスストレッチロール1
1、13に貼着した樹脂等の脱落を防止するためには、
ロール表面を頻繁に掃除しなければならない。ロール表
面を掃除することは労力がかかるばかりでなく、生産性
を低減させることになる。一方、樹脂等がキャンバスス
トレッチロール11、13に貼着するのを防止するため
に、金属ロール表面にテフロンテープを巻き付けたり、
高硬度ゴム材質で被覆することが行なわれている。図4
はテフロンテープを巻き付けた従来のキャンバスストレ
ッチロールの正面図である。テフロンテープ20は耐熱
性であるために樹脂等の貼着をある程度防止することが
できるものの、合わせ目21の段差部分に樹脂等が貼着
するという問題がある。
【0008】また、高硬度ゴム材質には、エボナイトに
離型性を有するフッ素パウダー、シリコンオイル、高分
子ポリエチレン粉末等を混入したものが使用され、金属
性ロールに被覆してキャンバスストレッチロールが形成
される。これらの高硬度ゴム材質を被覆したキャンバス
ストレッチロールは、金属性ロールに比して樹脂等は貼
着し難いものの、一旦貼着が始まるとその固まりの進行
は一層早まることになる。さらに、静電気が発生するの
で被覆層にクラックが生じるという問題があった。
【0009】この発明はかかる現況に鑑みてなされたも
ので、樹脂等の貼着を防止し、耐久性に優れた高寿命の
キャンバスストレッチロールを提供せんとするものであ
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】そこで、この発明は、金
属ロール本体の表面をゴム材質によって被覆し、前記ゴ
ム材質表面に螺旋溝を形成したキャンバスストレッチロ
ールであって、前記ゴム材質は耐熱性、耐磨耗性を有
し、粘着防止剤として剥離性を有するフッ素パウダー、
シリコンオイルあるいは高分子ポリエチレン等を混入し
たゴム硬度50〜85度の低硬度ゴム材質であり、前記
螺旋溝は、ロール本体の中央部において方向が逆になる
ように振り分けられ、底部から開口部に向かって拡大し
た断面略V字状の溝であることを特徴とする。前記螺旋
溝は、ピッチを5〜8mm、開口部の溝幅を2〜5m
m、溝深さを2〜4mmとすることが望ましい。
【0011】
【発明の作用】被覆ゴム材質は硬度が低いために、ドラ
イヤーキャンバスのテンションによって表面が変位し、
樹脂等の貼着を防止するとともに、貼着した樹脂等を剥
離するように働く。螺旋溝はドライヤーキャンバスのテ
ンションの作用を増大させ、また螺旋溝によって樹脂等
の固まりの横方向への広がりを防止するように働く。
【0012】
【実施例】以下に、この発明を実施例に基づいて詳細に
説明する。この発明に係るキャンバスストレッチロール
は、従来の金属性ロール本体25の表面に低硬度ゴム材
質で被覆した被覆層27を設け、前記被覆層27の表面
にロール本体の中央部において方向が逆になる断面略V
字状の螺旋溝29を形成したものである。ロール本体2
5は従来使用されているパイプ状のロール芯体であれば
よい。この発明の特徴は、被覆層を低硬度ゴム材質で形
成するとともに、底部から開口部に向かって拡大した断
面略V字状の螺旋溝を形成した点にある。
【0013】前記低硬度ゴム材質は、耐熱性、耐摩耗性
を有するEPDM、CSM、H−NBR等を用い、貼着
防止剤として剥離性を有するフッ素パウダー、シリコン
オイルあるいは高分子ポリエチレン等を10〜30重量
%、望ましくは15〜20重量%混入する。ゴム硬度は
50〜85度、望ましくは60〜70度とする。前記低
硬度ゴム材質による被覆層27の形成方法は特に限定さ
れるものではなく、従来公知の方法により形成すればよ
い。被覆層27を従来とは逆に低硬度ゴム材質で形成し
たから、被覆層27はドライヤーキャンバスのテンショ
ンにより変位することになり、樹脂等を貼着し難くす
る。
【0014】この発明では、前記被覆層27に断面略V
字状の螺旋溝29を形成する。螺旋溝29はロールの中
央部において方向が逆になり、一条の螺旋溝29が中心
部で振り分けられている。螺旋溝29の振り分けられる
中心部の溝深さFは1.0mm、開口部の溝幅W
1.2mmとされる。さらに、中心部から約1周目以降
は溝深さFは3mm、開口部の溝幅Wを3.5mm
とされている。そして、螺旋溝29はピッチPが6.5
mmとされ、中心部の振り分け部分から約1周目にかけ
て徐々に溝深さと溝幅を増大して行くように形成されて
いる。ここで、前記断面略V字状溝は図示する形状に限
定されるものではなく、開口部が底部よりも大きければ
よく、従って、溝の底部及び側面を湾曲させたU字状、
あるいは逆台形状のものも含む。
【0015】前記螺旋溝29によって、表面積が小さく
なるから樹脂等が貼着し難いとともに、固まりの横への
広がりは溝によって阻止される。また、被覆層27は変
位が容易なように低硬度ゴム材質によって形成されてい
ることに加えて、螺旋溝29の形成によってさらに変位
が大きくなり、樹脂等の貼着を防止する。また、螺旋溝
29はロールの中央部で方向が逆になるように形成され
ているから、樹脂等の貼着物をロールの両端側に押し出
すように作用する。
【0016】
【発明の効果】以上詳述したように、この発明のキャン
バスストレッチロールは、従来とは逆に低硬度ゴム材質
で被覆層を形成しローラーの中央部で方向が逆になる螺
旋溝を形成したから、ドライヤーキャンバスに付着した
樹脂等の貼着を防止するとともに、貼着した固まりの広
がりを阻止する。従って、耐久性に優れた高寿命のキャ
ンバスストレッチロールを得ることができるばかりでな
く、紙の品質及び生産性の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例によるキャンバスストレッチ
ロールの正面図ある。
【図2】螺旋溝の形状を示す要部断面図である。
【図3】製紙工程における乾燥部の一部を示す説明用正
面図である。
【図4】従来のキャンバスストレッチロールの一例を示
す正面図である。
【符号の説明】
25 ロール本体 27 被覆層 29 螺旋溝

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属ロール本体の表面をゴム材質によっ
    て被覆し、前記ゴム材質表面に螺旋溝を形成したキャン
    バスストレッチロールであって、前記ゴム材質は耐熱
    性、耐磨耗性を有し、粘着防止剤として剥離性を有する
    フッ素パウダー、シリコンオイルあるいは高分子ポリエ
    チレン等を混入したゴム硬度50〜85度の低硬度ゴム
    材質であり、前記螺旋溝は、ロール本体の中央部におい
    て方向が逆になるように振り分けられ、底部から開口部
    に向かって拡大した断面略V字状の溝であることを特徴
    とする抄紙機用キャンバスストレッチロール。
  2. 【請求項2】 前記螺旋溝は、ピッチを5〜8mm、開
    口部の溝幅を2〜5mm、溝深さを2〜4mmとしたこ
    とを特徴とする請求項1記載の抄紙機用キャンバススト
    レッチロール。
JP4311009A 1992-10-26 1992-10-26 抄紙機用キャンバスストレッチロール Expired - Lifetime JP2618317B2 (ja)

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