JP2618102B2 - エレベータ用防犯装置及び方法 - Google Patents

エレベータ用防犯装置及び方法

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JP2618102B2
JP2618102B2 JP3978691A JP3978691A JP2618102B2 JP 2618102 B2 JP2618102 B2 JP 2618102B2 JP 3978691 A JP3978691 A JP 3978691A JP 3978691 A JP3978691 A JP 3978691A JP 2618102 B2 JP2618102 B2 JP 2618102B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、エレベータのかご内
に隠れていて犯罪を行う可能性のある不審人物を判定す
るエレベータ用防犯装置及び方法に関し、特に通常の利
用機能を損なうことなく確実に不審人物を判定して犯罪
を防止できるエレベータ用防犯装置及び方法に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】一般に、エレベータかごは戸閉状態にお
いて密室となるので、万一かご内で一般利用乗客がかご
内で他の乗客に襲われて危害を加えられても外部に救い
を求めることができない。従って、このような事態を防
止するため、従来より、種々の防犯装置が提案されてお
り、例えば、かご内の防犯ボタンを押すと、警報ブザー
が鳴動しながらかごが各階に強制停止する防犯装置や、
乗場の防犯運転ボタンを押すと、かご内に乗り込める乗
客が1人に制限される防犯装置等がある。
【0003】図6は、例えば特公昭63-27266号公報に記
載された、従来のエレベータ用防犯装置の要部を概略的
に示すブロック結線図である。図において、31は各階の
乗場に設置された乗場ボタン、32はかご内に設置された
行先ボタン、33は乗場ボタン31及び行先ボタン32から得
られる一定時間内の呼び入力数を積算する積算器、34は
閑散時判定基準となる所定の呼び数に相当する所定値信
号である。
【0004】35は入力Aに印加される積算器33からの一
定時間呼び数と入力Bに印加される所定値信号34とを比
較する比較器であり、入力A(呼び数)≧入力B(所定値
信号)のときに出力が「H」となり、入力A<入力Bの
ときに出力が「L」となる。
【0005】36は比較器35の出力が「H」になると付勢
される出力検出リレー、36bは出力検出リレー36の常閉
接点、37は乗場に設置された常開の防犯運転ボタン、38
はかご走行時の起動指令が与えられると閉成する常開接
点、39は付勢されるとかごに防犯運転の指令を与える防
犯指令リレー、39aは防犯指令リレー39の常開接点、
(+)及び(−)は直流電源の陽極及び陰極である。出力検
出リレー36の常閉接点36b、防犯運転ボタン37及び防犯
指令リレー39は、直流電源(+)及び(−)間に直列に挿入
されており、起動指令リレー(図示せず)の常開接点38は
常閉接点36bに並列接続されており、防犯指令リレー39
の常開接点39aは防犯運転ボタン37に並列接続されてい
る。
【0006】次に、図6に示した従来のエレベータ用防
犯装置の動作について説明する。乗客により乗場ボタン
31又は行先ボタン32が押されると、各ボタンの呼びを表
わす出力信号が「H」となり、呼び数が積算器33で演算
される。比較器35は、一定時間内の呼び数が所定値信号
34以上か否かを判定し、もし、所定値信号34以上の場合
は、閑散時ではないことを表わす「H」信号を出力し、
出力検出リレー36を付勢して常閉接点36bを開放する。
従って、利用者の多い昼間においては、常閉接点36bが
開放されているので、防犯運転ボタン37が押されて閉成
されても防犯指令リレー39は付勢されず、防犯運転状態
にはならない。
【0007】一方、夜間の閑散時には、エレベータの利
用者が減少するので、一定時間内の呼び数が所定値信号
34より少なくなり、比較器35は、閑散時を表わす「L」
信号を出力し、出力検出リレー36を消勢して常閉接点36
bを閉成する。ここで、防犯運転ボタン37が押されて閉
成されると、直流電源の陽極(+)から防犯運転ボタン37
及び常閉接点36bを介して直流電源の陰極(−)に至る回
路が形成され、防犯指令リレー39が付勢される。これと
同時に、常開接点39aが閉成されるので、防犯運転ボタ
ン37が開放された後も防犯指令リレー39は付勢状態を自
己保持する。
【0008】この状態で、かごに起動指令が発せられる
と、起動指令リレーが付勢されて常開接点38が閉成され
る。従って、かごの走行中に呼び数が増大し、出力検出
リレー36の付勢により常閉接点36bが開放されても、防
犯指令リレー39の付勢状態は自己保持される。即ち、夜
間の閑散時に防犯運転ボタン37が押されて、一旦防犯運
転状態に入ると、この防犯運転状態が自己保持されるこ
とになる。
【0009】このように、閑散時に乗場の防犯運転ボタ
ン37を操作することにより、例えばかごに1人の乗客し
か乗り込めないようにして、防犯運転状態とすることが
できる。しかし、かご内に不審人物が隠れている場合に
は、乗場から発見することができないため、防犯対策
施すことはできない。
【0010】そこで、かご内の不審人物の検出を目的と
した防犯装置も従来より提案されている。例えば、図示
しないが、特開平2−75582号公報には、かごの戸閉状態
において、かご呼び無しで且つ乗客が存在する場合に異
常信号を出力するエレベータ用防犯装置が記載されてい
る。この場合、重量検出手段によりかご内の乗客の存在
を検出し、戸の開閉状態検出手段により戸閉状態を検出
し、かご呼び検出手段によりかご呼び無しの状態を検出
している。
【0011】しかし、この防犯装置においても、通常の
利用者が乗り込んだときに、かご内の行先ボタンを押し
遅れると異常信号が出力されてしまうので、乗客に不安
感を与えるうえ異常信号の多発により無駄な労力を費や
してしまうおそれがある。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】従来のエレベータ用防
犯装置は以上のように、乗場の防犯運転ボタンを用いた
場合には、かご内に隠れている不審人物を発見すること
ができず、かご内の不審人物を検出可能にした場合に
は、一般乗客のかご呼び操作遅れ等により誤動作してし
まうので、信頼性が悪く無駄な手間がかかるという問題
点があった。
【0013】この発明は上記のような問題点を解決する
ためになされたもので、通常のエレベータ機能を損なう
ことなく、かご内に隠れている不審人物を確実に判定
し、犯罪を未然に防止することができるエレベータ用防
犯装置及び方法を得ることを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】この発明に係るエレベー
タ用防犯装置は、単位時間内に登録された呼び数に基づ
いて閑散時か否かを判定する閑散時判定手段と、閑散時
に無方向戸閉待機中のかご内に乗客が有るか否かを検出
する乗客検出手段と、乗客に対してアナウンスにより対
話を行うアナウンス手段と、アナウンスに対する乗客か
らの応答を判定する応答判定手段と、応答判定手段の判
定結果により乗客が不審人物か否かを判定する不審人物
判定手段と、不審人物判定手段により乗客が不審人物で
あると判定されたときに警報又は通報を発生する通信手
段とを備えたものである。
【0015】又、この発明に係るエレベータ用防犯方法
は、単位時間内に登録された呼び数に基づいて閑散時か
否かを判定するステップと、かごが無方向戸閉待機中で
あるか否かを判定するステップと、無方向戸閉待機中の
かご内に乗客が有るか否かを判定するステップと、閑散
時に無方向戸閉待機中のかご内に乗客が有ると判定され
たときに操作方法をアナウンスするステップと、アナウ
ンスに対する応答に基づいて乗客が不審人物か否かを判
定するステップと、乗客が不審人物と判定されたときに
警報又は通報を発生するステップとを含むものである。
【0016】
【作用】この発明においては、呼びの発生状況により閑
散時と判定されたときに、秤スイッチ等のセンサにより
無方向戸閉待機中のかご内に乗客がいることを検出する
と、エレベータ操作方法等をアナウンスによる対話形式
で指示し、そのときの応答により対話形式のステップを
進めて乗客が不審人物か否かを判定し、不審人物と判定
されたときには警報又は通報を発生する。
【0017】
【実施例】以下、この発明の一実施例を図について説明
する。図1はこの発明によるエレベータ用防犯装置の一
実施例を示す構成図である。図において、1は制御盤で
あり、CPU11と、CPU11に属するROM12及びRA
M13と、バスを介してCPU11に結合されたシリアル入
出力装置14及び入出力装置15とを備えている。
【0018】2はモータ及び巻上機を含みエレベータか
ごを昇降させる駆動装置、3は駆動装置2にワイヤを介
してかけられたつり合い重り、4はつり合い重り3と対
抗するように駆動装置2にかけられたエレベータのかご
室(以下、単にかごという)、5は戸開ボタン及び行先ボ
タン等が設けられたかご4内の操作盤、6は警報ブザー
音や音声メッセージを出力するためのスピーカ及びマイ
クを含むアナウンス装置、7はかご4内の乗客の有無を
重量で検出する秤装置である。駆動装置2、操作盤5、
アナウンス装置6及び秤装置7は、制御盤1内の入出力
装置15に接続されている。
【0019】8は制御盤1内のシリアル入出力装置14に
接続された通信装置、9は通信装置8と監視センタ(図
示せず)とを接続する電話回線である。21〜24は例えば
4階のビルを想定したときの各階の乗場ボタンであり、
制御盤1内の入出力装置15に接続されている。
【0020】制御盤1内のCPU11は、操作盤5(行先
ボタン)及び乗場ボタン21〜24からの呼び数に基づいて
閑散時か否かを判定する閑散時判定手段と、閑散時に無
方向戸閉待機中のかご4内に乗客が有るか否かを駆動装
置2の状態及び秤装置7からの重量信号に基づいて検出
する乗客検出手段と、アナウンス装置6を介してかご4
内の乗客に対してアナウンスにより対話を行うアナウン
ス手段と、アナウンスに対する乗客からの応答を判定す
る応答判定手段と、応答判定手段の判定結果により乗客
が不審人物か否かを判定する不審人物判定手段と、乗客
が不審人物であると判定されたときにアナウンス装置6
又は通信装置8を介して警報又は通報を発生する通信手
段とを備えている。
【0021】CPU11内の各手段はROM12内に予め格
納されたプログラムによって構成され、各手段の動作中
の演算結果等はRAM13内に格納されるようになってい
る。又、シリアル入出力装置14は、CPU11と通信装置
8との間の信号伝送を行い、入出力装置15は、CPU11
と駆動装置2及び操作盤5との間の情報交換を行う。入
出力装置15での情報交換には、電圧レベル変換、AD変
換、シリアル/パラレル変換等が含まれる。
【0022】次に、図1に示したこの発明によるエレベ
ータ用防犯装置の一実施例の通常動作について説明す
る。例えば、かご4が2階で無方向戸閉待機中の状態
で、利用客が1階で乗場ボタン21を押すと、1階の乗場
呼び信号が入出力装置15を介してCPU11に入力され、
CPU11は、周知の運転プログラムにより駆動装置2を
駆動し、かご4を下降方向に走行させ、1階で停止させ
て戸を開放する。続いて、利用客がかご4に乗り込み操
作盤5上の所望の行先ボタンを押すと、かご呼びが入出
力装置15を介してCPU11に入力され、戸閉後、同様の
運転プログラムにより、かご4は行先ボタンで指定され
た階床に走行する。
【0023】次に、図2〜図4のフローチャートを参照
しながら、図1に示したこの発明の一実施例の防犯動作
について説明する。図2はメインプログラム、図3は不
審人物判定プログラム、図4は不審人物処理プログラム
である。まず、図2のメインプログラムにおいて、CP
U11は、駆動装置2、操作盤5、秤装置7及び乗場ボタン
21〜24の状態を検出し、以下の、判定ステップS1〜S3を
実行する。
【0024】即ち、かご4が無方向で戸閉待機中である
か否かを判定し(ステップS1)、無方向戸閉待機中であれ
ば、かご4内に乗客が有りか否かを判定し(ステップS
2)、もし、このときに乗客が有れば、単位時間内に登録
された呼び数に基づいて閑散時か否かを判定する(ステ
ップS3)。例えば、ステップS3において、昼間の混雑時
には利用客が多いため「NO」と判定され、夜間の閑散
時には利用客が非常に少ない(単位時間内の呼び数が所
定値以下となる)ため「YES」と判定され、閑散時を
検出することができる。
【0025】以上の各ステップS1〜S3において「NO」
と判定された場合は、それぞれ、他のステップをスキッ
プしてリターンし、ステップS1〜S3を繰り返す。又、各
ステップS1〜S3において全て「YES」と判定され、閑
散時に無方向で戸閉待機中のかご4内に乗客有りと判定
された場合には、不審人物判定プログラム(図3)をコー
ルする(ステップS4)。
【0026】図3の不審人物判定プログラムにおいて、
CPU11は、まず、入出力装置15を介して指令を伝送
し、アナウンス装置6により、操作方法を、例えば、
「所望の行先ボタンを押して下さい」とアナウンスする
(ステップS10)。そして、このアナウンスに応答して実
際に操作が行われたか否かを判定し(ステップS11)、も
し、操作されれば、通常の乗客であると判定して図2の
メインプログラムにリターンし、操作されなければ、ス
テップS12において所定時間経過するまで待つ。
【0027】例えば、エレベータに不慣れなためにまご
ついている乗客が、ステップS10のアナウンスに応答し
て所定時間内に操作盤5上の行先ボタンを押すと、入出
力装置15を介してかご呼び信号を取り込むことにより、
乗客が応答操作したことを検出し、ステップS11からメ
インプログラムにリターンする。このとき、既にかご呼
びが登録されており走行方向が存在するので、ステップ
S1において「NO」と判定され、通常状態に復帰する。
【0028】一方、かご4内の乗客が、ステップS10のア
ナウンスに対して所定時間経過しても応答操作を行わな
い場合には、次の対応方法を、例えば、「戸開ボタンを押
して下さい」とアナウンスする(ステップS13)。そして、
このアナウンスに応答して実際に戸開操作が行われたか
否かを判定し(ステップS14)、もし、操作されれば、通常
の乗客であると判定して図2のメインプログラムにリタ
ーンし、操作されなければ、ステップS15において所定
時間経過するまで待つ。
【0029】例えば、かご4内の乗客が、ステップS13
のアナウンスに応答して、所定時間内に操作盤5上の戸
開ボタンを押すと、上述と同様に、乗客が応答操作した
ことを検出して、ステップS14からメインプログラムに
リターンする。そして、ステップS1において、戸開とな
っていることにより「NO」と判定され、通常状態に復帰
する。
【0030】一方、かご4内の乗客が、ステップS13の
アナウンスに対しても、所定時間経過するまでに応答操
作を行わない場合には、不審人物処理プログラム(図4)
をコールする(ステップS16)。
【0031】図4の不審人物処理プログラムにおいて、
CPU11は、まず、出力装置15を介して警報又は通報を
発生する(ステップS20)。即ち、アナウンス装置6、又
は、管理人室のブザーや表示灯等の警報装置(図示せず)
を駆動して警報を発生させるか、又は、シリアル出力装
置14から、通信装置8及び電話回線9を介して監視セン
タに電話し、不審人物が居ることを通報する。
【0032】その後、かご4内に乗客が有りか否かを判
定して(ステップS21)、乗客が無しと判定されるまで戸
開状態を保持する(ステップS22)。即ち、一旦不審人物
と判定されると、かご4内の乗客がいなくなるまで戸開
状態となるので、かご4内に隠れることは不可能にな
る。この間に、乗客がかご4から出るか、警報を受けた
管理人又は通報を受けた防災センタや監視センタの係員
が駆け付けてきて乗客をかご外に連れ出すと、ステップ
S21で「NO」と判定されて図2のメインプログラムに
リターンし、ステップS2において「NO」と判定されて
通常状態に復帰する。
【0033】このように、呼びの発生状況により閑散時
と判定され(ステップS3)且つ無方向戸閉待機中と判定さ
れたときに(ステップS1)、秤スイッチ7等のセンサによ
り、かご内に乗客がいることを検出すると(ステップS
2)、エレベータ操作方法等をアナウンスによる対話形式
で指示し(ステップS10)、そのときの応答により対話形式
のステップを進め(ステップS13)、不審人物と判定された
ときには警報又は通報を発生すること(ステップS20)が
できる。
【0034】従って、かご4内に不審人物が隠れていて
もこれを確実に判定して発見することができ、一方で
は、エレベータに不慣れな乗客に対して操作方法が案内
されるので、安心してエレベータを利用することができ
且つ不審人物と誤判定されることはない。又、利用者の
多い昼間においては、無駄なアナウンスが行われないの
で、通常のエレベータ機能が損なわれることはない。
【0035】尚、上記実施例では、不審人物処理プログ
ラムにおいて、かご4から乗客がいなくなるまで戸開保
持(ステップS22)したが、戸開保持ステップS22を省略し
てもよい。この場合も、不審人物が戸開ボタンを押して
かご4から出るか、又は、管理人等により連れ出される
までは、乗客有無の判定ステップS21で「YES」と判
定され続けるので、図2のメインプログラムにリターン
して通常状態に復帰することはない。
【0036】又、戸開保持ステップS22により不審人物
を排除するようにしたが、不審人物を逮捕することを考
慮すれば、例えば、図5のように、不審人物処理プログ
ラムに戸閉状態保持ステップを挿入することが望まし
い。図5は、この発明によるエレベータ用防犯方法の他
の実施例の不審人物処理プログラムを示すフローチャー
トである。
【0037】図5において、まず、通報状態を警告する
ため、例えば、「戸開ボタンを押して外に出ないと監視
センタに通報します」とアナウンスする(ステップS2
3)。そして、所定時間が経過するまで(ステップS24)、
乗客有無判定ステップS21を実行し、所定時間内に不審
人物がかご4の外に出ると、ステップS21で「NO」と判
定されて通常状態に復帰する。
【0038】もし、不審人物が所定時間経過後もかご4
内に居る場合には、戸閉状態を保持すると共に、エレベ
ータの運転を休止して、かご呼び及び乗場呼びの登録並
びに戸開操作等を全て不能にする(ステップS25)。これ
により、不審人物はかご4の外に出ることができなくな
る。続いて、警報又は通報ステップS20を実行し、監視
センタの係員又は管理人が対応することにより、不審人
物を容易に逮捕することができる。
【0039】尚、上記各実施例では、CPU11の判定機
能が確実であることを前提として説明したが、警報又は
通報ステップS20の後に、監視センタの係員又は管理人に
よる再判定ステップを挿入してもよい。即ち、係員又は
管理人が、電話回線及びインタホン等の直接通話システ
ムを介して、かご4内の乗客と通話することにより、不
審人物であるか否かを再判定することができる。又、こ
の場合、直接通話により不審人物でないと判定されたと
きには、監視センタからの遠隔操作又は管理人室のスイ
ッチ操作で通常状態に復帰させる機能を付加してもよ
い。
【0040】又、かご4内の乗客有無判定のために秤装
置7を用いたが、赤外線や画像処理等を用いて乗客を検
出してもよい。更に、アナウンスの応答による不審人物
判定ステップは、2段階又は3段階に限らず、任意の段
階数だけ設定できることは言うまでもない。
【0041】
【発明の効果】以上のようにこの発明によれば、単位時
間内に登録された呼び数に基づいて閑散時か否かを判定
する閑散時判定手段と、閑散時に無方向戸閉待機中のか
ご内に乗客が有るか否かを検出する乗客検出手段と、乗
客に対してアナウンスにより対話を行うアナウンス手段
と、アナウンスに対する乗客からの応答を判定する応答
判定手段と、応答判定手段の判定結果により乗客が不審
人物か否かを判定する不審人物判定手段と、不審人物判
定手段により乗客が不審人物であると判定されたときに
警報又は通報を発生する通信手段とを備え、閑散時と判
定されたときに無方向戸閉待機中のかご内に乗客がいる
ことを検出すると、エレベータ操作方法等をアナウンス
による対話形式で指示し、そのときの応答により不審人
物と判定されたときには警報又は通報を発生するように
したので、通常のエレベータ機能を損なうことなく、か
ご内に隠れている不審人物を確実に判定し、犯罪を未然
に防止することができるエレベータ用防犯装置が得られ
る効果がある。
【0042】又、この発明によれば、単位時間内に登録
された呼び数に基づいて閑散時か否かを判定するステッ
プと、かごが無方向戸閉待機中であるか否かを判定する
ステップと、無方向戸閉待機中のかご内に乗客が有るか
否かを判定するステップと、閑散時に無方向戸閉待機中
のかご内に乗客が有ると判定されたときに操作方法をア
ナウンスするステップと、アナウンスに対する応答に基
づいて乗客が不審人物か否かを判定するステップと、乗
客が不審人物と判定されたときに警報又は通報を発生す
るステップとを含み、閑散時と判定されたときに無方向
戸閉待機中のかご内に乗客がいることを検出すると、エ
レベータ操作方法等をアナウンスによる対話形式で指示
し、そのときの応答により不審人物と判定されたときに
は警報又は通報を発生するようにしたので、通常のエレ
ベータ機能を損なうことなく、かご内に隠れている不審
人物を確実に判定し、犯罪を未然に防止することができ
るエレベータ用防犯方法が得られる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明によるエレベータ用防犯装置の一実施
例を示す構成図である。
【図2】この発明によるエレベータ用防犯方法のメイン
プログラムの一実施例を示すフローチャートである。
【図3】この発明によるエレベータ用防犯方法の不審人
物判定プログラムの一実施例を示すフローチャートであ
る。
【図4】この発明によるエレベータ用防犯方法の不審人
物処理プログラムの一実施例を示すフローチャートであ
る。
【図5】この発明によるエレベータ用防犯方法の不審人
物処理プログラムの他の実施例を示すフローチャートで
ある。
【図6】従来のエレベータ用防犯装置の要部を概略的に
示すブロック結線図である。
【符号の説明】
1 制御盤 2 駆動装置 4 かご 5 操作盤 6 アナウンス装置 7 秤装置 8 通信装置 9 電話回線 11 CPU 21〜24 乗場ボタン S1 かごが無方向戸閉待機中であるか否かを判定する
ステップ S2 乗客が有るか否かを判定するステップ S3 閑散時か否かを判定するステップ S10、S13 操作方法をアナウンスするステップ S11、S12、S14、S15 乗客が不審人物か否かを判定す
るステップ S20 警報又は通報を発生するステップ S21 かご内の乗客が無しと判定するステップ S22 かごの戸開状態を保持するステップ S25 かごの戸閉状態を保持し且つかごの運転を不能
にするステップ
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭59−39673(JP,A) 特開 昭58−89569(JP,A) 特開 平1−181687(JP,A) 特開 昭58−197172(JP,A) 特開 平2−75582(JP,A) 特開 昭60−167873(JP,A) 特開 昭55−130469(JP,A) 実開 昭51−28660(JP,U) 実開 昭56−51768(JP,U)

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 単位時間内に登録された呼び数に基づい
    て閑散時か否かを判定する閑散時判定手段と、前記閑散
    時に無方向戸閉待機中のかご内に乗客が有るか否かを検
    出する乗客検出手段と、前記乗客に対してアナウンスに
    より対話を行うアナウンス手段と、前記アナウンスに対
    する前記乗客からの応答を判定する応答判定手段と、前
    記応答判定手段の判定結果により前記乗客が不審人物か
    否かを判定する不審人物判定手段と、前記不審人物判定
    手段により前記乗客が不審人物であると判定されたとき
    に警報又は通報を発生する通信手段と、を備えたエレベ
    ータ用防犯装置。
  2. 【請求項2】 単位時間内に登録された呼び数に基づ
    いて閑散時か否かを判定するステップと、かごが無方向
    戸閉待機中であるか否かを判定するステップと、前記無
    方向戸閉待機中のかご内に乗客が有るか否かを判定する
    ステップと、前記閑散時に前記無方向戸閉待機中のかご
    内に乗客が有ると判定されたときに操作方法をアナウン
    スするステップと、前記アナウンスに対する応答に基づ
    いて前記乗客が不審人物か否かを判定するステップと、
    前記乗客が不審人物と判定されたときに警報又は通報を
    発生するステップと、を含むエレベータ用防犯方法。
  3. 【請求項3】 乗客が不審人物と判定されたときに、か
    ご内の乗客が無しと判定されるまで前記かごの戸開状態
    を保持するステップを含むことを特徴とする請求項2の
    エレベータ用防犯方法。
  4. 【請求項4】 乗客が不審人物と判定されたときに、か
    ごの戸閉状態を保持すると共に前記かごの運転を不能に
    するステップを含むことを特徴とする請求項2のエレベ
    ータ用防犯方法。
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