JP2615877B2 - 雲台システム - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は雲台システムに関し、特にテレビカメラやテ
レビレンズ等の撮像装置を搭載したカメラ用雲台部を撮
像装置から遠く離れた位置に設けた操作部から公衆電話
回線、専用電話回線そして無線等の通信回線を介して遠
隔操作し、撮影に関するズーミング、フォーカシング、
パンニングそしてチルティング等の駆動操作を行う際に
好適な雲台システムに関するものである。

（従来の技術） 従来よりテレビ放送等ではビルの屋上や山頂等の遠隔
地にテレビカメラやテレビレンズ等の撮像装置を搭載し
たカメラ用の雲台部を配置し、放送局内のコントロール
室に設けた操作部より通信回線を介して遠隔操作し、ズ
ーミング、フォーカシング、パンニングそしてチルティ
ング等の各種の撮影条件で撮影するようにした雲台シス
テムを用いている。

この中にはお天気カメラと称される据置型及び移動型
の雲台システムや中継用として設置された据置型のパラ
ボラアンテナ旋回装置を用いた雲台システム等がある。
このパラボラアンテナの旋回装置は一般に大型化であり
又高価格であり、更に設置場所も制御されてくるという
問題点があった。

一方最近のテレビニュース番組等においては中継番組
制作が増加してきている。中継番組制作において中継基
地の無い所からテレビ放送を行うには、中継車に搭載し
ている映像受信機と映像送信機を例えば建物の屋上等の
送信可能な位置に仮設置している。そしてテレビカメラ
側の映像送信機から映像受信機に向けて映像を送り、そ
の後映像送信機により映像を放送局等の所定の所へ送信
している。このような方式においては映像受信機と映像
送信機の設置が大変困難となり、又設置場所が限定され
る等の欠点があった。

特に映像信号を所定の位置から放送局に送信する場
合、例えば高い建物に設置した映像送信機から送信信号
を送付しなければならない等の問題点があった。

（発明が解決しようとする問題点） 本発明は既に設置された雲台システム又は移動型雲台
システムの一部を利用し、任意の場所からテレビ中継を
行う場合に通信回線（無線電話や電話回線等）の可能な
所ならどこでも設置移動が可能で、しかも容易に映像を
放送局等の所定の場所に送信することが出来る運用効率
の高い雲台システムの提供を目的とする。

（問題点を解決する為の手段） テレビカメラを搭載したカメラ用雲台部と該テレビカ
メラからの映像を送信する映像送信機と該カメラ用雲台
部を制御する第１制御回路及び該映像送信機を制御する
第２制御回路とを有する制御部と、該制御部と通信回線
で接続した操作部とを有し、該操作部により該テレビカ
メラ及びカメラ用雲台部を駆動制御するようにした雲台
システムにおいて、該テレビカメラの近傍に映像受信機
を搭載した映像受信機用雲台部を設け、該映像受信機に
て該テレビカメラ以外から送られてくる映像信号を受信
し、該映像送信機に該映像信号を送信するように制御す
る第３制御回路を該制御部内に設け、該操作部により該
受信用雲台部を駆動制御するようにしたことである。

（実施例） 第１図は本発明の一実施例のブロック図である。

図中１はテレビカメラ用レンズ、２はテレビカメラ、
３はカメラハウジングであり、テレビカメラ用レンズ１
とテレビカメラ２を収納している。４はカメラ用雲台部
であり、カメラハウジング３を搭載している。

５は映像受信機であり、テレビカメラ２近傍に配置さ
れており、例えば不図示のテレビ中継車等の映像送信機
から送信されてくる映像を受信している。

６は受信用雲台部であり映像受信機５を搭載してい
る。映像受信機５と受信用雲台部６は例えば可搬型に構
成され設置移動可能となっている。

７は映像送信機（TxFPU）であり、テレビカメラ２で
得られた映像（テレビ画像）を例えば放送局等の映像受
信機に送信している。

８は制御部であり、映像送信機７を制御する第２制御
回路９とカメラ用雲台部４やテレビカメラ２等を制御す
る第１制御回路10そして受信用雲台部６や映像受信機５
等を制御する第３制御回路11を有している。

12は制御部８用のモデム、14は操作部であり、通常放
送局のコントロール室に設置されておりカメラ用雲台部
４の操作と受信用雲台部６の操作とを選択して行う切替
え手段を有している。13は操作部14用のモデムである。

15は通信回線であり、公衆電話回線、専用電話回線そ
して無線電話等から成り、制御部８側のモデム13と操作
部14側のモデム13とを接続している。

本実施例においてモデム12よりテレビカメラ２及び映
像受信機５側の各要素は通信回線の可能な所に固定又は
移動可能に設置されている。

本実施例において操作部14からの制御信号はモデム13
を介して通信回線15によりモデム12に伝送される。該制
御信号はモデム12により復調され制御部８に入力され
る。制御部８においては該制御信号の識別を行い制御項
目に従い第１、第２又は第３制御回路へ該制御信号を分
配する。

第２制御回路９においては映像送信機７の電源、チャ
ンネル設定、映像送信信号の選択等の制御を行ってい
る。

第１制御回路10においてはテレビカメラ２の初期セッ
ト、テレビレンズ１のズーミング、フォーカシング、ア
イリス等の制御そしてカメラ用雲台部４のパンニング、
チルテイング等の制御を行っている。

第３制御回路11においては映像受信機５の電源、チャ
ンネル設定、そして受信用雲台部６のパンニング、チル
テイング等の制御を行っている。

本実施例において雲台システムを例えばお天気カメラ
システムとして使用する場合は操作部14内の切替え手段
によりカメラシステムに切替えてテレビレンズ１、テレ
ビカメラ２そしてカメラ用雲台部４を操作し、テレビカ
メラ２で撮影された映像を制御部８の第２制御回路９を
介して映像送信機７によりマイクロ波を用いて放送局に
伝送している。又中継システムとして使用する場合に
は、操作部14内の切替え手段により中継システムに切替
えてまず受信用雲台部６を中継車のある位置方向に向け
る。そして中継車のテレビカメラで撮影された映像を中
継車側に設置した映像送信機よりマイクロ波等を利用し
映像受信機５に伝送する。映像受信機５は伝送されてき
た映像信号を制御部８の第３制御回路11を介して映像送
信機７に伝送する。そして映像送信機７より該映像信号
をマイクロ波を用い放送局や他の位置に設置されている
映像受信機に再伝送している。

尚、本実施例において受信用雲台部６に映像送信機７
を搭載し、モデム12とモデム13とを公衆電話回線で接続
すれば複数の放送局にて該雲台システムを操作すること
ができる。又、映像受信機５を搭載した受信用雲台部６
を自局又は自局の中継所へ向けて設置すれば本発明の雲
台システムの利用範囲をより拡大することができる。

（発明の効果） 本発明によれば従来の雲台システムの一部に可搬型又
は固定型の映像受信機と該映像受信機を搭載する受信用
雲台部を設けることにより、例えばお天気カメラシステ
ム以外に中継システムも同時に実現することができ、か
つ全体を有線又は無線の通信回線で接続し、制御するこ
とができる為任意の場所に容易に設置することができる
等の特長を有した雲台システムを構成することができ
る。

この他本発明はお天気カメラシステムのみ又は中継シ
ステムのみの運用も可能である為、必要に応じてこれら
のシステムを組み必要な場所に設置することが出来、運
用効率の高いバラエティに富んだテレビ放送システムを
提供することが出来る等の特長を有している。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例のブロック図である。 図中１はテレビレンズ、２はテレビカメラ、３はカメラ
ハウジング、４はカメラ用雲台部、５は映像受信機、６
は受信用雲台部、７は映像送信機、８は制御部、９は第
２制御回路、10は第１制御回路、11は第３制御回路、1
2、13はモデム、14は操作部、15は通信回線、である。

Claims (2)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】テレビカメラを搭載したカメラ用雲台部と
   該テレビカメラからの映像を送信する映像送信機と該カ
   メラ用雲台部を制御する第１制御回路及び該映像送信機
   を制御する第２制御回路とを有する制御部と、該制御部
   と通信回線で接続した操作部とを有し、該操作部により
   該テレビカメラ及びカメラ用雲台部を駆動制御するよう
   にした雲台システムにおいて、該テレビカメラの近傍に
   映像受信機を搭載した映像受信機用雲台部を設け、該映
   像受信機にて該テレビカメラ以外から送られてくる映像
   信号を受信し、該映像送信機に該映像信号を送信するよ
   うに制御する第３制御回路を該制御部内に設け、該操作
   部により該映像受信機用雲台部を駆動制御するようにし
   たことを特徴とする雲台システム。
2. 【請求項２】前記カメラ用雲台部と前記映像受信機用雲
   台部とは該操作部内に設けた切替手段を有した１つの共
   通の操作手段により操作されていることを特徴とする請
   求項１記載の雲台システム。