JP2615847B2 - 垂直磁気記録膜 - Google Patents

垂直磁気記録膜

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JP2615847B2
JP2615847B2 JP12884688A JP12884688A JP2615847B2 JP 2615847 B2 JP2615847 B2 JP 2615847B2 JP 12884688 A JP12884688 A JP 12884688A JP 12884688 A JP12884688 A JP 12884688A JP 2615847 B2 JP2615847 B2 JP 2615847B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は新しい垂直磁気記録膜に関するものである。
(従来の技術) 垂直磁気記録は従来の長手記録方式に比べ磁気記録密
度を飛躍的に高める記録方式として注目されさかんに研
究されている。特にコバルト・クロム合金膜は、垂直磁
気記録膜としてすぐれた特性を有している。このコバル
ト・クロム合金の垂直磁気特性は、コバルトの濃度が20
%の近傍のみでしか得られないこと、また保磁力、垂直
磁気異方性磁界などの磁気特性は、膜の作製条件などに
非常に敏感であることから、垂直磁気記録膜として最適
な膜を作製するには、種々の成膜パラメータを厳密に制
御しなければならないことが知られている。
一方コバルトとクロムを交互に積層した組成変調構造
を有する膜の垂直磁気記録膜への研究も行なわれている
(例えばジャーナルオブアプライドフィジクス(J.App
l.Phys.)第61巻、第5号1979頁から1989頁参照)。し
かしながらこのコバルトとクロムの組成変調膜では、コ
バルト層の膜厚が小さいところで垂直磁化膜となるもの
の、飽和磁化の値が小さいため垂直磁気記録膜として用
いるには不適当である。
(発明が解決しようとする課題) コバルト・クロム合金膜は垂直磁化膜となる合金組成
の幅が非常にせまく、そのために結晶磁気異方性にかか
わる基本的な磁気特性を向上させることができないこ
と、さらに磁気記録特性に影響を与える保磁力、垂直磁
気異方性電界などの磁気特性が成膜条件に大きく依存
し、成膜条件のコントロールが非常に厳しいという問題
をもっている。
一方コバルト/クロムの組成変調膜は、垂直磁化膜と
なる領域での飽和磁化の値が小さいために磁気記録膜に
は用いることができないという欠点がある。
本発明の目的は垂直磁化膜となる領域が広く、この領
域でも飽和磁化が大きく、さらに磁気記録特性に影響を
与える膜の磁気的性質が成膜条件に依存しない、つまり
成膜条件の厳密なコントロールを必要としない、新しい
垂直磁気記録膜を提供することにある。
(課題を解決するための手段) 本発明は、コバルトリッチのコバルト・クロム合金層
と、コバルトプアのコバルト・クロム合金またはクロム
の層が交互に積層された組成変調構造を有し、(1)組
成変調波長が10Åから100Åの範囲内にあって、(2)
コバルトリッチ合金層の組成変調波長に対する膜厚比が
1/10から1/2に範囲内にあり、(3)コバルトリッチ合
金層のコバルト濃度が70at%以上で、コバルトリッチ合
金層とコバルトプア合金層のコバルト濃度の差が10at%
以上あることを特徴とする垂直磁気記録膜である。
(実施例) 以下本発明について実施例により説明する。第1図は
本発明の垂直磁気記録膜断面に模式図である。本発明の
実施にあたっては、第2図に示した交互蒸着装置を用い
て成膜を行なった。第2図の蒸着装置の真空チャンバー
内にはそれぞれ組成の異なる2つのコバルト・クロム合
金インゴットを充填した2つの電子ビーム蒸着源1,
1′、基板2、基板加熱ヒーター3、二つの電子ビーム
蒸着源の蒸着レートをモニターするための水晶振動子膜
厚計4,4′、二つの蒸着源から出た分子線の開閉を行な
うシャッター5,5′、真空ゲージがあり、ゲートバルブ
7を通して図示していない真空ポンプにより真空排気さ
れる。蒸着用基板としてはシリコンを用いた。なお比較
例としてCo80Cr20の組成をもつ合金膜を蒸着前の真空度
が2.0×10-8Torr、基板温度100℃、蒸着レート1.0Å/se
cの条件で作製した。この膜は、飽和磁化400emu/cm3
保磁力800Oe、垂直磁気異方性エネルギー4×105erg/cm
3の垂直磁化膜であった。
以下実施例で作製した膜の全体の膜厚は3000Åであ
る。
まず、蒸着前の真空度が2.0×10-8Torr、基板温度100
℃、蒸着レート1.0Å/secの条件でコバルトリッチ合金
がCo90Cr10、コバルトプア合金がCo65Cr35について、組
成変調波長およびそれぞれの合金層の厚さを変えた膜を
作製し、飽和磁化、垂直磁気異方性エネルギーを測定し
た。飽和磁化、磁気異方性の大きさは振動試料型磁力計
およびトルク磁力計を用いて測定した。その結果を第1
表に示す。なお垂直異方性の認められなかったものにつ
いては垂直磁気異方性エネルギーの欄は単に(−)の符
号を、同じく非磁性のものについては(×)の符号を付
すにとどめた。
第1表からわかるように、垂直磁気異方性を有する膜
は組成変調波長が10Åから100Åで、コバルトリッチ合
金層の組成変調波長に対する膜厚比が1/10から1/2の広
い範囲にわたって得られることがわかる。
次にコバルトリッチ合金層の厚さを10Å、コバルトプ
ア合金層の厚さを50Åに固定し、それぞれの合金のコバ
ルト濃度を変えた場合、飽和磁化、垂直磁気異方性エネ
ルギーの大きさがどう変化するかを調べた結果を第2表
に示す。垂直磁気異方性エネルギーの欄の符号について
は第1表と同じである。
第2表からわかるように垂直磁気異方性を有する膜
は、コバルトリッチ合金層のコバルト濃度が70at%以上
で、コバルトリッチ合金層とコバルトプア合金層のコバ
ルト濃度の差が10%以上のときに得られ、また垂直磁気
記録膜として十分な大きさの飽和磁化をもっていること
がわかる。
次に、磁気記録特性上重要な因子である保磁力が成膜
条件にどう依存するか調べた。成膜条件のパラメータと
して蒸着前のチャンバーのベース真空度、基板温度、蒸
着レートを変えて保磁力がどう変化するかを調べた。保
磁力(膜面に垂直方向に磁場をかけた時の保磁力)は、
振動試料型磁力計で得られたM−Hループより読みとっ
た。作製した膜の構造はすべて同一で、コバルトリッチ
合金層としてCo80Cr20を15Å、コバルトプア合金層とし
て、Co60Cr40を45Åの厚さで交互に積層したものであ
る。保磁力の成膜条件に対する依存性を第3表にまとめ
た。
第3表からわかるように、磁気記録特性上重要な因子
となる保磁力は、チャンバーのベース真空度、基板温
度、蒸着レートの成膜パラメータにはほとんど依存しな
い。つまり、垂直磁化膜を作製する上で従来のコバルト
・クロム合金膜で必要であった、種々の成膜パラメータ
の厳密な制御が不要であることがわかる。
以上の実施例は、基板としてシリコンを用いたもので
あったが、ガラスあるいはポリイミド基板を用いても同
様の結果が得られた。
(発明の効果) 以上実施例にて説明したように本発明の構造を有する
垂直磁気記録膜は、従来のコバルト・クロム合金膜の製
造に必須であった成膜条件の厳密なコントロールが必要
でなく、また、従来のコバルト/クロムの組成変調膜に
比べ飽和磁化の値が大きく、従来のコバルト・クロム合
金膜と同程度の値をもつために垂直磁気記録膜として用
いることができるものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の垂直磁気記録膜の構造を示す模式図。
第2図は本発明を実施するために用いた蒸着装置の模式
図。 図において1,1′は蒸着源、2は基板、5,5′はシャッタ
ー、8はコバルトリッチ合金層、9はコバルトプア合金
層。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】コバルト濃度が相対的に高いコバルトリッ
    チのコバルト・クロム合金層と、コバルト濃度が相対的
    に低いコバルトプアのコバルト・クロム合金またはクロ
    ムの層が交互に積層された組成変調構造を有する膜にお
    いて、組成変調波長が10Åから100Åの範囲内であり、
    コバルトリッチ合金層の組成変調波長に対する膜厚比が
    1/10から1/2の範囲内にあり、コバルトリッチ合金層の
    コバルト濃度が70at%以上で、コバルトリッチ合金層と
    コバルトプア合金層のコバルト濃度の差が10at%以上あ
    ることを特徴とする垂直磁気記録膜。
JP12884688A 1988-05-25 1988-05-25 垂直磁気記録膜 Expired - Lifetime JP2615847B2 (ja)

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JPH01298518A JPH01298518A (ja) 1989-12-01
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