JP2615360B2 - Pfbcプラントにおける流動媒体を加熱する方法および装置 - Google Patents

Pfbcプラントにおける流動媒体を加熱する方法および装置

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Description

【発明の詳細な説明】 技術分野 本発明はPFBCプラントの一体的部分を構成する方法お
よび装置に関する。負荷変動と関係してそのようなプラ
ントにおける流動床レベルの調整は、特に、収納容器か
ら、前記プラントの燃焼装置へ供給されるまたはそれか
ら排出される流動媒体の助けによって行われる。流動床
レベル調整と関連して流動床の温度制御を極度に乱さな
いため、供給される流動媒体の温度は流動床の温度と極
度に異なってはならない。本発明の目的は収納された流
動媒体を流動床の温度制御の乱れが可能なかぎり小さい
ように特別の方法によって加熱することである。
背景技術および諸問題 欧州特許第0124842号は“流動床を有する燃焼装置を
備えた発電プラント”を説明している。前記燃焼装置は
流動床に供給された燃焼を燃やす。前記プラントは前記
燃焼装置から収納容器へのおよびその逆の流動媒体の移
転によって作動状態に従って流動床レベルを調整する手
段が設けられており、流動媒体のための前記収納容器は
排出および再注入導管によって前記燃焼装置に接続され
ており、そして前記収納容器は、弁を備えた導管を通じ
て、前記燃焼装置内より低い圧力を有する空間に接続さ
れており、そして前記再注入導管は、弁を備えた導管を
通じて、圧力気体給源に接続されており、該気体給源の
圧力は前記燃焼装置内の圧力より高い。前記プラントの
燃焼装置および収納容器はともに圧力容器内に包囲され
ている。
それとは違って、流動床を有する燃焼装置を備えたプ
ラントにおいて流動媒体を扱う手段に関する先行技術
が、J.E.ハンウェイ2世およびW.F.ポドルスキーによる
“加圧流動床燃焼装置からの固形体の排出および処理”
と題された米国イリノイ州アルゴン市アルゴン国立研究
所からの報告ANL/CEN/FE−81−3に詳細に説明されてい
る。
PFBCプラントは様々な外部制限形状を有する多数の多
少相互に依存する制御システムを有する。これに関連し
て、一つの重要な制御システムは前記プラントからの電
力の出力と無関係に約摂氏850度の一定の温度に流動床
を維持するように設計されている制御装置である。
前記プラントからの利用可能な電力出力と流動床レベ
ルとの間には比較的明確な関係が存在する。一定電力出
力を維持し得るために、燃焼される石炭混合物が連続的
に供給されなくてはならない。発生される灰は流動床に
おける流動媒体の量を増す傾向があり、それにより流動
床レベルは上昇する傾向にある。これが起きない事実
は、望ましい現在の流動床レベルと一致する設定値を有
する流動床レベル制御装置が、燃焼間における新流動媒
体の生成量に等しい量の流動媒体が排出されることを保
証する事実による。
負荷変動が生じるとき、流動床レベルは新負荷状態に
適合するように変更されることを必要とする。あらゆる
ことにもかかわらず、新流動媒体の生成は比較的大きく
ないから、もし流動媒体の排出が停止したならば流動床
において得られるであろう増加率は負荷要求が増された
場合には、所望流動床レベル変更速度を提供するには通
常全く十分ではない。負荷の減少の場合には、流動媒体
排出速度が増加されることは真である。しかし、そのよ
うな方法のみでは一般的に負荷変動に対処し得ないであ
ろう。上記から明らかなように、前記欧州特許に開示さ
れた方法は、流動床レベルは、負荷変動特に電力要求が
増された場合には、流動床レベルを上昇させるために収
納容器からさらに流動媒体を注入することによって調整
されることと、流動床レベルを低下させ得るためには流
動媒体が流動床から吸い出されることとを意味する。
上記は、それ自体が、負荷変動時に流動床レベルを調
整するための簡単な比較的迅速で安全な方法である。し
かし、上記方法は流動床の温度制御に極めて高い要求を
課し、実際上それは負荷変動が起り得る速さに対して制
限的であるくらい高い要求である。この理由は、流動媒
体の収納容器は圧力容器の内部に位置されているけれど
も、収納容器内に収納された流動媒体は流動床より相当
低い温度を有することである。流動媒体は注入および排
出によって生じる温度制御に対する妨害的影響を減らす
ためには、もし収納容器内の流動媒体が流動床温度に概
ね一致する温度を有するならばそれは望ましいであろ
う。流動媒体の加熱は、勿論、多数の異なる方法で行わ
れ得る。本発明は流動床自体によって構成される蓄熱を
使用しつつ収納容器内の流動媒体を加熱する一代替方法
を説明する。
発明の概要および利点 本発明による流動媒体を加熱する装置は二つの並列作
用する同一の収納容器を有する。負荷増加時に、流動媒
体は前記二つの容器から流動床の底に注入されて、流動
床レベルを急速に上げる。対応する方式で、流動媒体
は、負荷減少時には、流動床の底から排出されて前記二
つの容器へ戻る。二つの容器内にある収集された流動媒
体は、前記容器の全容積の半分に相当し、そして考えら
れた当初の位置において、両容器は半分満たされてい
る。これら容器は流動媒体の体積に関して最小および最
大制限を設けられている。
流動媒体の加熱および流動床温度に概ね一致する温度
に前記流動媒体の温度を維持することは、負荷または電
力出力が実際上一定であるときの作動状態下において起
る。上記から明らかなように、一定の負荷は流動床レベ
ルが一定であるべきことを意味する。流動媒体を流動床
の底に収納容器の一つ、以下説明において第1の収納容
器と呼ばれる、から注入して、そして、同時に流動床の
底に流動床の温度を以て位置される流動媒体の同等量を
他方の容器内に排出することによって、流動床レベルは
現在の一定の電力出力に対応して一定に止どまるであろ
う。次いで、暖かい流動媒体が第2の収納容器へ供給さ
れるであろう。この容器が満たされ始めるとき、また
は、第1の容器内の流動媒体がその下限に接近し始める
とき、流動床流れの方向は、第2の容器からの流動媒体
が流動床内に再注入され、そして同等量の流動媒体が流
動床から排出されて第1の容器へ供給されるように変更
される。変更のシーケンスは二つの収納容器内の流動媒
体のレベルが等しい高さになったとき中断される。
燃焼装置内の流動床レベルが収納容器へのそしてそれ
からの同時の注入および排出を行いつつ一定に止どまる
ことを保証とすることは、注入および排出された流動媒
体が常に等しいことを保証する制御システムを必要とす
る。従って、本発明は注入装置と排出装置との間の相互
に依存する制御システムであって、収納容器内の流動媒
体が加熱されることを特徴とするとき、即ち、収納され
た流動媒体の温度が所定値より低く落ちるとき、起動さ
れる制御システムを有する。第1の容器から流動床への
流動媒体の注入の速度は、P接続増幅器を通じて注入装
置に必要な制御信号を供給するバイアス信号によって主
として制御される。この制御はロックされた設定値を備
えた外部流動床レベル制御に包含される。このロックさ
れた設定値は加熱過程の初めにおいて優勢である負荷に
対応する。流動床レベル制御の実際値は加熱過程間連続
的に測定される流動床レベルに等しい。これら二つの値
の間の偏差は、バイアス信号に対抗して接続されたP接
続増幅器と、そしてその出力信号が流動床から排出装
置、即ち第2の容器のための注入装置、に必要な制御信
号を供給するPI接続増幅器とに供給される。
加熱シーケンスが起動されるとき、流動床レベルの設
定値と実際値は等しく、従って、制御偏差は零である。
従って、第1の容器から流動床内への流動媒体の注入速
度に対し、P接続増幅器を通じて、制御信号を供給する
のはバイアス信号の設定値である。前記注入は流動床レ
ベルが上昇する傾向を生じさせ、そして、徐々に制御偏
差が前記ロックされた設定値と実際値との間に生じる。
制御偏差が生じると同時に、前記排出装置はPI接続増幅
器に依存して始動する。これと同時に、制御偏差はP接
続増幅器を通じて注入速度を減らす。このようにして、
しばらくしてから、注目および排出装置は同じ送り速度
を以て作動する。
加熱間のシーケンスは、プラントからの電力出力が一
定であることを条件として、第1または第2の容器内の
流動媒体の温度が過度に低くなったとき、手動的にまた
は自動的に開始され得る。
もし負荷変動の故に流動床レベルを変更する命令が上
位制御装置から到達するならば、この負荷変動は加熱過
程が完了されるまで遅らされるか、また加熱過程が中断
される。最小および最大レベルに関する容器内の制限の
目的は、すべての条件下において、新電力要求に適応す
るように流動媒体の注入および排出のための容器の何れ
においても利用可能な流動媒体および利用可能な空間を
有することである。
上に示されたごとき二つの容器の使用は、負荷変動時
に流動床に供給される流動媒体が流動床の残余部分と概
ね同じ温度を有することを可能にする。これは流動床の
温度制御が、とりわけ、欧州特許第0124842号に説明さ
れた技術を使用するときより相当小さい程度に妨害され
ることを意味する。これは、もちろん、温度制御の大き
さを決定するのに極めて重要でありそして先行技術に関
して大きな利点を提供する。
好適実施例の説明 添付単一図面は負荷変動に関連して流動媒体の注入お
よび排出を取扱うPFBCプラントの一部分を示す。燃焼装
置1の内側の流動床はhに等しい流動床レベルを有す
る。負荷変動ΔL時、流動床レベルは二つの収納容器
3、4からの流動媒体2の注入または排出によって調整
される。負荷が増加されるときは、流動媒体は二つの収
納容器から燃焼装置の下部分内へ注入され、そして対応
する方法で、負荷が減少されるとき、流動媒体は燃焼装
置の下部から二つの収納容器内へ排出される。これはΔ
L制御装置5によって処理される。
図面によるPFBCプラントにおいては、燃焼装置へのお
よびそれからの流動媒体の注入および排出は、モータ
8、9および動力部材10、11によっておのおの駆動され
るスクリュー式送り装置6、7によって行われる。注入
および排出の別の方法は、収納容器と燃焼装置との間の
送り導管内に弁を挿入し、そしてこれら弁を開いた後の
注入に関しては、前記弁に対して超過圧力を供給し、そ
して排出に関しては、前記容器内に大気圧より低い圧力
を供給することを有する。ΔL制御装置および本発明に
よる流動媒体加熱方法は、ともに、流動媒体の注入およ
び排出が遂行される方法と無関係であるが、流動媒体用
の二つの収納容器が存在しなければならない。正規負荷
制御と加熱制御との間の変更時、動力部材10、11への制
御信号はΔL制御装置と加熱制御装置との間のスイッチ
12、13を使って切換えられる。
前記説明から明らかになったように、前記プラントの
負荷変動は流動床レベルの調整を必要とする。調整は前
記燃焼装置へのまたはそれからの流動媒体の前記注入ま
たは排出によって行われる。また、流動床の温度は極度
に変更されないことが重要であり、それは流動媒体が燃
焼装置へ補給されるまたはそれから排出されるとき生じ
るのは極めて当然であることも本発明のことから明らか
である。従って、前記燃焼装置へ注入される流動媒体は
可能なかぎり流動床温度に近い温度を有することが極め
て望ましい。本発明は、従って、前記二つの容器および
流動床によって構成される蓄熱の助けによって、前記流
動媒体をそれが前記燃焼装置内に注入されるとき前記流
動床の温度に概ね一致する温度を有するように加熱する
方法を有する。
加熱過程は負荷均等化過程を妨害しないようにされ
る。従って、加熱は負荷が実際上一定であるときにのみ
行われる。従って、一定の流動床レベルが加熱過程間に
維持されるべきことが重要である。この目的のために、
外部流動床レベル制御が加熱中に行われ、そしてこの制
御は加熱シーケンスが開始するとき卓越的に存在する流
動床レベルが実際上一定に保たれることを保証する。加
熱の開始時における流動床のレベル値は全加熱過程中、
流動床レベル制御のための設定値として固定される。こ
の値は加算器14において加熱間、常に流動床レベルの現
在値と比較される。
加熱過程が始まるとき、そこから流動媒体が前記流動
床へ注入される収納容器、即ち収納容器3、第1の収納
容器、のための供給装置は、図に示される作動状態にお
いて、バイアス入力信号16によってP接続増幅器から制
御信号を受取り、それによって流動床への注入が開始さ
れる。これは流動床レベルの現在値が増加し始め、そし
て制御偏差が加算器14からの出力信号の形式で生じるこ
とを意味する。前記制御偏差信号はPI接続増幅器17に統
合され、それにより、また流動床からの排出装置、即ち
第2の収納容器4への注入装置、は制御信号を受取り、
そして前記流動床からの排出が始まる。前記制御偏差信
号はまた前記流動床への流動媒体の注入の速度が減じら
れるような極性を以てP接続増幅器へ供給される。これ
は前記流動床へのおよびそれからの流動媒体の注入速度
および排出速度が設定装置16から得られるバイアスに一
致する全く同じ値に接近することと、この値が短い同期
化時間の後に到達されることとを意味する。
流動媒体が加熱間に上に説明されたそれと反体の方向
へ、即ち、第2の収納容器4から流動床を通じて第1の
収納容器3へ動かされるとき、前記制御信号は前記第2
の収納容器と関連した供給装置の反対方向への作動のた
めにP接続増幅器15から動力部材11へ接続され、一方、
同時に前記制御信号は、前記PI接続増幅器を通じて、第
1の収納容器のための動力部材10に接続される。

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】燃焼装置(1)を有し、そして負荷変動に
    関連する流動床レベル調整が送り装置(6、7)の助け
    によって前記燃焼装置内に流動媒体(2)を注入するま
    たはそれから流動媒体(2)を排出することによって達
    成されるPFBCプラントにおける流動媒体を加熱する方法
    であって、前記PFBCプラントが前記流動媒体のための二
    つの収納容器(3、4)を有し、該収納容器が前記流動
    媒体を前記燃焼装置内に注入するそして前記燃焼装置か
    ら排出される流動媒体を収納するようにされていること
    と、前記収納容器内の前記流動媒体の加熱が、前記燃焼
    装置の流動床レベルを一定に維持するとき、流動媒体
    が、前記燃焼装置から流動媒体を排出するための前記送
    り装置を通じて、所定送り速度を以て前記収納容器の一
    つのなかへ注入され、そして同時に且つ同じ送り速度を
    以て、第2の収納容器からの流動媒体が前記燃焼装置へ
    流動媒体を注入するための前記送り装置を通じて前記燃
    焼装置内へ注入される態様で行われることとを特徴とす
    るPFBCプラントにおける流動媒体を加熱する方法。
  2. 【請求項2】請求項1によるPFBCプラントにおける流動
    媒体を加熱する方法であって、流動媒体の加熱が前記PF
    BCプラントの負荷が一定であるときにのみ行われること
    を特徴とするPFBCプラントにおける流動媒体を加熱する
    方法。
  3. 【請求項3】請求項1によるPFBCプラントにおける流動
    媒体を加熱する方法であって、流動媒体の加熱が前記燃
    焼装置の流動床レベルが負荷変動の故に調整されること
    を要するとき、中断されることを特徴とするPFBCプラン
    トにおける流動媒体を加熱する方法。
  4. 【請求項4】請求項1によるPFBCプラントにおける流動
    媒体を加熱する方法であって、前記燃焼装置の流動床レ
    ベルが流動床レベル制御装置の助けによって加熱間一定
    に維持され、前記流動床レベル制御装置の設定値が前記
    加熱が始まるときの前記流動床レベルに常に等しく維持
    され、且つ、その実際値が現在の流動床レベルの連続的
    に測定された値であることを特徴とするPFBCプラントに
    おける流動媒体を加熱する方法。
  5. 【請求項5】請求項1によるPFBCプラントにおける流動
    媒体を加熱する方法であって、前記燃焼装置へのおよび
    それからの流動媒体の注入および排出の速度が前記流動
    床レベル制御装置における内部バイアス設定によって決
    定されることを特徴とするPFBCプラントにおける流動媒
    体を加熱する方法。
  6. 【請求項6】燃焼装置(1)および負荷変動時に前記燃
    焼装置の流動床レベルを調整するため流動媒体(2)の
    注入および排出を行う装置(6、7)を有するPFBCプラ
    ントにおける流動媒体を加熱するための請求項1による
    方法を実行する装置であって、前記PFBCプラントが前記
    流動媒体のための二つの収納容器(3、4)を有するこ
    とと、前記両収納容器が前記燃焼装置内に流動媒体を注
    入しそして前記燃焼装置から排出される流動媒体を収納
    するようにされていることと、前記燃焼装置の流動レベ
    ルを一定に維持しつつ前記収納容器内の前記流動媒体の
    加熱が、前記燃焼装置内へ流動媒体を注入するための前
    記送り装置が前記収納容器の一つから流動媒体を注入す
    ると同時に、前記燃焼装置から流動媒体を排出するため
    の前記送り装置が前記燃焼装置から前記第2の収納容器
    へ流動媒体を排出するように行われることと、前記二つ
    の送り装置が同じ送り速度を有することとを特徴とする
    装置。
  7. 【請求項7】PFBCプラントにおいて流動媒体を加熱する
    前記方法を実行するための請求項6による装置であっ
    て、加熱間、前記燃焼装置の流動床レベルを一定に維持
    するための装置が、この目的のために加算器(14)の形
    式にされた制御手段と、P接続増幅器(15)と、PI接続
    増幅器(17)と、前記送り装置のための駆動手段(8、
    9)並びにそれらのための動力部材(10、11)と、送り
    速度のバイアス設定のための設定部材(16)とを有する
    ことを特徴とする装置。
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