JP2615194B2 - 含水作動油の貯蔵タンク - Google Patents
含水作動油の貯蔵タンクInfo
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- JP2615194B2 JP2615194B2 JP1087780A JP8778089A JP2615194B2 JP 2615194 B2 JP2615194 B2 JP 2615194B2 JP 1087780 A JP1087780 A JP 1087780A JP 8778089 A JP8778089 A JP 8778089A JP 2615194 B2 JP2615194 B2 JP 2615194B2
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Description
【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は含水作動油の貯蔵タンクに関し、一層詳細に
は作動油として含水作動油を用いる油圧装置の含水作動
油の貯蔵タンクに関する。
は作動油として含水作動油を用いる油圧装置の含水作動
油の貯蔵タンクに関する。
(従来の技術) 射出成形機などの油圧装置に使用されている作動油
は、製造工程の自動化、無人化に伴う災害防止、あるい
は屋内設置のため消防法の規制により、難燃性作動油が
使用されることがある。かかる難燃性作動油としては、
水可溶化剤及び作動油としての特性を付与するための添
加剤等を含む鉱物油等に水を一定量以上添加し、引火点
を実質的に消滅せしめた含水作動油が使用されている。
は、製造工程の自動化、無人化に伴う災害防止、あるい
は屋内設置のため消防法の規制により、難燃性作動油が
使用されることがある。かかる難燃性作動油としては、
水可溶化剤及び作動油としての特性を付与するための添
加剤等を含む鉱物油等に水を一定量以上添加し、引火点
を実質的に消滅せしめた含水作動油が使用されている。
従来、含水作動油を密閉型のタンクに収容する技術が
特開昭56-116901号公報に開示されている。また、主タ
ンクと、主タンクより小容量の副タンクを備え、上方に
配設されている副タンクから下方の主タンクへ作動油を
供給する技術が実開昭53-15513号公報、特開昭56-49401
号公報に開示されている。
特開昭56-116901号公報に開示されている。また、主タ
ンクと、主タンクより小容量の副タンクを備え、上方に
配設されている副タンクから下方の主タンクへ作動油を
供給する技術が実開昭53-15513号公報、特開昭56-49401
号公報に開示されている。
(発明が解決しようとする課題) しかしながら、上記の従来の含水作動油の貯蔵タンク
には次のような課題が有る。
には次のような課題が有る。
例えば、射出成形機の作動油として含水作動油を使用
した場合、射出成形機の運転には高油圧力を必要とする
ため、運転中の油温上昇および水分の蒸発が著しく、主
タンク内にエアが発生することがある。かかるエアが主
タンク内に溜まると主タンク内の含水作動油量が減少す
る。このため、エアの蓄溜が進行すると含水作動油が不
足状態になってしまうおそれがある。
した場合、射出成形機の運転には高油圧力を必要とする
ため、運転中の油温上昇および水分の蒸発が著しく、主
タンク内にエアが発生することがある。かかるエアが主
タンク内に溜まると主タンク内の含水作動油量が減少す
る。このため、エアの蓄溜が進行すると含水作動油が不
足状態になってしまうおそれがある。
この点、前述した実開昭53-15513号公報および特開昭
56-49401号公報に開示される従来の作動油の貯蔵タンク
では、主タンクと副タンクとが連通されているため、主
タンク内のエアは副タンクへ逃がすことは可能である。
56-49401号公報に開示される従来の作動油の貯蔵タンク
では、主タンクと副タンクとが連通されているため、主
タンク内のエアは副タンクへ逃がすことは可能である。
しかし、その構造は単に主タンクと副タンクとを連通
させるだけの構造であるため、積極的に主タンク内のエ
アを逃がす構造ではない。このため、主タンク内でのエ
アの蓄溜を許容し、含水作動油の不足を確実に防止でき
ないおそれがある。
させるだけの構造であるため、積極的に主タンク内のエ
アを逃がす構造ではない。このため、主タンク内でのエ
アの蓄溜を許容し、含水作動油の不足を確実に防止でき
ないおそれがある。
一方、主タンク内に蓄溜したエアを確実に大気中へ放
出すべく、例えば主タンクの最上部と副タンクの油面よ
りも上部の空間部とをエア抜管によって連結した場合、
エア抜管を経由して副タンクの空間部に放出されたエア
中に含まれる水分を回収することができず、かつ大量の
含水作動油が主タンクから一時的に油圧装置に供給され
たとき、エア抜管から主タンクに空気が逆流するおそれ
がある。
出すべく、例えば主タンクの最上部と副タンクの油面よ
りも上部の空間部とをエア抜管によって連結した場合、
エア抜管を経由して副タンクの空間部に放出されたエア
中に含まれる水分を回収することができず、かつ大量の
含水作動油が主タンクから一時的に油圧装置に供給され
たとき、エア抜管から主タンクに空気が逆流するおそれ
がある。
そこで、本発明は、主タンク内および副タンク内の含
水作動油の水分の蒸発を可及的に抑制でき、かつ主タン
ク内のエアを確実に除去可能な含水作動油の貯蔵タンク
を提供することを目的とする。
水作動油の水分の蒸発を可及的に抑制でき、かつ主タン
ク内のエアを確実に除去可能な含水作動油の貯蔵タンク
を提供することを目的とする。
(課題を解決するための手段) 本発明者等は、前記目的を達成すべく検討した結果、
主タンクの上部にエア溜空間を設け、このエア溜空間と
副タンクの油面よりも下部とをエア抜管により連結する
ことによって、主タンク内および副タンク内の含水作動
油の水分の蒸発を可及的に抑制しつつ、主タンク内のエ
アを副タンク経由で大気中へ確実に放出できることを見
出し、本発明に到達した。
主タンクの上部にエア溜空間を設け、このエア溜空間と
副タンクの油面よりも下部とをエア抜管により連結する
ことによって、主タンク内および副タンク内の含水作動
油の水分の蒸発を可及的に抑制しつつ、主タンク内のエ
アを副タンク経由で大気中へ確実に放出できることを見
出し、本発明に到達した。
すなわち、本発明は、含水作動油が収容される主タン
クと、該主タンクよりも小容量に形成され、大気に開放
されると共に、前記主タンクに接続され、油面が常時主
タンクの最上部よりも上方に位置するよう含水作動油が
収容される副タンクとを具備する含水作動油の貯蔵タン
クにおいて、前記主タンクの内部に形成され、主タンク
の内上面より部分的に上方へ延設されたエア溜空間と、
前記エア溜空間内に蓄溜されたエアが副タンク経由で大
気中へ放出可能となるように、前記エア溜空間の最上部
と副タンクの油面よりも下部とを連結するエア抜管とが
設けられていることを特徴とする含水作動油の貯蔵タン
クにある。
クと、該主タンクよりも小容量に形成され、大気に開放
されると共に、前記主タンクに接続され、油面が常時主
タンクの最上部よりも上方に位置するよう含水作動油が
収容される副タンクとを具備する含水作動油の貯蔵タン
クにおいて、前記主タンクの内部に形成され、主タンク
の内上面より部分的に上方へ延設されたエア溜空間と、
前記エア溜空間内に蓄溜されたエアが副タンク経由で大
気中へ放出可能となるように、前記エア溜空間の最上部
と副タンクの油面よりも下部とを連結するエア抜管とが
設けられていることを特徴とする含水作動油の貯蔵タン
クにある。
(作用) 本発明によれば、エア溜空間が主タンクの内上面より
上方へ延設されており、主タンク内のエアはエア溜空間
内へ積極的に集中させることができる。このエア溜空間
内に溜まったエアは、一端が副タンクの油面よりも下部
に連結されたエア抜管を経由して副タンク内の含水作動
油中に放出されてから大気中に放出されるため、主タン
ク内のエアは確実に除去可能となる。
上方へ延設されており、主タンク内のエアはエア溜空間
内へ積極的に集中させることができる。このエア溜空間
内に溜まったエアは、一端が副タンクの油面よりも下部
に連結されたエア抜管を経由して副タンク内の含水作動
油中に放出されてから大気中に放出されるため、主タン
ク内のエアは確実に除去可能となる。
この様に、エア抜管の一端が副タンクの油面よりも下
部に連結されているため、副タンク内に放出されたエア
は、副タンク内の含水作動油と接触し、エア中に含まれ
る水分を副タンク内の含水作動油中に戻すことができ
る。
部に連結されているため、副タンク内に放出されたエア
は、副タンク内の含水作動油と接触し、エア中に含まれ
る水分を副タンク内の含水作動油中に戻すことができ
る。
また、主タンク内の大量の含水作動油が一時的に油圧
装置に供給又は油圧装置から戻される際には、エア抜管
を経由しても含水作動油を移動でき、副タンクと主タン
クとの間の含水作動油の移動をスムーズに行うことがで
きる。このため、主タンク内の含水作動油が不足する事
態や油圧装置等から主タンクに含水作動油が戻り難い事
態を解消できる。
装置に供給又は油圧装置から戻される際には、エア抜管
を経由しても含水作動油を移動でき、副タンクと主タン
クとの間の含水作動油の移動をスムーズに行うことがで
きる。このため、主タンク内の含水作動油が不足する事
態や油圧装置等から主タンクに含水作動油が戻り難い事
態を解消できる。
しかも、主タンク内の大量の含水作動油が一時的に油
圧装置に供給されたときには、エア抜管を経由して空気
が副タンクから主タンク内に逆流することを防止でき、
かつ主タンク内に大量の含水作動油が一時的に油圧装置
から戻されたときには、主タンクからエア抜管を経由し
て副タンクに移動した含水作動油が副タンク内の含水作
動油中に放出されるため、副タンク内の油面よりも上部
の空間部の空気と含水作動油との接触を可及的に防止で
きる。
圧装置に供給されたときには、エア抜管を経由して空気
が副タンクから主タンク内に逆流することを防止でき、
かつ主タンク内に大量の含水作動油が一時的に油圧装置
から戻されたときには、主タンクからエア抜管を経由し
て副タンクに移動した含水作動油が副タンク内の含水作
動油中に放出されるため、副タンク内の油面よりも上部
の空間部の空気と含水作動油との接触を可及的に防止で
きる。
この様に、本発明によれば、含水作動油と空気との接
触を可及的に防止しつつ含水作動油中の水分の蒸発を抑
制し、主タンク内のエアを副タンク経由で大気中へ確実
に放出できる。
触を可及的に防止しつつ含水作動油中の水分の蒸発を抑
制し、主タンク内のエアを副タンク経由で大気中へ確実
に放出できる。
(実施例) 以下、本発明の好適な実施例について第1図と共に詳
述する。まず構成について説明する。なお本実施例では
射出成形機の含水作動油の貯蔵タンクについて述べる。
述する。まず構成について説明する。なお本実施例では
射出成形機の含水作動油の貯蔵タンクについて述べる。
10は主タンクであり、油補給口12、油吸込口14、油戻
り口16、18、エア抜口20がそれぞれ設けられている。主
タンク10内部にはエアが残らないよう含水作動油22aが
充満されている。主タンク10内部の最上部にはエア溜空
間であるエア溜部24が形成されている。エア溜部24は、
主タンク10の内上面より部分的に上方へ延設された空間
である。前記エア抜口20はエア溜部24の最上部に設けら
れている。
り口16、18、エア抜口20がそれぞれ設けられている。主
タンク10内部にはエアが残らないよう含水作動油22aが
充満されている。主タンク10内部の最上部にはエア溜空
間であるエア溜部24が形成されている。エア溜部24は、
主タンク10の内上面より部分的に上方へ延設された空間
である。前記エア抜口20はエア溜部24の最上部に設けら
れている。
26は副タンクであり、その底部28が主タンク10の最上
部であるエア溜部24の上面より上方に位置するよう配設
されており、つまりAに示す距離がゼロ以上となる位置
に副タンク26は固定されている。副タンク26の容量は主
タンク10より小さく形成されており、少なくとも射出成
形機の油圧装置であるアクチュエータ30の駆動に必要と
される含水作動油22aの最小必要量であって各配管等も
含み主タンク10に収容し切れない分及び含水作動油22a
の油温上昇に伴う膨張分を吸収可能な容量を有する。そ
の結果、射出成形機のアクチュエータ30の駆動に伴い主
タンク10の含水作動油22aが移動しても副タンク26内の
含水作動油22bも移動して主タンク10内を常に含水作動
油22aで充満するようになっている。副タンク26にはエ
アブリーザ32が設けられており、副タンク26内のエアの
圧力を大気圧に保っている。副タンク26の底部28には流
出口34が設けられ、側壁部36の油面よりも下部にはエア
進入口38が設けられている。
部であるエア溜部24の上面より上方に位置するよう配設
されており、つまりAに示す距離がゼロ以上となる位置
に副タンク26は固定されている。副タンク26の容量は主
タンク10より小さく形成されており、少なくとも射出成
形機の油圧装置であるアクチュエータ30の駆動に必要と
される含水作動油22aの最小必要量であって各配管等も
含み主タンク10に収容し切れない分及び含水作動油22a
の油温上昇に伴う膨張分を吸収可能な容量を有する。そ
の結果、射出成形機のアクチュエータ30の駆動に伴い主
タンク10の含水作動油22aが移動しても副タンク26内の
含水作動油22bも移動して主タンク10内を常に含水作動
油22aで充満するようになっている。副タンク26にはエ
アブリーザ32が設けられており、副タンク26内のエアの
圧力を大気圧に保っている。副タンク26の底部28には流
出口34が設けられ、側壁部36の油面よりも下部にはエア
進入口38が設けられている。
40は油補給管であり、副タンク26の流出口34と主タン
ク10の油補給口12とを連絡している。この油補給管40に
より、主タンク10内の含水作動油22aが油吸入口14より
主タンク10外へ移動しても前述のとおり自動的に副タン
ク26内から含水作動油22bが補給され、主タンク10内の
充満状態を維持可能になっている。
ク10の油補給口12とを連絡している。この油補給管40に
より、主タンク10内の含水作動油22aが油吸入口14より
主タンク10外へ移動しても前述のとおり自動的に副タン
ク26内から含水作動油22bが補給され、主タンク10内の
充満状態を維持可能になっている。
42はエア抜部であるエア抜管であり、主タンク10のエ
ア抜口20と副タンク26のエア進入口38とを連絡してい
る。このエア抜管42により、主タンク10内のエア溜部24
に残っているエアも主タンク10内に含水作動油22aが充
満された際に主タンク10から副タンク26へ導かれ、そし
てエアブリーザ32を経て大気中へ放出される。
ア抜口20と副タンク26のエア進入口38とを連絡してい
る。このエア抜管42により、主タンク10内のエア溜部24
に残っているエアも主タンク10内に含水作動油22aが充
満された際に主タンク10から副タンク26へ導かれ、そし
てエアブリーザ32を経て大気中へ放出される。
44はポンプであり、モータ46により駆動され、タンク
10の油吸込口14に連絡された吸込管48から含水作動油22
aを吸出し、送油管50及び切換弁52を介してアクチュエ
ータ30の油室54へ送油する。アクチュエータ30の油室54
へ送油されるとアクチュエータ30は駆動し、ピストン56
は矢印Bの方向へ移動するが、その際、油室58内の含水
作動油は切換弁52を経由して還油管60を通り油戻り口16
から主タンク10内へ戻される。
10の油吸込口14に連絡された吸込管48から含水作動油22
aを吸出し、送油管50及び切換弁52を介してアクチュエ
ータ30の油室54へ送油する。アクチュエータ30の油室54
へ送油されるとアクチュエータ30は駆動し、ピストン56
は矢印Bの方向へ移動するが、その際、油室58内の含水
作動油は切換弁52を経由して還油管60を通り油戻り口16
から主タンク10内へ戻される。
62はリリーフ弁であり、送油圧力が異常に上昇した場
合、送油管50内の含水作動油を逃し管64から油戻り口18
を経由して主タンク10へ戻すようになっている。
合、送油管50内の含水作動油を逃し管64から油戻り口18
を経由して主タンク10へ戻すようになっている。
なお、含水作動油22aで充満されている主タンク10内
へ含水作動油が戻されると、戻された量と等しい量の含
水作動油22aが油補給管40およびエア抜管42を介して主
タンク10から副タンク26へ戻される。なお、アクチュエ
ータ30のピストン56が矢印Bの方向へ駆動された際には
油室54へ送り込まれる油量の方が油室58より送り出され
る油量よりロッド57の体積分だけ多くなり、主タンク10
内へ戻る含水作動油の量が出る含水作動油の量より少な
くなる。しかし、その差は副タンク26内の含水作動油22
bが主タンク10内へその差分だけ送られるので主タンク1
0内に含水作動油22aが充満した状態を維持可能となる。
一方、アクチュエータ30のピストン56が矢印Bと逆方向
へ駆動された場合は上記と逆に主タンク10内へ戻る油量
が多くなり、その多い分は副タンク26内に戻される。ま
た、主タンク10内の含水作動油22aの油温が上昇する
と、含水作動油22aの体積が膨張するが、その膨張分も
主タンク10内を増圧することなく副タンク26へ戻される
ことにより吸収される。副タンク26内の含水作動油22b
はアクチュエータ30の駆動により発生するエネルギによ
って油温が上昇するが油補給管40内を移動中に放熱され
るので移動する油量が少ないことと相俟って副タンク26
内の油温上昇は抑制される。加えて副タンク26の容量は
主タンク10に比べて小さいため副タンク26から蒸発する
水分量はかなり抑制される。
へ含水作動油が戻されると、戻された量と等しい量の含
水作動油22aが油補給管40およびエア抜管42を介して主
タンク10から副タンク26へ戻される。なお、アクチュエ
ータ30のピストン56が矢印Bの方向へ駆動された際には
油室54へ送り込まれる油量の方が油室58より送り出され
る油量よりロッド57の体積分だけ多くなり、主タンク10
内へ戻る含水作動油の量が出る含水作動油の量より少な
くなる。しかし、その差は副タンク26内の含水作動油22
bが主タンク10内へその差分だけ送られるので主タンク1
0内に含水作動油22aが充満した状態を維持可能となる。
一方、アクチュエータ30のピストン56が矢印Bと逆方向
へ駆動された場合は上記と逆に主タンク10内へ戻る油量
が多くなり、その多い分は副タンク26内に戻される。ま
た、主タンク10内の含水作動油22aの油温が上昇する
と、含水作動油22aの体積が膨張するが、その膨張分も
主タンク10内を増圧することなく副タンク26へ戻される
ことにより吸収される。副タンク26内の含水作動油22b
はアクチュエータ30の駆動により発生するエネルギによ
って油温が上昇するが油補給管40内を移動中に放熱され
るので移動する油量が少ないことと相俟って副タンク26
内の油温上昇は抑制される。加えて副タンク26の容量は
主タンク10に比べて小さいため副タンク26から蒸発する
水分量はかなり抑制される。
かかる第1図に示す本実施例においては、エア抜管42
の一端を副タンク26の油面よりも下部に連結しているた
め、前述した様に、主タンク10と副タンク26との間の含
水作動油22aの移動を油補給管40およびエア抜管42を介
してスムーズに行うことができ、かつエア抜管42を経由
して副タンク26内に放出されたエアと副タンク26内の含
水作動油22bとを接触させ、エア中の水分を回収でき
る。
の一端を副タンク26の油面よりも下部に連結しているた
め、前述した様に、主タンク10と副タンク26との間の含
水作動油22aの移動を油補給管40およびエア抜管42を介
してスムーズに行うことができ、かつエア抜管42を経由
して副タンク26内に放出されたエアと副タンク26内の含
水作動油22bとを接触させ、エア中の水分を回収でき
る。
また、主タンク10内の大量の含水作動油22aがアクチ
ュエータ30に一時的に供給され又はアクチュエータ30か
ら戻された際には、エア抜管42を経由しても含水作動油
が移動でき、副タンク26と主タンク10と間を含水作動油
がスムーズに移動できるため、主タンク10内の含水作動
油22aが不足する事態や油圧装置等から主タンク10に含
水作動油が戻り難い事態を解消できる。
ュエータ30に一時的に供給され又はアクチュエータ30か
ら戻された際には、エア抜管42を経由しても含水作動油
が移動でき、副タンク26と主タンク10と間を含水作動油
がスムーズに移動できるため、主タンク10内の含水作動
油22aが不足する事態や油圧装置等から主タンク10に含
水作動油が戻り難い事態を解消できる。
しかも、主タンク10内の大量の含水作動油22aが一時
的にアクチュエータ30に供給されたときには、エア抜管
42を経由して空気が副タンク26から主タンク10内に逆流
することを防止でき、かつ主タンク10内に大量の含水作
動油が一時的にアクチュエータ30から戻されたときに
は、主タンク10からエア抜管42を経由して副タンク26に
移動した含水作動油22aが副タンク26内の含水作動油22b
中に放出されるため、副タンク10内の油面よりも上部の
空間部の空気と含水作動油との接触を可及的に防止でき
る。
的にアクチュエータ30に供給されたときには、エア抜管
42を経由して空気が副タンク26から主タンク10内に逆流
することを防止でき、かつ主タンク10内に大量の含水作
動油が一時的にアクチュエータ30から戻されたときに
は、主タンク10からエア抜管42を経由して副タンク26に
移動した含水作動油22aが副タンク26内の含水作動油22b
中に放出されるため、副タンク10内の油面よりも上部の
空間部の空気と含水作動油との接触を可及的に防止でき
る。
ここで、エア抜管42の一端を、副タンク26の油面より
も上部の空間部に連結した場合、エア抜管42から副タン
ク26の空間部に放出されたエアは、エア中の水分を回収
することなく大気中に放出される。さらに、主タンク10
に一時的に大量の含水作動油がアクチュエータ30から戻
った際に、エア抜管24から副タンク26の空間部に放出さ
れた含水作動油22aは、空間部の空気と接触して水分を
蒸発させつつ副タンク26の含水作動油22bとなる。他
方、主タンク10から一時的に大量の含水作動油がアクチ
ュエータ30に供給された際には、エア抜管24を経由して
空気が副タンク26の空間部から主タンク10内に逆流する
おそれがある。
も上部の空間部に連結した場合、エア抜管42から副タン
ク26の空間部に放出されたエアは、エア中の水分を回収
することなく大気中に放出される。さらに、主タンク10
に一時的に大量の含水作動油がアクチュエータ30から戻
った際に、エア抜管24から副タンク26の空間部に放出さ
れた含水作動油22aは、空間部の空気と接触して水分を
蒸発させつつ副タンク26の含水作動油22bとなる。他
方、主タンク10から一時的に大量の含水作動油がアクチ
ュエータ30に供給された際には、エア抜管24を経由して
空気が副タンク26の空間部から主タンク10内に逆流する
おそれがある。
上述の実施例においては還油管60と逃し管64内の含水
作動油は主タンク10内へ戻すようにしたが、還油管60及
び/もしくは逃し管64内の含水作動油は副タンク26へ戻
してもよい。また、副タンク26の底部28を主タンク10の
最上部であるエア溜部24により上方に設けたが、必ずし
も副タンク26を上方とするものではなく、副タンク26内
の含水作動油22bの油面がエア溜部24より常に上方にあ
ればよい。さらには、含水作動油22aの移動量が大きい
場合、主タンク10と副タンク26間の含水作動油の移動が
多くなり、主タンク10内の油温上昇分を油補給管40で放
熱しきれなくなり、副タンク26内の油温が上昇し、水分
の蒸発が若干増加することがある。このような場合は、
例えば副タンク26内に含水作動油の冷却装置(不図示)
を備えることにより、含水作動油22bの油温上昇を抑
え、水分蒸発を少なくすることができる。
作動油は主タンク10内へ戻すようにしたが、還油管60及
び/もしくは逃し管64内の含水作動油は副タンク26へ戻
してもよい。また、副タンク26の底部28を主タンク10の
最上部であるエア溜部24により上方に設けたが、必ずし
も副タンク26を上方とするものではなく、副タンク26内
の含水作動油22bの油面がエア溜部24より常に上方にあ
ればよい。さらには、含水作動油22aの移動量が大きい
場合、主タンク10と副タンク26間の含水作動油の移動が
多くなり、主タンク10内の油温上昇分を油補給管40で放
熱しきれなくなり、副タンク26内の油温が上昇し、水分
の蒸発が若干増加することがある。このような場合は、
例えば副タンク26内に含水作動油の冷却装置(不図示)
を備えることにより、含水作動油22bの油温上昇を抑
え、水分蒸発を少なくすることができる。
この場合も、副タンク26は小容量であるため冷却装置
は小型のものでよい。
は小型のものでよい。
なお、主タンク10は常時含水作動油22aで充満されて
いるので特に防錆対策は不要であるが、副タンク26はエ
アと接する為、ステンレス鋼を採用するなどの防錆対策
を施すのがよい。
いるので特に防錆対策は不要であるが、副タンク26はエ
アと接する為、ステンレス鋼を採用するなどの防錆対策
を施すのがよい。
以上、本発明の好適な実施例について種々述べて来た
が、本発明は上述の実施例に限定されるのではなく、発
明の精神を逸脱しない範囲で多くの改変を施し得るのは
もちろんである。
が、本発明は上述の実施例に限定されるのではなく、発
明の精神を逸脱しない範囲で多くの改変を施し得るのは
もちろんである。
(発明の効果) 本発明に係る含水作動油の貯蔵タンクを用いることに
よって、主タンク内のエアを確実に除去可能とすること
ができ、かつ含水作動油中の水分の蒸発を可及的に防止
できる。このため、主タンク内の含水作動油が不足する
事態や主タンクおよび副タンク内の含水作動油中の水分
が不足して難燃性が消滅するような事態を防止でき、射
出装置等に用いられる含水作動油の貯蔵タンクとして好
適に使用できる。
よって、主タンク内のエアを確実に除去可能とすること
ができ、かつ含水作動油中の水分の蒸発を可及的に防止
できる。このため、主タンク内の含水作動油が不足する
事態や主タンクおよび副タンク内の含水作動油中の水分
が不足して難燃性が消滅するような事態を防止でき、射
出装置等に用いられる含水作動油の貯蔵タンクとして好
適に使用できる。
第1図は本発明に係る含水作動油の貯蔵タンクの実施例
を示す構成図である。 10……主タンク、22a,22b……含水作動油、24……エア
溜部、26……副タンク、30……アクチュエータ、40……
油補給管、42……エア抜管。
を示す構成図である。 10……主タンク、22a,22b……含水作動油、24……エア
溜部、26……副タンク、30……アクチュエータ、40……
油補給管、42……エア抜管。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭56−116901(JP,A) 特開 昭56−49401(JP,A) 実開 昭53−15513(JP,U) 実開 昭49−150909(JP,U) 特公 昭53−35615(JP,B2)
Claims (1)
- 【請求項1】含水作動油が収容される主タンクと、該主
タンクよりも小容量に形成され、大気に開放されると共
に、前記主タンクに接続され、油面が常時主タンクの最
上部よりも上方に位置するよう含水作動油が収容される
副タンクとを具備する含水作動油の貯蔵タンクにおい
て、 前記主タンクの内部に形成され、主タンクの内上面より
部分的に上方へ延設されたエア溜空間と、 前記エア溜空間内に蓄溜されたエアが副タンク経由で大
気中へ放出可能となるように、前記エア溜空間の最上部
と副タンクの油面よりも下部とを連結するエア抜管とが
設けられていることを特徴とする含水作動油の貯蔵タン
ク。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1087780A JP2615194B2 (ja) | 1989-04-06 | 1989-04-06 | 含水作動油の貯蔵タンク |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1087780A JP2615194B2 (ja) | 1989-04-06 | 1989-04-06 | 含水作動油の貯蔵タンク |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH02266102A JPH02266102A (ja) | 1990-10-30 |
JP2615194B2 true JP2615194B2 (ja) | 1997-05-28 |
Family
ID=13924496
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1087780A Expired - Fee Related JP2615194B2 (ja) | 1989-04-06 | 1989-04-06 | 含水作動油の貯蔵タンク |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2615194B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2823499B2 (ja) * | 1993-12-27 | 1998-11-11 | 日精樹脂工業株式会社 | 成形機における油圧装置 |
CN203835825U (zh) * | 2014-04-17 | 2014-09-17 | 北汽福田汽车股份有限公司 | 一种工程机械用液压油箱总成及具有其的工程机械 |
Family Cites Families (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5315513U (ja) * | 1976-07-22 | 1978-02-09 | ||
JPS5649401A (en) * | 1979-09-27 | 1981-05-06 | Toshiba Corp | Power unit for hydraulic elevator |
JPS56116901A (en) * | 1980-02-15 | 1981-09-14 | Kobe Steel Ltd | Maintenance method for hydraulic device |
-
1989
- 1989-04-06 JP JP1087780A patent/JP2615194B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH02266102A (ja) | 1990-10-30 |
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