JP2615159B2 - 有機重合体から金属異物を分離する方法 - Google Patents

有機重合体から金属異物を分離する方法

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JP2615159B2 JP63271925A JP27192588A JP2615159B2 JP 2615159 B2 JP2615159 B2 JP 2615159B2 JP 63271925 A JP63271925 A JP 63271925A JP 27192588 A JP27192588 A JP 27192588A JP 2615159 B2 JP2615159 B2 JP 2615159B2
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    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、有機重合体から各種異物(contaminants)
を分離する方法、より詳細には有機重合体から金属異物
を分離する方法に係る。
従来周知のように、各種の金属異物はしばしば有機重
合体の劣化を促進し、また以後の硬化反応を妨害するこ
ともあるため、各種の金属異物が有機重合体や有機重合
体組成物中に存在することは望ましくない。金属は、重
合化中に触媒としてあるいはその後の不飽和重合体の水
素化等の処理中に触媒として重合体中に導入され得る。
これまで、有機重合体から各種金属を分離するために
幾つかの方法が提案されている。これらの方法では通
常、分離可能な生成物を形成すべく金属または金属化合
物を試薬と反応させている。一般にこうして形成された
生成物は有機相に不溶性であるため、無機相に抽出する
かあるいは濾過などの方法で分離され得る。適当な試薬
の中には、米国特許第2,893,982号に記載されている如
き鉱酸の他、米国特許第2,893,982号,第3,780,138号,
第4,476,297号および第4,595,749号に記載されている如
きカルボン酸などが包含される。その他の適当な試薬と
しては、米国特許第3,531,448および第3,793,306号に記
載されている如きリン酸アンモニウムが挙げられる。カ
ルボン酸を、米国特許第4,028,485号に記載の如き無水
塩基や米国特許第3,780,138号に記載の如き脂肪族アル
コールなどの他の試薬と併用しても良い。米国特許第3,
780,138号,第3,793,306号および第4,595,759号に記載
されているように、酸化剤を、金属または金属化合物と
反応させるべく使用される試薬より前あるいは該試薬と
同時に用いることもできる。
周知のように、上記した大部分の方法に従えば処理後
の重合体中に残留する金属の量を大幅に減少させること
ができる。しかし、金属を全部除去できる有効な方法は
なく、重合体の多くの最終用途で必要とされる量より多
くの金属を残留させてしまう方法もある。また、これら
の方法では水相を使用するため、水相が有機重合体相に
移動し、重合体中の金属濃度が高くなることも多い。以
上の観点から、有機重合体から各種金属を分離するため
の改良方法が要望されていることは明らかである。
本発明の高分子材料から金属を分離する方法および本
発明により提供される高分子材料から金属を分離する改
良方法により、従来の高分子材料から各種金属を分離す
る方法における上記およびその他の欠点を完全に解消す
るか、あるいは少なくとも大幅に解消することができる
ことが判明した。従って、本発明の目的は、重合体相へ
移動(entrainment)することが少ない水相を使用して
高分子材料から各種金属を分離する改良方法を提供する
ことである。本発明に関する以下の説明および実施例か
ら、本発明のその他の目的および利点についても明らか
となろう。
本発明では、上記およびその他の目的を、高分子量の
モノカルボン酸を無機酸と併用する方法により達成す
る。本発明では、重合体を有機媒体中に溶解もしくは懸
濁させること、および重合体中に含まれる金属成分を酸
混合物と接触させる前または接触と同時に酸化剤と接触
させることが重要である。重合体溶液もしくは懸濁液を
比較的高分子量のモノカルボン酸の存在下で無機酸の水
溶液と接触させることによって、所期の分離を達成する
ことができる。重合体から分離しようとする金属(類)
を最終的に無機酸の反応生成物として水相中に溶解さ
せ、高分子量のモノカルボン酸は重合体と共に有機相中
に残るように分離を行う。モノカルボン酸をその後有機
相から分離して再使用してもよい。
一般に、本発明方法は重合体が有機媒体中に溶解もし
くは懸濁している限り、重合体中に通常認められるどの
ような金属の分離にも応用することができる。分離でき
る金属としては次のようなものが包含される:元素周期
表I A族の金属、特に陰イオン重合開始剤としてしばし
ば使用されるナトリウムとリチウム;II A族およびIII B
族の金属、特に水素化触媒中の一成分(還元剤)として
しばしば含まれるマグネシウムとアルミニウム;IV A族
の金属、特に陽イオン重合開始剤中にしばしば含まれる
チタンとジルコニア:V B族、VI B族およびVIII A族の金
属、特に水素化触媒としてしばしば使用されるコバル
ト,ニッケル,モリブデン。なお、ここに挙げた元素周
期表の族は全て、Sargent−Welch Scientific Company
が1980年に発行、版権所有した元素周期表による。勿
論、本発明方法において無機酸と反応する金属は全て本
発明方法を用いて重合体溶液もしくは懸濁液から分離さ
れ得る。但し、上に特記した以外の金属は重合体中にあ
まり一般的に知られるものではない。
一般的に、本発明方法を用いれば、当業界で周知の有
機媒体に溶解もしくは懸濁され得る任意の重合体から金
属を分離することができる。従って、本発明方法を用い
ることにより、α−オレフィン単量体単位,ジオレフィ
ン単量体単位,モノアルケニル芳香族炭化水素単量体単
位,ポリアルケニル芳香族炭化水素単量体単位等を含む
重合体から金属を分離することができる。本発明方法
は、陽イオン開始剤を用いて製造した重合体から金属残
留物を分離する場合、陰イオン開始を経て製造した重合
体から金属残留物を分離する場合、および金属含有触媒
の存在下で水素化した重合体中の金属残留物を分離する
場合に特に有効である。通常陽イオン開始を経て製造さ
れる重合体には、各種α−オレフィンの単独重合体,2種
またはそれ以上のα−オレフィン類の共重合体,少なく
とも1種のα−オレフィンと少なくとも1種のポリオレ
フィンから成る共重合体が包含される。陰イオン開始を
経て製造される重合体には、共役ジオレフィンの単独重
合体,2種またはそれ以上の共役ジオレフィンの共重合
体,1種またはそれ以上の共役ジオレフィンと1種または
それ以上のモノアルケニル芳香族炭化水素から成る共重
合体,モノアルケニル芳香族炭化水素の単独重合体,お
よびモノアルケニル芳香族炭化水素の共重合体が包含さ
れる。しばしば水素化される不飽和重合体には、共役ジ
オレフィンの単独重合体,2種またはそれ以上の共役ジオ
レフィンの共重合体,少なくとも1種の共役ジオレフィ
ンと少なくとも1種のモノアルケニル芳香族炭化水素と
の共重合体等が包含される。重合体はランダム重合体,
テーパー重合体,ブロック重合体の何れでも良い。
本発明方法では、重合体溶液もしくは懸濁液に含まれ
る金属原子と有効に反応させて金属原子を分離するため
に、任意の無機酸を使用する。無機酸は一塩基酸でも多
塩基酸でも良いが、酸の中に含まれる少なくとも1つの
水素原子に対するイオン化定数を約1×10-5以上にする
ことが重要である。適当な無機酸としては塩化水素,臭
化水素,フッ化水素等のハロゲン化水素類、亜硫酸,硫
酸等の各種含硫黄酸類、亜リン酸,リン酸等の各種含リ
ン酸類、硝酸、塩素酸、過塩素酸等が挙げられるが、こ
れらに限定されるものではない。塩酸,硝酸,リン酸,
硫酸等のような鉱酸は、本発明方法に使用した場合特に
有効であり、従って好適とされる無機酸である。
通常、水のような無機媒体より有機媒体にはるかに溶
解し易いモノカルボン酸を本発明方法におけるカルボン
酸として使用することができる。本発明方法において、
金属を完全に分離した後重合体が溶解もしくは懸濁して
いる有機媒体中に少なくとも約90重量%のモノカルボン
酸が残留しており、分離完了時の水相中に含まれるモノ
カルボン酸は約10重量%以下であることが重要である。
適当なモノカルボン酸は、一般式 RCO2H (式中、Rは6〜20個の炭素原子を含有する炭化水素基
である)で表わすことができる。炭化水素基は線状もし
くは枝分れアルキル基,環状炭化水素基,アルキル置換
環状炭化水素基,芳香族基,アルキル置換芳香族基等で
ある。適当なモノカルボン酸には、カプロン酸,エナン
ト酸,カプリル酸,ペラルゴン酸,カプリン酸,ウンデ
カン酸,ラウリン酸等のような線状脂肪族モノカルボン
酸類、メチルペンタン酸,メチル−およびエチルヘキサ
ン酸,メチル−およびエチルヘプタン酸,メチル−およ
びエチルオクタン酸,メチル−およびエチルノナン酸,
メチル−およびエチルデカン酸等の枝分れモノカルボン
酸類、シクロヘキサン酸,シクロヘプタン酸,シクロオ
クタン酸等の環状モノカルボン酸類、メチル−およびエ
チルシクロヘキサン酸,メチル−およびエチルシクロヘ
プタン酸,メチル−およびエチルシクロオクタン酸等の
アルキル置換環状モノカルボン酸類、安息香酸等の芳香
族酸類、トルイル酸,p−t−ブチル安息香酸等のアルキ
ル置換芳香族酸類が挙げられるが、これらに限定される
ものではない。
一般的に言うと、金属を分離する条件下で液体の炭化
水素であれば任意のものを、本発明方法において重合体
を溶解もしくは懸濁させる有機媒体として使用すること
ができる。従って、溶剤または希釈剤として使用するに
適した炭化水素としては、直鎖および枝分れ脂肪族炭化
水素,環式炭化水素,置換環式炭化水素,芳香族炭化水
素,置換芳香族炭化水素等が挙げられるが、これらに限
定されるものではない。有効な炭化水素の代表例には、
ペンタン,ヘキサン,ヘプタン,オクタン,シクロペン
タン,シクロヘキサン,メチルシクロヘキサン,シクロ
ヘプタン,ベンゼン,エチルベンゼン,トルエン,キシ
レン等が包含される。
無機酸とモノカルボン酸を適当な酸化剤と併用しても
良い。この酸化剤を酸混合物の前あるいはそれと同時に
用いることができる。一般的に言って、本発明では酸化
剤の種類は臨界的でなく、周知の酸化剤の何れを用いて
も良い。適当な酸化剤には、空気,酸素,ペルオキシ
ド,ヒドロペルオキシド等が包含される。適当なペルオ
キシドおよびヒドロペルオキシドとしては、過酸化水
素、第一または第二または第三アルキルおよびアリール
ペルオキシドおよびヒドロペルオキシドが挙げられる
が、これらに限定されるものではない。エチルヒドロペ
ルオキシド,ブチルヒドロペルオキシド,イソプロピル
ヒドロペルオキシド,第三ブチルヒドロペルオキシドの
ようなアルキルペルオキシドが本発明の酸化剤として特
に有効である。
無機酸は水溶液として使用される。もちろん、無機酸
の混合物を用いることもできる。無機酸とモノカルボン
酸の両方を含む水溶液としても良いし、あるいはそれぞ
れ別々の水溶液を作製し、混合後重合体溶液もしくは懸
濁液と接触させても良い。あるいはそれぞれの溶液を別
個に重合体溶液もしくは懸濁液と接触させることもでき
る。モノカルボン酸の場合も、モノカルボン酸を重合体
溶液もしくは懸濁液に直接添加しても良いし、あるいは
モノカルボン酸をまず有機溶剤(重合体を溶解もしくは
懸濁させる有機媒体と同一でも良い)中に溶解させた後
重合体溶液もしくは懸濁液と接触させることもできる。
一般的に、水溶液中の無機酸濃度は本発明において余
り重要ではない。本発明方法では、接触中の水の量を十
分にして、重合体を含有する有機相から水相を分離する
まで分離しようとする金属と無機酸の反応生成物を水相
中に溶解させておくことが重要である。本発明方法で
は、十分量の無機酸を使用して、分離しようとする金属
と無機酸とが完全に反応するようにさせることも重要で
ある。無機酸と水相が十分に接触されていれば、金属と
無機酸の反応が理論量的に生じるようになる。従って、
この理論量よりやや多めの無機酸を使用すれば、反応を
少なくとも実質的に完全に進行させ、重合体溶液もしく
は懸濁液に含まれる金属を分離することができる。
特定の理論に束縛されるつもりはないが、モノカルボ
ン酸は相転移触媒として作用し、金属またはその反応生
成物例えば無機酸との反応で形成される生成物を有機相
から水性相へ移動させるのを助けるものと考えられる。
接触中に有機相中に存在する1種またはそれ以上の無機
酸と金属が反応しないときには、水相において前記反応
が生じる。モノカルボン酸の陰イオンが金属と結合した
後水相へ移行するときには、有機塩と無機酸との反応に
よりモナカルボン酸が再建され、モノカルボン酸を有機
相を戻すことが可能になるため、さらに反応または相転
移を行うことができるようになる。とにかく、分離に使
用したモノカルボン酸の全部または少なくとも実質的に
全部(90重量%)が有機相を水性相から分離した後酸と
して有機相中に存在していることが判明した。一方、重
合体から分離した金属は、無機酸中に含まれる陰イオン
との反応で形成された塩として水相中に含まれる。驚く
べきことに、モノカルボン酸を1種またはそれ以上の無
機酸と併用すると、例えモノカルボン酸が分離終了後も
化学的に未変化のまま残存していても、実際に分離され
る金属の量が大幅に増大することが判明した。
モノカルボン酸は相転移触媒として作用するにすぎな
いと考えられるため、接触段階で使用するモノカルボン
酸の量は無機酸の使用量より相当少なくて良い(分子量
または当量基準にて)。実際、モノカルボン酸の量を分
離すべき全金属の当量に対して0.05当量と少量にしても
金属または金属成分を重合体から良好に分離することが
できる。実際に存在するモノカルボン酸の量が分離すべ
き全金属1モルに対して0.05〜2.25当量の範囲のときに
は、良い結果を得るために必要な呼称(nominal)保持
時間が減少し続けるため、この範囲の量のモノカルボン
酸を使用するのが好適である。使用できるモノカルボン
酸の最大量は、重合体を溶解もしくは懸濁させる有機媒
体におけるモノカルボン酸の溶解度によって決定される
ことは言うまでもない。
一般的に、分離すべき金属は重合体中に事実上どのよ
うな形態で存在していても良い。例えば、金属そのもの
あるいは金属化合物として存在していても良い。前記金
属化合物は重合体を溶解もしくは懸濁させる有機媒体に
おいて可溶性でも不溶性でも良い。有機媒体に不溶な金
属化合物としては、金属酸化物,金属ハロゲン化物,あ
る種の金属アルキルハロゲン化物等が例示される。有機
媒体に可溶性の金属化合物としては、ある種の金属アル
キル,ある種の金属アルキルハロゲン化物,各種金属ア
ルコキシド,各種金属カルボキシレート,各種金属カル
ボニル類等が例示される。
通常、本発明方法によると、1種またはそれ以上の金
属を含有する周知の高分子材料を処理して金属を分離す
ることができる。周知のように、幾つかの重合体は直接
溶液もしくは懸濁液として製造され、このような重合体
は製造後直ちに本発明方法により処理され得る。有機反
応媒体または気相中に塊状で製造される重合体の場合に
は、まず適当な有機媒体に溶解もしくは懸濁させてから
本発明方法により処理する。これまた周知であるが、こ
のような方法を経て製造された重合体をさらに溶液もし
くは懸濁液にして処理したり、塊状で処理することもあ
る。溶液もしくは懸濁液として後処理される重合体の場
合には直ちに本発明方法により処理して金属を分離する
ことができるが、塊状で後処理される重合体について
は、本発明方法により処理する前に適当な有機媒体に溶
解もしくは懸濁させる必要がある。
一般に、本発明方法を用いて金属を分離すべく処理さ
れる重合体溶液および懸濁液は5〜50重量%の重合体と
95〜50重量%の有機媒体を含んでいる。通常、重合体溶
液もしくは懸濁液は1種またはそれ以上の金属を重合体
に対して100〜2,000ppm(重量)含有している。
上述したように、重合体溶液もしくは懸濁液と酸化剤
との接触は、無機酸水溶液と接触させる前またはそれと
同時の何れでも良い。重合体溶液もしくは懸濁液を無機
酸水溶液と接触させる前に酸化剤と接触させる場合に
は、温度50〜100℃,圧力0〜7バール,呼称保持時間1
0〜90分の条件下で接触を行う。酸化剤が気体酸化剤の
ときには、酸化剤を重合体溶液もしくは懸濁液に泡立た
せるだけで接触を行うことができる。酸化剤が液体また
は有機媒体に可溶性の固体のときには、酸化剤を重合体
溶液もしくは懸濁液に添加するだけで接触を行うことが
できる。酸化剤と金属または金属化合物との接触を促進
するために、適当な攪拌手段を用いても良い。
上述のように、金属を所望通りに分離するために十分
な量の無機酸を使用する限り、水溶液中の無機酸濃度は
余り重要ではないが、通常は水溶液中の無機酸濃度は0.
01〜1規定である。モノカルボン酸を同一または異なる
媒体に添加する場合には、通常モノカルボン酸濃度を0.
001〜0.02規定とする。上述のように、モノカルボン酸
を重合溶液もしくは懸濁液に直接添加しても、あるいは
モノカルボン酸をまず有機溶剤に溶解させた後重合体溶
液もしくは懸濁液と接触させても良い。何れの場合で
も、十分量の無機酸水溶液を重合体溶液もしくは懸濁液
と接触させて、金属を所望通りに分離するようにする。
一般に、重合体溶液もしくは懸濁液と接触させる水溶液
の量は少なくとも、分離しようとする金属を理論的に完
全に変換するのに必要な量でなければならないが、金属
を完全に分離しなくても良いときにはそれより少量でも
良い。上述したようにモノカルボン酸の十分な添加量と
は、一般に、分離しようとする全金属1当量に対してモ
ノカルボン酸0.05〜2.25モルの量である。
一般に、重合体溶液もしくは懸濁液と無機酸およびモ
ノカルボン酸との接触は、50〜100の温度、有機媒体を
液相に維持できる程度の圧力(通常0〜7バール)下で
行う。一般に、無機酸およびモノカルボン酸と重合体溶
液もしくは懸濁液の接触を10〜90分の呼称保持時間に亘
って維持する。金属と無機酸およびモノカルボン酸との
接触を十分とするために、十分な攪拌を行っても良い。
特定の理論に束縛されるつもりはないが、重合体溶液
もしくは懸濁液を1種またはそれ以上のモノカルボン酸
の存在下で無機酸水溶液と接触させる間、無機酸と金属
との間に反応が生じて塩を形成するものと考えられる。
この塩は通常は有機媒体に不溶性であるが、その後水性
相に転移され、この相では可溶性である。モノカルボン
酸も分離しようとする金属と反応して水性相に転移され
る場合があるが、モノカルボン酸と形成された塩は水性
相にわずかしか溶解しないので、モノカルボン酸塩の陰
イオンが無機酸の陰イオンと置換されて、モノカルボン
酸が再建される。こうして再建されたモノカルボン酸が
有機相に戻ると、モノカルボン酸は有機相では可溶性で
あるため、再び金属または金属化合物と反応し得る。こ
のような反応後、モノカルボン酸塩が再び水性相に移
り、その金属イオンを無機酸の陰イオンと置換した後、
有機媒体に戻る。このように、モノカルボン酸は有機相
から金属を分離して水性相へ転移する際に、相転移触媒
として機能する。モノカルボン酸が金属の水性相への転
移を助けるその他メカニズムももちろん考えられるが、
このようなメカニズムは本発明において余り重要ではな
い。
無機酸およびモノカルボン酸と重合体溶液もしくは懸
濁液との接触と同時に酸化剤との接触を行うとき、酸化
剤が気体であれば接触中それを反応媒体に泡立たせるだ
けで良いし、酸化剤が液体または反応媒体に可溶性の固
体であればそれを反応媒体に添加するだけで良い。この
ような添加は別個に行っても良いし、あるいは無機酸お
よび/またはモノカルボン酸と酸化剤とを混合して行っ
ても良い。何れの場合でも重合体溶液もしくは懸濁液と
無機酸をモノカルボン酸の存在下で接触させると同じ条
件下で酸化剤との接触も行う。
重合体溶液もしくは懸濁液と少なくとも無機酸を含む
水溶液との接触を行った後、分離しようとする金属の全
部ではないにせよその大部分を含む水相と重合体および
モノカルボン酸を含む有機相とを分離することが必要に
なる。この分離は一般に任意の周知手段を用いて行うこ
とができる。このような手段には濾過,遠心分離,凝集
性繊維材料の使用等が包含されるが、これらに限定され
るものではない。接触中に十分な攪拌を行って乳濁液を
形成する場合、周知の脱乳化技術を用いることがある。
このような手段としてはメタノール,イソプロパノール
のような1種またはそれ以上の脱乳化剤の添加等が挙げ
られるが、これらに限定されるものではない。
有機相と水相の分離を完了した後、重合体とモノカル
ボン酸の両方を公知技術を用いて有機相から回収するこ
とができる。例えば、重合体が有機媒体に懸濁している
場合には濾過によって簡単に重合体を分離することがで
きる。同様に、重合体が有機媒体に溶解している場合に
も、沈降させた後濾過することによって分離することが
できる。フラッシュ蒸発法,蒸留等を用いても重合体を
回収することもできる。一方、モノルボン酸は塩または
同様の化合物として沈降させた後濾過、遠心分離等によ
って分離することができる。回収した生成物をモノカル
ボン酸に戻し、このモノカルボン酸を本発明方法で再利
用することができる。また、フラッシュ蒸発法,蒸留等
を用いてモノカルボン酸を直接回収することもできる。
驚くべきことに、有機相と水相を分離した後の炭化水
素相に移動されるイオン化金属を含む水の量は、水性相
を用いる従来の分離方法において移動されるイオン化金
属を含む水相の量に比較して大幅に少ないことが判明し
た。特定の理論に束縛されるつもりはないが、移動され
る水相の量が減少するのは有機相中の高分子量のモノカ
ルボン酸が存在していることに直接起因しているものと
考えられる。
本発明の好適実施態様では、炭素原子6〜10個を含む
枝分れアルカン酸(最も好適にはエチルヘキサン酸)を
鉱酸(最も好適には硫酸)と併用して、水素化共役ジオ
レフィン重合体(最も好適には主としてモノアルケニル
芳香族炭化水素単量体単位を含む少なくとも1つの高分
子ブロックと主として水素化共役ジオレフィン単量体単
位を含む少なくとも1つの高分子ブロックとから成るブ
ロック共重合体、さらに好適には1つのスチレン単独重
合体ブロックと1つのイソプレン単独重合体ブロックと
から成るブロック共重合体)から水素化触媒を分離す
る。この種の重合体は周知であり、例えば米国特許第3,
554,911号,第3,668,125号,第3,772,196号,第3,775,3
29号,第3,835,053号,第4,116,917号,第4,156,673号
等に記載されている。
本発明の好適実施態様では、無機酸およびモノカルボ
ン酸と接触させるとき重合体を溶液状とする。最も好適
には、重合体を水素化に使用したのと同じ溶剤に溶解さ
せる。好適な溶剤の中にはペンタン,ヘキサン,ヘプタ
ン,オクタン,2−エチルヘキサン,ノナン等のような脂
肪族炭化水素類、シクロペンタン,シクロヘキサン,メ
チルシクロヘキサン等のような環式炭化水素類、ベンゼ
ン,トルエン,エチルベンゼン,キシレン等のような芳
香族炭化水素類が包含される。本発明の最も好適な実施
態様では、シクロヘキサンを溶剤として使用する。
好適実施態様では、本発明方法を用いて周知の水素化
触媒を分離することができる。最も好適には、本発明方
法を用いて英国特許第1,030,306号および米国特許第3,7
00,633号に記載されているような水素化触媒に含まれる
金属成分を分離することができる。前記米国特許に記載
の触媒はニッケルまたはコバルトカルボキシレートまた
はアルコキシドをアルミニウムアルキルと組合せて得ら
れる生成物である。本発明方法によればどちらの金属成
分も有効に分離することができる。さらに、実際に処理
する重合体溶液が重合化触媒または触媒残留物を含んで
いる場合、本発明方法によれば重合体溶液中の金属の含
有量を有効に低減させることができる。
本発明の好適実施態様では、重合体溶液と鉱酸を含有
する水溶液とを接触させる前に重合体溶液に枝分れアル
カン酸を直接添加する。酸化剤として空気を使用し、酸
化剤との接触を無機酸水溶液との接触と同時に行う。実
際には、空気または酸素を反応媒体に泡立たせることに
よって接触を行う。
好適実施態様では、全金属1当量に対して0.1〜0.5モ
ルのモノカルボン酸を重合体溶液に添加する。無機鉱酸
を含有する水溶液は酸で0.01〜0.1規定とする。好適実
施態様では、無機酸を含有する水溶液の使用量を、重合
体溶液中に含まれる金属全部と反応するのに必要な無機
酸の理論量の1〜10倍になるようにする。
好適実施態様では、重合体溶液と無機酸含有水溶液と
の接触を温度50〜100℃、圧力0〜7バールの範囲で行
う。好適実施態様では、酸素の分圧を0.07〜0.7バール
の範囲内の値に維持する。好適実施態様では、重合体溶
液と無機酸水溶液の接触を十分に攪拌しながら行って重
合体溶液と無機酸水溶液との接触が十分となるようにす
るが、このときの攪拌量は乳濁液を形成しない程度とす
る。好適実施態様では、重合体溶液と無機酸水溶液の接
触を維持する呼称保持時間を10〜90分の範囲とする。
以上、本発明と本発明の好適および最も好適な実施態
様に関して概括的に説明してきたが、下記の実施例を参
照することにより本発明がより明らかとなろう。但し、
ここに示す実施例は説明のためのものにすぎず、本発明
を限定するものではない。
実施例1 この実施例では、バッチ式装置において、水素化触媒
を含む水素化したばかりの重合体セメント(粗重合体溶
液)から水素化触媒を分離する2種類の試験を行った。
各回の試験では、第1接触段階後二相の分離を行う操作
と、第2接触段階第二相の分離を行う操作を行った。第
1の試験では両接触段階において2−エチルヘキサン酸
を硫酸と併用した。第2の試験は比較例であるが、この
試験では両段階において硫酸だけを使用した。どちらの
試験においても、水素化したばかりの重合体は、重量平
均分子量約80,000、ポリイソプレンアームを約20本有す
る星形重合体であった。星形の核を市販のジビニルベン
ゼンで形成した。どちらの試験も開始時、10重量%の重
合体を含み、90gのシクロヘキサンに溶解させた水素化
重合体セメント100gを攪拌器に投入し、攪拌器を低速で
作動させた。何れの試験においても、重合体セメントは
当初重合体に対して2,400ppm(重量)のニッケルと重合
体に対して2,500ppm(重量)のアルミニウムを含んでい
た。両方の試験の両接触段階において、重合体セメント
を、ニッケルとアルミニウムの総量1当量当たり5モル
の硫酸の量の硫酸水溶液と接触させた。両方の試験の両
接触段階における水相対有機相の比は0.5とした。第1
の試験では、硫酸溶液を攪拌器に加える前、すなわち両
接触段階の前に0.2gの2−エチルヘキサン酸を重合体セ
メントと混合した。第2の試験では、両接触段階におい
て硫酸水溶液のみを使用した。どちらの試験でも、各接
触段階の接触を30分間継続させ、その後混合物を60分間
放置した後デカントすることによって水相と有機相を分
離した。どちらの試験でも、各接触段階を室温,常圧で
行なった。2種の試験に使用した重合体溶液の粘度は、
室温で760cpであった。第1接触段階が終了し、相を分
離した後、有機相を調べて第1接触段階後に残っている
ニッケル量を測定した。続けて全操作を繰り返した。第
2接触段階終了後にも、再び有機相を調べてニッケル残
留量を測定すると共に、有機相に移動した水相の量を測
定した。
第1の試験では、1回目の分離後の有機相に残留する
ニッケルの量が重合体に対して39ppm(重量)であっ
た。2回目の接触後の有機相に残留するニッケルの量は
重合体に対して40ppm(重量)であった。2回目の分離
終了後、0.2重量%の水相が有機相に移動していた。
第2の試験では、1回目の接触後の有機相に重合体に
対して517ppm(重量)のニッケルが残留していた。第2
回接触後は、重合体に対して150ppm(重量)のニッケル
が有機相に残留していた。分離後の有機相中に2.7重量
%の水相が移動していた。
これらの結果から明らかなように、重合体に対して2
0,000ppm(重量)の2−エチルヘキサン酸を添加するこ
とにより、重合体溶液から分離されるニッケルの量が大
幅に増大すると同時に、有機相に移動する水相の量が大
幅に減少する。両試験の両接触時に、ガスキャップを反
応媒体で平衡させながら酸素供給を行なった。
実施例2 この実施例では、それぞれが2回の接触段階を含む4
種類の試験を行なった。4種全ての試験において、オク
タン酸ニッケルとトリエチルアルミニウムから形成され
た触媒残留物を含む水素化重合体セメントと硫酸水溶液
を接触させた。重合体セメントは、粘度がわずか420cp
であり、重合体に対して2,200ppm(重量)のニッケルと
重合体に対して2,300ppm(重量)のアルミニウムを含む
点を除いて、実施例1で使用したものと同じであった。
4種の試験全部の両接触段階において、十分量の硫酸水
溶液を重合体セメントと接触させた。硫酸水溶液は、重
合体セメント中に当初存在した総金属(ニッケル+アル
ミニウム)1当量当たり4モルの硫酸を含んでいた。4
種の試験の何れにおいても、17Kgの重合体セメントを容
量0.13m3のミキサーに投入した後、硫酸水溶液を添加し
た。第1の試験では、硫酸水溶液を添加する前、すなわ
ち両接触段階の前に32gの2−エチルヘキサン酸を重合
体セメントに添加した。第2の試験では、各接触段階の
終了前に2−エチルヘキサン酸を8gだけ添加した。第3
の試験では、水性相が有機相へ移動するのを防止するた
めにしばしば使用されるアルコールである2−エチルヘ
キサノール8gを、両接触段階において硫酸水溶液を添加
する前に重合体セメントに添加した。第4の試験では、
両接触段階中に硫酸水溶液のみを添加した。4種の試験
の何れにおいても、酸素を両接触段階において反応混合
物に泡立たせた。4種の試験の何れにおいても、羽根車
を200rpmで作動させた。各試験において2回の接触段階
を実施し、各接触期間終了後に有機相と水相を分離し
た。4種の試験の何れにおいても各接触時間を30分と
し、60分間の放置後にデカントして有機相と水相を分離
した。それぞれの接触期間終了後に、有機相に残留して
いるニッケルの量と有機相に移動した水相の量を測定し
た。
各接触に有機相に残留していたニッケルの量は下記の
通りであった:第1の試験において2−エチルヘキサン
酸を重合体に対して25,000ppm(重量)使用した場合に
は、それぞれ重合体に対して62ppm(重量)と38ppm(重
量)であった。
第2の試験において、2−エチルヘキサン酸を重合体
に対して6,200ppm(重量)使用した場合には、それぞれ
重合体に対して38ppm(重量)と12ppm(重量)であっ
た。
第3の試験において2−エチルヘキサノールを重合体
に対して6,200ppm(重量)使用した場合には、それぞれ
重合体に対して225ppm(重量)と62ppm(重量)であっ
た。
第4の試験において硫酸を単独で使用した場合には、
それぞれ重合体に対して312ppm(重量)と62ppm(重
量)であった。
各接触期間後に有機相に移動していた水相の量は下記
の通りであった: 第1の試験において2−エチルヘキサン酸を重合体に
対して25,000ppm(重量)使用した場合には、それぞれ
0.1重量%と0.4重量%であった。第2の試験において2
−エチルヘキサン酸を重合体に対して6,200ppm(重量)
した場合には、それぞれ0.6重量%と0.4重量%であっ
た。
第3の試験において2−エチルヘキサノールを重合体
の6,200ppm使用した場合には、それぞれ1.2重量%と0.6
重量%であった。第4の試験において硫酸を単独で使用
した場合には、それぞれ1.5重量%と0.6重量%であっ
た。
以上の結果から明らかなように、2−エチルヘキサン
酸は使用濃度に関係なく有機相から分離されるニッケル
の量を大幅に増大させると共に、有機相に移動する水相
の量を大幅に低減させる。
以上、特定実施例を参照して本発明の説明を行なって
きたが、当業者に自明の如く、前記特許請求の範囲に記
載されている本発明の要旨を逸脱しない限り各種の変更
が可能である。

Claims (13)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】陽イオン開始剤又は陰イオン開始剤を用い
    る重合、あるいは金属含有触媒の存在下での水素化によ
    り得られた重合体から金属を分離する方法であって、 (a) 前記重合体の溶液もしくは懸濁液を酸化剤と接
    触させる段階と、 (b) 6〜20個の炭素原子を有する1種またはそれ以
    上のモノカルボン酸の存在下で前記重合体溶液もしくは
    懸濁液を1種またはそれ以上の無機酸の水溶液と接触さ
    せる段階と、 (c) 金属含有量が減少した重合体生成物を回収する
    段階とを含む方法。
  2. 【請求項2】前記無機酸が鉱酸である請求項1に記載の
    方法。
  3. 【請求項3】前記鉱酸が硫酸である請求項2に記載の方
    法。
  4. 【請求項4】前記モノカルボン酸が6〜10個の炭素原子
    を有する枝分れアルカン酸である請求項1に記載の方
    法。
  5. 【請求項5】前記モノカルボン酸がエチルヘキサン酸で
    ある請求項1に記載の方法。
  6. 【請求項6】前記重合体を脂肪族炭化水素類、環式炭化
    水素類および芳香族炭化水素類の中から選択した溶剤中
    に溶解もしくは懸濁させる請求項1に記載の方法。
  7. 【請求項7】溶剤としてシクロヘキサンを使用する請求
    項6に記載の方法。
  8. 【請求項8】前記(a)の段階と(b)の段階を同時に
    行う請求項1に記載の方法。
  9. 【請求項9】前記(b)の段階を複数回行う請求項1に
    記載の方法。
  10. 【請求項10】モノカルボン酸の使用量を、分離したい
    全金属1モル当たり0.05〜2.25当量の範囲とする請求項
    1に記載の方法。
  11. 【請求項11】水溶液中の無機酸濃度を0.01〜1規定の
    範囲とする請求項1に記載の方法。
  12. 【請求項12】モノカルボン酸濃度を0.001〜0.02規定
    の範囲とする請求項1に記載の方法。
  13. 【請求項13】酸化剤として空気を使用する請求項1に
    記載の方法。
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