JP2613287B2 - 接点素材切断移送装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は、接点線材を切断し、その切断して得た接点
素材を挟持して成形ダイスの面上に移送する接点素材切
断移送装置の改良に関する。

（従来の技術） 従来の接点素材切断移送装置は、第５図に示す如く接
点線材１を挿通するカッターダイス２と、該カッターダ
イス２に挿通された接点線材１を切断する駆動スライダ
ー３に取付けられた円弧状の溝刃４を有するカッター５
と、該カッター５の上側で上下に回動可能に駆動スライ
ダー３に取付けられたホルダー６の前面に前記カッター
５の先端前方に斜めに突出して第６図に示す如く基端に
設けた取付部７を固定せる接点素材支持ピン８と、前記
ホルダー６のカッター５側への回動を規制するストッパ
ー９と、該ストッパー９と接点素材支持ピン８の中間と
の間に張設したスプリング10とより成るものである。

この接点素材切断移送装置の作動について説明する
と、カッターダイス２に接点線材１が挿通され、一定長
さカッターダイス２より突出して停止すると、駆動スラ
イダー３が前進し、これと一体に前進するカッター５の
円弧状の溝刃４とカッターダイス２とにより第５図に示
されるように接点線材１が一定長さに切断され、接点素
材１′が得られることになる。この接点素材１′が接点
線材１から切断される際、駆動スライダー３と一体に前
進したホルダー６がスプリング10によりカッター５側
（下方）に回動せしめられ、接点素材支持ピン８の先端
部にて押えられ、切断後そのままカッター５の溝刃４と
接点素材支持ピン８の先端部とに挟持されて駆動スライ
ダー３の前進により第５図の鎖線に示す如く成形ダイス
11の面上まで移送する。接点素材１′が成形ダイス11に
押入されると、駆動スライダー３が後退し、これと一体
のカッター5bも後退する。そしてカッター５の溝刃４が
カッターダイス２のダイス穴を通り過ぎると、直ちに第
８図に示す如くホルダー６がストッパー９に当って上方
に回動せしめられ、接点素材支持ピン８の先端部がカッ
ター５の円弧状の溝刃４より上方に遠ざかり、このまま
の状態で後退限まで後退する。

（発明が解決しようとする課題） ところで、上記の接点素材切断移送装置では、接点素
材支持ピン８がカッター５に対しある角度で第７図に示
す如く接点素材１′を押える為に、つまりカッター５の
溝刃４における一点Ａと接点素材支持ピン８における一
点Ｂで計二点で接点素材１′を挟持する為に不安定で、
成形ダイス11側へ移送する際、接点素材１′が落下した
り、落下しないまでも接点素材支持ピン８とカッター５
の溝刃４との間で滑べり、成形ダイス11の面上への送り
位置がずれたりする事故が発生していた。

また上記接点素材支持ピン８は、基端の取付部７をホ
ルダー６の前面に位置決めし、ねじにて固定するので取
付けに手間隙がかかっていた。

そこで本発明は、接点素材を安全、確実に挟持でき、
接点素材支持ピンの取付けに手間がかからないように改
良した接点素材切断移送装置を提供しようとするもので
ある。

（課題を解決するための手段） 上記課題を解決するための本発明の接点素材切断移送
装置は、接点線材を挿通するカッターダイスと、該カッ
ターダイスに挿通された接点線材を切断する駆動スライ
ダーに取付けられた円弧状の溝刃を有するカッターと、
該カッターの上側で上下に回動可能に駆動スライダーに
取付けられたホルダーの前面に前記カッターの先端前方
に斜めに突出して基端の取付部を固定せる接点素材支持
ピンと、前記ホルダーのカッター側への回動を規制する
ストッパーと、該ストッパーと接点素材支持ピンの中間
との間に張設したスプリングとより成る接点素材切断移
送装置に於いて、前記ホルダーを前記カッターよりも僅
かに長くし、その先端面にカッターと直交する溝を設
け、前記接点素材支持ピンは基端の取付部を無くして先
端部の一面にＶ溝を設け、この接点素材支持ピンを前記
ホルダーの先端面の溝に挿入し、押え板の締付けにより
固定して接点素材支持ピンの先端部のＶ溝をカッターの
溝刃に対向させたことを特徴とするものである。

（作用） 上述の如く構成された本発明の接点素材切断移送装置
によれば、カッターダイスに挿通され一定長さ突出した
接点線材が、駆動スライダーの前進により一体に前進す
るカッターの円弧状の溝刃とカッターダイスとにより切
断される際、切断部が駆動スライダーと一体に前進した
ホルダーのスプリングによるカッター側への回動により
接点素材支持ピンの先端のＶ溝にて前記溝刃の真正面か
ら押えられ、切断後接点素材はそのままカッターの溝刃
と接点素材支持ピンのＶ溝とに挟持されて駆動スライダ
ーの前進により成形ダイスの面上まで移送される。この
接点素材の移送において、接点素材支持ピンがカッター
に対し直角に接点素材を押える為、つまりカッターの溝
刃における一点と接点素材支持ピンのＶ溝における二点
の計三点により接点素材が確実に挟持されるので安定
し、接点素材が落下したり、溝刃とＶ溝との間で滑べる
ようなことが無い。接点素材が成形ダイスに押入される
と、駆動スライダーが後退し、これと一体のカッターも
後退する。カッターの溝刃がカッターダイスのダイス穴
を通り過ぎると、直ちにホルダーがストッパーに当って
上方に回動せしめられ、接点素材支持ピンのＶ溝がカッ
ターの円弧状の溝刃より上方に遠ざかり、このままの状
態で後退限まで後退する。

（実施例） 本発明の接点素材切断移送装置の一実施例を第１図に
よって説明する。図中第５図と同一符号は同一部材を示
すのでその説明を省略する。12は第５図に示されるホル
ダー６をカッター５よりも僅かに長くし、その先端面を
カッター５と直交する平面となして該平面にカッター５
と直交する溝13を設けると共に押え板14をねじ15にて締
付けるようにしたホルダーである。16は第６図に示され
る接点素材支持ピン８の基端の取付部７を無くして第２
図に示す如く先端部の一面にＶ溝17を設けた接点素材支
持ピンで、この接点素材支持ピン16は前記ホルダー12の
先端面の溝13に挿入され、押え板14のねじ15の締付けに
より固定されて、先端部のＶ溝17がカッター５の円弧状
の溝刃４に対向せしめられている。

このように構成された実施例の接点素材切断移送装置
の作動について説明すると、カッターダイス２に接点線
材１が挿入され、一定長さカッターダイス２より突出し
て停止すると、駆動スライダー３が前進し、これと一体
に前進するカッター５の円弧状の溝刃４とカッターダイ
ス２とにより第１図に示されるように接点線材１が一定
長さに切断され、接点素材１′が得られることになる。
この接点素材１′が接点線材１から切断される際、駆動
スライダー３と一体に前進したホルダー12がスプリング
10によりカッター５側（下方）に回動せしめられ、接点
素材支持ピン16の先端部のＶ溝17にて前記カッター５の
溝刃４の真正面から押えられ、切断後接点素材１′はそ
のままカッター５の溝刃４と接点素材支持ピン16のＶ溝
17とに挟持されて駆動スライダー３の前進により第１図
の鎖線に示す如く成形ダイス11の面上まで移送される。
この接点素材１′の移送において、接点素材支持ピン16
がカッター５に対し直角に接点素材１′を押える為、つ
まり第３図に示す如くカッター５の溝刃４における一点
Ａと接点素材支持ピン16のＶ溝17における二点Ｂ、Ｃの
計三点により接点素材１′が確実に挟持されるので安定
し、接点素材１′が途中で落下したり、溝刃４とＶ溝17
との間で滑べるようなことが無い。

成形ダイス11の面上まで移送された接点素材１′が成
形ダイス11に押入されると、駆動スライダー３が後退
し、これと一体のカッター５も後退する。そしてカッタ
ー５の溝刃４がカッターダイス２のダイス穴を通り過ぎ
ると直ちに第４図に示す如くホルダー12がストッパー９
に当って上方に回動せしめられ、接点素材支持ピン16の
Ｖ溝17がカッター５の円弧状に溝刃４より上方に遠ざか
り、このままの状態で後退限まで後退する。

尚、上記実施例では、接点素材支持ピン16の先端部に
のみＶ溝17を設けているが、基端部に寸法の異なるＶ溝
17を設けて、反転差し換え使用するようにしても良い。

（発明の効果） 以上の説明で判るように本発明の接点素材切断移送装
置によれば、接点素材が接点線材から切断される際、駆
動スライダーと一体に前進したホルダーのスプリングに
よるカッター側への回動により接点素材支持ピンの先端
のＶ溝にてカッターの溝刃の真正面から押えられ、切断
後接点素材はそのままカッターの溝刃と接点素材支持ピ
ンのＶ溝とに挟持されて駆動スライダーの前進により成
形ダイスの面上まで移送され、この移送において接点素
材はカッターの溝刃における一点と接点素材支持ピンの
Ｖ溝における二点の計三点により確実に挟持されるので
安定し、途中で落下したり、溝刃とＶ溝との間で滑べっ
て成形ダイスの面上への送り位置がずれたりする事故が
発生することが無い。

また接点素材支持ピンは、ホルダーの先端面の溝に挿
入し、押え板を締付けるだけで固定できるので、取付け
に手間隙がかからない。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の接点素材切断移送装置の一実施例を示
す側面図、第２図は第１図の装置における接点素材支持
ピンを示す斜視図、第３図は第１図の装置におる接点素
材移送時の接点素材の挟持状態の拡大図、第４図は第１
図の装置における駆動スライダーが後退した状態を示す
側面図、第５図は従来の接点素材切断移送装置を示す側
面図、第６図は第５図の装置における接点素材支持ピン
を示す斜視図、第７図は第５図の装置における接点素材
移送時の接点素材の挟持状態の拡大図、第８図は第５図
の装置における駆動スライダーが後退した状態を示す側
面図である。

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】接点線材を挿通するカッターダイスと、該
   カッターダイスに挿通された接点線材を切断する駆動ス
   ライダーに取付けられた円弧状の溝刃を有するカッター
   と、該カッターの上側で上下に回動可能に駆動スライダ
   ーに取付けられたホルダーの前面に前記カッターの先端
   前方に突出して基端の取付部を固定せる接点素材支持ピ
   ンと、前記ホルダーのカッター側への回動を規制するス
   トッパーと、該ストッパーと接点素材支持ピンの中間と
   の間に張設したスプリングとより成る接点素材切断移送
   装置に於いて、前記ホルダーを前記カッターよりも僅か
   に長くし、その先端面にカッターと直交する溝を設け、
   前記接点素材支持ピンは基端の取付部を無くして先端部
   の一面にＶ溝を設け、この接点素材支持ピンを前記ホル
   ダーの先端面の溝に挿入し、押え板の締付けにより固定
   して接点素材支持ピンの先端部のＶ溝をカッターの溝刃
   に対向させたことを特徴とする接点素材切断移送装置。