JP2612459B2 - 試薬自動調製装置 - Google Patents

試薬自動調製装置

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JP2612459B2 JP62327913A JP32791387A JP2612459B2 JP 2612459 B2 JP2612459 B2 JP 2612459B2 JP 62327913 A JP62327913 A JP 62327913A JP 32791387 A JP32791387 A JP 32791387A JP 2612459 B2 JP2612459 B2 JP 2612459B2
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Description

【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本発明は、原液を自動的に希釈して所定濃度の薬液を
得、分析計等の溶離液や除去液などの薬液が一定量以下
になった時に、希釈して得た薬液を薬液タンクに供給す
る試薬自動調整装置に関し、更に詳しくは、高濃度で貯
留しておくと沈殿を生じる原液を2成分に分けて安定な
状態で貯留し、原液を正確に希釈して再現性良く薬液を
得ることができる試薬自動調整装置に関する。
<従来の技術> 従来、イオン分析装置などの分析計に使用される溶離
液や除去液などの薬液を自動調製する試薬自動調製装置
なるものは市販されておらず、分析計を使用する者が溶
離液や除去液などの薬液を自分で調製してイオン分析装
置などに供給していた。因みに、上記分析計がイオンク
ロマトグラフ装置の場合、例えば2ml/min.の流量で溶離
液を分離カラムなどに送る必要があり、この場合、1日
当たり、2(ml/min.)×60(min.)×24(hour)=2.8
8(/day)の溶離液が必要であって該溶離液を毎日調
製する必要があった。しかも、該溶離液の濃度が変化す
ると被測定イオンの保持時間が変化したりするなど直接
的な影響が出るため、イオンクロマトグラフ装置を良好
に連続運転するためには、毎日、再現性よく溶離液を調
製しなければならず大変煩わしいという欠点もあった。
一方、毎日再現性よく溶離液を調製する代わりに、大
容量のタンクを使用して上記調製作業の間隔を長くする
ことも試みられていた。しかし、溶離液タンクの内容量
は10〜20が実用的な大きさの限界であり、内容量20
の溶離液タンクを使用したとしても6日に1回の割り合
いで上記調製作業を行なわなければならなかった。この
ため、上記調製作業を行なって溶離液タンクに溶離液を
補充する日を間違ったり忘れたりして溶離液タンクが空
になり、結果的に連続運転が停止するなどの事故も発生
する欠点があった。
更に、イオンクロマトグラフ装置を用いて2価陽イオ
ンを分析する場合など、10mM酒石酸/3mMエチレンジアミ
ン/1mMエチレンジアミン四酢酸2ナトリウムや4mM酒石
酸/2mMエチレンジアミンでなる溶離液が使用されるが、
該溶離液を100倍濃縮液(原液)を基にして調整する
と、濃縮液は時間とともに不溶解物の沈殿が現れるた
め、希釈して得られた溶離液は再現性が悪くなる。従っ
て、100倍に濃縮された濃縮液を希釈して溶離液とする
試みも適用することはできなかった。このため、濃縮倍
率の低い濃縮液しか使用できず、溶離液や除去液などの
薬液を1ケ月もの長いあいだ人手による調製作業をする
ことなく分析計に供給することは不可能となっていた。
<発明が解決しようとする問題点> 本発明は、かかる従来例の欠点に鑑みてなされたもの
であり、その目的は、2価陽イオンを分析する場合のよ
うに100倍に濃縮された溶離液を直接使用すると不溶解
物の沈澱が現れるときであっても、イオン分析装置など
の分析計に使用される溶離液や除去液などの薬液を1ケ
月程度のあいだ人手による調製作業をすることなく自動
的に調製して分析計に供給できる試薬自動調製装置を提
供することにある。
<問題点を解決するための手段> このような目的を達成するために、本発明は、 連続的して使用される分析薬液が薬液タンクの下限液
面レベルになったとき、前記分析薬液が濃縮されている
原液を純水で希釈して調製し、調製した分析薬液を前記
薬液タンクに供給する試薬自動調製装置において、 前記分析薬液の濃縮された第1成分の原液が貯留され
ている第1濃縮タンクと、 前記分析薬液の濃縮された第2成分の原液が貯留され
ている第2濃縮タンクと、 前記第1濃縮タンクから供給される第1成分の原液を
計量する第1計量管と、 前記第2濃縮タンクから供給される第2成分の原液を
計量する第2計量管と、 前記第1成分及び第2成分の原液を希釈する所定量の
純水が計算され貯留される計量タンクと、 この計量タンクから供給される計量された純水と、こ
の純水によって前記第1計量管及び第2計量管から導か
れた原液とを混合し,調製する撹拌タンクと、 を具備し、濃縮倍率を高めると沈殿を生じる分析薬液
を、濃縮倍率を高めても沈殿の生じない安定な前記第1
成分の原液と第2成分の原液とに分けて貯留したことを
特徴としている。
<実施例> 以下、本発明について図を用いて詳細に説明する。第
1図は本発明実施例を説明するための使用例構成説明図
であり、図中、1aは水道水若しくは純水でなる水が導入
される導入口、1bは導入口1aから導入された水等に含ま
れているドレンが排出されるドレン排出口、2a,2bはニ
ードル弁、3a,3bはボール弁、4は圧力計、5a〜5cはポ
ンプ、6a〜6gは三方電磁弁、7a〜7fは二方電磁弁、8は
超純水製造装置、8aは内部に活性炭が充填された活性炭
筒、8b,8cは内部に隠イオン交換樹脂と陽イオン交換樹
脂が混合して充填された混床、8dは例えば0.22μmのフ
ィルタ、9は攪拌タンク、10は下限液面センサ10aと上
限液面センサ10bを有する計量タンク、11は下限液面セ
ンサ11aを有し例えば1M酒石酸でなる100倍濃縮された第
1の濃縮液を貯留している例えば内容積が4の第1濃
縮液タンク、11′は下限液面センサ11′aを有し例えば
0.3Mエチレンジアミン/0.1M四酢酸2ナトリウムでなる1
00倍濃縮された第2の濃縮液を貯溜している例えば内容
積が4の第2濃縮液タンク、12,12′は例えば内径4mm
で外径6mmのテフロンチューブでなり内容積が例えば20m
lの計量管、13は下限液面センサ13aを有し溶離液を貯溜
している薬液タンク、14は例えば横河電機製イオンクロ
マトアナライザIC500/Zでなる分析計である。尚、三方
電磁弁6a〜6c及び二方電磁弁7a〜7eは第1図で黒印が閉
で白印が開を表している。また、下限液面センサ10aと
上限液面センサ10bの距離は、その間の容積が一定(例
えば2000ml)となるように調節されている。
第2図は上述のような構成からなる本発明実施例の動
作を説明するためのタイムチャートであり、以下、この
図を使用しながら本発明実施例の動作について詳しく説
明してゆく。第1図及び第2図において、最初、分析計
14が稼動して溶離液タンク13内の溶離液が使用される。
このような溶離液の使用によって溶離液タンク13内の溶
離液レベルが低下すると、下限液面センサ13aがあらか
じめ設定されている液面レベルまで達したときに該液面
レベルを検出し、下限レベル信号を薬液注入装置Tに送
出して溶離液の注入を要求する(第2図のB)。薬液注
入装置Tが該下限レベル信号を受けてから5秒後に第1
ポンプ5aが駆動(第2図のH)し、超純水製造装置8内
を水が循環し始め、図示しない導電率計によって水の純
度が検出(第2図のA)されて該純度の向上が確認され
る。また、上記導電率計の指示から水の純度が設定値
(例えば比抵抗で10MΩ・cm)を超えたことが検出され
たら、第1三方電磁弁6aと第1二方電磁弁7aがオンにさ
れる(第2図のI,J)。このため、導入口1aから導入さ
れた水は、第1ニードル弁2a→第1ボール弁3a→ポンプ
5a→活性炭筒8a→混床8b,8c→フィルタ8d→第1三方電
磁弁6a→第2ボール弁3b→第1二方電磁弁7a→第2三方
電磁弁6bを経由し、計量タンク10内へ導かれる。このよ
うにして、計量タンク10内に超純水が上限液面センサ10
bが動作する(第2図のC)まで満たされる。一方、上
述のように第1三方電磁弁6aと第1二方電磁弁7aがオン
にされると同時に、第3三方電磁弁6c,第4三方電磁弁6
d,及び第4二方電磁弁7dがオンにされる(第2図のM,N,
O)。このため、第1濃縮液タンク11内の第1濃縮液
が、所謂ヘッド差により、第4二方電磁弁7d→第4三方
電磁弁6d→計量管12→第3三方電磁弁6cを経由して図示
しないドレンタンクへと導かれる。同様にして、第1三
方電磁弁6aと第1二方電磁弁7aがオンにされると同時
に、第6三方電磁弁6f,第7三方電磁弁6g,及び第6二方
電磁弁7fがオンにされる(第2図のM,N,O)。このた
め、第2濃縮液タンク11′内の第2濃縮液が、所謂ヘッ
ド差により、第6二方電磁弁7f→第7三方電磁弁6g→第
2計量管12′→第6三方電磁弁6fを経由して図示しない
ドレンタンクへと導かれる。このとき、上記濃縮液が流
れる量は第1,第2計量管12,12′の内容積の2〜5倍も
あれば第1,第2計量管12,12′内を十分に置換できるた
め、第1,第2計量管12,12′の内容積がそれぞれ2mlの場
合は上記濃縮液の必要量がそれぞれ40〜100mlであり、
第4,第6二方電磁弁7d,7fをオンにする時間はそれぞれ
約20秒となる(第2図のO)。次に、第4,第6二方電磁
弁7d,7fをオフにしてから2秒後に第3,第4三方電磁弁6
c,6dと第6,第7三方電磁弁6f,6gがそれぞれオフにされ
(第2図のM,N)、第1,第2の計量管12,12′内に第1,第
2の濃縮液がそれぞれ閉じ込められる。一方、上限液面
センサ10bが液面を検出して動作すると、第1三方電磁
弁6aがオフとなって超純水製造装置から計量タンク10へ
の超純水導入が停止される。第1三方電磁弁6aがオフと
なってから1.5秒後に第1二方電磁弁7aがオフにされる
と共に、第1三方電磁弁6aがオフとなってから2.0秒後,
3.0秒後,及び5.0秒後に、第2二方電磁弁7b,第2三方
電磁弁6b,及び第3ポンプ5cがそれぞれオンにされる
(第2図のJ,L,K,F)。この状態で、計量タンク10内の
超純水は、第2三方電磁弁6b→第3ポンプ5c→第2二方
電磁弁7b→第3三方電磁弁6c→第4三方電磁弁6d→第6
三方電磁弁6f→第7三方電磁弁6gを経由して攪拌タンク
9へと導かれる。このような超純水の流れにより、第1
計量管12内に閉じ込められていた濃縮液(例えば1M酒石
酸)と第2計量管12′内に閉じ込められていた濃縮液
(例えば0.3Mエチレンジアミン/0.1Mエチレンジアミン
四酢酸2ナトリウム)は全て攪拌タンク9へと導かれ
る。このような超純水の使用によって計量タンク10内に
おける超純水のレベルが低下すると、下限液面センサ10
aがあらかじめ設定されている下限液面レベルを検出し
て下限レベル信号を送出し、該信号に基いて第3ポンプ
5c,第2三方電磁弁6b,及び第2二方電磁弁7bが即座にオ
フされる(第2図のF,K,L)。また、第3オンプ5c,第2
三方電磁弁6b,及び第2二方電磁弁7bがオフにされてか
ら2秒後に、第2ポンプ5bがオンにされる(第2図の
G)。このため、攪拌タンク9内の液体が、第2ポンプ
5b→第5三方電磁弁6e→攪拌タンク9の経路を循環しな
がら攪拌され、該攪拌が60秒間行われる(第2図のG)
ことによって上記濃縮液と超純水が十分に混合されて均
一相となる。このような攪拌操作が60秒間行われてから
2秒後に第5三方電磁弁6e及び第5二方電磁弁7eがオン
にされると共に、4秒後に第2ポンプ5bがオンにされる
(第2図のP,R,G)。このため、上述のようにして濃縮
液と超純水を十分に混合されて均一相となって生成した
溶離液(例えば10mM酒石酸/3mMエチレンジアミン/1mMエ
チレンジアミン四酢酸2ナトリウムの溶離液)が、第2
ポンプ5b及び第5三方電磁弁6eを経由して薬液タンク13
へ導かれる。このような溶離液の供給によって攪拌タン
ク9内の液体が減少し、下限液面センサ9aがあらかじめ
設定されている下限液面レベルを検出して下限レベル信
号を送出し、該信号に基づいて第2ポンプ5bが即座にオ
フにされる(第2図のB,G)。また,第2ポンプ5bがオ
フにされてから2秒後に、第5三方電磁弁6e,第3二方
電磁弁7c,及び第5二方電磁弁7eがオフになり(第2図
のP,Q,R)、薬液タンク13への溶離液供給が終了する。
また、第1ポンプ5aもオフにされ、再び前記下限液面セ
ンサ13aが下限レベル信号を薬液注入装置Tに送出して
溶離液の注入を要求するまで待機するようになる。尚、
上述の操作を実際に行なって調製された溶離液の再現性
をチェックするために、Bγ−イオンを1000ppm含む液
を濃縮タンク11に満たすと共にSO4 2-イオンを1000ppm含
む液を濃縮タンク11′に満たし、100倍稀釈を繰り返し
行なわせた。この操作で調製された稀釈液を別のイオン
クロマトアナライザで、Bγ−イオンとSO4 2-イオンを
測定したところ、該イオンの測定のバラツキも含めて変
動係数が小さく(例えば1%以内)となり極めて良好な
結果が得られた。また、上記薬液タンク13を除去液タン
クとして使用し除去液の供給に利用しても良いものとす
る。更に、希釈倍率も上述の100倍に限定されることな
く種々の希釈倍率にしても良いものとする。
<発明の効果> 以上詳しくは説明したような本発明の実施例によれ
ば、例えば100倍に濃縮された第1及び第2の濃縮液を
希釈して溶離液等の薬液を得る構成であるため、2価陽
イオンを分析する場合のように100倍に濃縮された溶離
液等の薬液を直接使用すると不溶解物の沈澱が現れると
きであっても、イオン分析装置などの分析計に使用され
る溶離液や除去液などの薬液を1ケ月程度のあいだ人手
による調製作業をすることなく自動的に調製して分析計
に供給できる試薬自動調製装置が実現する。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明実施例の使用例構成説明図、第2図は本
発明実施例の動作を説明するためのタイムチャートであ
る。 1a……導入口、1b……ドレン排出口、 2a,2b……ニードル弁、 3a,3b……ボール弁、4……圧力計、 5a〜5c……ポンプ、6a〜6g……三方電磁弁、 7a〜7f……二方電磁弁、8……超純水製造装置、 9……攪拌タンク、10……計量タンク、 11,11′……濃縮液タンク、12,12′……計量管、 13……薬液タンク、14……分析計
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 曽我 朋義 東京都武蔵野市中町2丁目9番32号 横 河電機株式会社内 (56)参考文献 特開 昭52−95287(JP,A) 特公 昭56−7180(JP,B2) 特公 昭47−6800(JP,B1)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】連続的して使用される分析薬液が薬液タン
    クの下限液面レベルになったとき、前記分析薬液が濃縮
    されている原液を純水で希釈して調製し、調製した分析
    薬液を前記薬液タンクに供給する試薬自動調製装置にお
    いて、 前記分析薬液の濃縮された第1成分の原液が貯留されて
    いる第1濃縮タンクと、 前記分析薬液の濃縮された第2成分の原液が貯留されて
    いる第2濃縮タンクと、 前記第1濃縮タンクから供給される第1成分の原液を計
    量する第1計量管と、 前記第2濃縮タンクから供給される第2成分の原液を計
    量する第2計量管と、 前記第1成分及び第2成分の原液を希釈する所定量の純
    水が計量され貯留される計量タンクと、 この計量タンクから供給される計量された純水と、この
    純水によって前記第1計量管及び第2計量管から導かれ
    た原液とを混合し,調製する撹拌タンクと、 を具備し、濃縮倍率を高めると沈殿を生じる分析薬液
    を、濃縮倍率を高めても沈殿の生じない安定な前記第1
    成分の原液と第2成分の原液とに分けて貯留したことを
    特徴とした試薬自動調製装置。
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