JP2611795B2 - 電気応答材料 - Google Patents

電気応答材料

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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、電気応答材料に関するものである。詳しく
は、電気、すなわち直流電気印加により形態を変化しう
る材料に関するものである。
[従来の技術] 直流電圧印加により、イオン性高分子電解質と水から
なる含水ゲルが水を放出し、収縮という形態変化を示す
ことはすでに知られている。例えば、アニオン性高分子
ゲルとしては、ポリメタクリル酸の含水ゲル、ポリ2−
6アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸の含
水ゲル(長田ら、日本の科学と技術、54、1986)、カチ
オンゲルとしては、ポリビニルベンジルトリメチルアン
モニウムクロリド含水ゲルなどがあげられる。
[発明が解決しようとする問題点] しかしながら、上記技術は、ゲルの電気応答速度、す
なわち、形態の収縮速度が遅いという問題点があり、種
々の分野で利用するためには、その応答速度がより速く
なることが望ましい。
[問題を解決するための手段] そこで、本発明者らは、電気に応答して高速に形態を
変化しうる電気応答材料を得るべく鋭意研究した結果、
本発明に至った。即ち、本発明は、下記、および
からなる群から選ばれる高分子成分(A)の含水ゲルか
らなる、直流電圧印加による収縮の応答速度が改良され
た電気応答収縮性材料である。
水不溶性であり水膨潤性のアニオン性含有の高分子架
橋体と、吸不溶性であり水膨潤性を有するカチオン性基
含有の高分子架橋体との併用 アニオン性基とカチオン性基を有するグラフトあるい
はブロック架橋重合体 アニオン性基とカチオン性基を有するランダム架橋共
重合体 本発明において、高分子成分(A)中のアニオン性基
とカチオン性基は、上記のまたはのように分離した
セグメント中で存在している方が電気応答速度が改良さ
れるためには好ましく、特に好ましいのは、のアニオ
ン性基含有の高分子架橋体とカチオン性基含有の高分子
架橋体との併用である。
アニオン性基含有の高分子架橋体としては、アニオン
性ビニル単量体及び必要により非イオン性単量体及び必
要により架橋剤を構成成分とした架橋重合体があげられ
る。
アニオン性ビニル単量体としては、アニオン性を示す
ものであればいずれでもよいが、好ましくは、カルボキ
シル基及び/またはスルホン基を有するものである。
カルボキシル基を有するアニオン性ビニル単量体とし
ては、不飽和モノまたはポリカルボン酸[(メタ)アク
リル酸(アクリル酸および/またはメタクリル酸をい
う。以下同様の記載を用いる。)、エタアクリル酸、ク
ロトン酸、ソルビン酸、マレイン酸、イタコン酸、ケイ
皮酸など]、それらの無水物[無水マレイン酸など]、
およびそれらの塩[アルカリ金属塩(ナトリウム、カリ
ウム、リチウムなどの塩)、アルカリ土類金属塩(カル
シウム、マグネシウムなどの塩)、アンモニウム塩およ
びアミン塩(メチルアミン、トリメチルアミンなどのア
ルキルアミン塩;トリエタノールアミン、ジエタノール
アミンなどのアルカノールアミンの塩など)]および上
記単量体の2種以上の混合物があげられる。これらのう
ちで好ましものは、(メタ)アクリル酸アルカリ金属塩
である。
スルホン基を有するアニオン性ビニル単量体として
は、脂肪族または芳香族ビニルスルホン酸[ビニルスル
ホン酸、ビニルトルエンスルホン酸、スチレンスルホン
酸など]、(メタ)アクリルスルホン酸[(メタ)アク
リル酸スルホエチル、(メタ)アクリル酸スルホプロピ
ル、など]、(メタ)アクリルアミドスルホン酸[2−
アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸な
ど]、およびそれらの塩、[アルカリ金属塩(ナトリウ
ム、カリウム、リチウムなどの塩)、アルカリ土類金属
塩(カルシウム、マグネシウムなどの塩)、アンモニウ
ム塩およびアミン塩(メチルアミン、トリメチルアミン
などのアルキルアミン塩;トリエタノールアミン、ジエ
タノールアミンなどのアルカノールアミンの塩など)]
および上記単量体の2種以上の混合物があげられる。こ
れらのうちで好ましいものは、(メタ)アクリルアミド
スルホン酸アルカリ金属塩である。
必要により用いられる非イオン性水溶性ビニル単量体
としては、たとえばヒドロキシエチル(メタ)アクリレ
ート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、(メ
タ)アクリルアミド、ビニルピロリドンなどがあげられ
る。
また、上記の単量体で構成される重合体中に占めるア
ニオン性ビニル単量体の量は、通常10モル%以上、好ま
しくは50モル%以上である。
架橋重合体を得るには必要により架橋剤を用いること
ができ、この架橋剤としては、少なくとも2個の重合性
二重結合を有する化合物(1)および1個の重合体性二
重結合を有しかつカチオン性ビニル単量体および/また
はアニオン性ビニル単量体の官能基と反応しうる基を少
なくとも1個有する化合物(2)があげられる。
(1)の化合物としては下記のものがあげられる。
ビス(メタ)アクリルアミド:N,N−アルキレン(C1〜
C6)ビス(メタ)アクリルアミドたとえばN,N−メチレ
ンビスアクリルアミド。
ポリオール類と不飽和モノまたはポリアルボン酸との
ジまたはポリエステル:ポリオール類[エチレングリコ
ール、トリメチロールプロパン、グリセリン、ポリオキ
シエチレングリコール、ポリオキシプロピレングリコー
ルなど]のジ−またはトリ−(メタ)アクリル酸エステ
ル:不飽和ポリエステル[上記ポリオール類とマレイン
酸などの不飽和酸との反応によって得られる]およびジ
−またはトリ−(メタ)アクリル酸エステル[ポリエポ
キシドと(メタ)アクリル酸との反応によって得られ
る]など カルバミルエステル:ポリイソシアネート[トリレン
ジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、
4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネートおよびNCO基
含有プレポリマー(上記ポリイソシアネートと活性水素
原子含有化合物との反応によって得られる)など]ヒド
ロキシエチル(メタ)アクリレートとの反応によって得
られるカルバミルエステル。
ジまたはポリビニル化合物:ジビニルベンゼン、ジビ
ニルトルエン、ジビニルキシレン、ジビニルエーテル、
ジビニルケトン、トリビニルベンゼンなど。
ポリオール類のジ−またはポリ−(メタ)アリルエー
テル:ポリオール類[アルキレングリコール、グリセリ
ン、ポリアルキレングリコール、ポリアルキレンポリオ
ール、炭水化物など]のジ−またはポリ(メタ)アリル
エーテルたとえばポリエチレングリコールジアリルエー
テルおよびアリル化デンプン、アリール化セルロース。
ポリカルボン酸のジ−またはポリアリルエステル:ジ
アリルフタレート、ジアリルアジペートなど。
不飽和モノまたはポリカルボン酸とポリオールのモノ
(メタ)アリルエーテルとのエステル:ポリエチレング
リコールモノアリルエーテルの(メタ)アクリル酸エス
テルなど。
ポリアリロキシアルカン類:テトラアリロキシエタン
など。
化合物(2)の例としてはカルボキシル基、スルホン
基および/または第四級アンモニウム塩基と反応性の基
たとえばヒドロキシル基、エポキシ基、3級アミノ基な
どを含有するエチレン性不飽和化合物があげられる。具
体的にはヒドロキシル基含有不飽和化合物[N−メチロ
ール(メタ)アクリルアミドなど]およびエポキシ基含
有不飽和化合物[グリシジル(メタ)アクリレート]な
らびに3級アミノ基含有不飽和化合物[(メタ)アクリ
ル酸ジメチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸ジエチ
ルアミノエチルなど]があげられる。
これらの架橋剤のうちで好ましいものは(1)の化合
物であり、とくに好ましいものはN,N−メチレンビスア
クリルアミド、エチレングリコールジアクリレート、ト
リメチロールピロパントリアクリレートおよびテトラア
リロキシエタンである。
架橋剤の量は、カルボキシル基及びあるいはスルホン
基を有するビニル単量体および必要により併用される非
イオン性単量体の合計重量に対して、通常0.01〜10重量
%、好ましくは0.1〜5重量%である。
これらの単量体から構成される重合体としては、ポリ
アクリル酸ナトリウム架橋体、あるいはポリ−2−アク
リルアミド−2−メチルプロパン酸架橋体、あるいは通
常のアニオン性の高吸水性樹脂[たとえば、デンプン−
アクリルニトリルグラフト共重合体の加水分解物、デン
プン−アクリル酸グラフト重合体の中和物、アクリル酸
エステル−酢酸ビニル共重合体のケン化物、部分中和ポ
リアクリル酸塩架橋体、架橋イソブチレン−無水マレイ
ン酸共重合体]などがあげられる。これらの重合体のう
ち好ましいのは、ポリアクリル酸ナトリウム架橋体、あ
るいはポリ2−アクリルアミド−2−メチルプロパン酸
架橋体である。
ビニル単量体の重合方法としては、公知の方法でよ
く、たとえば単量体水溶液および架橋剤を必要によりデ
ンプン、セルロースの存在下重合する水溶液重合法ある
いはグラフト重合法、単量体および架橋剤を水性媒体に
溶解して水性溶液とした後、必要により分散性の存在
下、疎水性溶媒(ヘキサン、シクロヘキサン、トルエ
ン、クロルベンゼンなど)中に分散・けん濁させて重合
するいわゆる逆層けん濁重合法などがあげられる。ま
た、放射線、電子線、紫外線などにより重合を開始させ
る公知の方法も可能である。
また、その製法例としては、たとえば、特公昭49−43
395、特公昭53−46199、特公昭53−13495号、特開昭55
−84304、特開昭56−36504などに記載されている。
カチオン性基含有の高分子架橋体としては、カチオン
性ビニル単量体及び必要により非イオン性単量体及び必
要により架橋剤を構成成分とする架橋重合体があげられ
る。
カチオン性ビニル単量体としては、カチオン性を示す
ものであればいずれでもよいが、好ましくは第四級アン
モニウム塩基を有するものである。
第四級アンモニウム塩基を有するカチオン性ビニル単
量体としては、ジアルキルアミノアルキル(メタ)アク
リレートとアルキルハライド[たとえば(メタ)アクリ
ロイルオキシエチルトリメチルアンモニウムクロライド
またはブロマイド、(メタ)アクリロイルオキシエチル
トリメチルアンモニウムメトサルフェート、(メタ)ア
クリロイルオキシエチルジメチルエチルアンモニウムク
ロライド、(メタ)アクリロイルオキシエチルジエチル
メチルアンモニウムクロライド、(メタ)アクリロイル
オキシエチルジメチルベンジルアンモニウムクロライ
ド、(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリメチルア
ンモニウムクロライド、(メタ)アクリロイルオキシプ
ロピルトリメチルアンモニウムメトサルフェートな
ど];ジアルキルアミノヒドロキシアルキル(メタ)ア
クリレートとアルキルハライドまたはジアルキル硫酸と
の反応物[たとえば(メタ)アクリロイルオキシヒドロ
キシエチルトリメチルアンモニウムクロライドまたはブ
ロマイド、(メタ)アクリロイルオキシヒドロキシエチ
ルトリメチルアンモニウムメトサルフェート、(メタ)
アクリロイルオキシヒドロキシプロピルトリメチルアン
モニウムクロライドなど];ジアルキルアミノアルキル
(メタ)アクリルアミドとアルキルハライドまたはジア
ルキル硫酸との反応物[たとえばトリメチルアミノエチ
ル(メタ)アクリルアミドの塩化物または臭化物、トリ
メチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミドの塩化
物、ジエチルメチルアミノプロピル(メタ)アクリルア
ミドの塩化物など];ジアルキルアミノヒドロキシアル
キル(メタ)アクリルアミドとアルキルハライドまたは
ジアルキル硫酸との反応物[たとえばトリメチルアミノ
ヒドロキシエチル(メタ)アクリルアミドの塩化物、ト
リメチルアミノヒドロキシプロピル(メタ))アクリル
アミドの塩化物など];N−アルキルビニルピリジニウム
ハライド[たとえばN−アルキルビニルピリジニウムハ
ライド[たとえばN−メチル−2−ビニルピリジニウム
クロライドまたはブロマイド、N−メチル−4−ビニル
ピリジニウムクロライドなど]、トリアルキルアリルア
ンモニウムハライド[たとえばトリメチルアリルアンモ
ニウムクロライドまたはブロマイドなど]およびこれら
の2種以上の混合物があげられる。これらのうち好まし
いものは、ジアルキルアミノ(メタ)アクリレートとア
ルキルハライドとの反応物である。
必要により用いられる非イオン性単量体および架橋剤
は、アニオン性単量体の項で説明したものを同様に用い
ることができる。
上記の単量体で構成される重合体中に占めるカチオン
性単量体の量および架橋剤の量は、アニオン性単量体の
項で説明したものと同様でよい。
また、これらの単量体で構成される重合体としては、
たとえば、ポリアクリロイルオキシエチルトリメチルア
ンモニウムクロライド架橋重合体などがあげられる。
重合方法は、アニオン性単量体の項で説明した方法と
同様の方法でよい。
カチオン性高分子架橋体とアニオン性高分子架橋体の
比は、それぞれの高分子架橋体中に存在するイオン性官
能基数の比において、即ち、アニオン性基とカチオン性
基のモル比において、通常5:95〜95:5、好ましくは、1
0:90〜90:10である。
アニオン性基とカチオン性基を有するグラフトあるい
はブロックあるいはランダム架橋重合体としては、アニ
オン性ビニル単量体とカチオン性ビニル単量体及び必要
により非イオン性単量体及び必要により架橋剤を構成成
分としたグラフトあるいはブロックあるいはランダム架
橋重合体があげられる。
アニオン性ビニル重合体とカチオン性ビニル単量体及
び必要により用いられる非イオン性単量体及び必要によ
り用いられる架橋剤は、アニオン性高分子架橋体及びカ
チオン高分子架橋体の項で説明したものを用いることが
できる。
上記の単量体で構成される重合体中に占めるアニオン
性ビニル単量体とカチオン性ビニル単量体の合計量は、
通常10モル%以上、好ましくは50モル%以上である。
架橋剤の量は、アニオン性ビニル単量体とカチオン性
ビニル単量体および必要により用いられる非イオン性単
量体の合計重量に対して、通常0.01〜10重量%、好まし
くは0.1〜5重量%である。
アニオン性ビニル単量体とカチオン性ビニル単量体と
の比は、それぞれのイオン官能基数の比、即ちアニオン
性基とカチオン性基のモル比において、通常5:95〜95:
5、好ましくは10:90〜90:10である。
グラフトあるいはブロックあるいはランダム架橋重合
体としては、アクリル酸Na−トリメチルアミノエチルア
クリルアミドの塩化物とのグラフトあるいはブロックあ
るいはランダム架橋重合体があげられる。
グラフトあるいはブロック架橋重合体の製造方法とし
ては、デンプンに公知の方法でアニオン性ビニル単量体
をグラフト重合して得られたデンプン−アニオン性グラ
フト重合体に、さらに、カチオン性ビニル単量体をグラ
フト重合する方法、主鎖あるいは側鎖にアゾ基を有した
ポリアクリル酸Na存在下でカチオン性ビニル単量体を重
合する方法などがあげられる。
ランダム架橋重合体の重合方法としては、アニオン性
高分子架橋体の項で説明したものでよい。
含水ゲル状の電気応答材料は、例えば、次のような方
法で製造することができる。
1)単量体水溶液を水溶液重合して得られるアニオン
性、カチオン性それぞれの含水ゲル状重合体を、ニーダ
ーあるいは万能混合物機により小片に細断したのち、そ
れぞれの得られた細断状ゲルを混合する方法、及び必要
により混合された含水ゲル状重合体を成形する方法。
2) 単量体水溶液を水溶液重合してグラフトあるいは
ブロックあるいはランダム含水ゲル状重合体を得る方
法、及び必要により含水ゲル状重合体を成形する方法。
3)アニオン性、カチオン性のそれぞれの乾燥された高
分子架橋体に、水を添加して得られる含水ゲル状物を混
合する方法および必要により成形する方法、あるいはそ
れぞれの高分子架橋体を混合した後水を加えて含水ゲル
状物とする方法及び必要により成形する方法。
ゲルの成形方法についても特に限定はなく、例えば、
円心成形法、加圧プレス法、カレンダーロール法などに
よりシート状にする方法、あるいは、所定のモールドに
流し込み、必要により加圧プレスして成形する方法など
があげられる。
さらに、必要により所定の大きさに細断して使用する
こともできる。
[実施例] 以下実施例により本発明をさらに説明するが、本発明
はこれに限定されるものではない。実施例中の部は重量
部である。実施例中の電気応答速度は、次の操作により
測定した。即ち、サンプル所定量を大過剰の純水中にて
充分膨潤させたのち、得られたゲルを、底に100メッシ
ュのステンレス製合網の付いた内形2.00cmのアクリル製
測定管中に高さが4.50cmになるように充填した。充填さ
れたゲルの上部に50gの円形(外径2.00cm)のステンレ
ス製分銅を乗せ、分銅と金網を電極として18Vの電流電
圧を印加した(第1図)。測定管中のゲルが収縮し始め
ると同時に、水が下部金網より排出された。ゲルの高さ
の経時変化を測定し、収縮率を求め(第2図)、平衡に
至るまでの単位時間あたりの収縮率から応答速度を評価
した(表1)。
実施例1 アクリル酸Na塩20部、トリメチロールプロパントリア
クリレート0.15部および水80部を開閉可能な密閉容器に
仕込み、窒素雰囲気下で液温15℃とした後、0.5%の過
流水素アンモニウム水溶液1部および0.5%亜硫酸水素
ナトリウム水溶液1部を添加して重合させたところ発熱
とともにゲル状となった。重合開始から5時間後に密閉
容器を開き、アニオン性ゲル状含水架橋重合体(1)を
得た。アクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウ
ムクロライド20部をアクリル酸Na塩の代わりに用いた他
は上記と同じ操作により、カチオン性ゲル状含水架橋重
合体(2)を得た。アニオン性ゲル(1)25部とカチオ
ン性ゲル(2)75部を混合、さらに混練した後、150℃
に加熱されたドラムドライヤーで乾燥し、32〜100メッ
シュの粒度に粉砕して高分子成分(Al)を得た。これを
前記のように含水ゲルとし電気応答材料を得た。
このものの性能測定結果を第2図、第1表に示す。
実施例2 実施例1のゲル状含水ゲル状架橋重合体の重合におい
て、アクリル酸Na塩の代わりに2−アクリルアミド−2
−メチルプロパンスルホン酸Naを用いた他は同じ操作に
よりアニオン性ゲル状含水架橋重合体(3)を得た。こ
のアニオン性ゲル(3)54部と実施例1のカチオン性ゲ
ル(2)46部を混合、後は実施例1と同様に乾燥、粉砕
して高分子成分(A2)を得た。これを前記のように含水
ゲルとし電気応答材料を得た。
このものの性能測定結果を第2図、第1表に示す。
実施例3 市販のアニオン性吸水性樹脂「アクアリックCA」(日
本触媒化学工業(株)、架橋ポリアクリル酸ソーダ)30
部、実施例1の高分子成分(A1)70部を混合した後、水
を加え含水ゲル状とした。これを混練した後、実施例1
と同様に乾燥、粉砕して高分子成分(A3)を得た。これ
を前記のように含水ゲルとし電気応答材料を得た。
このものの性能測定結果を第2図、第1表に示す。
比較例1 実施例1のアニオン性含水ゲル状重合体(1)を同様
に乾燥、粉砕してアニオン性のみの架橋重合体を得た。
これを前記のように含水ゲルとし電気応答材料を得た。
このものの性能測定結果を第2図、第1表に併記す
る。
比較例2 実施例1のカチオン性含水ゲル状重合体(2)を同様
に乾燥、粉砕してカチオン性のみの架橋重合体を得た。
これを前記のように含水ゲルとし電気応答材料を得た。
このものの性能測定結果を第2図、第1表に併記す
る。
比較例3 実施例2のアニオン性含水ゲル状重合体(3)を同様
に乾燥、粉砕してアニオン性のみの架橋重合体を得た。
これを前記のように含水ゲルとし電気応答材料を得た。
このものの性能測定結果を第2図、第1表に併記す
る。
[発明の効果] 本発明の電気応答材料は、従来のものに比較して、応
答速度が改良されたものである。即ち、従来公知のアニ
オン性高分子電解質、ポリ2−アクリルアミド−2−メ
チルプロパンスルホン酸塩ゲルやカチオン性高分子電解
質、ポリビニルベンジルトリメチルアンモニウムクロリ
ドゲルなどのいずれもが、電気の応答してその形態を変
化させるのが遅いのに対し、同じ電気量において、優れ
た応答速度を示すものである。
このような材料は、メカノケミカル高分子ゲルとし
て、例えば、センサー、徐放剤、アクチェーター放水
剤、玩具などへの利用が可能なものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は電気応答性を測定する装置の正面図である。 第2図は直流電圧を印加した時のゲル収縮率の経時変化
を表したグラフである。 1……分銅、2……膨潤ゲル、3……金網(100メッシ
ュ)、4……電源(18V)

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記,およびからなる群から選ばれ
    る高分子成分(A)の含水ゲルからなる、直流電圧印加
    による収縮の応答速度が改良された電気応答収縮性材
    料。 水不溶性であり水膨潤性のアニオン性基含有の高分子
    架橋体と水不溶性であり水膨潤性のカチオン性基含有の
    高分子架橋体との併用、 アニオン性基とカチオン性基を有するグラフトまたは
    ブロック架橋重合体、および アニオン性基とカチオン性基を有するランダム架橋共
    重合体。
  2. 【請求項2】高分子成分(A)が水不溶性であり水膨潤
    性のアニオン性基含有の高分子架橋体と、水不溶性であ
    り水膨潤性のカチオン性基含有の高分子架橋体との併用
    である請求項1記載の電気応答収縮性材料。
  3. 【請求項3】高分子成分(A)中に存在するアニオン性
    基とカチオン性基のモル比が10:90〜90:10である請求項
    1または2記載の電気応答収縮性材料。
  4. 【請求項4】高分子成分(A)中のアニオン性基がカル
    ボキシル基及び/またはスルホン基であり、カチオン性
    基が第四級アンモニウム塩基である請求項1〜3のいず
    れか記載の電気応答収縮性材料。
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