JP2609932B2 - プラズマエッチング用電極板 - Google Patents
プラズマエッチング用電極板Info
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Description
ッチング処理によって形成する際に使用するプラズマエ
ッチング用電極板に関する。
状の陽極板(10)と、これと対向する陰極板(20)とを
反応チャンバー(30)内に備え、電極板(10)(20)間
に数十ボルトから数百ボルトの電位差の電場をつくり、
反応チャンバー(30)内にCF4等の反応ガスを供給して
プラズマ状態とし、陰極板(20)上に載置したウエハ
(40)にエッチング処理をほどこす構造となっている。
る電極としては、一般に高密度黒鉛よりなる円板が使用
されている。高密度黒鉛は、優れた導電性と化学的安定
性を備え、高密度化も容易であることから、プラズマエ
ッチング用電極としては特性的に極めて好適な電極材料
である。
カーボンの微粉をタールピッチなどのバインダー成分と
共に高密度に形成して、焼成した後黒鉛化したものであ
り、巨視的には黒鉛の粒体集合による組織構造を有して
いるため、プラズマエッチングのような高エネルギーを
発生させるところでは、粒体脱落による消耗が激しく、
また、脱落した黒鉛粒子がウエハ上面を汚染して所定パ
ターンの形成を阻害する等の欠点を招く不都合がある。
この不都合を解消するものとして、特開昭62−252942号
公報に開示されているガラス状カーボンがあるが、この
ガラス状カーボンは、高密度黒鉛に比べ加工が困難であ
り、コスト高となるという問題があった。
る局所負荷を生じ、しかもチャンバー内は400℃〜500℃
の加熱状態におかれるため、電極板がそりを生じたり、
局所的な消耗が起こったりして、正確なエッチング処理
がほどこせなくなるという問題があった。
その目的は、プラズマの発生時の局所負荷による電極板
のそりや局所消耗を防止して正確なエッチング処理がほ
どこせるようにするとともに、粒体脱落をなくして長寿
命のプラズマエッチング用電極板を提供することにあ
る。
った手段は、 「20℃〜400℃における平均熱膨張係数が1.3〜7.0×1
0-6/℃、異方比が1.25以下の黒鉛基材表面に熱分解炭素
被膜を形成して成ることを特徴とするプラズマエッチン
グ用電極板」 である。
/℃の範囲としたのは、プラズマエッチング処理時に電
極板が局所的に加熱されても、熱膨張の違いから、電極
板に亀裂を発生させないためである。さらに、黒鉛基材
表面に形成した熱分解炭素被膜との熱膨張差による剥離
を防止するためである。
たのは、プラズマエッチング処理時に電極板の片側のみ
に応力が生じても、物性を均一にしておくことによっ
て、電極板にそりを発生させないためである。
法としては、各種化学蒸着法により行なうことができ
る。通常は、黒鉛基材を加熱し、メタン、プロパン等の
炭化水素ガスを高温の黒鉛基材に接触させることにより
反応させ、黒鉛基材の表面に熱分解炭素を生成させる方
法による。この場合、炭化水素ガスの濃度調整、あるい
はキャリアガスには水素ガスが適している。また、反応
は常圧もしくは減圧下で行なわれているが、被膜の均一
性、平滑性を得るため減圧下で行なうのが好ましく、30
0Torr以下で行なうのが望ましい。
0-6/℃、異方比が1.25以下であり、かつ水銀圧入法で測
定される75Å〜75000Åの径を有する微細気孔の占める
容積が0.02cc/g〜0.20cc/gの黒鉛基材表面に、厚さが50
〜800μmの熱分解炭素被膜を形成して成ることを特徴
とするプラズマエッチング用電極板」 である。
したものとする他に、特に、黒鉛基材の水銀圧入法で測
定される75Å〜75000Åの径を有する微細気孔の占める
容積が0.02cc/g〜0.20cc/gとしたのは、黒鉛基材に適当
量の気孔が存在することにより、これら気孔内に熱分解
炭素被膜の一部が入り込む。そのためアンカー効果によ
り黒鉛基材と熱分解炭素被膜の密着性を高めることがで
きるのである。
との密着性が弱くなり、また0.20cc/gを超えると基材表
面の凹凸が大きくなる結果、そこに被覆される膜の微少
な部位で応力が集中し、ハクリ、クラックが生じ易くな
る。
μm〜800μmの範囲の厚さが必要である。50μm未満
では十分な耐消耗性がえられないからで、また80μmを
超えると基材との熱膨張差により被膜の剥離やクラック
を生じる可能性が大きくなる。
る。
にあっては、その黒鉛基材として、20℃〜400℃におけ
る平均熱膨張係数が1.3〜7.0×10-6/℃、異方比が1.25
以下のものを採用したから、プラズマエッチング処理時
に生じる電極板の局所的な負荷による加熱や応力が生じ
ても、電極板に亀裂を発生させたり、そりや振動を生じ
させたりすることがない。
熱分解炭素被膜により黒鉛基材の表面は、高密度黒鉛の
ような粒体集合系とは異質の緻密組織となっている。こ
のため、プラズマエッチングのような高エネルギーを発
生させるところでも、電極材料である黒鉛の粒体脱落に
よる消耗を防止することができる。
ては、その黒鉛基材として、上記第一請求項に係るそれ
の物性の他に、特に、水銀圧入法で測定される75Å〜75
000Åの径を有する微細気孔の占める容積が0.02cc/g〜
0.20cc/gとしたから、これらの気孔内に熱分解炭素被膜
の一部が入り込んで、アンカー効果によるこの黒鉛基材
と熱分解炭素被膜との密着性をより向上したものとして
いるのである。
板においては、黒鉛基材の表面に形成した熱分解被膜の
厚さを50μm〜800μmとしたので、黒鉛基材の粒体脱
落を防止して、その消耗を非常に小さくしているのであ
る。
施例に基づいて説明する。
グ用電極を示すもので、その黒鉛基材として、20℃〜40
0℃の平均熱膨張係数が2.8×10-6/℃、異方比1.05、水
銀圧入法による気孔75Å〜75000Åの容積が0.10cc/g
(以下微細孔という)の黒鉛を使用し、これを反応炉内
に入れ、2000℃に加熱し、水素ガスをキャリアとしてプ
ロパンを炉内に供給し、黒鉛基材上に厚さが50μmの熱
分解炭素被膜を形成させた電極板を作製した。
び微細孔を変化させたものである。即ち、20℃〜400℃
の平均熱膨張係数が7.5×10-6/℃、異方比1.05、微細孔
0.06cc/gの黒鉛を使用し、その他は実施例1と同じ条件
で、電極板を作製した。
たものである。20℃〜400℃の平均熱膨張係数が2.8×10
-6/℃、異方比1.30の黒鉛を使用し、その他は実施例1
と同じ条件で、電極板を作製した。
び微細孔を変化させた高密度黒鉛を使用したもので、さ
らに、表面の熱分解炭素被膜は形成せずに電極板を作製
した。
プラズマエッチング装置にセットし、反応ガスとしてCF
4を用い、反応チャンバー中のガス圧を1.0Torrとし、20
0個のシリコンウエハのエッチング処理を行なった。
ける不良品発生はなく、熱分解炭素被膜の剥離、黒鉛の
粒体脱落も認められなかった。また電極板の消耗度合は
比較例3の電極板の1/10程度であった。
が、熱分解炭素被膜の一部に剥離がみられ、比較例2に
ついては、実施例1の電極板の消耗度合とほとんど変ら
なかったが、プラズマエッチング処理における歩留りが
悪く、比較例3と同程度であった。比較例3は表面の消
耗が激しく、短寿命である。
グ用電極を示すもので、実施例1に対して熱分解炭素被
膜の厚さを変化させたものである。即ち、黒鉛基材とし
て、20℃〜400℃の平均熱膨張係数が2.7×10-6/℃、異
方比1.05、水銀圧入法による気孔75Å〜75000Åの容積
が0.10cc/gの黒鉛を使用し、これを反応炉内に入れ、20
00℃に加熱し、水素ガスをキャリアとしてプロパンを炉
内に供給し、黒鉛基材上に厚さが300μmの熱分解炭素
被膜を形成させた電極板を作製した。
び微細孔を変化させたものである。即ち、20℃〜400℃
の平均熱膨張係数が4.5×10-6/℃、異方比1.05、水銀圧
入法による気孔75Å〜75000Åの容積が0.25cc/gの黒鉛
を使用し、その他は実施例2と同じ条件で、電極板を作
製した。
を変化させたものである。20℃〜400℃の平均熱膨張係
数が2.7×10-6/℃、異方比1.03、水銀圧入法による気孔
75Å〜75000Åの容積が0.25cc/gの黒鉛を使用し、その
他は実施例2と同じ条件で、電極板を作製した。
び微細孔を変化させた高密度黒鉛を使用したもので、さ
らに、表面の熱分解炭素被膜は形成せずに電極板を作製
した。
プラズマエッチング装置にセットし、反応ガスとしてCF
4を用い、反応チャンバー中のガス圧を1.0Torrとし、20
0個のシリコンウエハのエッチング処理を行なった。
における不良品発生はなく、熱分解炭素被膜の剥離、黒
鉛の粒体脱落も認められなかった。また電極板の消耗度
合は比較例3の電極板の1/10程度であった。
剥離が、また被膜に局部的な消耗が認められた。比較例
5については、熱分解炭素被膜の剥離は認められなかっ
たが、被膜に局部的な消耗が認められた。比較例6は表
面の消耗が激しく、短寿命である。
ング用電極板により、プラズマエッチング処理時に生じ
る電極板の局所的な負荷による局所的な加熱や、応力が
生じても、電極板に亀裂を発生させたり、そりや振動を
生じさせたりすることがなく、正確なエッチング処理を
行なうことができる。
ような高エネルギーを発生させるところでも、電極材料
である黒鉛の粒体脱落による消耗を防止して電極板のラ
イフアップを図ることができる。
を向上させ、大幅なコスト低減を図ることができる。
る。 符号の説明 10……陽極板、20……陰極板、30……反応チャンバー、
40……ウエハ。
Claims (2)
- 【請求項1】20℃〜400℃における平均熱膨張係数が1.3
〜7.0×10-6/℃、異方比が1.25以下の黒鉛基材表面に熱
分解炭素被膜を形成して成ることを特徴とするプラズマ
エッチング用電極板。 - 【請求項2】20℃〜400℃における平均熱膨張係数が1.3
〜7.0×10-6/℃、異方比が1.25以下であり、かつ水銀圧
入法で測定される75Å〜75000Åの径を有する微細気孔
の占める容積が0.02cc/g〜0.20cc/gの黒鉛基材表面に、
厚さが50〜800μmの熱分解炭素被膜を形成して成るこ
とを特徴とするプラズマエッチング用電極板。
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17262889 | 1989-07-03 | ||
JP1-172628 | 1989-07-03 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH03129729A JPH03129729A (ja) | 1991-06-03 |
JP2609932B2 true JP2609932B2 (ja) | 1997-05-14 |
Family
ID=15945404
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1284372A Expired - Lifetime JP2609932B2 (ja) | 1989-07-03 | 1989-10-31 | プラズマエッチング用電極板 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2609932B2 (ja) |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS62252942A (ja) * | 1986-04-17 | 1987-11-04 | Tokai Carbon Co Ltd | プラズマエツチング用電極板 |
JPS6459818A (en) * | 1987-08-31 | 1989-03-07 | Hitachi Ltd | Electrode for dry etching apparatus |
-
1989
- 1989-10-31 JP JP1284372A patent/JP2609932B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH03129729A (ja) | 1991-06-03 |
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