JP2609810B2 - 廃液回収器 - Google Patents

廃液回収器

Info

Publication number
JP2609810B2
JP2609810B2 JP6100194A JP10019494A JP2609810B2 JP 2609810 B2 JP2609810 B2 JP 2609810B2 JP 6100194 A JP6100194 A JP 6100194A JP 10019494 A JP10019494 A JP 10019494A JP 2609810 B2 JP2609810 B2 JP 2609810B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
waste liquid
lid
operating rod
coagulant
recovery device
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP6100194A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH07303875A (ja
Inventor
圭一 山田
祥司 堀
準一 山中
知康 山下
康生 小松
創 中澤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Daiken Iki Co Ltd
Original Assignee
Daiken Iki Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Daiken Iki Co Ltd filed Critical Daiken Iki Co Ltd
Priority to JP6100194A priority Critical patent/JP2609810B2/ja
Publication of JPH07303875A publication Critical patent/JPH07303875A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2609810B2 publication Critical patent/JP2609810B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61MDEVICES FOR INTRODUCING MEDIA INTO, OR ONTO, THE BODY; DEVICES FOR TRANSDUCING BODY MEDIA OR FOR TAKING MEDIA FROM THE BODY; DEVICES FOR PRODUCING OR ENDING SLEEP OR STUPOR
    • A61M1/00Suction or pumping devices for medical purposes; Devices for carrying-off, for treatment of, or for carrying-over, body-liquids; Drainage systems
    • A61M1/88Draining devices having means for processing the drained fluid, e.g. an absorber
    • A61M1/882Draining devices provided with means for releasing antimicrobial or gelation agents in the drained fluid

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、廃液回収器に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】患者等から採取された各種体液をはじ
め、体液等を含んだ洗浄水や薬液、排尿その他、一般の
下水へは捨てることのできない液状乃至ゲル状物質(以
下、「廃液」と言う)を回収し、各種検査や廃棄するた
めに用いられる廃液回収器として、図8に示すものが実
開平4−37585号に開示されており、公知である。
【0003】この廃液回収器100は、廃液の廃棄処理
が簡単且つ迅速に行え、しかも廃液を介した感染等の危
険性を排除し得るものであって、透明な廃液溜め器10
1とこれに被蓋される蓋体102とから成る。蓋体10
2は、廃液溜め器101の上部開口部に螺合により嵌合
可能な下円盤部103と、この中央部に立設された円筒
壁104と、この上部を閉塞する天井部105とが一体
形成され、且つ円筒壁104の内部に漏斗状中底部10
6が溶着されることにより、この内部が凝固剤Gの貯蔵
室とされた貯蔵部108が形成されている。この貯蔵部
108には、その内部を上下に貫通して蓋体102の上
方へ突出する押込み操作杆109が設けられており、こ
の押込み操作杆109の下端部には、中底部106の中
心に設けられた散布口110を閉塞可能な円錐状中栓1
12が設けられている。
【0004】蓋体102には2本の短管部114,11
5が設けられ、一方が廃液受入管として、また同他方が
通気管(吸気管)として使用される。前記凝固剤Gに
は、粉末状又は顆粒状の高分子吸収体等が用いられてお
り、この凝固剤Gが廃液溜め器101内に回収された廃
液に散布されると、凝固剤は廃液中の水分を吸収して凝
固する。この廃液回収器100は、廃液の凝固が完了し
たもの複数個を一まとめにして、焼却処理されるのが普
通である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】前記廃液回収器100
において、蓋体102は、押込み操作杆109が上方へ
突出した状態にあるから、梱包姿が大きくなり、また破
損防止のために梱包用緩衝材を多く使用せざるを得なか
ったので、梱包姿は益々大型化する嫌いがあった。従っ
て運搬作業が面倒になると共に運搬コスト高を招来する
難点があった。また、使用時以外での誤操作を防ぐた
め、押込み操作杆109の突出部分に安全ホルダー12
0を係合付属させていたが、このために製造コストが更
に高くなる難点があった。
【0006】一方、漏斗状中底部106の外周面と円筒
壁104との間にできる空間がデッドスペースとなる。
このため、廃液溜め器101内を真空引きする吸引開始
時には無駄吸いが生じて、所定の陰圧に到達するまでの
立ち上がりが遅れ、吸引に費やす時間(レスポンスタイ
ム)が増加するという問題がある。特に、吸引及び停止
を断続的に行う場合、この問題は重要である。一方、廃
液が廃液溜め器101に一杯になり吸引を終了する吸引
終了時においては、真空引きを停止しても、デッドスペ
ース内の陰圧が大気圧に戻ろうとするため廃液の吸引が
持続し、所定の貯留量を越えて廃液の水位が上昇する。
このため、廃液の液面と散布口110との距離が近接
し、中栓112の上面を円錐面で形成して凝固剤の分散
性を向上させているにもかかわらず、凝固剤が廃液全体
に分散して供給され難くなり、廃液の凝固が不十分にな
る場合があった。液面の上昇が著しく、液面が中栓11
2ないし散布口110に到達すると、凝固剤の散布が困
難ないし不可能な状態になる。
【0007】本発明は、上記事情に鑑みてなされたもの
であって、運搬コスト及び製造コストの低廉化を図ると
共に、廃液の吸引開始時及び停止時の応答性の向上した
廃液回収器を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明では、上記目的を
達成するために、次の技術的手段を講じた。即ち、本発
明は、廃液溜め器とこれに被蓋される蓋体とから成り、
蓋体には廃液溜め器に連通する廃液受入管及び通気管が
設けられると共に廃液溜め器内へ散布口を向けた凝固剤
貯蔵部が設けられている廃液回収器において、前記貯蔵
部には蓋体上面より突出しない位置に操作受部を保持さ
せた操作杆が押下げ可能に貫設され、該操作杆の下部に
前記散布口を閉塞する中栓が設けられていることを特徴
としている。
【0009】また、本発明は、蓋体の下部外周縁部から
凝固剤貯蔵部の下部周側面にかけて傾斜天井部が延設さ
れていることを特徴としている。前記凝固剤貯蔵部は傾
斜天井部の中央貫通口に着脱可能に連結するように構成
するのがよい。前記蓋体の貯蔵部には操作杆の中途部を
囲む案内壁が設けられ、操作杆が未操作の段階では、該
操作杆の周部と案内壁の下部開口縁とが隙間なく当接す
るようにしておくのがよい。
【0010】前記蓋体の下面に、廃液溜め器内へ収納可
能な袋状の内装容器が口を上に向けた状態で液密に取り
付けるようにするとよい。この場合、前記廃液溜め器の
底部には、底部外周面の少なくとも2か所と容器内部と
を連通する下部通気路を設けておくとよい。前記通気管
の通気路には液体との接触で膨潤して通液性を遮断する
液漏れ阻止器を設けておくとよい。
【0011】
【作用】蓋体において、操作杆が突出しない構造とした
ので、全体の嵩を小さくでき、梱包姿の小型化が図れ
る。また、安全ホルダーは不要となる。蓋体において、
傾斜天井部を設けることにより、廃液溜め器の軸方向に
平行する円筒壁が無くなるため、デッドスペースを縮小
することができ、吸引開始時及び吸引停止時の応答性を
改善することができる。
【0012】蓋体の凝固剤貯蔵部を傾斜天井部の中央貫
通口に着脱可能に連結するように構成することにより、
使用後の凝固剤貯蔵部を外して全体の嵩を小さくした
り、凝固剤散布後の凝固剤貯蔵部を凝固剤を収容した新
たな凝固剤貯蔵部と交換したりすることができる。蓋体
の凝固剤貯蔵部において、操作杆が未操作の段階で、該
操作杆の周部と案内壁の下部開口縁とを隙間なく当接す
るようにしておくことにより、案内壁内に侵入した凝固
剤により操作杆が操作し難くなることを防止できる。
【0013】蓋体に内装容器を取り付けた場合は、この
内装容器内で廃液を凝固させた後、蓋体及び内装容器を
廃液溜め器から外してこれらを廃棄することができ、廃
液溜め器を繰り返し使用することができる。この場合、
廃液溜め器の底部に下部通気路を設けておけば、内装容
器を廃液溜め器の内面側へ容易に膨張させることがで
き、また配管を容易且つスマートにできる。
【0014】蓋体の通気管の通気路に、膨潤作用を利用
した液漏れ阻止器を設ければ、廃液の漏出を確実に防止
できる。
【0015】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づき説明す
る。図1乃至図3は本発明に係る廃液回収器1の第1実
施例を示すものであって、この廃液回収器1について
も、基本的には廃液溜め器2とこれに被蓋される蓋体3
とから成る。
【0016】蓋体3は、中央貫通口4を有した膨出円盤
状の傾斜天井部5と、凝固剤を収容するための凝固剤貯
蔵部6とを備えており、両部分は分解可能になってい
る。傾斜天井部5は、廃液溜め器2の上部開口部に沿っ
て嵌まる断面コ字状で全体が円環状をした外縁部8と、
この内側で上方へ向けて半球状に膨らむような形状をし
た天井板部9と、前記中央貫通口4の開口周部から上方
へ突出する円筒状立壁部10とを有して成る。
【0017】上記外縁部8には廃液溜め器2との係合に
用いられるフック片11が設けられ、立壁部10の外周
面には凝固剤貯蔵部6との結合に用いられる雄ねじ部が
設けられている。また、天井板部9には2本の短管部1
2,13が上下貫通状に設けられ、それぞれエルボ1
4,15が首振り角度を変更自在に差し込まれている。
このようにエルボ14,15を用いることにより、これ
らに接続されるホースの折れやねじれ等を防止して抜け
や狭窄等に至ることがないようにしている。エルボ1
4,15のうち一方が廃液受入管として使用され、同他
方が通気管(吸気管)として使用される。
【0018】凝固剤貯蔵部6は、下部周壁を構成する漏
斗状をした底部体18と該底部体18の上部開口を閉塞
するカバー体19とから成り、底部体18の中央部に散
布口20が設けられている。これら底部体18とカバー
体19とは、電磁波又は超音波による溶接、熱溶着、接
着、ねじ止め、圧入、又は嵌合等の適宜手段により、一
般には外れない状態で合体されることで内部に凝固剤貯
蔵室17を形成させている。底部体18の外周面には、
上記傾斜天井部5の立壁部10に外嵌状となってその雄
ねじ部と螺合可能になされた雌ねじ筒21が垂設されて
いる。従って、この凝固剤貯蔵部6と傾斜天井部5と
は、着脱自在に連結される。両者の螺合結合時には、凝
固剤貯蔵部6の散布口20が傾斜天井部5の中央貫通口
4の内側に配置された状態となる。
【0019】上記カバー体19の上面中央部には、浅い
円形凹部23が設けられ、該凹部23の中央に楕円凹部
24が設けられている。また、この楕円凹部24の底に
は凝固剤貯蔵室17内へ垂下する円筒状の案内壁25が
設けられている。そして、この案内壁25内には、上下
に貫通するように操作杆26が挿通されている。上記操
作杆26の上端部には、円形凹部23内に嵌まってカバ
ー体19の上面(即ち、蓋体3としての上面)と略面一
状となる薄板状の操作受部28が設けられている。この
操作受部28の平面形状は、楕円凹部24内に嵌まり込
み可能な楕円形状をしているので、操作杆26を90°
回転させるごとに、楕円凹部24内に下降可能な状態と
下降不可能な状態とに切り換えることができる。30
は、操作杆26を回転させるためのツマミである。
【0020】なお、操作受部28が楕円凹部24に直交
して円形凹部23に係合した状態では、図1に示すよう
に操作受部28と円形凹部23との間に設けられた凹凸
係合手段31によりセット保持されるようになってい
る。これにより、使用時以外での誤操作を防いでいる。
また押圧杆26は、断面十字状となるように補強リブが
四方へ突出した構造を有しているが、そのうち下部の補
強リブ26aは、操作受部28が円形凹部23に係合し
ている状態では、案内壁25の下部開口縁とリブ上端と
が係合可能な張出量に形成されている。そのため、押圧
杆26は、所定以上に上方へ摺動することはない。
【0021】このように本発明では操作杆26が蓋体3
の上方へ突出することはないため、梱包姿の小型化が図
れ、運搬作業の軽減化及び運搬コストの低廉化が図れ
る。勿論、従来必要とされていた安全ホルダー120
(図8参照)が不要となるため、製造コストの低廉化も
図れる利点がある。この操作杆26の下端部には、操作
受部28が円形凹部23と係合した状態にあって散布口
20を閉塞可能となる円錐状の中栓33が設けられてい
る。従って、操作杆26の押し下げにより中栓33を散
布口20から下方へ脱出させることができ、これにより
凝固剤貯蔵室17内に貯蔵された凝固剤Gを、中栓33
のテーパ上面に沿って放散落下させることができる。な
お、中栓33が散布口20から外れても、操作受部28
が楕円凹部24内で引っ掛かるので、中栓33は宙づり
状態を保持される。
【0022】上記中栓33は軟質樹脂又はゴム等により
形成されており、テーパ上面を横切るように形成された
横穴33aへ向け、その頂上部から圧入孔が穿設されて
いる。そしてこの圧入孔を、操作杆26の下端部に設け
られた突起部34へ嵌着させることで両者を結合させる
構造を採っており、超音波溶着や熱溶着等による製造方
法に比べて、製造コストの低廉化及び組み立ての容易化
を図っている。また、このように中栓33を軟質樹脂又
はゴム等により形成したため、散布口20に対する嵌合
時には中栓33をやや縮径状態として密栓性を高めるこ
とができ、Oリング等のシール部材が別途必要なくな
る。このことも製造コストの低廉化及び組み立ての容易
化を推し進めるうえで有益となっている。なお、Oリン
グを用いた場合に比べ、操作性も軽快となる。
【0023】上記操作杆26の中途部には、操作受部2
8が円形凹部23に係合した状態、即ち、中栓33が散
布口20を閉塞した状態では、案内壁25の下部開口縁
と隙間なく当接するフランジ部35が設けられている。
このため、凝固剤Gが案内壁25内へ浸入して詰まりや
噛み込みが発生するのを防止し、もって摺動抵抗(操作
抵抗)が過大となるのを防止することができる。
【0024】37は、操作杆26と一体的に形成された
薄肉軟質化したシール舌片であって、操作26が押込
み操作された場合にも、案内壁25乃至楕円凹部24を
介して凝固剤Gが漏出することがないようにしてある。
このようにシール舌片37を一体化させることで、Oリ
ング等のシール部材を別途設ける必要がなくなり、製造
コストの低廉化及び組み立ての容易化を図ることができ
る。
【0025】廃液溜め器2は透明樹脂材製であり、その
外周部には把手部39が相反して突設されている。これ
ら把手部39には、上下に貫通する係合孔40が形成さ
れており、前記傾斜天井部5のフック片11と係合可能
となっている。41は、フック片11の挿入用ガイド片
である。傾斜天井部5の外縁部8と廃液溜め器2の上部
開口部との間には、環状パッキン44が介設させてお
り、密栓性が高められている。
【0026】次に、この廃液回収器1を用いた廃液の処
理方法を説明する。廃液受入管(例えばエルボ14とす
る)に廃液吸引用ホース(図示略)を接続し、通気管
(例えばエルボ15とする)に真空発生装置等と繋がる
バキュームホース(図示略)を接続して廃液の回収作業
を行う。廃液溜め器2内を真空引きし始めるに際して
は、傾斜天井部5が、凝固剤貯蔵部6の散布口20に近
い部分と廃液溜め器2の上部開口部とを接続しており、
デッドスペースが可及的に小さくされている。このた
め、吸引初期の無駄吸いが最少限度に抑えられることと
なり、立ち上がりに遅れが生じることがなくなり、レス
ポンスタイムが小さくなる。また、吸引の終了時におい
ても、真空引きの停止により速やかに廃液の吸引が停止
され、凝固剤の散布性を損なう不必要な液面の上昇を押
さえることできる。
【0027】廃液溜め器2内が所定量の廃液によって一
杯になった後は、操作受部28のツマミ30に指をかけ
てこれを90°回転させた後、該操作受部28を楕円凹
部24内に押し下げる。これにより中栓33が散布口2
0から外されて宙づり状態となり、凝固剤貯蔵室17内
の凝固剤Gが中栓20のテーパ上面に沿って放射状に散
布され、廃液溜め器2内の廃液を凝固させてゆく。
【0028】もし、廃液の粘度が高く、凝固剤が廃液中
に十分に行き渡らないなど、所定の凝固状態にするうえ
で凝固剤が不足する場合には、使用済の凝固剤貯蔵部6
を外して、凝固剤が収容された新品の凝固剤貯蔵部6を
傾斜天井部5へ螺合結合して上記の操作を繰り返せばよ
い。また、殺菌剤等の適宜の薬剤を追加したい場合に
も、所定の薬剤を収容した凝固剤貯蔵部6を用いて、こ
の方法を適用することができる。尚、かかる操作を行っ
ても、作業者が廃液に直接触れるおそれがほとんどない
ため、危険性も極めて少ない。廃液の危険性が低い場
合、使用済の凝固剤貯蔵部6を外して、取り外した空の
凝固剤貯蔵部6をそのまま一般ゴミとして捨てることが
できる。この様にすることで、焼却に係る運搬、燃料、
時間的無駄を省ける他、回収して再利用すれば、資源
(凝固剤貯蔵部6)の有効活用を図れる。
【0029】廃液が凝固した後は、傾斜天井部5の中央
貫通口4に、凝固剤貯蔵部6を付けたまま、あるいは該
貯蔵部6を外したときは適宜密閉蓋(図示略)を嵌め
て、廃液溜め器2を傾斜天井部5ごと焼却等する。図4
は本発明の第2実施例に用いる傾斜天井部5を示すもの
であって、第1実施例のそれと異なるところは、外縁部
8の内側下部に袋状の内装容器50が液密に取り付けら
れている点にある。この内装容器50は、可撓性を有し
た軟質樹脂材により、廃液溜め器2内へ収納可能な大き
さに形成されたものであって、傾斜天井部5への取り付
けは、電磁波又は超音波による溶接、熱溶着、接着等に
よる。
【0030】この実施例の場合、廃液の回収、凝固後に
は、蓋体3もしくは傾斜天井部5と内装容器50とを一
体のまま廃棄すればよい。このため、凝固剤貯蔵部6の
みならず、廃棄溜め器2についても再利用が可能となり
経済的である。なお、内装容器50は折り畳みが可能で
あるため、その製造過程において搬送、在庫、管理が簡
単に行える利点がある。
【0031】なお、本実施例では、廃液溜め器2の適所
に、バキュームホースの接続口(図示略)を設け、廃液
溜め器2と内装容器50との間を負圧とし、内装容器5
0を廃液溜め器2の内面側に膨張するようにしている。
また、内装容器50を設ける場合、廃液溜め器2と蓋体
3とを着脱する必要があるが、廃液溜め器2と内装容器
50との間が負圧とされるため、廃液溜め器2と蓋体3
とはパッキン44を介して強固に付着するので、これら
両者の結合を単なる嵌合構造とし、フック片11(図1
参照)等は具備させないようにした。
【0032】一方、この実施例では、通気管として、前
記したエルボ15に代えて、液漏れ阻止器51を具備し
た通気管52を用いてある。この液漏れ阻止器51は、
乾燥時においては管路抵抗を生じない通気性を有する
が、液体との接触(即ち、廃液が溢流しはじめたとき)
により膨潤して、通液性を遮断する繊維材53を内蔵し
ている。該液漏れ阻止器51としては、特開平5−20
1452号公報に開示されたものを使用することがで
き、前記繊維材53は、例えばアクリル繊維等からなる
繊維基材に吸水性高分子物質(例えばポリアクリル酸ソ
ーダ等)を付着させたものや、該吸水性高分子物質によ
り形成された繊維により構成される。かかる液漏れ阻止
器51を用いることにより、例えば粘度の高い(拡散性
の鈍い)廃液であっても迅速且つ確実に止水できる利点
があり、廃液の漏出等を原因とした環境汚染を防止でき
る。尚、54は液漏れ阻止器51に流入する廃液を繊維
材53の下面周辺に分散させるための廃液分散板であ
り、流入口に対向して所定間隔をおいて付設されてい
る。かかる廃液分散板54を設けることにより、止水作
用が速やかに得られ、廃液分散板54がないものに比し
て止水作用が向上するので、繊維材53が少なくても所
期の止水効果が得られ、繊維材53を薄くすることがで
きる。
【0033】図5乃至図7は本発明の第3実施例に用い
る廃液溜め器2を示すものであって、この廃液溜め器2
は、第2実施例で説明した内装容器50を使用するに際
して用いられ、底部の下面側に下部通気路55が設けら
れている。この下部通気路55は、廃液溜め器2の底部
外周面に2個の開口部56、57が形成され、これら両
開口部56、57がU字状に連通されると共に、U字状
連通部の途中に廃液溜め器2の内部と連通する溝状の開
口部58が形成されて成る。
【0034】このような構成であるため、底部外周面側
の開口部56,57のうち一方にバキュームホースを接
続し、同他方を例えば閉塞状態にすることで、内装容器
50の膨張を速やかに行うことができる。この場合、吸
引作用が下向きとなることで内装容器50が効率よく膨
らむという効果が得られる。また、配管が底部寄りとな
ることで、見栄えがよくなり、また廃液溜め器2の安定
性がよくなる等の効果が得られる。
【0035】なお、本実施例の廃液溜め器2では、廃棄
しないことを前提としているために、複雑な構造であっ
てもランニングコストに影響を及ぼさないため、外周面
に取付用フック体60を付設した構造としており、使用
時の利便を図れるようにしている。また、このフック体
60には、予備短管61を上下貫設状に設けてある。こ
の予備短管61は、例えば図7に示すように複数の廃液
回収器1、1を同時に使用するに際して、そのうちの1
個を、下部通気路55の開口部56,57の一方と蓋体
3のエルボ14,15の一方とを連通させた状態にする
うえで、連通用ホース63,64の収まりをよくするた
めに用いることができる。尚、連通用ホース63,64
を設けた左側の廃液回収器1において、エルボ14に代
えて、前記液漏れ阻止器51を具備した通気管を用いる
ことにより、該廃液回収器1から溢れ出た廃液が連通用
ホース64に流入するのを阻止することができ、引いて
は吸気配管内を汚染するのを防止することができる。
【0036】なお、本発明に係る細部にわたる構成及び
形状は、上記した以外にも、適宜変更可能である。
【0037】
【発明の効果】本発明は、上述の構成を具備するもので
あって、蓋体において、操作杆が突出しない構造とした
ので、梱包姿の小型化が図れる。また梱包時には、操作
杆の破損防止を考慮する必要がなくなるので、梱包用緩
衝材も少なくてよく、誤操作を防ぐ安全ホルダー等も不
要になる。その結果、運搬作業が簡単となり運搬コスト
の低廉化も図れる。
【0038】蓋体において、傾斜天井部を設けた構造と
すれば、デッドスペースの縮小化を図ることができ、廃
液の吸引の開始時及び停止時の応答性を改善することが
でき、吸引開始時の無駄吸いによるレスポンスタイムの
遅れや吸引終了時の不要な廃液の流入を防止することが
できる。蓋体を、傾斜天井部と凝固剤貯蔵部とに分解可
能とすることで、凝固剤の追加使用や凝固剤貯蔵部の再
利用が可能となるばかりでなく、焼却に関するエネルギ
ー的無駄の排除が可能となる。
【0039】蓋体において、操作杆の中途部を囲む案内
壁を設け、操作杆が未操作の段階では、該操作杆の周部
と案内壁の下部開口縁とが隙間なく当接するようにして
おくことにより、案内壁内への凝固剤の侵入、詰まり等
による操作性の悪化を防止できる。蓋体に内装容器を取
り付けておけば、廃液溜め器の再利用も可能となり、コ
ストの低廉化等が図れる。この場合、廃棄溜め器の底部
に下部通気路を設けておけば、配管が容易且つスマート
にできる。
【0040】蓋体の通気管の通気路に、膨潤作用を利用
した液漏れ阻止器を設ければ、廃液の漏出を確実に防止
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を示す要部正面断面図であ
る。
【図2】図1の分解状態を示す斜視図である。
【図3】第1実施例を短管部(廃液受入管、通気管)の
形成位置で断面した一部破断正面図である。
【図4】第2実施例の正面要部断面図(図2のA−A線
断面に相当)である。
【図5】本発明の第3実施例に用いられる廃液溜め器を
示す正面図である。
【図6】図5の平面図である。
【図7】第3実施例の一使用例を示す正面図である。
【図8】従来の廃液回収器を示す正面断面図である。
【符号の説明】
1 廃液回収器 2 廃液溜め器 3 蓋体 4 中央貫通口 5 傾斜天井部 6 凝固剤貯蔵部 9 天井板部 14 廃液受入管 15 通気管 20 散布口 25 案内壁 26 操作杆 28 操作受部 33 中栓 55 下部通気路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山下 知康 大阪府堺市浜寺船尾町東4−36 大研医 器株式会社 総合研究所内 (72)発明者 小松 康生 大阪府堺市浜寺船尾町東4−36 大研医 器株式会社 総合研究所内 (72)発明者 中澤 創 大阪府堺市浜寺船尾町東4−36 大研医 器株式会社 総合研究所内 (56)参考文献 特開 平5−329471(JP,A) 特開 昭51−48589(JP,A) 実開 平4−13116(JP,U)

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 廃液溜め器(2)とこれに被蓋される蓋
    体(3)とから成り、蓋体(3)には廃液溜め器(2)
    に連通する廃液受入管(14)及び通気管(15)が設
    けられると共に廃液溜め器(2)内へ散布口(20)を
    向けた凝固剤貯蔵部(6)が設けられ、前記散布口(2
    0)を閉塞する中栓(33)を下部に有する操作杆(2
    6)が押下げ可能として蓋体(3)に備えられている
    液回収器において、前記蓋体(3)の凝固剤貯蔵部(6)には操作杆(2
    6)の中途部を囲む案内壁(25)が設けられ、操作杆
    (26)が未操作の段階では、案内壁(25)の下部開
    口縁とが隙間なく当接するフランジ部(35)を前記操
    作杆(26)に形成しているとともに、前記操作杆(2
    6)が押込み操作されたとき案内壁(25)を介して凝
    固剤(G)が漏出することがないようにするシール舌片
    (37)を操作杆(26)と一体的に形成して いること
    を特徴とする廃液回収器。
  2. 【請求項2】 前記貯蔵部(6)には蓋体(3)上面よ
    り突出しない位置に操作受部(28)を保持させた操作
    杆(26)が押下げ可能に貫設されていることを特徴と
    する請求項1記載の廃液回収器。
  3. 【請求項3】 前記蓋体(3)の下部外周縁部から前記
    貯蔵部(6)の下部周側面にかけて傾斜天井部(5)が
    延設されていることを特徴とする請求項1又は2記載の
    廃液回収器。
  4. 【請求項4】 凝固剤貯蔵部(6)は傾斜天井部(5)
    の中央貫通口(4)を有する立壁部(10)に着脱可能
    に連結されていることを特徴とする請求項記載の廃液
    回収器。
  5. 【請求項5】 蓋体(3)の下面に、廃液溜め器(2)
    内へ収納可能な袋状の内装容器(50)が口を上に向け
    た状態で液密に取り付けられていることを特徴とする請
    求項1乃至4のいずれかに記載の廃液回収器。
  6. 【請求項6】 廃液溜め器(2)の底部には、底部外周
    面の少なくとも2か所と容器内部とを連通する下部通気
    路(55)が設けられていることを特徴とする請求項5
    記載の廃液回収器。
  7. 【請求項7】 通気管(15)の通気路には液体との接
    触で膨潤して通液性を遮断する液漏れ阻止器(51)が
    設けられていることを特徴とする請求項1乃至請求項6
    のいずれかに記載の廃液回収器。
JP6100194A 1994-05-13 1994-05-13 廃液回収器 Expired - Lifetime JP2609810B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6100194A JP2609810B2 (ja) 1994-05-13 1994-05-13 廃液回収器

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6100194A JP2609810B2 (ja) 1994-05-13 1994-05-13 廃液回収器

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH07303875A JPH07303875A (ja) 1995-11-21
JP2609810B2 true JP2609810B2 (ja) 1997-05-14

Family

ID=14267499

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP6100194A Expired - Lifetime JP2609810B2 (ja) 1994-05-13 1994-05-13 廃液回収器

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2609810B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CH699120A1 (de) 2008-07-15 2010-01-15 Medela Holding Ag Fluidsammelbehälter.
CN108853616A (zh) * 2018-06-25 2018-11-23 河南驼人贝斯特医疗器械有限公司 可实现废液随时凝固的负压引流装置

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5148589A (ja) * 1974-10-16 1976-04-26 Resupireetorii Keyaa Inc
JPH0248580U (ja) * 1988-09-27 1990-04-04
JPH0413116U (ja) * 1990-05-24 1992-02-03
JP2560241Y2 (ja) * 1992-02-26 1998-01-21 株式会社吉野工業所 固液混合容器
JP2818520B2 (ja) * 1992-05-27 1998-10-30 大研医器株式会社 血性廃液の処理方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPH07303875A (ja) 1995-11-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6780309B2 (en) Tapered hydrophobic filter for suction canisters
US5620428A (en) Suction canister apparatus and method
US6886684B2 (en) Direct container for liquid materials
JP3618755B2 (ja) 吸入排液装置の過剰充填防止
CN101121056A (zh) 使用一次性收集袋的医用负压吸引装置
JPH0956810A (ja) 液状廃棄物の処理装置
JP2609810B2 (ja) 廃液回収器
JP3398098B2 (ja) 液状廃棄物の処理装置用フロ―ト
KR20110040840A (ko) 유체 수집용 용기
JP2918426B2 (ja) 廃液回収器及びこれを用いた廃液処理方法
KR200452452Y1 (ko) 보조마개가 구비된 수액백용 배액포트
FR2579467A1 (fr) Chambre de detection de fuites d'air pour dispositif de drainage pleural
CN201073497Y (zh) 使用一次性收集袋的医用负压吸引装置
CN212091176U (zh) 一种男科手术用废弃物固液分离装置
KR101392731B1 (ko) 의료용 흡인용기
CN210754290U (zh) 一种危险废物固化填埋桶
JP5503343B2 (ja) 多連型液状廃棄物処理装置
CN111924372A (zh) 一种肿瘤科用废弃用品收集装置
JP2017522984A (ja) 付属部品
CN218508630U (zh) 一种基于生物除臭技术的净化地漏
CN218961336U (zh) 一种适用于穿戴式吸奶器的奶瓶
CN218233666U (zh) 一种防滞留式脸盆防臭下水结构
CN219272618U (zh) 一种用于实验室废气吸收的防倒吸漏斗及其装置
CN216643428U (zh) 一种用于管道与容器连接的栓口结构
JPS599738Y2 (ja) 配管内面被覆処理用の排出シ−ル剤回収装置

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 19961217

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080213

Year of fee payment: 11

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080213

Year of fee payment: 11

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080213

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090213

Year of fee payment: 12

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090213

Year of fee payment: 12

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100213

Year of fee payment: 13

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110213

Year of fee payment: 14

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110213

Year of fee payment: 14

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120213

Year of fee payment: 15

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120213

Year of fee payment: 15

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130213

Year of fee payment: 16

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130213

Year of fee payment: 16

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140213

Year of fee payment: 17

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term