JP2609412B2 - 弾性内部シェル接続を有するコネクタ - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は弾性内部シェル接続を有
するコネクタに関する。

【０００２】

【従来の技術】あるタイプのコネクタはシート金属プラ
グシェル、すなわち接触子の列を含む絶縁体の前端部分
を包囲するシェルを含む。シェルは鋳造金属バックシェ
ル、またはシェルの周囲にねじ留めされた２つの部分に
よって形成されたハウジングによって包囲される。ハウ
ジングはハウジング中に突出したケーブルの端部から延
在するワイヤに電磁シールドおよび制御されたインピー
ダンスを与えるためにシェルと良好な接地接続を形成し
なければならない。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】ねじが振動、熱サイク
ル、衝撃等の結果ゆるんだ場合は、ハウジング部分は少
し分離し、シェルとの接触が失われ、その結果接地され
ないハウジングを生成する。完全に締め付けて固定され
た位置においてねじをロックすることを助け、ハウジン
グとシェルとの間において良好な電気接続を保証し、接
触子の正確な結合を保証するために絶縁体の周囲で正確
な位置にシェルを保持するコネクタ構造が極めて有効で
ある。

【０００４】

【課題を解決するための手段】本発明の１態様による
と、絶縁体を保持し、２部分の導電ハウジングの間に存
在するシート金属シェルを含むタイプのコネクタが提供
され、これはハウジング部分を保持する固定具がゆるむ
ことを妨げるようにハウジングとシェルとの間に弾性圧
縮接続を提供する。絶縁体はシート金属シェルの一側と
結合する少なくとも１つの外側に突出した突起を有す
る。ハウジングの一側は絶縁体突起から縦方向に間隔を
隔てられた位置でシェルの同じ側面の対向した面を結合
する内側に突出した突起を有する。部品は突起がほぼ正
弦曲線または波状の曲線にシェル側面を偏向し、結果的
にシェル部分を保持する固定具のゆるみを防止するため
にシェル部分を弾性的にバイアスするリーフばねを形成
するシェル側面を形成するように構成される。

【０００５】絶縁体は各側面において３つの突起を有
し、絶縁体における各端部に近い２つの突起はシェル側
面が内側に偏向されたとき絶縁体に関してシェルを正確
に配置するように機能する。その場合、各ハウジング部
分は絶縁体だけでなくハウジングに関してシェルを安定
に配置するためにそれぞれ中間の絶縁体の突起の対向し
た側面上に位置する１対の突起を有することができる。
絶縁体の前端部分の正面に存在する空洞をシェルの前部
に形成するため、突起は空洞の後方に存在することが好
ましい。

【０００６】本発明の新しい特徴は特に添付された特許
請求の範囲に記載されている。本発明は、添付された図
面を参照することにより以下の説明から最も良く理解さ
れるであろう。

【０００７】

【実施例】図１は対応するコネクタ装置14と結合する結
合前端12を有するコネクタ10を示す。コネクタ10は２列
の接触子18を含む絶縁体16、絶縁体の前部を包囲するシ
ェル20およびシェルおよび絶縁体の大部分を包囲するハ
ウジング22を備えている。ハウジングは１対のねじ30，
32によって保持された２つの鋳造金属の半部または部分
24，26を含む。コネクタは通常接触子18の１つにそれぞ
れ接続された多数のワイヤを有するケーブル34の前端に
固定される。

【０００８】コネクタはコネクタ装置14から結合および
離脱するように矢印Ｆ，Ｒによって示された前方および
後方に移動することができる。コネクタ10は縦方向Ａに
細長くされ、接触子18は横方向Ｂに垂直である縦方向Ａ
に沿って１対の列で延在する。コネクタ10およびコネク
タ装置14が結合したとき、結合されるコネクタ装置14上
のシェル装置36はシェル20の前端で空洞40中に入り、結
果的にコネクタの接触子18は対応した接触装置42と結合
する。シェル20は良好な電気接続が行われるようにシェ
ル装置36に押付ける空洞40を包囲する内側に突出した突
起部分44を有する。シェル20は工業的にしばしばプラグ
シェルと呼ばれ、一方ハウジング22はそれがケーブルの
被覆を剥離された前方部分を包囲するように後方または
背面に延在するためバックシェルと呼ばれる。

【０００９】図２に示されるように、コネクタ10はシェ
ル20の後部のフランジ52が絶縁体上でショルダ54に接触
するまでシェル20の後方から絶縁体16の前部50を挿入す
ることによって組立てられる。その後、シェルおよび絶
縁体16の組合せは絶縁体の後部60において第１のハウジ
ング部分24に形成された凹部62中に耳部56を挿入するこ
とによって第１のハウジング部分24中に挿入される。次
に、第２のハウジング部分26は第１のハウジング部分24
と整列され、ねじはそれらを一緒に保持するようにそれ
らハウジング部分の孔64，66中に挿入される。第１のハ
ウジング部分24中の孔64はねじを設けられている。ねじ
が締められると、ハウジング部分のシェル結合面70，72
はシェル20の横方向に間隔を隔てられた第１および第２
の側面74，76と強固に結合しなければならない。このよ
うな結合は接地されたシェル20とハウジング22との間に
おいて良好な電気接続を保証するために重要である。ハ
ウジング22が接地されるため、それはハウジング内にあ
るケーブルの被覆の剥離された端部においてワイヤに電
磁シールドおよび制御されたインピーダンスを提供する
ことが重要である。

【００１０】示された一般的なタイプのコネクタの使用
時に生じる問題の１つの原因は振動、熱および機械的な
ショック等の結果ねじがゆるむ可能性が高いことであ
る。少しのゆるみでも結果的にハウジング部分の小さい
分離を生じさせ、結果的にそれらの表面70，72とシェル
側面74，76との電気接触を破壊する。また部品はねじが
締められたときに、シェルとハウジングとの間の接触を
保証するために高精度で製造されなけれいならない。本
発明によると、シェル側面74，76はねじのゆるみを防止
し、良好なシェルハウジング接触を保証するために弾性
的にハウジング部分26，28に圧力を加えるばね効果を与
えるように偏向されたリーフばねの方法で使用される。
シェル20は、結果的に導電性で弾性的に屈曲可能なシェ
ル側面となるシート金属または任意の等価な材料から形
成される。

【００１１】絶縁体は、対応したシェル側面74，76に隣
接して存在する第１および第２のシェル結合面78，80を
有する。第２の絶縁面80は対応したシェル側面76と結合
する３つの突起81乃至83を有する。同様に、第１の絶縁
体78は対応したシェル側面74を結合する３つの突起86，
87，88を有する。絶縁体面上の81乃至83のような３つの
縦方向に間隔を隔てられた突起は76のようなシェル側面
が偏向されることができる90のような空間を残す。この
ような偏向はハウジング上の突起によって生成される。
第１のハウジング部分24は第１および第２の突起91，92
を有し、一方第２のハウジング部分26は２つの対応した
突起94，95を有する。

【００１２】図５は完全に組立てられたコネクタ10を示
し、またシェル側面74の１つが屈曲される方法を示す。
シェル側面は絶縁体16の第１の面78上の突起86乃至88お
よび第１のハウジング部分24の第１のシェル結合面70上
の突起91，92の対によって大きい正弦曲線形状に偏向さ
れる。第１のシェル側面74は、中間絶縁体突起81および
86のレベルで図７のライン５−５における断面で示され
ている。絶縁体突起86乃至88は内側横方向Ｉへの内側移
動に対してシェル側面74を支持し、ハウジング突起91お
よび92は内側方向Ｉにそれを偏向するようにシェル側面
を内部に向って押付ける。図６はシェル側面74の変形状
態を強調して示した図であり、それがシェル側面の内面
93と結合する絶縁体上の突起86によって（また突起87お
よび88によって）およびシェル側面の外面97と結合する
ハウジング上の対向した突起91および92によって大きく
正弦曲線に偏向される状態を示している。図６の突起は
４倍の寸法で示され、結果的にシェル側面74の偏向が強
調されて示されている。

【００１３】シェル側面74は、ハウジング部分24，26を
互いに離す方向に押す長くて薄いビーム状の屈曲に耐え
るリーフばねのように作用する。シェル側面74，76はハ
ウジング部分24，26を結合するねじが完全に締められた
状態に近付いたときにのみリーフばねの方法で偏向され
る。シェル側面の偏向は各ねじの回転の最後の90°に対
抗する抵抗を提供する。ねじが締付けられると、シート
金属シェルの偏向された側面は、ゆるみに対して保持さ
れていないねじをゆるめる可能性が高い振動、熱サイク
ル、ショック等の場合にねじのゆるみに対する抵抗を提
供する。シェル20とのハウジング22の結合がハウジング
突起91，92および94，95およびの先端で生じることは、
結果として４つの突起の小さい領域に対して与えられる
既知の接触力を生成する。結果的な高圧接触は結果的に
ハウジングとシェルとの間に高い信頼性のある低い抵抗
接触を提供する。絶縁体の対向した端部96，98に隣接し
て各絶縁体側上に87および88のような絶縁体突起のうち
の２つを配置することが好ましい。これは結果的にシェ
ルに関して突起87，88が絶縁体を正確に配置するように
機能し、これは結合コネクタのシェルが結合接触子の最
初の位置を決定するために重要である。87，88のような
突起は、シェルに受入れられる前方絶縁体部分の端部9
6，98の約10％以内に存在していることが好ましい。

【００１４】図９中の94，95のような突起の高さまたは
前方位置はシェル空洞の後部40Ｒより前方ではない。ま
た、中央絶縁体突起81はハウジング突起94，95ｓとほぼ
同程度前方に延在するが、別の絶縁体突起82，83はあま
り前方まで延在しない。これは結果的に２つのハウジン
グ突起94，95の間でシェル側面の偏向のほとんどを生成
する。本実施例では主にシェル側面の後部を偏向し、一
方空洞を形成する前方部分をほとんど偏向せずに残すた
め、それは高い信頼性により結合コネクタ装置のシェル
を受ける。

【００１５】本出願人は、コネクタが1.93インチ（49m
m）の全体幅Ｃおよび1.3 インチ（33mm）の高さＤを有
する示されたタイプのコネクタを構成した。ハウジング
はほとんどの位置で約50／1,000 インチ（1.3 mm）の厚
さを有し、一方シェルは約20／1,000 インチ（0.5 mm）
の厚さの側面を持つ変形されたシート金属から形成され
た。部品の相対的な寸法は図面に示されている（図６以
外）。寸法２−56のねじ（１インチ当り56個のねじ溝）
が使用され、ねじの回転に対する抵抗の実質的な増加が
ねじ回転の最後のほぼ90°の間に生じることが認められ
た。これは類似構造の類似した従来技術のコネクタに比
較して、ねじ回転のほぼ最後の10°の間だけで抵抗を急
速に増加させるリーフばねのようにシェル側面を屈曲す
る突起を伴っていない。

【００１６】したがって、本発明は、したがってねじに
より固定されなければならない少なくとも２つの半部ま
たは部分を有するハウジング内に保持されたシート金属
シェル内にコンタクトを保持する絶縁体を含み、ねじの
固定のゆるみを防止し、一方ハウジングとシェルとの間
に信頼性の高い低抵抗の接触を提供するコネクタを提供
する。これはシェルが完全に固定されたときに側面を偏
向するように各シェル側面上に縦方向に間隔を隔てられ
た位置で結合する絶縁体およびハウジング上に突起を設
けることによって実現される。偏向されたシート金属シ
ェル側面は、ばねのゆるみを妨げる抵抗を与えるように
屈曲されたリーフのばねのように動作し、その結果ハウ
ジングの突起においてハウジングとシェルとの間で高い
信頼性の低い抵抗接触を生成する。シェル側面の一面を
結合する１つの素子（絶縁体またはハウジング部分）上
に少なくとも２つの突起を設け、また他方シェル側面と
結合する別の素子上に突起を設けることが好ましいが、
シェルの一方の側面上の単一のハウジング突起および単
一の絶縁体突起だけを使用することができる。

【００１７】本発明の特定の実施例がここにおいて説明
および図示されているが、当業者は修正および変更を容
易に認識するであろう。したがって特許請求の範囲はこ
のような修正およびその等価なものをカバーするもので
ある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明にしたがって構成され、結合コネクタ装
置の一部を示すコネクタの斜視図。

【図２】図１のコネクタの分解斜視図。

【図３】図２のコネクタの組立てられた絶縁体およびシ
ェルの平面図。

【図４】図２のコネクタのハウジングの平面図。

【図５】図４のハウジングにより組立てられた図３の絶
縁体およびシェルの平面図。

【図６】シェルの一側の偏向を示す図５の一部の強調
図。

【図７】図２のコネクタのシェルの側面図。

【図８】図２のコネクタの絶縁体の側面図。

【図９】図１の組立てられたコネクタの側面図。

Claims (2)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 結合前端部分を有し、１以上の縦方向に
   延在する列で配列された多数の接触子を有する絶縁体
   と、この絶縁体の前部部分を包囲し、第１および第２の
   対向したシェル側面を有するシート金属シェルと、並び
   に前記シェルおよび絶縁体を包囲する導電ハウジングと
   を具備し、このハウジングは第１および第２の部分を有
   し、このハウジングおよびシェルを強固に電気的に接続
   するように前記シェルの前記第１および第２の側面を強
   固に結合するように互いに向い合う方向に前記ハウジン
   グの第１および第２のシェル結合面を加圧することがで
   きる少なくとも１つの固定具を有しているコネクタにお
   いて、 前記絶縁体は前記シェルの前記第１および第２の側面に
   隣接してそれぞれ存在し、前記ハウジングの前記第１お
   よび第２のシェル結合面に対面している第１および第２
   の対向したシェル結合面を有し、 前記絶縁体の前記第１のシェル結合面は前記第１のシェ
   ル側面を結合する少なくとも２つの縦方向に間隔を隔て
   られた突出部を有し、前記ハウジングの前記第１のシェ
   ル結合面は前記シェルの前記第１の側面を屈曲させるよ
   うに縦方向で前記絶縁体の前記第１のシェル結合面上に
   おける２つの突出部の間に存在している突出部を有して
   いることを特徴とするコネクタ。
2. 【請求項２】 結合前端部分と対向した側面とを有し、
   １以上の縦方向に延在する列で配列された多数の接触子
   を含む絶縁体と、前記絶縁体の前部部分を包囲し、第１
   および第２の対向したシェル側面を有するシート金属シ
   ェルと、並びに前記シェルおよび絶縁体を包囲し、第１
   および第２の部分を有する外部導電ハウジングを有する
   コネクタのハウジング部分を強固に結合する方法におい
   て、 前記ハウジング部分中に１対のねじを突出させ、前記ハ
   ウジング部分を保持するように前記ねじを締めて固定
   し、 前記各側面上に少なくとも１つの突出部を前記絶縁体を
   設け、前記絶縁体の突出部の対向した側上に縦方向に存
   在する１対の縦方向に間隔を隔てられた突出部を前記各
   ハウジング部分を設け、 互いに向かって前記ハウジング部分を移動させ、それを
   内側に偏向するように前記シェル側面の１つ中に前記各
   ハウジング部分の突出部を押し付けるように前記ねじを
   締め付け、一方大きい正弦波曲線に前記各シェル側面を
   偏向するように前記絶縁体突出部の１つを縦方向で前記
   ハウジング部分突出部の間に位置させるように前記各シ
   ェル側面上の位置を支持することを特徴とする方法。