JP2607346Y2 - マイカオゾン発生器 - Google Patents

マイカオゾン発生器

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JP2607346Y2
JP2607346Y2 JP1993048761U JP4876193U JP2607346Y2 JP 2607346 Y2 JP2607346 Y2 JP 2607346Y2 JP 1993048761 U JP1993048761 U JP 1993048761U JP 4876193 U JP4876193 U JP 4876193U JP 2607346 Y2 JP2607346 Y2 JP 2607346Y2
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mica
plate
ozone generator
ozone
electrode
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修一 由良
敏彦 池田
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株式会社岡部マイカ工業所
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  • Oxygen, Ozone, And Oxides In General (AREA)

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は,脱臭・殺菌等の用途に
使用するオゾンを発生させるオゾン発生器に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】一般にオゾンの強い酸化力に耐えうる材
料としてはセラミック,ガラスなどの無機絶縁材料又は
フッ素樹脂が知られているが,現在オゾン発生器に使用
されている構成材料は主としてセラミックである。構造
的には板状のアルミナセラミックを誘電体として用い,
その上側に高電圧側電極,下側に接地側電極を配した構
造のものである。
【0003】また,セラミック製のオゾン発生器の電極
は,一般的には板状のセラミックの表面に1〜2mm幅
の線状にタングステンや半導体セラッミックを溶射ある
いは焼付けして形成されている。このオゾン発生器の両
電極間に数キロボルトの高電圧を印荷すると,高電圧側
電極の沿面にコロナ放電が発生し,周囲の酸素あるいは
空気がオゾン化される。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】ところが,セラミック
にはミクロな空隙が存在しているため高湿度の空気や酸
素ガス中で使用すると該ガス中の水分が空隙内に浸入し
て付着し,絶縁性が低下する。その結果コロナ放電が抑
制され,オゾン発生効率が低下する欠点があった。
【0005】また,電極に用いられているタングステン
あるいは,半導体セラミックはコロナ放電に対する摩耗
が大きいという欠点があり,さらにセラミックは加工性
が良くないと言うことから改善策が望まれていた。本考
案は前記した従来装置の欠点を改善したオゾン発生器を
提供することを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本考案はマイカ板が耐オ
ゾン性,耐湿性および加工性にすぐれていることに着目
し種々検討した結果完成したものであり,新しいマイカ
オゾン発生器を提供するものである。マイカ板には天然
マイカ,はがしマイカ板及び集成マイカ板がある。天然
マイカは天然に産し,へき開性を有する薄片の無機絶縁
材料であり,耐オゾン性,耐コロナ性にすぐれている。
はがしマイカ板は薄片化した天然マイカを接着剤によっ
て貼合わせて得られる。また集成マイカ板は天然マイカ
を砕剥して得られる数μ〜500μの偏平なマイカ鱗片
を抄紙して得られるマイカペーパに接着剤を含浸し熱プ
レスすることによって得られる。
【0007】集成マイカは重量で数%〜20%の接着剤
を含有しているが偏平なマイカ鱗片が平行に積層されて
いるため,オゾンをよく遮断し接着剤のオゾン劣化が防
止され,耐オゾン性が極めてすぐれていることがわかっ
た。さらにマイカ板は穴開け加工や打抜加工が容易であ
り,高電圧に耐えうる良好な薄い板状の絶縁材料であ
る。
【0008】本考案において用いられる絶縁材料として
は,集成マイカ板,はがしマイカ板および天然マイカの
いずれでも良いが,高電圧側電極と接地側電極間の誘電
体には天然マイカを用いることが必要である。なんとな
ればオゾン発生器の中で最も重要な誘電体材料の特性と
しては,耐電圧が高いこと,発熱を小さくするために誘
電率が大きくしかも誘電正接が小さいこと,耐コロナ
性,耐湿性にすぐれていることが要求されるからであ
る。
【0009】天然マイカは,誘電率が6〜7であり,集
成マイカ板の4〜5より大きくアルミナセラミックの8
〜9に近い。誘電正接はアルミナセラミックとほぼ等し
い。また天然マイカはへき開性を有し,容易に薄片にす
ることが可能でその表面は極めて平滑で理想状態に近
く,セラミックに存在するミクロな気孔が存在しないた
め,水分による絶縁性の低下が小さく高湿度雰囲気下に
おいても,セラミックに比ベオゾン発生効率の低下は少
ない。
【0010】さらに酸素供給源として空気を使用する場
合,コロナ放電により誘電体表面に窒素酸化物などが付
着し,オゾン発生効率を低下させることがあるが,天然
マイカの場合は,表面が極めて平滑でしかも化学的に安
定なため付着物も少ない。また40〜50μの薄片が容
易に得られるため,比較的低電圧で高濃度のオゾンを得
ることができるなど誘電体としてすぐれた材料である。
【0011】高電圧側電極は厚さ50〜150μの板状
の金属で作製されるが,金属としてステンレスを用いる
のが,耐オゾン性,耐久性,剛性の点で好ましい。接地
側電極は厚さ10〜100μの板状の金属で作製される
が,幅及び長さは前記高電圧側電極より大きい形状とす
る方がオゾン発生効率から見ると有利である。金属とし
ては,ステンレスを用いるのが,耐オゾン性,耐久性,
剛性の点で好ましいが,直接的にオゾン雰囲気下にさら
されるのではないため,アルミニウム,銅等他の市販さ
れている金属でも良い。
【0012】絶縁板は,接地側電極を設置場所から絶縁
するためのもので,集成マイカ板を所定の形状に切断加
工したものが用いられる。押え板は,集成マイカ板で作
製されるが,前記板状の高電圧側電極を押えて保持する
ためのもので,マイカ板の特徴である高弾性性能を利用
したものである。また電極の放電部分にあたる部分は,
放電の妨げとならないよう長方形,正方形,楕円形等の
開口部を設けた構造とするのが好ましい。
【0013】本考案のマイカオゾン発生器は,絶縁板,
板状の接地側電極,誘電体,板状の高電圧側電極及び押
え板を順次積層して作製される。ここで絶縁板と板状の
接地側電極との間及び板状の接地側電極と誘電体との間
には,接着用プリプレグシートを介在させ,接着させる
のが望ましいが,接着剤を直接塗布し積層接着してもよ
い。得られたマイカオゾン発生器は,板状の高電圧電極
の一端のみが固定され,他端がフリーとなるように長手
方向の一端部をカシメ又はボルトとナット等により固定
するのが望ましい。これは放電の際に発生する熱で板状
の高電圧側電極が熱膨張するのを吸収するためである。
つまり電極は平滑な天然マイカと接しており他端部が固
定されていないため,電極の膨張・収縮による動きはス
ムーズに行われる。また長手方向の他端部も,板状の高
電圧側電極を固定しない位置をカシメにより固定しても
同様の効果が得られる。
【0014】
【実施例】(実施例1)図1,図2,及び図3に於い
て,厚さ100μ,幅25mm,長さ55mmの天然マ
イカの誘電体3と厚さ0.8mm,幅25mm,長さ5
5mmの集成マイカ板の絶縁板5の間に厚さ50μ,幅
5mm,長さ55mmのステンレス板の接地側電極板4
の一端が,誘電体3及び絶縁板5の端部より15mm内
側になるように合わせ,さらに接地側電極4の両側に,
シリコーンワニスを含浸乾燥したプリプレグ状態のマイ
カシート(厚さ0.1mm,幅25mm,長さ55m
m)である接着用プリプレグシート6を配して熱プレス
して接着した。
【0015】次に誘電体3の上に,厚さ50μ,幅2m
m,長さ50mmのステンレス板の高電圧側電極2及び
厚さ0.8mm,幅25mm,長さ55mmの集成マイ
カ板の押え板1を順次重ね長手方向の一端部を貫通する
直径3mmの穴をドリルにより開け,その中に直径3m
mのアルミニウムチューブを通し,両頭部をハンマーで
つぶしたカシメ7によって固定し,マイカオゾン発生器
を得た。ここで集成マイカ板の押え板1には開口部8を
設ける。該開口部8は幅15mm,長さ35mmの大き
さで打抜き加工によって得た。また接地側電極4はカシ
メ7から5mm長手方向に離した位置に埋設した。高電
圧電極2は長手方向の両端部で押さえられており,更に
詳しく説明するとカシメ7と逆の端部から5mm内側に
入り込んだ位置で押さえられている。
【0016】(実施例2)実施例1と同じ仕様の押え板
1,高電圧側電極2,天然マイカの誘電体3,接地側電
極4,絶縁板5を順に規定寸法に合わせて組み合わせ
て,両端をカシメて,マイカオゾン発生器を得た。ここ
で,接地側電極4の方向のカシメは,高電圧電極2を貫
通させることなく,設置した。
【0017】(実施例3)実施例1で得られたマイカオ
ゾン発生器を用いて,加湿下でのオゾン発生試験を行っ
た。加湿条件は温度35℃,湿度95%RH,オゾン発
生条件は印荷電圧AC5kV,周波数5000Hz,空
気供給量1.7l/分で空気を酸素供給源とした。得ら
れた結果を図4に示す。なお比較のために,従来のセラ
ミック製のオゾン発生器(各電極の仕様は本考案の電極
と同一)を用いて,同じ条件でオゾン発生試験を行っ
た。得られた結果を図4に併記する。
【0018】
【考案の効果】以上のようにこの考案に於いては,板状
の高電圧側電極の一端を固定して他端をフリーにしてお
り,かつ誘電体を平滑な天然マイカで構成しているた
め,板状の高電圧側電極の熱膨張・熱収縮による移動が
スムーズに行われ,板状の高電圧側電極の誘電体からの
剥離又は浮き上がりといった現象が起こらず,安定した
コロナ放電が得られる。さらに湿度の影響はセラミック
製のオゾン発生器に比べ極めて小さく,実施例3から明
らかなようにオゾン濃度が定常状態に達するまでの時間
は約30分速い。このことによりセラミック製オゾン発
生器では,湿度の影響を小さくするために,加熱用のヒ
ーターを裏面に取付けるが,マイカ製オゾン発生器では
ヒーターを取付ける必要はない。またマイカ製のオゾン
発生器は加工性もすぐれており,安価で高性能のオゾン
発生器である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案装置の斜視図
【図2】図1の縦断面図
【図3】図1に示す装置の組立図
【図4】稼動開始時のオゾン濃度の変化を示す図
【符号の説明】
1 押え板 2 高電圧側電極 3 天然マイカの誘電体 4 接地側電極 5 絶縁板 6 接着用プリプレグシート 7 カシメ 8 開口部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C01B 13/11 H01T 23/00

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】絶縁板(5),板状の接地側電極(4),
    天然マイカで構成された板状の誘電体(3),板状の高
    電圧側電極(2)及び押え板(1)を順次積層してなる
    マイカオゾン発生器において、板状の高電圧側電極
    (2)の一端が固定され,他端がフリーとなるように,
    マイカオゾン発生器の長手方向の一端部をカシメ(7)
    により固定してなるマイカオゾン発生器。
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