JP2607326B2 - 重荷重用ラジアルタイヤ - Google Patents

重荷重用ラジアルタイヤ

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JP2607326B2
JP2607326B2 JP3320990A JP32099091A JP2607326B2 JP 2607326 B2 JP2607326 B2 JP 2607326B2 JP 3320990 A JP3320990 A JP 3320990A JP 32099091 A JP32099091 A JP 32099091A JP 2607326 B2 JP2607326 B2 JP 2607326B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、タイヤのショルダー部
分における偏摩耗を効果的に抑制しうる重荷重用ラジア
ルタイヤに関する。
【0002】
【従来の技術】空気入りタイヤでは、走行とともに必然
的にタイヤの摩耗を伴う。特に近年、多用されるラジア
ルタイヤにおいては、ラジアル方向に配列されたカーカ
スの外側に、スチールコードなどの高張力コードからな
るベルト層を配置し、大きなタガ効果を与えているた
め、トレッド面の接地圧分布不均一となりやすく、と
くにタイヤのショルダー部分が、クラウン部分に比して
早期に摩耗する偏摩耗が生じやすい。また一方、例えば
とくに乗用車用のラジアルタイヤに散見されるいわゆる
ヒールアンドトウ摩耗、本発明に係るトラック、バス等
の重荷重用タイヤに見られる図8に例示するような、シ
ョルダー部分のみがステップ状に摩耗する段付摩耗Mな
どの異常摩耗も生じることがある。
【0003】このようなショルダー部分における偏摩耗
などは、トレッド面tが、図5(A)(B)に示す如く
タイヤ軸を含む断面においてほぼ円弧状となるため、ク
ラウン部分の円周長さが、ショルダー部分の周長さに比
して相対的に長く、従って、トレッド面が接地したとき
には、クラウン部分がひきずり側を、ショルダー部分が
ひきずられ側を形成し、例えば、図7に示すように、タ
イヤの転動に際しての踏み込み部a、特にけり出し部b
において路面との間で生じる滑り摩擦によって、生じる
ものと考えられる。
【0004】とくに前記段付摩耗Mは、タイヤがとくに
非駆動側の前輪に使用される場合、タイヤの姿勢角によ
って接地端部の摩耗が促進されることに起因し、又前記
段付摩耗Mは、タイヤの走行距離とともに成長し、つい
には外方リブ全巾に広がり、タイヤの寿命を減じること
となる。
【0005】このような偏摩耗、段付摩耗は路面と接触
することにより発生する摩耗エネルギーの不均一により
発生することが知られている。又摩耗エネルギーWは、
路面とタイヤとの摩擦係数μ、接地圧力P、及び路面と
タイヤ間のスベリSに影響され下記式により関係づけ
ることが出来る。 W μ・P・S
【0006】しかし摩耗速度の遅いマイルドな条件即ち
軽荷重で良路面を一定速度で、しかもカーブが少ない路
面を走行するような条件の場合、タイヤ接地面内におけ
る前記摩耗エネルギーの微少な差が集積され偏摩耗に発
展する。
【0007】従来、このような偏摩耗を防止するには、
トレッド面の曲率半径を大としクラウン部とショルダー
部の周長差を減じるか、又はショルダー部分のブロック
を大型化することによりその剛性を高め、さらにはベル
ト層の剛性を特にショルダー部分において強化させるな
どの提案が行われている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、単に不
用意に、曲率半径を大とし周長差を減じるときには、図
6(A)、(B)に示す如くショルダー部の接地圧が増
大しかつショルダー部におけるゴム層の厚さが増し該部
分cにおける発熱を生起させやすく、この部分における
ベルトプライ端のゴム剥離を生起しやすいなど、耐久性
をむしろ低下させる。
【0009】このように偏摩耗などと発熱、即ち耐久性
とは二律背反の特性を有する。なおブロック、ベルト層
の剛性増大は前記摩耗を充分には解決しえない他、ショ
ルダー部分のブロック、ベルト層などの剛性を過度に高
めたときには、タイヤノイズ、乗心地性能などを阻害さ
せがちとなる。
【0010】本発明者らは、重荷重用ラジアルタイヤの
ショルダー部分における偏摩耗及び段付摩耗を防止する
べく種々実験をおこなった結果、偏摩耗を防止するに
は、ベルト層のタイヤ軸方向の断面形状、特にベルト層
の補強効果の最も大きい、最大巾を有するベルトプライ
の形状について規制することが必要であることを見出し
た。さらに前記最大巾のベルトプライの内で、中間部
分、即ちショルダーに位置する部分の半径差を一定の範
囲とすることによって、偏摩耗を効率よく防止できしか
も高速耐久性を保持しうることを知り得たのである。
【0011】本発明は、ショルダ部分に生じがちな偏摩
耗を効果的に抑制し、しかも高速耐久性を充足しうる重
荷重用ラジアルタイヤの提供を目的としている。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、トレッド部か
らサイドウオール部をへてビード部のビードコアで折返
すラジアル、セミラジアル配置のカーカスと、カーカス
の半径方向外側かつトレッド部の内方に配されるととも
にタイヤ赤道に対して5〜70°の角度範囲で傾くベル
トコードを用いた少なくとも3枚かつ内外に重なるベル
トプライからなるベルト層とを具える重荷重用ラジアル
タイヤであって、正規リムにリム組されかつ正規内圧を
充填した標準状態において、前記ベルトプライの内の最
大巾のベルトプライを、このベルトプライのプライ巾B
WMの0.25倍の距離をタイヤ赤道から両側に隔てる
第1点P間の内側部分、該第1点と前記プライ巾BWM
の0.45倍の距離をタイヤ赤道から隔てる第2点Qと
の間の中間部分、及び第2点Qのタイヤ軸方向外側の端
部分とに仮想区分するとともに、最大巾のベルトプライ
の前記中間部分の内面において、第1点Pを通るタイヤ
軸を中心としたベルト半径RB1は第2点Qを通るタイ
ヤ軸を中心としたベルト半径RB2以上、かつ中間部分
は第1点Pから第2点Qに向かって該ベルト半径が同一
乃至漸減し、しかも半径差(RB1−RB2)と、トレ
ッド面上の赤道点T1からタイヤ正規荷重を付加したと
きに接地する接地面のタイヤ軸方向外端点が無荷重時に
おいてトレッド面上に位置する接地外点TOまでのタイ
ヤ軸方向の距離がなす接地半巾SLとの比である半径差
比(RB1−RB2)/SLを0以上かつ0.05以下
としたことを特徴とする重荷重用ラジアルタイヤであ
る。
【0013】又、前記最大巾のベルトプライのプライ巾
BWMとタイヤ最大巾TWとの比BWM/TWは、タイ
ヤ偏平率が0.85以上かつ1.2未満において、0.
68以上かつ0.95以下、偏平率が0.70以上かつ
0.85未満において0.7以上かつ0.95以下とす
るのが好ましい。
【0014】
【作用】本発明の重荷重用ラジアルタイヤは、正規リム
にリム組されかつ正規内圧を充填した標準状態におい
て、トレッドの湾曲度が設定される。ここで正規リムと
はTHE TIRE and RIM ASSOCIA
TION INC.が発行するYEAR BOOK(T
RAと通称される)又はTHE EUROPEANTY
RE AND RIM TECHNICAL ORGA
NIZATIONが発行するSTANDARDS MA
NUAL(ETRTOと通称される)で規定する標準リ
ムであり又正規内圧とはTRA或いはETRTOにおけ
る各タイヤの最大空気圧として定義する。
【0015】又本願の重荷重用ラジアルタイヤにあって
は、ベルト層を形成するベルトプライの内で最大巾のベ
ルトプライを、その巾BMWのタイヤ赤道から0.25
倍を隔てる第1点Pと、タイヤ赤道から0.45倍を隔
てる第2点Qとによって、該ベルトプライを巾方向に内
側部分、中間部分及び端部分に仮想区分しており、第1
点におけるベルト半径RB1と第2点におけるベルト半
径RB2との半径差(RB1−RB2)と接地半巾SL
との比である半径差比(RB1−RB2)/SLを0以
上かつ0.05以下に規定している。
【0016】図2はタイヤサイズが285/75R2
4.5のタイヤについて前記半径差比(RB1−RB
2)/SLを段階的に違えて試作するとともに2−DD
車の前輪に装着し走行テストを行い、トレッドショルダ
ー部における偏摩耗の発生状態をグラフによって示して
いる。グラフは半径差比(RB1−RB2)/SLを横
軸に、偏摩耗量を縦軸としている。
【0017】偏摩耗量の測定は各試供タイヤを実車に装
着し、テスト道路を10万km走行させたのち、左又は右
側のショルダ部に発生した偏摩耗のうち大きい側の偏摩
耗について周方向8ケ所についてその摩耗の断面面積を
測定するとともにその平均値である。
【0018】テストの結果、図2に示す如く、偏摩耗量
の面積は、半径差比(RB1−RB2)/SLの値が
0.05をこえると急激に増加する傾向にある。これは
最大巾のベルトプライにおける前記中間部分の半径差が
偏摩耗量に大小に大きく影響することが確認され、前記
半径差比(RB1−RB2)SLを0.05以下とする
ことが必要となる。
【0019】他方、重荷重用ラジアルタイヤにあっては
摩耗した中古タイヤはトレッドゴムを除去し、新しいト
レッドゴムを付けて再使用するいわゆる更生タイヤとし
て利用されることが多い。又このゴム層の除去はバフ作
業によって行われかつこの除去はサイドウォール部にお
いて凸に膨らむ中膨らみの形状に行われる。このためト
レッドゴムを少しでも多く除去できるならばタイヤの更
生率が高まるのである。このためショルダー部における
ベルトの半径方向断面の形状がタイヤ更生のためにも制
約がある。半径差比(RB1−RB2)/SLが負の値
になると中間部分においてベルトプライが半径方向外側
に向かって反る逆そりとなり、前記バフ作業時において
ベルト端部を損傷し更生不能となるため、前記比(RB
1−RB2)/SLを0以上と規定した。
【0020】又本願発明は、前記最大巾のベルトプライ
のBWMのタイヤ最大巾TWに対する比BWM/TWの
適当である範囲を定めている。しかも本願では前記比B
WM/TWをタイヤ最大巾に対するタイヤ断面方向最大
高さの比である偏平率の大小に応じてそれぞれ定めてい
る。その理由は下記の技術思想及びそれを実証する実験
結果による。
【0021】正規状態におけるラジアルタイヤにあって
は、ベルトが存在しないという想定のもとにおいては、
ビード部間に架け渡されるカーカスは、内圧によって円
形断面となるのであるが、このカーカスをベルト層で締
め付けて形状を保持させているのがラジアルタイヤの特
徴である。又ベルト層による締付けが大きいほど偏平率
が小さくなる。このため高速走行時には締付け力が大き
い、即ち偏平率が小さいほどトレッド部の破壊が早く、
又走行による発熱温度が同じであっても偏平率が小なほ
ど早期に破壊することとなる。
【0022】図3は偏平率が0.85以上かつ1.2未
満に含まれておりかつタイヤサイズが11 24.5の
タイヤについて、高速耐久性をテストし、そのテスト結
果を比BWM/TWと半径差比(RB1−RB2)/S
Lとの関係においてまとめたものである。又図4は偏平
率が0.7以上かつ0.85未満に含まれるタイヤサイ
ズが285/75 R24.5のタイヤについて、その
高速耐久性のテスト結果を図3のものと同じ方式でまと
めたものである。
【0023】高速テストは、両者ともドラム試験機を用
いて同じテスト方法により実施した。テスト方法は、試
供タイヤを標準状態とし、正規荷重の140%の荷重を
加え、初速度90km/Hから2時間毎に10km/Hずつ
上昇させるステップスピード方式を採用するとともに、
ショルダー部にクラックが生じたときの速度で判定し
た。図3、図4の各グラフにおいて●印は110km/Hr
ステップで破壊したもの、○印は120km/Hrステップ
で破壊したもの、又◎印は130km/Hrで破壊したもの
をそれぞれ示す。
【0024】図3、図4を比較すれば理解出来るように
図4に偏平率が小のものでは、タイヤ最大巾TWに対す
る最大のベルトプライのベルト巾BWMの比BWM/T
W比が0.68〜70の範囲で既に高速耐久性が低下す
る傾向を示している。このテスト結果からタイヤの偏平
率の大、小によって前記比BWM/TWを複数段階に区
分して好ましい範囲を定めることが必要であることを確
かめ得た。
【0025】本発明は、前述の高速耐久テストの結果に
基づきタイヤ最大巾TWに対する最大のベルトプライの
ベルト巾BWMの比BWM/TMの下限値を、偏平率が
0.85以上かつ1.2未満のものに対しては0.68
とし、又偏平率が0.7以上かつ0.85未満のものに
対しては0.7とそれぞれ適当な範囲を定めている。
【0026】なお前記比BWM/TWが0.95をこえ
るとベルトプライ端縁とサイドウォール部のバットレス
との間のゴムが薄くなりトレッド部のゴムが早期に破壊
する危険があるため、上限値を0.95とした。
【0027】さらに、本発明の重荷重用ラジアルタイヤ
にあっては、操縦安定性、転がり特性、耐摩耗性等の性
能を発揮させるには、正規荷重状態において接地する接
地領域内に、ベルト層を配するのがよい。さらに、前記
接地領域には、少なくとも3枚のベルトプライが重な
り、その交差するベルトコードによって充分なタガ効果
を発揮させる。
【0028】
【実施例】以下本発明の一実施例を図面に基づき説明す
る。図1は、重荷重用ラジアルタイヤ1が、正規リムR
にリム組されかつ正規内圧を充填した標準状態を示して
いる。ここで正規リムRとは、前記のように、TRA又
はETRTOで規定する標準リムであり、又正規内圧と
は、前記TRA又はETRTOにおける各タイヤの最大
空気圧、また正規荷重とは、その最大荷重として定義す
る。
【0029】重荷重用ラジアルタイヤ1は、トレッド部
2と、その両端からラジアル方向内方にのびるサイドウ
ォール部3と、その両端に設けるビード部4とを有し、
又ビード部4のビードコア5のまわりでタイヤ内側から
外側に折返して係止されるカーカス6と、該カーカス6
の半径方向外側に配置されるベルト層7とを具える。
【0030】前記カーカス6は、本実施例では、カーカ
スコードをタイヤ赤道面COに対して90゜の角度に配
したラジアル構造の1枚のプライからなり、又カーカス
コードとして、スチールコードを用いている。なおカー
カスとしてカーカスコードを60〜90度に配したラジ
アル、セミラジアル構造とすることも、又カーカスコー
ドとして、スチールコードの他、アラミド、ナイロン、
レーヨン、ポリエステルなどの有機繊維コードを複数の
プライとすることにより用いることができる。またカー
カスはビードコア2を折返すとともに、折返し端6A
は、ビードコア5の上方かつタイヤの最大巾位置下方で
途切れている。なおビード部4には、タイヤの接地等に
よる変形に伴い移動するカーカス6とビードコア5との
間の擦過を防止しかつビード部の剛性を高める補強層、
リムズレ防止用のチェーファ(ともに図示せず)の他、
カーカス6の折返し部を覆う他の補強層8などを配する
こともできる。さらにトレッド部2には、ベルト層7の
タイヤ軸方向端部を覆う有機繊維コードからなるバンド
層(図示せず)を設けるのもよい。
【0031】さらにビード部4には、ビードコア5から
半径方向外向きに先細となるゴム材からなるビードエー
ペックス10を設けて横剛性を向上している。
【0032】又前記ベルト層7は、本例ではカーカス6
側からトレッド部2に向かって順に配される第1のベル
トプライ11、第2のベルトプライ12、第3のベルト
プライ13、および巾狭の第4のベルトプライ14から
なる4層構造をなし、又第2のベルトプライ12のタイ
ヤ軸方向の外縁間の長さであるプライ巾W2は、第1の
ベルトプライ11のプライ巾W1に比して大、又第3の
ベルトプライ13のプライ巾W3は前記プライ巾W1と
略同一としている。即ち第2のベルトプライ12は、こ
の4枚のベルトプライのうちの最大巾BWMとなる。
【0033】さらにベルトコードはタイヤ赤道COに対
して5〜70度の角度で傾斜させ、また本実施例では、
第1のベルトプライ11は、そのベルトコードをタイヤ
赤道COに対して50〜70度の角度で傾斜させるとと
もに、第2のベルトプライ12はそのベルトコードを前
記第1のベルトコードと同一方向かつ赤道COに対して
14〜22度の傾斜角度で、又第3のベルトプライ13
はそのベルトコードを第2のベルトコードと逆方向かつ
タイヤ赤道COに対して14〜22度の傾斜角度で配さ
れている。
【0034】従ってベルト層7は、第2、第3のベルト
コードが互いに交差する反面、第1、第2のベルトコー
ドが同方向に傾斜するため、走行時のタイヤ変形により
生じる第1、第2のベルトプライ11、12間の剪断歪
を緩和する一方、各プライ11〜13のベルトコード角
度が交差することによってベルト層の端部にわたって高
い拘束力を有する剛性の大なトライアングル構造を形成
できる。
【0035】又第1のベルトプライ11のコード角度を
前記カーカスのコード角度と第2のベルトプライ12
のコード角度との中間としているため、該カーカス
ベルト層7との相互間の剛性段差を減じその剥離損傷を
防止している。なお第4のベルトプライ14は、第3の
ベルトプライ13の巾よりも45〜10%狭いスチール
コードからなるプライであり、第1〜3のベルトプライ
11、12、13を外傷より保護する。
【0036】さらに第1のベルトプライ11は、タイヤ
軸方向外側でカーカス6から離間し、かつ第2のベルト
プライ12は第1のベルトプライに沿ってタイヤ軸方向
に延在するとともに、第3のベルトプライ13は、端部
において第2のベルトプライ12から離間し、かつ各離
間部分には、タイヤ軸方向にのびるクッシヨンゴム1
5、16を介在させることにより、各プライ端部におけ
る応力集中を緩和しセパレ−ションを防止している。
【0037】又ベルトコードとして、スチールコードの
他、アラミド、ナイロン、レーヨン、ポリエステルなど
の有機繊維コードを複数のプライとすることにより用い
ることができる。
【0038】前記第2のベルトプライ12、即ち最大巾
のベルトプライは、タイヤ赤道を挟む両側にそれぞれ第
1点P、第2点Qを設けることによって、内側部分12
A、中間部分12B、端部分12Cに仮想区分される。
【0039】内側部分12Aは、この最大巾のベルトプ
ライの巾BWMの0.25倍の距離をタイヤ赤道COか
ら隔てる前記第1点P、P間に、又中間部分12Bは、
この第1点Pと前記最大巾のベルトプライの巾BWMの
0.45倍の距離をタイヤ赤道COから隔てる第2点Q
との間に、さらに端部分12Cは、前記第2点Qのタイ
ヤ軸方向外側にそれぞれ位置している。
【0040】中間部分12Bにあっては、タイヤ赤道C
O側端部である第1点Pにおけるベルトプライ内面のタ
イヤ軸を中心とする半径RB1は、そのベルト端側の端
部である前記第2点Qにおける内面のタイヤ軸を中心と
する半径RB2以上、本例では半径RB2よりも大であ
り、しかもその半径は第1点から第2点Qに向かって
一乃至漸減、本例では漸減している。
【0041】ここで、前記第1点Pにおける半径RB1
から第2点Qにおける半径RB2を差引いた半径差(R
B1−RB2)を接地半巾SLとの比において規制して
いる。
【0042】接地半巾SLとは、トレッド面上の赤道上
T1から、タイヤに正規荷重を付加したときに接地面の
タイヤ軸方向外端点Cが無負荷時においてトレッド面上
に位置する接地外点TOに至るタイヤ軸方向の距離をい
う。
【0043】この接地半巾SLに対する前記半径差(R
B1−RB2)の比である半径差比(RB1−RB2)
/SLを0以上かつ0.05以下に規定している。前記
比が0.05をこえると偏摩耗が急激に増大し、トレッ
ド部2の耐久性が低下する一方、0以下即ち負の値にな
ると、前記した如く、タイヤ更生時において削り代が少
なくなり更生率が低下するからである。
【0044】なお本実施例では最大巾のベルトプライの
プライ巾BWMをタイヤ最大巾TWとの関連において規
制している。ベルト層7は、前述の如くタイヤの最大巾
TWに対するタイヤ断面高さHの比で示される偏平率の
大小によって、このベルト層7に作用する作用力も異な
るため、偏平率の大小によってタイヤ最大巾TWに対す
るプライ巾BWMの比であるベルト巾比BWM/TWを
それぞれ規制するのが好ましい。
【0045】本例では前記ベルト巾比BWM/TWを偏
平率が0.85以上かつ1.2未満において0.68以
上かつ0.95以下、又偏平率が0.70以上かつ0.
85未満において0.7以上かつ0.95以下とするの
が好ましい。各偏平率においてそれぞれの下限値0.6
8又は0.7を下回ればショルダー部の剛性が低下し高
速耐久性に劣る一方、0.95をこえるとバットレス面
からの外力によりベルト端がセパレーションする故障を
招きやすい。
【0046】なお本実施例では、トレッド面はタイヤ赤
道CO面上に中心を有する円弧からなり、そのトレッド
曲率半径TRを、前記タイヤ最大巾TWの1.89倍以
上かつ2.11倍以下の範囲とするのが好ましい。トレ
ッド曲率半径の大小は、前述のショルダー部の偏摩耗よ
りも他の要因によるものであって、1.89倍未満では
図8に示すように段付き摩耗が発生するおそれがあり、
2.11倍をこえると走行時にトレッド部が過熱する危
険があるためである。
【0047】
【発明の効果】叙上の如く本発明の重荷重用ラジアルタ
イヤはショルダー部分の偏摩耗の発生を防ぎ耐久性を向
上しうる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示すタイヤ軸方向右側を示
す断面図である。
【図2】偏摩耗量と最大巾のベルトプライの接地半巾に
対する半径差との関係を示すグラフである。
【図3】高速耐久性を最大巾比と半径差比との関係にお
いて示すグラフである。
【図4】高速耐久性を最大巾比と半径差比との関係にお
いて示すグラフである。
【図5】タイヤの接地状態を例示し、(A)はその断面
図、(B)はその平面図である。
【図6】タイヤの接地状態の他の例を示し、(A)はそ
の断面図、(B)はその平面図である。
【図7】接地形状を例示する正面図である。
【図8】段付摩耗を例示する断面図である。
【符号の説明】
2 トレッド部 3 サイドウォール部 4 ビード部 5 ビードコア 6 カーカス 7 ベルト層 12 最大巾のベルトプライ 12A 内側部分 12B 中間部分 12C 端部分 BWM 最大巾のベルトプライのベルト巾 CO タイヤ赤道 P 第1点 Q 第2点 SL 接地半巾 T1 赤道点 TO 接地外点 TW タイヤ最大巾

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】トレッド部からサイドウオール部をへてビ
    ード部のビードコアで折返すラジアル、セミラジアル配
    置のカーカスと、カーカスの半径方向外側かつトレッド
    部の内方に配されるとともにタイヤ赤道に対して5〜7
    0°の角度範囲で傾くベルトコードを用いた少なくとも
    3枚かつ内外に重なるベルトプライからなるベルト層と
    を具える重荷重用ラジアルタイヤであって、正規リムに
    リム組されかつ正規内圧を充填した標準状態において、
    前記ベルトプライの内の最大巾のベルトプライを、この
    ベルトプライのプライ巾BWMの0.25倍の距離をタ
    イヤ赤道から両側に隔てる第1点P間の内側部分、該第
    1点と前記プライ巾BWMの0.45倍の距離をタイヤ
    赤道から隔てる第2点Qとの間の中間部分、及び第2点
    Qのタイヤ軸方向外側の端部分とに仮想区分するととも
    に、最大巾のベルトプライの前記中間部分の内面におい
    て、第1点Pを通るタイヤ軸を中心としたベルト半径R
    B1は第2点Qを通るタイヤ軸を中心としたベルト半径
    RB2以上、かつ中間部分は第1点Pから第2点Qに向
    かって該ベルト半径が同一乃至漸減し、しかも半径差
    (RB1−RB2)と、トレッド面上の赤道点T1から
    タイヤ正規荷重を付加したときに接地する接地面のタイ
    ヤ軸方向外端点が無荷重時においてトレッド面上に位置
    する接地外点TOまでのタイヤ軸方向の距離がなす接地
    半巾SLとの比である半径差比(RB1−RB2)/S
    Lを0以上かつ0.05以下としたことを特徴とする重
    荷重用ラジアルタイヤ。
  2. 【請求項2】前記最大巾のベルトプライのプライ巾BW
    Mとタイヤ最大巾TWとの比BWM/TWは、タイヤ偏
    平率が0.85以上かつ1.2未満において、0.68
    以上かつ0.95以下、偏平率が0.70以上かつ0.
    85未満において0.7以上かつ0.95以下であるこ
    とを特徴とする請求項1記載の重荷重用ラジアルタイ
    ヤ。
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