JP2606494Y2 - 2線式センサ回路 - Google Patents

2線式センサ回路

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JP2606494Y2
JP2606494Y2 JP1993032921U JP3292193U JP2606494Y2 JP 2606494 Y2 JP2606494 Y2 JP 2606494Y2 JP 1993032921 U JP1993032921 U JP 1993032921U JP 3292193 U JP3292193 U JP 3292193U JP 2606494 Y2 JP2606494 Y2 JP 2606494Y2
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、2線式のセンサ回路技
術に関し、特にシリンダなどの流体圧作動機器の位置検
出装置に良好な2線式センサ回路に適用して有効な技術
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、流体圧作動機器の位置検出装置に
おいては、小形化と共に短絡保護回路などの付加機能を
入れるため、モノリシックICを使用したタイプと、汎
用センサICとSMD(サーフェイス・マウント・デバ
イス)構成をした単機能のセンサがある。
【0003】たとえば、後者の例としては、実公平3−
46321号公報に記載されるピストン位置検出装置な
どがあり、この回路では図6に示すように、MR素子1
1a〜11dによるブリッジ回路11、増幅器12を介
した非検出状態におけるOFF時は、トランジスタQ1
1と発光ダイオードLED11と抵抗R11,R12で
定電流回路を構成し、検出状態のON時は発光ダイオー
ドLED11とトランジスタQ12とダイオードD11
により定電圧回路を構成している。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】ところが、前記のよう
な従来技術においては、OFF時の電流値は発光ダイオ
ードLED11と抵抗R12とトランジスタQ11のV
BEで決められるため、電流値のばらつきが大きい上に、
発光ダイオードLED11には常に微小電流が流れてお
り、暗室などでは若干発光することも考えられる。
【0005】また、空気圧機器は電気機械、精密機械、
一般機械などに多く用いられ、シリンダの位置検出は手
軽さのために重要な要素部品となっている。この空気圧
機器の制御には、一般化しているPCないしPLC(プ
ログラマブルコントローラ)が多く用いられており、コ
スト面からPLCの入力点数を削減するメリットが大き
い。
【0006】そこで、2個のセンサを直列に接続した場
合には、AND回路となってPLCの入力点数を半減で
き、有接点スイッチに比べて寿命や耐振動性で優れてい
る無接点式スイッチが多く用いられている。たとえば、
2線式の無接点スイッチでは、アクティブ回路で構成す
るために常に電流を流す必要があり、注意が必要とされ
る。
【0007】たとえば、その1つとしては、2個のセン
サを直列接続するため、特に電源投入時に2個のスイッ
チの過渡的な電圧降下が不均一になり発振する。この発
振は、ON−OFFを数回繰り返すと正常に戻るが、ユ
ーザーが使用時に確認し難い上に対応がさらに遅れるこ
とが多く、それに伴って被害も大きくなる。
【0008】また、2個のセンサを直列に接続するた
め、ON時の残留電圧も2倍となり、ON電流が規定値
より少ないための対策であるブリーダ抵抗R13を図7
のように入れた場合でも、直列に2個では出力ケーブル
が長くなるためにその効果が小さなものとなる。
【0009】従って、従来の2線式センサにおいては、
OFF時の電流値のばらつきおよびLEDへの微小電流
の流通、さらに2個のセンサを直列接続した場合の発振
およびケーブル長などの問題が生じている。
【0010】そこで、本考案の目的は、ダーリントン接
続回路による最小限の汎用SMD部品を用いることによ
り、非検出時に発光ダイオードに暗電流を流さないよう
にでき、さらに検出時の電圧降下を補正して安定に動作
させることができる2線式センサ回路を提供することに
ある。
【0011】また、本考案の他の目的は、センサ内部の
出力端子間にブリーダ抵抗を挿入することにより、複数
個のセンサスイッチを直列接続してAND回路を構成す
る場合でも、電圧変化を低減して安定に動作させること
ができる2線式センサ回路を提供することにある。
【0012】本考案の前記ならびにその他の目的と新規
な特徴は、本明細書の記述および添付図面から明らかに
なるであろう。
【0013】
【課題を解決するための手段】本願において開示される
考案のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、
下記のとおりである。
【0014】すなわち、本考案の2線式センサ回路は、
検出素子によるブリッジ回路からの検出信号を増幅器を
通して出力する信号端子およびコモン端子を備え、流体
圧作動機器の位置検出に用いる2線式センサ回路であっ
て、増幅器の出力端子にベース端子が接続されるダーリ
ントン接続回路と、ダーリントン接続回路のコレクタ端
子にカソード端子が接続される発光ダイオードと、発光
ダイオードのアノード端子にベース端子が接続されるト
ランジスタと、トランジスタのエミッタ−コレクタ端子
間にエミッタ端子からコレクタ端子へ順方向に接続され
る定電流ダイオードとを備え、トランジスタのエミッタ
端子を信号端子に接続すると共に、ダーリントン接続回
路のエミッタ端子をコモン端子に接続するものである。
【0015】また、前記2線式センサ回路を直列に複数
個接続する場合に、信号端子とコモン端子との間にブリ
ーダ抵抗を挿入するようにしたものである。
【0016】
【作用】前記した2線式センサ回路によれば、ダーリン
トン接続回路、発光ダイオード、トランジスタおよび定
電流ダイオードによる回路構成により、検出素子の非検
出時には、定電流ダイオードにより漏れ電流を決定し、
かつ検出素子の検出時にはトランジスタのベース−エミ
ッタ端子間電圧、発光ダイオードの順電圧、ダーリント
ン接続回路の終端トランジスタのコレクタ−エミッタ端
子間電圧で検出信号の出力電圧を決定することができ
る。
【0017】これにより、ダーリントン接続回路を用い
ることによって増幅器側の出力インピーダンスを高くす
ることができ、非検出時に発光ダイオードに暗電流を流
さないようにでき、さらに検出時の電圧降下を補正して
安定に動作させることができる。
【0018】また、信号端子とコモン端子との間にブリ
ーダ抵抗が挿入されることにより、2線式センサ回路を
直列に複数個接続する場合でも、電源の投入時や負荷の
急激な変動時などに対しても電圧変化を低減して安定に
動作させることができる。
【0019】
【実施例】以下、本考案の実施例を詳細に説明する。
【0020】(実施例1) 図1は本考案の一実施例である2線式センサ回路を示す
回路図、図2(a) ,(b) は本実施例の2線式センサ回路
を流体圧作動機器に搭載した状態を示す正面図および側
面図である。
【0021】まず、図1により本実施例の2線式センサ
回路の構成を説明する。
【0022】本実施例の2線式センサ回路は、たとえば
検出素子によるブリッジ回路からの検出信号を増幅器を
通して出力する信号端子およびコモン端子を備えた2線
式センサとされ、磁力に感応されるMR素子(検出素
子)1a〜1dを4辺とするブリッジ回路1、ブリッジ
回路1からの検出信号を増幅する増幅器2、増幅器2に
接続されるダーリントン接続回路3、ダーリントン接続
回路3に接続される発光ダイオードLED1、発光ダイ
オードLED1に接続されるPNP形トランジスタQ
1、およびPNP形トランジスタQ1に接続される定電
流ダイオードIDなどから構成されている。
【0023】そして、PNP形トランジスタQ1のエミ
ッタ端子が信号端子OUTに接続されると共に、ダーリ
ントン接続回路3のエミッタ端子がコモン端子GNDに
接続され、ブリッジ回路1による非検出時には、定電流
ダイオードIDにより漏れ電流が決定され、かつ検出時
には、PNP形トランジスタQ1のベース−エミッタ端
子間電圧、発光ダイオードLED1の順電圧、ダーリン
トン接続回路3の終端トランジスタのコレクタ−エミッ
タ端子間電圧で検出信号の出力電圧が決定されるように
なっている。
【0024】ダーリントン接続回路3は、極性が同じ複
数個のトランジスタを直結して、見掛け上、特性の優れ
た1個のトランジスタとする回路であり、ブリッジ回路
1による検出時でON状態、非検出時にOFF状態とな
り、たとえば2個のNPN形トランジスタQ2,Q3お
よび抵抗R1,R2から構成されている。そして、初段
のNPN形トランジスタQ2のベース端子が増幅器2に
接続され、終段のNPN形トランジスタQ3のエミッタ
端子がコモン端子GNDに接続され、かつ両方のNPN
形トランジスタQ2,Q3のコレクタ端子が発光ダイオ
ードLED1に接続されている。
【0025】発光ダイオードLED1は、検出時にダー
リントン接続回路3のON状態により点灯し、非検出時
にダーリントン接続回路3のOFF状態で消灯する表示
灯であり、カソード端子がダーリントン接続回路3に接
続され、アノード端子がPNP形トランジスタQ1に接
続されている。
【0026】PNP形トランジスタQ1は、検出時に発
光ダイオードLED1とダーリントン接続回路3のNP
N形トランジスタQ3とにより出力電圧を決定するもの
であり、ベース端子が発光ダイオードLED1、コレク
タ端子がブリッジ回路1、エミッタ端子が信号端子OU
Tにそれぞれ接続されている。また、PNP形トランジ
スタQ1のコレクタ−エミッタ端子間には定電流ダイオ
ードIDが接続され、さらにベース−エミッタ端子間に
抵抗R3が接続されている。
【0027】定電流ダイオードIDは、非検出時に2線
式センサの漏れ電流を決定するものであり、カソード端
子がPNP形トランジスタQ1のエミッタ端子、アノー
ド端子がコレクタ端子にそれぞれ接続されている。
【0028】なお、本実施例におけるブリッジ回路1、
増幅器2、さらに電流または電圧調整用の抵抗R4〜R
6はセンサICに内蔵され、その出力端子間、すなわち
信号端子OUTとコモン端子GNDとの間には、外部雑
音による補償のため、遅れ時間を考慮してコンデンサC
1が挿入され、さらにサージ電圧対策用の定電圧ダイオ
ードD1が接続されている。
【0029】そして、これらの2線式センサの構成部品
は、汎用SMD部品を用いて図示しないプリント基板上
に実装され、さらにケース内に内蔵されて2線式センサ
の位置検出装置4とされ、たとえば図2に示すようにシ
リンダ(流体圧作動機器)5の取付溝6に嵌合されて取
り付けられ、シリンダ5の位置検出に用いられる。
【0030】次に、本実施例の作用について、非検出
時、検出時の動作を実際の測定結果に基づいて詳細に説
明する。
【0031】(1).非検出時 始めに、MR素子1a〜1dのブリッジ回路1を内蔵し
たセンサICによる非検出時には、回路の漏れ電流が定
電流ダイオードIDのピンチオフ電流で決まり、たとえ
ば定電流ダイオードIDのメーカー規格値で0.60〜0.
92mAとなるが、測定結果では3σn-1 での範囲で0.
58〜0.69mAの範囲となった。
【0032】すなわち、非検出時は、たとえば外部に接
続される電源DC24Vより負荷(RL=0.91kΩM
IN,4.7kΩMAX)を介して、信号端子OUTから
定電流ダイオードIDを通じて一定電流をセンサICに
供給する。
【0033】このとき、センサICに内蔵された増幅器
2の出力はLoレベルであり、ダーリントン接続回路3
のNPN形トランジスタQ2,Q3はカットオフされ、
これによってPNP形トランジスタQ1もOFF状態と
なる。
【0034】この場合に、OFF時の漏れ電流は定電流
ダイオードIDで決定されるが、たとえば定電流ダイオ
ードIDのピンチオフ電流はメーカー規格値が0.60〜
0.92mAであり、漏れ電流が1mAMAXを満足す
る。
【0035】また、センサICに印加される電圧は漏れ
電流で決定されるが、センサICのインピーダンスはブ
リッジ回路1のMR素子1a〜1dの抵抗(たとえば6
kΩ×4素子)に近似されるため、結局、消費電流0.6
mAで3.6Vとなり、センサICの使用電圧範囲を満足
する。
【0036】たとえば、センサICの電源電圧範囲は3
〜30Vであり、常にその範囲に入れる必要がある。こ
こでは、定電流ダイオードIDの規格より漏れ電流の範
囲がIOFF =0.60〜0.92mAであり、回路電流0.6
0mAでのセンサICのVCCは測定された特性データよ
り3.55Vとなり、センサICの電源電圧範囲を満足す
る。
【0037】これにより、非検出時は定電流ダイオード
IDの特性で2線式センサの漏れ電流が決まるため、従
来のようにトランジスタと抵抗とLEDの順電圧で定電
流を構成し、製造ロット間の各素子特性の変動が大きく
影響するような場合に比べて、漏れ電流値のばらつきを
小さくすることができる。
【0038】特に、定電流ダイオードIDの素子メーカ
ーにおいて、ロット管理された一部品で電流値を明確に
管理することができるので、製造上の管理が簡単となり
歩留まりを良くすることができる。
【0039】その上、PNP形トランジスタQ1のベー
ス端子からNPN形トランジスタQ3への暗電流を流さ
ないようにすることができるので、従来のように発光ダ
イオードLED1に暗電流が流れることなく、この発光
ダイオードLED1の消灯を確実に行うことができる。
【0040】(2).検出時 続いて、MR素子1a〜1dのブリッジ回路1を内蔵し
たセンサICによる検出時には、内部降下電圧がPNP
形トランジスタQ1のVBE、NPN形トランジスタQ3
のVCEと発光ダイオードLED1のVF で決まり、たと
えば測定結果では4mA負荷で3.3V、20mA負荷で
3.6Vとなり、この値は設計値と一致する。
【0041】すなわち、検出時は、センサICの出力が
Hiレベルとなり、NPN形トランジスタQ2,Q3が
ON状態となる。ここで、電源DC24Vより負荷(0.
91kΩ<RL<4.7kΩ)を介して、信号端子OUT
からPNP形トランジスタQ1のエミッタ端子を通じて
ベース電流がNPN形トランジスタQ3に流れる。
【0042】このとき、PNP形トランジスタQ1のエ
ミッタ電位は、 VA =(PNP形トランジスタQ1のVEB) +(発光ダイオードLED1のVF ) +(NPN形トランジスタQ3のVCE) で決定され、これが内部降下電圧となる。
【0043】ここで、(NPN形トランジスタQ3のV
CE)=(NPN形トランジスタQ2のVCE)+(抵抗R
2の電圧降下)+(NPN形トランジスタQ3のVBE)
であり、(NPN形トランジスタQ2のVCE)+(NP
N形トランジスタQ3のVBE)≫(抵抗R2の電圧降
下)であるから、 VA =(PNP形トランジスタQ1のVEB) +(発光ダイオードLED1のVF ) +(NPN形トランジスタQ2のVCE) +(NPN形トランジスタQ3のVBE) で表すこともできる。
【0044】このときに、センサICの電源電圧もPN
P形トランジスタQ1がON状態であり、内部降下電圧
にほぼ等しくなる。
【0045】たとえば、内部降下電圧については、規格
表を参考に設計値を算出すると、 20mA負荷では、VA =0.7+2.1+0+0.7=3.5V 4mA負荷では、VA =0.65+1.9+0+0.65=3.2V となる。この電圧は、センサICの使用電圧範囲を満足
する。
【0046】また、ON時の内部降下電圧については、
温度変化が、 ΔVA =(PNP形トランジスタQ1のΔVEB) +(発光ダイオードLED1のΔVF ) +(NPN形トランジスタQ2のΔVCE) +(NPN形トランジスタQ3のΔVBE) となり、ここで、VCE=0、ΔVBE=(PNP形トラン
ジスタQ1のΔVEB)=(NPN形トランジスタQ3の
ΔVBE)とすると、 ΔVA =2ΔVBE+ΔVF となる。
【0047】また、発光ダイオードLED1について
は、たとえば測定された特性データによるΔVF =−1.
7mV/℃、VBEの温度係数−2mV/℃より、 ΔVA =2×(−2)+(−1.7)=−5.7mV/℃ となり、測定結果の−5.3〜−4.3mV/℃とほぼ一致
する。
【0048】これにより、検出時はPNP形トランジス
タQ1のVBEと発光ダイオードLED1の順電圧とNP
N形トランジスタQ3のVCEで残留電圧が決まるため、
電圧降下を補正して動作を安定させることができる。
【0049】その上、ダーリントン接続回路3によって
増幅器2側の出力インピーダンスを高くできるので、検
出時の電圧を安定化させて動作させることができる。す
なわち、2線式センサでは、回路電流を0.8mA程度に
抑えるため、センサIC内部を高インピーダンス回路で
構成する必要があり、増幅器2側の出力インピーダンス
が高くなり、トランジスタ1段をドライブできないの
で、ダーリントン接続回路3で構成することが重要な要
素となる。
【0050】また、ダーリントン回路により敷居値(ス
レッショールドレベル)を高くでき、オペアンプ出力と
の非検出時のマッチングも良好となる。
【0051】従って、本実施例の2線式センサ回路によ
れば、センサICに、ダーリントン接続回路3、発光ダ
イオードLED1、PNP形トランジスタQ1および定
電流ダイオードIDなどが接続されることにより、非検
出時は、定電流ダイオードIDの特性のみで漏れ電流が
決まるために漏れ電流値のばらつきを低減することがで
き、かつNPN形トランジスタQ3への暗電流が流れな
いので発光ダイオードLED1を確実に消灯することが
できる。
【0052】一方、検出時には、PNP形トランジスタ
Q1、発光ダイオードLED1およびNPN形トランジ
スタQ3で電圧が決まるため、電圧を安定化させて動作
させることができ、かつダーリントン接続回路3によっ
て出力インピーダンスを高くすることが最小限の部品点
数で構成できる。
【0053】(実施例2) 図3は本考案の他の実施例である2線式センサ回路を示
す回路図、図4は本実施例の2線式センサ回路を直列接
続した状態を示す回路図、図5は2線式センサ回路の発
振状態を説明する特性図である。
【0054】本実施例の2線式センサ回路は、実施例1
と同様に検出素子によるブリッジ回路からの検出信号を
増幅器を通して出力する信号端子およびコモン端子を備
えた2線式センサとされ、実施例1との相違点は、ブリ
ッジ回路1、増幅器2、ダーリントン接続回路3、発光
ダイオードLED1、PNP形トランジスタQ1および
定電流ダイオードIDによる回路構成に加えて、出力端
子間にブリーダ抵抗R7が挿入される点である。
【0055】すなわち、本実施例においては、図3に示
すように信号端子OUTとコモン端子GNDとの間にブ
リーダ抵抗R7が接続され、そして図4に示すように、
たとえば2個の2線式センサSW1,SW2が直列にA
ND回路構成となっており、PLCの入力ユニットに接
続されている。
【0056】次に、本実施例の作用について説明する。
【0057】通常、2線式センサでは、たとえば非検出
時は出力インピーダンスがおよそROFF =24V/1m
A=24kΩと高く、検出時はRON=24V/5mA=
5kΩと低くなり、このように急激に変化するために過
渡時に発振し易いことが原理的に予想される。
【0058】そこで、一般の装置において、図示しない
メイン電源を投入するとVinは数msから1秒程度で0
Vから24Vへと安定化する。たとえば、2線式センサ
が1個のときはそれ自身に電圧が印加されるため、セン
サの使用電圧範囲に達したら正常動作へ移行する。
【0059】しかし、2個の2線式センサを直列かつ2
線式センサが検出状態で投入すると、それぞれのセンサ
の不安定領域でのインピーダンス変動(位相特性も含
む)およびリード線の分布容量(L−C−R)により発
振条件を満たす可能性が高く、実際に図5(a) に示すよ
うに問題が生じている。
【0060】そこで、本実施例のようにブリーダ抵抗R
7を挿入すると、2線式センサSW1,SW2の不安定
領域での位相特性の補正で共振点がなくなり、図5(b)
に示すように継続発振を防止することができる。つま
り、不安定領域での2線式センサSW1,SW2の電圧
を安定化させることができる。
【0061】さらに、検出時に、負荷電流が少ないと2
線式センサSW1,SW2の内部電圧が非安定となる
が、このブリーダ抵抗R7によって安定化させることが
できるため、非安定化領域でも使用することができる。
【0062】この場合に、挿入するブリーダ抵抗R7
は、漏れ電流(0.8〜1mA)の2割程度の電流を流す
抵抗値、たとえば Ib =(電源電圧−2×残留電圧)/2R=(24V−
2×4V)/2×33kΩ=0.24mA で満足でき、漏れ電流がほとんど変化しないため、従来
のPLC入力に対応することができる。
【0063】従って、本実施例の2線式センサ回路によ
れば、実施例1の回路構成に加えて信号端子OUTとコ
モン端子GNDとの間にブリーダ抵抗R7が接続される
ことにより、検出時において、内部の電圧が非安定領域
でもブリーダ抵抗R7により安定に動作させることがで
き、その上検出時の負荷電流の実力値を従来に比べて下
げることができる。
【0064】以上、本考案者によってなされた考案を実
施例1および2に基づき具体的に説明したが、本考案は
前記実施例に限定されるものではなく、その要旨を逸脱
しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもな
い。
【0065】たとえば、本実施例の2線式センサ回路に
ついては、センサICの端子間に外部雑音対策用のコン
デンサC1と、サージ電圧対策用の定電圧ダイオードD
1が接続される場合について説明したが、本考案は前記
実施例に限定されるものではなく、外部雑音およびサー
ジ電圧が発生しないような環境で使用する場合には、こ
れらの対策用部品が不要となる。
【0066】また、実施例2においては、実施例1の回
路構成にブリーダ抵抗R7を追加接続する場合について
説明したが、たとえば図3のような回路構成の他に、従
来のセンサ回路の出力端子間に接続することによっても
同様の効果を得ることができる。
【0067】さらに、2線式センサの直列接続について
も、3個または4個以上のAND接続など、センサが接
続される負荷仕様に応じて増加できることはいうまでも
ない。
【0068】以上の説明では、主として本考案者によっ
てなされた考案をその利用分野であるシリンダの位置検
出に用いられる2線式センサ回路に適用した場合につい
て説明したが、これに限定されるものではなく、ロータ
リアクチュエータなどの他の流体圧作動機器の位置検出
装置、さらに検出機能が必要とされる他の装置のセンサ
回路としても広く適用可能である。
【0069】
【考案の効果】本願において開示される考案のうち、代
表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば、
下記のとおりである。
【0070】(1).検出素子によるブリッジ回路からの検
出信号を増幅する増幅器の出力側に、ダーリントン接続
回路、発光ダイオード、トランジスタおよび定電流ダイ
オードを接続し、トランジスタのエミッタ端子を信号端
子に接続すると共に、ダーリントン接続回路のエミッタ
端子をコモン端子に接続することにより、非検出時の漏
れ電流を定電流ダイオードにより決定することができ、
この定電流ダイオードの特性管理によって電流値のばら
つきの低減が可能となる。
【0071】(2).前記(1) により、非検出時にはトラン
ジスタからダーリントン接続回路へ暗電流が流れないた
め、回路上安定化させて発光ダイオードに電流が完全に
流れないようにすることができるので、発光ダイオード
の消灯が確実に可能となる。
【0072】(3).前記(1) により、検出時にはトランジ
スタのベース−エミッタ端子間電圧、発光ダイオードの
順電圧、ダーリントン接続回路のコレクタ−エミッタ端
子間電圧で検出信号の出力電圧を決定することができる
ので、電圧降下を補正して最適な状態による安定動作が
可能となる。
【0073】(4).前記(1) により、ダーリントン接続回
路を用いることによって増幅器側の出力インピーダンス
を高くすることができ、さらに敷居値を高くできるた
め、センサ回路における動作の安定化が可能となる。
【0074】(5).前記(1) において、従来の部品点数と
ほぼ同程度の個数による最小限の汎用SMD部品で、性
能のよい回路構成ができるため、特に、流体圧作動機器
に埋め込む場合の重要条件となる小形化が可能となる。
【0075】(6).前記(1) において、汎用SMD部品を
用いることにより、モノリシックICの開発費用を削減
して開発費の低減を図り、汎用品のために入手が簡単で
特性が管理されているので開発日数の削減を可能とし、
かつセンサの特性に対して製造上の変動要因がほとんど
ないので製造歩留まりの向上を図ることができ、品質の
安定化が容易に可能とされる2線式センサ回路を得るこ
とができる。
【0076】(7).信号端子とコモン端子との間にブリー
ダ抵抗を挿入することにより、2線式センサ回路を直列
に複数個接続する場合でも、電源の投入時や負荷の急激
な変動時などに対しても電圧変化を低減することができ
るので、動作の安定化が可能となる。
【0077】(8).前記(7) により、検出時において、セ
ンサ回路内部の電圧が非安定領域でもブリーダ抵抗によ
り安定化させることができるので、検出時における負荷
電流の実力値の低下が可能となる。
【0078】(9).前記(7) において、センサ回路の安定
化が1本のブリーダ抵抗で解決できるので、複雑な回路
構成は必要なく、安価でかつ軽薄短小化が可能とされる
2線式センサ回路を得ることができる。
【0079】(10). 特に、2線式センサ回路を流体圧作
動機器の位置検出に用いることにより、センサ回路の安
定動作によって信頼性の高い位置検出が可能とされる位
置検出装置を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の実施例1である2線式センサ回路を示
す回路図である。
【図2】(a) ,(b) は実施例1の2線式センサ回路を流
体圧作動機器に搭載した状態を示す正面図および側面図
である。
【図3】本考案の実施例2である2線式センサ回路を示
す回路図である。
【図4】実施例2の2線式センサ回路を直列接続した状
態を示す回路図である。
【図5】実施例2の2線式センサ回路の発振状態を説明
する特性図である。
【図6】従来技術の一例である2線式センサ回路を示す
回路図である。
【図7】従来技術の一例である2線式センサ回路を直列
接続した状態を示す回路図である。
【符号の説明】
1 ブリッジ回路 1a〜1d MR素子(検出素子) 2 増幅器 3 ダーリントン接続回路 4 位置検出装置 5 シリンダ(流体圧作動機器) 6 取付溝 11 ブリッジ回路 11a〜11d MR素子 12 増幅器 C1 コンデンサ D1 定電圧ダイオード GND コモン端子 IC センサ ID 定電流ダイオード LED1 発光ダイオード OUT 信号端子 Q1 PNP形トランジスタ Q2,Q3 NPN形トランジスタ R1〜R6 抵抗 R7 ブリーダ抵抗 SW1,SW2 2線式センサ D11 ダイオード LED11 発光ダイオード Q11,Q12 トランジスタ R11,R12 抵抗 R13 ブリーダ抵抗

Claims (2)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 検出素子によるブリッジ回路からの検出
    信号を増幅器を通して出力する信号端子およびコモン端
    子を備え、流体圧作動機器の位置検出に用いる2線式セ
    ンサ回路であって、 前記増幅器の出力端子にベース端子が接続されるダーリ
    ントン接続回路と、該ダーリントン接続回路のコレクタ
    端子にカソード端子が接続される発光ダイオードと、該
    発光ダイオードのアノード端子にベース端子が接続され
    るトランジスタと、該トランジスタのエミッタ−コレク
    タ端子間に該エミッタ端子からコレクタ端子へ順方向に
    接続される定電流ダイオードとを備え、前記トランジス
    タのエミッタ端子を前記信号端子に接続すると共に、前
    記ダーリントン接続回路のエミッタ端子を前記コモン端
    子に接続し、前記トランジスタのコレクタ端子および前
    記ダーリントン接続回路のエミッタ端子を前記ブリッジ
    回路間に接続して該ブリッジ回路に対して回路電圧を印
    加し、 前記検出素子の非検出時には前記定電流ダイオードによ
    り漏れ電流を決定し、かつ前記検出素子の検出時には前
    記トランジスタのベース−エミッタ端子間電圧、前記
    光ダイオードの端子間電圧、前記ダーリントン接続回路
    の終端トランジスタのコレクタ−エミッタ端子間電圧で
    検出信号の出力電圧を決定すると共に、前記信号端子と
    前記コモン端子間に前記トランジスタおよび前記ダーリ
    ントン接続回路の終端トランジスタと直列に接続された
    前記発光ダイオードを負荷電流によって直接的に動作表
    示させて、前記非検出時の回路電圧と前記検出時の回路
    電圧とをほぼ等しくすることを特徴とする2線式センサ
    回路。
  2. 【請求項2】 前記2線式センサ回路を直列に複数個接
    続する場合に、前記信号端子とコモン端子との間にブリ
    ーダ抵抗を挿入することを特徴とする請求項1記載の2
    線式センサ回路。
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