JP2605482B2 - 型枠の自動供給装置 - Google Patents

型枠の自動供給装置

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JP2605482B2 JP2299738A JP29973890A JP2605482B2 JP 2605482 B2 JP2605482 B2 JP 2605482B2 JP 2299738 A JP2299738 A JP 2299738A JP 29973890 A JP29973890 A JP 29973890A JP 2605482 B2 JP2605482 B2 JP 2605482B2
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平明 喜多
昭 森山
健人 佐藤
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Description

【発明の詳細な説明】 《産業上の利用分野》 この発明は、例えば地下構造物の躯体構築用型枠の自
動供給装置に関する。
《従来の技術》 地下にコンクリート躯体を構築する場合の工法の一種
として、コンクリート打設用の型枠を本体として利用す
る方法があるが、この様な工法では、型枠を掘削された
地下壁面から間隔をあけて配置する必要がある。
この型枠は、一般的には定尺物であり、コンクリート
打設前の段階で、複数の型枠を縦横一面に配置して連結
することにより一体のパネルを構築し、その後、地下壁
面と型枠の間にコンクリートが打設される。
この型枠の供給方法としては、従来では、地表部にク
レーンを配置し、このクレーンで型枠を一枚一枚吊り下
して型枠取付け位置に供給し、予め組み立てた足場にい
る作業員の指示によって最終位置決めを行い、次いで組
立て作業を行っていた。
《発明が解決しようとする課題》 しかしながら、このような供給方法であると、型枠の
建込みの前に固定的な足場を構築しなければならなかっ
た。
また、例えば、クレーンオペレータと足場にいる現場
組立作業員とが互いに無線などで連絡を取り合いながら
型枠を所望する位置に供給し、位置決めを行わなければ
ならず、迅速な作業が困難であった。
さらには、ワイヤで吊下された型枠を高所に設置され
た足場上に乗っている作業員が受け取る作業のため、作
業そのものに危険性を伴うほか、強風時などでは、型枠
を吊下するワイヤが大きく振れるのでさらに危険とな
り、しばしば中断しなければならないため、作業能率も
低かった。
この発明は、以上の問題を解決するものであって、足
場が不要であり、型枠を供給待機位置から供給位置へと
順次迅速確実に自動供給出来、これによって作業の効率
化を図った型枠の自動供給装置を提供することを目的と
している。
《課題を解決するための手段》 前記目的を達成するため、この発明は、根ぎりされた
土留壁に沿って移動可能に配置される装置本体と、この
装置本体に型枠を供給するとともに、該装置本体と共に
移動可能な型枠供給装置とを備えた型枠の自動供給装置
であって、前記装置本体は、前記根ぎり面上に敷設され
た軌条上を走行する台車と、該台車上にあって、前記土
留壁の垂直方向に沿って配置されるガントリーフレーム
と、このガントリーフレームに昇降可能にガイドされる
リフタと、このリフタに設けられ、前記型枠を着脱自在
に把持する型枠把持装置とを備え、前記供給装置は、前
記ガントリーフレームの上端に直交して一端が連結さ
れ、かつ他端が前記土留壁の上部側地盤面に走行可能に
支持された跳ねだしフレーム上に設けられていることを
特徴とする。
上記供給装置は、上記跳ねだしフレーム上にあって多
数の上記型枠を立設収容した型枠マガジンと、この型枠
マガジンの背部にあって、前記型枠を上記把持装置側に
向けて順次押出すシリンダとで構成することができる。
《作 用》 以上の構成による自動供給装置の作業手順は次の通り
である。
まず、最初にリフタの移動によって把持装置をガント
リフレームの上端側に位置させ、この状態で供給装置か
ら1つの型枠を受承する。
受承された型枠は、把持装置に受け渡され、ここにク
ランプされる。
リフタの下降動作と台車の移動動作によって型枠を把
持した把持装置は、土留壁の前面側の縦横の型枠配置位
置まで移動する。
型枠配置位置で型枠をアンクランプすれば、一回の供
給動作が終了する。
以下同様の作業手順により次々と型枠を土留壁の前面
側の所定位置に供給できる。
このとき、供給装置を、跳ねだしフレーム上にあって
多数の型枠を立設収容した型枠マガジンと、この型枠マ
ガジンの背部にあって、型枠を上記把持装置側に向けて
順次押出すシリンダとで構成すれば、供給装置から把持
装置への型枠の受け渡しが円滑に行える。
《実 施 例》 以下、この発明を地下構造物の躯体構築用型枠を設置
する場合について、その一実施例を図面を用いて詳細に
説明する。
第1図,第2図はこの発明にかかる型枠の自動供給装
置を示している。
図において、地下構造物の構築予定個所は、例えば、
地中連続壁工法により構築された土留壁1により覆われ
ていて、土留壁1の内部は地上面E1から所定の深度まで
根切りされている。
根切り面E2および前記地上面E1には、前記土留壁1に
沿って、例えば、コンクリート製の基盤を設けその上部
に平行な軌条4,5がそれぞれ敷設され、各軌条4,5上には
前記土留壁1の垂直方向に沿って配置された装置本体7
と、装置本体7の上部にあって、地上面E1上に平行に配
置された型枠供給装置8がそれぞれ移動可能に配置され
ている。
装置本体7は、前記軌条4上を走行可能な台車9と、
台車9上に垂直に立設され、かつ地上部E1のやや上部に
まで到達するガントリーフレーム10と、ガントリーフレ
ーム10の前記土留壁1側の面に平行に取り付けた一対の
ガイドレール11に沿って昇降するリフタ12と、リフタ12
に配置された型枠把持装置14とを備えている。
前記台車9にはモータ等からなる走行装置9aが付設さ
れ、遠隔操作等によって軌条4上を移動可能としてい
る。
前記リフタ12は、断面L字形に形成され、その下部に
設けられたリフトパネル12aと、パネル12aの上部に配置
された一対のモータ12bと、モータ12bによって回転駆動
され、かつ前記各ガイドレール11の内側に形成されたラ
ック部に噛合するピニオン12cと、パネル12aの両外側部
に配置された複数のガイドローラ12dとからなってい
る。
前記型枠把持装置14は、前記パネル12aの中央に配置
され、土留壁1側に向けて進退かつ回動可能な把持プレ
ート14aと、把持プレート14aに設けられた後述するクラ
ンプ機構を備えている。
前記供給装置8は、前記ガントリーフレーム10の上部
に一端を一体に接合され、他端下部を前記軌条5上に台
車15を介して走行可能に支持される一対の跳ねだしフレ
ーム16と、跳ねだしフレーム16上に設けられた矩形枠状
の型枠マガジン17と、型枠マガジン17の背部に配置され
た型枠押出し用のシリンダ18を備えている。
前記型枠マガジン17の内部には型枠19がその厚み方向
に多数列設状態に装填され、最後列の型枠19の背面に前
記シリンダ18のプランジャに設けたパッド18aが当接し
ている。
前記台車15にはモータなどの走行装置15aとが設けら
れ、前記装置本体7側の走行装置9aと同期して跳ねだし
フレーム16を同方向に移動させる。
前記型枠19は、プレキャストコンクリート製であっ
て、例えば第4図に示すように、その正面中央にネジ穴
19aが形成されているとともに、周囲には縦横に隣り合
う同サイズの型枠同士を接合するための複数のボルトボ
ックス19bが一体に形成されている。
前述のクランプ機構は、型枠19の形状に合わせて例え
ば第3図に示す機構を与えることができる。
すなわち、このクランプ機構は、前記把持プレート14
aの先端に吸引パッド20aを有する一対の把持用シリンダ
20と、各シリンダ20の間の中央部にあって、前記ネジ穴
19aにボルト21aを捩じ込むボルト結合装置21とからなっ
ている。
そして、ボルト21aを回転させつつネジ穴19aに侵入さ
せ、完全に螺合状態になったことをトルクの大きさの変
化で検出することで回転を停止させる。
次いで、前記型枠19に接近した状態でシリンダ20を作
動させて吸引パッド20aを型枠19の表面に弾接し、この
状態で吸引パッド20aに接続されたサクションホース20b
を通じて真空吸引を行うことによって、型枠19を吸引パ
ッド20aにより吸着保持する。
これによって型枠19は把持装置14側に強固にクランプ
される。
また、把持装置14から型枠19をアンクランプするには
ボルト21aを逆転させてネジ穴21aから抜き出し、次いで
吸引パッド20aに空気を吹き込めば、アンクランプされ
る。
次に、以上の構成からなる自動供給装置を用いた型枠
19の建込み作業を説明する。
まず、最初に第1図に示すように、下降位置にあるリ
フタ12を上昇動作させ、把持装置14が型枠マガジン17の
対向位置まで上昇したら停止させる。
なお、この停止位置は位置決め用のセンサーなどによ
って自動的に位置決めされる。
次いで把持装置14を前進させ、最前列の供給待機位置
にある型枠19に前記クランプ機構を当接させ、前述の手
順により型枠19をクランプする。
なお、このときの位置,姿勢の微調整などは装置内に
設けた図示しない姿勢制御用のサーボモータ等によって
行われる。
次いで、把持装置14を後進させると同時にシリンダ18
を型枠19の厚み分押出せば、次の型枠19が供給待機位置
に位置する。
把持装置14に受け渡され、ここにクランプされる型枠
19は、リフタ12の下降動作と台車9の移動動作によって
コンクリート打設面の目的とする配置位置まで移動す
る。
配置位置で、把持装置14を前進させて型枠19を位置決
めし、その下部側ボルトボックス19bを下部側型枠19の
ボルトボックス19bに合わせてボルト結合を行った後、
該当の型枠19をアンクランプし、把持装置14を後退させ
れば、一回の供給動作が終了する。
なお、この供給位置の微調整も前記と同様な姿勢制御
により行われる。
また、型枠同士を結合する作業は、リフトパネル12a
の下部に付設する図示しない足場上などに作業員をの
せ、この作業員による人手作業、或いは自動化作業で行
うことが出来るため、固定的な足場は不要である。
以下同様の作業手順により次々と型枠19を根切り面E2
の所定位置に下から数段縦横に積み木状に積み上げるこ
とで、第1図の想像線で示すように型枠19の建込みを行
い、その後型枠19と土留壁1の間に鉄筋を建込み、コン
クリートを打設する。このような作業が繰り返されるこ
とにより、地下構築物躯体が完成する。
なお、型枠供給装置8は、上記実施例で示したもの以
外に種々の変形例が適用できる。
《発明の効果》 以上実施例によって詳細に説明したように、この発明
に係る型枠の自動供給装置にあっては、リフタの移動に
よって把持装置を供給待機位置セットし、把持装置でク
ランプし、リフタの下降動作と台車の移動動作によって
根切り面上の型枠配置位置まで移動させ、次いで型枠を
アンクランプすれば、一回の供給動作が終了し、以下同
様の作業手順により次々と型枠を所定位置に位置決め供
給できる。
したがってこの発明では、従来のクレーンによる型枠
の吊りこみ作業に比べて、固定的な足場が不要であり、
しかも強風などの影響を受けることなく型枠を供給待機
位置から供給位置まで確実かつ迅速に位置決め供給でき
るので、工期の短縮化を図ることが出来るとともに、作
業の安全性も格段に向上する。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の地下構造物の躯体構築用型枠の自動
供給装置に適用した場合を示す側断面図、第2図は同平
面図、第3図は把持装置のクランプ機構の一例を示す側
面説明図、第4図は型枠の正面説明図である。 4,5……軌条 7……装置本体 8……供給装置 9……台車 10……ガントリーフレーム 12……リフタ 14……型枠把持装置 16……跳ねだしフレーム 17……型枠マガジン 18……型枠押出し用シリンダ 19……型枠

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】根ぎりされた土留壁に沿って移動可能に配
    置される装置本体と、この装置本体に型枠を供給すると
    ともに、該装置本体と共に移動可能な型枠供給装置とを
    備えた型枠の自動供給装置であって: 前記装置本体は、前記根ぎり面上に敷設された軌条上を
    走行する台車と、該台車上にあって、前記土留壁の垂直
    方向に沿って配置されるガントリーフレームと、このガ
    ントリーフレームに昇降可能にガイドされるリフタと、
    このリフタに設けられ、前記型枠を着脱自在に把持する
    型枠把持装置とを備え: 前記供給装置は、前記ガントリーフレームの上端に直交
    して一端が連結され、かつ他端が前記土留壁の上部側地
    盤面に走行可能に支持された跳ねだしフレーム上に設け
    られていることを特徴とする型枠の自動供給装置。
  2. 【請求項2】上記供給装置は、上記跳ねだしフレーム上
    にあって多数の上記型枠を立設収容した型枠マガジン
    と、この型枠マガジンの背部にあって、前記型枠を上記
    把持装置側に向けて順次押出すシリンダとを備えたこと
    を特徴とする請求項1記載の型枠の自動供給装置。
JP2299738A 1990-11-07 1990-11-07 型枠の自動供給装置 Expired - Lifetime JP2605482B2 (ja)

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