JP2604684B2 - プラズマプロセス装置 - Google Patents

プラズマプロセス装置

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JP2604684B2
JP2604684B2 JP6049761A JP4976194A JP2604684B2 JP 2604684 B2 JP2604684 B2 JP 2604684B2 JP 6049761 A JP6049761 A JP 6049761A JP 4976194 A JP4976194 A JP 4976194A JP 2604684 B2 JP2604684 B2 JP 2604684B2
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reaction
reaction chamber
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plasma processing
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木下治久
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はプラズマプロセス装置に
関し、特に、マグネトロンプラズマを利用してエッチン
グ、化学的気相蒸着およびスパッタリングを実施するプ
ラズマプロセス装置に関する。
【0002】
【従来の技術】まず、プラズマプロセス装置の従来例を
説明する。図10および図11はプラズマプロセス装置
の従来例を説明する縦断面図およびそのA−A矢視であ
る。図において、参照符号1はステンレス製の反応塔を
示しており、この反応塔1の側面はガラスである。反応
塔1は内部に反応室1aを画成しており、その上下にお
いて接地されている。反応室1a内には、略円筒形のカ
ソード2が設けられており、カソード2より大径のシー
ルド3がカーソード2の外方に略5ミリメートル離れて
設けられている。このシールド3はカソード2と反応塔
1との間に発生するプラズマを抑制するものであり、接
地線3aを介して接地されている。反応室1a内には、
略円筒形のアノード5がカソード2の内側でカソード2
に対向して設けられており、カソード2とアノード5の
間隔は略5センチメートルに調整されている。アノード
5は接地線5aを介して接地されており、一方、カソー
ド2はブロッキングキャパシタCPを介して高周波電源
PHに接続されている。
【0003】反応塔1の上面には、ガス供給孔7が生成
されており、反応ガス8が図示していない反応ガス供給
源からガス供給孔7を通過して反応室1aに供給され
る。一方、反応塔1の下面にはガス排出孔9が形成され
ており、反応室1aはこのガス排出孔9を介して図示し
ていない排気装置に連通している。したがって、反応室
1a内の空気はガス排出孔9から排気され、反応ガス供
給源と排気装置は共働して反応室1a内の反応ガスを所
定の圧力に維持することができる。多数の小孔の形成さ
れたパンチ板が上記カソード2、シールド3およびアノ
ード5として利用されており、上記反応ガス8は反応室
1a内で略所定圧力に維持される。
【0004】反応室1a内では、半導体ウェハWが石英
支持棒(不図示)に支持されてアノード5内方に位置し
ており、これら半導体ウェハW上には、MOS型電界効
果トランジスタが形成されており、フォトレジスト層が
これらMOS型電界効果トランジスタを覆う層間絶縁膜
上の配線層をパターン形成すべく設けられていると想定
する。このプラズマプロセス装置はこのフォトレジスト
層をアッシングするものとする。
【0005】詳述すると、排気装置が反応室1a内の空
気を排出した後、反応ガスが反応室1a内に導入され、
反応ガス供給源と排気装置とが共働して反応室1aを略
1Torrに維持する。このような状態で高周波電源P
Hがカソード2に約13.56MHzの高周波電圧を印
加すると、反応ガスはプラズマ状態になる。この反応ガ
スから発生したプラズマ中のイオンは、アノード5にお
いて電荷を失い、中性電荷の活性なラジカルとなり、こ
の活性ラジカルが半導体ウェハWに照射される。その結
果、フォトレジスト層は中性ラジカルと反応し、アッシ
ングされる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来のプラズマプロセス装置はその構造に起因する問題点
を含んでいる。まず、反応ガスからのプラズマの発生効
率が低く、したがって、アッシングに長時間を要すると
いう問題点があった。
【0007】次に、半導体ウェハW主面上のフォトレジ
スト層が一様にアッシングされず、フォトレジストが半
導体ウェハW上に残るという問題点があった。
【0008】加えて、半導体ウェハWに形成されたMO
S型電界効果トランジスタの内、ゲート絶縁膜が破壊さ
れ、機能不能となるものが高割合で発生するという問題
点もあった。
【0009】
【課題を解決するための手段】本願発明者は上記問題点
の原因を研究し、上記第1の問題点はプラズマ発生下で
カソード2から生じる2次電子が発生後僅かな時間内に
アノード5に捕獲され、反応ガスを十分プラズマ化させ
られないことに起因すると結論した。
【0010】また、上記第2の問題点に関しては、反応
室1a内の反応ガスの圧力が高く、ガス流が粘性流とな
っているので、活性ラジカルの面内分布が不均一である
ことに起因すると結論した。
【0011】更に、上記第3の問題点は、プラズマ中の
イオンがアノード5を構成するパンチ板の小孔を通過し
て半導体ウェハWをチャージし、その結果、過大な電界
がゲート絶縁膜を絶縁破壊することに起因すると結論し
た。
【0012】本願発明は上記知見に基づきなされたもの
であり、本願請求項1記載の発明の要旨は、反応室を画
成する反応容器と、上記反応室内に反応ガスを供給し所
定圧力に維持する反応ガス供給手段と、上記反応室内に
処理対象を保持する保持手段と、反応室内に設けられ第
1交流電流の供給される第1カソードと、上記処理対象
と上記第1カソードとの間の上記反応室内に設けられ上
記反応ガスから発生した中性成分が通過可能なアノード
を備えたプラズマプロセス装置において、上記第1カソ
ードと上記アノードとの間の反応室内に設けられ上記中
性成分の通過可能な第2カソードと、上記第2カソード
に上記第1交流電流に対して略逆位相の第2交流電流を
供給する交流電源手段と、上記第1カソードおよび上記
第2カソード間に該第1カソードおよび第2カソードと
略平行な磁界を発生させる磁界発生手段を備え、上記ア
ノードを上記第1カソードと第2カソードと同電位以上
に維持された第1シールドとして機能させると共に、上
記第1カソードと上記第2カソードとの間にマグネトロ
ンプラズマを発生させることである。
【0013】本願請求項2記載の発明の要旨は、請求項
1記載のプラズマプロセス装置の上記第1シールドと上
記保持手段との間の反応室内に上記中性成分が通過可能
であり上記第1カソードと第2カソードに対して正電圧
を印加されたグリッドを更に設けたことである。
【0014】本願請求項3記載の発明の要旨は上記第2
カソードと上記第1シールドとの間の反応室内に上記中
性成分が通過可能な第4カソードと第3カソードとを互
いに離隔させたカソード対を少なくとも1対、又は第4
カソード1枚のみ、又は上記1対以上をなすカソード対
の第3カソードの隣に第4カソードを1枚離隔させて配
置したカソード群を更に設け、該第4カソード及び第3
カソードに略平行な磁界を印加し、上記交流電源手段は
上記第4カソードと第3カソードとにそれぞれ上記第
交流電流と上記第交流電流を供給することである。
【0015】本願請求項4に記載された発明の要旨は、
請求項1及至3のいずれかに記載のプラズマプロセス装
置の上記第1カソードと上記反応容器との間の反応室内
に上記第1カソードおよび上記第2カソードと同電位以
上に維持された第2シールドを更に設けたことである。
【0016】本願請求項8記載の発明の要旨は、請求項
1乃至7のいずれかに記載のプラズマプロセス装置の上
記第1カソードと上記第2カソード又は上記第1及至第
4カソード、及び上記第1シールドは同心円状に配され
た互いに直径の異なる円筒であり、第1カソードと第2
カソード又は第1及至第4カソードの互いに対向する各
カソードとの間に上記マグネトロンプラズマの発生する
環状空間が画成されることである。
【0017】本願請求項14記載の発明の要旨は、請求
項1及至13のいずれかに記載のプラズマプロセス装置
の上記保持手段に回転駆動機構を接続し、上記処理対象
を反応室内で回転させることである。
【0018】本願請求項9記載の発明の要旨は、請求項
1乃至8のいずれかに記載のプラズマプロセス装置の上
記反応室は絶縁体の隔壁で複数の反応分室に分割されて
おり、少なくとも上記第1カソード、上記第2カソー
は上記第1及至第4カソードは上記複数の反応分室毎
に設けられていると共に上記複数の反応分室で機能する
上記第1シールを固定電源に電気的に接続したことであ
る。
【0019】本願請求項5記載の発明の要旨は、反応室
を画成し電磁波が通過可能な反応容器と、上記反応室内
に反応ガスを供給し所定圧力に維持する反応ガス供給手
段と、上記反応室内に処理対象を保持する保持手段と、
反応室内に設けられ第1交流電流の供給される第1カソ
ードと、上記処理対象と上記第1カソードとの間の上記
反応室内に設けられ上記反応ガスから発生した中性成分
が通過可能なアノードを備えたプラズマプロセス装置に
おいて、上記反応室外に設けられ第1カソードに上記反
応容器を介して対向する第2カソードと、上記第2カソ
ードに上記第1交流電流に対して略逆位相の第2交流電
流を供給する交流電源手段と、上記第1カソードおよび
上記第2カソード間に該第1カソードおよび第2カソー
ドと略平行な磁界を発生させる磁界発生手段を備え、上
記アノードを上記第1カソードおよび第2カソードと同
電位以上に維持された第1シールドとして機能させると
共に上記反応ガスから発生した中性成分が通過可能な上
記第1カソードと上記第2カソードとの間にマグネトロ
ンプラズマを発生させることである。
【0020】上記請求項6記載の発明の要旨は、請求項
5記載のプラズマプロセス装置の上記第1シールドと上
記保持手段との間の反応室内に上記中性成分が通過可能
であり上記第1カソードと上記第2カソードに比べ正電
圧の印加されたグリッドを更に設けたことである。
【0021】本願請求項7記載の発明の要旨は、請求項
5または請求項6記載のプラズマプロセス装置の上記第
1カソードと上記第1シールドとの間の反応室内に上記
中性成分が通過可能な第3カソードと第4カソードとを
互いに離隔させたカソード対を少なくとも1対、又は第
3カソード1枚のみ、又は上記1対以上をなすカソード
対の第4カソードの隣に第3カソードを1枚離隔させて
配置したカソード群を更に設け、該第3カソード及び第
4カソードに略平行な磁界を印加し、上記交流電源手段
は上記第3カソードと上記第4カソードとにそれぞれ上
記第2交流電流と上記第1交流電流を供給することであ
る。
【0022】本願請求項10記載の発明の要旨は、反応
室を画成する反応容器と、上記反応室内に反応ガスを供
給し所定圧力に維持する反応ガス供給手段と、上記反応
室内に処理対象を保持する保持手段と、反応室内に設け
られ第1交流電流の供給される第1カソードと、上記処
理対象と上記第1カソードとの間の上記反応室内に設け
られ上記反応ガスから発生した中性成分が通過可能なア
ノードを備えたプラズマプロセス装置において、上記反
応室内の一端部には上記反応ガス供給手段に接続された
反応ガス流入口と上記第1カソードと上記第2カソード
とが配置され、上記反応室内の他端部には上記保持手段
に維持された上記処理対象が配置され、上記一端部と上
記他端部との間の反応室には上記アノード配置されて
おり、上記第1交流電流に対して略逆位相の第2交流電
流を上記第2カソードに供給する交流電源手段と、上記
第1カソード上記第2カソードとの間に該第1カソー
ドおよび第2カソード略平行な磁界を発生させる磁界
発生手段更に備え、上記アノードを上記第1カソー
ド及び上記第2カソードに印加される電位と同電位以上
に維持する第1シールドとして機能させて、上記第1カ
ソードと上記第2カソードとの間にマグネトロンプラズ
マを発生させることである。
【0023】本願請求項11記載の発明の要旨は、請求
項10記載のプラズマプロセス装置の上記下部分室内の
上記第1シールドと上記処理対象との間に上記中性成分
が通過可能であり上記第1カソードと上記第2カソード
に比べ任意の電圧を印加できるグリッドを更に設けたこ
とである。
【0024】本願請求項12記載の発明の要旨は、請求
項10または11記載のプラズマプロセス装置の上記
応室の上部は絶縁体の隔壁で複数の反応分室に分割され
ており、少なくとも上記第1カソード、上記第2カソー
ドは上記複数の反応分室毎に設けられているとともに、
上記複数の反応分室で機能する上記第1シールドは固定
電源に電気的に接続されていることである。
【0025】本願請求項13記載の発明の要旨は、請求
項10及至12のいずれかに記載のプラズマプロセス装
置の処理対象に交流電圧を印加することである。
【発明の作用および効果】
【0026】請求項1記載のプラズマプロセス装置は、
反応ガス供給手段で反応室内の反応ガスをマグネトロン
プラズマを発生させられる圧力に維持し、磁界発生手段
が第1カソードと第2カソードに平行な磁界を発生させ
る。かかる状態で第1カソードと第2カソードとに互い
に逆位相の交流電圧を供給すると、正イオンは第1カソ
ードと第2カソードに衝突し、第1カソードと第2カソ
ードはその間に2次電子を放出する。この2次電子は電
磁場のローレンツ力でサイクロイド運動をしながらドリ
フトし、反応ガスをプラズマとする。プラズマ中の中性
成分は第2カソードおよび第1シールドを通過して処理
対象近傍に至り、処理対象に所定の処理を施す。プラズ
マ中の2次電子は磁力線に沿って運動するので、第1カ
ソードと第2カソードとの間の空間に閉じ込められ、ア
ノードに捕獲されない。その結果、2次電子は反応ガス
中を長時間運動し、高効率でプラズマを発生させる。ま
た、プラズマを電気的に中性に維持する要請から、正イ
オンも上記空間に閉じ込められ、処理対象を帯電させる
ことがない。したがって、処理対象が過度に帯電するこ
とがない。更に、第1カソードと第2カソード間に閉じ
込められた高濃度のプラズマは分離しにくく、一様に中
性成分を発生させる。したがって、処理対象は中性成分
と一様に接触し、一様に処理される。
【0027】請求項2記載のプラズマプロセス装置は、
第2カソードおよび第1シールドを通過する僅かな正イ
オンを捕獲し、処理対象を正イオンから更に確実に保護
する。
【0028】請求項3記載のプラズマプロセス装置は、
第3カソ−ドのみ又は第3カソードと第4カソードが第
1カソードおよび第2カソードと共働して一層高密度の
プラズマを発生させる。したがって、処理対象近傍の中
性成分も一層高密度になり、更に高速で所定の処理を実
行できる。
【0029】請求項4記載のプラズマプロセス装置で
は、第2シールドがプラズマを遮断するので、反応容器
の第1カソードと対向する部分は導電性を必要としな
い。したがって、反応容器をガラス等絶縁体で形成でき
る。
【0030】請求項8記載のプラズマプロセス装置で
は、第1カソードと第2カソード又は第1乃至第4カソ
ード、及び第1シールドを円筒状に形成したので、マグ
ネトロンプラズマは第1カソードと第2カソード又は第
1乃至第4カソードの互いに対向する各カソードとの間
に画成される環状空間内で閉ループを形成し、2次電子
は該閉ループに沿ってドリフトする。したがって、2次
電子の寿命は長く、プラズマを更に効率よく発生する。
【0031】請求項14記載のプラズマプロセス装置で
は、処理対象が反応室内で回転するので、処理対象は反
応室内の中性成分の密度によらず、中性成分と一様に接
触する。したがって、処理対象の各部分は反応室内の初
期位置にかかわらず一様な処理を受ける。
【0032】請求項9記載の発明では、反応室を複数の
反応分室に分割したので、各反応室で異なる反応ガスを
使用したプラズマを発生させることができる。その結
果、同一の反応容器内で異なるプラズマプロセスを時分
割で、または、同時に実施できる。
【0033】請求項5記載の発明では第2カソードを反
応容器外に設けるので、既存のプラズマプロセス装置を
容易に本発明に係るプラズマプロセス装置に改造でき
る。
【0034】請求項6記載のプラズマプロセス装置は、
第1カソードおよび第1シールドを通過する僅かな正イ
オンを捕獲し、処理対象を正イオンから保護する。
【0035】請求項7記載のプラズマプロセス装置は、
第3カソ−ドのみ又は第3カソードと第4カソードが第
1カソードおよび第2カソードと共働して一層高密度の
プラズマを発生させる。したがって、処理対象近傍の中
性成分も一層高密度になり、更に高速で所定の処理を実
行できる。
【0036】請求項10記載のプラズマプロセス装置
は、反応室上部に供給された反応ガスを第1カソードと
第2カソード間で請求項1記載のプラズマプロセス装置
と同様にプラズマを効率よく発生させ、プラズマ成分を
反応室下部の処理対象に供給する。
【0037】請求項11記載のプラズマプロセス装置で
は、グリッドが正イオンを阻止し、処理対象を正イオン
から更に確実に保護する。
【0038】請求項12記載のプラズマプロセス装置で
は、反応室上部を複数の反応分室に分割したので、各反
応室上部で異なるガスを使用したプラズマを発生させる
ことができる。その結果、同一の反応容器内で異なるプ
ラズマプロセスを時分割で、または、同時に実施でき
る。
【0039】請求項13記載のプラズマプロセス装置で
は、正イオンが高周波でバイアスされた処理対象に向か
って加速され、処理対象上に照射される。したがって、
正イオンの衝撃を利用したプラズマプロセスを実施でき
る。
【0040】
【実施例】以下、本願発明の第1実施例を図1および図
2を参照して説明する。図において、参照符号11はス
テンレス製の反応塔を示しており、その側面はガラスで
ある。反応塔11は接地されており、その内部に反応室
11aが画成されている。反応ガス導入口11bと排気
口11cが反応塔11の上面と下面にそれぞれ形成され
ており、反応ガス供給装置(不図示)と排気装置が反応
ガス導入口11bと排気口11cにそれぞれ接続されて
いる。上記図示していない反応ガス供給装置と排気装置
は全体として反応ガス供給手段を構成する。反応ガスは
プラズマプロセス装置の使用目的に応じて選択でき、例
えば、フォトレジストのアッシングには酸素が使用さ
れ、ポリシリコンの化学的気相成長にはシラン(SiH
4)が使用される。
【0041】反応室11a内には、導電性を有する略円
筒形のカソード12a、12bが互いに対向した状態で
略同心円状に絶縁体11dを介して反応塔11に固定さ
れている。アルミニウム製の網状板がこれらカソード1
2a、12bに用いられており、カソード12aは約1
5〜30ミリメートルカソード12bから離れている。
これらカソード12a、12bは位相変換器内蔵マッチ
ングボックス13を介して高周波電源14に接続されて
おり、高周波電源14から供給される交流電流はマッチ
ングボックス13で互いに180度位相の異なる第1交
流電流ph1と第2交流電流ph2となり、第1交流電
流ph1と第2交流電流ph2はそれぞれカソード12
a、12bに供給される。カソード12aの外方と、1
2bの内方には、接地された略円筒形のシールド13
a、13bがカソード12a、12bと同心円状に絶縁
体11dを介して反応塔11に固定されており、アルミ
ニウム製の網状板がこれらシールド13a、13bを形
成している。シールド13a、13bとカソード12
a、12bはそれぞれ約5ミリメートル離隔しており、
接地されたシールド13a、13bはカソード12a、
12b間にのみプラズマを発生させる。シールド13b
の内側には、略円筒形のグリッド15がカソード12
a、12bおよびシールド13a、13bと同心状に絶
縁体11dを介して反応塔11に固定されており、アル
ミニウム製の網状板がグリッド15を構成している。な
お、これらカソード12a、12b、シールド13a、
13bおよびグリッド15は多数の小孔を有するパンチ
板で形成してもよい。上記グリッド15は正電圧源16
に接続されており、選択により正電圧または接地電圧が
グリッド15に印加される。グリッド15に印加する電
圧は高周波電源14の出力に強く依存するが、典型的に
は50ボルト〜300ボルトである。グリッド15の内
部空間には、半導体ウェハWが石英棒(不図示)に支持
されており、これら半導体ウェハWはカソード12a、
12b、シールド13a、13bおよびグリッド15の
中心軸に対してほぼ直角に配されている。上記石英棒は
回転機構17に接続されており、回転機構17は半導体
ウェハWを反応室内で回転させる。半導体ウェハWは処
理対象である。
【0042】反応塔11は環状の電磁石18で囲まれて
おり、この電磁石18はカソード12a、12bと略平
行な磁界19を反応室11a内に惹起する。磁界は反応
塔11の上方から下方に印加され、磁界19の強度はカ
ソード12a、12bの表面で略一様である。磁界19
が半導体ウェハW表面で弱くなっても差し支えない。な
お、電磁石18に代えて棒状の永久磁石を組み合わせて
磁界19を形成してもよい。
【0043】なお、反応室11aの側壁が導電性物質で
できており、しかも、カソード12aが導電性側壁に接
近しているなら、シールド13aは不要である。
【0044】次に、本実施例に係るプラズマプロセス装
置を使用してフォトレジストのアッシングを実施する手
順を説明する。この場合、MOS型電界効果トランジス
タが半導体ウェハW上に形成されており、これらMOS
型電界効果トランジスタ上方にフォトレジスト膜が設け
られていると想定する。まず、排気装置が反応室11a
内の空気を排出し、酸素(O2)を導入口11bから反
応室11aに導入する。反応ガス供給源と排気装置は反
応室11a内の酸素を100mTorr〜1mTorr
あるいはそれ以下に調整する。電流を電磁石18に流
し、電流はカソード12aと12b上に約100〜10
00ガウスの磁界19を惹起する。マッチングボックス
13は第1交流電流ph1と第2交流電流ph2をカソ
ード12a、12bにそれぞれ供給し、これら交流電流
ph1、ph2は各カソード12a、12bの表面およ
び磁界19に直交する電界を発生する。この電界の方向
は第1交流電流ph1と第2交流電流ph2の位相変化
に対応して反転する。その結果、マグネトロン放電がカ
ソード12a、12b間に発生し、反応ガス(O2)か
らプラズマが発生する。このプラズマ中の正イオン21
は交番する電界に加速され、カソード12a、12bに
衝突して2次電子22を生じさせる。図3に示されてい
るように、これら2次電子22は反応室11a内の電磁
場からローレンツ力を得てサイクロイド運動をしながら
ExBドリフトする。1Pa(7.5mTorr)程度
の希薄な反応ガス中では、電子22は平均50ミリメー
トル程度無衝突でカソード12a、12b間を運動でき
る。また、反応室11a内のプラズマ密度は高いので、
プラズマ中の電界は弱くなっており、直交電磁場による
磁界に垂直な方向のドリフトは少ない。したがって、2
次電子22はカソード12aと12b間を磁力線を中心
に旋回し続け、効率よく酸素分子と衝突する。例えば、
2次電子22の運動エネルギーを200eV、磁界強度
を150ガウスと仮定すると、ラーモア運動の回転半径
は4ミリメートル、従って、回転直径は8ミリメートル
程度になる。上述のごとく、カソード12aと12bは
15〜30ミリメートル程度と接近しているので、その
間隔はラーモア運動の回転直径の4倍以内であり、カソ
ード12a、12bで発生するプラズマは分離すること
なく、カソード12aと12b間に一様に分布する。換
言すれば、カソード12a、12b間のプラズマ密度は
一定に維持される。しかも、上述のごとく、カソード1
2a、12b間は2次電子のラーモア運動の回転直径に
対し狭いので、カソード12a、12b間に発生するプ
ラズマは、通常のマグネトロンプラズマの2倍程度の密
度を有する。通常のマグネトロンプラズマでも高周波放
電によるプラズマに比べ、2桁以上発生効率が高いの
で、本実施例におけるマグネトロンプラズマの発生効率
は従来例に比べ極めて高い。
【0045】カソード12a、12b間に発生した高濃
度のプラズマは、多量の2次電子22、多量の正イオン
21および多量の中性ラジカル23(酸素原子)を含ん
でおり、プラズマ中の負イオンは僅かである。この中性
ラジカル23は網状のカソード12b、シールド13b
およびグリッド15を通過して半導体ウェハW近傍に至
る。その結果、フォトレジスト膜は室温程度の熱エネル
ギーしか持たない中性ラジカルと純粋に化学反応して一
酸化炭素(CO)および水(H2O)となり、アッシン
グされる。
【0046】2次電子22は正イオン21及び中性ラジ
カル23に比べて質量が小さいので、磁力線に捕獲され
てカソード12a、12b間から殆ど漏れることはな
い。また、プラズマの電荷中性の要請から、正イオン2
1もカソード12a、12b間から殆ど漏れることはな
い。したがって、2次電子22はカソード12a、12
b間に閉じ込められ、磁力線に沿ってドリフトし、アノ
ード15には捕獲されない。その結果、長寿命の2次電
子22は反応ガスを効率よくプラズマ化し、かかる高密
度のプラズマから供給される多量の中性ラジカル23が
高速でフォトレジストをアッシングする。本実施例のア
ッシング速度は従来例に比べ1桁以上優れている。
【0047】また、上述のごとく、カソード12a、1
2bの間隔はラーモア運動の回転直径に対し十分に狭い
ので、2次電子22により発生するプラズマは分離する
ことなく、高密度を維持する。しかも、反応室11a内
の反応ガスはマグネトロンプラズマを維持できる限りで
きるだけ低圧なので、プラズマは反応ガス流に妨げられ
ることなく運動できる。その結果、プラズマから供給さ
れる中性ラジカルも一様となり、フォトレジストも一様
にアッシングされる。
【0048】更に、カソード12a、12b間に閉じ込
められたプラズマからは、正イオン21が漏れ出しにく
く、この正イオン21が半導体ウェハWを帯電させ、ゲ
ート絶縁膜を破壊することはない。たとえ僅かな正イオ
ン21がカソード12bとシールド13bを通過したと
しても、この正イオン21は正電圧の印加されたグリッ
ド15に捕獲され、半導体ウェハWに到達できない。な
お、僅かに到達する正イオン21を無視できる場合は、
グリッド15を接地電圧としてもよく、グリッド15及
び正電圧源16を取り除いてもよい。
【0049】図4は本願発明の第2実施例の概略構成を
示す断面図である。同図中、第1実施例と同一構成部分
は同一符号を付し、詳細な説明を省略する。本実施例で
は、カソード21は反応塔11と電磁石18との間に設
けられており、カソード12aは反応塔11のガラス側
壁から15〜30ミリメートル離れている。本実施例で
は、シールド13aが反応室11aから取り除かれてい
る。プラズマは大気中に置かれたカソード21周辺に発
生しないからである。
【0050】アッシングまたは化学的気相成長では、互
いに逆位相の交流電流が第1実施例と同様にカソード1
2aと21に供給される。このとき発生する電界は、反
応塔11のガラス側壁を通過して反応室11aに至り、
プラズマが反応塔11側壁とカソード12aとの間に発
生する。かようにして発生したプラズマの挙動は、第1
実施例と同様なので、詳細な説明を省略する。本実施例
でも、半導体ウェハW近傍の僅かな正イオンが許される
場合は、グリッド15と正電圧源16を取り除くことも
できる。本実施例は、カソード21を反応塔11外に設
けるので、既設のプラズマプロセス装置を容易に本発明
にしたがって改造できる。
【0051】図5は本願発明の第3実施例の概略構成を
示す断面図である。同図中、第1実施例および第2実施
例と同一構成部分は同一符号を付し、詳細な説明を省略
する。本実施例では、カソード21、12aに加えて、
一対のカソード31、32がカソード12aとシールド
13bとの間の反応室11a内に設けられている。カソ
ード31はカソード32及びカソ−ド12aから15〜
30ミリメートル離れており、交流電流ph1、ph2
はカソード31、32にそれぞれ供給されている。電磁
石18は全てのカソード21、12a、31、32に対
して平行な磁界19を発生し、磁界強度は各カソード2
1、12a、31、32の表面で変化しないことが望ま
しい。本実施例では、各カソード21、12a、31、
32間に高濃度プラズマが発生するので反応ガスは反応
塔11の側壁から供給される。
【0052】本実施例では、カソード21、12a、3
1、32が2層以上のプラズマ発生空間を形成している
ので、半導体ウェハWに到着する中性ラジカルは再1、
第2実施例に比べ一層高密度であり、アッシングまたは
化学的気相成長は高速度で実施される。
【0053】図5に示された実施例では、カソードは2
対設けられているが、カソードは3対以上設けてもよ
い。また、カソードは必ずしも対をなしていなくてもよ
く、第1交流電流と第2交流電流のいずれか一方の印加
されるカソードが他方の印加されるカソードより1枚多
くてもよい。
【0054】図6は本願発明の第4実施例を示す断面図
であり、第1実施例と同一構成部分には同一符号を付
し、詳細な説明は省略する。本実施例に係るプラズマプ
ロセス装置では、反応塔40の略円筒形の反応室が、絶
縁体の隔壁41で二分されている。グリッド15は第1
実施例と同様に網状の円筒体であるが、カソード12
a、12bとシールド13a、13bにそれぞれ対応す
るカソード42a、42bおよび43a、43bはいず
れも網状の半円筒形である。これら半円筒形のカソード
42a、42bとシールド43a、43bは隔壁41で
二分された反応分室44a、44bの一方に略同心円上
に収納されており、反応ガス導入口45aと排気口45
bは反応分室44a、44bにそれぞれ開口している。
したがって、反応ガスは反応ガス分室44aに流入し、
シールド43a、43b、カソード42a、42b、グ
リッド15を通過して反応分室44bから排気口45b
を介して流出する。半導体ウェハWは回転駆動機構17
により中性ラジカルと均一に接触し、アッシング処理ま
たは化学的気相成長処理を受ける。
【0055】なお、グリッド15も半円筒状であっても
よい。また、反応分室44a、44bは反応室を180
度ずつ二分したものでなくともよく、反応室を任意の角
度で分割し、カソード42a、42b、シールド43
a、43bおよびグリッド15を反応分室に対応した扇
形筒型にしてもよい。
【0056】図7は本願発明の第5実施例を示す断面図
であり、第1実施例および第4実施例で使用した符号は
第1実施例および第4実施例の対応する構成であること
を示している。図において、反応塔50内の略円筒形の
反応室は、絶縁体の隔壁51a、51b、51cで三等
分されており、グリッド15は隔壁51a〜51cで分
断されることなく、3つの反応分室52a、52b、5
2cにまたがっているが、カソード42a、42bとシ
ールド43a、43bは隔壁51aで二分されている。
反応ガス導入口53a、53bは反応分室52aと52
bにそれぞれ開口しており、異なる反応ガスの供給源が
それぞれ反応ガス導入口53a、53bに接続されてい
る。反応分室52cは排気口53cに連通している。排
気導入口53a、53bから導入された反応ガスは反応
分室52a、52bでそれぞれ中性ラジカルを生成し、
反応室内で回転する半導体ウェハW上で化学反応する。
したがって、互いの反応性が極めて高い中性ラジカルで
あっても、反応室で互いに化学反応することなく、反応
体ウェハW上でのみ反応する。
【0057】また、反応分室52aと反応室52bを交
互に使用するなら、異なったプラズマプロセスを半導体
ウェハW上で反復的に実行することができる。例えば、
本実施例のプラズマプロセス装置を使用すれば、化合物
半導体の組成を変化させた超格子構造を容易に形成する
こともできる。更に、アッシングと化学的気相成長をそ
れぞれ反応分室52a、52bで実行することもでき
る。
【0058】なお、反応分室数は2つに限らず、3以上
であってもよい。また、排気口53cを反応塔50の底
部に開口させ、反応分室52a〜52cで共有するな
ら、反応分室52cも更に他の反応ガス供給源に接続し
てプラズマの発生に利用できる。更に、反応分室52a
〜52cは容積を変化させてもよい。
【0059】図8は本願発明の第6実施例を示す断面図
であり、第1実施例の構成と対応する構成は同一符号を
付されている。参照符号61は略円筒形の反応容器であ
り、反応容器61内には反応室61aが画成されてい
る。反応室61aは絶縁体の隔壁62a、62bで上下
3分されているが、隔壁62a、62bは多数の孔62
cで三分割された分室61b、61c、61dを連通し
ている。分室61cは反応ガス供給装置(不図示)に連
通しており、分室61dは排気装置(不図示)に接続さ
れている。分室61cには、カソード63a、63b、
63c、63dが同心状に隔壁62a、62bに固定さ
れており、第1交流電流ph1と第2交流電流ph2が
カソード63a、63cとカソード63b、63dにそ
れぞれ供給されている。カソード63a〜63dは互い
に略等距離離隔している。第3分室61dには、シール
ド64とグリッド65が略水平に配され絶縁体66を介
して反応容器61に固定されている。半導体ウェハWは
グリッド65の下方に保持されている。シールド64は
接地されており、グリッド65は電圧源65aにより接
地電圧または正電圧を印加される。これらシールド64
とグリッド65は半導体ウェハWを正イオンから保護
し、中性ラジカルを通過させる。また、隔壁626より
上部の反応室は、第5実施例同様に2つ以上の独立した
反応分室より構成されていてもよい。
【0060】正イオンを半導体ウェハWに照射する場合
は、負電圧をグリッド65に印加するか、グリッド65
自体を除去する。また、負の直流バイアスを半導体ウェ
ハWに印加すると、正イオンが効果的に半導体ウェハW
に照射される。
【0061】なお、半導体ウェハWはカソード63a〜
63dの中心線に対して直角である必要はなく、傾斜し
ていてもよい。
【0062】図9は本願発明の第7実施例を示す断面図
であり、第1実施例の構成と対応する構成には同一符号
が付され、詳細説明は省略されている。本実施例では、
反応容器71の上部には第1交流電流ph1の供給され
るカソード72が固定されており、反応ガス供給源(不
図示)と排気装置(不図示)は導入口71aと排気口7
1bとに接続されている。カソード72の下方には、第
2交流電流の供給されるカソード73と接地されたアノ
ード74と電圧源16に接続されたグリッド75が設け
されており、更にその下方に半導体ウェハWが保持され
ている。又、グリッド75より上部の反応室は、第5実
施例同様に2つ以上の独立した反応分室より構成されて
いてもよい。
【0063】本実施例でも、グリッド75を正電圧でバ
イアスすれば、中性ラジカルが半導体ウェハW上に供給
され、負電圧でバイアスするかグリッド75を除去すれ
ば正イオンを半導体ウェハ上に照射できる。
【0064】上記各実施例において、カソードに印加さ
れる交流電流の周波数、カソードの数、反応室の圧力、
カソードの間隔は適宜変更可能であり、特に、カソード
の間隔は電子の平均自由行程に比例して大きくできる。
【0065】上記シールドの有無、対をなすカソードの
一方を反応室の内外いずれに設けるか、カソードを1対
以上何枚設けるか、反応分室の有無、カソードと半導体
ウェハとの相対的位置などは、上記実施例に限定され
ず、任意に組み合わせることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明に係るプラズマプロセス装置の第1実
施例の概略構成を示す断面図である。
【図2】図1中のB−B矢視断面図である。
【図3】マグネトロン放電時に反応室内に発生する電子
のドリフトを説明する図。
【図4】本願発明に係るプラズマプロセス装置の第2実
施例の概略構成を示す断面図である。
【図5】本願発明に係るプラズマプロセス装置の第3実
施例の概略構成を示す断面図である。
【図6】本願発明に係るプラズマプロセス装置の第4実
施例の概略構成を示す断面図である。
【図7】本願発明に係るプラズマプロセス装置の第5実
施例の概略構成を示す断面図である。
【図8】本願発明に係るプラズマプロセス装置の第6実
施例の概略構成を示す断面図である。
【図9】本願発明に係るプラズマプロセス装置の第7実
施例の概略構成を示す断面図である。
【図10】プラズマプロセス装置の従来例の概略構成を
示す断面図である。
【図11】図10中のA−A矢視断面図である。
【符号の説明】
11、40、50、61、71....反応塔(反応容
器) 11a、61a....反応室 12a、42a、63a、72....カソード(第1
カソード) 13b、43b、64、74.....アノード(第1
シ−ルド) 12b、21、42b、63b、73..カソード(第
2カソード) 13/14...マッチングボックス/交流電源(交流
電源手段) 18.....電磁石(磁界発生手段) 19.....磁界(磁力線の方向) 23.....中性ラジカル(中性成分) 15、65、75....グリッド 13a、43a.....シールド(第2シールド) 17.....回転駆動機構 31、63c.....カソード(第3カソード) 32、63d.....カソード(第4カソード) 44a、52a、52b....反応分室 W.....処理対象
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01L 21/3065 H01L 21/302 C

Claims (14)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 反応室を画成する反応容器と、上記反応
    室内に反応ガスを供給し所定圧力に維持する反応ガス供
    給手段と、上記反応室内に処理対象を保持する保持手段
    と、反応室内に設けられ第1交流電流の供給される第1
    カソードと、上記処理対象と上記第1カソードとの間の
    上記反応室内に設けられ上記反応ガスから発生した中性
    成分が通過可能なアノードを備えたプラズマプロセス装
    置において、上記第1カソードと上記アノードとの間の
    反応室内に設けられ上記中性成分の通過可能な第2カソ
    ードと、上記第2カソードに上記第1交流電流に対して
    略逆位相の第2交流電流を供給する交流電源手段と、上
    記第1カソードおよび上記第2カソード間に該第1カソ
    ードおよび第2カソードと略平行な磁界を発生させる磁
    界発生手段を備え、上記アノードを上記第1カソードお
    よび第2カソードと同電位以上に維持された第1シール
    ドとして機能させると共に上記第1カソードと上記第2
    カソードとの間にマグネトロンプラズマを発生させるこ
    とを特徴とするプラズマプロセス装置。
  2. 【請求項2】 上記第1シールドと上記保持手段との間
    の反応室内に上記中性成分が通過可能であり上記第1カ
    ソードと上記第2カソードに比べ正電圧の印加されたグ
    リッドを更に設けたことを特徴とする請求項1記載のプ
    ラズマプロセス装置。
  3. 【請求項3】 上記第2カソードと上記第1シールドと
    の間の反応室内に上記中性成分が通過可能な第4カソー
    ドと第3カソードとを互いに離隔させたカソード対を少
    なくとも1対、又は第4カソード1枚のみ、又は上記1
    対以上をなすカソード対の第3カソードの隣に第4カソ
    ードを1枚離隔させて配置したカソード群を更に設け、
    該第4カソード及び第3カソードに略平行な磁界を印加
    し、上記交流電源手段は上記第4カソードと第3カソー
    ドとにそれぞれ上記第交流電と上記第交流電
    供給することを特徴とする請求項1又は請求項2記載の
    プラズマプロセス装置。
  4. 【請求項4】 上記第1カソードと上記反応容器との間
    の反応室内に上記第1カソードおよび上記第2カソード
    と同電位以上に維持された第2シールドを更に設けたこ
    とを特徴とする請求項1及至3のいずれかに記載のプラ
    ズマプロセス装置。
  5. 【請求項5】 反応室を画成し電磁波が通過可能な反応
    容器と、上記反応室内に反応ガスを供給し所定圧力に維
    持する反応ガス供給手段と、上記反応室内に処理対象を
    保持する保持手段と、反応室内に設けられ第1交流電流
    の供給される第1カソードと、上記処理対象と上記第1
    カソードとの間の上記反応室内に設けられ上記反応ガス
    から発生した中性成分が通過可能なアノードを備えたプ
    ラズマプロセス装置において、 上記反応室外に設けられ第1カソードに上記反応容器を
    介して対向する第2カソードと、上記第2カソードに上
    記第1交流電流に対して略逆位相の第2交流電流を供給
    する交流電源手段と、上記第1カソードおよび上記第2
    カソード間に該第1カソードおよび第2カソードと略平
    行な磁界を発生させる磁界発生手段を備え、上記アノー
    ドを上記第1カソードおよび第2カソードと同電位以上
    に維持された第1シールドとして機能させると共に上記
    反応ガスから発生した中性成分が通過可能な上記第1カ
    ソードと上記第2カソードとの間にマグネトロンプラズ
    マを発生させることを特徴とするプラズマプロセス装
    置。
  6. 【請求項6】 上記第1シールドと上記保持手段との間
    の反応室内に上記中性成分が通過可能であり上記第1カ
    ソードと上記第2カソードに比べ正電圧の印加されたグ
    リッドを更に設けたことを特徴とする請求項5記載のプ
    ラズマプロセス装置。
  7. 【請求項7】 上記第1カソードと上記第1シールドと
    の間の反応室内に上記中性成分が通過可能な第3カソー
    ドと第4カソードとを互いに離隔させたカソード対を少
    なくとも1対、又は第3カソード1枚のみ、又は上記1
    対以上をなすカソード対の第4カソードの隣に第3カソ
    ードを1枚離隔させて配置したカソード群を更に設け、
    該第3カソード及び第4カソードに略平行な磁界を印加
    し、上記交流電源手段は上記第3カソードと上記第4カ
    ソードとにそれぞれ上記第2交流電流と上記第1交流電
    流を供給することを特徴とする請求項5または請求項6
    記載のプラズマプロセス装置。
  8. 【請求項8】 上記第1カソードと上記第2カソード又
    は上記第1及至第4カソード、及び上記第1シールド
    同心円状に配された互いに直径の異なる円筒であり、第
    1カソードと第2カソード又は第1及至第4カソードの
    互いに対向する各カソードとの間に上記マグネトロンプ
    ラズマの発生する環状空間が画成されることを特徴とす
    る請求項1及至7のいずれかに記載のプラズマプロセス
    装置。
  9. 【請求項9】 上記反応室は絶縁体の隔壁で複数の反応
    分室に分割されており、少なくとも上記第1カソード、
    上記第2カソード又は上記第1及至第4カソードは上記
    複数の反応分室毎に設けられているとともに、上記複数
    の反応分室で機能する上記第1シールドは固定電源に電
    気的に接続されていることを特徴とする、請求項1及至
    8のいずれかに記載のプラズマプロセス装置。
  10. 【請求項10】 反応室を画成する反応容器と、上記反
    応室内に反応ガスを供給し所定圧力に維持する反応ガス
    供給手段と、上記反応室内に処理対象を保持する保持手
    段と、反応室内に設けられ第1交流電流の供給される第
    1カソードと、上記処理対象と上記第1カソードとの間
    の上記反応室内に設けられ上記反応ガスから発生した
    成分が通過可能なアノードを備えたプラズマプロセ
    ス装置において、 上記反応室内の一端部には上記反応ガス供給手段に接続
    された反応ガス流入口と上記第1カソードと上記第2カ
    ソードとが配置され、上記反応室内の他端部には上記保
    持手段に維持された上記処理対象が配置され、上記一端
    部と上記他端部との間の反応室内には上記アノード
    されており、 上記第1交流電流に対して略逆位相の第2交流電流を
    記第2カソードに供給する交流電源手段と、上記第1カ
    ソード上記第2カソードとの間に該第1カソードおよ
    び第2カソード略平行な磁界を発生させる磁界発生手
    更に備え、上記アノードを上記第1カソード及び上記第2カソード
    に印加される電位と同電位以上に維持された第1シール
    ドとして機能させ、 上記第1カソードと上記第2カソードとの間にマグネト
    ロンプラズマを発生させることを特徴とするプラズマプ
    ロセス装置。
  11. 【請求項11】 上記下部分室内の上記第1シールドと
    上記処理対象との間に上記中性成分が通過可能であり上
    記第1カソードと上記第2カソードに比べ任意の電圧を
    印加できるグリッドを更に設けたことを特徴とする請求
    項10記載のプラズマプロセス装置。
  12. 【請求項12】 上記反応室の上部は絶縁体の隔壁で複
    数の反応分室に分割されており、少なくとも上記第1カ
    ソード、上記第2カソードは上記複数の反応分室毎に設
    けられているとともに、上記複数の反応分室で機能する
    上記第1シールドは固定電源に電気的に接続されている
    ことを特徴とする請求項10又は請求項11記載のプラ
    ズマプロセス装置。
  13. 【請求項13】 上記処理対象に交流バイアスを印加し
    たことを特徴とする請求項10及至12のいずれかに記
    載のプラズマプロセス装置。
  14. 【請求項14】 上記保持手段は回転駆動機構に接続さ
    れており、上記処理対象は反応室内で回転することを特
    徴とする請求項1及至13のいずれかに記載のプラズマ
    プロセス装置。
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