JP2603962B2 - 磁気共鳴イメージング装置における画像再構成法 - Google Patents

磁気共鳴イメージング装置における画像再構成法

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JP2603962B2 JP62220427A JP22042787A JP2603962B2 JP 2603962 B2 JP2603962 B2 JP 2603962B2 JP 62220427 A JP62220427 A JP 62220427A JP 22042787 A JP22042787 A JP 22042787A JP 2603962 B2 JP2603962 B2 JP 2603962B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [発明の目的] (産業上の利用分野) 本発明は磁気共鳴イメージング装置における画像再構
成法に関し、さらに詳しくは、画質を劣化させることな
く撮影時間を著しく短縮することができる磁気共鳴イメ
ージング装置における画像再構成法に関する。
(従来の技術) 近年、磁気共鳴現象(MR現象)を用いて被検体中に含
有される原子核スピンの存在状態を、いわゆるコンピュ
ータ断層法によりCT像(Computed Tomogram)として画
像化する診断用磁気共鳴イメージング装置(以下診断用
MRI装置という)が注目されている。
磁気共鳴現象とは、第10図(a)〜(c)に示すよう
に被検体に対して図示Z軸方向に沿う静磁場H0を作用さ
せ被検体中のスピン(例えば核スピン)Siを角周波数ω
=γH0(γは原子核の種類に固有な比例常数)で歳差
運動せしめととともにこの核スピンに対して当該角周波
数ωを有するRF波(ラジオ波)を所定時間印加する
と、核スピンSiが磁気共鳴現象により前記Z軸から所定
角度だけ倒された後(第10図(b))、時定数T2(以下
横緩和時間という)で再びZ軸方向へ緩和する現象をい
う(第10図(c),(d))、以下前記Z軸のまわりに
角周波数ωで回転する回転座標軸をX′−Y′−Z′
軸とし前記核スピンはこのY′軸方向に倒されるとす
る)。
前記診断用MRI装置は、前記倒された核スピンがZ′
軸に緩和する際に発生するRF波をMR信号として検知し、
スピンの存在状態、ひいては被検体組織の病変状態を検
出するものである。例えば、前記横緩和時間T2は生体組
織の異常軟化部位では正常組織に比例してその値が延長
している。したがって生体組織の横緩和時間T2を各部位
ごとに収集し画像表示化することにより、組織中の病変
・病巣部の発見、病態の評価等も容易かつ確実に行うこ
とができる。
ところで、前記生体組織のMR信号を各部位ごとに収集
し、画像として再構成するためには生体組織を各部位ご
との小単位(以下ボクセルという)に区分し適宜のスキ
ャン手段等により走査する必要がある。
このためいわゆるMR映像法が用いられている。
第11図は、このようなMR映像法により被検体各部位か
らのMR信号を検出するためのパルスシーケンス図を示
す。
所定の静磁場中に被検体を配置した後、第11図(a)
・(b)に示す如く磁場H1=GzZを有するZ軸方向勾配
磁場パルスSz1と角周波数ωを有するRFパルスSR1を印
加する。すると被検体の所定のスライス断面内の核スピ
ンのみが選択励起される。そこで第11図(c)・(d)
に示す如くY軸方向勾配磁場パルスSyを印加した後、X
軸方向勾配磁場パルスSxを印加しながら、所定角周波数
を有するRF波を検出すると前記スライス断面内の所定の
ボクセル位置からの第1MR信号SM1が得られるのである。
ところで、この第1MR信号ではスピン励起時からの経
過時間が短いので前記スピン横緩和効果はあまり強く現
れない。
そこで、所定時間経過後、さらにX軸方向勾配磁場パ
ルスを印加すると共に前記角周波数を有するRF波を検出
する。すると前記ボクセル位置からのスピン横緩和効果
の大きな第2MR信号SM2が得られる。
なお第11図において、Y軸勾配磁場パルスSyと最初の
X軸方向勾配磁場パルスSxの間、および第1,第2X軸方向
勾配磁場パルスSxの間に加えられるRF波SR2並びにZ軸
方向勾配磁場パルスSZ2は磁場の不均一性のスピン横緩
和への悪影響を除去するためのものである。
以後、同様にして、Y軸方向勾配磁場の勾配およびMR
信号検出角周波数を少しづつ変えていくと前記スライス
断面内の全てのボクセルからのMR信号が得られる。
したがってこれらMR信号を前記コンピュータ断層法に
より画像再構成すると前記スライス断面内の2種類のT2
値を有する2種類のCT像が得られる。
しかしながら、前記従来の画像際構成法においては、
画像を再構成するに際して、Y軸方向に沿って存在する
ボクセル数に対応する回数だけY軸方向勾配磁場の大き
さを変え、全てのボクセルからのMR信号を完全に収集
し、これらのMR信号を一つのピクセルに対して1回づつ
用いるようにしていたため撮影時間が大へん長時間化す
るという問題点があった。また、この撮影時間を短縮す
べくボクセルの大きさを大きくすると画質が劣化してし
まうという問題点があった。
(発明が解決しようとする問題点) このように従来の磁気イメージ装置の画像構成法にお
いては、高品質の画像を再構成しようとすると撮影時間
が長時間化し、撮影時間を短縮化しようとすると画質が
劣化してしまうという問題点があった。
本発明の目的は、前記従来技術の問題点を解決するこ
とであり、画質を劣化させることなく撮影時間を短縮化
することができる磁気共鳴イメージング装置の画像再構
成法を提供することである。
[発明の構成] (問題点を解決するための手段) 前記目的を達成するための本願磁気共鳴イメージング
装置における画像再構成法は、一様静磁場中に被検体を
配置するとともに、この被検体に第1勾配磁場および励
起用回転磁場を印加することにより被検体の予定スライ
ス断面内に含有されたスピンを選択励起し、この選択励
起されたスピンに対して、前記予定スライス断面内の第
1方向に沿って種々の勾配を有する第2勾配磁場を印加
することにより種々の位相エンコードを行い、しかる
後、前記予定スライス断面内の第2方向に沿って第3勾
配磁場を印加することにより当該方向における各部位か
らのマルチスピンエコー信号を収集し、このマルチスピ
ンエコー信号から、第1診断画像と第2診断画像とを再
構成する磁気共鳴イメージング装置における画像再構成
法であって、前記第1診断画像および第2診断画像の位
相エンコード方向についての低周波成分は、それぞれ前
記マルチスピンエコー信号のうちの低次スピンエコー信
号および高次スピンエコー信号から再構成され、各画像
の高周波成分はいずれも前記マルチスピンエコー信号の
うちの中間次スピンエコー信号から再構成されることを
要旨とする。
(作用) 本願発明の画像再構成法にあっては、前記第1診断画
像および第2診断画像の位相エンコード方向における低
周波成分と高周波成分とを、それぞれ一回のパルスシー
ケンスで収集される低次・高次スピンエコー信号、およ
び中間次スピンエコー信号で構成するようにしたため、
画質を劣化させることなく撮影時間を著しく短縮するこ
とができる。
(実施例) 以下、第2図乃至第8図に基づいて本発明の一実施例
を説明する。第2図はこの実施例に使用する診断用MRI
装置のブロック図、第3図はRF波印加・MR信号検出等の
タイミングを示すパルスシーケンス図、第4図、第5
図、第6図はそれぞれ被検体の予定スライス断面内に含
有された核スピンの選択励起、位相エンコーディング、
MR信号検出の態様を示す概念図、第7図はスピンエコー
の発生機構を示す説明図、第8図はこの実施例の画像デ
ータ構成を示す説明図、第9図は本実施例による脳の第
1診断画像・第2診断画像の写真例である。
第2図を参照するに、この実施例に使用される診断用
MRI装置は、被検体に静磁場・RF波等を印加するためのM
RI装置磁石部1、このMRI装置磁石部1に所定のタイミ
ングでスピン励起信号等を送信するとともに被検体から
のMR信号に基づいて画像データを再構成するMRI装置制
御部3、および前記MRI装置制御部3からの画像を表示
するCRT表示部5から構成されている。
前記MRI装置磁石部1には、被検体7に、図示Z軸方
向に沿う均一な静磁場H0を印加するための円筒状主磁石
コイル9が設けられ、この主磁石コイル9の内側には、
図示X軸方向に、Gxを比例係数としてHx=GxXの如きX
軸方向勾配磁場を発生するためのX軸方向勾配磁場コイ
ル(図示せず)、図示Y軸方向に、Gyを比例係数として
Hy=GyYの如きY軸方向勾配磁場を発生するためのY軸
方向勾配磁場コイル11、図示Z軸方向に、Gzを比例係数
としてHz=GzZの如きZ軸方向勾配磁場を発生するZ軸
方向勾配磁場コイル13が配置されている。
また、被検体7の周囲には、被検体7に対してRF波を
印加するとともに被検体からのMR信号を検出するための
RF波送受信コイル15が配置されている。
前記MRI装置制御部3には、前記X軸方向勾配磁場コ
イル・Y軸方向勾配磁場コイル・Z軸方向勾配磁場コイ
ルを駆動するためのX軸方向勾配磁場コイル駆動部17・
Y軸方向勾配磁場コイル駆動部19・Z軸方向勾配磁場コ
イル駆動部21、RF送受信コイルにRF波を送信するととも
に該コイルからのMR信号を検出するRF発振/MR信号検出
器23,インターフェイス25,前記勾配磁場コイル駆動部1
7,19,21およびRF発振/MR信号検出器23等における信号送
受信タイミング並びに検出したMR信号からの画像データ
の構成等の処理演算プログラムを記憶する記憶部27,お
よび前記記憶部27に記憶された前記プログラム・データ
等に基づいて種々の処理演算を実行するCPU29が設けら
れている。
第3図乃至第8図を参照しながら、次に前記診断用MR
I装置を用いて画像を再構成する工程について説明す
る。
本実施例の画像再構成工程はMR信号を収集するMR信号
収集工程と、収集したMR信号から画像データを構成する
画像データ構成工程とから成っている。
前記MR信号収集工程では、まず、第4図に示すよう
に、被検体7のスライス断面31内に含有された核スピン
をRF波で選択励起する。本実施例では、このため、被検
体7をMRI装置磁石部1内に配置した前記主磁石コイル
9により静磁場H0を発生させた後、第3図(a)に示す
ように時刻t=0において前記Z軸方向勾配励磁コイル
13からZ軸方向勾配磁場パルスSZ1を印加するととも
に、RF波送受信コイル15から所定角周波数ωのRF波パ
ルスSR1を印加する。
すると、前記核スピンが前記静止磁場H0およびZ軸方
向勾配磁場Hz=GzZの下で角周波数ω(Z)=ω+γG
zZで歳差運動するのでこの角周波数ω(Z)が前記RFパ
ルスの角周波数ωと等しくなるZ軸方向のスライス断
面31内においてのみMR現象が発生し核スピンが選択励起
される。このとき、核スピンの励起回転角はRFパルスの
磁場の強さおよびパルス巾の積に比例するが、本実施例
ではこれを90゜と設定する(したがって以下RFパルスS
R1を90゜パルスという)。
前記MR現象によりスピン励起がなされるとこの励起さ
れた核スピンからMR信号が発生される。したがって、こ
のMR信号を検出することにより前記被検体における核ス
ピンの存在状態を知ることができる。
次に前記スライス断面31内の断層像をCT画像として再
構成する為にはスライス断面31を多数のボクセルに区分
し特定のボクセルからのMR信号をそのボクセル位置とと
もに認識・記憶する必要がある。
本実施例ではこれをいわゆる2次元フーリエ変換法に
より行う。
この2次元フーリエ変換法とは、一般に、所定軸方向
に沿って例えば±128段階の勾配磁場を印加することに
より核スピンの歳差回転角に±128段階の位相勾配をつ
け(以下位相エンコードという)各ボクセル位置からの
MR信号のフーリエ成分を得、このフーリエ成分をフーリ
エ逆変換することにより画像再構成するものである。
従来の2次元フーリエ変換法では、このため、1回の
パルスシーケンスにおいて1種類の正または負の位相エ
ンコーダを行い、例えば、−128から+128の位相エンコ
ードデータを、256回のパルスシーケンスを繰り返すこ
とにより収集していた。
これに対して本実施例では、例えば、前記±128位相
エンコードの場合、1回のパルスシーケンスの間に、−
64から+64までの低位相エンコードと、−128から−64
までもしくは+64から+128までの高位相エンコードと
をそれぞれ1種類づつ合計2種類行い、128回のパルス
シーケンスにより−128から+128までの位相エンコード
データを収集するものである。
本実施例では、このため、1回のパルスシーケンスに
おいて、第1MR信号収集前に低位相エンコードを行い第2
MR信号収集前に−64もしくは+64の追加位相エンコード
を行い第3MR信号収集前に前記追加位相エンコードを打
ち消すための打消用位相エンコードを行う。
以下、本実施例の2次元フーリエ変換法におけるMR信
号収集工程をさらに具体的に説明する。
まず、+1位相エンコードのため、前記スライス断面
31内でのスピン励起後、第3図(c)および第5図に示
すように、Y軸方向勾配磁場コイル11によりY軸方向勾
配磁場Sy1を印加する。
而して、所定時間経過後X軸方向のボクセル位置を特
定しこの特定したボクセル位置からのMR信号を検出すれ
ば、前記+1位相エンコードを有し、前記スピン横緩和
効果を反映したMR信号がそのボクセル位置とともに検出
されることとなる。
ところで、その際、前記励起された核スピンは周知の
如く被検体内に存在する種々の磁場の不均一のため前記
観測したい横緩和時間T2よりもはるかに短い横緩和時間
T2′で緩和してしまう。そこで本実施例ではさらにMR信
号としてスピンエコー信号を検出するスピンエコー法を
採用する。このスピンエコーとは、例えば、第7図
(a)〜(f)に示されるように前記90゜パルスSR1
よりY′軸方向に倒されたスピン((a))が前記不均
一磁場によりX′−Y′面内で拡散していったとき
((b))、X軸に関する180゜パルスが印加される
と、スピンの向きがX軸について反転し((c))Y′
軸上で収束することにより発生されるものである
((d),(e))。したがって、このスピンエコー検
出することにより前記磁場の不均一性による悪影響を除
去した本来のスピン横緩和を観測することができる。
なお前記スピン反転後スピンエコーが検出されるまで
のスピン運動は、前記90゜パルスが印加されてから180
゜パルスが印加されるまでのスピン運動と対称である。
このため90゜パルスが印加されてからスピンエコーが検
出されるまで時間は90゜パルスが印加されてから180゜
パルスが印加されるまでの時間の2倍となる。
したがって、第3図(a)に示すように時刻t=τに
て、Z軸方向勾配磁場パルスSz2の下で180゜パルスを印
加すると同図(e)に示すように時刻t=2τにて第1
スピンエコー信号(低次スピンエコー信号)Se1が検出
される。なお、このとき第1スピンエコー信号は、前記
本来のスピン横緩和によりexp(−2τ/T2)の振巾を有
して成る。
ところで、前記スピンエコー信号は前記スライス断面
31内の全てのボクセル位置に含有される核スピンから発
生される。そこで、X軸方向に沿った所定ボクセル位置
からのスピンエコーを選択検出すべく前記t=2τにお
いて第3図(d)に示すX軸方向勾配磁場パルスSx2
印加する。これにより核スピンはX軸に沿って角周波数
ω(X)=ω+γGxXで歳差運動することとなるた
め、所定角周波数のRF波を選択することによりX軸方向
に沿う各ボクセル列33(第6図)からの第1スピンエコ
ー信号を選択収集することができるのである。
かくして、X軸方向に沿った各ボクセル位置からの第
1スピンエコー信号であって、Y軸方向に沿って前記Y
軸方向勾配磁場パルスSy1に相当する量だけ位相エンコ
ードされた(+1位相エンコード)第1スピンエコー信
号が得られる。
次に、本実施例では、付加したい最大位相エンコード
である+128位相エンコードの1/2に相当する+64位相エ
ンコードから+128位相エンコードを有するスピンエコ
ー信号を収集するために前記第1スピンエコー収集後、
+64位相エンコード(追加位相エンコード)に相当する
Y軸方向勾配磁場パルスSy64を印加する。例えば、前記
+1位相エンコードの後、Y軸方向勾配磁場パルスSy64
を印加することにより、Y軸方向には+65位相エンコー
ドを有するスピン励起が形成される。
そこで、t=3τで、再び180゜パルスを印加しt=
4τで第2スピンエコー信号(中間次スピンエコー信
号)Se2を発生させるとともに前記X軸方向勾配磁場パ
ルスSx2を印加することによりX軸に沿った所定位置か
ら、Y軸方向+65位相エンコードされた第2のスピンエ
コー信号Se2を検出する。
つづいて、こんどは、−64から+64の低位相エンコー
ドを有した第3スピンエコー信号Se3を得るために、第
3図(c)に示すように当該スピンエコー収集前に前記
+64位相エンコードを打ち消すためのY軸方向勾配磁場
パルス−Sy64を印加する。例えば、前記追加位相エンコ
ードで+65位相エンコードを有したスピン励起は、この
打消用Y軸方向勾配磁場パルス−Sy64により、再び+1
位相エンコードを有することとなる。
而して時刻t=5τにて180゜パルスを印加すると、
時刻t=6τにてX軸方向勾配磁場パルスSx2の下で、
Y軸方向に+1位相エンコードされた第3スピンエコー
信号Se3が検出される。
かくして、前記パルスシーケンスにより、+1位相エ
ンコードを有した第1,第3スピンエコー信号および+65
位相エンコードを有した第2スピンエコー信号が得られ
る。
以後、所定時間経過後、同様にして、次のパルスシー
ケンスを繰り返す。各パルスシーケンスにおいては、前
記Y軸方向の位相エンコードを−1,±2,±3,…±64と変
えながら前記第1,第2,第3スピンエコー信号を収集す
る。
なお、第1スピンエコー信号Se1収集前に負の位相エ
ンコードに行った場合は、第2スピンエコー信号収集前
にY軸方向勾配磁場パルス−Sy64を印加し、第3スピン
エコー収集まえには+Sy64を印加する。これにより、−
65から−128の位相エンコードを有した第2スピンエコ
ー信号Se2および−1から−64の位相エンコードを有し
た第3スピンエコーSe3が収集される。
以上の128のパルスシーケンスを繰り返すことによ
り、−64から+64の位相エンコードを有した第1,第3ス
ピンエコー信号と、−128から−64及び+64から+128の
位相エンコードを有した第2スピンエコー信号とが収集
されるのである。
次に、第8図を参照しながら、前記スピンエコー信号
から診断画像を再生するための画像データを構成する画
像データ構成工程を説明する。この画像データは、スピ
ン横緩和効果の小さな第1診断画像を再生するための第
1画像データとスピン横緩和効果の大きな第2診断画像
を再生するための第2画像データとから成る。
第1画像データの構成工程においては、第8図(a)
に示す如く、低周波帯域を−64から+64の位相エンコー
ドを有する第1スピンエコー信号で構成し、高周波帯域
を−128から−64および+64から+128の位相エンコード
を有する第2スピンエコー信号で構成する。
また、第2画像データの構成においては、第8図
(b)に示す如く、低周波低域を−64から+64の位相エ
ンコードを有する第3スピンエコー信号で構成し、高周
波低域を−128から−64および+64から+128の位相エン
コードを有する第2スピンエコー信号で構成する。
前記スピンエコー信号のS/N比はゼロエンコード付近
で大きな値を有するから、前記第1画像データによる第
1診断画像においては第1スピンエコー信号が強調され
た画像が得られ、前記第2画像データによる第2診断画
像においては第3スピンエコー信号が強調された画像が
得られる。
また、各画像の高周波成分は第2スピンエコーデータ
で与えられているので画質が劣化することもない。
したがって、本実施例によれば、位相エンコード方向
における低周波帯域の画像データを第1,第3スピンエコ
ー信号で構成し、高周波帯域の画像データを第2スピン
エコー信号で構成するようにしたため、画質を劣化させ
ることなく、撮影時間を著しく短縮することができる。
例えば、前記パルスシーケンスの繰り返し時間が2000
秒、平均加算回数が2回、マトリックスサイズが256の
場合、従来方法によれば約17分の撮影時間を必要とした
が、本実施例によればこれを8分30秒程度に短縮でき
る。
第9図(a),(b)は、前記第8図(a),(b)
の画像データから再生した脳画像写真の一例を示す。図
中、矢印で示される白色部分は、脳内において梗塞巣が
発生し多量の水分の存在により組織のスピン横緩和時間
T2が延長していることを示す。同図(a)と(b)の比
較から分かるようにスピン横緩和効果の小さな第1診断
画像(第9図(a))では当該病変部位と正常部位の境
界は鮮明でないが、該効果の大きな第2診断画像(第9
図(b))ではこれが鮮明となる。したがって、種々の
スピン横緩和効果を有する診断画像を比較検討すること
により、多様の病変部位を早期に発見しまた病態の評価
を確実に行うことができるものである。
なお、前記実施例においては、第1,第2,第3スピンエ
コー信号を用いて画像データを構成するようにしたが、
必ずしもこれに限られるものではなく例えば第1,第2,第
5スピンエコー信号、または第1,第2,第7スピンエコー
信号を用いて画像データを構成してもよい。
[発明の効果] 以上説明したように本発明によれば、第1診断画像と
診断画像とをマルチスピンエコー信号から再構成するに
際して、第1,第2診断画像の位相エンコード方向におけ
る低周波成分を、それぞれ前記マルチスピンエコー信号
のうちの低次スピンエコー信号および高次スピンエコー
信号から構成し、各診断画像の高周波成分を中間次スピ
ンエコー信号から構成するようにしたため、画質を劣化
させることなく撮影時間を著しく短縮することができ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の画像データの構成を示す説明図、第
2図は本発明の一実施例に使用される診断用MRI装置の
ブロック図、第3図はRF波印加、MR信号検出等のタイミ
ングを示すパルスシーケンス図、第4図,第5図,第6
図はそれぞれ被検体の予定スライス断面内に含有された
核スピンの選択励起、位相エンコーディング、MR信号検
出の態様を示す概念図、第7図はスピンエコーの発生機
構を示す説明図、第8図はこの実施例の画像データ構成
を示す説明図、第9図は生物の形態写真であって、本実
施例による脳の第1診断画像・第2診断画像の写真例、
第10図は磁気共鳴現象の原理の説明図、第11図は従来の
画像再構成法におけるパルスシーケンス図である。 1……診断用MRI装置磁石部 3……診断用MRI装置制御部 11……Y軸方向勾配磁場コイル 13……Z軸方向勾配磁場コイル 15……RF波送受信コイル 27……記憶部、29……CPU

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一様静磁場中に被検体を配置するととも
    に、この被検体に第1勾配磁場および励起用回転磁場を
    印加することにより被検体の予定スライス断面内に含有
    されたスピンを選択励起し、この選択励起されたスピン
    に対して、前記予定スライス断面内の第1方向に沿って
    種々の勾配を有する第2勾配磁場を印加することにより
    種々の位相エンコードを行い、しかる後、前記予定スラ
    イス断面内の第2方向に沿って第3勾配磁場を印加する
    ことにより当該方向における各部位からのマルチスピン
    エコー信号を収集し、このマルチスピンエコー信号か
    ら、第1診断画像と第2診断画像とを再構成する磁気共
    鳴イメージング装置における画像再構成法であって、 前記第1診断画像および第2診断画像の位相エンコード
    方向についての低周波成分は、それぞれ前記マルチスピ
    ンエコー信号のうちの低次スピンエコー信号および高次
    スピンエコー信号から再構成され、各画像の高周波成分
    はいずれも前記マルチスピンエコー信号のうちの中間次
    スピンエコー信号から再構成されることを特徴とする磁
    気共鳴イメージング装置における画像再構成法。
  2. 【請求項2】前記マルチスピンエコー信号のうちの低次
    および高次スピンエコー信号は奇数次スピンエコー信号
    から成り、前記マルチスピンエコー信号のうちの中間次
    スピンエコー信号は偶数次スピンエコー信号から成るこ
    とを特徴とする特許請求の範囲第1項に記載の磁気共鳴
    イメージング装置における画像再構成法。
  3. 【請求項3】前記マルチスピンエコー信号のうちの低
    次、中間次、高次スピンエコー信号は、第1,第2,第3ス
    ピンエコー信号から成ることを特徴とする特許請求の範
    囲第2項に記載の磁気共鳴イメージング装置おける画像
    再構成法。
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