JP2603745Y2 - シャープペンシル - Google Patents

シャープペンシル

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JP2603745Y2
JP2603745Y2 JP1992088629U JP8862992U JP2603745Y2 JP 2603745 Y2 JP2603745 Y2 JP 2603745Y2 JP 1992088629 U JP1992088629 U JP 1992088629U JP 8862992 U JP8862992 U JP 8862992U JP 2603745 Y2 JP2603745 Y2 JP 2603745Y2
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  • Mechanical Pencils And Projecting And Retracting Systems Therefor, And Multi-System Writing Instruments (AREA)

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、芯を有効に活用するこ
とができるシャープペンシルに関する。
【0002】
【従来の技術】従来から芯が短くなった場合、この芯
は、芯の把持をする三割チャック、ボールチャックなど
のチャックから開放される。チャックから開放された芯
は、チャック先端からシャープペンシル(芯保護管)先
端までの間に残ることになる。この残った芯(以下残芯
という)は、芯戻り止め部材に軽く保持されているだけ
であるから、この残芯部分で筆記を行うと芯が回転して
しまい、筆記感が悪くなり、一般的には後続芯により押
出し排出させたり、引き抜いたりして破棄するというも
のであった。また、芯戻り止め部材から外れた残芯であ
ると、前記した現象は顕著にみられ、芯が落下してしま
うということも起こった。そこで、この残芯を無くすか
極力小にして芯を有効に活用するために芯保護管に対す
る種々の提案がなされてきている。その代表例は、芯保
護管の断面形状をプレスなどにより異形(非円形)とし
実開昭56−115284号公報である。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】残芯を有効活用するた
めに芯保護管に要求される機能は次の2点である。第1
点は残芯が芯保護管内にあるとき落下しない芯保護管で
あること(芯保持機能があること)である。第2点は残
芯で筆記した際に残芯が回転しないような芯保護管であ
ること(残芯筆記機能があること)である。前記実開昭
56−115284号は、残芯筆記機能はある。ところ
が、芯保護管を絞るため絞り時の内径寸法をかなり小さ
くしないと芯が回転してしまったり、内径にバラツキが
生じ、そのバラツキによって芯が詰まって出なくなると
いう問題がある。即ち、芯保持機能を満足させるための
精度上の問題がある。
【0004】上記問題点を解決するために本願出願人
は、芯保護管内面に芯保持部材を挿着すると共に、その
芯保持部材の内面に基材を介して粉体を分散付着させた
考案(実開平3−90992号)をなした。しかしなが
ら、芯保持部材の残芯保持機能は極めて良好なものの、
芯保持部材の芯保持機能を十分に満足させるために、芯
保持部材を芯保護管に緩やかな力で挿着しているので、
残芯筆記時において、残芯と共に芯保持部材自体が回転
してしまう場合があった。ここで、芯保持部材を芯保護
管に強固な力で圧入することも考えられたが、芯保持部
材の拡開・復元力が失われ芯保持機能としては十分に満
足するものではなかった。
【0005】
【課題を解決するための手段】本考案は、上記問題点に
鑑みてなされたものであり、芯保護管を先端部に有し、
その芯保護管内面に、基材を介して芯と同等もしくは芯
より固い表面を有する粉体を分散付着した芯保持部材が
配置されたシャープペンシルにあって、前記芯保護管と
芯保持部材に、それらの相対的な回転を防止する係合手
段を設け、その係合手段は、芯保護管と芯保持部材の長
手方向に沿って設けたことを要旨とするものである。
【0006】
【実施例】参照符号1は、シャープペンシルの軸筒であ
り、該軸筒1内にはチャックリング2をその前方部外周
に外嵌したチャック3(図中は三つ割チャックを示した
が、一般にボールチャックと称されるチャックであって
もよい)を配置している。軸筒1の前方には先部材4が
螺着されているが、先部材4は軸筒1と一体であっても
良い。更に、先部材4の先端には金属、合成樹脂、セラ
ミックス等よりなる後述する芯保護管5が圧入されてい
るが、先部材と芯保護管5は一体であってもよい。参
照符号は芯Lを軽く保持している芯戻り止めである
が、その芯戻り止めは必ずしも必要なものではない。
【0007】以上の構成は、従来の構成と同じである。
本考案の特徴は、芯保護管5の内面に残芯保持手段Xを
設けた点にある。尚、残芯保持手段Xは、芯保護管5の
全面にわたってなしても良いし、一部になしても良い
が、芯Lを極力有効に使用するためには図1に示すよう
に先端部までなすのが良い。
【0008】以下、実施例について詳細に説明する。芯
保護管5の内面には、残芯保持手段Xである内面処理部
6が形成された芯保持部材8が挿着されている。その芯
保持部材8は、角部に丸みをもたせた断面略三角状のも
の(図2参照)や、角部に丸みをもたせた断面四角状の
もの(図3参照)など種々の形状のものが採用可能であ
る。要は、芯保持部材8が弾性変形するために、長手方
向の少なくとも一箇所にスリット7が形成され、且つ、
芯保護管5と芯保持部材8との間に遊び部9が形成され
れば良い。
【0009】前記内面処理部6は、図8に示すように基
材10を介して芯と同等もしくは芯より硬い表面を有す
る粉体11が、その粉体11の表面の1部(粉体11の
基材10への埋没部11a以外の部分)を基材10より
露出させて略均一な状態で分散付着されている。前記粉
体11の材質としては、例えば、スチレン、ナイロン、
ポリオレフィン、シリコン、エポキシ、ポリメタクリル
酸メチルなどの樹脂粉体や、シリカ、アルミナ、ジルコ
ニアなどの無機粉体または、それらの粉体に、アクリル
系、ウレタン系、エポキシ系といった粉体塗料を被覆し
た粉体(複合材)、更には、樹脂粉体にそれより小さな
無機粉体を自動乳鉢、ボールミル、ジェットミル、アト
マイザー、ハイブリダイザー((株)奈良機械製作所
製)等を利用して、樹脂粉体に無機粉体を吸着させたり
打ち込んだりしたものを利用できる。また基材として
は、アクリル系、ウレタン系、エポキシ系などの塗料、
酢酸ビニル系、スチレンアクリル系、塩化ビニル系など
の熱可塑性樹脂、アクリル系、ウレタン系、エポキシ系
などの熱硬化性樹脂粉体、シリコンゴムなどの液状ゴム
又は、電解めっきや無電解めっきなどに利用するめっき
液などが挙げられる。
【0010】次に芯保持部材8の内面に粉体11を付着
させる方法の1例について述べる。粉体11を基材10
に付着させるための1例としては、先ず最初に芯保護管
5の内面に溶融状態の基材10を塗布する。次いで風量
のきわめて少ないエアーノズル12内に粉体11を混在
させ、その粉体11が浮遊している状態のところに、前
記溶融した基材10が塗布されている芯保護管5を配置
する(図5参照)。一定時間配置後、芯保護管5を取り
出し、次いでその取り出した芯保護管5を加熱し、基材
10を硬化させると同時に基材10に分散接触している
粉体11を基材10に固定させる(図9参照)。尚、本
実施例においては、粉体11を浮遊させるために弱いエ
アー(弱風)を利用したが、粉体11をふるいなどにか
け上方から自由落下させても良く、要は、粉体の粒の1
個1個が独立して浮遊された状態をつくればよい。
【0011】次に芯保護管5の形状について説明する。
芯保護管5の内面断面形状は、ダイスによる延伸加工、
或いは、芯保護管に非円形状の棒材を挿入し、外側より
圧縮変形させるなどのプレス加工により、略正六角形に
形成されている。また、その正六角形の角部は、芯保持
部材8の湾曲部8aが接するように丸みをおびている
(図2、図3参照)。尚、前記芯保護管5の内面断面形
状は、図4に示すように円弧状の溝部5aとしても良
く、また、図4に示すように芯保護管5自体を六角形状
に形成しても良く、その形状は種々の形状が考えられ
る。要は、芯保持部材8の湾曲部8aの少なくとも1つ
が芯保護管5の内面の角部或いは溝部に接していれば
い。また、図6に示すように芯保護管5の内面に歯車状
の凹凸5bを形成する一方、芯保持部材8の湾曲部8a
にも凹凸8bを形成し(図7参照)、その凹凸8bが形
成された芯保持部材8を芯保護管に挿着しても良い。
尚、前記歯車状の凹凸部5b、8bは芯保護管5、或い
は芯保持部材8の何れか一方であっても良い。
【0012】次に作用について説明する。芯保持部材8
の湾曲部8a、或いは凹凸8b部が芯保護管5の角部或
いは溝部5a、歯車状の凹凸部5bに接触固定され、芯
保持部材8の芯保護管5に対する回転が防止される。ま
た、芯保護管5を芯保持部材8が回転しないようにして
も、遊び部9が形成されているため、残芯保持機能を損
なうことはない。尚、前述したように芯戻り止めMは、
本考案では、必ずしも必要ではない。
【0013】
【考案の効果】本考案は、芯保護管を先端部に有し、そ
の芯保護管内面に、基材を介して芯と同等もしくは芯よ
り固い表面を有する粉体を分散付着した芯保持部材が配
置されたシャープペンシルにあって、前記芯保護管と芯
保持部材に、それらの相対的な回転を防止する係合手段
を設け、その係合手段は、芯保護管と芯保持部材の長手
方向に沿って設けたので芯保持部材の残芯保持機能は勿
論、芯保持部材の芯保護管に対する回転をも防止するこ
とができ筆記感の良好なシャープペンシルを提供するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の実施例を示す要部縦断面図である。
【図2】図1のA−A線横断面図である。
【図3】図2に相当する他の実施例を示す横断面図であ
る。
【図4】図2に相当するさらに他の実施例を示す横断面
図である。
【図5】図2に相当するさらに他の実施例を示す横断面
図である。
【図6】図2に相当するさらに他の実施例を示す芯保護
管の横断面図である。
【図7】芯保持部材の他の実施例を示す斜視図である。
【図8】芯保持部材の内面処理部を示す要部縦断面図で
ある。
【図9】内面処理部の形成方法を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 軸筒 2 チャックリング 3 チャック体 4 先部材 5 芯保護管 5a 溝(係合部) 5b 歯車状の凹凸部(係合部) 6 内面処理部 7 スリット 8 芯保持部材 8a 湾曲部 8b 凹凸部(係合部) 9 遊び部 10 基材 11 粉体 12 エアーノズル M 芯戻り止め

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 芯保護管を先端部に有し、その芯保護管
    内面に、基材を介して芯と同等もしくは芯より固い表面
    を有する粉体を分散付着した芯保持部材が配置されたシ
    ャープペンシルにあって、前記芯保護管と芯保持部材
    に、それらの相対的な回転を防止する係合手段を設け、
    その係合手段は、芯保護管と芯保持部材の長手方向に沿
    って設けたことを特徴とするシャープペンシル。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2530087Y2 (ja) 1989-02-27 1997-03-26 ぺんてる株式会社 シャープペンシル

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS58151087U (ja) * 1982-04-03 1983-10-11 株式会社サクラクレパス シヤ−プペンシルの芯保護装置
JP3090992U (ja) * 2002-06-26 2003-01-10 弘 逸見 スプレー機構付き高枝剪定ハサミ

Patent Citations (1)

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JP2530087Y2 (ja) 1989-02-27 1997-03-26 ぺんてる株式会社 シャープペンシル

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