JP2603361Y2 - 耐摩耗性が要求される高硬度材質部分の補修用部品 - Google Patents
耐摩耗性が要求される高硬度材質部分の補修用部品Info
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- JP2603361Y2 JP2603361Y2 JP1992065009U JP6500992U JP2603361Y2 JP 2603361 Y2 JP2603361 Y2 JP 2603361Y2 JP 1992065009 U JP1992065009 U JP 1992065009U JP 6500992 U JP6500992 U JP 6500992U JP 2603361 Y2 JP2603361 Y2 JP 2603361Y2
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- Japan
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- repair
- parts
- ring
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- abrasion resistance
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Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本考案は、例えばクラッシャの
歯、あるいはグリズリーのバーその他高炉のベル部分
等、衝撃と摩擦に曝され、硬さと耐摩耗性が要求される
機械、装置部分の補修に使用する補修用部品に関する。
歯、あるいはグリズリーのバーその他高炉のベル部分
等、衝撃と摩擦に曝され、硬さと耐摩耗性が要求される
機械、装置部分の補修に使用する補修用部品に関する。
【０００２】
【従来の技術】ジョークラッシャーを例にとれば、その
歯板は耐摩耗性材質の高マンガン鋳鋼等でつくられ、こ
の歯板は一般にボルト等で機械部分に取り付けられる。
そして、歯板が摩損した場合、これまでは歯板全体を取
り替えていた。
歯板は耐摩耗性材質の高マンガン鋳鋼等でつくられ、こ
の歯板は一般にボルト等で機械部分に取り付けられる。
そして、歯板が摩損した場合、これまでは歯板全体を取
り替えていた。
【０００３】すなわち、この種の耐摩耗性鋳鋼や高合金
鋼は周知の通り溶接が甚だ難しく、特殊高度の溶接技術
と設備、試材を要し、作業現場で簡単に肉盛り溶接等で
補修しても溶接に際して割れが生じたり、強い衝撃が溶
接部分が剥離したりして実用し難く、小さな補修は兎も
角として少し補修部分が大きくなるとそれが部分的であ
っても溶接補修は難しい。従ってジョークラッシャーの
場合は、摩耗した下方部分を上方になるよう一度位置替
えして使用し、次には歯板全体を取り替える等で費用の
節約を図っているが、歯板の取替えが部分補修に比して
高価となることは言うまでもない。
鋼は周知の通り溶接が甚だ難しく、特殊高度の溶接技術
と設備、試材を要し、作業現場で簡単に肉盛り溶接等で
補修しても溶接に際して割れが生じたり、強い衝撃が溶
接部分が剥離したりして実用し難く、小さな補修は兎も
角として少し補修部分が大きくなるとそれが部分的であ
っても溶接補修は難しい。従ってジョークラッシャーの
場合は、摩耗した下方部分を上方になるよう一度位置替
えして使用し、次には歯板全体を取り替える等で費用の
節約を図っているが、歯板の取替えが部分補修に比して
高価となることは言うまでもない。
【０００４】本考案者はこのような実情に鑑み、簡単に
作業現場等で溶接法によって苛酷な使用条件に耐え得る
よう確実に補修できる補修用部品を開発した（特公昭６
０−３１５９４号公報）。この補修用部品は、図３に示
すように、易溶接性鋼からなるスリーブ６０の中に高硬
度耐摩耗性金属をエレクトロスラグ溶接もしくはエレク
トロガスアーク溶接で充填したもので、その充填体７０
を包囲するスリーブ６０の側面が装置、機械等の補修を
要する部分２０に接合される。
作業現場等で溶接法によって苛酷な使用条件に耐え得る
よう確実に補修できる補修用部品を開発した（特公昭６
０−３１５９４号公報）。この補修用部品は、図３に示
すように、易溶接性鋼からなるスリーブ６０の中に高硬
度耐摩耗性金属をエレクトロスラグ溶接もしくはエレク
トロガスアーク溶接で充填したもので、その充填体７０
を包囲するスリーブ６０の側面が装置、機械等の補修を
要する部分２０に接合される。
【０００５】
【考案が解決しようとする課題】ところで、この補修用
部品は、図４に示すように、中心軸方向に偏平化した形
状とすることもできる。その場合、中心軸を被接合面に
垂直にして、易溶接性鋼製の環体６１を隅肉全周溶接す
ることにより、装置、機械等の補修を要する部分２０に
接合される。ところが、用途によっては、図５に示すよ
うに、補修用部品を補修を要する部分に隙間なく並べて
接合する場合がある。その場合は、環体６１の全周隅肉
溶接が不可能となる。従って、補修用部品の用途が制限
される。
部品は、図４に示すように、中心軸方向に偏平化した形
状とすることもできる。その場合、中心軸を被接合面に
垂直にして、易溶接性鋼製の環体６１を隅肉全周溶接す
ることにより、装置、機械等の補修を要する部分２０に
接合される。ところが、用途によっては、図５に示すよ
うに、補修用部品を補修を要する部分に隙間なく並べて
接合する場合がある。その場合は、環体６１の全周隅肉
溶接が不可能となる。従って、補修用部品の用途が制限
される。
【０００６】本考案は、偏平形状でありながら、補修を
要する部分に隙間なく並べて確実に接合できる補修用部
品を提供することにある。
要する部分に隙間なく並べて確実に接合できる補修用部
品を提供することにある。
【０００７】
【課題を解決するための手段】本考案の補修用部品は、
易溶接性鋼からなる大環体の内側に、易溶接性鋼からな
る小環体が充分な隙間をあけて配されると共に、その隙
間に高硬度耐摩耗性金属からなる充填体が配されてな
り、大環体及び小環体の中心軸を垂直にして小環体が、
補修を要する部分に栓溶接され、その栓溶接部の上に、
前記充填体と同等あるいはこれ以上の性能を有する肉盛
溶接部が形成されることを特徴とする。
易溶接性鋼からなる大環体の内側に、易溶接性鋼からな
る小環体が充分な隙間をあけて配されると共に、その隙
間に高硬度耐摩耗性金属からなる充填体が配されてな
り、大環体及び小環体の中心軸を垂直にして小環体が、
補修を要する部分に栓溶接され、その栓溶接部の上に、
前記充填体と同等あるいはこれ以上の性能を有する肉盛
溶接部が形成されることを特徴とする。
【０００８】
【作用】小環体を補修を要する部分に栓溶接すること
で、その部分に補修用部品を隙間なく並べて接合するこ
とができる。栓溶接部の上に、前記充填体と同等あるい
はこれ以上の性能を有する肉盛溶接部を形成すること
で、小環体の使用による耐摩耗性の低下が回避される。
で、その部分に補修用部品を隙間なく並べて接合するこ
とができる。栓溶接部の上に、前記充填体と同等あるい
はこれ以上の性能を有する肉盛溶接部を形成すること
で、小環体の使用による耐摩耗性の低下が回避される。
【０００９】
【実施例】以下に本考案の実施例を図面に基づいて説明
する。
する。
【００１０】図１は本考案の一実施例を示す補修用部品
の平面図、図２は補修用部品の取付け状態を示す縦断側
面図である。
の平面図、図２は補修用部品の取付け状態を示す縦断側
面図である。
【００１１】補修用部品１０は、例えば炭素含有量の多
くない低・中炭素鋼、低合金鋼等の易溶接性鋼からなる
大環体１１と、大環体１１の内側に充分な隙間をあけて
配置された小環体１２とを有する。大環体１１は外周が
略正方形、内周が円形の不等厚リングである。小環体１
１は外周、内周ともに円形の等厚リングで、大環体１１
と同様の易溶接性鋼からなり、後述する充填体１３によ
り大環体１２に結合されている。
くない低・中炭素鋼、低合金鋼等の易溶接性鋼からなる
大環体１１と、大環体１１の内側に充分な隙間をあけて
配置された小環体１２とを有する。大環体１１は外周が
略正方形、内周が円形の不等厚リングである。小環体１
１は外周、内周ともに円形の等厚リングで、大環体１１
と同様の易溶接性鋼からなり、後述する充填体１３によ
り大環体１２に結合されている。
【００１２】大環体１１と小環体１２の隙間には、高硬
度耐摩耗性金属が充填されている。その充填体１３は、
例えば、市販の高クロム系溶接ワイヤ、マルテンサイト
系１３％クロム溶接ワイヤ、その他の硬化溶接ワイヤを
使用し立向溶接等により前記隙間に高硬度耐摩耗性金属
を充填することにより形成される。エレクトロスラグ溶
接法により充填した場合の充填体１３の分析成分例を掲
げると表１の如くで、この場合の充填体１３の硬度はロ
ックウエルＣスケール（ＨＲＣ）５５〜５９が得られ
る。
度耐摩耗性金属が充填されている。その充填体１３は、
例えば、市販の高クロム系溶接ワイヤ、マルテンサイト
系１３％クロム溶接ワイヤ、その他の硬化溶接ワイヤを
使用し立向溶接等により前記隙間に高硬度耐摩耗性金属
を充填することにより形成される。エレクトロスラグ溶
接法により充填した場合の充填体１３の分析成分例を掲
げると表１の如くで、この場合の充填体１３の硬度はロ
ックウエルＣスケール（ＨＲＣ）５５〜５９が得られ
る。
【００１３】
【表１】
【００１４】次に、補修用部品１０を使用した補修法に
ついて説明する。図２に示すように、装置、機械等の補
修を要する部分２０に補修用部品１０をその中心軸を垂
直にして載置し、小環体１２内に栓溶接を施して小環体
１２を補修を要する部分２０に接合する。これにより、
大環体１２の溶接が不要になり、補修を要する部分２０
に補修用部品１０を隙間なく並べる場合も、各補修用部
品１０が補修を要する部分２０に確実に取り付けられ
る。栓溶接部３０の上には、充填体１３を構成する高硬
度耐摩耗性金属と同等あるいはこれ以上の性能を有する
肉盛溶接部４０を形成する。
ついて説明する。図２に示すように、装置、機械等の補
修を要する部分２０に補修用部品１０をその中心軸を垂
直にして載置し、小環体１２内に栓溶接を施して小環体
１２を補修を要する部分２０に接合する。これにより、
大環体１２の溶接が不要になり、補修を要する部分２０
に補修用部品１０を隙間なく並べる場合も、各補修用部
品１０が補修を要する部分２０に確実に取り付けられ
る。栓溶接部３０の上には、充填体１３を構成する高硬
度耐摩耗性金属と同等あるいはこれ以上の性能を有する
肉盛溶接部４０を形成する。
【００１５】
【００１６】
【考案の効果】以上の説明から明らかなように、本考案
の補修用部品は、高硬度耐摩耗性金属からなる充填体の
中心部に易溶接性鋼からなる小環体を設けて、小環体を
装置、機械等の補修を要する部分に溶接するようにした
ので、取付けにあたって外側の大環体の溶接を必要とし
ない。従って、補修を要する部分に隙間なく並べるよう
な場合も確実な取付けを行うことができる。
の補修用部品は、高硬度耐摩耗性金属からなる充填体の
中心部に易溶接性鋼からなる小環体を設けて、小環体を
装置、機械等の補修を要する部分に溶接するようにした
ので、取付けにあたって外側の大環体の溶接を必要とし
ない。従って、補修を要する部分に隙間なく並べるよう
な場合も確実な取付けを行うことができる。
【図１】本考案の一実施例を示す補修用部品の平面図で
ある。
ある。
【図２】補修用部品の取付け状態を示す縦断側面図であ
る。
る。
【図３】従来の補修用部品の使用法を示す斜視図であ
る。
る。
【図４】他の使用法を示す斜視図である。
【図５】更に別の使用法を示す平面図である。
１０ 補修用部品 １１ 大環体 １２ 小環体 １３ 充填体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭52−152845（ＪＰ，Ａ) 特開 昭56−2857（ＪＰ，Ａ) 特開 昭48−47455（ＪＰ，Ａ) 特開 平５−131154（ＪＰ，Ａ) 特開 平３−157150（ＪＰ，Ａ) 実開 昭56−28757（ＪＰ，Ｕ) (58)調査した分野(Int.Cl.7，ＤＢ名) B23K 9/04 B02C 1/02
Claims (1)
- 【請求項１】 易溶接性鋼からなる大環体の内側に、易
溶接性鋼からなる小環体が充分な隙間をあけて配される
と共に、その隙間に高硬度耐摩耗性金属からなる充填体
が配されてなり、大環体及び小環体の中心軸を垂直にし
て小環体が、補修を要する部分に栓溶接され、その栓溶
接部の上に、前記充填体と同等あるいはこれ以上の性能
を有する肉盛溶接部が形成されることを特徴とする耐摩
耗性が要求される高硬度材質部分の補修用部品。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1992065009U JP2603361Y2 (ja) | 1992-08-24 | 1992-08-24 | 耐摩耗性が要求される高硬度材質部分の補修用部品 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1992065009U JP2603361Y2 (ja) | 1992-08-24 | 1992-08-24 | 耐摩耗性が要求される高硬度材質部分の補修用部品 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0623665U JPH0623665U (ja) | 1994-03-29 |
| JP2603361Y2 true JP2603361Y2 (ja) | 2000-03-06 |
Family
ID=13274562
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP1992065009U Expired - Lifetime JP2603361Y2 (ja) | 1992-08-24 | 1992-08-24 | 耐摩耗性が要求される高硬度材質部分の補修用部品 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2603361Y2 (ja) |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP5187978B2 (ja) * | 2010-11-15 | 2013-04-24 | アイエヌジ商事株式会社 | 破砕面部材 |
-
1992
- 1992-08-24 JP JP1992065009U patent/JP2603361Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH0623665U (ja) | 1994-03-29 |
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Legal Events
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|---|---|---|---|
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